JP4070142B2 - 電波軸調整装置および電波軸調整方法 - Google Patents
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Description
そのため、一般的なレーダ装置における電波軸の調整に用いることができないという問題点があった。
そのため、車軸と車載レーダ装置の軸とを調整する際に、車載レーダ装置と点光源との距離およびオフセット角を考慮する必要があり、精度よくかつ短時間で容易に車載レーダ装置の軸と車軸とを一致させることができないという問題点もあった。
図1は、この発明の実施の形態1に係る電波軸調整装置1を示す構成図であり、レーダ装置3の電波軸9と車両2の進行方向軸6とが一致した場合を示している。
図1において、電波軸調整装置1は、車両2に搭載されたレーダ装置3と、車両2とレーダ装置3との間に設けられた軸調整機構4(軸調整手段)と、レーダ装置3に一時的に取り付けられる精密角表示灯5(発光手段)と、車両2の前方で進行方向軸6上に設けられる画像処理装置7(検知手段)と、軸調整機構4および画像処理装置7に接続される軸調整制御部8(制御手段)とを備えている。
レーダ装置3は、車両2の前方に向けて電波を送信し、送信した電波が走行路の前方に存在する障害物や先行車両等の測定対象にて反射した反射電波を受信することによって測定対象を検出し、検出した測定対象までの距離、相対速度および方向を算出する。
精密角表示灯5は、電波軸9に対して角度が異なる4個の灯器ユニット(図示せず)を含んでおり、それぞれの灯器ユニットから任意の角度幅を持った複数の光線を投射する。各々の灯器ユニットは、例えば左半分の層が白色で右半分の層が黒色になっており、白色と黒色との境界の角度が灯器ユニットごとに設定されている。そのため、視点角度によって、光線の表示パターンが変化するようになっている。
画像処理装置7は、精密角表示灯5が投射する光線を撮像して表示パターンを検知し、検知結果を軸調整制御部8に出力する。
軸調整制御部8は、画像処理装置7から入力された光線の表示パターンに基づいて、電波軸9と進行方向軸6とが一致するように、表示パターンが登録パターンになるまで、レーダ装置3の取り付け角度を調整する動作指令を軸調整機構4に出力する。
図2において、レーダ装置3の電波軸9を基準として、電波軸9と進行方向軸6とのずれ角をθaとすると、例えばθa<θ11の場合には、画像処理装置7から見た精密角表示灯5が投射する光線の表示パターンP11は、「●●●●」となる。
ここで、電波軸9と進行方向軸6とは一致しているので、画像処理装置7から見た精密角表示灯5が投射する光線の表示パターンは、P13「●●○○」となる。
図3および図4において、電波軸9と進行方向軸6との間には、θ13より大きくθ14よりも小さいずれ角θsが生じている。
ここで、θ13≦θs<θ14であるので、画像処理装置7から見た精密角表示灯5が投射する光線の表示パターンは、P14「●○○○」となる。
このとき、軸調整制御部8には、電波軸9と進行方向軸6とが一致した場合に精密角表示灯5が投射する光線の表示パターンP13「●●○○」が、登録パターンとしてあらかじめ登録されている。そのため、軸調整制御部8は、軸調整機構4にレーダ装置3の取り付け角度を調整する動作指令を出力する。
まず、画像処理装置7は、精密角表示灯5が投射する光線を撮像して、表示パターンを検知する(ステップS21)。
ここで、図3の場合は、電波軸9と進行方向軸6とのずれ角θsがθ13≦θs<θ14であるので、表示パターンは、P14「●○○○」となる。
続いて、画像処理装置7は、検知結果である精密角表示灯5が投射する光線の表示パターンを軸調整制御部8に出力する(ステップS22)。
ステップS23で、表示パターンが登録パターンと一致する(すなわち、Yes)と判定された場合には、電波軸9と進行方向軸6とが一致しているとして、図5の処理を終了する。
ここで、図3の場合は、表示パターンがP14「●○○○」であり、登録パターンのP13「●●○○」と一致しないため、ステップS23でNoと判定され、表示パターンのP14「●○○○」から、進行方向軸6が電波軸9に対して右にずれていることが判断される。
ここで、図3の場合は、進行方向軸6が電波軸9に対して右にずれているため、ステップS25でYesと判定され、軸調整制御部8から、レーダ装置3を0.1°だけ右方向に調整する動作指令が軸調整機構4に出力される。
ここで、図3の場合は、レーダ装置3が右方向を向くように取り付け角度が調整され、図6に示すように表示パターンがP14「●○○○」からP13「●●○○」に変化する。そのため、精密角表示灯5が投射する光線の表示パターンと軸調整制御部8の登録パターンとが一致し、電波軸9と進行方向軸6とが一致する。
なお、進行方向軸6が電波軸9に対して左にずれている場合であっても、同様にして精密角表示灯5が投射する光線の表示パターンと軸調整制御部8の登録パターンとを一致させることができる。
灯器ユニットが多くなると、投射される光線が多くなるため、より高精度にレーダ装置3の電波軸9と車両2の進行方向軸6とを一致させることができる。
また、灯器ユニットが少なくなると、部品点数が削減されるため、コストダウンを図ることができる。
図7は、この発明の実施の形態2に係る電波軸調整装置1Aを示す構成図であり、レーダ装置3の電波軸9と車両2の進行方向軸6とが一致した場合を示している。
図7において、実施の形態1における精密角表示灯5のかわりに、それぞれ異なる方向に外部からの光線を反射させるフォログラム10(反射手段)が設けられている。ここで、光線とは、例えば太陽光あるいは電灯の光とする。
フォログラム10は、それぞれ異なる4方向に任意の角度幅を持った光線を反射させるように構成されている。そのため、視点角度によって、光線の表示パターンが変化するようになっている。
その他の構成については、実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
図8において、レーダ装置3の電波軸9を基準として、電波軸9と進行方向軸6とのずれ角をθbとすると、例えばθb<θ21の場合には、画像処理装置7から見たフォログラム10が反射する光線の表示パターンP21は、「■■■■」となる。
ここで、電波軸9と進行方向軸6とは一致しているので、画像処理装置7から見たフォログラム10が反射する光線の表示パターンは、P23「■■□□」となる。
図9および図10において、電波軸9と進行方向軸6との間には、θ21よりも小さいずれ角θtが生じている。
ここで、θt<θ21であるので、画像処理装置7から見たフォログラム10が反射する光線の表示パターンは、P21「■■■■」となる。
このとき、軸調整制御部8には、電波軸9と進行方向軸6とが一致した場合にフォログラム10が反射する光線の表示パターンP23「■■□□」が、登録パターンとしてあらかじめ登録されている。そのため、軸調整制御部8は、軸調整機構4にレーダ装置3の取り付け角度を調整する動作指令を出力する。
まず、画像処理装置7は、フォログラム10が反射する光線を撮像して、表示パターンを検知する(ステップS31)。
ここで、図9の場合は、電波軸9と進行方向軸6とのずれ角θtがθt<θ21であるので、表示パターンは、P21「■■■■」となる。
続いて、画像処理装置7は、検知結果であるフォログラム10が反射する光線の表示パターンを軸調整制御部8に出力する(ステップS22)。
ステップS23で、表示パターンが登録パターンと一致する(すなわち、Yes)と判定された場合には、電波軸9と進行方向軸6とが一致しているとして、図11の処理を終了する。
ここで、図9の場合は、表示パターンがP21「■■■■」であり、登録パターンのP23「■■□□」と一致しないため、ステップS23では、Noと判定され、表示パターンのP21「■■■■」から、進行方向軸6が電波軸9に対して左にずれていることが判断される。
ここで、図9の場合は、進行方向軸6が電波軸9に対して左にずれているため、ステップS25でNoと判定され、軸調整制御部8から、レーダ装置3を0.1°だけ左方向に調整する動作指令が軸調整機構4に出力される。
ここで、図9の場合、レーダ装置3が左方向を向くように取り付け角度が調整され、図12に示すように表示パターンがP21「■■■■」からP22「■■■□」を経てP23「■■□□」に変化する。そのため、フォログラム10が反射する光線の表示パターンと軸調整制御部8の登録パターンとが一致し、電波軸9と進行方向軸6とが一致する。
なお、進行方向軸6が電波軸9に対して右にずれている場合であっても、同様にしてフォログラム10が反射する光線の表示パターンと軸調整制御部8の登録パターンとを一致させることができる。
光線を反射させる方向が多くなると、反射される光線が多くなるため、より高精度にレーダ装置3の電波軸9と車両2の進行方向軸6とを一致させることができる。
また、光線を反射させる方向が少なくなると、フォログラム10の加工が容易になるため、コストダウンを図ることができる。
この場合も、上記実施の形態1および2と同様の効果を奏することができる。
この場合も、上記実施の形態1および2と同様の効果を奏することができる。
例えば、人間が光線の表示パターンを検知して、軸調整制御部8に検知結果を入力してもよい。
Claims (8)
- 車両に搭載されたレーダ装置の電波軸と前記車両の進行方向軸とを一致させるための電波軸調整装置であって、
前記車両と前記レーダ装置との間に設けられ、前記車両に対する前記レーダ装置の取り付け角度を調整する軸調整手段と、
前記レーダ装置に、前記電波軸に対して垂直に取り付けられて光線を投射する発光手段と、
前記進行方向軸上でかつ前記車両の前方に設けられ、前記光線の表示パターンを検知して検知結果を出力する検知手段と、
前記軸調整手段を動作させる動作指令を出力する制御手段と
を備え、
前記制御手段は、
あらかじめ登録された前記電波軸と前記進行方向軸とが一致した場合の登録パターンと、前記検知結果とを比較して、前記電波軸と前記進行方向軸とのずれ角を検知し、
前記ずれ角が減少するように、かつ前記検知結果が前記登録パターンと一致するまで前記動作指令を出力することを特徴とする電波軸調整装置。 - 前記発光手段は、前記電波軸に対して角度が異なる複数の灯器ユニットを含み、それぞれの前記灯器ユニットから前記光線を投射する精密角表示灯であることを特徴とする請求項1に記載の電波軸調整装置。
- 前記検知手段は、前記発光手段を撮像して解析する画像処理装置であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電波軸調整装置。
- 車両に搭載されたレーダ装置の電波軸と前記車両の進行方向軸とを一致させるための電波軸調整装置であって、
前記車両と前記レーダ装置との間に設けられ、前記車両に対する前記レーダ装置の取り付け角度を調整する軸調整手段と、
前記レーダ装置に、前記電波軸に対して垂直に取り付けられて外部からの光線を反射させる反射手段と、
前記進行方向軸上でかつ前記車両の前方に設けられ、前記光線の表示パターンを検知して検知結果を出力する検知手段と、
前記軸調整手段を動作させる動作指令を出力する制御手段と
を備え、
前記制御手段は、
あらかじめ登録された前記電波軸と前記進行方向軸とが一致した場合の登録パターンと、前記検知結果とを比較して、前記電波軸と前記進行方向軸とのずれ角を検知し、
前記ずれ角が減少するように、かつ前記検知結果が前記登録パターンと一致するまで前記動作指令を出力することを特徴とする電波軸調整装置。 - 前記反射手段は、それぞれ異なる方向に前記光線を反射させるフォログラムによって構成されていることを特徴とする請求項4に記載の電波軸調整装置。
- 前記検知手段は、前記発光手段を撮像して解析する画像処理装置であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の電波軸調整装置。
- 車両に搭載されたレーダ装置の電波軸と前記車両の進行方向軸とを一致させるための電波軸調整方法であって、
前記電波軸と一致した方向に光線を投射するステップと、
前記進行方向軸上でかつ前記車両の前方において、前記光線の表示パターンを検知して検知結果を出力するステップと、
あらかじめ登録された前記電波軸と前記進行方向軸とが一致した場合の登録パターンと、前記検知結果とを比較して、前記電波軸と前記進行方向軸とのずれ角を検知するステップと、
前記ずれ角が減少するように、かつ前記検知結果が前記登録パターンと一致するまで、前記車両に対する前記レーダ装置の取り付け角度を調整するステップと
を備えたことを特徴とする電波軸調整方法。 - 車両に搭載されたレーダ装置の電波軸と前記車両の進行方向軸とを一致させるための電波軸調整方法であって、
前記電波軸と一致した方向に外部からの光線を反射させるステップと、
前記進行方向軸上でかつ前記車両の前方において、前記光線の表示パターンを検知して検知結果を出力するステップと、
あらかじめ登録された前記電波軸と前記進行方向軸とが一致した場合の登録パターンと、前記検知結果とを比較して、前記電波軸と前記進行方向軸とのずれ角を検知するステップと、
前記ずれ角が減少するように、かつ前記検知結果が前記登録パターンと一致するまで、前記車両に対する前記レーダ装置の取り付け角度を調整するステップと
を備えたことを特徴とする電波軸調整方法。
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