JP4068709B2 - 単結晶引上装置及び引上方法 - Google Patents

単結晶引上装置及び引上方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CZ法による半導体単結晶の製造装置に装着され、特に大重量の半導体単結晶の引き上げに好適な単結晶引上装置及び引上方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
単結晶シリコンは一般にCZ法を用いて製造されている。CZ法は、半導体単結晶製造装置内に設置した石英るつぼに多結晶シリコンを充填し、石英るつぼの周囲に設けたヒータによって原料を加熱溶解した上、シードホルダに取り付けた種結晶を融液に浸漬し、シードホルダ及び石英るつぼを互いに同方向または逆方向に回転しつつシードホルダを引き上げて単結晶シリコンを所定の直径及び長さに成長させる方法である。
【0003】
種結晶には、融液に浸漬したときの熱衝撃で転位が発生する。この転位を単結晶に伝播させないようにするため、単結晶を直径1〜4mmに成長させた絞り部を種結晶の下方に形成し、転位を絞り部の表面に逃がす。そして、無転位化が確認された後、肩部を形成して単結晶を所定の直径まで拡大させ、次いで直胴部形成に移行する。
【0004】
近年、単結晶の長大化に伴ってその重量が増大し、絞り部の強度が限界に近づいている。この対策として、絞り工程によって無転位化した後、肩部上端に絞り部直径より大径のくびれ部を形成し、このくびれ部で単結晶を把持することにより絞り部の破断を防止し、あるいは絞り部が破断しても単結晶が落下することを防止する工夫がなされている。たとえば特公平5−65477号公報で開示された単結晶成長装置は、単結晶に形成したくびれ部に開閉可能な3〜4本のクランプアームを係合させて前記単結晶を吊り下げる構成としている。また、特公平7−103000号公報で開示された結晶引上装置は、単結晶のくびれ部に係合する爪を有し、上下動することにより開閉する複数の把持レバーと、把持レバーの開きを防止するリングとを用いて前記単結晶を吊り下げる構成としている。更に、特公平7−515号公報で開示された結晶引上装置は、上下動可能な把持ホルダの下端に一定の角度で停止する複数の爪を備え、これらの爪を単結晶のくびれ部に係合させて前記単結晶を吊り下げる構成としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特公平5−65477号公報で開示された単結晶成長装置は、単結晶の重量が大きくなるとクランプアームが開く方向に作動するため、引き上げ中に単結晶が落下する危険性がある。この点を改良したものとして特公平7−103000号公報、特公平7−515号公報で開示されている結晶引上装置は、単結晶を爪で把持する際に単結晶が振動したり、単結晶に機械的衝撃が加わるため、育成中の単結晶が多結晶化するという不具合が起こる。また、いったん把持した単結晶はメインチャンバ内で結晶引上装置から取り外すことが不可能のため、育成中に単結晶が多結晶化または有転位化してもリメルトすることができない。
【0006】
本発明は上記従来の問題点に着目してなされたもので、CZ法で製造する半導体単結晶の重量増加に対応して、従来の絞り部以外の単結晶把持手段、具体的には絞り部の下方に形成するくびれ部を把持することができるとともに、リメルト可能な単結晶引上装置及び引上方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る単結晶引上装置は、CZ法による半導体単結晶製造装置に装着され、単結晶の肩部上端に形成したくびれ部を2個以上の把持ロッドで把持して引き上げる単結晶引上装置であって、前記把持ロッドがガイドシャフトによって支持され、平行な垂直面内で同一方向に揺動可能であることを特徴とする。
前記構成によれば、単結晶のくびれ部を把持して絞り部の破断を防止する把持ロッドがフォースバーによって支持されているので、把持ロッドを昇降あるいは揺動させたとき及びくびれ部を把持したときの振動が小さく、成長中の単結晶に悪影響を与えない。また、把持ロッドをくびれ部近傍に下降させる場合は、2個以上の把持ロッドを同一方向に揺動させてくびれ部から遠ざけるため、把持ロッドが単結晶に衝突することはない。この状態で所定の位置まで下降させた後、把持ロッドを垂直姿勢に戻すとくびれ部を把持することができる。
【0008】
また、本発明に係る単結晶引上装置は、フォースバーに対して2個以上の把持ロッドをそれぞれ独立に昇降制御可能とし、かつ、フォースバーと把持ロッドとにそれぞれ重量センサを設けたことを特徴とする。
引上軸中心線に対してくびれ部が非対称に形成された場合、2個以上の把持ロッドにかかる荷重が均等にならず、くびれ部を破壊するおそれがあるが、各把持ロッドの上昇量を重量センサの検出値に基づいて制御することにより、前記くびれ部の破壊防止が可能となる。また、フォースバーに設けた重量センサで単結晶重量を検出することにより、把持ロッドによる把持のタイミングを把握することができ、単結晶の絞り部と把持ロッドとの荷重配分も各重量センサの検出値に基づいて調整可能である。
【0009】
本発明に係る単結晶引上装置は、把持ロッドの、単結晶のくびれ部と接触する部分に衝撃緩和材を取り付けたことを特徴とする。
把持ロッドに衝撃緩和材を取り付ければ、把持時の機械的衝撃や振動が容易に緩和され、単結晶を円滑に引き上げることができる。
【0010】
本発明に係る単結晶引上装置は、把持ロッドの中間に板ばねを介在させたことを特徴とする。
板ばねにより垂直方向の振動が吸収されるので、特にくびれ部の形状が非対称の単結晶引き上げに好適である。
【0011】
本発明に係る単結晶引上装置は、把持ロッドの、単結晶のくびれ部と接触する部分が形状記憶合金からなることを特徴とする。
くびれ部の温度が形状記憶合金の変態点以下となる高さに引き上げられた後、くびれ部に掛止させて単結晶を把持する。単結晶をリメルトする場合、把持したまま把持ロッドを下降させると変態点を超える温度域に入るので、形状記憶合金の屈曲部が伸びて自動的にくびれ部から離脱する。
【0012】
次に、本発明に係る単結晶引上方法は、フォースバーを釣支する重量センサの検出値が所定値に達したとき、フォースバーに対して所定の傾斜角まで揺動させた把持ロッドを所定の位置に下降させた後、垂直姿勢に戻し、単結晶のくびれ部と前記把持ロッドとの間に隙間を保ちつつくびれ部に把持ロッドを挿入させ、くびれ部に掛止して単結晶を把持することを特徴とする。
前記構成によれば、育成中の単結晶重量が所定値に達したとき把持ロッドで把持するので、把持のタイミングを誤ることがない。また、把持に当たり、把持ロッドと単結晶との衝突が回避されるため、把持時に機械的衝撃による単結晶絞り部の破断が起こらない。
【0013】
また、本発明に係る単結晶引上方法は、把持ロッドで単結晶を把持する際に、把持ロッドに設けた重量センサの検出結果に基づいて把持ロッドの上昇を制御することを特徴とする。
前記構成によれば、各把持ロッドに設けた重量センサによりそれぞれの荷重を検出し、把持開始時から引き上げ完了時まで常に重量配分が均等になるように制御しつつ把持ロッドを上昇させる。従って、くびれ部の一部に応力が集中せず、安定した状態で引き上げを行うことができる。また、フォースバーに設けた重量センサの検出値と各把持ロッドに設けた重量センサの検出値から絞り部にかかる荷重を算出し、この値を任意に調整することも可能である。
【0014】
【発明の実施の形態及び実施例】
次に、本発明に係る単結晶引上装置及び引上方法の実施例について図面を参照して説明する。図1は単結晶引上装置の第1実施例を示す模式的正面図、図2は把持機構支持板の取り付け構造を示す断面説明図、図3は図2のA−A断面図、図4は把持機構支持板を揺動させ、把持ロッドを下降させた状態を示す側面図である。この単結晶引上装置は、シャフト方式の半導体単結晶製造装置に装着される。
【0015】
半導体単結晶製造装置の引上シャフトは、重量センサ1に釣支されたフォースバー2と、重量センサ1を載置し、フォースバー2を取り囲むガイドシャフト3とからなる。ガイドシャフト3は図示しない回転機構、昇降機構によりフォースバー2とともに回転ならびに昇降する。また、ガイドシャフト3の下端にはカラー4が取着され、フォースバー2の揺れを抑制している。
【0016】
ガイドシャフト3には把持機構取付板5が固着され、把持機構取付板5の下方に把持機構支持板6が装着されている。把持機構支持板6の中心にはガイドシャフト3に対して所定の隙間をもつ穴が設けられ、図2に示すように、ガイドシャフト3に固着された軸受7、7と、これらの軸受7、7を挟むように把持機構支持板6の下面に設けられた軸受8、8とに軸9、9を挿嵌することにより、ガイドシャフト3に対して把持機構支持板6が揺動可能となっている。また、把持機構取付板5と把持機構支持板6とは空圧シリンダ10で連結されている。
【0017】
ガイドシャフト3の両側に配設された2個の把持ロッド11、12は、上部にボールネジのナット13と螺合するオネジ11a、12aを有し、下端には単結晶14のくびれ部14aを掛止するアーム11b、12bを備えている。そして、オネジ11a、12aの下方には重量センサ15、15が取着されている。前記ナット13は歯車16を備え、図3及び図4に示すように、把持機構支持板6に取着されたモータ17の駆動歯車18により回転して2個の把持ロッド11、12をそれぞれ独立に昇降させる。フォースバー2を釣支する重量センサ1と、把持ロッド11、12にそれぞれ装着した重量センサ15、15との出力信号は、半導体単結晶製造装置の外部に設置された制御装置(図示せず)に入力され、引き上げ中の単結晶重量、把持ロッド11、12にそれぞれ加えられる単結晶重量が算出される。
【0018】
次に、単結晶引上方法について説明する。
半導体単結晶の製造に当たり、フォースバー2の下端に取着したシードホルダ19に種結晶20を取り付け、ナット13を回転させて把持ロッド11、12を最高位置に上昇させておく。そして、フォースバー2とガイドシャフト3とを下降させ、種結晶20を融液21に浸漬してなじませた後、フォースバー2とガイドシャフト3とを回転ならびに上昇させつつ絞り部14bを形成する。絞り部14bの無転位化が確認されたら引上速度を遅くして単結晶の直径を増大させ、次に引上速度を速めて単結晶直径を縮小させ、くびれ部14aを形成する。その後、単結晶14を所定の直径に拡大する肩部形成工程を経て直胴形成工程に移行する。
【0019】
肩部形成工程に移行したら空圧シリンダ10を引き込み側に駆動し、図4に示すように把持機構支持板6を所定の角度に傾斜させ、次にナット13を回転させて把持ロッド11、12を所定の位置に下降させる。この位置は、把持ロッド11、12を垂直姿勢に戻したときアーム11b、12bの上面とくびれ部14aとの間に所定の隙間ができる位置である。
【0020】
把持ロッド11、12が所定の位置に下降したことを確認したら、空圧シリンダ10を押し出し側に駆動し、把持機構支持板6を水平姿勢に戻す。この操作により、把持ロッド11、12は垂直姿勢に戻り、アーム11b、12bは、その上面とくびれ部14aとの間に所定の隙間を保ってくびれ部14aに挿入される。次いで、ナット13を微小回転させて把持ロッド11、12を僅かに上昇させ、図5に示すようにくびれ部14aにアーム11b、12bを掛止させる。くびれ部14aの形状が単結晶14の軸心に対して非対称であっても、把持ロッド11、12に装着した重量センサ15、15の出力信号に基づいて把持ロッド11、12の上昇量を制御することにより、単結晶14に機械的衝撃や振動を与えることなくアーム11b、12bを掛止させることができる。
【0021】
単結晶14の引き上げ中、把持ロッド11、12に所定の荷重がかかるようにモータ17を制御する。この制御は、フォースバー2を釣支する重量センサ1及び把持ロッド11、12に装着された重量センサ15、15の検出信号に基づいて図示しない制御装置が行う。
【0022】
図6は、図1に示した把持ロッド11、12のアーム11b、12bを単結晶14のくびれ部14aに挿入した後の把持ロッド11、12の昇降制御を実行するフローチャートで、各ステップの左肩に記載した数字はステップ番号である。まず、ステップ1でモータ17(図4参照)を微小回転させ、把持ロッド11、12を上昇側に微動させる。アーム11b、12bがくびれ部14aに当接すると、その荷重は重量センサ15、15によって検出される。アーム11bに作用する荷重をWL 、アーム12bに作用する荷重をWR とし、ステップ2で重量センサ15、15の検出値WL 、WR を読み込む。次に、ステップ3でアーム11b、12bにに作用する荷重を比較する。ここで、WL >WR ならば把持ロッド11の上昇量が把持ロッド12より大きいことを示しているので、ステップ4で把持ロッド11側のモータを停止し、把持ロッド11の上昇を止めて、ステップ2に戻る。また、ステップ5でWL <WR ならば把持ロッド12の上昇量が把持ロッド11より大きいことを示しているので、ステップ6で把持ロッド12側のモータを停止し、把持ロッド12の上昇を止めて、ステップ2に戻る。その他の場合はWL =WR であり、アーム11b、12bがくびれ部に均等の荷重で当接したことを示す。
【0023】
アーム11b、12bがくびれ部に均等の荷重で当接したことを確認した後、ステップ7に進み、把持ロッド11、12を等速で上昇させる。そして、ステップ8で把持荷重設定値WS を読み込む。把持荷重設定値WS は単結晶引き上げ中に把持ロッド11、12に加えられる荷重で、あらかじめ定められた値である。次に、ステップ9で把持ロッド11、12に作用している荷重WL +WR と把持荷重設定値WS とを比較し、WL +WR >WS ならばステップ10に進み、把持ロッド11、12を下降側に微動させて実把持荷重を把持荷重設定値WS に近づける。また、ステップ11でWL +WR <WS ならばステップ12に進み、把持ロッド11、12を上昇側に微動させて実把持荷重を把持荷重設定値WS に近づける。その他の場合はWL +WR =WS であり、把持ロッド11、12を停止させる。ステップ8以降の制御は単結晶引き上げ完了まで繰り返し行う。
【0024】
ステップ8以降の制御において、把持荷重設定値をWS /2とし、把持ロッド11に作用する荷重WL と把持ロッド12に作用する荷重WR とを個別にWS /2と比較してWL =WR =WS /2となるように制御してもよい。
【0025】
このように、単結晶のくびれ部を左右の把持ロッドで把持するに当たり、各把持ロッドに装着した重量センサにより荷重が左右均等になるように把持ロッドの上昇量を制御し、把持状態が安定した後、左右の把持ロッドを同時に上昇させ、把持荷重設定値に到達した後はこれを維持するように制御するので、くびれ部の形状が引上軸中心線に対して非対称であってもくびれ部に偏荷重がかからない。従って、くびれ部を破壊することなく、安定した引き上げを行うことができる。
【0026】
単結晶14の引き上げ中、把持ロッド11、12に単結晶重量を分担させず、絞り部14bのみで単結晶14の重量を支え、把持ロッド11、12を絞り部14bが破断したときの落下防止装置として使用してもよい。この場合、把持ロッド11、12のアーム11b、12bがくびれ部14aから離れないよう、モータ17にトルクをかけ続けるか、またはブレーキ付きモータを使用する。
【0027】
直胴形成工程の初期になんらかの理由で有転位化または多結晶化が起こり、図5に示した単結晶14の育成を中止して固化部分をリメルトすることがある。この場合、固化部分を融液21に浸漬した後、モータ17を駆動してナット13を回転させ、把持ロッド11、12を僅かに下降させる。アーム11b、12bがくびれ部14aから離れた後、空圧シリンダ10を引き込み側に駆動し、把持機構支持板6を所定の角度に傾斜させると、単結晶14は把持ロッド11、12から解放される。その後、把持ロッド11、12を上昇させれば、単結晶14を絞り部14bまでリメルトすることができる。そして、再度種結晶20を融液21に浸漬して絞り部14bとくびれ部14aとを形成し、前述した手順でくびれ部14aに把持ロッド11、12を掛止して単結晶14を引き上げる。
【0028】
図7は、単結晶引上装置の第2実施例を示す把持ロッド下端の説明図である。把持ロッド11のアーム11bには、たとえばボロシリケートガラスからなる衝撃緩和材22が取り付けられている。他側の把持ロッドも同じ構造である。衝撃緩和材としてボロシリケートガラスを用いる場合、ガラス転位点を超えて適当な粘弾性を有する温度域(300℃〜500℃)にくびれ部が引き上げられた後、把持するものとする。これにより、把持時の機械的衝撃を回避することが容易となる。
【0029】
図8は、単結晶引上装置の第3実施例を示す模式的正面図である。把持ロッド23、24は、重量センサ15、15とアーム23b、24bとの間で分割され、分割面にそれぞれ取着した板ばね25、26で連結されている。板ばね25、26を用いることにより、単結晶14のくびれ部14aを把持する際の機械的衝撃が回避され、単結晶引き上げ時の縦揺れを吸収することができる。
【0030】
単結晶引上装置の第4実施例は、図9に示すように把持ロッド27のアームを除去し、掛止金具28を取着したものである。この掛止金具28は形状記憶合金、たとえばCu−Zn−Al合金からなり、変態温度は350℃で、変態温度以下では図9(a)に示す形状となっている。掛止金具以外の構成は第1実施例と同一である。単結晶のくびれ部の温度が350℃以下となる高さまで引き上げられた後、前記掛止金具28でくびれ部を掛止し、単結晶を把持する。また、単結晶をリメルトする場合は固化部分を融液に浸漬し、フォースバー及びガイドシャフトを下降させる。掛止金具28は、融液に近接して350℃を超えると屈曲部が次第に伸びて最終的には図9(b)に示す形状となるため、その過程でくびれ部から離脱する。従って、リメルト作業時の把持アーム離脱が極めて容易となる。
【0031】
図10は把持ロッド昇降メカニズムを説明するための駆動部分の断面模式図である。駆動モータ29とナット13は把持機構支持板に固定されている。駆動モータ29の回転により駆動歯車18が回転し、これと螺合する歯車16が回転し、同時に把持ロッド11(12)が昇降する。
図11は図10のB−B断面図である。図に示したようにナット13にはキー32を、把持ロッド11(12)には昇降部全長にキー溝を施し、互いに噛み合わせる構造により、把持ロッドが自転することなく昇降可能としている。
【0032】
把持ロッドの数が2個より多い例として、図12に4個の場合を示す。図12はシリコン結晶把持部の直径最小部断面を、融液シリコン側から見て模式的に示している。把持ロッド34a、34b、34c、34dを図のように等間隔に配置しないことにより、シリコン結晶に接触することなく、同一方向(図の矢線方向)に揺動可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、CZ法により引き上げる半導体単結晶の肩部上端に形成するくびれ部を、昇降ならびに揺動可能な2個の把持ロッドで把持し、把持ロッドにかかる荷重を検出しつつ単結晶を引き上げる構成としたので、くびれ部に偏荷重がかからず、くびれ部が破壊されたり単結晶が落下する危険性は皆無となる。ワイヤ方式の半導体単結晶製造装置の場合、くびれ部を把持する装置を装着することによって単結晶の回転速度域が制約されるが、本発明のようにシャフト方式の製造装置の場合は、単結晶引上装置の装着によるいかなる制約もない。また、把持部に衝撃緩和材を用い、あるいは把持ロッドにばねを装着すればより効果がある。更に、育成中に単結晶が有転位化または多結晶化し、育成を中止してリメルトする場合、把持ロッドの取り外しは極めて容易であり、リメルト作業を迅速に遂行することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】単結晶引上装置の第1実施例を示す模式的正面図である。
【図2】把持機構支持板の取り付け構造を示す断面説明図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】把持ロッドを揺動させた状態を示す模式的側面図である。
【図5】単結晶のくびれ部に把持ロッドを掛止させた状態を示す模式的正面図である。
【図6】把持ロッドの昇降制御を実行するフローチャートである。
【図7】単結晶引上装置の第2実施例を示す把持ロッド下端の説明図である。
【図8】単結晶引上装置の第3実施例を示す模式的正面図である。
【図9】単結晶引上装置の第4実施例を示し、把持ロッドの下端に取着する掛止金具の説明図である。
【図10】把持ロッド昇降メカニズムを説明するための駆動部分の断面模式図である。
【図11】図11は図10のB−B断面図である。
【図12】把持ロッドの数が2個より多い例の一例を示す図である。
【符号の説明】
1、15…重量センサ、2…フォースバー、3…ガイドシャフト、5…把持機構取付板、6…把持機構支持板、11、12、23、24、27、34a、34b、34c、34d…把持ロッド、11b、12b、23b、24b…アーム、14…単結晶、14a…くびれ部、14b…絞り部、22…衝撃緩和材、25、26…板ばね、29…駆動モータ。

Claims (8)

  1. CZ法による半導体単結晶製造装置に装着され、単結晶の肩部上端に形成したくびれ部を2個以上の把持ロッドで把持して引き上げる単結晶引上装置であって、
    前記把持ロッドがガイドシャフトによって支持され、平行な垂直面内で同一方向に揺動可能であり、
    フォースバーに対して前記把持ロッドをそれぞれ独立に昇降制御可能とした
    ことを特徴とする単結晶引上装置。
  2. フォースバーと把持ロッドにそれぞれ重量センサを設けたことを特徴とする請求項1記載の単結晶引上装置
  3. 把持ロッドの、単結晶のくびれ部と接触する部分に衝撃緩和材を取り付けたことを特徴とする請求項1記載の単結晶引上装置。
  4. CZ法による半導体単結晶製造装置に装着され、単結晶の肩部上端に形成したくびれ部を2個以上の把持ロッドで把持して引き上げる単結晶引上装置であって、
    前記把持ロッドがガイドシャフトによって支持され、平行な垂直面内で同一方向に揺動可能であり、
    前記把持ロッドの中間に板ばねを介在させた
    ことを特徴とする単結晶引上装置。
  5. CZ法による半導体単結晶製造装置に装着され、単結晶の肩部上端に形成したくびれ部を2個以上の把持ロッドで把持して引き上げる単結晶引上装置であって、
    前記把持ロッドがガイドシャフトによって支持され、平行な垂直面内で同一方向に揺動可能であり、
    前記把持ロッドの、単結晶のくびれ部と接触する部分が形状記憶合金からなる
    ことを特徴とする単結晶引上装置。
  6. フォースバーを釣支する重量センサの検出値が所定値に達すると、フォースバーに対して所定の傾斜角をなすまで複数の把持ロッドを同一方向に揺動し、所定の位置に下降させた後、垂直姿勢に戻し、単結晶のくびれ部と前記把持ロッドとの間に隙間を保ちつつ、前記把持ロッド毎に設けられたアーム部を前記くびれ部に挿入し、前記把持ロッドを昇降させて掛止することによって前記単結晶を把持することを特徴とする単結晶引上方法。
  7. 把持ロッドで単結晶を把持する際に、把持ロッドに設けた重量センサの検出結果に基づいて把持ロッドの上昇を制御することを特徴とする単結晶引上方法。
  8. 複数の把持ロッドを同一方向に揺動し、垂直姿勢に対して傾斜させた状態で、前記把持ロッドを所定の昇降位置に位置決めし、その後、前記把持ロッドを垂直姿勢に戻して、単結晶のくびれ部との間に隙間を保ちつつ、前記把持ロッド毎に設けられたアーム部を前記くびれ部に挿入し、前記把持ロッドを昇降させて掛止することによって前記単結晶を把持することを特徴とする単結晶引上方法。
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