JP4069315B2 - 基板乾燥方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は基板乾燥方法およびその装置に関し、さらに詳細にいえば、洗浄液を用いて洗浄された基板を迅速に乾燥させるための方法およびその装置に関する。なお、この明細書において、「洗浄液を用いて洗浄する」とは、洗浄液を用いて洗浄することのみならず、純水によりリンスすることをも含む(純水によるリンスのみを行うことをも含む)概念として使用される。
【0002】
【従来の技術】
従来から、処理対象となる基板(例えば、半導体ウエハーなど)の大径化が進んでおり、8インチウエハーから12インチウエハーへの移行が行われている。そして、ウエハーの大径化に伴ってウエハーピッチのハーフピッチ化も進められている。
【0003】
この結果、基板と洗浄液との浸漬界面に十分な量の乾燥用流体を供給することができなくなり、良好なマランゴニ乾燥を達成することが著しく困難になってしまう。
【0004】
このような不都合を解消するために、従来から、
(1)不活性ガスで乾燥用流体にバブリングなどを行い、不活性ガスと乾燥用流体との混合ガスを基板処理槽に導入する方法、および
(2)超音波などを用いて乾燥用流体の液滴を形成した後、不活性ガスをキャリアガスとして基板処理槽に導入する方法(特開平10−335299号公報参照)
が提案されている。
【0005】
また、乾燥用流体として、イソプロピルアルコール(以下、IPAと略称する)を用いること、フロンを用いることも提案されている(特開昭63−301528号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記(1)の方法を採用して基板と洗浄液との浸漬界面に十分な量の乾燥用流体を供給するためには、不活性ガスや乾燥用流体を高温にすることが必要になるので、基板乾燥系の安全性を確保することが困難になるとともに、コストが嵩んでしまうという不都合がある。特に、乾燥用流体としてIPAを採用する場合には、引火性が高いので、安全性を確保するためのおおがかりな装置を付加することが必要になる。
【0007】
前記(2)の方法を採用する場合には、超音波発生装置などが必要になるので、コストアップを招いてしまうのみならず、信頼性が低下してしまうことになる。
【0008】
【発明の目的】
この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、特別な安全装置を設けることなく安全性を高めることができるとともに、基板と洗浄液との浸漬界面に十分な量の乾燥用流体を供給することができる基板乾燥方法およびその装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項の基板乾燥装置は、処理槽内に複数枚の基板を整列状態で収容し、かつ処理槽内における洗浄液の液面を基板に対して相対的に下降させながら基板の表面に乾燥用流体を供給することにより基板の表面を乾燥させるものであって、処理槽内の上部所定位置に乾燥用流体を貯留する乾燥用流体貯留手段と、貯留した乾燥用流体に対して不活性ガスを吹き付けることにより処理槽内において乾燥用流体の液滴を発生させる第1不活性ガス供給手段と、発生された乾燥用流体の液滴を各基板の表面に導くべく不活性ガスを供給する第2不活性ガス供給手段とを含むものである。ここで、洗浄液とは、純水をも含む概念として使用される。
【0015】
請求項の基板乾燥装置は、前記乾燥用流体としてIPAを採用するものである。
【0016】
請求項の基板乾燥装置は、前記乾燥用流体貯留手段として、複数枚の基板の並び方向と平行に延び、かつ上部が開放された乾燥用流体貯留凹所を有するものを採用するものである。
【0017】
請求項の基板乾燥装置は、前記乾燥用流体貯留手段として、乾燥用流体貯留凹所と平行に延び、乾燥用流体の液ダレを防止する液ダレ防止凹所をさらに有するものを採用するものである。
【0018】
請求項の基板乾燥装置は、前記乾燥用流体貯留手段に対して乾燥用流体を供給する乾燥用流体供給管路をさらに含むものである。
【0019】
請求項の基板乾燥装置は、前記乾燥用流体貯留手段に対して乾燥用流体を噴霧により供給する乾燥用流体噴霧手段をさらに含むものである。
【0020】
請求項の基板乾燥装置は、前記不活性ガスとして窒素ガスを採用するものである。
【0021】
請求項の基板乾燥装置は、前記第2不活性ガス供給手段として、複数枚の基板の並び方向と平行に延び、かつ複数枚の基板の並び方向と平行に所定間隔毎に形成された不活性ガス吐出孔を有するものを採用するものである。
【0022】
請求項の基板乾燥装置は、前記第2不活性ガス供給手段として、複数枚の基板の中心を結ぶ仮想中心軸の上方に位置し、基板の外周に接する方向よりも下向きに不活性ガスを吐出するものを採用するものである。
【0023】
請求項10の基板乾燥装置は、基板の外周に接する方向と鉛直下向き方向とのなす角をθ1とした場合に、不活性ガス吐出方向と鉛直下向き方向とのなす角θがθ1/3≦θ≦2θ1/3となるように不活性ガス吐出方向が設定されたものである。
【0024】
請求項11の基板乾燥装置は、前記不活性ガス吐出孔の口径を0.05〜1mmに設定したものである。
【0025】
請求項12の基板乾燥装置は、前記不活性ガス吐出孔の口径を0.1〜0.5mmに設定したものである。
【0026】
請求項13の基板乾燥装置は、前記不活性ガス吐出孔どうしの間隔を基板どうしの間隔、もしくは基板どうしの間隔の整数分の1に設定したものである。
【0027】
請求項14の基板乾燥装置は、前記不活性ガス吐出孔から吐出される不活性ガスの初速を50〜300m/sに設定したものである。
【0028】
請求項15の基板乾燥装置は、不活性ガスの初速を100〜200m/sに設定したものである。
【0034】
【作用】
請求項の基板乾燥装置であれば、処理槽内に複数枚の基板を整列状態で収容し、かつ処理槽内における洗浄液の液面を基板に対して相対的に下降させながら基板の表面に乾燥用流体を供給することにより基板の表面を乾燥させるに当たって、乾燥用流体貯留手段によって処理槽内の上部所定位置に乾燥用流体を貯留しておき、第1不活性ガス供給手段によって、貯留した乾燥用流体に対して不活性ガスを吹き付けることにより処理槽内において乾燥用流体の液滴を発生させ、第2不活性ガス供給手段によって、不活性ガスを供給し、発生された乾燥用流体の液滴を各基板の表面に導くことができる。
【0035】
したがって、不活性ガス、乾燥用流体の何れも高温にする必要がなく、安全性を高めることができるとともに、基板と洗浄液との浸漬界面に十分な量の乾燥用流体を供給して迅速かつ高品質な乾燥を達成することができる。また、超音波発生装置などが不要であるから信頼性、耐久性を高めることができる。
【0036】
請求項の基板乾燥装置であれば、前記乾燥用流体としてIPAを採用するのであるから、安価で高品質なマランゴニ乾燥を達成することができ、ひいては請求項と同様の作用を達成することができる。
【0037】
請求項の基板乾燥装置であれば、前記乾燥用流体貯留手段として、複数枚の基板の並び方向と平行に延び、かつ上部が開放された乾燥用流体貯留凹所を有するものを採用するのであるから、全ての基板の存在範囲に対応させて乾燥用流体の液滴を発生させることができ、ひいては請求項または請求項と同様の作用を達成することができる。
【0038】
請求項の基板乾燥装置であれば、前記乾燥用流体貯留手段として、乾燥用流体貯留凹所と平行に延び、乾燥用流体の液ダレを防止する液ダレ防止凹所をさらに有するものを採用するのであるから、乾燥用流体が直接基板に接触することを防止して不純物や金属化合物などが基板表面に析出するという不都合を未然に防止することができ、ひいては請求項から請求項の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0039】
請求項の基板乾燥装置であれば、前記乾燥用流体貯留手段に対して乾燥用流体を供給する乾燥用流体供給管路をさらに含むのであるから、乾燥用流体の補給を簡単に行うことができ、しかも請求項から請求項の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0040】
請求項の基板乾燥装置であれば、前記乾燥用流体貯留手段に対して乾燥用流体を噴霧により供給する乾燥用流体噴霧手段をさらに含むのであるから、乾燥用流体の補給を簡単に行うことができ、しかも請求項から請求項の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0041】
請求項の基板乾燥装置であれば、前記不活性ガスとして窒素ガスを採用するのであるから、請求項から請求項の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0042】
請求項の基板乾燥装置であれば、前記第2不活性ガス供給手段として、複数枚の基板の並び方向と平行に延び、かつ複数枚の基板の並び方向と平行に所定間隔毎に形成された不活性ガス吐出孔を有するものを採用するのであるから、基板どうしの間隙が小さくても乾燥用流体の液滴をスムーズに導入することができ、乾燥用流体の消費量を低減することができるとともに、乾燥用流体が可燃性である場合における防爆性を大幅に抑制することができ、しかも請求項から請求項の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0043】
請求項の基板乾燥装置であれば、前記第2不活性ガス供給手段として、複数枚の基板の中心を結ぶ仮想中心軸の上方に位置し、基板の外周に接する方向よりも下向きに不活性ガスを吐出するものを採用するのであるから、乾燥用流体の液滴の殆どを基板どうしの間隙に導入することができ、しかも請求項から請求項の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0044】
請求項10の基板乾燥装置であれば、基板の外周に接する方向と鉛直下向き方向とのなす角をθ1とした場合に、不活性ガス吐出方向と鉛直下向き方向とのなす角θがθ1/3≦θ≦2θ1/3となるように不活性ガス吐出方向が設定されているので、乾燥用流体の液滴の殆どを基板どうしの間隙のうち、より中心よりに導入することができ、しかも請求項と同様の作用を達成することができる。
【0045】
請求項11の基板乾燥装置であれば、前記不活性ガス吐出孔の口径を0.05〜1mmに設定しているので、基板どうしの間隙に対する乾燥用流体の液滴の導入をスムーズにすることができ、しかも請求項から請求項10の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0046】
請求項12の基板乾燥装置であれば、前記不活性ガス吐出孔の口径を0.1〜0.5mmに設定しているので、基板どうしの間隙に対する乾燥用流体の液滴の導入を一層スムーズにすることができ、しかも請求項11と同様の作用を達成することができる。
【0047】
請求項13の基板乾燥装置であれば、前記不活性ガス吐出孔どうしの間隔を基板どうしの間隔、もしくは基板どうしの間隔の整数分の1に設定しているので、基板どうしの間隙に対する乾燥用流体の液滴の導入をスムーズにすることができ、しかも請求項から請求項12の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0048】
請求項14の基板乾燥装置であれば、前記不活性ガス吐出孔から吐出される不活性ガスの初速を50〜300m/sに設定しているので、乾燥用流体の液滴を基板と洗浄液との浸漬界面にスムーズに供給することができ、しかも請求項から請求項13の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0049】
請求項15の基板乾燥装置であれば、不活性ガスの初速を100〜200m/sに設定しているので、乾燥用流体の液滴を基板と洗浄液との浸漬界面に一層スムーズに供給することができ、しかも請求項14と同様の作用を達成することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、この発明の基板乾燥方法およびその装置の実施の態様を詳細に説明する。
【0051】
図1はこの発明の基板乾燥装置の一実施態様を示す概略正面図、図2は概略側面図である。
【0052】
この基板乾燥装置は、基板処理槽1と、基板処理槽1の内部に複数枚の基板(例えば、半導体ウエハーなど)2を起立状態で整列させて支承する基板支承部(図示せず)と、基板処理槽1の上部寄り所定位置に設けた乾燥用流体貯留部3と、乾燥用流体貯留部3に貯留された乾燥用流体6に対して不活性ガス(例えば、窒素ガス)を吹き付けて乾燥用流体の液滴を発生させる第1不活性ガス供給部4と、発生した乾燥用流体の液滴を基板2に向かって供給すべく不活性ガスを供給する第2不活性ガス供給部5とを有している。なお、7は乾燥用流体供給流路、8は第1不活性ガス供給部4および第2不活性ガス供給部5に不活性ガスを供給するための不活性ガス供給流路、9は純水である。
【0053】
前記基板処理槽1は、図示しない洗浄液供給部により洗浄液が供給されることにより全ての基板2を洗浄液に浸漬させて各基板2の全表面を洗浄し、洗浄液を純水9で置換して純水9によるリンスを行い、その後、図示しない洗浄液排出部から純水9を排出するものである。
【0054】
前記基板支承部は、複数枚の基板2の周縁部所定位置と係合して複数枚の基板2を起立状態で、かつ所定間隔ごとに整列させるものである。
【0055】
前記乾燥用流体貯留部3は、複数枚の基板2の中心どうしを結ぶ仮想中心軸と平行に延びる本体部材3aのほぼ全長範囲にわたって上面に開口するように形成された第1凹所3bを有するものである。なお、前記第1凹所3bとしては、基板2と平行な面による断面形状が矩形の第1凹所3bであってもよいが、基板2と平行な面による断面形状である図3に示すように、V字状の第1凹所3bであってもよい。そして、乾燥用流体貯留部3は、前記仮想中心軸を基準として複数枚の基板2の斜め上方に配置されている。また、乾燥用流体としては従来公知の種々のものが採用可能であるが、IPAを採用することが好ましく、マランゴニ乾燥を達成することができる。
【0056】
前記第1不活性ガス供給部4は、前記乾燥用流体貯留部3の第1凹所3bの直上に配置された管体であるとともに、直下に向かって不活性ガスを吐出するように不活性ガス吐出孔(図示せず)が形成されている。そして、第1不活性ガス供給部4は、第1凹所3bに収容されている乾燥用流体の表面に不活性ガスを高速に吐出し、乾燥用流体の表面から乾燥用流体を微細な液滴として飛散させることができるように不活性ガス吐出孔の口径、ピッチ、吐出方向が設定されているとともに、不活性ガスの吐出初速が設定されている。ただし、前記管体としては、円筒状、角筒状など、種々の形状のものを採用することが可能である。また、不活性ガスの吐出方向は、直下に向く方向に限定されるものではなく、後述するように斜め下方に向く方向に設定してもよい。
【0057】
前記第2不活性ガス供給部5は、前記仮想中心軸を基準として複数枚の基板2の直上に配置された管体であるとともに、基板2に向かう方向に不活性ガスを吐出する不活性ガス吐出孔(図示せず)が形成されている。そして、不活性ガス吐出孔のピッチを基板2のピッチと等しく設定し、もしくは基板2のピッチの整数分の1に設定することが好ましく、不活性ガス吐出孔を基板2どうしの間隙に正対させることが好ましい。また、不活性ガス吐出孔の口径は0.05〜1mm程度に設定すればよいが、0.1〜0.5mmに設定することが好ましい。さらに、図4に示すように、第2不活性ガス供給部5から鉛直下方に向く方向と、第2不活性ガス供給部5から基板2の外周に接する方向に向く方向とのなす角をθ1に設定した場合に、第2不活性ガス供給部5から鉛直下方に向く方向と、実際に不活性ガスが吐出される方向とのなす角θを0≦θ≦θ1に設定すべく不活性ガス吐出孔を形成すればよいが、(1/3)θ1≦θ≦(2/3)θ1に設定すべく不活性ガス吐出孔を形成することが好ましい。さらにまた、不活性ガス吐出部から吐出される不活性ガスの初速を50〜300m/sに設定すればよいが、100〜200m/sに設定することが好ましい。ただし、前記管体としては、円筒状、角筒状など、種々の形状のものを採用することが可能である。
【0058】
上記の構成の基板乾燥装置の作用は次のとおりである。
【0059】
基板処理槽1内に起立、整列状態で支承された複数枚の基板2の表面を洗浄液により洗浄した後、洗浄液を純水9で置換して純水9によるリンスを行い、その後、純水9を排出しながら以下のようにして基板2の表面を乾燥させる。ただし、洗浄液による洗浄を行うことなく、純水9によるリンスのみを行う場合もある。
【0060】
すなわち、乾燥用流体供給流路7により供給され、乾燥用流体貯留部3の第1凹所3bに貯留された乾燥用流体6の液面に対して、不活性ガス供給流路8から第1不活性ガス供給部4を通して不活性ガスを吹き付けることによって、乾燥用流体6の微細な液滴を発生させ、この液滴を浮遊させる。
【0061】
そして、不活性ガス供給流路8から第2不活性ガス供給部5を通して不活性ガスを基板2どうしの間隙に吐出することによって、浮遊している乾燥用流体の液滴を引き込んで基板2どうしの間隙に導き、基板2と純水9との浸漬界面に十分な量の乾燥用流体を供給することができる。この結果、供給された乾燥用流体によって基板乾燥を達成し、基板2の表面を迅速、かつ高品質に乾燥させることができる。特に、基板2どうしの間隙を、基板搬送用カセットに収容された状態における間隔の1/2に設定した場合であっても、乾燥用流体の液滴を用い、高速に導入するのであるから、十分な量の乾燥用流体の供給を達成することができる。
【0062】
また、上記の説明から分かるように、乾燥用流体6を昇温させる必要が全くないのであるから、安全性を高めることができるとともに、コストを低減することができる。さらに、超音波発生装置などが不要であるから、信頼性、耐久性を高めることができる。さらにまた、乾燥用流体の液滴を採用するので、乾燥用流体の蒸気を採用する場合と比較して、乾燥用流体の消費量を低減することができる。
【0063】
特に、乾燥用流体としてIPAを採用する場合には、それ自体が可燃性を有しているが、昇温させる必要が全くないこと、および使用量を低減できることに起因して、安全性を高めることができ、防爆などの設備を不要にすることができる。
【0064】
図5は乾燥用流体貯留部3の他の構成例を示す縦断面図である。
【0065】
この乾燥用流体貯留部3が図1に示す乾燥用流体貯留部3と異なる点は、本体部材3aの幅を大きく設定するとともに、第1凹所3bと平行に延びる第2凹所3cを形成した点のみである。
【0066】
この第2凹所3cは、液だれ防止のための凹所であり、第1凹所3bよりも基板2に近い側に配置されている。
【0067】
したがって、この場合には、乾燥用流体の液だれが生じても、この液だれが第2凹所3cに収容されるので、液だれが基板2に付着して金属や有機物を析出させてしまうという不都合の発生を未然に防止することができる。
【0068】
ただし、乾燥用流体貯留部3の配置位置が基板2のほぼ直上位置に設定されている場合には、第1凹所3bを挟むように1対の第2凹所3cを配置することが好ましい。
【0069】
図6は乾燥用流体貯留部3に対する乾燥用流体の供給を行うための構成の一例を示す概略図である。
【0070】
図6においては、第1凹所3bの直上に乾燥用流体を噴出させるための乾燥用流体ノズル3dを配置している。
【0071】
この構成を採用した場合には、乾燥用流体ノズル3dから乾燥用流体を噴出させることにより第1凹所3bに乾燥用流体を貯留するとともに、ある程度の乾燥用流体の液滴を発生させることができる。
【0072】
したがって、乾燥用流体の液滴の発生効率を高めることができる。
【0073】
もちろん、乾燥用流体の噴出速度を十分に大きく設定すれば、不活性ガスの吐出を行わせることなく十分な量の乾燥用流体の液滴を発生させることができ、配管系統を簡素化することができる。
【0074】
さらに、乾燥用流体ノズル3dを設ける代わりに、乾燥用流体を第1凹所3bに供給するための配管を設けてもよい。
【0075】
また、これらの場合において、乾燥用流体の供給量は、1回の乾燥処理について5〜30ml程度に設定すればよい。
【0076】
図7は基板2を基準とする乾燥用流体貯留部3、第1不活性ガス供給部4、および第2不活性ガス供給部5の配置の他の例を示す概略図である。
【0077】
図7の配置が図1の配置と異なる点は、第1不活性ガス供給部4をより外方に配置して不活性ガスを斜め下方に吐出するようにした点のみである。
【0078】
したがって、この場合には、不活性ガスの吐出に伴って乾燥用流体の液滴を集中的に中央側(第2不活性ガス供給部側)に発生させることができ、乾燥用流体の液滴を効率よく基板2どうしの間隙に導くことができる。
【0079】
上記の実施態様においては、第2不活性ガス供給部5を中央部に1つ設け、乾燥用流体貯留部3および第1不活性ガス供給部4を外側部に2つづつ設けている。しかし、乾燥用流体貯留部3および第1不活性ガス供給部4を中央部に1つ設け、第2不活性ガス供給部5を外側部に2つ設けることが可能であるほか、乾燥用流体貯留部3および第1不活性ガス供給部4の数、第2不活性ガス供給部5の数を任意に設定することが可能である。
【0080】
また、上記の実施態様においては、基板処理槽1として単槽構造のものを採用しているが、二重槽構造のものを採用することが可能である。
【0086】
【発明の効果】
請求項の発明は、不活性ガス、乾燥用流体の何れも高温にする必要がなく、安全性を高めることができるとともに、基板と洗浄液との浸漬界面に十分な量の乾燥用流体を供給して迅速かつ高品質な乾燥を達成することができ、また、超音波発生装置などが不要であるから信頼性、耐久性を高めることができるという特有の効果を奏する。
【0087】
請求項の発明は、安価で高品質なマランゴニ乾燥を達成することができ、ひいては請求項と同様の効果を奏する。
【0088】
請求項の発明は、全ての基板の存在範囲に対応させて乾燥用流体の液滴を発生させることができ、ひいては請求項または請求項と同様の効果を奏する。
【0089】
請求項の発明は、乾燥用流体が直接基板に接触することを防止して不純物や金属化合物などが基板表面に析出するという不都合を未然に防止することができ、ひいては請求項から請求項の何れかと同様の効果を奏する。
【0090】
請求項の発明は、乾燥用流体の補給を簡単に行うことができ、しかも請求項から請求項の何れかと同様の効果を奏する。
【0091】
請求項の発明は、乾燥用流体の補給を簡単に行うことができ、しかも請求項から請求項の何れかと同様の効果を奏する。
【0092】
請求項の発明は、請求項1から請求項の何れかと同様の効果を奏する。
【0093】
請求項の発明は、基板どうしの間隙が小さくても乾燥用流体の液滴をスムーズに導入することができ、乾燥用流体の消費量を低減することができるとともに、乾燥用流体が可燃性である場合における防爆性を大幅に抑制することができ、しかも請求項から請求項の何れかと同様の効果を奏する。
【0094】
請求項の発明は、乾燥用流体の液滴の殆どを基板どうしの間隙に導入することができ、しかも請求項から請求項の何れかと同様の効果を奏する。
【0095】
請求項10の発明は、乾燥用流体の液滴の殆どを基板どうしの間隙のうち、より中心よりに導入することができ、しかも請求項と同様の効果を奏する。
【0096】
請求項11の発明は、基板どうしの間隙に対する乾燥用流体の液滴の導入をスムーズにすることができ、しかも請求項から請求項10の何れかと同様の効果を奏する。
【0097】
請求項12の発明は、基板どうしの間隙に対する乾燥用流体の液滴の導入を一層スムーズにすることができ、しかも請求項11と同様の効果を奏する。
【0098】
請求項13の発明は、基板どうしの間隙に対する乾燥用流体の液滴の導入をスムーズにすることができ、しかも請求項から請求項12の何れかと同様の効果を奏する。
【0099】
請求項14の発明は、乾燥用流体の液滴を基板と洗浄液との浸漬界面にスムーズに供給することができ、しかも請求項から請求項13の何れかと同様の効果を奏する。
【0100】
請求項15の発明は、乾燥用流体の液滴を基板と洗浄液との浸漬界面に一層スムーズに供給することができ、しかも請求項14と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基板乾燥装置の一実施態様を示す概略正面図である。
【図2】同上の概略側面図である。
【図3】乾燥用流体貯留部の他の構成例を示す縦断面図である。
【図4】第2不活性ガス供給部からの不活性ガスの吐出方向を説明する概略図である。
【図5】乾燥用流体貯留部の他の構成例を示す縦断面図である。
【図6】第1凹所に対する乾燥用流体の供給構成を示す概略図である。
【図7】基板を基準とする乾燥用流体貯留部、第1不活性ガス供給部、および第2不活性ガス供給部の配置の他の例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 基板処理槽 2 基板
3 乾燥用流体貯留部 3b 第1凹所
3c 第2凹所 3d 乾燥用流体ノズル
4 第1不活性ガス供給部 5 第2不活性ガス供給部
6 乾燥用流体 9 純水

Claims (15)

  1. 処理槽(1)内に複数枚の基板(2)を整列状態で収容し、かつ処理槽(1)内における洗浄液の液面を基板(2)に対して相対的に下降させながら基板(2)の表面に乾燥用流体を供給することにより基板(2)の表面を乾燥させる装置であって、
    処理槽(1)内の上部所定位置に乾燥用流体(6)を貯留する乾燥用流体貯留手段(3)と、
    貯留した乾燥用流体(6)に対して不活性ガスを吹き付けることにより処理槽(1)内において乾燥用流体の液滴を発生させる第1不活性ガス供給手段(4)と、
    発生された乾燥用流体の液滴を各基板(2)の表面に導くべく不活性ガスを供給する第2不活性ガス供給手段(5)と
    を含むことを特徴とする基板乾燥装置。
  2. 前記乾燥用流体(6)はイソプロピルアルコールである請求項に記載の基板乾燥装置。
  3. 前記乾燥用流体貯留手段(3)は、複数枚の基板(2)の並び方向と平行に延び、かつ上部が開放された乾燥用流体貯留凹所(3b)を有するものである請求項または請求項に記載の基板乾燥装置。
  4. 前記乾燥用流体貯留手段(3)は、乾燥用流体貯留凹所(3b)と平行に延び、乾燥用流体(6)の液ダレを防止する液ダレ防止凹所(3c)をさらに有するものである請求項に記載の基板乾燥装置。
  5. 前記乾燥用流体貯留手段(3)に対して乾燥用流体(6)を供給する乾燥用流体供給管路をさらに含む請求項から請求項の何れかに記載の基板乾燥装置。
  6. 前記乾燥用流体貯留手段(3)に対して乾燥用流体(6)を噴霧により供給する乾燥用流体噴霧手段(3d)をさらに含む請求項から請求項の何れかに記載の基板乾燥装置。
  7. 前記不活性ガスは窒素ガスである請求項から請求項の何れかに記載の基板乾燥装置。
  8. 前記第2不活性ガス供給手段(5)は、複数枚の基板(2)の並び方向と平行に延び、かつ複数枚の基板(2)の並び方向と平行に所定間隔毎に形成された不活性ガス吐出孔を有するものである請求項から請求項の何れかに記載の基板乾燥装置。
  9. 前記第2不活性ガス供給手段(5)は、複数枚の基板(2)の中心を結ぶ仮想中心軸の上方に位置し、基板(2)の外周に接する方向よりも下向きに不活性ガスを吐出するものである請求項から請求項の何れかに記載の基板乾燥装置。
  10. 基板(2)の外周に接する方向と鉛直下向き方向とのなす角をθ1とした場合に、不活性ガス吐出方向と鉛直下向き方向とのなす角θがθ1/3≦θ≦2θ1/3となるように不活性ガス吐出方向が設定されている請求項に記載の基板乾燥装置。
  11. 前記不活性ガス吐出孔の口径は0.05〜1mmである請求項から請求項10の何れかに記載の基板乾燥装置。
  12. 前記不活性ガス吐出孔の口径は0.1〜0.5mmである請求項11に記載の基板乾燥装置。
  13. 前記不活性ガス吐出孔どうしの間隔は基板(2)どうしの間隔、もしくは基板(2)どうしの間隔の整数分の1に設定されている請求項から請求項12の何れかに記載の基板乾燥装置。
  14. 前記不活性ガス吐出孔から吐出される不活性ガスの初速が50〜300m/sに設定されている請求項から請求項13の何れかに記載の基板乾燥装置。
  15. 不活性ガスの初速を100〜200m/sに設定する請求項14に記載の基板乾燥装置。
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