JP4316253B2 - ウエハダイシング・接着用シートおよび半導体装置の製造方法 - Google Patents

ウエハダイシング・接着用シートおよび半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なウエハダイシング・接着用シートに関する。さらに詳しくは、本発明は、特にシリコンウエハ等をダイシングし、さらにリードフレーム等の基板のダイパッド部にダイボンディングする工程で使用するのに特に適したウエハダイシング・接着用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコン、ガリウムヒ素などの半導体ウエハは大径の状態で製造され、このウエハは素子小片(ICチップ)に切断分離(ダイシング)された後に次の工程であるマウント工程に移されている。この際、半導体ウエハは予じめ粘着テープに貼着された状態でダイシング、洗浄、乾燥、エキスパンディング、ピックアップの各工程が加えられた後、次工程のボンディング工程に移送される。
【0003】
これらの工程の中でピックアップ工程とボンディング工程のプロセスを簡略化するために、ウエハ固定機能とダイ接着機能とを同時に兼ね備えたウエハダイシング・接着用シートが種々提案されている(たとえば、特開平2−32181号公報)。
特開平2−32181号公報には、特定の組成物よりなる粘接着剤層と、基材とからなる粘接着テープが開示されている。この粘接着剤層は、ウエハダイシング時には、ウエハを固定する機能を有し、さらに基材との間の接着力がコントロールできるため、ダイシング終了後、チップのピックアップを行うと、粘接着剤層は、チップとともに剥離する。粘接着剤層を伴ったICチップを基板に載置し、加熱すると、粘接着剤層中のエポキシ樹脂が接着力を発現し、ICチップと基板との接着が完了する。
【0004】
上記公報に開示されている粘接着テープは、いわゆるダイレクトダイボンディングを可能にし、ダイ接着用接着剤の塗布工程を省略できるようになる。すなわち、上記の粘接着テープの粘接着剤層は、エネルギー線硬化および熱硬化を経たダイボンド後には全ての成分が硬化し、チップと基板とを非常に強固に接着する。
【0005】
ところで、近年、ICのパッケージ構造は多様化し、その構造に応じて様々な特性が要求されるようになってきている。たとえば、ICパッケージの信頼性向上ができる場合があるため、ダイボンディング材の剛直さ、すなわち高弾性率が求められることがある。しかし、前述した特開平2−32181号公報に記載の粘接着剤層では、加熱硬化後の弾性率に限界があり、さらなる改善が要望される。
【0006】
また、従来よりダイボンドに用いられているペースト状接着剤やフィルム状接着剤は、添加されているフィラーの種類や性状を選択することで高弾性率を達成できる場合がある。しかし、前述したようにペースト状接着剤では、接着剤のブリードアウトやはみ出し、チップの傾きなどの問題がある。またフィラーを添加し高弾性化したフィルム状接着剤では、粘着性が低下し、加熱条件を上げて貼付性を維持させなければならず、製造工程が複雑化し、生産効率に劣ることになる可能性がある。
【0007】
一方、特許第2665383号には、「支持基材上に粘着層、熱可塑性接着フィルムおよびウエハ固定用接着層を順次積層してなり、前記粘着層と熱可塑性接着フィルムが剥離可能状態にて積層されていることを特徴とするダイシング・ダイボンドフィルム」が開示されている。
このダイシング・ダイボンドフィルムの構造では、ウエハ固定用接着層または熱可塑性接着フィルムのどちらかを高弾性率化しようとしても、ウエハ側あるいは基板側への貼付性が劣ることになるため、充分なICパッケージの信頼性を得られない。
【0008】
また、粘着層と熱可塑性接着フィルムとが直接積層されているため、層同士で成分の移動が起こり、経時的に特性が変化することがある。このため、ダイシングの後、粘着層の粘着力が充分に低下しないことがあり、ピックアップ不良を起こすおそれがある。また、粘着層と熱可塑性接着フィルムのみでは充分な弾性率を得ることもできない。
【0009】
このような課題の解決を目的として、特許文献1では、「基材上に、第1の粘接着剤層、剛直層および第2の粘接着剤層がこの順に積層してなることを特徴とするウエハダイシング・接着用シート」が開示されている。また同特許文献1には、「上記ウエハダイシング・接着用シートの第2の粘接着剤層に、半導体ウエハを貼着し、前記半導体ウエハをダイシングしてICチップとし、前記ICチップ裏面に第2の粘接着剤層、剛直層、第1の粘接着剤層を固着残存させて基材から剥離し、前記ICチップをダイパッド部上に前記第1の粘接着剤層を介して熱圧着することを特徴とする半導体装置の製造方法」が開示されている。
【0010】
特許文献1の発明によれば、剛直層を介在させることで、弾性率に優れたダイボンド層が形成され、半導体装置の信頼性の向上に寄与する。特許文献1においては、剛直層を形成する材料の例示として、硬化性樹脂、エンジニアリングプラスチックフィルム、金属箔など、弾性率の高い薄膜品が例示されている。
しかし、この特許文献1に記載のウエハダイシング・接着用シートでは、ダイシング工程後に、通常行われるエキスパンドを行うことが困難であった。エキスパンド工程は、ダイシング工程終了後に、チップ間隔を離間させる工程である。エキスパンド工程では、ウエハダイシング・接着用シートの外縁をリングフレームで固定した後、ウエハ(チップ)を筒状のステージ上に保持し、リングフレームを下方に移動させることで、ウエハダイシング・接着用シートを縦/横方向に同時に延伸し、チップ間隔を離間させる。このように、チップ間隔を離間させると、チップのピックアップ時の認識性が向上するとともに、粘接着剤層と基材との間にずり応力が発生するため、ピックアップ時の剥離力も低下され、チップのピックアップを容易に行えるようになる。
【0011】
上記特許文献1に記載のウエハダイシング・接着用シートでは、ダイシング時はウエハサイズ同等の領域がダイシングされるため、それ以外の領域(ウエハ外周部からリングフレームの内径部)には未切断部のウエハダイシング・接着用シートが残留する。つまり、上記シート中の構成要素である未切断の剛直層、特に剛直層がエンジニアリングプラスチックフィルムや金属箔である場合には、剛直層が硬いため、エキスパンドを行なったとしても、剛直層の未切断部分によりエキスパンド力のチップへの伝達が行なわれないため、ウエハダイシング・接着用シートの延伸が不十分になり、充分にチップ間隔が離間しないため、ピックアップ時の剥離力の低下も不十分であり、チップのピックアップに支障をきたす場合がある。
【0012】
【特許文献1】
特願2002−006432号明細書(2002年1月15日出願)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、半導体ウエハへの貼付作業および、ダイシング工程後のシートのエキスパンドおよびチップのピックアップ操作を円滑に行え、ICパッケージの信頼性を高くできるウエハダイシング・接着用シートを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るウエハダイシング・接着用シートは、
基材上に、第1の粘接着剤層、芯材フィルムおよび第2の粘接着剤層がこの順に積層してなり、
前記芯材フィルムが未硬化の熱硬化性フィルムからなり、かつその硬化前のヤング率が4900MPa以下であることを特徴としている。
【0015】
上記ウエハダイシング・接着用シートにおいては、前記芯材フィルムが、多孔質樹脂フィルムと、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物とを構成要素に含み、前記多孔質樹脂フィルムの全空隙部分100体積%中、90体積%以上が前記樹脂組成物で充填されてなる熱硬化性フィルムであることが好ましい。
また、前記多孔質樹脂フィルムが、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルムであり、前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含むものであることが好ましい。
【0016】
さらに、本発明において、前記基材の前記第1の粘接着剤層に接する面の表面張力が40mN/m以下であることが好ましい。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、
基材上に、第1の粘接着剤層、芯材フィルムおよび第2の粘接着剤層がこの順に積層してなり、かつ前記芯材フィルムが未硬化の熱硬化性フィルムからなり、その硬化前のヤング率が4900MPa以下であるウエハダイシング・接着用シートの第2の粘接着剤層に、半導体ウエハを貼着し、前記半導体ウエハをダイシングしてICチップとし、前記ICチップ裏面に第2の粘接着剤層、芯材フィルム、第1の粘接着剤層を固着残存させて基材から剥離し、前記ICチップをダイパッド部上に前記第1の粘接着剤層を介して熱圧着することを特徴としている。
【0017】
このような本発明によれば、半導体ウエハへの貼付作業および、ダイシング工程後のシートのエキスパンドおよびチップのピックアップ操作を円滑に行え、ICパッケージの信頼性を高くできるウエハダイシング・接着用シートが提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るウエハダイシング・接着用シートおよび半導体装置の製造方法について、具体的に説明する。
本発明に係るウエハダイシング・接着用シート10は、図1に示すように、基材1上に、第1の粘接着剤層2、芯材フィルム3および第2の粘接着剤層4がこの順に積層してなる。
【0019】
本発明に係るウエハダイシング・接着用シート10の形状は、テープ状、ラベル状などあらゆる形状をとりうる。
基材1
ウエハダイシング・接着用シート10の基材1としては、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢ビフィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等の透明フィルムが用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。また、上記の透明フィルムの他、これらを着色した不透明フィルム、フッ素樹脂フィルム等を用いることができる。
【0020】
本発明に係るウエハダイシング・接着用シート10を半導体装置の製造工程に使用する場合、ICチップ裏面に第2の粘接着剤層4、芯材フィルム3、第1の粘接着剤層2を固着残存させて基材1から剥離する。このため、基材1の第1の粘接着剤層2に接する面の表面張力は、好ましくは40mN/m 以下、さらに好ましくは37mN/m 以下、特に好ましくは35mN/m 以下であることが望ましい。このような表面張力が低い基材は、材質を適宜に選択して得ることが可能であるし、また基材に表面に離型剤を塗布して離型処理を施すことで得ることもできる。
【0021】
基材1の離型処理に用いられる離型剤としては、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系、ワックス系等が用いられるが、特にアルキッド系、シリコーン系、フッ素系の離型剤が耐熱性を有するので好ましい。特に基材フィルムへの密着性が高く、表面張力が調整しやすいため、アルキッド樹脂が好ましい。
【0022】
上記の離型剤を用いて基材1の表面を離型処理するためには、離型剤をそのまま無溶剤で、または溶剤希釈やエマルション化して、グラビアコーター、メイヤーバーコーター、エアナイフコーター、ロールコーター等により塗布して、常温または加熱あるいは電子線硬化させたり、ウェットラミネーションやドライラミネーション、熱溶融ラミネーション、溶融押出ラミネーション、共押出加工などで積層体を形成すればよい。
【0023】
このような基材の膜厚は、通常は10〜500μm、好ましくは15〜300μm、特に好ましくは20〜250μm程度である。
第1の粘接着剤層2
第1の粘接着剤層2は、後述する半導体装置の製造方法において、ピックアップされたチップの最下面に配置され、ダイパッド部との固着に用いられる。
【0024】
したがって、従来よりこの種の用途に用いられてきた粘接着剤が特に制限されることなく用いられる。しかしながら、基材1表面からの剥離を容易にするために、第1の粘接着剤層は、エネルギー線硬化性成分を有することが好ましい。エネルギー線硬化性成分を硬化させることで、粘着力が減少するため、基材1表面からの剥離を容易に行えるようになる。また、ダイパッド部との固着を強固にするために、熱硬化性成分を有することが好ましい。ダイパッド部への載置後、加熱することで熱硬化性成分が活性化し、ダイパッド部に対し強固に接着できるようになる。
【0025】
すなわち第1の粘接着剤層2は、エネルギー線硬化性と加熱硬化性とを有し、マウントの際には接着剤として使用することができる性質を有することが好ましい。
このような粘接着剤の具体例としては、たとえば(A)粘着成分と、(B)エネルギー線硬化性成分と、(C)熱硬化型接着成分とからなる粘接着剤をあげることができる。
【0026】
粘着成分(A)としては、アクリル系、ゴム系、ポリエステル系、シリコーン系等の汎用の粘着剤が用いられ、特にアクリル系粘着剤が好ましく用いられる。アクリル系粘着剤としては、たとえば、(メタ)アクリル酸エステルモノマーおよび(メタ)アクリル酸誘導体から導かれる構成単位とからなる(メタ)アクリル酸エステル共重合体が挙げられる。ここで(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、アルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが用いられる。これらの中でも、特に好ましくはアルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、たとえばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル等が用いられる。また、(メタ)アクリル酸誘導体としては、たとえば(メタ)アクリル酸グリシジル等を挙げることができる。
【0027】
上記のようなアクリル系粘着剤としては、特に、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸グリシジルと、少なくとも1種類の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体が好ましい。この場合、共重合体中における(メタ)アクリル酸グリシジルから誘導される成分単位の含有率は通常は0〜80モル%、好ましくは5〜50モル%である。グリシジル基を導入することにより、後述する熱硬化型接着成分としてのエポキシ樹脂との相溶性が向上し、また硬化後のTgが高くなり耐熱性も向上する。(メタ)アクリル酸から誘導される成分単位の含有率は通常は0〜40モル%、好ましくは5〜20モル%である。また(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等を用いることが好ましい。また、アクリル酸ヒドロキシエチル等の水酸基含有モノマーを導入することにより、被着体との密着性や粘着物性のコントロールが容易になる。
【0028】
アクリル系粘着剤の重量平均分子量は、好ましくは100000以上であり、特に好ましくは150000〜1000000である。またアクリル系粘着剤のガラス転移温度は、通常20℃以下、好ましくは−70〜0℃程度であり、常温(23℃)においては粘着性を有する。
エネルギー線硬化性成分(B)は、紫外線、電子線等のエネルギー線の照射を受けると重合硬化する化合物である。このエネルギー線重合性化合物の例としては、たとえば特開昭60−196,956号公報および特開昭60−223,139号公報に開示されているような低分子量化合物があげられ、具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ウレタンアクリレート系オリゴマーなどのアクリレート系化合物が用いられる。このような化合物は、分子内に少なくとも1つの重合性二重結合を有し、通常は、重量平均分子量が100〜30000、好ましくは300〜10000程度である。
【0029】
さらにエネルギー線重合性化合物の他の例として、ジシクロペンタジエン骨格を有する化合物等も使用することができる。
また、これらの他にも、エポキシ変性アクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレートおよびイタコン酸オリゴマーのように水酸基あるいはカルボキシル基などの官能基を有するオリゴマーを用いることもできる。
【0030】
一般的には成分(A)100質量部に対して、成分(B)は30〜150質量部、好ましくは50〜125質量部程度の割合で用いられる。
上記のような成分(A) および(B)からなる粘接着剤組成物は、エネルギー線照射により硬化する。エネルギー線としては、具体的には、紫外線、電子線等が用いられる。
また上記成分(A)および(B)の性質を兼ね備えるものとして、側鎖にエネルギー線重合性基を有するエネルギー線硬化型共重合体(以下、成分(AB)と記載する場合がある)を用いてもよい。このようなエネルギー線硬化型共重合体は、粘着性とエネルギー線硬化性とを兼ね備える性質を有する。側鎖にエネルギー線重合性基を有するエネルギー線硬化型共重合体は、たとえば、特開平5−32946号公報、特開平8−27239号公報等にその詳細が記載されている。
【0031】
エネルギー線として紫外線を用いる場合には、光重合開始剤を混入することにより、重合硬化時間ならびに光線照射量を少なくすることができる。
このような光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、α-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノンあるいは2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
【0032】
光重合開始剤は、前記成分(A)+(B)の合計または成分(AB)100質量部に対して、0.5〜4.5質量部、好ましくは1.0〜3.8質量部程度の割合で用いることが好ましい。
上記成分(A+BまたはAB)は、次に挙げる熱硬化型接着成分(C)100質量部に対して、通常15〜100質量部、好ましくは18〜70質量部、特に好ましくは20〜50質量部の量で用いられる。
【0033】
熱硬化型接着成分(C)は、エネルギー線によっては硬化しないが、加熱を受けると三次元網状化し、被着体を強固に接着する性質を有する。このような熱硬化型接着成分(C)は、一般的にはエポキシ、フェノキシ、フェノール、レゾルシノール、ユリア、メラミン、フラン、不飽和ポリエステル、シリコーン等の熱硬化性樹脂と、適当な硬化促進剤とから形成されている。このような熱硬化型接着成分は種々知られており、本発明においては特に制限されることなく従来より公知の様々な熱硬化型接着成分を用いることができる。このような熱硬化型接着成分の一例としては、(C−1)エポキシ樹脂と(C−2)熱活性型潜在性エポキシ樹脂硬化剤とからなる接着成分を挙げることができる。
【0034】
エポキシ樹脂(C−1)としては、従来より公知の種々のエポキシ樹脂が用いられるが、通常は、重量平均分子量300〜2000程度のものが好ましく、特に300〜500、好ましくは330〜400の常態液状のエポキシ樹脂と、重量平均分子量400〜2000、好ましくは500〜1500の常態固体のエポキシ樹脂とをブレンドした形で用いるのが望ましい。また、本発明において好ましく使用されるエポキシ樹脂のエポキシ当量は通常50〜5000g/eqである。このようなエポキシ樹脂としては、具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールF、レゾルシノール、フェニルノボラック、クレゾールノボラックなどのフェノール類のグリシジルエーテル;ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのアルコール類のグリシジルエーテル;フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸などのカルボン酸のグリシジルエーテル;アニリンイソシアヌレートなどの窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したグリシジル型もしくはアルキルグリシジル型のエポキシ樹脂;ビニルシクロヘキサンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−ジシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサンなどのように、分子内の炭素−炭素二重結合をたとえば酸化することによりエポキシが導入された、いわゆる脂環型エポキシドを挙げることができる。また分子内にジシクロペンタジエン骨格と、反応性のエポキシ基を有するジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂を用いても良い。
【0035】
これらの中でも、本発明では、ビスフェノール系グリシジル型エポキシ樹脂、O−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂およびフェノールノボラック型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。
これらエポキシ樹脂は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0036】
熱活性型潜在性エポキシ樹脂硬化剤(C−2)とは、室温ではエポキシ樹脂と反応せず、ある温度以上の加熱により活性化し、エポキシ樹脂と反応するタイプの硬化剤である。
熱活性型潜在性エポキシ樹脂硬化剤(C−2)の活性化方法には、加熱による化学反応で活性種(アニオン、カチオン)を生成する方法;室温付近ではエポキシ樹脂(C−1)中に安定に分散しており高温でエポキシ樹脂と相溶・溶解し、硬化反応を開始する方法;モレキュラーシーブ封入タイプの硬化剤で高温で溶出して硬化反応を開始する方法;マイクロカプセルによる方法等が存在する。
【0037】
これら熱活性型潜在性エポキシ樹脂硬化剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。特に上記の中でも、ジシアンジアミド、イミダゾール化合物あるいはこれらの混合物が好ましい。
上記のような熱活性型潜在性エポキシ樹脂硬化剤(C−2)は、エポキシ樹脂(C−1)100質量部に対して通常0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜15質量部、特に好ましくは1〜10質量部の割合で用いられる。
【0038】
第1の粘接着剤層2には、さらにカップリング剤(D)を配合しても良い。カップリング剤(D)は、上記(A)〜(C)成分、好ましくは成分(C)が有する官能基と反応する基を有することが望ましい。
カップリング剤(D)は硬化反応時に、カップリング剤中の有機官能基が熱硬化型接着成分(C)(特に好ましくはエポキシ樹脂)と反応すると考えられ、硬化物の耐熱性を損なわずに、接着性、密着性を向上させることができ、さらに耐水性(耐湿熱性)も向上する。
【0039】
カップリング剤(D)としては、その汎用性とコストメリットなどからシラン系(シランカップリング剤)が好ましい。また、上記のようなカップリング剤(D)は、前記熱硬化型接着成分(C)100質量部に対して通常0.1〜20質量部、好ましくは0.3〜15質量部、特に好ましくは0.5〜10質量部の割合で用いられる。
【0040】
上記粘接着剤には、エネルギー線照射前の初期接着力および凝集力を調節するために、有機多価イソシアナート化合物、有機多価イミン化合物等を添加することもできる。
上記有機多価イソシアナート化合物としては、芳香族多価イソシアナート化合物、脂肪族多価イソシアナート化合物、脂環族多価イソシアナート化合物およびこれらの多価イソシアナート化合物の三量体、ならびにこれら多価イソシアナート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマー等をあげることができる。有機多価イソシアナート化合物のさらに具体的な例としては、たとえば2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシレンジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアナート、ジフェニルメタン−2,4'−ジイソシアナート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタン−2,4'−ジイソシアナート、リジンイソシアナートなどがあげられる。
【0041】
上記有機多価イミン化合物の具体例としては、N,N'−ジフェニルメタン−4,4'−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン-トリ-β-アジリジニルプロピオナート、テトラメチロールメタン-トリ-β‐アジリジニルプロピオナート、N,N'-トルエン‐2,4‐ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)トリエチレンメラミン等をあげることができる。
【0042】
上記のような成分からなる第1の粘接着剤層2の厚さは、通常は、3〜100μm、好ましくは5〜60μmであることが望ましい。
上記のような各成分からなる粘接着剤はエネルギー線硬化性と加熱硬化性とを有し、ダイシングの際には基材1に密着してウエハの固定に寄与し、マウントの際にはチップとダイパッド部とを接着する接着剤として使用することができる。そして熱硬化を経て最終的には耐衝撃性の高い硬化物を与えることができ、しかも剪断強度と剥離強度とのバランスにも優れ、厳しい熱湿条件下においても充分な接着物性を保持しうる。
【0043】
また、上記第1の粘接着剤層2および後述する芯材フィルム3、第2の粘接着剤層4には、さらに、ダイボンド後の導電性または熱伝導性の付与を目的として、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、ステンレス、カーボン、またはセラミック、あるいはニッケル、アルミニウム等を銀で被覆したもののような導電性、熱伝導性のフィラーを添加してもよい。これらの添加剤は、各層の成分(該添加剤を除く)の合計100質量部に対して、10〜400質量部程度の割合で配合されていてもよい。なお、導電性を目的とする場合には、後述の芯材フィルムも含めた3層がともに導電性を付与された材料から選択される。
【0044】
また、第1の粘接着剤層2、第2の粘接着剤層4には、必要に応じて、カーボンブラック、グラファイト、活性炭、石綿、シリカ、ガラス、雲母、酸化クロム、酸化チタン、顔料などの充填剤を添加してもよい。
芯材フィルム3
芯材フィルム3は、未硬化の熱硬化性フィルムからなり、かつその硬化前のヤング率が4900MPa以下、好ましくは2900MPa以下、さらに好ましくは2000MPa以下である。
【0045】
芯材フィルム3の膜厚は特に限定はされないが、一般的には10〜300μm、好ましくは15〜200μm、特に好ましくは20〜100μmの範囲にある。
このような芯材フィルムは、硬化前には適度な弾性を有するため、シートのエキスパンド時に、ウエハ(チップ)の外周に未切断の状態で残留していたとしてもエキスパンドを妨げることはない。また、硬化後には、硬質な被膜を形成するため、半導体装置の信頼性の向上に寄与できる。
【0046】
このような芯材フィルムとしては、多孔質樹脂フィルムと、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物とを構成要素に含み、前記多孔質樹脂フィルムの全空隙部分100体積%中、90体積%以上が前記樹脂組成物で充填されてなる熱硬化性フィルムが特に好ましい。
多孔質樹脂フィルムを構成する樹脂は、熱硬化性樹脂を硬化させる際に付与される熱(例えば120℃程度)に耐え得る程度の耐熱性を有するものであることが要求されると共に、吸湿性の低いものであることが望ましい。例えば、耐熱性に優れ、且つ低吸湿性のフッ素樹脂が好適である。具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などが挙げられる。
【0047】
このようなフッ素樹脂を用いた多孔質樹脂フィルムとしては、例えば、フッ素樹脂を延伸法や発泡法などによって多孔質化してフィルムとしたものが挙げられる。また、フッ素樹脂から形成される繊維(紡糸法による繊維やフッ素樹脂フィルムを細幅に裁断し、これを捻糸して得られる繊維など)を用いて得られる織布、不織布、フェルトなども用いることができる。中でも、延伸加工性に優れるPTFEを用いて得られる延伸多孔質PTFEフィルムが、空孔率の制御が容易であり、特に好適である。また、この延伸多孔質PTFEフィルムであれば、半導体装置の封止樹脂の破損の原因となるような、該フィルムを構成する樹脂中に含まれる揮発分量も極めて少なくできる。
【0048】
本発明においては、一軸延伸多孔質PTFEフィルム、二軸延伸多孔質PTFEフィルムのいずれを用いることもできるが、二軸延伸多孔質PTFEフィルムの方が望ましい。二軸延伸多孔質PTFEフィルムでは、二軸方向(MD方向およびTD方向)に延伸されているため、一軸延伸フィルムよりも機械的特性や電気的特性の異方性が小さいからである。
【0049】
本発明で用いる多孔質樹脂フィルムの空孔率は、50%以上98%以下であることが好ましい。より好ましくは60%以上95%以下である。空孔率が上記範囲を下回ると、充填される硬化性樹脂の絶対量が少なくなるため、充分な強度の硬化物が得られない場合がある。他方、空孔率が上記範囲を超えると、多孔質樹脂フィルムの機械的強度が低下してしまい、芯材フィルム製造の際の取り扱い性が悪化する傾向にある。
【0050】
なお、上記空孔率は、JIS K 6885の規定に準じて測定される多孔質樹脂フィルムの見掛け密度ρ1(g/cm3)と、該フィルムを構成する樹脂の密度ρ0(g/cm3)から、下式
空孔率(%)=100×(ρ0−ρ1)/ρ0
を用いて求められる値である。例えば、多孔質樹脂フィルムを構成する樹脂がPTFEの場合には、ρ0=2.2g/cm3として、上記空孔率を計算する。本明細書における多孔質樹脂フィルムの空孔率の値は、全てこの方法で測定したものである。
【0051】
また、多孔質樹脂フィルムが延伸多孔質PTFEフィルムの場合には、最大細孔径が0.05μm以上15μm以下、より好ましくは0.1μm以上5μm以下であることが推奨される。最大細孔径が上記範囲を下回ると、樹脂組成物を延伸多孔質PTFEフィルムへ含浸させることが困難となる。また、他方、最大細孔径が上記範囲を超えると、樹脂組成物の流れを抑制する効果が不十分となる場合がある。なお、ここでいう「最大細孔径」は、ASTM F−316の規定に準じて測定される値である。本明細書における多孔質樹脂フィルムの最大細孔径は、全てこの方法で測定した値である。
【0052】
多孔質樹脂フィルムに含浸される樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を必須成分として含有している。熱硬化性樹脂は、第1および第2の粘接着剤層とともにダイボンド時の熱により硬化し、硬質な被膜を形成し、得られる半導体装置の信頼性の向上に寄与する。
樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を必須成分とするものであるが、必要に応じ、熱可塑性樹脂などの他の樹脂成分を含有していてもよい。
【0053】
なお、本発明では、熱硬化性樹脂であって、自己硬化性を有しないもの(熱硬化性樹脂単体では、殆どまたは全く硬化し得ないもの)である場合は、熱硬化性樹脂と硬化剤(後述する)を含めて熱硬化性樹脂とする。他方、自己硬化性を有する熱硬化性樹脂の場合は、該樹脂単独で熱硬化性樹脂とすることもできる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、シアネート系樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、アリル化ポリフェニレンエーテル樹脂(熱硬化性PPE)、ホルムアルデヒド系樹脂、不飽和ポリエステルまたはこれらの共重合体などが挙げられる。
【0054】
また、必要に応じて用いてもよい熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;ナイロンなどのポリアミド系樹脂;ポリスチレンなどのポリスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂;ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトンなどのポリエーテル系樹脂;ポリフェニレンサルファイド;熱可塑性ポリイミド;テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などのフッ素系樹脂;などが挙げられる。また、これらの熱可塑性樹脂は、サーモトロピック液晶樹脂(LCP)であってもよい。
【0055】
さらに、これらの樹脂組成物には、必要に応じて、界面活性剤、カップリング剤、可塑剤、難燃剤などの添加剤;粉体(カーボンブラック、シリカフィラー、金属粒子など)、繊維などの充填剤;などを含有させてもよい。また、熱硬化性樹脂とともに、必要に応じて、夫々の熱硬化性樹脂に応じた公知の硬化剤や硬化促進剤を併用してもよい。よって、本発明でいう「樹脂組成物」としては、上記例示の熱硬化性樹脂のみから構成されるものの他、上記の各種添加剤や硬化促進剤をも構成要素とするものもあり得る。
【0056】
熱硬化性樹脂は、上記樹脂組成物の成分全体量に対して、好ましくは70〜100質量%程度の割合で含まれていることが望ましい。
また、上記熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物は、芯材フィルム3を構成する成分(多孔質樹脂フィルム、各種添加成分を含む)の全体量に対して、好ましくは30〜90質量%、さらに好ましくは40〜80質量%、特に好ましくは50〜70質量%程度の割合で含まれていることが望ましい。
【0057】
本発明では、熱硬化性樹脂として、耐熱性、接着性や低吸湿性、低イオン汚染物などに優れるエポキシ樹脂を用いることが推奨される。
エポキシ樹脂は、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を含むものである。エポキシ樹脂の代表例としては、フェノールのグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂が挙げられる。このタイプのエポキシ樹脂は、硬化性や硬化物特性に優れている。フェノールのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、あるいはハロゲン化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの縮合物;フェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル;クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル;ビスフェノールAノボラック樹脂のグリシジルエーテルなどが挙げられる。なお、これらのエポキシ樹脂の一部(例えば、エポキシ樹脂全量に対して、50質量%以下程度)には、分子内にエポキシ基を1個有する化合物を用いてもよい。
【0058】
また、エポキシ樹脂を用いる場合には、硬化剤および硬化促進剤を併用することが好ましい。硬化剤としては、例えば、フェノール樹脂(分子内にフェノール性水酸基を少なくとも2個有する樹脂)、ジシアンジアミド、ジカルボン酸ジヒドラジド、エポキシ樹脂とアミン化合物の反応物などが挙げられる。
フェノール樹脂の具体例としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ポリ−p−ビニルフェノールなどが挙げられる。また、ジカルボン酸ジヒドラジドとしては、例えば、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドが例示できる。
【0059】
これらの硬化剤は、夫々がエポキシ樹脂のエポキシ基と反応し得る官能基を有しているが、硬化剤の使用量としては、エポキシ樹脂のエポキシ基と硬化剤の有する前記官能基との当量比で、0.3〜1.5とすることが好ましく、0.5〜1.2とすることがより好ましい。
硬化促進剤としては、エポキシ樹脂の硬化促進剤として従来公知の各種化合物を用いることができる。例えば、イミダゾール類(2−エチル−4−メチルイミダゾールなど)、ジシアンジアミド誘導体、ジカルボン酸ジヒドラジド、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニボレート、2−エチル−4−イミダゾールテトラフェニルボレート、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7−テトラフェニルボレート、オクチル酸亜鉛等の金属触媒などが挙げられる。これらの硬化促進剤の使用量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.01〜5.0質量部とすることが好ましく、0.05〜1.0質量部とすることがより好ましい。
【0060】
次に、芯材フィルム3の製造方法について説明する。芯材フィルム3は、多孔質樹脂フィルムに熱硬化性樹脂を必須成分として含有する樹脂組成物を含浸させ、該多孔質樹脂フィルムの空隙を該樹脂組成物で充填することで製造できる。樹脂組成物の含浸方法としては、キスロール、スクイズ、ディップ、フローコート、ロール加圧含浸などの公知の方法の中から、要求される精度で含浸可能なものを適宜選択すればよい。また、含浸は、減圧または加圧された系内で実施することも好ましい。
【0061】
なお、含浸の際には、樹脂組成物の粘度を含浸可能な程度まで下げる必要があるが、この場合、樹脂組成物を有機溶剤に溶解または分散させて、溶液あるいは分散液(以下、両者をまとめて「ワニス」と称す)とする方法と、加熱により樹脂組成物を軟化・溶融させる方法のいずれもが採用可能である。
上記のワニスを用いる場合には、該ワニスを多孔質樹脂フィルムに含浸後、有機溶剤を乾燥除去して、芯材フィルム3とする。乾燥方法としては、熱風乾燥炉や、溶剤の蒸発による発泡を防止する必要がある場合には赤外線ヒーターなどを用いればよい。
【0062】
熱硬化性樹脂を有機溶剤を用いて含浸した場合には、上記乾燥によって、熱硬化性樹脂を半硬化状態(所謂Bステージ)とすることが好ましい。
樹脂組成物の含浸の際に用いる有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族系炭化水素類;メチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどの各種グリコールエーテル類;エチルセロソルブアセテート、酢酸エチルなどのエステル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;などが挙げられる。これらは夫々1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。なお、樹脂組成物溶液の含浸後、乾燥した際に芯材フィルム3内に残留している溶剤は、この芯材フィルム3を用いた半導体装置の半田リフローの際に、封止樹脂の破損の原因となり得る。よって、芯材フィルム3内の残留溶剤量はできる限り少なくしておくことが好ましく、この観点から、上記例示の有機溶剤の中でも、比較的低沸点(例えば130℃以下)のもの(例えば、メチルエチルケトンなど)を選択することが望ましい。
【0063】
上記有機溶剤を用いる場合の有機溶剤の使用量は、ワニスが後述の粘度となるように調整すればよいが、例えば、固形分(有機溶剤以外の成分)でワニス100質量部に対し10〜80質量部とすることが好ましく、20〜50質量部とすることがより好ましい。
樹脂組成物の含浸時の粘度は、含浸を実施する温度において、1〜5000センチポイズとすることが一般的であり、2〜500センチポイズとすることがより好ましい。なお、上述の有機溶剤を用いる場合では、ワニスの粘度が上記範囲にあればよく、他方、有機溶剤を用いない場合では、加熱により軟化した樹脂組成物の粘度が上記範囲にあればよい。粘度が上記範囲を超える場合には、多孔質樹脂フィルムへの含浸が不十分となり、空隙中に残存する空気量が多くなる傾向にある。他方、粘度が上記範囲を下回る場合には、ワニスが多孔質樹脂フィルムを透過してしまうため、多孔質樹脂フィルムへの含浸が不十分となり、空隙中に残存する空気量が多くなる傾向にある。
【0064】
なお、ワニスの粘度は、粘度計(東機産業社製 「RE100L」)を用いて、サンプル量:1mL、温度:23℃の条件で測定した値である。また、樹脂組成物を加熱により軟化させて含浸する場合における樹脂組成物の粘度(溶融粘度)は、溶融粘度計(レオメトリック社製 「RDA−2」)を用いて、測定冶具:プレート/カップ、測定ギャップ:1.0mm、周波数:1Hz、温度:所定加工温度の条件で測定した値である。
【0065】
なお、多孔質樹脂フィルムが例えば延伸多孔質PTFEフィルムなどのフッ素樹脂製フィルムの場合には、樹脂組成物(上記ワニス)との親和性が低く、弾きが生じて該樹脂を十分に充填できない場合がある。よって、含浸前に多孔質樹脂フィルムに表面処理を施して、接着性樹脂(溶液)の濡れ性を向上させておくことも推奨される。このような表面処理としては、例えば、以下の(I)〜(III)の撥水性低下処理法が挙げられる。
(I)物理化学的手法
多孔質樹脂フィルムに、プラズマ、紫外線、電子線などを照射したり、コロナ放電処理を行って、表面を酸化あるいはラジカル化して、撥水性を低下させる手法である。
(II)化学的手法
多孔質樹脂フィルムを構成する樹脂よりも撥水性の小さな化合物を該フィルムに含有させ、該化合物の作用によって撥水性を低下させる手法である。このような性質の化合物を多孔質樹脂フィルムに対して濡れ性を有する溶媒に溶解させ、これを多孔質樹脂フィルムに含浸させた後、溶媒のみを除去して、該化合物を多孔質樹脂フィルム骨格部分の表面(ノードとフィブリルの表面)に被覆させることができる。このような化合物としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ビニルアルコール−テトラフルオロエチレンブロック共重合体などの有機ポリマー類の他、アルコキシシランなどからゾルゲル反応によって得られる無機系のポリマーなどが使用できる。
(III)上記(I)と(II)の組み合わせ
特定の波長を吸収することで活性化する化合物を、(I)のような手法と併用する方法である。例えば、2,7−2−ナトリウムアントラキノン−2−スルホン酸塩のような光官能性の還元剤を金属塩、ハロゲンイオン源、界面活性剤などと混合し、多孔質樹脂フィルムに含浸させた後に乾燥させ、波長400nm以下の紫外線を照射して金属イオンを還元し、多孔質樹脂フィルム表面に固定させ、この固定金属の作用によって撥水性を低下させることができる。
【0066】
芯材フィルム3では、多孔質樹脂フィルムの空隙を樹脂組成物で充填して、半導体装置の半田リフローの際に封止樹脂の破損の原因となる空隙内の空気を低減若しくは排除することとしているが、具体的には、該多孔質樹脂フィルムの全空隙部分100体積%中、90体積%以上が樹脂組成物で充填されなるものである(以下、多孔質樹脂フィルムの全空隙部分100体積%に対する樹脂組成物の充填の程度を、「含浸量」という。なお、この含浸量は、有機溶剤を用いる場合にあっては、乾燥後の樹脂組成物量である)。また、樹脂組成物の含浸量は、好ましくは95体積%以上、より好ましくは99体積%以上、さらに好ましくは100体積%(すなわち、完全充填)以上であって、140体積%以下、より好ましくは120体積%以下、さらに好ましくは110体積%以下とすることが推奨される。樹脂組成物の含浸量が100体積%を超える場合には、多孔質樹脂フィルムの空隙が接着用樹脂でほぼ完全に充填された上に、該フィルム表面に樹脂組成物のみからなる薄層が形成された状態となる。
【0067】
樹脂組成物の含浸量が上記範囲を下回ると、芯材フィルム3中に残留する空気量が多くなり、上述の封止樹脂の破損を引き起こす場合がある他、第1および第2の粘接着剤層2,4との間での層間剥離の原因となることがある。他方、樹脂組成物の含浸量が上記範囲を超えると、ウエハに本発明のダイシング・接着用シートを貼付した際に、樹脂が浸出し、ウエハやその他の機材を汚染することがある。
【0068】
第2の粘接着剤層4
第2の粘接着剤層4は、後述する半導体装置の製造方法において、ダイシング時にウエハを固定し、また切断分離されたチップを保持するために用いられる。したがって、従来よりこの種の用途に用いられてきた粘接着剤が特に制限されることなく用いられる。しかしながら、ウエハの貼着を容易にできるように粘着性を有することが好ましく、またダイボンド後に硬質な被膜に転換しうる材料からなることが好ましい。
【0069】
このような粘接着剤の具体例としては、たとえば前述した第1の粘接着剤層2と同様の、(A)粘着成分と、(C)熱硬化型接着成分とからなる粘接着剤をあげることができる。ただし、芯材フィルム3との剥離性を考慮する必要はないので、エネルギー線硬化性成分(B)は配合しても良いし、配合しなくても良い。この場合、成分(A)100質量部に対し、成分(C)は好ましくは50〜1000質量部、さらに好ましくは100〜500質量部程度の割合で用いられる。さらに必要に応じ、前記第1の粘接着剤層2と同様に、カップリング剤(D)、フィラーやイソシアナート化合物などの他の成分を含むものであってもよい。カップリング剤(D)は、前記熱硬化型接着成分(C)100質量部に対して好ましくは0.1〜20質量部、さらに好ましくは0.3〜15質量部、特に好ましくは0.5〜10質量部の割合で用いられる。
【0070】
上記のような成分からなる第2の粘接着剤層4の厚さは、通常は、3〜100μm、好ましくは10〜60μmであることが望ましい。
ウエハダイシング・接着用シート
本発明のウエハダイシング・接着用シート10は、基材1上に、第1の粘接着剤層2、芯材フィルム3および第2の粘接着剤層4がこの順に積層してなる。
【0071】
ウエハダイシング・接着用シート10の製造方法は、特に限定はされず、基材1上に、第1の粘接着剤層2、芯材フィルム3および第2の粘接着剤層4を順次積層してもよく、また基材1と第1の粘接着剤層2との積層体、および芯材フィルム3と第2の粘接着剤層4との積層体を別個に製造し、これを積層するものであってもよい。
【0072】
なお、本発明のウエハダイシング・接着用シート10の使用前に、第2の粘接着剤層4を保護するために、シート10の上面に離型フィルムを積層しておいてもよい。
また、第2の粘接着剤層4の表面外周部には、リングフレーム6を固定するためのリングフレーム固定用粘着シート5が設けられていてもよい。
【0073】
半導体装置の製造方法
次に本発明に係る半導体装置の製造方法について説明する。本発明の製造方法においては、まず、ウエハダイシング・接着用シート10をダイシング装置上に、リングフレーム6により固定し、シリコンウエハ7の一方の面をウエハダイシング・接着用シート10の第2の粘接着剤層4上に載置し、軽く押圧し、ウエハ7を固定する。
【0074】
その後、第1の粘接着剤層2に、エネルギー線硬化性成分が含まれている場合は、基材1側からエネルギー線を照射し、第1の粘接着剤層2の凝集力を上げ、第1の粘接着剤層2と基材1との間の接着力を低下させておく。
次いで、ダイシングソーなどの切断手段を用いて、上記のシリコンウエハ7を切断しICチップ7'を得る(図2参照)。この際の切断深さは、シリコンウエハ7の厚みと、第2の粘接着剤層4、芯材フィルム3および第1の粘接着剤層2の厚みとの合計およびダイシングソーの磨耗分を加味した深さにする。
【0075】
なお、エネルギー線照射は、ダイシングの後に行ってもよく、また下記のエキスパンド工程の後に行ってもよい。
次いで必要に応じ、接着用シート10のエキスパンドを行うと、図3に示すようにICチップ間隔が拡張し、ICチップのピックアップをさらに容易に行えるようになる。この際、芯材フィルム3は、未硬化の状態にあるため、適度な延伸性を有するため、エキスパンドに悪影響を与えることはない。そして、エキスパンドにより、第1の粘接着剤層2と基材1との間にずり応力が作用することになり、第1の粘接着剤層2と基材1との間の接着力が減少し、チップのピックアップ性が向上する。
【0076】
このようにしてICチップ7'のピックアップを行うと、切断された第2の粘接着剤層4、芯材フィルム3および第1の粘接着剤層2をICチップ裏面に固着残存させて基材1から剥離することができる(図4参照)。
次いで第1の粘接着剤層2を介してICチップ7'をダイパッド部に載置する。ダイパッド部はICチップ7'を載置する前に加熱するか載置直後に加熱される。加熱温度は、通常は80〜200℃、好ましくは100〜180℃であり、加熱時間は、通常は0.1秒〜5分、好ましくは0.5秒〜3分であり、チップマウント圧力は、通常1kPa〜100MPaである。
【0077】
ICチップをダイパッド部にチップマウントした後、必要に応じさらに加熱を行ってもよい。この際の加熱条件は、上記加熱温度の範囲であって、加熱時間は通常1〜180分、好ましくは10〜120分である。
このような工程を経ることで、第1の粘接着剤層2、芯材フィルム3および第2の粘接着剤層4が硬化し、ICチップとダイパッド部とを強固に接着することができる。さらにこれが一体となって硬質な被膜が形成されるので、得られる半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0078】
すなわち、得られる実装品においては、チップの固着手段である粘接着剤が硬化し、かつ該硬化物中に芯材フィルム3の硬化物が組み込まれた構成となるため、過酷な条件下にあっても、十分なパッケージ信頼性とボード実装性が達成される。
なお、本発明の接着用シートは、上記のような使用方法の他、半導体化合物、ガラス、セラミックス、金属などの接着に使用することもできる。
【0079】
【発明の効果】
このような本発明によれば、半導体ウエハへの貼付作業および、ダイシング工程後のシートのエキスパンドおよびチップのピックアップ操作を円滑に行え、ICパッケージの信頼性を高くできるウエハダイシング・接着用シートが提供される。
【0080】
【実施例】
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例において、「ヤング率」、「ダイシング性」、「エキスパンド性」、「ピックアップ性」、「パッケージ信頼性」および「ボード実装信頼性」は次のようにして評価した。
「ヤング率」
引張試験器を用いて引張試験を行い、得られた引張強度と伸びのチャートから算出した。
【0081】
芯材フィルム3(硬化前)のみを、フィルムの流れ方向(MD方向)に幅15mm×長さ150mmに切り取り、延伸可能部が100mmとなるように引張試験器(株式会社オリエンテック社製)にセットした。その後、試験スピード200mm/分、チャートスピード1000mm/分で測定を行なった。得られた測定値からヤング率を算出した。
「ダイシング性」
♯2000研磨処理したシリコンウエハ(150mm径、厚さ350μm)の研磨面に実施例および比較例のウエハダイシング・接着用シートの貼付をテープマウンター(リンテック社製、Adwill RAD2500)により行い、ウエハダイシング用リングフレーム(ディスコ社製2−6‐1)に固定した。その後、紫外線照射装置(リンテック社製、Adwill RAD2000)を用いて基材面から紫外線照射を行なった。次にダイシング装置(東京精密社製、A-WD-4000B)を使用して1mm×1mmのチップサイズにダイシングした。ダイシングの際の切り込み量は、基材を20μm切り込むようにした。その際、チップ飛びの有無を目視にて確認した。
「エキスパンド性」
チップサイズを5mm×5mmにした以外は、ダイシング性評価と同様に行い、エキスパンド用サンプルを作成した。そのサンプルを、ボンダー(日電機械社製、CPS-100)を使用して18mm引き落とし、エキスパンドを行い、その可否を確認した。
「ピックアップ性」
上記のエキスパンドを行なったサンプルを用い、ウエハダイシング・接着用シート側よりニードルで突き上げて、第1の粘接着剤層と基材との界面で剥離するようにして、ピックアップを行なった。20個のチップのピックアップを行ない、その平均値をピックアップ力とした。
【0082】
エキスパンドが行なえなかったサンプルについては、エキスパンドをすることなく、上記と同様にしてピックアップ力を測定した。
「パッケージ信頼性」
(1)半導体チップの製造
#2000研磨処理したシリコンウエハ(100mm径、厚さ200μm)の研磨面に、実施例および比較例のウエハダイシング・接着シートの貼付をテープマウンター(リンテック社製、Adwill RAD2500)により行い、ウエハダイシング用リングフレーム(ディスコ社製、2−6‐1)に固定した。その後、UV照射装置(リンテック社製、Adwill RAD2000)を用いて基材面から紫外線を照射した。次に、ダイシング装置(東京精密社製、AWD‐4000B)を使用して9.0mm×9.0mmのチップサイズにダイシングした。ダイシングの際の切り込み量は、基材を10μm切り込むようにした。続いて、ウエハダイシング・接着シート側よりニードルで突き上げて、第1の粘接着剤層と基材との界面で剥離するようにピックアップした。
(2)ICパッケージの製造
ICパッケージ用の基板(ポリイミドフィルム(50μm)と電解銅箔(20μm)との積層体上に、ダイパッド部として銅箔上にパラジウムメッキおよび金メッキを順にパターン処理し、更に高さ25μmのソルダーレジストを有する)のダイパッド部に、積層状態のチップの第1の粘接着剤層側を120℃、150MPa、1秒間の条件で圧着し、チップマウントを行った。その後、160℃、60分間の条件で粘接着剤層や芯材フィルムを加熱硬化した。更に、モールド樹脂(ビフェニル型エポキシ樹脂とフェノールノボラック樹脂を含有)で基板のチップの取り付けられた側を所定の形状にモールドし、175℃、6時間で樹脂を硬化させて高圧封止した。次に、封止されない基板側に直径0.5μmの鉛フリーのハンダボールを所定の方法で取り付け、BGA(Ball Grid Allay)型のICパッケージを完成させた。
(3)パッケージ信頼性の評価
得られたICパッケージを85℃、60%RH条件下に168時間放置し、吸湿させた後、最高温度260℃のIRリフローを2回行った際に接合部位の浮き・剥がれの有無、パッケージクラック発生の有無を走査型超音波探傷装置および断面観察により評価した。
「ボード実装信頼性」
上記「パッケージ信頼性」で作成したBGA型のICパッケージを、マザーボード(BTレジンを用いて高密度実装用に積層されたビルドアップ配線板)に260℃、1分で実装した。
【0083】
ICパッケージが実装されたマザーボードを、−40および125℃の熱衝撃(加熱1分間、加熱温度保持9分間、冷却1分間、冷却温度保持9分間を1サイクルとする)を1000サイクル行った。マザーボードとICパッケージとの間に発生するクラックの有無を走査型超音波探傷装置および断面観察により評価した。
「粘接着剤層」
第1の粘接着剤(基材側)と第2の粘接着剤(ウエハ側)の組成を下表に示す。これらは実施例および比較例に共通である。なお、表中の「部」は質量部を示す。
【0084】
【表1】
Figure 0004316253
【0085】
なお、表中の各成分、材料は以下のとおりである。
(1)粘着成分(A):アクリル酸ブチル55質量部と、メタクリル酸10質量部と、メタクリル酸グリシジル20質量部とアクリル酸2-ヒドロキシエチル15質量部とを共重合してなる重量平均分子量800,000、ガラス転移温度−28℃の共重合体。
(2)熱硬化性接着成分(C):下記成分からなる組成物
アクリル分散ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(日本触媒製、BPA328):30質量部
ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂(日本触媒社製、1055):40質量部
o-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製、EOCN):10質量部
硬化剤(旭電化社製、アデカハードナー3636AS):1質量部
硬化促進剤(四国化成工業社製、キュアゾール2PHZ):1質量部
(3)シランカップリング剤(D):三菱化学社製、MKCシリケートMSEP2
(4)ポリイソシアナート:トリメチロールプロパンとトルイレンジイソシアナートとの付加物
(5)紫外線硬化型粘着成分
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、カラヤッドDPHA)
(6)光重合開始剤
2,4,6‐トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
【0086】
【実施例1】
(芯材フィルムの作成)
エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製「EPICLON2055」)に、フェノールノボラック樹脂(硬化剤、大日本インキ化学工業社製「TD−2131」)を、エポキシ基に対する反応性官能基の当量比で1.0となるように配合し、さらにこの配合物100質量部に対して0.1質量部の硬化促進剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)を配合した。次に、ここで得られた配合物にメチルエチルケトンを加えて、該メチルエチルケトン以外の成分の濃度が45質量%の溶液(ワニス)を作製した。このワニスを、二軸延伸多孔質PTFEシート(ジャパンゴアテックス社製、厚み:30μm、空孔率:70%、最大細孔径:1.0μm)に、キスロールコーターを用いて含浸させ、150℃で10分乾燥させて溶剤を除去して、樹脂組成物の含浸量が105体積%(65質量%)の芯材フィルムを作製した。芯材フィルムの硬化前のヤング率は980MPaであった。
(ウエハダイシング・接着用シートの作成)
第1の粘接着剤層用の配合物(表1参照)を塗布面保護用の剥離シート(リンテック社製、厚さ38μm、SP‐PET3811)のシリコーン樹脂によって剥離処理した面に、乾燥膜厚が10μmとなるように、ロールナイフコーターを用いて塗布乾燥し、厚み100μmの基材(エチレン−メタクリル酸メチル共重合体フィルム、表面張力35mN/m)に積層した。次に、別の剥離シート(前出のSP‐PET3811)上に第2の粘接着剤層用の配合物(表1参照)を乾燥膜厚が10μmとなるようにロールナイフコーターを用いて塗布乾燥して、上記の芯材フィルムに積層した。続いて第1の粘接着剤層を保護している剥離シートを剥離しながら、第1の粘接着剤層と芯材フィルムとを貼合してウエハダイシング・接着用シートを作成した。
【0087】
リングフレーム固定用粘着シートとして厚さ80μmのポリ塩化ビニルフィルムの基材の片面に再剥離性を有するアクリル系粘着剤(リンテック社製、M−4)10μmを形成した粘着シートを用いた。このリングフレーム固定用粘着シートを内径165mmの円形に切り抜き、上記で作成したウエハダイシング・接着用シートの第2の粘接着剤層で、リングフレーム固定用粘着シートの基材面に貼り合せた。次に、リングフレーム固定用粘着シートの円形の切り抜き部分と同心円になるように207mm径に切断して、図1に示されるようなウエハダイシング・接着用シートとリングフレーム固定用粘着シートの積層物を作成した。
【0088】
【比較例1】
芯材フィルムとして、ポリイミドフィルム(ユーピレックス25S、宇部興産社製、厚み25μm)を用いた以外は実施例1と同様に行なった。ポリイミドフィルムのヤング率は、7600MPaであった。
【0089】
【比較例2】
第1の粘接着剤層用の配合物(表1参照)を塗布面保護用の剥離シート(前出のSP‐PET3811)の剥離処理面に、乾燥膜厚が50μmとなるようにロールナイフコーターを用いて塗布乾燥して厚み100μmの基材(エチレン−メタクリル酸メチル共重合体フィルム)に積層してウエハダイシング・接着用シートを作成した。その後は、実施例1と同様に行なった。
【0090】
上記構成のウエハダイシング・接着用シートを用いて「ヤング率」、「ダイシング性」、「エキスパンド性」、「ピックアップ性」、「パッケージ信頼性」および「ボード実装信頼性」の評価を行った。結果を表2に示す。
【0091】
【表2】
Figure 0004316253

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す。
【図2】本発明に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す。
【図3】本発明に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す。
【図4】本発明に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す。
【符号の説明】
1…基材
2…第1の粘接着剤層
3…芯材フィルム
4…第2の粘接着剤層
5…リングフレーム固定用粘着シート
6…リングフレーム
7…半導体ウエハ
7'…ICチップ
10…ウエハ・ダイシング接着シート

Claims (5)

  1. 基材上に、第1の粘接着剤層、芯材フィルムおよび第2の粘接着剤層がこの順に積層してなり、
    前記基材の前記第1の粘接着剤層に接する面の表面張力が40mN/m以下であり、
    前記芯材フィルムが、多孔質樹脂フィルムと、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物とを構成要素に含み、前記多孔質樹脂フィルムの全空隙部分100体積%中、90体積%以上が前記樹脂組成物で充填されてなる未硬化の熱硬化性フィルムからなるとともに、その硬化前のヤング率が4900MPa以下であることを特徴とするウエハダイシング・接着用シート。
  2. 前記多孔質樹脂フィルムが、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルムである請求項に記載のウエハダイシング・接着用シート。
  3. 前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含むものである請求項に記載のウエハダイシング・接着用シート。
  4. 基材上に、第1の粘接着剤層、芯材フィルムおよび第2の粘接着剤層がこの順に積層してなり、前記芯材フィルムが多孔質樹脂フィルムと、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物とを構成要素に含み、前記多孔質樹脂フィルムの全空隙部分100体積%中、90体積%以上が前記樹脂組成物で充填されてなる未硬化の熱硬化性フィルムからなるとともに、その硬化前のヤング率が4900MPa以下であるウエハダイシング・接着用シートの第2の粘接着剤層に、半導体ウエハを貼着し、前記半導体ウエハをダイシングしてICチップとし、前記ICチップ裏面に第2の粘接着剤層、芯材フィルム、第1の粘接着剤層を固着残存させて基材から剥離し、前記ICチップをダイパッド部上に前記第1の粘接着剤層を介して熱圧着することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 前記基材の前記第1の粘接着剤層に接する面の表面張力が40mN/m以下であることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
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