JP4066431B2 - 近接場光プローブ作製装置及びその作製方法 - Google Patents

近接場光プローブ作製装置及びその作製方法 Download PDF

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本発明は、走査型近接場光顕微鏡で用いるプローブに関するものであり、その微小開口を簡便に且つ低コストで作製するための装置およびその方法である。
本発明に従って作製されるプローブは、半導体の構造解析や生体分子の計測等、近接場光顕微鏡で測定される全ての試料へ適用可能である。また、近接場光を用いたリソグラフィー等、加工分野へ応用することも可能である。
物質表面の表面形状等の測定を行う際、光学顕微鏡では回折限界のため、その分解能は使用する光の波長もしくはその半分程度に留まってしまうことが知られている。しかし、近年の科学技術の進歩に伴い、例えば半導体等の微細形状を有する製品の検査や、DNA等の生体組織の測定に要求される分解能は、ナノメートルオーダーになっている。
このナノメートルオーダーの測定を可能とするものとして、原子間力顕微鏡(AFM)や走査型トンネル顕微鏡(STM)、また前述の回折限界を打破した走査型近接場光顕微鏡(SNOM)などが挙げられる。
これらナノメートルオーダーでの測定が可能な顕微鏡のうち、原子間力顕微鏡(AFM)や走査型トンネル顕微鏡(STM)が被測定物の表面形状しか測定できないのに対して、走査型近接場光顕微鏡(SNOM)はその光学特性、更には物質の組成分析も行うことができる利点がある。
以上で述べたような近接場光を利用した顕微鏡の測定分解能は、プローブ開口形状によって決定される。すなわち、プローブ先端に設けられた微小開口径とほぼ同じ領域に近接場光が存在するため、その分解能は開口径に等しくなる。そのため、この微小開口をいかに精度良く作製し得るかどうかが、走査型近接場光顕微鏡(SNOM)の性能を決定するといっても過言ではない。また、プローブは数回の測定を行うと、試料との接触などによって開口部が破損し、交換が必要となる消耗品であるため、より簡便に微小開口を作製できる装置や方法が求められている。
現在一般に用いられている微小開口作製方法について、以下に紹介する。
まず第1の方法は、FIB(Focused Ion Beam)を用いる方法である。これは予めエッチング等によって光ファイバを先鋭化し、漏光防止のため金属膜を成膜する。その後プローブにイオンビームを照射することにより、その先端部分を削って微小開口を作製するものである。操作方法に多少の熟練を必要とするが、慣れれば数十nmの開口を精度良く作製することができる。
しかし、このFIBを用いた方法では装置設備が非常に高額であり、またイオンビームを照射するための調整工程も複雑であるため、熟練者でなければ所望の開口を精度良く作製することができないという大きな欠点がある。また、真空環境での作業となるため、プローブをチャンバ内にセットする必要があり、その作業中にプローブを破損する場合もある。また、真空を引く都合上、一度に多数のプローブをセットすることができず、作製できるプローブ本数も限られたものとなり、効率が非常に悪いものである。
第2の方法は押し付け法と呼ばれ、先鋭化されたプローブを平面に軽く押し付けることにより、先端を平坦にし開口を作製する方法である。この方法の利点としては、高額な設備を必要としないことであり、また、試料に押し付けるため開口が試料に対して平行になるので、シアフォース等を利用して試料プローブ間距離の制御がかけやすいことである。
しかし、押し付け法の場合は、充分な硬度を備えていない試料では、その表面を傷つけてしまうという大きな問題がある。また、プローブと試料を把持する治具に温度膨張などが発生した場合、意図するだけの押し込みを実現することができず、所望の開口径を形成し得ない事態も発生する。
この押し付け法によりプローブ開口を作製するものは、特開2003−65934号公報に記載されている。この公報に記載されているものは、プローブを試料に押し付けたとき、プローブ先端から反射してくる光量を検出し、この光量が所望の値となるように押し付ける量を制御することにより、所望の大きさの開口をもつ近接場光プローブを作製するものである。
また第3の方法は、第1及び第2の方法と同様に先鋭化したプローブを回転させ、斜め後方から金属を蒸着させるというものである。このような方法を用いることにより、先端部のみ金属が成膜されていないプローブ、もしくは膜厚が薄いプローブを得ることができる。また、先端が先鋭化されたままであるためシアフォース等を利用した形状測定を行う場合、高い横分解能で測定することができるという利点がある。
しかし、この第3の方法では、蒸着というプロセスを用いるため均一な膜を得ることができない。また、複数のプローブを一度に作製しようとする場合、プローブをセットした位置によって膜厚に差異が生じてしまう。また、上記FIBと同様に真空環境下で成膜を行うため、そのセッティングに注意が必要であり、且つセットできる本数に制限がある。
以上のように、従来の装置や方法では、製作工程が多く製作効率も低いためコスト高を招くばかりでなく、試料にダメージを与えてしまうという大きな問題点もあった。
また、これまでに述べた方法は微小開口を用いるタイプであるが、この他に金属先端を先鋭化させるだけの散乱型と呼ばれるプローブも存在する。プローブに光を照射すると、先端にその曲率半径とほぼ等しい領域に近接場光が発生するため、開口型に比べて分解能を高めることが可能であるという利点があるものの、照射した光が散乱してしまうため、検出光との分離が難しくSNが低いという欠点がある。
ここで、走査型近接場光顕微鏡の概略について、図1を参照しながら説明する。
光源(LD)1から照射されたレーザは、コリメートレンズ2及び集光レンズ3によってコリメート及び集光されてプローブ(光ファイバ)5に導光される。プローブ5の先端はエッチング等によって先鋭化され、FIBや押し付け法などの手段によって先端に微小開口4が形成されているため、近接場光6が発生する。一般に知られているとおり、この近接場光は開口径とほぼ同じだけの距離内に存在する非伝播光であり、通常は観察されない。しかし、PZTステージ8上に載置された試料7をこの近接場光領域に接触させると、近接場光が散乱され伝播光に変換される。この散乱光が再びプローブ5を通り、ビームスプリッタ9によって偏向され、レンズ3及びピンホール11を通過した後、フォトマルチプライヤ(PMT)12によって検知される。この検知された光の強度や周波数スペクトルに応じて、例えば、その表面形状や試料の構造又は組成を測定することが可能となる。
プローブ5−試料7間の距離制御は、シアフォースと呼ばれる力を利用して行うことができる。例えば、プローブ5にチューニングフォーク10を取り付け、水平方向に共振させた状態で試料7に近付けると、シアフォースによってその振幅が減少し、共振周波数が低下する。この振動状態をモニタリングし、任意の状態となるようPZTステージ8を上下方向に位置制御することにより、プローブ−試料間距離を一定に保つことが可能となる。更に、試料7をプローブ5に対して垂直な面内で走査・測定し、プローブ5の位置情報と各地点での近接場散乱光情報の対応付けや解析をコンピュータ15を用いて統括的にコントロールすることにより、試料7面のデータが得られ、例えば該コンピュータ15の画面上に3次元的に表示することも可能である。
なお、図1において、13はファンクションジェネレータ、14はロックインアンプ、16は圧電体駆動アンプである。
このような近接場光顕微鏡で用いられているファイバプローブ5は、図2に示されているように、その先端がエッチング等で先鋭化され、さらに入射光波長よりも小さい径の開口が設けられている。この開口を作製するために、例えば、FIB装置を用いてプローブ先端を切断したり、プローブを試料に押し付けたりするような装置構成となっている。前者の場合はFIBという非常に高価な装置が必要であり、また、後者の場合はプローブを押し付けるため、試料にダメージを与えてしまうという欠点がある。
特開2003−65934号公報
本発明の課題は、一端面が先鋭化された光ファイバの先端に成膜された金属膜を、前記光ファイバに導入した光により溶解し除去することによって、従来のものに比べて簡便で安価な構成を用いて、且つ試料にダメージを与えることなく近接場光プローブを作製することである。
上記課題に対する解決手段は、金属膜を溶解し得るエネルギーをもつ光を光ファイバに導入して、該光ファイバの先端に成膜された金属膜を溶解して除去することが基本となるものである。
〔解決手段1〕(請求項1に対応)
上記課題を解決するために講じた解決手段1は、端面が先鋭化された光ファイバの先端に成膜された金属膜を除去して微小開口を形成することにより近接場光プローブを作製する近接場光プローブ作製装置を前提として、前記金属膜を溶解し得るエネルギーをもつ光を発生する光源と、前記光源から照射される光を前記光ファイバの先鋭化されていない端面に導光する導光手段と、前記光源からの光の強度又は照射時間の少なくとも一方を制御する光源制御手段と、前記光ファイバの先端の温度を検出する温度検出手段とを有し、前記光源制御手段が、前記温度検出手段によって検出される前記光ファイバ先端の温度情報に応じて、光源からの光の強度又は照射時間の少なくとも一方を制御することである
〔作 用〕
光源から発生する光を光ファイバの先鋭化されていない端面から導入し、この光により前記光ファイバの先端に成膜された金属膜を照射して、該金属膜を溶解して除去することにより微小開口を形成する。前記金属膜を照射する光の強度や照射時間を制御することにより、形成される微小開口の大きさを調整することができる。
また、光ファイバの先端の温度を検出し、その温度に応じて光源からの光の強度又は照射時間を制御することにより、所望する大きさの微小開口を形成することができる
〔実施態様1〕(請求項2に対応)
実施態様1は、上記解決手段1の近接場光プローブ作製装置において、金属膜の厚さを測定する膜厚検出手段を有し、光源制御手段が、前記金属膜の厚さに応じて光源からの光の強度又は照射時間の少なくとも一方を制御することである。
〔作 用〕
金属膜の厚さを検出し、その膜厚に応じて光源からの光の強度又は照射時間を制御することにより、所望する大きさの微小開口を形成することができる。
〔実施態様2〕(請求項3に対応)
実施態様2は、上記解決手段1の近接場光プローブ作製装置において、光ファイバの先端から発生する光強度を検出する光強度検出手段を有し、光源制御手段が、前記光強度検出手段からの信号に応じて光源からの光の強度又は照射時間の少なくとも一方を制御することである。
〔作 用〕
光ファイバの先端から発生する光強度を検出し、その光強度に応じて光源からの光の強度又は照射時間を制御することにより、所望する大きさの微小開口を形成することができる。
〔実施態様3〕(請求項4に対応)
実施態様3は、上記解決手段1の近接場光プローブ作製装置において、光ファイバの先端で反射して、該光ファイバ内を戻ってきた光強度を検出する反射光強度検出手段を有し、光源制御手段が、前記反射光強度検出手段からの信号に応じて光源からの光の強度又は照射時間の少なくとも一方を制御することである。
〔作 用〕
光ファイバの先端で反射して戻ってきた光強度を検出し、その光強度に応じて光源からの光の強度又は照射時間を制御することにより、所望する大きさの微小開口を形成することができる。
削 除
実施態様4〕(請求項5に対応)
実施態様4は、上記解決手段1、又は実施態様1〜実施態様3のいずれかの近接場光プローブ作製装置において、光源が金属膜に対して吸収率の高い波長の光を発生するものであることである。
〔作 用〕
光源から発生する光が金属膜に対して吸収率の高い波長のものであるので、短時間で光ファイバの先端の温度を上昇させ、微小開口の形成を短時間で行うことができる。
実施態様5〕(請求項6に対応)
実施態様5は、上記解決手段1、又は実施態様1〜実施態様3のいずれかの近接場光プローブ作製装置において、光源が金属膜に対して吸収率の低い波長の光を発生するものであることである。
〔作 用〕
光源から発生する光が金属膜に対して吸収率の低い波長のものであるので、光ファイバの先端での温度上昇速度を低くすることができ、光の強度や照射時間に対するオーバーシュートが少なくなり、微小開口の開口径の精度を高くすることができる。
〔解決手段2〕(請求項7に対応)
上記課題を解決するために講じた解決手段2は、光ファイバの一端面を先鋭化する第1の工程と、前記光ファイバの先端に金属膜を成膜する第2の工程と、前記金属膜を溶解し得るエネルギーをもつ光を前記光ファイバの他端面に入射させ、前記光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間の少なくとも一方を制御して、前記光ファイバの先端の金属膜を溶解して微小開口を形成する第3の工程とから成る近接場光プローブ作製方法を前提として、前記光ファイバの先端での温度を検出する第4の工程を有し、前記第3の工程が、前記第4の工程により得られた温度情報に応じて、前記光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間を決定する工程を有することである
〔作 用〕
光ファイバの先鋭化されていない端面から光を導入して、この光により前記光ファイバの先端に成膜された金属膜を照射して、該金属膜を溶解し除去することににより微小開口を形成する。金属膜に照射する光の強度や照射時間を制御して、形成される微小開口の径を調整することができる。
また、光ファイバの先端での温度を検出し、その温度に応じて光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間を制御することにより、所望する大きさの微小開口を形成することができる
実施態様6〕(請求項8に対応)
実施態様6は、上記解決手段2の近接場光プローブ作製方法において、金属膜の厚さを測定する第5の工程を有し、第3の工程が、前記第5の工程により得られた膜厚に応じて、前記光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間を決定する工程を有することである。
〔作 用〕
金属膜の厚さを検出し、その膜厚に応じて光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間を制御することにより、所望する大きさの微小開口を形成することができる。
実施態様7〕(請求項9に対応)
実施態様7は、上記解決手段2の近接場光プローブ作製方法において、光ファイバの先端から発生する光強度を検出する第6の工程を有し、第3の工程が、前記第6の工程により得られた光強度に応じて、前記光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間を決定する工程を有することである。
〔作 用〕
光ファイバの先端から発生する光強度を検出し、その光強度に応じて光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間を制御することにより、所望する大きさの微小開口を形成することができる。
実施態様8〕(請求項10に対応)
実施態様8は、上記解決手段2の近接場光プローブ作製方法において、光ファイバの先端から反射して該光ファイバ内を戻ってきた光強度を検出する第7の工程を有し、第3の工程が、前記第7の工程により得られた反射光強度に応じて、前記光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間を決定する工程を有することである。
〔作 用〕
光ファイバの先端から反射して戻ってきた光強度を検出し、その光強度に応じて光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間を制御することにより、所望する大きさの微小開口を形成することができる。
削 除
実施態様9〕(請求項11に対応)
実施態様9は、上記解決手段2、又は実施態様6〜実施態様8の近接場光プローブ作製方法において、第3の工程における光として、金属膜に対して吸収率の高い波長の光を用いることである。
〔作 用〕
光が金属膜に対して吸収率の高い波長のものであるので、短時間で光ファイバの先端の温度を上昇させ、微小開口の形成を短時間で行うことができる。
実施態様10〕(請求項12に対応)
実施態様10は、上記解決手段2、又は実施態様6〜実施態様8の近接場光プローブ作製方法において、第3の工程における光として、金属膜に対して吸収率の低い波長の光を用いることである。
〔作 用〕
光が金属膜に対して吸収率の低い波長のものであるので、光ファイバの先端での温度上昇速度を低くすることができ、光の強度や照射時間に対するオーバーシュートが少なくなる。
本発明の効果を請求項毎に整理すると次ぎのとおりである。
(1) 請求項1に係る発明
金属膜を溶解させることによって微小開口を形成することができるので、FIB等の高価な装置を必要とすることなく、簡便に低コストで近接場光プローブを作製することが可能である。また、試料に対して押し付けることもないので、試料にダメージを与えることもない。
また、光ファイバの先端の温度変化を観察することにより、金属膜の溶解状態を推測することができる。そこで、この温度をモニタリングしながら光ファイバの先端に付与する光の強度や時間を調整することにより金属膜の溶解量を制御でき、所望の開口径を有する近接場光プローブを精度良く作製することが可能となる
(2) 請求項2に係る発明
金属膜に与えるエネルギーをその膜厚に応じて決定するので、金属膜の溶解量、即ち、開口径を所望の値に制御することができ、精度良く近接場光プローブを作製することが可能となる。
(3) 請求項3に係る発明
光ファイバの先端部から検出される光量と開口径には強い相関があり、開口径の大きさに応じて検出される光量は増大する。そこで、この光量をモニタリングしながら光ファイバ(プローブ)の先端に付与する光の強度や時間を調整することにより金属膜の溶解量を制御することができ、所望の開口径を有する近接場光プローブを精度良く作製することが可能となる。
(4) 請求項4に係る発明
光ファイバの先端内部で反射し、該光ファイバを戻ってくる光量と開口径には強い相関があり、開口径が大きくなれば検出される光量が減少する。そこで、この光量をモニタリングしながら光ファイバの先端に付与する光の強度や時間を調整することにより金属膜の溶解量を制御でき、所望の開口径を有する近接場光プローブを精度良く作製することが可能となる。
(5) 請求項5に係る発明
金属膜に対して吸収率の高い波長の光を用いることによって、短時間で光ファイバの先端の温度を上昇させることができ、溶解による微小開口の作製を短時間で実行することが可能となる。
(6) 請求項6に係る発明
金属膜に対して吸収率の低い波長の光を用いることによって、光ファイバの先端での温度上昇速度を低速とすること、即ち、開口径の増加速度を低くすることができるので、光の強度や照射時間に対するオーバーシュートが少なくなり、所望の開口径を精度良く作製することが可能となる。
(7) 請求項7に係る発明
第3の工程によって、金属膜を溶解して開口を形成することができるので、FIB等の高価な装置を必要とすることなく、簡便に低コストで近接場光プローブを作製することが可能となる。また、押し付け法と比較して、試料にダメージを与えることもない。
そして、光ファイバの先端の温度変化を観察することにより、金属膜の溶解状態を推測することができる。第4の工程によって、この温度をモニタリングしながら光ファイバの先端に付与する光の強度や時間を調整することにより金属膜の溶解量を制御できるので、所望の開口径を有する近接場光プローブを作製することが可能となる
(8) 請求項8に係る発明
第5の工程によって、金属膜に与えるエネルギーをその膜厚に応じて決定するので、金属膜の溶解量、即ち、開口径を所望の値に制御することができ、再現性良く近接場光プローブを作製することが可能となる。
(9) 請求項9に係る発明
光ファイバの先端部から検出される光量と開口径には強い相関があり、開口の大きさに応じて検出される光量は増大する。第6の工程によって、この光量をモニタリングしながら光ファイバの先端に付与する光の強度や時間を調整することにより金属膜の溶解量を制御できるので、所望の開口径を有する近接場光プローブを作製することが可能となる。
(10) 請求項10に係る発明
光ファイバの先端内部で反射し、該光ファイバを戻ってくる光量と開口径には強い相関があり、開口の大きさに応じて検出される光量は減少する。第7の工程によって、この光量をモニタリングしながら光ファイバの先端に付与する光の強度や時間を調整することにより金属膜の溶解量を制御できるので、所望の開口径を有する近接場光プローブを作製することが可能となる。
(11) 請求項11に係る発明
第3の工程において金属膜に対して吸収率の高い波長の光を用いることによって、短時間で光ファイバの先端温度を上昇させることができるので、溶解による開口作製を短時間で実行することが可能となる。
(12) 請求項12に係る発明
第3の工程において、金属膜に対して吸収率の低い波長の光を用いることによって、光ファイバの先端での温度上昇速度を低速とすること、即ち、開口径の増加速度を低くすることができるので、光の強度や照射時間に対するオーバーシュートが少なくなり、所望の開口径を精度良く作製することが可能となる。
簡単で安価な構成にすると共に、試料にダメージを与えないことを技術課題として、光ファイバの先端に成膜された金属膜を、該光ファイバに導入した光により溶解して除去することによって、微小開口を形成するものである。
本発明の実施例1について、図3、図4及び図7を参照しながら説明する。
図3に示すように、この近接場光プローブ作製装置は、端面を先鋭化して金属膜を成膜した光ファイバ(プローブ)5に対して、光源(LD)1から照射されたコリメート光を集光レンズ3を経て導光するように構成したものである。このような構成により、光ファイバ5の先端の金属膜において光の吸収による熱が発生する。この熱によって金属膜が溶解され、図4に示すような開口4が形成される。このとき、入射光の強度や照射時間をコンピュータ15とLDコントローラ20で制御することにより、溶解の度合いを制御することができるので、予め光強度や照射時間と溶解量のデータを測定して、これを参照テーブルとすることにより所望の開口径を有するプローブを作製することが可能となる。
また、このプローブは、図4からも分かるように先端が平坦化せず先鋭化されたままであるため、シアフォースなどを利用した距離検出において横分解能も高いという利点がある。
次に、上記実施例1の近接場光プローブ作製装置(図3参照)を用いてプローブの微小開口を作製する方法について、図7を参照しながら説明する。
従来の近接場光プローブの微小開口を作製する方法では、既に上述したとおり、エッチング等により先鋭化した光ファイバにFIB(Focused Ion Beam)を照射して先端を切断する方法や、前記光ファイバを故意に試料に押し付ける方法が用いられている。しかし、これらの作製方法では、高価な設備を必要としたり、試料にダメージを与えてしまうという欠点があった。
そこで、例えば図7のフローチャートに示されているように、先鋭化した光ファイバ(プローブ)5に光源(LD)1から発せられた光を導光して、該光ファイバ5の先端に成膜された金属膜を溶解するように光強度や照射時間を制御するいう方法を用いることにより、所望の大きさの微小開口を有する近接場光プローブを作製することが可能となる。
本発明の実施例2について、図3及び図8を参照しながら説明する。
実施例2は、上記実施例1の近接場光プローブ作製装置において、光ファイバ(プローブ)5に成膜された金属膜の厚さに応じて、該金属膜に照射する光を制御しようとするものである。
同じ強度の光を光ファイバ5に入射した場合でも、金属膜の溶解量はその厚みに大きく依存する。そこで、例えば金属膜を成膜する時などにその厚さを予め計測しておき、その厚さ情報をコンピュータ15のメモリ(図示省略)に入力しておき、この厚さ情報に基づいて光源(LD)1から照射される光強度又は照射時間を制御することにより、前記金属膜の膜厚が変わった場合でも所望の開口径を有する近接場光プローブを精度良く作製することが可能となる。
前記金属膜の成膜時に膜厚センサーによって測定される値と、光ファイバ5の先端に成膜された実際の金属膜の厚さは同一にならないことがあるので、予め測定・算出した所定の係数を掛けることも有効である。
次に、上記実施例2の近接場光プローブ作製装置(図3参照)を用いてプローブの微小開口を作製する方法について、図8を参照しながら説明する。
金属膜を成膜するのに、例えば蒸着を用いる場合、その膜厚は一定にならずバラツキが発生する。そのとき、上記実施例1の作製方法を用いて金属膜を溶解させようとしても、必ずしも所望の大きさの開口とはならない。
そこで、例えば図8のフローチャートに示されているように、光ファイバ(プローブ)5の先端に成膜された金属膜の厚さを測定し、この膜厚に応じて所望の大きさの開口を作製するために必要な光強度および照射時間を算出する。この計算をするために、予め各膜厚に対して光強度や照射時間を変えた場合の溶解量を実験により測定して、参照データとして持っている必要がある。
そして、最適な光強度や照射時間が決定されたとき、上記実施例1において述べた作製方法と同様に、光ファイバへの光の導光、光強度や照射時間の調整等を行うという方法により、所望の大きさの微小開口を有する近接場光プローブを作製することができる。
本発明の実施例3について、図5及び図9を参照しながら説明する。
実施例3は、上記実施例1の近接場光プローブ作製装置において、光ファイバ(プローブ)5の先端に形成される開口径を検出しながら、金属膜に照射する光を制御するものである。
上記実施例1でも述べたように、予め光強度や照射時間と金属膜溶解量のデータを測定し、これを参照テーブルとして用いることもできるが、金属膜厚にnmレベルでのバラツキが存在した場合、形成された開口径は所望する大きさにはならない。また、光源(LD)の強度もばらつく可能性もある。
そこで、例えば図5に示すように、光ファイバ(プローブ)5の先端で発生する近接場光がガラスによって散乱された光を、フォトマルチプライヤ(PMT)12にて検出するように構成する。前記フォトマルチプライヤ(PMT)12で検出される光量は、前記光ファイバ(プローブ)5の先端にて発生する近接場光量、即ち、開口径に依存するので、この光強度が所望の量となるように照射する光強度や照射時間をフィードバック制御することによって、金属膜厚などにバラツキがある場合でも、所望の開口径を有する近接場光プローブを容易に作製することが可能となる。
また、本実施例3では近接場光を散乱させるためにガラスを用いたが、例えばフォトマルチプライヤ(PMT)12を近接場光領域まで接近させる構成としても良い。さらに、プローブ先端からは近接場光強度と相関のある伝播光も発生しているため、近接場光が伝播していない領域までプローブと試料を離す、例えばプローブ開口径が100nmであればプローブと試料を100nm以上遠ざけた状態で上述のフィードバック制御を実施しても良い。
次に、上記実施例3の近接場光プローブ作製装置(図5参照)を用いてプローブの微小開口を作製する方法について、図9を参照しながら説明する。
上記実施例1及び実施例2において述べたようなオープンループ的な制御方法によれば、従来の作製方法に比較して、微小開口を有する近接場光プローブを容易に作製することが可能であるが、開口径又はそれに順ずる情報に基づいてフィードバック制御を実施すれば、所望の大きさの開口径を有する近接場光プローブを精度良く作製できることは自明である。
そこで、例えば図9のフローチャートに示されているように、プローブ先端で発生する近接場散乱光を検出し、この近接場散乱光が所定の値となるように光ファイバ(プローブ)5に導光する光の強度を制御するというフィードバック制御を用いることによって、金属膜の溶解量を精度良くコントロールすることができ、所望の大きさの微小開口を有する近接場光プローブを作製することが可能となる。本実施例では光強度を制御パラメータとしたが、光の照射時間を制御パラメータとしても良い。また、光強度および照射時間の両方を制御パラメータとしても良い。
本発明の実施例4について、図6及び図9を参照しながら説明する。
この実施例4は、上記実施例3と同じように、光ファイバ(プローブ)5の先端に形成される開口径を検出しながら、金属膜に照射する光を制御するものである。
図6に示すように、光ファイバ(プローブ)5の先端で発生する近接場光が試料によって散乱・反射され、その散乱又は反射光が光ファイバ5内を通りビームスプリッタ9によって偏向される。この光をフォトマルチプライヤ(PMT)12で検出し、その光強度が所望の量となるように光源(LD)1の光強度をフィードバック制御する構成とする。
このように構成することにより、上記実施例3と同様に、金属膜の厚さ等にバラツキがある場合でも、所望の開口径を有する近接場光プローブを容易に作製することが可能となる。本実施例においても実施例3と同様に、光強度のみでなく、照射時間もしくはその両方を制御パラメータとしても良い。
次に、上記実施例4の近接場光プローブ作製装置(図6参照)を用いてプローブの微小開口を作製する方法について、図9を参照しながら説明する。
例えば、図9のフローチャートに示されているように、プローブの先端で発生する近接場光が試料によって散乱・反射してプローブ内を戻ってくる近接場散乱光を検出し、この近接場散乱光が所定の値となるように、前記光ファイバ(プローブ)5に導光する光強度を制御するフィードバック制御を用いることによって、金属膜の溶解量を精度良くコントロールすることができ、所望の大きさの微小開口を有する近接場光プローブを作製することが可能となる。
本実施例においても実施例3と同様に、光強度のみでなく、照射時間もしくはその両方を制御パラメータとしても良い。
本発明の実施例5(請求項1、請求項7に対応)について、図3及び図10を参照しながら説明する。
この実施例5は、上記実施例1の近接場光プローブ作製装置において、光ファイバ(プローブ)5の先端の温度に応じて、金属膜に照射する光を制御するものである。
図3に示された実施例1の近接場光プローブ作製装置において、光ファイバ(プローブ)5の先端近くに非接触の温度測定器を設置し、この温度測定器により測定されるプローブ先端の温度情報をLDコントローラ20にフィードバックし、温度が所望の値となるように光源(LD)1の光強度や照射時間を制御することにより、上記実施例3又は実施例4と同様に、金属膜の厚さ等にバラツキがある場合でも、所望の開口径を有する近接場光プローブを容易に作製することが可能となる。
次に、上記実施例5の近接場光プローブ作製装置(図3参照)を用いてプローブの微小開口を作製する方法について、図10を参照しながら説明する。
例えば、図10のフローチャートに示されているように、上記実施例1の作製方法において、プローブ先端の温度を測定し、この温度情報をLDコントローラ20にフィードバックし、温度が所望の値となるように光源(LD)1の光強度や照射時間を制御する工程を有するものである。このような工程を備えることによって、金属膜の厚さ等にバラツキがある場合でも、所望の開口径を有する近接場光プローブを容易に作製することが可能となる。
この図10のフローチャートでは、所定の温度に達したとき光源(LD)1を消灯するという方法を採用しているが、所定の温度に到達した後所定の時間が経過したとき、光源(LD)1を消灯するという方法を採用しても良い。
本発明の実施例6(請求項5、請求項11に対応)について、図3及び図7〜図9を参照しながら説明する。
この実施例6は、金属膜に照射する光の波長に関するものである。金属は光の波長によって吸収率や反射率が異なり、吸収率と反射率は反比例の関係にある。例えば、Auは波長が780nmの光では100%近く反射するが、432nmの光では40%程度しか反射しない。吸収率が高い波長の光、すなわち反射率が低い波長の光を照射した場合は、金属膜での発熱が大きくなる。そこで、例えば図3に示されている構成において、Auから成る金属膜に対して波長432nmの光源(LD)1を用いると、光ファイバ(プローブ)5の先端において光が効率良く吸収され温度が上昇して金属膜の溶解が迅速に起こるので、短時間で微小開口を作製することが可能となる。
そして、例えば図7〜図9のフローチャートに示されたプローブ作製方法おいて、波長432nmの光を使用すれば、Auから成る金属膜での発熱は大きくなり溶解が迅速に起こるので、短時間で微小開口を作製することが可能となる。
本発明の実施例7(請求項6、請求項12に対応)について、図3及び図7〜図9を参照しながら説明する。
この実施例7は、金属膜に照射する光の波長に関するものである。実施例6において既に述べたように、金属は波長によって反射率や吸収率が異なるものである。そこで、例えば図3に示されている構成において、Auから成る金属膜に対して波長830nmの光源(LD)を用いると、光ファイバ(プローブ)5の先端での反射率が高くなり吸収率は逆に低くなるので、発熱による金属膜の溶解速度が低くなる。その結果、例えば光照射時間に対する金属溶解量のオーバーシュートを低く抑えることができ制御性が向上するため、所望の大きさの開口径とするための光源(LD)1の制御が容易になり、精度良く微小開口を作製することが可能となる。
そして、例えば図7〜図9のフローチャートに示されたプローブ作製方法おいて、反射率が高いほど金属膜での発熱は小さくなるので、波長830nmの光を使用すれば、Auから成る金属膜での発熱は小さくなり、該金属膜の溶解速度が遅くなって光源(LD)1の制御が容易になるため、所望の大きさの微小開口を精度良く作製することが可能となる。
走査型近接場光顕微鏡を説明する概略図である。 FIBによって作成された近接場光プローブの開口を示す写真である。 実施例1及び実施例2に係る近接場光プローブの作製装置の概略図である。 実施例1の近接場光プローブ作製装置によって作製された近接場光プローブの開口を示す写真である。 実施例3に係る近接場光プローブの作製装置の概略図である。 実施例4に係る近接場光プローブの作製装置の概略図である。 実施例1に係る近接場光プローブの作製方法の概略を示すフローチャートである。 実施例2に係る近接場光プローブの作製方法の概略を示すフローチャートである。 実施例3及び実施例4に係る近接場光プローブの作製方法の概略を示すフローチャートである。 実施例5に係る近接場光プローブの作製方法の概略を示すフローチャートである。
符号の説明
1 ‥‥‥光源(LD)
2 ‥‥‥コリメートレンズ
3 ‥‥‥集光レンズ
4 ‥‥‥微小開口
5 ‥‥‥光ファイバ(プローブ)
6 ‥‥‥近接場光
7 ‥‥‥試料
8 ‥‥‥PZTステージ
9 ‥‥‥ビームスプリッタ
10 ‥‥‥チューニングフォーク
11 ‥‥‥ピンホール
12 ‥‥‥フォトマルチプライヤ(PMT)
13 ‥‥‥ファンクションジェネレータ(FG)
14 ‥‥‥ロックインアンプ(LIA)
15 ‥‥‥コンピュータ(PC)
16 ‥‥‥圧電体駆動アンプ(Amp)
20 ‥‥‥LDコントローラ

Claims (12)

  1. 端面が先鋭化された光ファイバの先端に成膜された金属膜を除去して微小開口を形成することにより近接場光プローブを作製する近接場光プローブ作製装置において、
    前記金属膜を溶解し得るエネルギーをもつ光を発生する光源と、
    前記光源から照射される光を前記光ファイバの先鋭化されていない端面に導光する導光手段と、
    前記光源からの光の強度又は照射時間の少なくとも一方を制御する光源制御手段と、
    前記光ファイバの先端の温度を検出する温度検出手段とを有して成り
    前記光源制御手段が、前記温度検出手段によって検出される前記光ファイバ先端の温度情報に応じて、前記光源からの光の強度又は照射時間の少なくとも一方を制御することを特徴とする近接場光プローブ作製装置
  2. 上記金属膜の厚さを測定する膜厚検出手段を有し、
    上記光源制御手段が、前記金属膜の厚さに応じて、上記光源からの光の強度又は照射時間の少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項1に記載の近接場光プローブ作製装置。
  3. 上記光ファイバの先端から発生する光強度を検出する光強度検出手段を有し、
    上記光源制御手段が、前記光強度検出手段からの信号に応じて、上記光源からの光の強度又は照射時間の少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項1に記載の近接場光プローブ作製装置。
  4. 上記光ファイバの先端で反射して、該光ファイバ内を戻ってきた光強度を検出する反射光強度検出手段を有し、
    上記光源制御手段が、前記反射光強度検出手段からの信号に応じて、上記光源からの光の強度又は照射時間の少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項1に記載の近接場光プローブ作製装置。
  5. 上記光源が、上記金属膜に対して吸収率の高い波長の光を発生するものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の近接場光プローブ作製装置。
  6. 上記光源が、上記金属膜に対して吸収率の低い波長の光を発生するものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の近接場光プローブ作製装置。
  7. 光ファイバの一端面を先鋭化する第1の工程と、
    前記光ファイバの先端に金属膜を成膜する第2の工程と、
    前記金属膜を溶解し得るエネルギーをもつ光を前記光ファイバの他端面に入射させ、前記光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間の少なくとも一方を制御して、前記光ファイバの先端の金属膜を溶解して微小開口を形成する第3の工程とから成る近接場光プローブ作製方法において
    前記光ファイバの先端での温度を検出する第4の工程を有し
    前記第3の工程において、前記第4の工程により得られた温度情報に応じて、前記光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間を決定する工程を有することを特徴とする近接場光プローブ作製方法
  8. 上記金属膜の厚さを測定する第5の工程を有し、
    上記第3の工程において、前記第5の工程により得られた膜厚に応じて、前記光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間を決定する工程を有することを特徴とする請求項7に記載の近接場光プローブ作製方法。
  9. 上記光ファイバの先端から発生する光強度を検出する第6の工程を有し、
    上記第3の工程において、前記第6の工程により得られた光強度に応じて、前記光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間を決定する工程を有することを特徴とする請求項7に記載の近接場光プローブ作製方法。
  10. 上記光ファイバの先端から反射して該光ファイバ内を戻ってきた光強度を検出する第7の工程を有し、
    上記第3の工程において、前記第7の工程により得られた反射光強度に応じて、前記光ファイバの他端面に入射する光の強度又は照射時間を決定する工程を有することを特徴とする請求項7に記載の近接場光プローブ作製方法。
  11. 上記第3の工程における光として、上記金属膜に対して吸収率の高い波長の光を用いることを特徴とする請求項7〜請求項10のいずれかに記載の近接場光プローブ作製方法。
  12. 上記第3の工程における光として、上記金属膜に対して吸収率の低い波長の光を用いることを特徴とする請求項7〜請求項10のいずれかに記載の近接場光プローブ作製方法。
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