JP4064228B2 - ウェハボンディングシート、ウェハ積層体および半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子の固定に用いられるウェハボンディングシートと、該シートを用いてなる半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体素子を基板に固着するに当たり、半導体素子を構成するウェハにボンディング材を貼り付けておき、これをダイシングしてボンディング材が付着した半導体素子とし、このボンディング材を利用して半導体素子を固着する方法が開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、キャリアフィルム上に接着剤を膜状かつウェハサイズに塗布乾燥し、離型フィルムをかぶせて接着剤付きキャリアシートを作成する工程と、接着剤付きキャリアシートにおける前記接着剤をウェハの裏面に熱転写して接着剤付きウェハとする工程と、接着剤付きウェハをダイシングテープ上に貼り付けた後、ダイシングをして接着剤付き半導体素子に分割する工程と、接着剤付き半導体素子をダイシングテープから引き剥がして被固着体に熱圧着し、半導体素子を該被固着体に固着させる工程を含む半導体素子の取り付け方法が開示されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示の取り付け方法では、半導体素子を基板などの被固着体に熱圧着する際に、接着剤の樹脂流れが発生し易く、該接着剤が被固着体表面のボンディングパッドなどを汚すといった問題がある。こうしたボンディングパッドの汚れは、ワイヤーボンディングの信頼性低下を引き起こしてしまう。また、接着剤をウェハ裏面に熱転写する際に、接着剤を積層しているキャリアフィルムが熱収縮するため、ウェハに大きな反りが生じてしまう。ウェハの反りが大きいと、ダイシングテープとウェハとの密着性が低い部分が生じ易く、ウェハをダイシングする際に、半導体素子がダイシングテープから剥離してしまう。さらに、厚みの薄いウェハを用いた場合には、ウェハにクラックが発生してしまう。この他、接着剤層の形成のために、本来半導体素子の取り付けに不要なキャリアフィルムを用いるため、このキャリアフィルムが廃棄物となるといった問題もある。
【0005】
また、特許文献2には、多数の半導体素子が形成されたウェハ裏面に、ガラス転移温度90℃以下の熱可塑性ポリイミド樹脂と熱硬化性樹脂からなるフィルム状単層接着剤を熱圧着して接着剤付ウェハとし、得られた接着剤付ウェハをダイシングテープに貼り付けて固着した後、個別半導体素子に分割切断し、前記ダイシングテープを剥離して得られる接着剤付き半導体素子を支持部材にダイボンディングする半導体装置の製造方法が開示されている。この方法によれば、フィルム状単層接着剤をウェハに熱圧着する前に該接着剤製造に用いられるキャリアフィルムが取り除かれるため、ウェハの反りの問題は解決されるが、不要となったキャリアフィルムが廃棄物となる点については未解決である。また、この技術で使用する接着剤においても、半導体素子を基板などの被固着体に熱圧着する際に、該接着剤の樹脂流れが抑制されている訳ではなく、被固着体表面の汚染の問題は依然として解決されていない。さらに、接着剤に含まれるポリイミド樹脂は吸水率が高いため、半導体の吸湿リフローにおける信頼性に問題があった。
【0006】
他方、半導体素子の接着シートとして、接着剤をコーティングなどした多孔質フッ素樹脂シートを用いる方法が提案されている(例えば、特許文献3、4)。これらの技術は、多孔質フッ素樹脂の多孔性空隙によって、半導体素子と基板との間で生じる応力の緩和を図るものである。しかし、これらの技術は、半導体素子と基板を固着する工程において、接着シートを半導体素子と基板との間に介挿して接着加工を行うもので、ウェハダイシング前にウェハにウェハボンディングシートを積層する半導体装置の製造方法を想定したものではない。これらの文献で開示されている接着シートは、上述のウェハボンディングシートとして用いた場合、ダイシング加工時に多孔質フッ素樹脂の多孔性空隙部に材料破壊や変形が起こり易く、前記材料破壊に起因したウェハの剥れや、前記変形に起因したウェハ切断面のバリなどが生じる虞がある。よって、これらの接着シートをウェハボンディングシートとして適用するには問題がある。
【0007】
また、仮に上述の接着シートをウェハボンディングシートとして適用できたとしても、上記の多孔質フッ素樹脂シートの多孔性空隙中の空気が、例えば、半導体素子を樹脂で封止した後の半田リフロー工程で熱膨張し、封止樹脂にクラックが発生するという問題がある。このようなクラックを防止するには、多孔性空隙中の空気が半田リフロー時に半導体装置外部に抜けるような特殊な封止方法を採用する必要があり、工程が複雑となり製造コストが高くなってしまう。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−302629号公報
【特許文献2】
特開2000−104040号公報
【特許文献3】
特開平4−363032号公報
【特許文献4】
特開平10−22325号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体素子を基板などの被固着体に固定する際の接着用樹脂の流れを防止し得ることに加えて、半導体装置に用いた場合に、半田リフローの際に封止樹脂の破損を引き起こすことのないウェハボンディングシートと、該ウェハボンディングシートを用いたウェハ積層体および半導体装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成し得た本発明のウェハボンディングシートは、多孔質樹脂シートと、軟化点が120℃以下の接着用樹脂を含有する接着用樹脂組成物を構成要素に含み、該多孔質樹脂シートの全空隙部分100体積%中、90体積%以上が前記接着用樹脂組成物で充填されてなるものであるところに要旨を有するものである。
【0011】
上記多孔質樹脂シートは、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンシートであることが好ましい。また、上記接着用樹脂としては、熱硬化性樹脂、好ましくはエポキシ樹脂を含むものが推奨される。
【0012】
また、上記本発明のウェハボンディングシートがウェハの片面に接着されてなるウェハ積層体も、本発明に包含される。上記ウェハ積層体は、上記ウェハボンディングシート側表面にダイシング基材シートが積層されてなるものであることが好ましい。この場合、上記ダイシング基材シートが、基材シートと粘着剤および/または接着剤との積層シートであり、該粘着剤および/または接着剤によって上記ウェハボンディングシート側表面に積層されている態様が好適である。
【0013】
なお、上記のウェハボンディングシートを用いてなる半導体素子接着シートも本発明に含まれる。
【0014】
さらに、本発明には、上記本発明のウェハボンディングシートを用いた半導体装置と、その製造方法、すなわち、上記本発明のウェハ積層体をダイシングしてウェハボンディングシート積層半導体素子を得る工程と、前記ウェハボンディングシート積層半導体素子を被固着体に固着する工程を含む半導体装置の製造方法も包含される。
【0015】
なお、本発明でいう「シート」は、所謂「フィルム」も含む概念である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明のウェハボンディングシートは、接着用樹脂組成物と、該樹脂組成物の保持材としての役割を担う多孔質樹脂シートを構成要素とするものであり、該ウェハボンディングシートを半導体装置に用いた場合に、半田リフローの際に封止樹脂の破損を引き起こす原因となるものを、該封止樹脂の破損を防止できる程度に低減または排除し得る構成を採用したところに最大の特徴を有している。なお、上記の封止樹脂の破損を引き起こす原因となるものとしては、上述の多孔質樹脂シートの空隙中に存在する空気の他、該多孔質樹脂シートを構成する樹脂および接着用樹脂組成物中の残留溶剤や、これらの樹脂の吸着水分などが挙げられる。
【0017】
本発明で用いる多孔質樹脂シートは、接着用樹脂組成物の保持材として、ウェハボンディングシートを介して半導体素子を固着する際の該樹脂の流れを抑えて、基板などの汚染を防止する役割を果たすものである。
【0018】
多孔質樹脂シートを構成する樹脂は、ウェハボンディングシートが積層された半導体素子を基板などの被固着体に固着させる際に付与される熱(例えば120℃程度)に耐え得る程度の耐熱性を有するものであることが要求されると共に、吸湿性の低いものであることが望ましい。例えば、耐熱性に優れ、且つ低吸湿性のフッ素樹脂が好適である。具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などが挙げられる。
【0019】
このようなフッ素樹脂を用いた多孔質樹脂シートとしては、例えば、フッ素樹脂を延伸法や発泡法などによって多孔質化してシートとしたものが挙げられる。また、フッ素樹脂から形成される繊維(紡糸法による繊維やフッ素樹脂フィルムを細幅に裁断し、これを撚糸して得られる繊維など)を用いて得られる織布、不織布、フェルトなども用いることができる。中でも、延伸加工性に優れるPTFEを用いて得られる延伸多孔質PTFEシートが、空孔率の制御が容易であり、特に好適である。また、この延伸多孔質PTFEシートであれば、下記に例示の製法で製造できるため、上述の半導体装置の封止樹脂の破損の原因となるような、該シートを構成する樹脂中に含まれる揮発分量も極めて少なくできる。
【0020】
上記延伸多孔質PTFEシートとしては、例えば、特開昭46−7284号公報、特開昭50−22881号公報、特表平03−504876号公報などに開示のものが挙げられる。すなわち、PTFEのファインパウダー(結晶化度90%以上)を成形助剤と混合して得られるペーストを成形し、該成形体から成形助剤を除去した後、高温[PTFEの融点(約327℃)未満の温度、例えば300℃程度]高速度で延伸、さらに必要に応じて焼成することにより得られるものである。
【0021】
上記ペーストには、必要に応じて、カーボンブラック、グラファイト、活性炭、石綿、シリカ、ガラス、雲母、酸化クロム、酸化チタン、顔料などの充填剤を添加してもよい。
【0022】
延伸の際、MD方向(多孔質PTFEシート製造時の長手方向)またはTD方向(MD方向に直交する方向)の一軸方向のみに延伸すれば、一軸延伸多孔質PTFEシートが得られ、MD方向およびTD方向の二軸方向に延伸すれば二軸延伸多孔質PTFEシートが得られる。
【0023】
一軸延伸多孔質PTFEシートでは、ノード(折り畳み結晶)が延伸方向に直角に細い島状となっており、このノード間を繋ぐようにすだれ状にフィブリル(折り畳み結晶が延伸により解けて引き出された直鎖状の分子束)が延伸方向に配向している。そして、フィブリル間、またはフィブリルとノードとで画される空間が空孔となった繊維質構造となっている。また、 二軸延伸多孔質PTFEシートでは、フィブリルが放射状に広がり、フィブリルを繋ぐノードが島状に点在していて、フィブリルとノードとで画された空間が多数存在するクモの巣状の繊維質構造となっている。
【0024】
本発明においては、一軸延伸多孔質PTFEシート、二軸延伸多孔質PTFEシートのいずれを用いることもできるが、二軸延伸多孔質PTFEシートの方が望ましい。二軸延伸多孔質PTFEシートでは、二軸方向(MD方向およびTD方向)に延伸されているため、一軸延伸シートよりも機械的特性や電気的特性の異方性が小さいからである。
【0025】
本発明で用いる多孔質樹脂シートの空孔率は、5%以上98%以下であることが好ましい。より好ましくは40%以上95%以下である。空孔率が上記範囲を下回ると、充填される接着用樹脂の絶対量が少なくなるため、ウェハや被固着体との接着性が低下する傾向にある。他方、空孔率が上記範囲を超えると、多孔質樹脂シートの機械的強度が低下してしまい、ウェハボンディングシート製造の際の取り扱い性が悪化する傾向にある。
【0026】
なお、上記空孔率は、JIS K 6885の規定に準じて測定される多孔質樹脂シートの見掛け密度ρ1(g/cm3)と、該シートを構成する樹脂の密度ρ0(g/cm3)から、下式
空孔率(%)=100×(ρ0−ρ1)/ρ0
を用いて求められる値である。例えば、多孔質樹脂シートを構成する樹脂がPTFEの場合には、ρ0=2.2g/cm3として、上記空孔率を計算する。本明細書における多孔質樹脂シートの空孔率の値は、全てこの方法で測定したものである。
【0027】
また、多孔質樹脂シートが延伸多孔質PTFEシートの場合には、最大細孔径が0.05μm以上15μm以下、より好ましくは0.1μm以上5μm以下であることが推奨される。最大細孔径が上記範囲を下回ると、接着用樹脂組成物を延伸多孔質PTFEシートへ含浸させることが困難となる。また、他方、最大細孔径が上記範囲を超えると、接着用樹脂の流れを抑制する効果が不十分となる場合がある。なお、ここでいう「最大細孔径」は、ASTM F−316の規定に準じて測定される値である。本明細書における多孔質樹脂シートの最大細孔径は、全てこの方法で測定した値である。
【0028】
多孔質樹脂シートの好適な厚みは、該シートの空孔率などに応じて変動するが、例えば、延伸多孔質PTFEシートの場合には、0.003mm以上10mm以下とすることが一般的である。より好ましい厚みは0.005mm以上0.25mm以下、さらに好ましくは0.01mm以上0.1mm以下である。なお、ここでいう多孔質樹脂シートの厚みは、ダイヤルゲージ(例えば、テクノロック社製1/1000mmダイヤルシックネスゲージ)で測定した平均厚さ(本体バネ荷重以外の荷重をかけない状態で測定した値)である。本明細書における多孔質樹脂シートの厚みは、全てこの方法で測定した値である。
【0029】
厚みが上記範囲を下回ると、充填される接着用樹脂の絶対量が少なくなるため、ウェハや被固着体との接着性が低下する傾向にある。他方、厚みが上記範囲を超えると、接着用樹脂を多孔質樹脂シートに含浸することが困難となり、また、接着用樹脂の溶剤や、硬化反応時の発生ガスが抜けきらないため、封止樹脂にクラックが発生し易くなる。なお、厚みが0.01mm以下の延伸多孔質PTFEシートを用いる場合は、製造時の取り扱いが比較的難しいため、多孔質樹脂シートに接着用樹脂を含浸、乾燥した後、キャリアフィルムを重ねて巻き取ることにより、キャリアフィルム付きウェハボンディングシートとし、キャリアフィルム付きウェハボンディングシートとウェハを接着後、キャリアフィルムを取り除く方法を採用してもよい。
【0030】
本発明で用いる接着用樹脂としては、軟化点が120℃以下であり、この120℃以下の温度で半導体素子と基板などの被固着体とを固着可能なものであればよく、熱硬化性樹脂であっても、熱可塑性樹脂であっても構わない。また、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の混合物であっても構わない。なお、本発明では、熱硬化性樹脂であって、自己硬化性を有しないもの(熱硬化性樹脂単体では、殆どまたは全く硬化し得ないもの)である場合は、熱硬化性樹脂と硬化剤(後述する)を含めて接着用樹脂とする。他方、自己硬化性を有する熱硬化性樹脂の場合は、該樹脂単独で接着用樹脂とすることもできる。
【0031】
熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、シアネート系樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、アリル化ポリフェニレンエーテル樹脂(熱硬化性PPE)、ホルムアルデヒド系樹脂、不飽和ポリエステルまたはこれらの共重合体などが挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;ナイロンなどのポリアミド系樹脂;ポリスチレンなどのポリスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂;ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトンなどのポリエーテル系樹脂;ポリフェニレンサルファイド;熱可塑性ポリイミド;テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などのフッ素系樹脂;などが挙げられる。また、これらの熱可塑性樹脂は、サーモトロピック液晶樹脂(LCP)であってもよい。なお、ここで挙げた熱可塑性樹脂の中で、軟化点が120℃以上の樹脂は、他の熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂と混合して用いる。このように複数の樹脂を混合して用いる場合には、混合後の樹脂混合物の軟化点が120℃以下となるように調整すればよい。また、半導体素子と被固着体との間の応力緩和や、フレキシブル性確保の目的で、ウェハボンディングシートの弾性率を低下させ得るウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、その他ゴムなどの可撓性樹脂を混合して用いてもよい。
【0032】
さらに、これらの接着用樹脂には、必要に応じて、界面活性剤、カップリング剤、可塑剤、難燃剤などの添加剤;粉体(カーボンブラック、シリカフィラー、金属粒子など)、繊維などの充填剤;などを含有させてもよい。また、熱硬化性樹脂の場合には、必要に応じて、夫々の樹脂に応じた公知の硬化剤や硬化促進剤を併用してもよい。よって、本発明でいう「接着用樹脂組成物」としては、上記例示の接着用樹脂のみから構成されるものの他、上記の各種添加剤や硬化促進剤をも構成要素とするものもあり得る。
【0033】
なお、本発明において、接着用樹脂の軟化点を120℃以下としたのは、次の理由による。すなわち、接着用樹脂の軟化点が120℃を超えると、例えば、ウェハボンディングシートをウェハに接着させる際に120℃を超える温度が必要になるため、ウェハ保護膜の熱劣化を引き起こす場合があり、また、ウェハが薄型品(例えば、厚み200μm以下)の場合には、ウェハとウェハボンディングシートとの熱膨張率の差によってウェハの反りが大きくなり、クラックが発生することもある。なお、上記のウェハ保護膜とは、半導体製造工程中や完成後において、酸化、薬液による損傷、汚染物の付着などからウェハ回路を保護する目的や、厚みの薄いウェハの補強の目的、ウェハ研磨時のクッションとしての目的などで用いられるものであり、通常、熱可塑性樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂など)から構成される。
【0034】
接着用樹脂の軟化点は、次のようにして求められる値である。熱硬化性樹脂の場合には、該樹脂と硬化剤を所定の溶剤(例えば、後記例示の溶剤)に溶解し(例えば、樹脂濃度:65質量%程度)、ポリイミドフィルム上にバーコーターを用いて厚みが50μmとなるように塗布する。これを130℃の乾燥炉に入れて10分加熱し、溶剤を乾燥除去する。その後、熱硬化性樹脂のみをへらで剥ぎ取り、これを真空容器内に入れて加熱脱泡(圧力:1.3KPa、温度:120℃、時間:10分)する。得られた試料(熱硬化性樹脂フィルム)の軟化点をJIS K 7234に規定の環球法によって測定する。すなわち、本発明でいう接着用樹脂の軟化点は、熱硬化性樹脂の場合にあっては、半硬化状態(所謂Bステージ)での軟化点を意味する。ただし、この測定の際には、後述の硬化促進剤は用いないこととする。
【0035】
また、接着用樹脂が熱可塑性樹脂の場合は、該樹脂を真空容器に入れて加熱脱泡(圧力:1.3KPa、温度:120℃、時間:10分)する。得られた試料の軟化点をJIS K 7234に規定の環球法によって測定する。熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の混合物の場合は、熱硬化性樹脂における上記の方法で測定する。
【0036】
本発明では、接着用樹脂として、耐熱性や回路埋め込み性に優れることから、熱硬化性樹脂を用いることがより好ましく、中でも、接着性や低吸湿性、低イオン汚染物などに優れるエポキシ樹脂を用いることが推奨される。
【0037】
エポキシ樹脂は、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を含むものである。エポキシ樹脂の代表例としては、フェノールのグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂が挙げられる。このタイプのエポキシ樹脂は、硬化性や硬化物特性に優れている。フェノールのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、あるいはハロゲン化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの縮合物;フェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル;クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル;ビスフェノールAノボラック樹脂のグリシジルエーテルなどが挙げられる。なお、これらのエポキシ樹脂の一部(例えば、エポキシ樹脂全量に対して、50質量%以下程度)には、分子内にエポキシ基を1個有する化合物を用いてもよい。
【0038】
また、エポキシ樹脂を用いる場合には、硬化剤および硬化促進剤を併用することが好ましい。硬化剤としては、例えば、フェノール樹脂(分子内にフェノール性水酸基を少なくとも2個有する樹脂)、ジシアンジアミド、ジカルボン酸ジヒドラジド、エポキシ樹脂とアミン化合物の反応物などが挙げられる。
【0039】
フェノール樹脂の具体例としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ポリ−p−ビニルフェノールなどが挙げられる。また、ジカルボン酸ジヒドラジドとしては、例えば、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドが例示できる。エポキシ基とアミン化合物の反応物としては、例えば、「ノボキュア」の商品名(旭化成工業社製)で市販されている化合物が使用できる。
【0040】
これらの硬化剤は、夫々がエポキシ樹脂のエポキシ基と反応し得る官能基を有しているが、硬化剤の使用量としては、エポキシ樹脂のエポキシ基と硬化剤の有する前記官能基との当量比で、0.3〜1.5とすることが好ましく、0.5〜1.2とすることがより好ましい。
【0041】
硬化促進剤としては、エポキシ樹脂の硬化促進剤として従来公知の各種化合物を用いることができる。例えば、イミダゾール類(2−エチル−4−メチルイミダゾールなど)、ジシアンジアミド誘導体、ジカルボン酸ジヒドラジド、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニボレート、2−エチル−4−イミダゾールテトラフェニルボレート、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7−テトラフェニルボレート、オクチル酸亜鉛等の金属触媒などが挙げられる。これらの硬化促進剤の使用量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.01〜5.0質量部とすることが好ましく、0.05〜1.0質量部とすることがより好ましい。
【0042】
次に、本発明のウェハボンディングシートの製造方法について説明する。本発明のウェハボンディングシートは、多孔質樹脂シートに接着用樹脂組成物を含浸させ、該多孔質樹脂シートの空隙を該接着用樹脂組成物で充填することで製造できる。接着用樹脂組成物の含浸方法としては、キスロール、スクイズ、ディップ、フローコート、ロール加圧含浸などの公知の方法の中から、要求される精度で含浸可能なものを適宜選択すればよい。また、含浸は、減圧または加圧された系内で実施することも好ましい。
【0043】
なお、含浸の際には、接着用樹脂組成物の粘度を含浸可能な程度まで下げる必要があるが、この場合、接着用樹脂組成物を有機溶剤に溶解または分散させて、溶液あるいは分散液(以下、両者をまとめて「ワニス」と称す)とする方法と、加熱により接着用樹脂を軟化・溶融させる方法のいずれもが採用可能である。
【0044】
上記のワニスを用いる場合には、該ワニスを多孔質樹脂シートに含浸後、有機溶剤を乾燥除去して、ウェハボンディングシートとする。乾燥方法としては、熱風乾燥炉や、溶剤の蒸発による発泡を防止する必要がある場合には赤外線ヒーターなどを用いればよい。
【0045】
他方、接着用樹脂組成物中の接着用樹脂を軟化させて含浸を実施した場合には、該含浸後、冷却により接着用樹脂を固化させて、ウェハボンディングシートとする。
【0046】
なお、熱硬化性樹脂を用いる場合では、有機溶剤を用いたときは上記乾燥によって、加熱による軟化で接着用樹脂組成物を含浸させたときは該加熱によって、熱硬化性樹脂を半硬化状態(所謂Bステージ)とする。
【0047】
接着用樹脂組成物の含浸の際に用いる有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族系炭化水素類;メチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどの各種グリコールエーテル類;エチルセロソルブアセテート、酢酸エチルなどのエステル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;などが挙げられる。これらは夫々1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。なお、接着用樹脂組成物溶液の含浸後、乾燥した際にウェハボンディングシート内に残留している溶剤は、このウェハボンディングシートを用いた半導体装置の半田リフローの際に、封止樹脂の破損の原因となり得る。よって、ウェハボンディングシート内の残留溶剤量はできる限り少なくしておくことが好ましく、この観点から、上記例示の有機溶剤の中でも、比較的低沸点(例えば130℃以下)のもの(例えば、メチルエチルケトンなど)を選択することが望ましい。
【0048】
上記有機溶剤を用いる場合の有機溶剤の使用量は、ワニスが後述の粘度となるように調整すればよいが、例えば、固形分(有機溶剤以外の成分)100質量部に対し10〜80質量部とすることが好ましく、20〜50質量部とすることがより好ましい。
【0049】
接着用樹脂組成物の含浸時の粘度は、含浸を実施する温度において、1〜5000センチポイズとすることが一般的であり、2〜500センチポイズとすることがより好ましい。なお、上述の有機溶剤を用いる場合では、ワニスの粘度が上記範囲にあればよく、他方、有機溶剤を用いない場合では、加熱により軟化した樹脂組成物の粘度が上記範囲にあればよい。粘度が上記範囲を超える場合には、多孔質樹脂シートへの含浸が不十分となり、空隙中に残存する空気量が多くなる傾向にある。他方、粘度が上記範囲を下回る場合には、ワニスが多孔質樹脂シートを透過してしまうため、多孔質樹脂シートへの含浸が不十分となり、空隙中に残存する空気量が多くなる傾向にある。
【0050】
なお、ワニスの粘度は、粘度計(東機産業社製 「RE100L」)を用いて、サンプル量:1mL、温度:23℃の条件で測定した値である。また、接着用樹脂を加熱により軟化させて含浸する場合における接着用樹脂組成物の粘度(溶融粘度)は、溶融粘度計(レオメトリック社製 「RDA−2」)を用いて、測定冶具:プレート/カップ、測定ギャップ:1.0mm、周波数:1Hz、温度:所定加工温度の条件で測定した値である。
【0051】
なお、多孔質樹脂シートが例えば延伸多孔質PTFEシートなどのフッ素樹脂製シートの場合には、接着用樹脂(上記ワニス)との親和性が低く、弾きが生じて該樹脂を十分に充填できない場合がある。よって、含浸前に多孔質樹脂シートに表面処理を施して、接着用樹脂(溶液)の濡れ性を向上させておくことも推奨される。このような表面処理としては、例えば、以下の(I)〜(III)の撥水性低下処理法が挙げられる。
(I)物理化学的手法
多孔質樹脂シートに、プラズマ、紫外線、電子線などを照射したり、コロナ放電処理を行って、表面を酸化あるいはラジカル化して、撥水性を低下させる手法である。
(II)化学的手法
多孔質樹脂シートを構成する樹脂よりも撥水性の小さな化合物を該シートに含有させ、該化合物の作用によって撥水性を低下させる手法である。このような性質の化合物を多孔質樹脂シートに対して濡れ性を有する溶媒に溶解させ、これを多孔質樹脂シートに含浸させた後、溶媒のみを除去して、該化合物を多孔質樹脂シート骨格部分の表面(ノードとフィブリルの表面)に被覆させることができる。このような化合物としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ビニルアルコール−テトラフルオロエチレンブロック共重合体などの有機ポリマー類の他、アルコキシシランなどからゾルゲル反応によって得られる無機系のポリマーなどが使用できる。
(III)上記(I)と(II)の組み合わせ
特定の波長を吸収することで活性化する化合物を、(I)のような手法と併用する方法である。例えば、2,7−2−ナトリウムアントラキノン−2−スルホン酸塩のような光官能性の還元剤を金属塩、ハロゲンイオン源、界面活性剤などと混合し、多孔質樹脂シートに含浸させた後に乾燥させ、波長400nm以下の紫外線を照射して金属イオンを還元し、多孔質樹脂シート表面に固定させ、この固定金属の作用によって撥水性を低下させることができる。
【0052】
本発明のウェハボンディングシートでは、多孔質樹脂シートの空隙を接着用樹脂で充填して、半導体装置の半田リフローの際に封止樹脂の破損の原因となる空隙内の空気を低減若しくは排除することとしているが、具体的には、該多孔質樹脂シートの全空隙部分100体積%中、90体積%以上が接着用樹脂組成物で充填されなるものである(以下、多孔質樹脂シートの全空隙部分100体積%に対する接着用樹脂組成物の充填の程度を、「含浸量」という。なお、この含浸量は、有機溶剤を用いる場合にあっては、乾燥後の樹脂組成物量である)。また、接着用樹脂組成物の含浸量は、好ましくは95体積%以上、より好ましくは99体積%以上、さらに好ましくは100体積%(すなわち、完全充填)以上であって、140体積%以下、より好ましくは120体積%以下、さらに好ましくは110体積%以下とすることが推奨される。接着用樹脂組成物の含浸量が100体積%を超える場合には、多孔質樹脂シートの空隙が接着用樹脂でほぼ完全に充填された上に、該シート表面に接着用樹脂組成物のみからなる薄層が形成された状態となる。
【0053】
接着用樹脂組成物の含浸量が上記範囲を下回ると、ウェハボンディングシート中に残留する空気量が多くなり、上述の封止樹脂の破損を引き起こす場合がある他、半導体素子と基板などの被固着体の接着性が低下する傾向にある。また、ウェハボンディングシートを備えた半導体素子を被固着体に固着する際に、基板回路の埋め込み性が低下する傾向にある。他方、接着用樹脂組成物の含浸量が上記範囲を超えると、ウェハボンディングシートを備えた半導体素子を被固着体に固着する際に、接着用樹脂の流れが大きくなり、被固着体の汚染を引き起こす場合がある。なお、接着用樹脂組成物の含浸量が100体積%を下回った場合でも、90体積%以上であれば、ウェハボンディングシートとウェハを接着する際、またはウェハボンディングシート積層半導体素子を、被固着体である基板に固着する際に、ウェハボンディングシートに圧力が加えられることにより、ウェハボンディングシートに残存する空隙部分が押し潰されて空気が抜け出すため、上述の封止樹脂の破損が起こり難い。
【0054】
このようにして得られるウェハボンディングシートは、巻取りが可能であり、ウェハとの積層の際の取り扱い性にも優れている。
【0055】
本発明のウェハ積層体は、上記のウェハボンディングシートをウェハの片面に接着することで得られる。ウェハとしては特に限定されず、シリコンウェハの他、半導体分野で公知の化合物ウェハ(化合物半導体ウェハ)などが挙げられる。なお、ウェハの接着面には、ウェハボンディングシートとの接着に先立って、研磨処理、ケミカルエッチング処理、酸化処理、窒化処理、樹脂コーティング(例えば、ポリイミド樹脂など)などを施してもよい。
【0056】
ウェハボンディングシートとウェハの接着は、例えば、ロールラミネーターを用い、接着温度(ロールラミネーターの場合では熱板温度)を50〜120℃として実施することが好ましい。接着温度が50℃以下では、一般に接着不良となる傾向にあり、他方、120℃以上では、ウェハ保護膜の劣化やウェハの反り、クラックなどが生じる場合がある。なお、接着温度の好適範囲(特に下限)は、使用する接着用樹脂の種類によって変動する。ロールラミネーターを用いる場合の接着時の圧力は、ロール線圧で1〜300N/cmとすることが好ましい。圧力が1N/cmを下回ると、接着不良となる場合があり、他方、300N/cmを超えると、ウェハにクラックが生じ易くなる。
【0057】
ウェハにウェハボンディングシートを接着してウェハ積層体とした後には、好ましくは該ウェハ積層体のウェハボンディングシート側表面にダイシング基材シートを積層し、ダイシング加工を行う。ダイシング基材シートは特に限定されず、公知のものが使用可能である。例えば、基材シートとして、ポリオレフィン(ポリエチレンなど)、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、ポリウレタン、ポリアミドなどの樹脂から構成される軟質シートを用い、該基材シートに公知の粘着剤および/または接着剤(以下、「粘・接着剤」という)を積層したものが使用可能である。粘・接着剤としては、例えば、紫外線硬化性樹脂接着剤が一般的である。ダイシング基材シートのウェハ/ウェハボンディングシート積層体への積層は、ダイシング基材シートの粘・接着剤によって行う。
【0058】
ウェハ積層体のダイシング方法や条件は特に限定されず、公知のダイシング方法・条件から、好適な方法・条件を適宜選択すればよい。
【0059】
ウェハ積層体のダイシング後、ダイシング基材シートをエキスパンドし、ダイシングされたチップ(半導体素子)をピックアップして、ウェハボンディングシート積層半導体素子を得る。なお、ダイシング基材シートの粘・接着剤は、ウェハボンディングシート側に残ることなく剥離できるような材料、条件を適宜選択すればよい。
【0060】
得られたウェハボンディングシート積層半導体素子を、ダイマウンターなどを用いて被固着体である基板(インターポーザー)に搭載し、半導体素子に積層されているウェハボンディングシートによって固着する。固着の際の温度は、80〜140℃とすることが好ましい。80℃を下回ると接着不良となる場合があり、他方、140℃を超えると、被固着体(特に基板)に反りが生じる場合がある。なお、好適な温度範囲(特に下限)は、使用する接着用樹脂の種類によって変動する。また固着の際には、圧力を0.01〜3MPaとすることが望ましい。圧力が0.01MPa未満では固着不良が生じる場合があり、他方、3MPaを超えると、半導体素子にクラックが生じる場合がある。
【0061】
ウェハボンディングシート積層半導体素子を被固着体に固着した後は、ワイヤーボンディングや半田などにより、被固着体の電極パッドと半導体素子との接続を行い、樹脂封止を経て本発明の半導体装置とする。なお、半導体素子と被固着体の電極パッドとの接続方法や、樹脂封止方法、封止樹脂の種類については特に限定されず、従来公知の方法、封止樹脂を採用することができる。また、被固着体としては、リードフレーム、ガラスエポキシやガラスBT(ビスマレイミドトリアジン)などの有機基板、セラミックス基板、ポリイミドフィルムなどを用いたフレキシブルTAB(Tape Automated Bonding)テープなどが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、公知の各種基板が使用できる。また、本発明のウェハボンディングシートは、インターポーザーにあらかじめ接着し、後の工程で半導体素子を固着する従来公知の製造方法に用いられる半導体素子接着用シートに適用しても有用なものである。
【0062】
本発明の半導体装置は、少なくとも1個の半導体素子(ICチップ)を有する構成の他、所謂スタックドパッケージやシステムインパッケージなどの複数個の半導体素子を有する構成も取り得る。
【0063】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に包含される。本実施例における各種評価方法は、以下の通りである。
【0064】
[接着用樹脂の軟化点]
溶剤にメチルエチルケトンを用い、接着用樹脂(熱硬化性樹脂および硬化剤)の濃度が65質量%の樹脂溶液を調製する。この樹脂溶液をポリイミドフィルム上にバーコーターを用いて、厚みが50μmとなるように塗布する。これを130℃の乾燥炉で10分加熱して溶剤を乾燥除去した後、接着用樹脂のみをへらで剥ぎ取り、この接着用樹脂を真空容器に入れて加熱脱泡(圧力:1.3kPa、温度:120℃、時間:10分)する。このようにして得られる試料の軟化点を、JIS K 7234の環球法の規定に従って測定する。
【0065】
[ウェハボンディングシートの接着用樹脂流れ]
ウェハボンディングシートを10mm×10mmのサイズに裁断して測定試料を得る。この測定試料を2枚のポリイミドフィルム(宇部興産社製 「ユーピレックスS」、厚み:50μm)で挟みこんだ状態でプレス機を用いて加圧(圧力:1MPa、温度:120℃、時間:3秒)し、その際に流れ出た接着用樹脂の試料からの最大距離を4方向測定し、その平均値を接着用樹脂流れ(μm)とする。
【0066】
[ピール強度]
厚み:625μmのシリコンウェハの鏡面に、ウェハボンディングシートをプレス機を用いて接着(圧力:0.1MPa、温度:100℃、時間:1秒)して得られるウェハ積層体を試料とし、JIS C 6481の規定に従ってピール強度を測定する。
【0067】
[埋め込み性]
ライン/スペース=50μm/50μmの櫛型パターンを形成した基板(三菱ガス化学社製 「HL832HS」、厚み:0.2mm、銅厚:12μm)に、ウェハボンディングシートを積層したシリコンチップ(チップ厚み:200μm、サイズ:10mm×10mm)を、プレス機を用いて固着(圧力:0.1MPa、温度:120℃、時間:1秒)して得られる試料について、超音波深査装置(日立建機社製「AT7500」)を用いて、出力電圧:5V、周波数:25MHzの条件で得られる画像を目視により観察し、ボイドの有無を判断する。なお、上記基板については、エッチング処理およびメッキ処理を施して銅厚を10μm、15μm、20μmに調整したものについて評価を行う。上記処理後の銅厚は、回路深さに相当する。
【0068】
実験1<ウェハボンディングシートの作製>
実施例1
エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製「EPICLON2055」)に、フェノールノボラック樹脂(硬化剤、大日本インキ化学工業社製「TD−2131」)を、エポキシ基に対する反応性官能基の当量比で1.0となるように配合し、さらにこの配合物100質量部に対して0.1質量部の硬化促進剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)を配合した。次に、ここで得られた配合物にメチルエチルケトンを加えて、該メチルエチルケトン以外の成分の濃度が45質量%の溶液(ワニス)を作製した。なお、この実施例1で用いた接着用樹脂(エポキシ樹脂+フェノールノボラック樹脂)の軟化点は86℃であった。
【0069】
上記ワニスについて、粘度計(東機産業社製 「RE100L」)を用いて、サンプル量:1mL、温度:23℃の条件で測定した粘度は18センチポイズであり、ゲル化試験機(日新科学社製「GT−D−SF」)を用い、JIS C 6487の規定に準じて、熱板温度:170℃の条件で測定したゲルタイムは、260秒であった。
【0070】
上記のワニスを、延伸多孔質PTFEシート(ジャパンゴアテックス社製、厚み:30μm、空孔率:70%、最大細孔径:1.0μm)に、キスロールコーターを用いて含浸させ、150℃で10分乾燥させて溶剤を除去して、接着用樹脂組成物の含浸量が105体積%(65質量%)のウェハボンディングシートNo.1を作製した。このウェハボンディングシートの評価結果を表1に示す。
【0071】
実施例2
エポキシ樹脂(東都化成社製「YD901」)に、ジシアンジアミド(硬化剤)のメチルセロソルブ溶液[ジシアンジアミド:メチルセロソルブ=2:8(質量比)]を、エポキシ基に対する反応性官能基の当量比が0.5となるように配合し、さらに、エポキシ樹脂とジシアンジアミドの合計100質量部に対して0.2質量部の硬化促進剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)を配合した。次に、ここで得られた配合物にメチルエチルケトンを加えて、有機溶剤以外の成分の濃度が45質量%の溶液(ワニス)を作製した。なお、この実施例2で用いた接着用樹脂(エポキシ樹脂+ジシアンジアミド)の軟化点は69℃であった。また、上記ワニスについて、実施例1と同様にして測定した粘度は17センチポイズ、ゲルタイムは220秒であった。このワニスを用い、実施例1と同様にして、接着用樹脂組成物の含浸量が105体積%(65質量%)のウェハボンディングシートNo.2を作製した。このウェハボンディングシートの評価結果を表1に示す。
【0072】
実施例3
ワニス濃度を、メチルエチルケトン以外の成分が42質量%とした他は、実施例1と同様にしてワニスを調製した。このワニスについて、実施例1と同様にして測定した粘度は16センチポイズ、ゲルタイムは265秒であった。このワニスを用い、実施例1と同様にして、接着用樹脂組成物の含浸量が93体積%(58質量%)のウェハボンディングシートNo.3を作製した。このウェハボンディングシートの評価結果を表1に示す。
【0073】
比較例1
エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製「EPICLON7050」)に、フェノールノボラック樹脂(硬化剤、大日本インキ化学工業社製「TD−2090」)を、エポキシ基に対するフェノール性水酸基当量が1.0となるように配合し、さらにこの配合物100質量部に対して0.1質量部の硬化促進剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)を配合した。次に、ここで得られた配合物にメチルエチルケトンを加えて、該メチルエチルケトン以外の成分の濃度が45質量%の溶液(ワニス)を作製した。なお、この比較例1で用いた接着用樹脂(エポキシ樹脂+フェノールノボラック樹脂)の軟化点は132℃であった。また、上記ワニスについて、実施例1と同様にして測定した粘度は21センチポイズ、ゲルタイムは250秒であった。このワニスを用い、実施例1と同様にして、接着用樹脂組成物の含浸量が105体積%(65質量%)のウェハボンディングシートNo.4を作製した。このウェハボンディングシートの評価結果を表1に示す。
【0074】
比較例2
ワニスの濃度を、メチルエチルケトン以外の成分が65質量%とした他は、実施例1と同様にしてワニスを調製した。このワニスについて、実施例1と同様にして測定した粘度は240センチポイズ、ゲルタイムは245秒であった。このワニスをポリエチレンテレフタレートシート(厚み:50μm)上にダイコーターを用いて、厚みが30μmとなるように塗布し、150℃で10分乾燥させて溶剤を除去してウェハボンディングシートNo.5を作製した。このウェハボンディングシートの評価結果を表1に示す。
【0075】
比較例3
ワニス濃度を、メチルエチルケトン以外の成分が35質量%とした他は、実施例1と同様にしてワニスを調製した。このワニスについて、実施例1と同様にして測定した粘度は10センチポイズ、ゲルタイムは270秒であった。
【0076】
上記のワニスを、延伸多孔質PTFEシート(厚み:30μm、空孔率:70%、最大細孔径:1.0μm)に、キスロールコーターを用いて含浸させ、150℃で10分乾燥させて溶剤を除去して、接着用樹脂組成物の含浸量が85体積%(52質量%)のウェハボンディングシートNo.6を作製した。このウェハボンディングシートの評価結果を表1に示す。
【0077】
比較例4
ワニス濃度を、メチルエチルケトン以外の成分が30質量%とした他は、実施例1と同様にしてワニスを調製した。このワニスについて、実施例1と同様にして測定した粘度は8センチポイズ、ゲルタイムは275秒であった。
【0078】
上記のワニスを用い、比較例3と同様にして、接着用樹脂組成物の含浸量が73体積%(45質量%)のウェハボンディングシートNo.7を作製した。このウェハボンディングシートの評価結果を表1に示す。
【0079】
【表1】
【0080】
表1から分かるように、本発明の要件を満足するウェハボンディングシートNo.1〜3では、接着用樹脂流れが小さく、ウェハに積層した際のピール強度が大きく、回路埋め込み性も良好である。特に、接着用樹脂組成物の含浸量が比較的高いウェハボンディングシートNo.1,2では、銅厚が20μmの場合においても良好な埋め込み性を有しており、非常に優れた特性を備えている。これに対し、ウェハボンディングシートNo.4では、接着用樹脂の軟化点が高いため、ピール強度および埋め込み性が劣っている。また、多孔質樹脂シートを用いていないウェハボンディングシートNo.5では、接着用樹脂流れが大きい。さらに、接着用樹脂含浸量が低いウェハボンディングシートNo.6,7では、ピール強度および埋め込み性が劣っている。
【0081】
実験2<半導体装置の作製>
ウェハボンディングシートNo.1,3,4,5,6,7を、直径:6インチ、厚み:200μmのシリコンウェハに、ロールラミネーターを用いて、圧力:10N/cm、温度:100℃、時間:5秒の条件で接着させて、ウェハ積層体を作製した。得られたウェハ積層体を、ダイシング基材シート(古河電気工業社製「UC−353EP−110」)を用いてステンレス鋼製のリングフレームに貼り付け、ダイサーを用いて7mm×7mm角の半導体素子にダイシングした。ダイシングの際には、シリコンウェハおよびウェハボンディングシートは切断するが、ダイシング基材シートは切断しない。ダイシング後のウェハ積層体を、ダイシング基材シートに貼り付けたままエキスパンドし、ウェハボンディングシート積層半導体素子をピックアップした。このウェハボンディングシート積層半導体素子を、チップマウンターを用いて、圧力:0.1MPa、温度:120℃、時間:1秒の条件で、ライン/スペース=50μm/50μmの櫛型パターンを形成した基板(三菱ガス化学社製 「HL832HS」、厚み:0.2mm、銅厚:12μm)に固着した。なお、上記基板については、エッチング処理およびメッキ処理を施して銅厚を15μmに調整して用いた。その後、半導体素子と基板の電極パッドとをワイヤーボンディングで接続し、封止樹脂に信越化学工業社製「KMC−2520」を用いてトランスファー成形(注入圧力:7MPa、金型温度:175℃、注入時間:20秒、型締め時間:120秒、ポストキュアー条件:180℃×4時間)により樹脂封止を行い、170℃、90分の条件で封止樹脂を硬化させて半導体装置を得た。
【0082】
ウェハボンディングシートNo.1,3を用いた半導体装置では、ダイシング時のチップ飛びがなく、ピックアップ後に半導体素子へのダイシング基材シートの粘着剤の付着残りもなかった。また、ウェハボンディングシート積層半導体素子を基板に固着した際の回路の埋め込みは良好であり、接着用樹脂のはみ出しも少なく、基板の電極パッドが該樹脂で汚れることはなかった。この半導体装置について、吸湿リフロー試験(85℃、相対湿度85%で168時間吸湿後、260℃の赤外線加熱炉に10秒保管する操作を1サイクルとして、これを3サイクル実施)および温度サイクル試験(−55℃・15分、125℃・15分の環境下に交互に保管する操作を1サイクルとし、これを1000サイクル実施)の信頼性確認試験を行ったが、膨れや剥離などの問題は発生しなかった。
【0083】
ウェハボンディングシートNo.4を用いた半導体装置では、ダイシング時にチップ飛びが発生し、ピックアップの際に半導体素子とウェハボンディングシートの接着面での剥離が生じた。また、ウェハボンディングシート積層半導体素子を基板に固着した際の回路の埋め込みが不十分であり、上記の各信頼性確認試験で膨れが発生した。
【0084】
ウェハボンディングシートNo.5を用いた半導体装置では、ウェハボンディングシート積層半導体素子を基板に固着した際の接着用樹脂流れが大きく、基板の電極パッドが該樹脂で汚染されたため、ワイヤーボンディングの接続不良が発生した。
【0085】
ウェハボンディングシートNo.6,7を用いた半導体装置では、ウェハボンディングシート積層半導体素子を基板に固着した際の回路の埋め込みが不十分であり、また多孔質基材に空孔が残留しているため、上記の各信頼性確認試験で膨れが発生した。
【0086】
【発明の効果】
本発明のウェハボンディングシートでは、多孔質樹脂シートの作用によって接着用樹脂の流れが抑制されるため、半導体素子を被固着体に固着する際の、該被固着体の汚染が防止できることに加えて、該多孔質樹脂シート中の残留空気を極力低減するかまたは排除し得る構成を採用していることから、半導体装置の半田リフロー時における該空気の膨張による封止樹脂の破損も回避できる。また、本発明のウェハボンディングシートでは、回路ギャップの埋め込み性も良好である。さらに、本発明のウェハボンディングシートでは、キャリアフィルムを用いることなく単独のシートとすることが可能であり、その場合には廃棄物の発生も回避できる。また、比較的低温でウェハに接着できるため、該接着時のウェハの反りの発生を抑制できる。
【0087】
この他、本発明のウェハボンディングシートでは、各構成要素として低吸湿率の素材を選択可能であるため、これを用いた本発明の半導体装置では、信頼性(吸湿リフローなど)に優れたものとすることができる。
Claims (10)
- 多孔質樹脂シートと、軟化点が120℃以下の接着用樹脂を含有する接着用樹脂組成物を構成要素に含み、
前記多孔質樹脂シートの全空隙部分100体積%中、90体積%以上が前記接着用樹脂組成物で充填されてなるものであることを特徴とするウェハボンディングシート。 - 上記多孔質樹脂シートは、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンシートである請求項1に記載のウェハボンディングシート。
- 上記接着用樹脂は、熱硬化性樹脂を含むものである請求項1または2に記載のウェハボンディングシート。
- 上記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂を含むものである請求項1〜3のいずれかに記載のウェハボンディングシート。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のウェハボンディングシートがウェハの片面に接着されてなるものであることを特徴とするウェハ積層体。
- 上記ウェハボンディングシート側表面にダイシング基材シートが積層されてなるものである請求項5に記載のウェハ積層体。
- 上記ダイシング基材シートが、基材シートと粘着剤および/または接着剤との積層シートであり、該粘着剤および/または接着剤によって上記ウェハボンディングシート側表面に積層されているものである請求項6に記載のウェハ積層体。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のウェハボンディングシートを用いたものであることを特徴とする半導体装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載ウェハボンディングシートを用いたものであることを特徴とする半導体素子接着用シート。
- 請求項5〜7のいずれかに記載のウェハ積層体をダイシングしてウェハボンディングシート積層半導体素子を得る工程と、
前記ウェハボンディングシート積層半導体素子を被固着体に固着する工程を含むものであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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