JP2004101378A - 走査型近接場光顕微鏡および近接場光を用いた試料観察方法 - Google Patents

走査型近接場光顕微鏡および近接場光を用いた試料観察方法 Download PDF

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Masahito Takada
高田 将人
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Abstract

【課題】走査型近接場光顕微鏡について、測定時にプローブを加振することなしに試料とプローブ間距離を制御し、より正確な測定を行うことを可能にすること。
【解決手段】走査型近接場光顕微鏡について、近接場光を発生させるための光源と、該光源から発せられる光の波長よりも小さい開口を有するプローブと、試料によって散乱された該近接場光を検出する手段と、上記プローブと上記試料を相対的に位置決めする手段と、上記プローブを振動させる手段と、上記プローブの振動を検出する手段と、上記振動検出手段からの出力信号に基づいて上記プローブと上記試料間の距離を検出する手段と、上記距離情報を記憶する手段とを有し、上記位置決め手段が、予め上記距離情報記憶手段に保存された距離情報に基づいて上記プローブの位置制御を行い、上記プローブを振動させない状態で該近接場光を発生させ、上記近接場光検出手段からの出力信号に基づいて上記試料を測定すること。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は走査型近接場光顕微鏡に関するものであり、特に物質の表面形状や光学情報、組成に関する情報を測定するものであり、半導体の構造解析や生体分子の計測等への応用が可能なものである。
【0002】
【従来技術】
物質表面の表面形状等の測定を行う際、光学顕微鏡では回折限界があるため分解能は波長乃至その波長の半分程度に留まってしまうことが知られている。しかし近年の科学技術の進歩に伴い、例えば半導体等の微細形状を有する製品の検査や、DNA等の生体組織の測定に要求される分解能はnm(ナノメートル)オーダーになっている。
このnmオーダーの測定を可能にするものとして原子間力顕微鏡(AFM)や走査型トンネル顕微鏡(STM)、そして前述の回折限界を打破した走査型近接場光顕微鏡(SNOM)などが挙げられる。
これらnmオーダーでの測定が可能な顕微鏡のうちAFMやSTMが被測定物の表面形状のみしか測定できないのに対しSNOMはその光学特性、更には物質の組成分析も行えるメリットがある。
【0003】
SNOMを用いた測定においては、プローブと試料間の距離を一定に保つため、プローブの高さ位置を一定にするために位置制御が必要であるが、この方法としてシアフォースを用いる方法が挙げられる。これは試料とプローブ間距離が数十nmまで近付いた時に発生するシアフォースを利用したものであり、例えばプローブを振動させた状態で試料に接近させていくと前述のシアフォースが働くことによって振幅が小さくなることが知られている。そこで、レーザ光をプローブに照射しその散乱光を測定することで、プローブの振幅や周波数、位相の変化を検知し、これが一定となるよう距離制御コントローラにフィードバックすることで、nmオーダーでの距離制御が可能となる。この振動検出方法としてはチューニングフォークを用いる等、光を用いないことで近接場光測定における外乱を少なくする方法も考案されている。
【0004】
しかし、振動させながら試料表面を近接場光で測定する場合、この振動によって生じるノイズが外乱として測定結果に混入することが考えられる。
また、プローブは非常に繊細なものであり、わずかなゴミの付着や、測定中の被測定物との接触で測定が行えなくなる場合があり、そのためにプローブを頻繁に交換する必要があるが、この交換のための時間ロスが少なくない。例えば、前述のようなシアフォース制御を行う場合、まずピエゾ(PZT)を用いてプローブを加振する必要があるので、測定精度を向上させるためプローブの共振周波数で振動させている。この共振周波数はプローブによって異なるため、プローブを交換した場合には改めて共振周波数を求めるところから再設定作業を行う必要があり、測定時間の増大の一因となっている。
【0005】
この発明はこれらの問題を解消して測定精度を向上させるとともに、プローブを長持ちさせて効率的に測定を行うことができる走査型近接場光顕微鏡、ならびに近接場光を用いた試料観察方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
ところで、特開平11−316240号公報に「走査型近接場光学顕微鏡」の発明が記載されている。このものは、検出される近接場散乱光信号のうち探針(プローブ)への加振周波数の高周波成分のみを取り出すことで、不要な散乱光が探針に当たった際に生じる各種ノイズ成分を低減し、SN比を向上させるものである。しかし、この従来例においては、プローブの振動に起因するノイズを減らすために高調波の検出、さらに検出された振動成分に基づく測定データの情報処理等、煩雑な作業が必要となるという問題がある。
【0007】
また、特開平10−293133号公報に「走査型近接場光顕微鏡」の発明が記載されている。このものは、複数のプローブを切替機構によって、走査可能状態に択一的に切替えることを可能にすることで、プローブの破損やゴミの付着時に、容易にプローブを交換することができる。しかし、この従来技術においては、プローブ切り替えの際に、一旦プローブと試料の間の距離を大きく離し、アプローチ動作を再び行うことになるので、プローブ交換の際の脱着操作の手間は省けるものの、測定可能状態に再設定するまでの時間を十分に短縮することはできないという問題がある。
【0008】
さらに、特開平7−260808号公報に「走査型近接視原子間力顕微鏡」の発明が記載されている。このものは、シアフォース検出のためプローブを振動させる時、プローブの振動に同期して近接場光を発生させることで、光特性像の分解能を向上させたり、また、蛍光観察においては金属被膜に吸収される蛍光エネルギーを減少させ、検出される蛍光強度を高めるものである。しかし、この従来技術においては、振動と同期させて光源を発光させる必要が有るなど、複雑なシステムが必要となるという問題がある。
【0009】
【特許文献1】特開平11−316240号公報
【特許文献2】特開平10−293133号公報
【特許文献3】特開平7−260808号公報
【0010】
【この発明が解決しようとする課題】
【課題1】(請求項1に対応)
近接場光顕微鏡においては、被測定試料とプローブ間距離をシアフォース制御によって一定に保っている。しかし、シアフォースを検出するために、PZTを用いてプローブを加振する必要があるため、この振動によって測定結果にノイズが混入してしまう。
そこでこの発明は、走査型近接場光顕微鏡について、測定時にプローブを加振することなしに試料とプローブ間距離を制御し、より正確な測定を行うことを可能にすることを、その課題1とするものである。
【0011】
【課題2】(請求項2に対応)
プローブ加振によるノイズを除去するために、試料とプローブ間の距離測定と別個にして計2回トレースする方法によると、測定を繰り返すうちにプローブが破損してしまう可能性がある。また、試料表面に大きな凹凸がある場合、振動させたときにこの凹凸に接触してプローブ開口が潰れてしまうこともある。このようにしてプローブが破損した場合はプローブを交換しなくてはならないが、そのためには、
▲1▼試料からプローブを遠ざけ、
▲2▼プローブを取り外し、
▲3▼新たなプローブを取り付け、
▲4▼プローブの共振周波数を探し、
▲5▼試料にアプローチしながらシアフォース検出による位置検出を再び行う、というこの▲1▼から▲5▼の手順をその都度経なくてはならず、このために多大な時間を要してしまう。
そこでこの発明は、距離検出プローブを近接場光発生プローブとは別途に設けることによってプローブの破損を防止し、プローブ交換回数を減らして効率的にその測定を行えるようにすることをその課題(課題2)とするものである。
【0012】
【課題3】(請求項3に対応)
距離検出プローブの水平方向の分解能が粗い場合、試料の持つ急峻な凹凸が平滑化されて検出されるため、得られた試料とプローブ間の距離の距離情報に基づいて近接場光発生プローブ(測定プローブ)を位置決めしても、この凹凸に測定プローブが接触し破損してしまう場合がある。
そこでこの発明は、走査型近接場光顕微鏡について、上記近接場光発生プローブが試料に接触して破損することを防止できるようにすることをその課題(課題3)とするものである。
【0013】
【課題4】(請求項4に対応)
上記プローブは繊細なものであり、位置検出のために振動させながら走査させているうちにプローブが試料に接触して先端が変形してしまうことがある。更に、その前段階における試料近傍(例えば試料との距離が100nm以内)へのアプローチ動作においても、誤って試料にプローブを衝突させてしまうこともある。一旦破損してしまうと上述のように新たなプローブに取りかえる必要があり、そのために測定に要する時間が増大してしまう。
そこでこの発明は、位置検出用プローブの材質をより硬いものとすることで、距離検出プローブの破損を防止し、測定の効率化を図ることをその課題(課題4)とするものである。
【0014】
【課題5】(請求項5に対応)
距離検出と測定とが別途の複数のローブを用いて行う場合、その両プローブ間の間隔が試料の大きさより短いと試料とプローブが接触してしまうので、プローブ間間隔を試料のサイズよりも長くする必要がある。したがって、測定試料が変わった場合にはプローブ間間隔を変更しなくてはならず、そのために複数のプローブを新たに作り直す必要も生じる。
そこでこの発明は、走査型近接場光顕微鏡について、各プローブ感の間にPZT等の圧電素子を介在させた構成とすることで、測定対象物の変更に伴う複数プローブ間距離の調整を容易に行えるようにすることをその課題(課題5)とするものである。
【0015】
【課題6】(請求項6に対応)
距離検出プローブ(位置検出プローブ)と近接場光発生プローブ(測定用プローブ)で長さに差異がある場合、近接場光発生プローブが試料に接触してしまう場合や、逆に試料からの距離が遠く近接場光が散乱されず測定が行えない可能性がある。
そこでこの発明は、測定前に予めプローブの長さを測定し、その長さの差の情報に基づいて走査測定時の高さ制御量に補正を加えることで、プローブ長さの差異による位置決め誤差を減らし、近接場光による測定精度を向上させることをその課題(課題6)とするものである。
【0016】
【課題7】(請求項7に対応)
近接場光発生プローブ(測定用プローブ)は、その形状の差異によって検出分解能が異なり、また材質によっても検出特性が異なっている。そのため様々な試料の測定や同定を行う場合、その試料に適したプローブを用いて測定を行う必要がある。
そこでこの発明は、走査型近接場光顕微鏡について、上記のように形状や材質の異なる、即ち検出特性の異なるプローブを択一的に選択することが可能な構成とすることで、試料に応じてプローブを交換することなしに、より効率的に測定が行うことができ、且つ幅広い試料を測定対象とすることができるようにすることをその課題(課題7)とするものである。
【0017】
【課題8】(請求項8に対応)
近接場光を用いた試料観察方法において、被測定試料とプローブ間の距離はシアフォース制御によって一定に保っている。しかし、シアフォースを検出するために、プローブをピエゾ(PZT)を用いて加振する必要があるため、この振動によって測定結果にノイズが混入してしまう。
そこでこの発明は、近接場光を用いた試料観察方法について、測定時にプローブを加振することなしに試料とプローブ間距離を制御し、より正確な測定を行えるようにすることをその課題(課題8)とするものである。
【0018】
【課題9】(請求項9に対応)
この発明は、近接場光を用いた試料観察方法について、課題2で述べたようなプローブの破損を防止し、プローブ交換回数を減らし、測定時にプローブを加振することなしに行う測定を効率的に行えるようにすることをその課題(課題9)とするものである。
【0019】
【課題10】(請求項10に対応)
この発明は、近接場光を用いた試料観察方法について、測定試料が変わった場合でも、測定対象物の変更に伴うプローブ間間隔を容易、迅速に調整できるようにすることをその課題(課題10)とするものである。
【0020】
【課題11】(請求項11に対応)
この発明は、近接場光を用いた試料観察方法について、プローブ長さの差異による位置決め誤差を除去し、かつ、正確に位置決め走査・測定を行えるようにすることである。
【0021】
【課題解決のために講じた手段】
【解決手段1】(請求項1に対応)
解決手段1は、走査型近接場光顕微鏡について、次の(イ)乃至(ニ)によるものである。
(イ)近接場光を発生させるための光源と、該光源から発せられる光の波長よりも小さい開口を有するプローブと、試料によって散乱された近接場光を検出する手段と、上記プローブと上記試料を相対的に位置決めする手段と、上記プローブを振動させる手段と、上記プローブの振動を検出する手段と、上記振動検出手段からの出力信号に基づいて上記プローブと上記試料間の距離を検出する手段と、上記距離情報を記憶する手段とを有し、
(ロ)上記位置決め手段が、予め上記距離情報記憶手段に保存された距離情報に基づいて上記プローブの位置制御を行い、
(ハ)上記プローブを振動させない状態で該近接場光を発生させ、
(ニ)上記近接場光検出手段からの出力信号に基づいて上記試料を測定すること。
【0022】
【作用効果】
測定には、プローブを加振することなしに試料とプローブ間距離を制御するので、振動によるノイズが低減され、より正確な測定を行うことが可能である。また、振動を検出するためのレーザ光が近接場光による試料測定時に必要ないため、測定結果から外乱を低減することが可能になるという効果もある。
【0023】
【解決手段2】(請求項2に対応)
解決手段2は、上記解決手段1の走査型近接場光顕微鏡について、次の(イ)〜(ハ)によるものである。
(イ)上記近接場光を発生させる近接場光発生プローブとは別に距離検出を行うための距離検出プローブを有し、
(ロ)上記距離検出プローブによって検出された距離情報を上記位置記憶手段に保存し、
(ハ)上記位置決め手段が、上記距離情報に基づいて上記近接場光発生プローブを位置決めすること。
【0024】
【作用効果】
距離検出プローブを測定プローブとは別に設けることによって、走査時や加振時における測定プローブの破損を防止できるので、プローブの寿命を延ばすことができる。
【0025】
【解決手段3】(請求項3に対応)
解決手段3は、上記解決手段2の走査型近接場光顕微鏡について、
上記距離検出プローブが、上記近接場光発生プローブよりも水平方向に高い分解能を持つプローブであることである。
【0026】
【作用効果】
該位置検出用プローブによって検出される試料の形状情報がより正確になるので、近接場光による測定時に測定プローブを走査させても試料と接触せず、したがって、プローブの破損によるプローブ交換作業が低減されるので、測定の効率化が図られる。
【0027】
【解決手段4】(請求項4に対応)
解決手段4は、解決手段2又は解決手段3の走査型近接場光顕微鏡について、上記距離検出プローブが、その軸方向に関して強度の高い物質で構成されていることである。
【0028】
【作用効果】
位置検出用プローブの材質をより硬い金属等とすることで、解決手段3による走査型近接場光顕微鏡の水平方向の分解能を高めるために例えば先端を細くしたプローブを用いて距離検出を行う場合でも、試料との接触によって生じるプローブ変形を減少させられるので、プローブ交換頻度を減らし測定の効率化を図ることができる。
【0029】
【解決手段5】(請求項5に対応)
解決手段5は、解決手段2乃至解決手段4の走査型近接場光顕微鏡について、次の(イ)(ロ)によるものである。
(イ)上記両プローブ間に圧電素子を介在させ、且つ該圧電素子の変位を制御する手段を有し、
(ロ)上記試料のサイズに応じて上記プローブ間距離を調整自在であること。
【0030】
【作用効果】
各プローブ間に圧電体等の伸縮可能なデバイスを介在させた構成とすることでプローブ間の間隔を容易、迅速に調整することができ、測定対象試料のサイズが変わった場合でも、解決手段2乃至解決手段5による測定をプローブを交換することなしに行うことができる。
【0031】
【解決手段6】(請求項6に対応)
解決手段6は、上記解決手段2乃至解決手段5の走査型近接場光顕微鏡について、
予め該近接場光発生プローブと上記距離検出プローブの長さを測定し、得られたプローブ長さ情報を記憶する手段を有し、
上記位置決め手段が、上記プローブ長さ情報に基づいて上記プローブの長さの差異を補正しながら上記近接場光発生プローブを位置決めする手段であることである。
【0032】
【作用効果】
測定前に予めプローブの長さを測定し、その差異情報に基づいて走査測定時の高さ制御量に補正を加えることで、プローブ長さの差異による位置決め誤差を減らし、近接場光による測定精度を向上させることができる。
【0033】
【解決手段7】(請求項7に対応)
解決手段7は、上記解決手段1乃至解決手段6の走査型近接場光顕微鏡について、
複数の近接場光発生プローブを有し、
上記複数の近接場光発生プローブが各々異なる測定特性を持つプローブであることである。
【0034】
【作用効果】
試料に応じて形状や材質の異なる、即ち検出特性の異なる複数のプローブを択一的に選択することができるので、試料に応じてプローブを交換することなしにより効率的に測定を行うことができ、且つ幅広い試料を測定対象とすることができる。
【0035】
【解決手段8】(請求項8に対応)
解決手段8は、上記小開口を有するプローブを用いた走査型近接場光による試料測定方法について、次の(イ)(ロ)によるものである。
(イ)上記プローブと上記試料間に働くシアフォースを検出することによって上記プローブと上記試料間の距離を検出する第1の工程と、
(ロ)上記プローブを振動させることなしに上記第1の工程によって検出された距離情報に基づいてプローブと試料間の距離を制御しながら走査し、上記近接場光によって上記試料を測定する第2の工程を有すること。
【0036】
【作用効果】
近接場光による測定時にプローブを加振することなしに試料とプローブ間の距離を制御するので、振動による高調波などのノイズを発生させることなく、より正確な測定を行うことが可能である。また、振動計測用のレーザ光による外乱成分がなくなるという効果もある。
【0037】
【解決手段9】(請求項9に対応)
解決手段9は、解決手段8の走査型近接場光による試料測定方法について、
上記第1の工程が、上記近接場光発生プローブとは別の距離検出プローブによって上記試料と上記距離検出プローブ間の距離を検出する工程であり、上記第2の工程が上記第1の工程によって検出された距離情報に基づいて、上記近接場光発生プローブを試料に対して相対的に位置決めし、近接場光によって上記試料を測定する工程であることである。
【0038】
【作用効果】
試料とプローブ間の距離検出と近接場光による測定を別々のプローブを用いて行うので、加振等による近接場光測定プローブの破損を防止できる。したがって、プローブの破損に伴うプローブ交換回数を減らし効率的に測定を行うことができる。
【0039】
【解決手段10】(請求項10に対応)
解決手段10は、解決手段9の走査型近接場光による試料測定方法について、上記プローブ間に介在させた圧電素子の変位を制御する手段によって、上記試料の大きさに応じて上記プローブ間距離を調整する第3の工程を有することである。
【0040】
【作用効果】
各プローブ間に挟んだピエゾ(PZT)等の圧電素子に印加する電圧を変化させることで複数のプローブ間間隔の調整を自在に行うことができ、試料のサイズ変化に簡単、迅速に対応することができる。
【0041】
【解決手段11】(請求項11に対応)
解決手段11は、解決手段9又は解決手段10の走査型近接場光による試料測定方法について、
予め該距離検出プローブと該近接場光発生プローブの長さの差異を測定する第4の工程を有し、
上記第2の工程が、上記第4の工程によって得られた上記プローブの長さの差異を補正しながら上記近接場光発生プローブを位置決めし、上記近接場光によって上記試料を測定する工程であることである。
【0042】
【作用効果】
各プローブの長さの差異によって生じる位置決め誤差を除去して正確に位置決め走査するので、近接場光を用いたより正確な試料測定を行うことができる。
【0043】
【実施の形態】
次いで、図面を参照してこの発明の実施形態を説明する。
〔実施例1〕
この実施例1は、従来技術と同様に単一のプローブで距離検出と近接場光による測定とを別々に行う例である。
まず、従来の走査型近接場光顕微鏡の構成を第1図を参照して説明する。第1の光源(LD)1から照射されたレーザはレンズ22を用いて光ファイバ2a内に集光され、カプラ3および光ファイバ2b内を通り、プローブ保持部30上に固定され波長以下の開口を持つプローブ4の先端で近接場光が発生する。一般に知られている通り、この近接場光は開口径とほぼ同じだけの距離内に存在する非伝播光であり、通常は観察されない。しかし、PZTステージ6上に載置された試料33をこの近接場光領域に接触させると、近接場光が散乱され伝播光に変換される。この散乱光が再びプローブを通って光ファイバ2b、カプラ3と伝幡し、光ファイバ2c端面から出射され、フォトマルチプライヤ(PMT)9によって検知される。この検知された光の強度や周波数スペクトルに応じて、例えばその表面形状や試料の構造、組成を測定することができる。
【0044】
そして、プローブと試料間の距離制御を原子間力を利用して行う。例えば加振用PZT8を用いてプローブを振動させた状態で試料に近付けるとシアフォースによってその振幅が減少することから、第2の光源(He−Neレーザ)31から発せられたレーザをプローブに照射し、PD32を用いてその反射光を検出してプローブの周波数もしくは位相、振幅等を取得し、コントローラ14を用いて試料とプローブ間距離を一定に保つようにPZTステージ6を位置制御し、且つ試料33をプローブに対して垂直な面内で走査・測定することが可能である。
【0045】
このようなプローブの位置制御、近接場光発生および散乱光の検出・解析を、ホストPC13を用いて統括的にコントロールすることで、平面領域内での試料のデータが得られ、これを例えばPCの画面上に3次元的に表示することも可能である。
以上は従来の走査型近接場光顕微鏡の構成であるが、従来技術の項で記載したとおり、このような構成とした場合、プローブと試料間の距離を一定に保つためにプローブを加振によって測定信号に高調波ノイズ等が生じてしまう。他方、この高調波ノイズを除去する方法等も考案されているが、この方法によって高調波ノイズを除去する場合は、その装置が複雑になってしまうという問題がある。
【0046】
この実施例では、測定に先だってまず測定領域内でプローブを加振した状態で上述のような試料とプローブ間の距離を検出し、これをホストPC内のメモリに格納する。その後で、プローブの加振を止め、メモリに保存された上記距離データに基づいてプローブが試料33から一定の高さにあるように、試料の位置決めを制御して走査しながら測定を行う。これによって、上記の高調波ノイズが低減された近接場光による試料測定データが得られる。
【0047】
なお、この実施例では距離検出のためにレーザ光をプローブ4に当てる方式を採用しているが、チューニングフォークを用いて振動を検出する等、他の距離制御方式を用いてもよい。
また、各測定ポイントでまず距離検出を行って距離測定データを記憶手段に格納し、引き続いて振動を止めて近接場光による測定を同測定ポイントについて行うという動作を、測定ポイントを移動しながら順次繰り返すようにしてもよく、あるいは、全測定ポイントについて距離検出を行ってその距離測定データを記憶手段に格納して後、各ポイントについて近接場光による測定を順次行うようにしてもよい。
【0048】
プローブ4は先端が微細であり、例えばプローブを試料33に近づける時の誤操作で僅かに衝突しただけでもその衝撃で壊れてしまうことがある。また、第2図に示すように、プローブ4と試料33との距離を検出するために加振した場合、試料表面に急峻な凹凸がある場合、プローブ先端が試料に接触して開口が潰れてしまう場合がある。このようにしてプローブが変形すると開口から所望の近接場光を発生させることができず、測定が行えなくなってしまうため、プローブを交換する必要が生じる。しかし、プローブを交換するために多くの作業を要し、そのために、効率的な測定を行えないという問題が残される。
【0049】
〔実施例2〕
実施例2は、第3図に示すように、近接場光発生プローブ4とは別に距離検出プローブ11を備えているものであり、プローブ保持部30を水平方向にスライド可能にし、コントローラ14を用いてその位置決めを行える構成にしている。このプローブは近接場光を発生させる必要がないので開口を設ける必要はなく、エッチング等の化学プロセスを用いることで、近接場光発生プローブ4と同形状のものにすることも可能である。
【0050】
この実施例2では上記距離検出プローブ11を用い、前述のようなシアフォースを利用して試料33とプローブ間の距離検出を行い、試料表面形状の情報を得て、このデータをホストPC13のメモリに保存する。その後、微小開口を持つプローブ4を用いて近接場光による試料測定を行うことで、上記のような微小開口の変形を防ぎ、ひいてはプローブ交換回数を減らせるので、効率的に測定を行うことができる。
【0051】
また、例えば第4図に示すように、距離検出プローブ11の先端径が太い場合、得られる試料33の表面形状情報は、そのプローブ径をフィルタとした移動平均(図中の点線部)となってしまう。この情報に基づいて近接場光発生プローブを位置決めした場合、実際の試料の形状は図中の実線部であるため、プローブが試料に接触して微小開口が破損してしまう。
そこで、例えば距離検出プローブ11は一般に散乱型プローブと呼ばれている金属によって構成され、先端部に開口がなく、より細い形状に加工可能なプローブを用いることで、水平方向に高い分解能で距離検出を行うことが可能となり、上記のように近接場光測定プローブ4が試料33に接触することはなくなる。
【0052】
もし誤操作や距離検出のための加振によって距離検出プローブ11が試料33と衝突し変形した場合、近接場光発生プローブ4の位置決めおよび試料33との距離検出を良好に行えない。そこで、距離検出プローブ11がその軸方向にかかる力、すなわち応力に耐えられるように、Fe等の強固な物質(金属)で上記プローブ11をコーティング(散乱型プローブの場合はプローブ自体をFeで作製)し、これで距離検出を行うことで、例えば操作時の衝突等によるプローブの変形を低減し、ひいては距離測定誤差を低減することができる。
【0053】
実施例2の実施形態においては、距離検出プローブ11と近接場光プローブ4間の間隔が測定対象試料よりも小さいと、一方のプローブを試料に対して走査している時に、他方のプローブが試料に接触してしまうため、プローブ間の間隔を試料の大きさよりも大きくする必要がある。したがって、測定試料のサイズが変更された場合、プローブの保持部そのものを作り変える必要があり、そのために、新たに治具を設計、製作する必要を生じる。
【0054】
〔実施例3〕
実施例3は、距離検出プローブ11と近接場光プローブ4間の間隔を調整自在にしたものであり、第6図に示すように、両プローブ4,11を保持する部材30aと30bの間に水平方向に伸縮可能な間隔調整用のピエゾ(PZT)20を介在させ、プローブ保持部30bに弾性体21(ばね等)を用いて予圧を掛けるようなに構成している。このとき、試料33の大きさに応じて、プローブ間隔コントローラ15を用いてPZT20に印加する電圧を調整して両プローブ4,11間の間隔を加減することで、プローブが試料に衝突することを回避しつつ測定を行うことができる。
【0055】
さらに、距離検出プローブ11と近接場光発生プローブ4の高さは同じである必要があるが、しかし、繰り返し使用することによって生じる先端部の圧縮変形や、プローブ作成時のエッチング液中への不純物混入等によってプローブ先端の位置が揃わない場合がある。また、各プローブを個別に作成し保持部へ固定する場合、nmレベルで先端位置を揃えることは極めて困難である。そこで、例えば、近接場光顕微鏡装置における両プローブ4,11と試料33の部分だけを拡大して第5図に示すように、距離検出プローブ11と近接場光発生プローブ4の先端位置がdだけ異なっている場合、距離検出プローブ11によって得られる試料33の表面形状(図中点先部)に従って近接場光発生プローブ4を位置決めして走査すると、上記表面形状と真の形状(図中実線部)とは当然dだけ差がある。このため、近接場光発生プローブ4が試料33に接触し、その開口が変形してしまう。そこで、予め走査型電子顕微鏡(SEM)等で各プローブ先端位置の距離の差を測定しておき、この値をホストPCのメモリに保存しておき、近接場光発生プローブ4を用いて測定を行う時にこのメモリを参照し、試料表面形状データに距離dだけオフセットをかけて上記プローブ4を位置決めし、走査させる。これによって、当該プローブ4を試料33に接触させることなしに測定することができる。
【0056】
近接場光発生プローブ4は、その形状や素材の材質によって測定特性が大きく異なることが知られている。例えば、開口径の小さいプローブを用いれば分解能が高くなるが、その分、損失が大きくなるため、検出される散乱光は弱くなり、SN比が悪くなってしまう。開口径が大きいプローブでは逆に分解能は悪いが、光利用効率が高くなる。また、プローブおよび試料の材質によって検出感度も異なってくるので、試料に応じて最適な材質でコーティングしたプローブを採用する必要がある。
以上のように、試料の材質や目標とする測定精度によって用いるべき最適なプローブは異なる。しかし、試料が変わるたびにプローブを交換するのでは、上記のようにその交換に要する工程が多いため、効率的でない。
【0057】
〔実施例4〕
そこで例えば第7図に示すように、例えば開口径の異なる近接場光発生プローブ4a、4b(もしくはコーティングされた金属の異なる近接場光発生プローブ4a、4b)を保持部に固定し、試料に応じて使用する保持部30をスライドさせ、試料に近接させるプローブを切替えることによって、プローブを取り外して交換することなしに、最適なプローブを用いて測定を行うことができる。
【0058】
〔測定方法の実施の形態〕
次いで、近接場光を用いた試料の測定方法の実施の形態について説明する。
従来の方法では、試料と近接場光発生プローブ間距離を一定に保ちながら近接場光を発生し、試料によって散乱された近接場光強度を測定することで試料の測定を行っていた。しかしプローブと試料間距離を一定に保つためにプローブを加振する必要があり、加振すると高調波ノイズ等が生じてしまう。
【0059】
〔測定方法の実施例1〕
そこで例えば、第8図に示すフローチャートにしたがって次のように測定を行う。
PZT等を用いてプローブを振動させた状態で測定領域内の所望の測定ポイントへ距離検出プローブを移動させ、プローブの振幅を検出する。この振幅が所望の値よりも大きければ試料を搭載したPZTステージを駆動して試料とプローブの距離を縮め、逆に小さければ距離を広げる。そして振幅が所望の値になった時の移動量の変化分に基づいてプローブと試料の距離を算出することができる。得られた距離データをメモリに保存し、次の測定ポイントに移動し、同様にして距離を検出する。この距離検出プロセスを全測定ポイントで行った後、プローブの加振をやめ、近接場光を発生させた状態で、先に得られた距離情報に基づいてPZTステージを駆動し、任意の測定ポイントで所定の距離だけ試料とプローブが離れるように位置決めして測定を行うことによって、振動によるノイズが混入しない高精度の測定を行うことができる。
【0060】
なお、この実施例では検出するプローブ振動のパラメータは振幅であるが、周波数や位相でもよい。また、全ての測定ポイントで距離検出を先に行った例を示したが、距離検出および近接場光測定を各測定ポイントで順次行ってもよい。
【0061】
〔測定方法の実施例2〕
プローブ交換回数を減らして効率的にするために、例えば第9図に示すフローチャートにしたがって次のように測定を行う。
図8のフローチャートにしたがった手順に加え、近接場光による測定を行う時に、距離検出プローブから近接場光発生プローブへ切替える。具体的には第3図におけるプローブ保持部30を水平方向(図中では左右方向)へ動かし、近接場光プローブ4を試料近傍へと移動させる。そして、近接場光を発生させた状態で、先に得られた距離情報に基づいてPZTステージを駆動し、任意の測定ポイントで所定の距離だけ試料とプローブが離れるよう位置決めし、近接場光による測定を行うという方法を用いることで、距離検出時における誤操作や繰り返し測定によって発生するプローブの破損を防止することができる。
【0062】
〔測定方法の実施例3〕
また、例えば第10図に示すフローチャートにしたがって次のように作業を行う。
試料33との距離の測定、および近接場光による測定を行う前に、試料33のサイズを予め記憶保存しているメモリから読み込み、その大きさに応じてプローブ間の間隔を調整する。具体的には、試料の大きさよりもプローブ間の間隔が大きくなるように調整し、その後、試料33とプローブ間の距離の検出し、次いで近接場光を発生させて試料測定を行う。これによって、試料33のサイズが変更されてもプローブの取り外し、調整等を行う必要はなく、したがって、簡単、迅速に対応することができる。
【0063】
〔測定方法の実施例4〕
さらに、例えば第11図に示すフローチャートにしたがって次のように測定することもできる。
図9のフローチャートの手順に加えて、予めSEM等で各プローブ先端位置の距離の差を測定しておき、この値をホストPCのメモリに保存しておき、そして試料とプローブとの距離を検出した後、近接場光を発生させたプローブを用いて測定を行うのであるが、この近接場光測定を行うためにプローブ4を位置決めする際に、予めメモリに保存しているプローブの長さ情報を参照し、この距離だけオフセットをかけてプローブ4の位置決めをし、走査させることで、プローブ4を試料に接触させることなしに測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【第1図】は実施例1の走査型近接場光顕微鏡の概念図である。
【第2図】はシアフォース検出時のプローブ先端の動作図状態を示す一部拡大図である。
【第3図】は実施例2の走査型近接場光顕微鏡の概念図である。
【第4図】は、距離検出プローブ11の先端径が太い場合に、測定時に近接場光発生プローブに接触する現象を拡大して示す模式図である。
【第5図】は、距離検出プローブと近接場光発生プローブの先端位置がdだけ異なっている場合に、近接場光発生プローブが試料33に接触する現象を拡大して示す模式図である。
【第6図】は、実施例3の走査型近接場光顕微鏡の概念図である。
【第7図】は、実施例4の走査型近接場光顕微鏡の概念図である。
【第8図】は、測定方法の実施例1のフローチャートである。
【第9図】は、測定方法の実施例2のフローチャートである。
【第10図】は、測定方法の実施例3のフローチャートである。
【第11図】は、測定方法の実施例4のフローチャートである。
【符号の説明】
1:第1の光源(LD)
2a,2b,2c:光ファイバ
3:カプラ
4,4a,4b:近接場光発生プローブ
6:PZTステージ
8:加振用PZT
9:PMT
11:距離検出プローブ
13:ホストPC
14:コントローラ
20:プローブ間間隔制御用PZT
21:弾性体
22:レンズ
23:レーザ
30:プローブ保持部
31:第2の光源(He−Neレーザ)
32:PD
33:試料

Claims (11)

  1. 近接場光を発生させるための光源と、該光源から発せられる光の波長よりも小さい開口を有するプローブと、試料によって散乱された該近接場光を検出する手段と、上記プローブと上記試料を相対的に位置決めする手段と、上記プローブを振動させる手段と、上記プローブの振動を検出する手段と、上記振動検出手段からの出力信号に基づいて上記プローブと上記試料間の距離を検出する手段と、上記距離情報を記憶する手段とを有し、
    上記位置決め手段が、予め上記距離情報記憶手段に保存された距離情報に基づいて上記プローブの位置制御を行い、
    上記プローブを振動させない状態で該近接場光を発生させ、
    上記近接場光検出手段からの出力信号に基づいて上記試料を測定することを特徴とする走査型近接場光顕微鏡。
  2. 上記近接場光を発生させる近接場光発生プローブとは別に距離検出を行うための距離検出プローブを有し、
    上記距離検出プローブによって検出された距離情報を上記位置記憶手段に保存し、上記位置決め手段が、上記距離情報に基づいて上記近接場光発生プローブを位置決めすることを特徴とする請求項1の走査型近接場光顕微鏡。
  3. 上記距離検出プローブが、上記近接場光発生プローブよりも水平方向に高い分解能を持つプローブであることを特徴とする請求項2の走査型近接場光顕微鏡。
  4. 上記距離検出プローブが、その軸方向に関して強度の高い物質で構成されていることを特徴とする請求項2又請求項3の走査型近接場光顕微鏡。
  5. 上記両プローブ間に介在した圧電素子、該圧電素子の変位を制御する手段を有し、
    上記試料のサイズに応じて上記両プローブ間距離を調整自在であることを特徴とする請求項2乃至請求項4の走査型近接場光顕微鏡。
  6. 予め上記近接場光発生プローブと上記距離検出プローブの長さを測定し、得られたプローブ長さ情報を記憶する手段を有し、
    上記位置決め手段が、上記プローブ長さ情報に基づいて上記プローブの長さの差異を補正しながら上記近接場光発生プローブを位置決めする手段であることを特徴とする請求項2乃至請求項5の走査型近接場光顕微鏡。
  7. 複数の近接場光発生プローブを有し、
    上記複数の近接場光発生プローブが各々異なる測定特性を持つプローブであることを特徴とする請求項1乃至請求項6の走査型近接場光顕微鏡。
  8. 上記小開口を有するプローブを用いた走査型近接場光による試料測定方法において、
    上記プローブと上記試料間に働くシアフォースを検出することによって上記プローブと上記試料間の距離を検出する第1の工程と、
    上記プローブを振動させることなく上記第1の工程によって検出された距離情報に基づいてプローブと試料間の距離を制御しながら走査し、上記近接場光によって上記試料を測定する第2の工程を有することを特徴とする走査型近接場光による試料測定方法。
  9. 上記第1の工程が、上記近接場光発生プローブとは別の距離検出プローブによって該試料と該距離検出プローブ間の距離を検出する工程であり、上記第2の工程が上記第1の工程によって検出された距離情報に基づいて上記近接場光発生プローブを試料に対して相対的に位置決めし、近接場光によって上記試料を測定する工程であることを特徴とする請求項8の走査型近接場光による試料測定方法。
  10. 上記近接場光発生プローブと距離検出プローブ間に圧電素子の変位を制御する手段によって上記試料の大きさに応じて上記プローブ間距離を調整する第3の工程を有することを特徴とする請求項9の走査型近接場光による試料測定方法。
  11. 予め上記距離検出プローブと上記近接場光発生プローブの長さの差異を測定する第4の工程を有し、
    上記第2の工程が、上記第4の工程によって得られた上記プローブの長さの差異を補正しながら上記近接場光発生プローブを位置決めし、上記近接場光によって上記試料を測定する工程であることを特徴とする請求項9又は請求項10の走査型近接場光による試料測定方法。
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