JP2006208335A - 近接場光プローブユニット作製装置及びその作製方法 - Google Patents

近接場光プローブユニット作製装置及びその作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 近接場光測定を行うための試料へのアプローチ動作を効率的に行うことでき、しかもプローブの試料への衝突による破損を防ぐことが可能な近接場光プローブユニットを作製する近接場光プローブユニット作成装置を提供する。
【解決手段】 光ファイバ2を固定する固定手段6と、光ファイバ2を突き当てる突当面18aと、固定手段6の基準面から突当面18aまでの距離を検出する距離検出手段22と、固定手段6の基準面6aと突当面18aの距離を制御する距離制御手段15と、光ファイバ2をエッチングして先鋭化するエッチング手段16、17と、光ファイバ2の端面に遮光膜を成膜する遮光膜成膜手段とを備えるようにした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、走査型近接場光顕微鏡で用いる近接場光プローブユニットを作製する近接場光プローブユニット作製装置及びその作製方法に関するものである。
物質表面の表面形状等の測定を行う際、光学顕微鏡では回折限界のため分解能は使用する光の波長もしくはその半分程度に留まってしまうことが知られている。しかし近年の科学技術の進歩に伴い、例えば、半導体等の微細形状を有する製品の検査やDNA等の生体組織の測定に要求される分解能はナノメートルオーダーになっている。
このナノメートルオーダーの測定を可能とするものとして原子間力顕微鏡(AFM)や走査型トンネル顕微鏡(STM)、そして前述の回折限界を打破した走査型近接場光顕微鏡(SNOM)などが挙げられる。
これらナノメートルオーダーでの測定が可能な顕微鏡のうちAFMやSTMが被測定物の表面形状のみしか測定できないのに対しSNOMはその光学特性、さらには物質の組成分析も行えるメリットがある。
以上で述べたような近接場光を利用した顕微鏡では、プローブ先端に設けられた微小開口径とほぼ同じ領域に近接場光が存在する。そのためプローブと試料をnmオーダーで接近させ、その状態を保ちながら相対的に走査しながら測定を行うこととなる。
つまり、測定に先駆けプローブと試料を予めアプローチさせなくてはいけないが、このときに両者を衝突させてしまうとプローブが破損し、所望の分解能が達成できなくなってしまう。プローブと試料間の距離は一般的にシアフォースとよばれる剪断応力を利用して検出する。すなわちプローブを横方向に振動させ、この振動状態をモニタリングする方法で検出している。
なお、先行文献としては、非特許文献1に水晶振動子(以下、TF)に接着されたプローブは、TFの共振周波数で加振されながら試料へと粗動アクチュエータにより接近される。このとき、プローブと試料間の距離が数十nm以下になったとき、両者にシアフォースと呼ばれる力が働き、共振状態に変化が生じるので、両者が所望の距離となるよう微動アクチュエータに切り換えて駆動する技術が提案されている。
特許文献1には、光ファイバをフッ酸等によってエッチングすることによって、その端面を先鋭化している光ファイバプローブ及びその製造方法が開示されている。さらに金属遮光膜を成膜した後に微小開口を作製することで、近接場光プローブを作製する技術が開示されている。
特許文献2には、プローブと試料間に電圧を印加することで静電気力を発生させ、この力を検出することでプローブと試料間距離の制御を行っているプローブ型顕微鏡及び情報記録再生装置が開示されている。
特開平7−260459号公報 特開2001−4519公報 カレッド・カライ等(Khaled Karrai,et al)著「近接場光顕微鏡用の圧電チップサンプル距離制御装置(Piezoelectric tip-sample distance control for near field optical microscopes)」応用物理論文(Applied Physics Letters)66(14),1995年4月3日,p.1842
しかしながら、従来の近接場光を利用した顕微鏡では、上記したようにプローブを横方向に振動させ、この振動状態をモニタリングする方法で検出するようにしているが、この場合は、10nm程度まで接近させないと振動状態が変化しないため、非常にゆっくりとしたスピード近づける必要がある。そのため、プローブを近接場光測定が可能な位置までセットするために多大な時間が必要となってしまう問題がある。
CCDカメラでプローブと試料間の距離を観察し、ある程度の距離まで近づけた後にPZT(圧電素子)などの微動アクチュエータでアプローチする方法もあるが、装置が大型化を招いてしまうとともに、高倍率な対物レンズを用いた場合には焦点深度が浅くなるため、CCDの観察を行うための調整時間も多く費やすことになってしまう。
また被特許文献1の場合も、シアフォースが働く領域までは接近速度を充分に遅くしなければプローブの停止が間に合わず、試料に衝突して破損してしまう。しかし、プローブと試料の初期間隔が例えば10μmであった場合、プローブを10nm/秒でアプローチするとシアフォースが働くまでに約17分もかかってしまい、測定効率が非常に悪くなってしまう。さらに、もしも誤って両者を衝突させてしまった場合、その交換はさらに煩わしく、数十分以上の時間を要するという欠点があった。
また特許文献1の作製方法は現在最も一般的に用いられている方法であり、性能・再現性も良いとされるが、プローブ先端までの距離に関しては全く触れておらず、実際に使用するにあたっては試料に対して僅かずつ近づける必要があり、測定に要する時間も多大となってしまう欠点がある。
また特許文献2のプローブ型顕微鏡及び情報記録再生装置はアプローチを迅速に行うために有効な方法の1つであるが、電圧を印加する必要があるため絶縁体などの試料に対しては適用できないものであった。
このため、従来からプローブを破損することなく迅速に近接場光領域まで試料に対してアプローチさせることが可能な近接場光プローブユニット、近接場光顕微鏡が望まれていた。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、近接場光測定を行うための試料へのアプローチ動作を効率的に行うことができ、しかもプローブの試料への衝突による破損を防ぐことが可能な近接場光プローブユニットを簡便にかつ再現性良く作製することができる近接場光プローブユニット作製装置及びその作製方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、近接場光を発生させるプローブを固着させ、基準面から近接場光プローブ先端まで所定の長さを有するもしくはその長さが明確である近接場光プローブユニットを作製する近接場光プローブユニット作製装置であって、光ファイバを固定する固定手段と、前記光ファイバを突き当てる突当面と、前記固定手段の基準面から前記突当面までの距離を検出する距離検出手段と、前記固定手段の前記基準面と前記突当面の距離を制御する距離制御手段と、前記光ファイバをエッチングして先鋭化するエッチング手段と、前記光ファイバの端面に遮光膜を成膜する遮光膜成膜手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記光ファイバと前記突当面の接触を検知する接触検知手段を備える請求項1記載の近接場光プローブユニット作製装置を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記接触検知手段は、光源と前記光ファイバに光を導光する導光手段と、前記ファイバ先端から照射され、前記突当面によって反射もしくは透過された光を検出する光検出手段とからなる請求項2記載の近接場光プローブユニット作製装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記接触検知手段は、前記光ファイバを振動させる振動手段と、振動状態を検出する振動状態検出手段とからなる請求項2記載の近接場光プローブユニット作製装置を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記固定手段の前記基準面から前記光ファイバ先端までの長さを算出する長さ算出手段を備え、前記長さ算出手段により算出した長さ情報に基づき、エッチング条件を制御する請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の近接場光プローブユニット作製装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記エッチング手段が成分の異なる複数のエッチング液を所定の順序で前記光ファイバに液浸させる請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の近接場光プローブユニット作製装置を特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、光ファイバを固定する第1の工程と、前記光ファイバを突当面に突き当てる第2の工程と、前記光ファイバを固定した固定部の基準面から前記突当面までの距離を検出する第3の工程と、前記突当面に突き当てた後、所定の量だけファイバを前記突当面から離間させる第4の工程と、前記光ファイバの先端をエッチングして先鋭化する第5の工程と、前記光ファイバの端面に遮光膜を成膜する第6の工程からなる近接場光プローブユニット作製方法を特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記光ファイバと前記突当面の接触を検出する第7の工程を有する請求項7記載の近接場光プローブユニット作製方法を特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、前記第4の工程は、前記第3の工程によって得られる距離情報に基づいてエッチング時間を制御可能な工程である請求項7記載の近接場光プローブユニット作製方法を特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、前記第5の工程は、複数のエッチング液によって順次前記光ファイバをエッチングしていく工程である請求項7乃至請求項9のいずれか1項記載の近接場光プローブユニット作製方法を特徴とする。
本発明によれば、距離制御手段によってファイバと突当面を近づけ、ファイバを突当面に接触させることでファイバ固定部基準面からファイバ先端までの長さが把握でき、エッチング手段によってファイバ先端を正確に先鋭化するので、基準面から近接場光プローブ先端までの距離が明確な近接場光プローブユニットを作製することが可能となる。
このプローブユニットを用いることで、例えば、CCDカメラのような補助器具なしにプローブを試料まで短時間でアプローチすることが可能となり、かつプローブと試料の衝突による破損を防ぐことが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は一般的な近接場光顕微鏡の構成を示す概略図である。図2は近接場光プローブ固定治具の基準面からプローブ先端までの距離を示す概略図である。
光源(LD)1から照射されたレーザはレンズ(図示せず)によって集光され光ファイバ2に導光される。光ファイバ2のプローブ端部2a(図2参照)の末端はエッチング等によって先鋭化され、FIBや押し付け法などの手段によってその長手方向末端に微小開口3が形成されているため、近接場光4が発生する。
一般に知られている通り、この近接場光4は開口径とほぼ同じだけの距離内に存在する非伝播光であり、通常は観察されない。しかし、チューブスキャナ15上に載置された試料20をこの近接場光領域に近接させると近接場光4が散乱され、伝播光に変換される。
この散乱光が再びプローブ2aを通り、ビームスプリッタ8によって偏向され、光検出器(PMT)9によって検知される。この検知された光の強度や周波数スペクトルに応じて、例えば、その表面形状であるとか試料の構造、組成を測定することが可能となる。
本例では近接場散乱光の検出に関しては、光ファイバ2に戻ってくる光を検出しているが、プローブ2aに戻らず周囲に散乱していく光もあるので、試料や測定環境に応じてこの光を検出しても良い。
プローブ2a−試料20間の距離制御はシアフォースと呼ばれる力を利用して行うことができる。例えば、近接場光プローブ2aに水晶振動子(TF)5を取り付け、波形発生器(FG)11によって水平方向に共振させる。
この状態でプローブ先端2aを試料に近づけるとシアフォースによってその振幅が減少し、共振周波数が変化する。なお、図1中、符号13はステージコントローラ(SC)、14は粗動ステーである。
ロックインアンプ12を用いてこの振動状態をモニタリングし、一定の状態となるようチューブスキャナ15を上下方向に位置制御することでプローブ間距離を一定に保つことが可能となる。
さらに、試料20をプローブ先端2aに対して垂直な面内で走査・測定し、プローブ位置情報と各地点での近接場散乱光情報の対応付けや解析をパーソナルコンピュータ(PC)10を用いて統括的に制御することで試料面のデータが得られ、例えばPC10の画面上に3次元的に表示することも可能である。
このような近接場光顕微鏡において、ネックとなっているのがプローブ先端2aの末端と試料20のアプローチである。シアフォースによって検出できるプローブ先端2aの末端と試料20間の距離(シアフォース領域)は一般に10nm程度とされている。
この微小なエリアまでプローブ2aを近づけなくてはいけないが、高速で近づけた場合、シアフォースを検知してからステージに停止命令を送ったとしても制御系のオーバーシュート等によってプローブ2aが試料20に衝突し破損してしまう。
この破損を防ぐために低速でアプローチした場合、シアフォース領域に到達するのに多大な時間が掛かってしまう。例えば、100μm離れた場所から10nm/秒で近づけた場合、シアフォース領域まで達するのに約3時間掛かってしまう。
例えば、CCDカメラを用いて初期位置をより近い状態にする構成も考えられるが、装置の大型化を招く。また、間隔を精度よく把握するために高倍率の対物レンズを使用すると、その調整時間が増大するといった欠点が生じてしまう。
そこで、図2に示すように、近接場光プローブ固定治具6の基準面6aからプローブ先端2aまでの距離(A)が明確な近接場光プローブユニットを実現することでプローブ先端2aをアプローチさせるべき距離も明確となる。
上述のような欠点を克服し、アプローチ時間の短縮やプローブ破損防止が可能となるような近接場光プローブユニットBは、例えば、シリコンウェーハなどのように高さが極めて一定な試料を測定する場合に、特に効果が絶大である。
図3は本発明による近接場光プローブユニット作製装置の第1の実施形態を示す概略図である。本発明は上述したような近接場光プローブユニットBを作製するための近接場光プローブユニットの作製装置を提供する。
図3では、光ファイバ2を固定する光ファイバ固定治具6と、エッチング溶液17及びその容器16、突当面18aと光ファイバ固定治具6間の距離を検出する変位センサ22、光ファイバ2のプローブ先端2aを突き当てる突き当て部材18から構成されている。
さらに、図3では光ファイバ固定治具6と突き当て部材18の距離を制御するZステージ21及びそのコントローラ(ステージコントローラ(SC))13、図示してないがファイバ先端に金属薄膜を成膜する成膜装置で構成されている。
図4〜図8は、図3の装置を用いて近接場光プローブユニットを作製する第1〜第5の作製手順を説明する概略図であり、図9は図4〜図8に示した作製手順を説明するフローチャートである。
先ず、ステップS1として、図4に示すように光ファイバ固定治具(部材)6に接着等の接着手段31によって固定された光ファイバ2のプローブ先端2aとエッチング容器16の距離を接近させていく。即ち、突き当て部材18の突当面18aに光ファイバ2のプローブ先端2aを近づける。
この場合、光ファイバ2のプローブ先端2aの突当面18a側末端は予めへき開され、平らになっている。また、この段階ではエッチング容器16にエッチング溶液は入っていない。
次に、ステップS2として、図5に示すように光ファイバ2のプローブ先端2aが突き当て部材18に接触した時点で接近を止める。
次に、ステップS3として、図6に示すように光ファイバ2のプローブ先端2aと光ファイバ固定部材6の基準面6aの距離Lを変位センサ19により測定して所定の量lだけ離間させる。これは次のステップにおいてエッチング溶液17がプローブ先端2aの突当面18a側末端全体に浸らせるための空隙を作るためである。
次に、ステップS4として、図7に示すように光ファイバ2を先鋭化させるためのエッチング溶液17を注入する。エッチング溶液17としては、フッ化アンモニウムやフッ化水素を混合した溶液が一例として挙げられる。
次に、ステップS5として、所定の時間経過すると、図8に示すように先鋭化した先端形状が得られるので、エッチング溶液17から引き上げる。
続いて、ステップS6として、先端を純水等で洗浄し乾燥させた後、蒸着措置やスパッタ装置を用いて金属薄膜を成膜する。この薄膜の厚さは、プローブ先端2aに表面プラズモンを発生させるのに適した値が金属毎に存在するので、その量だけ成膜すれば良い。
以上のプロセスを経て作製された近接場光プローブユニットは、基準面6aからプローブ先端2aの末端までLの長さ(図5)を有する近接場光プローブユニットとなる。
エッチング条件によっては先鋭化するときに光ファイバ長が短くなる場合もあるので、この条件を考慮することでより高精度にプローブ長さを把握することができる。また、プローブ先端の金属膜厚や曲率半径を考慮に入れれば精度はより高まる。
また変位センサ19によって測定する位置は、基準面6aそのものであることが望ましいが、構成上難しい場合は図3で示すような測定面6bと基準面6aの距離L1を予め測定し、この長さを補正して計算すればよい。また、エッチング溶液の種類やエッチング時間を制御することで、短時間で所望の長さのプローブユニットを作製することもできる。
例えば、長さL−aを有するプローブユニットを作製したい場合、プローブが所定の長さになるまでエッチング時間を制御すればよい。すなわち、光ファイバがエッチングによってaだけ短くなる時間だけ、エッチング溶液に浸しておけばよい。
エッチングレートは混合比によって決まるので、エッチング時間と溶解速度の関係を予め把握しておけば、上述のような時間管理によるプローブ長さ制御は容易である。
また、このときに用いる光ファイバ2のプローブ先端2aの末端に対する突き当て部材18は、表面粗さが小さいものでかつエッチング溶液17に耐性のあるものであれば何でも良く、この条件を満たすのであれば、例えばエッチング容器16の底面であっても構わない。
図10は本発明による近接場光プローブユニット作製装置の第2の実施形態を示す概略図である。第1の実施形態で示した装置・方法によって基準面6aからプローブ先端2aまでが所定の長さを有する近接場光プローブユニットを作製することができる。
図10において、近接場光プローブユニット作製装置は、図3の第1の実施形態に記載の装置に加え、光源1と、光ファイバ2のプローブ先端2aから反射して来て戻ってきた光を分離するビームスプリッタ8と、反射光を検出する光検出器9から構成する。
実際に近接場光顕微鏡もしくは近接場加工装置に組み込んで使用する場合には、試料までアプローチさせる時間の短縮や衝突によるプローブ(試料)の破損を防ぐことが可能となった。
上記装置構成・方法において、光ファイバ2のプローブ先端2aと突当面18aの接触を敏感に検知することが重要である。光ファイバ2は非常に細いものであり、少しの力を加えただけで簡単に撓んでしまう。
接触感度が低く、実際の接触から例えば数十μmも押し込んでしまった場合、この値がプローブの長さの誤差になってしまうため、上述のような近接場光プローブユニットとしての機能を果たせなくなってしまう。
図11は第2の実施形態における近接場光プローブユニット作製装置の動作を説明するフローチャートであり、図10及び図11を参照して第2の実施形態について説明する。
先ず、ステップS11として、図10の装置構成において光ファイバ2にレーザを導光し、Zステージ21を駆動して、光ファイバ2のプローブ先端2aを突当面18に接近させる。すると突当面18で反射して光ファイバ2に戻ってくるので、ステップS12として、この反射(透過)光を検出して、続くステップS13において突当面18aで反射して光ファイバ2に戻ってくる反射(透過)光を検出して所望の光強度かどうかを判断する。
ステップS14において、光量が増大して突当面18aに接触したときに光量が一定になり、所望の強度ならばアプローチを終了する。そして最後に、ステップS15として基準面6aと突当面18aの距離を検出する。
このように光量をモニタリングしながらプローブ先端2aと突当面18を近づけることで、光ファイバ2と突当面18の接触を正確かつ迅速に検知することが可能となる。
かかる構成・動作において、光ファイバ2のプローブ先端2aと突当面18aの接触を正確かつ迅速に検知することで、光ファイバ2の撓み等に起因する誤差を低減することができる。したがって、第1の実施形態に記載のようにプローブ先端2aまでの長さが明確な近接場光プローブユニットを作製することが可能となる。
また、上述した構成・動作において、光ファイバ2のプローブ先端2aから出射し、突当面18aで反射もしくは透過した光を検出することで両者の接触を正確に検出できるので、近接場光プローブユニット作製装置を実現することが可能となる。
図12は本発明による近接場光プローブユニット作製装置の第3の実施形態を示す概略図である。図13は本発明による第3の実施形態における近接場光プローブユニット作製装置の動作を説明するフローチャートである。
図12に示すように、例えば図3に示す装置に水晶振動子(TF)5を加えた構成とする。そして図13のフローチャートに示すように、ステップS21において、光ファイバ2のプローブ先端2aを水晶振動子5で共振させた状態で突当面18aに接近させる。次に、ステップS22において共振状態を検出する。続くステップS23において、その共振状態が所望の状態かどうか判断し、所望の状態となるまでプローブ先端2aを突き当てる。次いで、ステップS24において、Zステージ21を駆動して、光ファイバ2のプローブ先端2aと突当面18aを所定の距離だけ離間する。続くステップS25において、エッチング溶液を注入し、ステップS26において光ファイバ2のプローブ先端2aのエッチングを行った後、ステップS27において金属薄膜を成膜する。
そして所望の開口を作製できた時点で突当面18aとプローブユニット基準面6aの距離を変位計等で測定することで、第2の実施形態と同様にプローブ長を正確に把握した近接場光プローブユニットを作製することが可能となる。
かかる構成・動作において、光ファイバ2を固定した振動素子5の共振状態に基づいて光ファイバ2のプローブ先端2aと突当面18aの接触を正確に検知できるので、上述した実施の形態と同様に近接場光プローブユニット作製装置を実現することが可能となる。
上述した構成・動作において、算出手段によって光ファイバ固定部(光ファイバ固定治具)6の基準面6aから光ファイバ2のプローブ先端2aまでの長さと所望の長さの差を算出する。得られた情報からファイバが所望の長さになるようエッチング条件を制御するので、基準面6aからプローブ先端2aまでを所望の長さに制御した近接場光プローブユニットを作製することが可能となる。
図14は本発明による近接場光プローブユニット作製方法を説明するフローチャートである。また、ここでは、例えば複数のエッチング液を順次入れ換えることのできる構成とする(図示せず)。
図14のフローチャートに示すように、光ファイバ2のプローブ先端2aと突当面18の接触を検出後、複数のエッチング液に浸すことで、様々な形状の近接場光プローブを作製することができる。
図14について図10を参照して説明する。先ず、ステップS31として光ファイバ2のプローブ先端2aと突当面18を近づけ、ステップS32において、これらが接触しているかどうか判断し、接触しているならば、続くステップS33において所定の距離だけ離間する。
次に、ステップS34において、第1のエッチング溶液(図示せず)を注入し、ステップS35において、所定の時間だけエッチングする。次いで、ステップS36において、第2のエッチング溶液(図示せず)を注入し、次のステップS37において所定の時間だけエッチングした後、ステップS38において、金属薄膜(図示せず)を成膜して終了する。
例えば第1のエッチング液で角度の広い第1のテーパを、第2のエッチング液で鋭角のテーパを形成することで、光効率も高く、シアフォースによる形状測定分解能も高めたプローブを作製することができる。
また、第1のエッチング液でコアとクラッドを同等の速度で高速に溶解させ、第2のエッチング液でファイバ先端を先鋭化させることで、所定の長さを有する近接場光プローブユニットを短時間で作製することも可能である。
本発明によれば、エッチング手段が複数のエッチング液に光ファイバを順次液浸させるので、プローブ先端2aの末端テーパ形状を多段とした近接場光プローブユニットを作製することが可能となる。
例えば、ファイバ先端2a末端の突起の根元を広角で先端が鋭角なプローブ形状とすれば、近接場光効率も高く形状測定分解能も高い光ファイバプローブユニットを実現することが可能である。
また、第1のエッチング液でプローブ長さを調整し、第2のエッチング液で先鋭化させることで、所望の長さを有する光ファイバプローブユニットを短時間で作製することも可能である。
本発明によれば、第1及び第2の工程によって、プローブ先端2aと突当面18aの接触を感知し、第3の工程によって、光ファイバ端面がエッチング液に液浸する空隙を作る。
さらに、第4の工程によって基準面6aから突当面18aまでの距離、すなわち基準面6aからプローブ先端2aまでの距離を検出し、第5の工程によってプローブ先端2aを所定の量だけ先鋭化するので、基準面6aからプローブ先端2aまでの長さが明確な近接場光プローブユニットを作製することが可能となる。
さらに、上述の方法に加え、第7の工程によって基準面6aとプローブ先端2aの接触を確実かつ迅速に検出するので、光ファイバ2の撓み等に起因する長さ誤差を排除し、基準面6aからプローブ先端2aまで正確な長さを有する近接場光プローブユニットを作製することが可能となる。
第4の工程によって、エッチング条件を制御することでプローブの長さを所望の値とすることができるので、所望の長さを有する近接場光プローブユニットを作製することが可能となる。
また、第5の工程によって、混合比の異なるエッチング液に順次液浸させることができるので、前述の近接場光プローブユニットにおいて、プローブ先端2aの末端を多段テーパ形状としたり、プローブ長さを短時間で所定の長さにすることが可能となる。
本発明にしたがって作製されるプローブユニットは半導体の構造解析や生体分子の計測等、近接場光顕微鏡で測定される全ての試料へ適用可能であり、とくにシリコンウェーハなどのように形状が極めて安定している試料の測定において、大きな効果が得られる。
一般的な近接場光顕微鏡の構成を示す概略図である。 近接場光プローブ固定治具の基準面からプローブ先端までの距離を示す概略図である。 本発明による近接場光プローブユニット作製装置の第1の実施形態を示す概略図である。 本発明の近接場光プローブユニット作製装置における近接場光プローブユニットの作製手順を説明する概略図である。 本発明の近接場光プローブユニット作製装置における近接場光プローブユニットの作製手順を説明する概略図である。 本発明の近接場光プローブユニット作製装置における近接場光プローブユニットの作製手順を説明する概略図である。 本発明の近接場光プローブユニット作製装置における近接場光プローブユニットの作製手順を説明する概略図である。 第1の実施形態の近接場光プローブユニット作製装置による近接場光プローブユニットの作製手順を説明する概略図である。 本発明の近接場光プローブユニット作製装置における近接場光プローブユニットの作製手順を説明するフローチャートである。 本発明による近接場光プローブユニット作製装置の第2の実施形態を示す概略図である。 第2の実施形態の近接場光プローブユニット作製装置による近接場光プローブユニットの作製手順を説明するフローチャートである。 本発明による近接場光プローブユニット作製装置の第3の実施形態を示す概略図である。 第3の実施形態の近接場光プローブユニット作製装置による近接場光プローブユニットの作製手順を説明するフローチャートである。 本発明による近接場光プローブユニット作製方法を説明するフローチャートである。
符号の説明
B 近接場プローブユニット、1 光源(LD)、2 光ファイバ、2a プローブ先端、3 微小開口(プローブ先端の末端の)、4 近接場光、5 水晶振動子(TF)、6 プローブ固定治具(近接場光プローブ固定治具)、6a プローブ固定治具の基準面、6b 変位センサによる測定面、8 ビームスプリッタ、10 パーソナルコンピュータ(PC)、11 波形発生器(FG)、12 ロックインアンプ(LIA)、13 ステージコントローラ(SC)、15 距離制御手段(チューブスキャナ)、16 エッチング・先鋭化手段(エッチング容器)、17 エッチング・先鋭化手段(エッチング溶液)、18 突き当て部材、18a 突当面、19 変位センサ、20 試料、21 Zステージ、22 距離検出手段(変位センサ)

Claims (10)

  1. 近接場光を発生させるプローブを固着させ、基準面から近接場光プローブ先端まで所定の長さを有するもしくはその長さが明確である近接場光プローブユニットを作製する近接場光プローブユニット作製装置であって、光ファイバを固定する固定手段と、前記光ファイバを突き当てる突当面と、前記固定手段の基準面から前記突当面までの距離を検出する距離検出手段と、前記固定手段の前記基準面と前記突当面の距離を制御する距離制御手段と、前記光ファイバをエッチングして先鋭化するエッチング手段と、前記光ファイバの端面に遮光膜を成膜する遮光膜成膜手段と、を備えることを特徴とする近接場光プローブユニット作製装置。
  2. 前記光ファイバと前記突当面の接触を検知する接触検知手段を備えることを特徴とする請求項1記載の近接場光プローブユニット作製装置。
  3. 前記接触検知手段は、光源と前記光ファイバに光を導光する導光手段と、前記ファイバ先端から照射され、前記突当面によって反射もしくは透過された光を検出する光検出手段とからなることを特徴とする請求項2記載の近接場光プローブユニット作製装置。
  4. 前記接触検知手段は、前記光ファイバを振動させる振動手段と、振動状態を検出する振動状態検出手段とからなることを特徴とする請求項2記載の近接場光プローブユニット作製装置。
  5. 前記固定手段の前記基準面から前記光ファイバ先端までの長さを算出する長さ算出手段を備え、前記長さ算出手段により算出した長さ情報に基づき、エッチング条件を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の近接場光プローブユニット作製装置。
  6. 前記エッチング手段が成分の異なる複数のエッチング液を所定の順序で前記光ファイバに液浸させることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の近接場光プローブユニット作製装置。
  7. 光ファイバを固定する第1の工程と、前記光ファイバを突当面に突き当てる第2の工程と、前記光ファイバを固定した固定部の基準面から前記突当面までの距離を検出する第3の工程と、前記突当面に突き当てた後、所定の量だけファイバを前記突当面から離間させる第4の工程と、前記光ファイバの先端をエッチングして先鋭化する第5の工程と、前記光ファイバの端面に遮光膜を成膜する第6の工程からなることを特徴とする近接場光プローブユニット作製方法。
  8. さらに、前記光ファイバと前記突当面の接触を検出する第7の工程を有することを特徴とする請求項7記載の近接場光プローブユニット作製方法。
  9. 前記第4の工程は、前記第3の工程によって得られる距離情報に基づいてエッチング時間を制御可能な工程であることを特徴とする請求項7記載の近接場光プローブユニット作製方法。
  10. 前記第5の工程は、複数のエッチング液によって順次前記光ファイバをエッチングしていく工程であることを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか1項記載の近接場光プローブユニット作製方法。
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