JP4070197B2 - 支持体を有する折り胴 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、概して印刷機に関し、特に印刷機の折り装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
巻取紙印刷機が、紙などの連続的な巻取紙材に印刷する。次に、連続的な巻取紙は、巻取紙印刷機の折り装置内で、紙裁ちユニットによって断裁されて折り丁にされて折られる。
【０００３】
米国特許第５，４２９，５７８号には、巻取紙材を受け取るジョー折り装置が記載されている。紙裁ち胴と、渡し胴と、ジョー胴が設けられている。巻取紙は、折り丁の前縁がピンによって固定される渡し胴によって断裁される。そして、渡し胴上の押し込みブレードが折り丁をジョー胴のジョーの中に押し込むまで、折り丁は渡し胴上に保持される。このようにして、折り丁は、折り丁の走行方向に垂直な折り線に沿って回し折りされる。次に、折り丁は、解放されるようになるまで、ジョーによって折り線の位置に保持される。折り丁の前縁に対する折り目の位置を変えるために、ピンに対する押し込みブレードの位置が変えられる。
【０００４】
図１は、ピンの代わりにくわえづめを有するタイプのジョー折り装置であるくわえづめ折り装置用の、公知の渡し胴の詳細を示している。押し込みブレード１０は、駆動軸に噛み合っているスパイダ１２上に支持されている。折り丁５の前縁のためのくわえづめ２０は、やはり駆動軸に支持され通常はスパイダ１２とともに回転するスパイダ１４上に支持されている。しかし、スパイダ１４は、スパイダ１２に対して回転することができ、それによって、折り位置１５を変えることができる。
【０００５】
折り丁５は、スパイダ１２に取り付けられた片持ち梁状の支持部材１８，１９と、スパイダ１４に取り付けられた支持体２１とによって支持されている。しかし、スパイダ１２の、スパイダ１４に対する相対位置を調整するために、隙間８および９が片持ち梁状の支持部材１８と１９の間に設けられている。これらの隙間８および９は、スパイダ１２と１４の間の相対位置を調整可能な量を定めるそれぞれの間隔ｄ，ｅを有している。
【０００６】
【特許文献１】
米国特許第５，４２９，５７８号
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
大きな回し折りに適合することが望まれる場合には、渡し胴の隙間８，９はかなり大きくなければならず、それによって折り丁５の支持が不十分になり、さらにその結果、皺、端縁部の裂け、または折れ込み等の欠陥を生じることがある。片持ち梁状の支持部材１８，１９も、片持ち梁状の支持部材１８，１９を湾曲または破損させる原因となり得る、紙詰まりによる力によって損傷し易いであろう。
【０００８】
特に、新聞紙印刷機の分野では、２つのニップローラの間に厚い新聞紙折り丁を押し込む、ドラム折り装置としても知られている回転ブレード折り装置を設けることが公知である。そのような回転ブレード折り装置は、米国特許第５，１２２，１０９号に開示されている。回転ブレードは胴の外表面でバンドを貫通する。折り丁の前縁用のピンは、胴の軸方向に延びる隙間を貫通する。このタイプの新聞紙用回転ブレード折り装置においては、異なる厚さの折り丁に適応するためにバンドの有効半径を調整することが望ましく、したがって、バンドは押し込みブレードの位置に配置される。
【０００９】
本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願第０９／５７１，６０６号（必ずしも本発明に対する従来技術ではない）には、回転ブレードが貫通可能な開口を備えた拡張プレートを有する回転ブレード折り装置が記載されており、これによると、胴の有効直径を調整することができる。ピンは露出したままである。この新聞紙用回転ブレード折り装置は、ジョー胴と相互に作用しない。
【００１０】
また、回転ブレード折り装置、すなわちドラム折り装置では、押し込みブレードは、通常、遊星歯車を有する内部の胴上に支持され、そしてバンドを貫通し、その結果、ジョー折り装置に関して述べた隙間の問題は、多くの場合には存在しない。
【００１１】
本発明の目的は、折り丁のための改良された支持体を備えた折り胴を提供することにある。本発明のもう１つの、または前記の目的に代わる目的は、折り丁のための改良された支持体を備えたジョー折り装置を提供することにある。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明は、折り丁の前縁のための複数のくわえ装置を有する折り胴を提供するものであり、くわえ装置は、回転可能な第１の支持体上に支持され、第１のくわえ装置を含んでいる。複数の押し込み装置が、回転可能な第２の支持体上に支持され、第１の押し込み装置と第２の押し込み装置を含んでおり、第１のくわえ装置は、周方向に第１の押し込み装置と第２の押し込み装置の間に配置されている。カバーが、回転可能な第２の支持体に固定され、第１の押し込み装置と第２の押し込み装置の間で、第１のくわえ装置の上方を周方向に延びている。カバーは少なくとも１つの開口を有しており、第１のくわえ装置は少なくとも１つの開口を貫通して延びることができる。
【００１３】
第１の押し込み装置と第２の押し込み装置の間で、第１のくわえ装置の上方を延びるカバーを有することによって、隙間と、それによって生じる折れ込みや皺等の欠陥をなくすことができる。
【００１４】
少なくとも１つの開口は、軸方向に隣同士互いに間隔をおいて配置されている複数の開口を含み、第１のくわえ装置は、軸方向に間隔をおいて配置されている複数のくわえづめを含むのが好ましい。あるいは、第１のくわえ装置は、軸方向に間隔をおいて配置された複数の固定ピンを含んでいてもよい。ここで定義される「くわえ装置」は、折り丁の端縁部を胴上に保持するあらゆる装置であり、くわえづめとピンをいずれも含んでいる。
【００１５】
第１および第２の支持体は、互いに相対的に回転可能であり共通の回転軸を有するのが好ましい。
【００１６】
第２の支持体は、第１の押し込み装置を支持する第１のスパイダアームと第２の押し込み装置を支持する第２のスパイダアームとを有するスパイダであり、カバーは、一方の端部が第１のスパイダアームに、他方の端部が第２のスパイダアームに固定されているのが好ましい。
【００１７】
開口を有する追加のカバーが、胴の全周に亘って設けられているのが好ましい。
【００１８】
本発明は、巻取紙から折り丁を切り出す紙裁ち胴と、折り丁の前縁を保持する複数のくわえ装置を含む渡し胴とを有するジョー折り装置も提供する。くわえ装置は、回転可能な第１の支持体上に支持され、第１のくわえ装置を含む。渡し胴は、回転可能な第２の支持体上に支持されている複数の押し込み装置を有し、押し込み装置は第１の押し込み装置と第２の押し込み装置を含み、第１のくわえ装置は、周方向に第１の押し込み装置と第２の押し込み装置の間に配置されている。渡し胴は、回転可能な第２の支持体に固定されていて第１の押し込み装置と第２の押し込み装置の間で、第１のくわえ装置の上方を周方向に延びるカバーも有し、カバーは少なくとも１つの開口を有し、第１のくわえ装置は少なくとも１つの開口を貫通して延びることができる。ジョー胴は、折り丁の、第１の押し込み装置によって作られた折り目を受け取る。
【００１９】
本発明のジョー折り装置は折りの欠陥を減少させることができる。
【００２０】
本発明は、くわえ装置を、折り胴上の、くわえ装置が後退しているときにくわえ装置の上方を延びるカバーの開口を貫通させて移動させる工程と、折り丁をくわえて、折り胴が回転する時に折り丁をカバー上に支持する工程と、押し込みブレードを用いて折り丁を押し込む工程とを含む、折り丁の折り方法も提供する。
【００２１】
折り丁はジョー胴のジョーの中へ押し込まれるのが好ましい。
【００２２】
【発明の実施の形態】
図２は、紙裁ち胴３２と渡し胴３４とジョー胴３６を有するジョー折り装置３０の模式的側面図を示している。巻取紙１００が、渡し胴３４上の台４４に作用するナイフ４２を備えた紙裁ち胴３２によって断裁され、それによって折り丁１０２が形成される。ピン５０が折り丁１０２の前縁を所定の位置で保持する。折り丁１０２は、渡し胴３４の押し込み装置４６によってジョー胴３６のジョー４８の中へ押し込まれる。渡し胴３４は中心軸１３４を有している。押し込み装置スパイダ１４６が押し込み装置４６を支持し、くわえ装置スパイダ１５０がピン５０と台４４を支持している。
【００２３】
カバー６０が、ピン５０の上方を延び、一方の端部が、留め具６２、例えばねじによって押し込み装置スパイダ１４６の１つのアームに固定され、他方の端部が留め具６４によって固定されている。カバー６０は、ピン５０が貫通して延びることができる開口を有している。カバー６０は押し込み装置スパイダ１４６に固定されているが、くわえ装置スパイダ１５０はカバー６０に対して回転することができ、したがって、開口は、折り位置が変わったとしてもピン５０がその開口を貫通して延びることができるように、周方向に長く延びているのが好ましい。
【００２４】
図３は、周方向に間隔をおいて配置された５組の押し込み装置およびくわえ装置を備えた渡し胴９０の好適な実施例を、さらに詳細に示している。中心軸６６は、押し込み装置スパイダ７０とくわえ装置スパイダ８０を支持している。押し込み装置スパイダ７０は、押し込み装置７４を支持するアーム７２を有している。押し込み装置７４は、折り丁を押し込むために渡し胴９０の外周を越えて延びることができる少なくとも１つの押し込みブレード７６を有している。
【００２５】
渡し胴９０の半径にほぼ等しい曲率半径を有する２つの湾曲した支持体７８（そのうちの一方は図３に示され、他方は、渡し胴９０の軸方向の反対側にある）が、押し込み装置スパイダ７０の２つのアーム７２の間に延びている。湾曲した支持体７８は、各端部において、例えばねじすなわちボルトによって、アーム７２のうちの１つに固定されている。カバー９２がねじすなわちボルトによって支持体７８に固定され、その結果、カバー９２は渡し胴９０の周方向に延びる表面を形成している。
【００２６】
各カバー９２は軸方向に間隔をおいて配置された複数の開口、すなわち孔９４を有し、開口、すなわち孔９４は、周方向に長く延びている、すなわち、それらの軸方向の幅がそれらの周方向の長さよりも短いことが好ましい。
【００２７】
くわえ装置スパイダ８０はくわえ装置８４を支持するアーム８２を有している。各くわえ装置８４は、折り丁の前縁を保持するために開口９４を貫通して延びることができる、軸方向に間隔をおいて配置された複数のくわえづめ８６を有している。
【００２８】
くわえ装置８４と押し込み装置７４の間の間隔によって、折り丁の回し折り位置が決まる。この間隔は、くわえ装置スパイダ８０と押し込み装置スパイダ７０の間の位相角を変えることによって変えることができる。このようにして、くわえづめ８６が押し込みブレード７６に対して回転する。開口９４は周方向に長く延びているので、くわえづめ８６は、折り位置を設定するために押し込みブレード７６に対して移動可能な範囲が広い。
【００２９】
図４は、軸方向に延びる複数の開口９４を備えているカバー９２を、より詳細に示している。開口９４の周方向の長さｌは、好ましくは幅ｗよりも長く、最も好ましくは幅ｗの４倍よりも長い。
【００３０】
図２の実施例のカバー６０はカバー９２と同様であってよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】従来のジョー折り装置用の渡し胴を示す図である。
【図２】本発明の実施例の、３組の押し込みブレードと３組の固定ピンを備えているジョー折り装置の概略側面図である。
【図３】本発明の折り胴の好適な実施例を示す図である。
【図４】図３の折り胴のカバーをより詳細に示す図である。
【符号の説明】
３０ ジョー折り装置
３２ 紙裁ち胴
３４ 渡し胴
３６ ジョー胴
４２ ナイフ
４４ 台
４６ 押し込み装置
４８ ジョー
５０ ピン
６０ カバー
６２ 留め具
６４ 留め具
６６ 中心軸
７０ 押し込み装置スパイダ
７２ アーム
７４ 押し込み装置
７６ 押し込みブレード
７８ 湾曲した支持体
８０ くわえ装置スパイダ
８２ アーム
８４ くわえ装置
８６ くわえづめ
９０ 渡し胴
９２ カバー
９４ 開口
１００ 巻取紙
１０２ 折り丁
１３４ 中心軸
１４６ 押し込み装置スパイダ
１５０ くわえ装置スパイダ
ｗ 開口の幅
ｌ 開口の長さ
【発明の属する技術分野】
本発明は、概して印刷機に関し、特に印刷機の折り装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
巻取紙印刷機が、紙などの連続的な巻取紙材に印刷する。次に、連続的な巻取紙は、巻取紙印刷機の折り装置内で、紙裁ちユニットによって断裁されて折り丁にされて折られる。
【０００３】
米国特許第５，４２９，５７８号には、巻取紙材を受け取るジョー折り装置が記載されている。紙裁ち胴と、渡し胴と、ジョー胴が設けられている。巻取紙は、折り丁の前縁がピンによって固定される渡し胴によって断裁される。そして、渡し胴上の押し込みブレードが折り丁をジョー胴のジョーの中に押し込むまで、折り丁は渡し胴上に保持される。このようにして、折り丁は、折り丁の走行方向に垂直な折り線に沿って回し折りされる。次に、折り丁は、解放されるようになるまで、ジョーによって折り線の位置に保持される。折り丁の前縁に対する折り目の位置を変えるために、ピンに対する押し込みブレードの位置が変えられる。
【０００４】
図１は、ピンの代わりにくわえづめを有するタイプのジョー折り装置であるくわえづめ折り装置用の、公知の渡し胴の詳細を示している。押し込みブレード１０は、駆動軸に噛み合っているスパイダ１２上に支持されている。折り丁５の前縁のためのくわえづめ２０は、やはり駆動軸に支持され通常はスパイダ１２とともに回転するスパイダ１４上に支持されている。しかし、スパイダ１４は、スパイダ１２に対して回転することができ、それによって、折り位置１５を変えることができる。
【０００５】
折り丁５は、スパイダ１２に取り付けられた片持ち梁状の支持部材１８，１９と、スパイダ１４に取り付けられた支持体２１とによって支持されている。しかし、スパイダ１２の、スパイダ１４に対する相対位置を調整するために、隙間８および９が片持ち梁状の支持部材１８と１９の間に設けられている。これらの隙間８および９は、スパイダ１２と１４の間の相対位置を調整可能な量を定めるそれぞれの間隔ｄ，ｅを有している。
【０００６】
【特許文献１】
米国特許第５，４２９，５７８号
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
大きな回し折りに適合することが望まれる場合には、渡し胴の隙間８，９はかなり大きくなければならず、それによって折り丁５の支持が不十分になり、さらにその結果、皺、端縁部の裂け、または折れ込み等の欠陥を生じることがある。片持ち梁状の支持部材１８，１９も、片持ち梁状の支持部材１８，１９を湾曲または破損させる原因となり得る、紙詰まりによる力によって損傷し易いであろう。
【０００８】
特に、新聞紙印刷機の分野では、２つのニップローラの間に厚い新聞紙折り丁を押し込む、ドラム折り装置としても知られている回転ブレード折り装置を設けることが公知である。そのような回転ブレード折り装置は、米国特許第５，１２２，１０９号に開示されている。回転ブレードは胴の外表面でバンドを貫通する。折り丁の前縁用のピンは、胴の軸方向に延びる隙間を貫通する。このタイプの新聞紙用回転ブレード折り装置においては、異なる厚さの折り丁に適応するためにバンドの有効半径を調整することが望ましく、したがって、バンドは押し込みブレードの位置に配置される。
【０００９】
本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願第０９／５７１，６０６号（必ずしも本発明に対する従来技術ではない）には、回転ブレードが貫通可能な開口を備えた拡張プレートを有する回転ブレード折り装置が記載されており、これによると、胴の有効直径を調整することができる。ピンは露出したままである。この新聞紙用回転ブレード折り装置は、ジョー胴と相互に作用しない。
【００１０】
また、回転ブレード折り装置、すなわちドラム折り装置では、押し込みブレードは、通常、遊星歯車を有する内部の胴上に支持され、そしてバンドを貫通し、その結果、ジョー折り装置に関して述べた隙間の問題は、多くの場合には存在しない。
【００１１】
本発明の目的は、折り丁のための改良された支持体を備えた折り胴を提供することにある。本発明のもう１つの、または前記の目的に代わる目的は、折り丁のための改良された支持体を備えたジョー折り装置を提供することにある。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明は、折り丁の前縁のための複数のくわえ装置を有する折り胴を提供するものであり、くわえ装置は、回転可能な第１の支持体上に支持され、第１のくわえ装置を含んでいる。複数の押し込み装置が、回転可能な第２の支持体上に支持され、第１の押し込み装置と第２の押し込み装置を含んでおり、第１のくわえ装置は、周方向に第１の押し込み装置と第２の押し込み装置の間に配置されている。カバーが、回転可能な第２の支持体に固定され、第１の押し込み装置と第２の押し込み装置の間で、第１のくわえ装置の上方を周方向に延びている。カバーは少なくとも１つの開口を有しており、第１のくわえ装置は少なくとも１つの開口を貫通して延びることができる。
【００１３】
第１の押し込み装置と第２の押し込み装置の間で、第１のくわえ装置の上方を延びるカバーを有することによって、隙間と、それによって生じる折れ込みや皺等の欠陥をなくすことができる。
【００１４】
少なくとも１つの開口は、軸方向に隣同士互いに間隔をおいて配置されている複数の開口を含み、第１のくわえ装置は、軸方向に間隔をおいて配置されている複数のくわえづめを含むのが好ましい。あるいは、第１のくわえ装置は、軸方向に間隔をおいて配置された複数の固定ピンを含んでいてもよい。ここで定義される「くわえ装置」は、折り丁の端縁部を胴上に保持するあらゆる装置であり、くわえづめとピンをいずれも含んでいる。
【００１５】
第１および第２の支持体は、互いに相対的に回転可能であり共通の回転軸を有するのが好ましい。
【００１６】
第２の支持体は、第１の押し込み装置を支持する第１のスパイダアームと第２の押し込み装置を支持する第２のスパイダアームとを有するスパイダであり、カバーは、一方の端部が第１のスパイダアームに、他方の端部が第２のスパイダアームに固定されているのが好ましい。
【００１７】
開口を有する追加のカバーが、胴の全周に亘って設けられているのが好ましい。
【００１８】
本発明は、巻取紙から折り丁を切り出す紙裁ち胴と、折り丁の前縁を保持する複数のくわえ装置を含む渡し胴とを有するジョー折り装置も提供する。くわえ装置は、回転可能な第１の支持体上に支持され、第１のくわえ装置を含む。渡し胴は、回転可能な第２の支持体上に支持されている複数の押し込み装置を有し、押し込み装置は第１の押し込み装置と第２の押し込み装置を含み、第１のくわえ装置は、周方向に第１の押し込み装置と第２の押し込み装置の間に配置されている。渡し胴は、回転可能な第２の支持体に固定されていて第１の押し込み装置と第２の押し込み装置の間で、第１のくわえ装置の上方を周方向に延びるカバーも有し、カバーは少なくとも１つの開口を有し、第１のくわえ装置は少なくとも１つの開口を貫通して延びることができる。ジョー胴は、折り丁の、第１の押し込み装置によって作られた折り目を受け取る。
【００１９】
本発明のジョー折り装置は折りの欠陥を減少させることができる。
【００２０】
本発明は、くわえ装置を、折り胴上の、くわえ装置が後退しているときにくわえ装置の上方を延びるカバーの開口を貫通させて移動させる工程と、折り丁をくわえて、折り胴が回転する時に折り丁をカバー上に支持する工程と、押し込みブレードを用いて折り丁を押し込む工程とを含む、折り丁の折り方法も提供する。
【００２１】
折り丁はジョー胴のジョーの中へ押し込まれるのが好ましい。
【００２２】
【発明の実施の形態】
図２は、紙裁ち胴３２と渡し胴３４とジョー胴３６を有するジョー折り装置３０の模式的側面図を示している。巻取紙１００が、渡し胴３４上の台４４に作用するナイフ４２を備えた紙裁ち胴３２によって断裁され、それによって折り丁１０２が形成される。ピン５０が折り丁１０２の前縁を所定の位置で保持する。折り丁１０２は、渡し胴３４の押し込み装置４６によってジョー胴３６のジョー４８の中へ押し込まれる。渡し胴３４は中心軸１３４を有している。押し込み装置スパイダ１４６が押し込み装置４６を支持し、くわえ装置スパイダ１５０がピン５０と台４４を支持している。
【００２３】
カバー６０が、ピン５０の上方を延び、一方の端部が、留め具６２、例えばねじによって押し込み装置スパイダ１４６の１つのアームに固定され、他方の端部が留め具６４によって固定されている。カバー６０は、ピン５０が貫通して延びることができる開口を有している。カバー６０は押し込み装置スパイダ１４６に固定されているが、くわえ装置スパイダ１５０はカバー６０に対して回転することができ、したがって、開口は、折り位置が変わったとしてもピン５０がその開口を貫通して延びることができるように、周方向に長く延びているのが好ましい。
【００２４】
図３は、周方向に間隔をおいて配置された５組の押し込み装置およびくわえ装置を備えた渡し胴９０の好適な実施例を、さらに詳細に示している。中心軸６６は、押し込み装置スパイダ７０とくわえ装置スパイダ８０を支持している。押し込み装置スパイダ７０は、押し込み装置７４を支持するアーム７２を有している。押し込み装置７４は、折り丁を押し込むために渡し胴９０の外周を越えて延びることができる少なくとも１つの押し込みブレード７６を有している。
【００２５】
渡し胴９０の半径にほぼ等しい曲率半径を有する２つの湾曲した支持体７８（そのうちの一方は図３に示され、他方は、渡し胴９０の軸方向の反対側にある）が、押し込み装置スパイダ７０の２つのアーム７２の間に延びている。湾曲した支持体７８は、各端部において、例えばねじすなわちボルトによって、アーム７２のうちの１つに固定されている。カバー９２がねじすなわちボルトによって支持体７８に固定され、その結果、カバー９２は渡し胴９０の周方向に延びる表面を形成している。
【００２６】
各カバー９２は軸方向に間隔をおいて配置された複数の開口、すなわち孔９４を有し、開口、すなわち孔９４は、周方向に長く延びている、すなわち、それらの軸方向の幅がそれらの周方向の長さよりも短いことが好ましい。
【００２７】
くわえ装置スパイダ８０はくわえ装置８４を支持するアーム８２を有している。各くわえ装置８４は、折り丁の前縁を保持するために開口９４を貫通して延びることができる、軸方向に間隔をおいて配置された複数のくわえづめ８６を有している。
【００２８】
くわえ装置８４と押し込み装置７４の間の間隔によって、折り丁の回し折り位置が決まる。この間隔は、くわえ装置スパイダ８０と押し込み装置スパイダ７０の間の位相角を変えることによって変えることができる。このようにして、くわえづめ８６が押し込みブレード７６に対して回転する。開口９４は周方向に長く延びているので、くわえづめ８６は、折り位置を設定するために押し込みブレード７６に対して移動可能な範囲が広い。
【００２９】
図４は、軸方向に延びる複数の開口９４を備えているカバー９２を、より詳細に示している。開口９４の周方向の長さｌは、好ましくは幅ｗよりも長く、最も好ましくは幅ｗの４倍よりも長い。
【００３０】
図２の実施例のカバー６０はカバー９２と同様であってよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】従来のジョー折り装置用の渡し胴を示す図である。
【図２】本発明の実施例の、３組の押し込みブレードと３組の固定ピンを備えているジョー折り装置の概略側面図である。
【図３】本発明の折り胴の好適な実施例を示す図である。
【図４】図３の折り胴のカバーをより詳細に示す図である。
【符号の説明】
３０ ジョー折り装置
３２ 紙裁ち胴
３４ 渡し胴
３６ ジョー胴
４２ ナイフ
４４ 台
４６ 押し込み装置
４８ ジョー
５０ ピン
６０ カバー
６２ 留め具
６４ 留め具
６６ 中心軸
７０ 押し込み装置スパイダ
７２ アーム
７４ 押し込み装置
７６ 押し込みブレード
７８ 湾曲した支持体
８０ くわえ装置スパイダ
８２ アーム
８４ くわえ装置
８６ くわえづめ
９０ 渡し胴
９２ カバー
９４ 開口
１００ 巻取紙
１０２ 折り丁
１３４ 中心軸
１４６ 押し込み装置スパイダ
１５０ くわえ装置スパイダ
ｗ 開口の幅
ｌ 開口の長さ
Claims (8)
- 回転可能な第１の支持体上に支持され、折り胴上に折り丁を保持する第１のくわえ装置を含む複数のくわえ装置と、
回転可能な第２の支持体上に支持され、第１の押し込み装置と第２の押し込み装置を含み、前記第１のくわえ装置が周方向に前記第１の押し込み装置と前記第２の押し込み装置の間に配置されている複数の押し込み装置と、
回転可能な前記第２の支持体に固定され、前記第１の押し込み装置と前記第２の押し込み装置の間で、前記第１のくわえ装置の上方を周方向に延び、少なくとも１つの開口を有し、前記第１のくわえ装置が前記少なくとも１つの開口を貫通して延びることができるカバーとを有する折り胴。 - 前記少なくとも１つの開口は、軸方向に隣同士互いに間隔をおいて配置されている複数の開口を含んでいる、請求項１に記載の折り胴。
- 前記第１のくわえ装置は、軸方向に間隔をおいて配置されている複数のくわえづめを含んでいる、請求項１または２に記載の折り胴。
- 前記第１のくわえ装置は、軸方向に間隔をおいて配置されている複数の固定ピンを含んでいる、請求項１または２に記載の折り胴。
- 前記第１および第２の支持体は、折り丁の折り位置を設定するために互いに相対的に回転可能である、請求項１から４のいずれか１項に記載の折り胴。
- 前記第２の支持体は、前記第１の押し込み装置を支持している第１のスパイダアームと、前記第２の押し込み装置を支持している第２のスパイダアームとを有するスパイダであり、前記カバーは、一方の端部が前記第１のスパイダアームに、他方の端部が前記第２のスパイダアームに固定されている、請求項１から５のいずれか１項に記載の折り胴。
- 前記複数のくわえ装置のうちの第２のくわえ装置を覆う第２のカバーをさらに有する、請求項１から６のいずれか１項に記載の折り胴。
- 巻取紙を断裁して折り丁にする紙裁ち胴を有するジョー折り装置において、
請求項１から７のいずれか１項に記載の折り胴からなる渡し胴と、
前記折り丁の、前記第１の押し込み装置によって形成された折り目を受け取るジョー胴とを有することを特徴とするジョー折り装置。
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