JP4062391B2 - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4062391B2 JP4062391B2 JP2000230620A JP2000230620A JP4062391B2 JP 4062391 B2 JP4062391 B2 JP 4062391B2 JP 2000230620 A JP2000230620 A JP 2000230620A JP 2000230620 A JP2000230620 A JP 2000230620A JP 4062391 B2 JP4062391 B2 JP 4062391B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- image
- external additive
- intermediate transfer
- roll
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Color Electrophotography (AREA)
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、中間転写体を用いた電子写真複写機やレーザープリンタ等の画像形成装置に係り、詳細には中間転写体を介して感光体ドラム等の像担持体上に形成されたトナー像を用紙等の記録媒体に転写するタイプの画像形成装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来における中間転写型の画像形成装置としては、例えば、感光体ドラム等の像担持体の周囲に例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色成分の現像器を備えると共に、前記像担持体に対し例えばベルト状の中間転写体(中間転写ベルト)を対向配置し、像担持体の一回転毎に当該像担持体上に形成された各色成分の未定着トナー像を中間転写ベルトに順次一次転写した後、中間転写ベルト上に重ね合わされた合成一次転写像を記録媒体としての用紙へ二次転写して所望の画像を用紙上に形成するようにしたものが知られている。
これによれば、中間転写ベルト上に既に多重転写のなされた合成トナー像を用紙に一括転写しているので、画像形成時の不安定な要因を排除することができ、多重転写時における画像の乱れや色ずれの発生を効果的に防止することができる、といった利点を有している。
【0003】
ところで、このタイプの画像形成装置では、二度の転写プロセスを経て最終的な画像が形成されることから、各転写プロセスで生じる転写残りトナーをできるだけ少なくすること、すなわち、各転写プロセスにおける転写効率を可能な限り高くすることが重要である。
【0004】
そこで、転写効率を向上させる目的で、現像剤中にシリカ等の剥離性微粒子(以下、外添剤という)を含ませ、これら外添剤をトナーと感光体ドラムとの間に介在させるようにしたり、形状が球形に近い所謂球形トナーを用い、トナーと感光体ドラムとの接触面積を小さくしたりするようにしたものが知られている。
これによれば、トナーの感光体ドラムあるいは中間転写ベルトに対する付着力を低減でき、その分トナーが移動し易くなることから、各転写プロセスにおける転写効率を向上させることができ、これら両者を組み合わせるようにすれば、転写効率を更に向上させることが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した中間転写型の画像形成装置で、外添剤を付着させた球形トナーを用いて画像形成を行うと、二次転写時に用紙上でトナーの飛び散りが発生し、画質不良を招くという技術的課題がみられた。
尚、このような不具合は、低温低湿環境下での作像時や、両面画像形成時の第二面作像時等に顕著であった。
【0006】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、外添剤が付着せしめられた所謂球形トナーを使用する際にも、二次転写時のトナーの飛び散りを有効に防止することのできる中間転写型の画像形成装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明を説明する前に、本発明に関連する参考発明について説明する。
すなわち、本発明に関連する参考発明は、図1に示すように、一または複数の像担持体1と、前記像担持体1上に静電潜像を形成する潜像形成手段2と、外添剤Gが付着せしめられた形状係数130以下の色トナーTcによって前記像担持体上の静電潜像を現像する複数の現像装置3(例えば3a〜3d)と、前記像担持体1に対向配置される中間転写体4と、前記中間転写体4上に前記像担持体1上のトナー像Tを転写する一次転写手段5と、記録媒体K上に前記中間転写体4上のトナー像Tを転写する二次転写手段6とを備えた画像形成装置において、前記複数の現像装置3で使用される色トナーTcのうち、最終色の色トナーTcに対する外添剤Gの被覆率が、他色の色トナーTcに対する外添剤Gの被覆率よりも小さく設定されることを特徴とする。
【0008】
このような技術的手段において、本発明に関連する参考発明の対象となる画像形成装置は、例えば図1に示すように一つの像担持体1に複数の現像装置3を配設する態様のものは勿論のこと、例えば、複数の像担持体1に夫々現像装置3を配設する態様のもの(所謂タンデム型)や、これらを組み合わせた態様のもの等も含まれる。
【0009】
また、像担持体1としては、潜像形成手段2による静電潜像を形成担持可能なものであれば、感光体、誘電体等適宜選定して差し支えなく、その形状についてもドラム状、ベルト状を問わない。
そして、潜像形成手段2については、静電潜像を形成するものであれば、帯電、露光工程を経た方式、あるいは、イオン流による潜像書込工程を含む方式など適宜選定して差し支えない。
【0010】
更に、現像装置3は、像担持体1上に形成された静電潜像を現像可能なものであれば、一成分現像、二成分現像、接触現像、非接触現像等適宜選定して差し支えなく、またこれら各種現像方式が混在するものであってもよい。
そして、現像装置3の数については、複数であればいくつであってもよい。尚、図1においては、四つの現像装置3a〜3dを具備した態様を例示している。
但し、各現像装置3(例えば3a〜3d)では、夫々外添剤Gが付着せしめられた形状係数130以下の色トナーTcを使用することが前提となる。
【0011】
また、中間転写体4は、トナー像Tを担持搬送可能なものであれば、その形状はロール状、ベルト状等適宜選定して差し支えない。
更に、一次転写手段5は、前記中間転写体4に前記像担持体1上のトナー像Tを静電転写するものであればよく、二次転写手段6も、記録媒体K上に前記中間転写体4上のトナー像Tを静電転写するものであればよい。
【0012】
そして、本発明に関連する参考発明においては、前記複数の現像装置3で使用される色トナーTcのうち、最終色の色トナーTcに対する外添剤Gの被覆率が、他色の色トナーTcに対する外添剤Gの被覆率よりも小さく設定されることが必要となる。ここでいう最終色の色トナーTcとは、画像形成工程において最後に中間転写体4に一次転写されるものをいい、例えば、図1に示す画像形成装置において、現像装置3a→3b→3c→3dの順で現像が行われるものとすれば、現像装置3dに収容される色トナーTcが最終色の色トナーTcとなる。
ここで、最終色の色トナーTcに対する外添剤Gの被覆率は、上述したとおり他色の色トナーTcに対する外添剤Gの被覆率よりも小さく設定されていればよいが、二次転写時のトナー飛び散りを確実に防止するという観点からすれば、前記最終色の色トナーに対する外添剤の被覆率は40%以下に設定されることが好ましい。
【0013】
次に、本発明について説明する。
本発明は、図1に示すように、一または複数の像担持体1と、前記像担持体1上に静電潜像を形成する潜像形成手段2と、外添剤Gが付着せしめられた形状係数130以下の色トナーTcによって前記像担持体1上の静電潜像を現像する複数の現像装置3(例えば3a〜3d)と、前記像担持体1に対向配置される中間転写体4と、前記中間転写体4上に前記像担持体1上のトナー像Tを転写する一次転写手段5と、記録媒体K上に前記中間転写体4上のトナー像Tを転写する二次転写手段6とを備えた画像形成装置において、最終色の色トナーTcが一次転写された後の中間転写体4上のトナー像Tを構成する色トナーTcより外添剤Gを回収する外添剤回収手段7を備えたことを特徴とする。
【0014】
このような技術的手段において、本発明の対象となる画像形成装置も、本発明に関連する参考発明と同様に、一つの像担持体1に複数の現像装置3を配設する態様のものは勿論のこと、例えば、複数の像担持体1に夫々現像装置3を配設する態様のもの(所謂タンデム型)や、これらを組み合わせた態様のもの等も含まれる。
【0015】
また、像担持体1、潜像形成手段2、現像装置3、中間転写体4、一次転写手段5及び二次転写手段6については、本発明に関連する参考発明で説明したものと同様のものから適宜選定して差し支えない。
そして、本発明においても、各現像装置3(例えば3a〜3d)で、夫々外添剤Gが付着せしめられた形状係数130以下の色トナーTcを使用することが前提となる。但し、本発明に関連する参考発明とは異なり、各色トナーTcに対する外添剤Gの被覆率の大小関係については適宜選定して差し支えない。
【0016】
更に、外添剤回収手段7は、最終色の色トナーTcが一次転写された後の中間転写体4上のトナー像Tを構成する色トナーTcより外添剤Gを回収する機能を有するものであれば適宜選定して差し支えないが、構成の簡易化という観点からすれば、前記中間転写体4上の色トナーTcを当該中間転写体4に引きつける方向の電界を形成する電界形成手段で構成することが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は、本発明に関連する参考発明が適用された画像形成装置の実施の形態1の概略構成を示したものである。
同図において、符号11は像担持体としての感光体ドラムであり、矢線A方向への回転に伴い、その表面には帯電装置12及び露光装置13(図中露光ビームを符号Bmで示す)などの周知の電子写真プロセスによって画像情報に応じた静電潜像が形成される。
また、この感光体ドラム11の周囲にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色に対応した現像器14Y、14M、14C、14Kを搭載したロータリー現像装置14が配設されており、感光体ドラム11に形成された静電潜像を現像器14Y、14M、14C、14Kのいずれかで現像することでトナー像Tを形成するようになっている。
尚、符号16は感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナであり、17は感光体ドラム11上の残留電荷を除去する除電ランプである。
【0018】
本実施の形態において、感光体ドラム11は、アルミニウムからなる素管の表面に負帯電系の有機光半導体層を設けたもので構成される。
また、現像は反転現像方式にて行われるため、使用されるトナーは全て負極性に帯電するものである。
そして、本実施の形態においては、各色成分トナーとして、スチレンアクリル樹脂微粒子と各々イエロー、マゼンタ、シアン、及び、ブラックの顔料微粒子を凝集・合一して体積平均粒径約5〜6μmに調製してなる、乳化凝集合一法(EA法)で製造したトナーを用いた。粒度分布指標(GSD)は1.23であった。平均粒径はコールターカウンター(コールター社製)で測定した体積平均粒径の値である。そして、重合の際の加熱時間と加熱温度を調整し、平均粒径、粒度分布が略同じ4種類(4色)のトナーを作成した。
トナーの形状は、形状係数ML2/Aで表し、光学顕微鏡(ミクロフォトFXA;ニコン社製)で得た該トナーの拡大写真を、イメージアナライザーLuzex3(NIRECO社製)により画像解析を行って以下の数式1により算出した値である。
【0019】
【数1】
【0020】
形状係数ML2/Aは、トナーの投影面積と、それに外接する円の面積との比で表しており、真球の場合100となり、形状が崩れるにつれ増加する。形状係数は、トナー粒子複数個に対して計算され、その平均値を代表値とする。本実施の形態では、形状係数100〜130の略球形なトナーを用いた。
また、離型性を高めるため、該トナーに、平均粒径10〜150nmのシリカ及び酸化チタン(チタニア)の無機微粒子を外添剤として適宜量外添し、平均粒径30〜40μm、抵抗値1010〜1013Ω・cmのフェライトビーズからなるキャリアと混合し現像ロール上で−25〜−35μC/gの帯電量を得た。尚、外添剤については、これらに限定されるものではない。
【0021】
そして、本実施の形態では、各色トナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のうち、ブラックトナーに対する外添剤の被覆率を35%とし、他のイエロー、マゼンタ、シアントナーに対する外添剤の被覆率を50%とした。
ここで、被覆率(以下、必要に応じて外添剤カバレッジという)は、X線光電子分光器(XPS)によるカバレッジ測定法に基づいて求めたものであり、これは、トナー粒子表面に無機微粒子が付着している割合(表面の付着面積割合)を測定したものである。本実施の形態では、X線光電子分光器として日本電子社製JPS−80を用いた。
尚、トナーとしては、本製造法により作成したトナー以外にも、懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化重合法、混練粉砕法等により形成された球形トナーを使用してもよく、また、上述したようなトナーとキャリアとを混在させた二成分系現像剤でも、トナーのみの一成分系現像剤でも構わないことは勿論である。
【0022】
また、符号20は感光体ドラム11の表面に当接するように配置された中間転写体としての中間転写ベルトであり、複数(本実施の形態では四つ)のロール21〜24に張架されて矢線B方向へ回動するようになっている。ここで、符号21は中間転写ベルト20の駆動ロール、22は従動ロール、23は中間転写ベルト20の張力を一定に制御するようにしたテンションロール、24は二次転写用の対向ロール(バックアップロール)である。
この中間転写ベルト20は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたものを用い、その体積抵抗率が106〜1014Ω・cmとなるように形成され、その厚みは例えば0.1mmに設定される。
【0023】
更に、中間転写ベルト20の感光体ドラム11に対向する部位(一次転写位置)において、中間転写ベルト20の裏面側には一次転写装置(本実施の形態では一次転写ロール)15が配設されており、この一次転写ロール15に図示しない電源によりトナーの帯電極性とは逆極性(本実施の形態では正極性)の一次転写バイアス(本実施の形態では+500V〜+1500V)を印加することで、感光体ドラム11上のトナー像Tが中間転写ベルト20に静電吸引されるようになっている。
【0024】
また、用紙Pの搬送経路に面した中間転写ベルト20の二次転写位置には、二次転写装置40が配設されており、本実施の形態では、中間転写ベルト20のトナー担持面側に圧接配置される二次転写ロール25と、中間転写ベルト20の裏面側に配設されて二次転写ロール25の対向電極をなす対向ロール(バックアップロール)24とを備えており、このバックアップロール24には転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が当接配置されている。この給電ロール26には、図示しない電源によりトナーの帯電極性と同極性(本実施の形態では負極性)の二次転写バイアス(本実施の形態では−500V〜−3000V)を印加することで、中間転写ベルト20上のトナー像Tが用紙P上に静電吸引される。
尚、符号27は二次転写ロール25表面に当接配置されるクリーニングブレード27aを具備したロールクリーナである。
【0025】
本実施の形態において、バックアップロール24は、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はEPDMゴムからなり、その表面抵抗率が107〜1010Ω/□となるように形成され、硬度は例えば70°(アスカC)に設定される。
【0026】
また、二次転写ロール25は、シャフトにカーボンを分散した発泡ウレタンゴム層を形成し、その表面にカーボンを分散したウレタンゴムのチューブを被覆し、更にその表面にフッ素コートを施したもので、その体積抵抗が103〜1010Ωとなるように形成され、硬度は例えば30°(アスカC)に設定される。
【0027】
また、二次転写装置40の下流には中間転写ベルト20上の残留トナーを除去するベルトクリーナ41が設けられている。
そして、本実施の形態では、二次転写ロール25及びベルトクリーナ41は、夫々図示しないリトラクト装置によって中間転写ベルト20と接離自在に配設されており、複数色の画像すなわち重ね画像が形成される場合には、最終色のトナー像Tが中間転写ベルト20に一次転写されるまで、これら両者は中間転写ベルト20から離間するようになっている。
尚、符号42は、中間転写ベルト20の端部且つ非画像部に設けられた基準位置検知用の反射マーク20aを検知するベルト位置検知センサである。
【0028】
更に、用紙搬送系は、用紙トレイ50からの用紙Pをフィードロール51で送出し、搬送ロール52を介してレジストレーションロール(レジストロール)53で一旦位置決め停止させた後に所定のタイミングで二次転写位置へと用紙Pを送り込むようになっており、二次転写後の用紙Pを図示外の用紙搬送ガイドを介して加熱加圧定着器60へと搬送し、その後搬送ロール52で排出するようになっている。
尚、本実施の形態では、定着後の用紙Pを反転し再び二次転写部に向けて搬送する反転搬送機構が付設されており、正逆方向に回転することで用紙Pを反転させる反転ロール54と、反転後の用紙Pを前記レジストロール53の手前側まで搬送する反転搬送ロール55とを具備している。
【0029】
次に、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の作像プロセスについて説明する。
今、図示外のスタートスイッチがオン操作されると、所定の作像プロセスが実行される。
まず、感光体ドラム11の表面が帯電装置12によって帯電された後、露光装置13からの露光ビームBmによって潜像が書き込まれる。このとき、感光体ドラム11に書き込まれた静電潜像がイエローの画像情報に対応したものであれば、この静電潜像はイエローのトナーが収容されるイエロー現像器14Yで現像され、感光体ドラム11上にはイエローのトナー像Tが形成される。
そして、感光体ドラム11上に形成されたトナー像Tは、感光体ドラム11と中間転写ベルト20とが接する一次転写位置で一次転写ロール15に印加される一次転写バイアスによって中間転写ベルトに転写される。一方、一次転写後に感光体ドラム11上に残留したトナーはドラムクリーナ16によって除去され、感光体ドラム11の残留電荷は除電ランプ17によって除去される。
【0030】
このとき、単色画像を形成する場合には、中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像Tを直ちに用紙Pに二次転写するのであるが、複数色のトナー像Tを重ね合わせたカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム11上でのトナー像Tの形成並びにこのトナー像Tの一次転写の工程が色数分だけ繰り返される。
例えば、4色のトナー像Tを重ね合わせたフルカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム11上にはその一回転毎にイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの順でトナー像Tが形成され、これらトナー像Tは順次中間転写ベルト20に一次転写される。一方、中間転写ベルト20は、最初に一次転写されたイエローのトナー像Tを保持したまま感光体ドラム11と同一周期で回動し、中間転写ベルト20上には、所定の位置にその一回転毎にマゼンタ、シアン及びブラックのトナー像Tが重ねられていく。
【0031】
このようにして中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像Tは、中間転写ベルト20の回動に伴って二次転写位置へと搬送される。
一方、用紙Pはフィードロール51により用紙トレイ50から取り出され、搬送ロール52によって送り出されてレジストロール53の位置まで搬出される。その後用紙Pは所定のタイミングで二次転写位置へと供給され、バックアップロール24に対して、二次転写ロール25が用紙Pをニップする。
すると、二次転写位置では、二次転写ロール25とバックアップロール24との間に形成される転写電界の作用で、中間転写ベルト20に担持されたトナー像Tが用紙Pに一括転写(二次転写)される。
その後、トナー像Tが二次転写された用紙Pは、加熱加圧定着器60へと搬送され、用紙P上のトナー像Tが定着される。
一方、二次転写後に中間転写ベルト20に付着した残留トナーは、ベルトクリーナ41によって除去される。
【0032】
ここで、本実施の形態では、各色トナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のうち、ブラックトナーに対する外添剤カバレッジを35%に設定し、他のイエロー、マゼンタ、シアントナーに対する外添剤カバレッジを50%に設定していたが、これは次の理由による。
【0033】
本発明者は、図2に示す画像形成装置において、各色トナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対する外添剤カバレッジを夫々50%に設定し、一次転写プロセス中のトナーの特性変化について調査を行った。具体的には、中間転写ベルト20上にこれら4色のトナーを順次一次転写し、形成された各色トナー毎に帯電量及び外添剤カバレッジを評価した。この実験においては、通常の作像プロセスと同じ順序、すなわち、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順で作像が行われるため、イエロートナーは4回、マゼンタトナーは3回、シアントナーは2回、そしてブラックトナーは1回、夫々一次転写バイアスが印加されることとなる。
【0034】
その結果、帯電量については各色トナー間で大きな変化がみられなかったが、外添剤カバレッジについては、各色トナー間で大きな差異がみられた。
図3には、トナーが受ける一次転写の回数とトナーの外添剤カバレッジとの関係を示す。これによれば、一次転写を受ける毎に外添剤カバレッジが減少すること、すなわち、外添剤がトナーから剥がされていることが把握される。これは、トナーに外添剤を付着させるため、外添剤としてトナーと逆極性に帯電するものを用いていることから、外添剤が一次転写バイアスにより感光体ドラム11側へと転移したことが原因と考えられる。
【0035】
図4には、トナーの外添剤カバレッジと中間転写ベルト20に対するトナーの付着力との関係を調査した結果を示す。これによれば、外添剤カバレッジが少ないものほど付着力が大きくなること、すなわち、静電的な外乱に対し安定となることが把握される。また、同時に二次転写時のトナーの飛び散りについて評価を実施したところ、外添剤カバレッジが少ないものほど、付着力が大きくなって飛び散りが生じにくくなることがわかった。
但し、各色成分トナーの外添剤カバレッジをすべて低く設定すると、一次転写効率が低下し、また、帯電安定性やクリーニング性などの重要な機能も低下することとなってしまう。
【0036】
そこで、本発明者は、一次転写プロセス終了後(二次転写時)の外添剤カバレッジが高い最終色トナー(本実施の形態ではブラック)に着目した。
図5には、最終色トナー(本実施の形態ではブラック)の転写前の外添剤カバレッジと二次転写時のトナーの飛び散りレベル及びクリーニング性との関係を示す。
この結果より、転写前(ブラック現像器14K中)のブラックトナーの外添剤カバレッジを40%以下にすることでトナーの飛び散りを防止でき、外添剤カバレッジが20%以上にすることで、クリーニング性能も確保できることもわかる。
【0037】
尚、他色(イエロー、マゼンタ、シアン)トナーの転写前の外添剤カバレッジについては、一次転写効率の確保という観点から、ブラックトナーと同程度まで低くする必要はない。すなわち、これらイエロー、マゼンタ、シアントナーの外添剤カバレッジは、図3から明らかなように、転写前に50%であっても二次転写時には40%以下まで低下することから、ブラックトナーの外添剤カバレッジよりも大きくする必要がある。
また、これらイエロー、マゼンタ、シアントナーの外添剤カバレッジは、二次転写時にブラックトナーの外添剤カバレッジと略同等となっていることから、二次転写時の剥離放電に対抗することのできる付着力を確保でき、これらトナーの飛び散りも防止できるものと考えられる。
【0038】
このように、本実施の形態では、最終色であるブラックトナーの外添剤カバレッジを他色(イエロー、マゼンタ、シアン)よりも低く設定することで、中間転写ベルト20上でのトナーの付着力を増大させるようにしたので、二次転写時のトナーの飛び散りを防止することができる。尚、他色のトナーについては、複数回の一次転写を受けているので、自動的に外添剤カバレッジが減少し、トナーの付着力が増大することとなる。そして、ブラックの外添剤カバレッジを40%以下に設定することで、より確実に二次転写時のトナーの飛び散りを防止することが可能となる。
言い換えれば、最終色の色トナーに対する外添剤の被覆率を、他色の色トナーに対する外添剤の被覆率よりも小さく設定することにより、中間転写体と色トナーとの付着力を増大させるようにしたので、外添剤が付着せしめられた所謂球形トナーを使用する際にも、二次転写時のトナーの飛び散りを有効に防止することができる。
これは、低湿環境下の画像形成時や反転搬送機構を用いた両面画像形成時等において特に有効である。
【0039】
また、本実施の形態では、最終色をブラックとし、ブラックトナーの外添剤カバレッジを低くするようにしたので、モノクロ画像(ブラックの単色画像)形成時にも、同様にトナーの飛び散りを防止することができる。
【0040】
◎実施の形態2
図6は、本発明が適用された画像形成装置の実施の形態2の概略構成を示したものである。
尚、本実施の形態に係る画像形成装置の構成要素のうち、実施の形態1に係る画像形成装置と同様のものについては、実施の形態1と同様の符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
【0041】
本実施の形態においても、各色成分トナーとして、実施の形態1で説明した所謂球形トナーが用いられる。
但し、各色トナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対する外添剤カバレッジについては、実施の形態1とは異なり、一律に50%としている。
【0042】
また、本実施の形態に係る画像形成装置では、一次転写位置の下流側且つ二次転写位置の上流側、具体的にはテンションロール23と二次転写装置40との間に、外添剤回収装置30が設けられている。
ここで、外添剤回収装置30は、中間転写ベルト20を挟んで配設される導電性弾性ロール31と外添剤回収ロール32とを有しており、外添剤回収ロール32には付着した外添剤を掻き落とすための外添剤クリーナ32aが当接配置されている。そして、導電性弾性ロール31には、電源33によって正の電圧が印加され、一方外添剤回収ロール32は接地されている。これは、導電性弾性ロール31と外添剤回収ロール32との間に電界を印加するものである。そして、形成される電界は、トナー像Tを中間転写ベルト20方向に引きつけ、外添剤を外添剤回収ロール32に付着させる方向のものである。
ここで、導電性弾性ロール31は、一次転写ロール15と同様のロールを用い、外添剤回収ロール32は、アルミ・ドラムを用いた。
【0043】
また、この外添剤回収装置30は、二次転写される直前のトナー像Tに対して動作する。つまり、フルカラー画像形成時には、最後に形成されるブラックのトナー像Tが、中間転写ベルト20に一次転写されてから動作することになる。
ここでは、動作時に中間転写ベルト20を挟んで導電性弾性ロール31及び外添剤回収ロール32が所定の圧力で押圧されるとともに、所定の電圧を印加することで電界が形成される。このとき、外添剤回収ロール32は中間転写ベルト20表面と接触し、二次転写直前のトナー像Tは、その表面が外添剤回収ロール32と接触して、中間転写ベルト20上のトナー像Tより外添剤を回収することとなる。このとき、導電性弾性ロール31及び外添剤回収ロール32は、中間転写ベルト20とほぼ等速で回転するため、トナー像Tそのものを乱すことにはならない。
【0044】
また、非動作時には、電界の形成(電圧の印加)を停止するとともに、外添剤回収ロール32を中間転写ベルト20から遠ざかる方向に移動させる。これによって外添剤回収ロール32と中間転写ベルト20とが離間することとなる。
尚、本実施の形態では、外添剤回収装置30の非動作時に外添剤回収ロール32と中間転写ベルト20の離間を行うよう構成した。しかし、中間転写ベルト20上のトナー像Tに影響を及ぼさなければ、必ずしも離間しなくともよい。
このようにして、二次転写直前のトナー像Tから外添剤が減少せしめられることとなる。
【0045】
以上の様な構成及びトナーにおいて、本発明の具体的実施例を示す。
ここで使用した画像形成装置は、プロセス・スピード220mm/secである。
感光体ドラム11は−600Vに帯電され、露光ビームBmによって露光される画像部の電位は、−200Vとなるよう設定されている。また、現像器の現像ロールには、直流成分−480Vに振幅(ピークトゥピーク)1.0kV、周波数9.0kHz、Duty0.65の交流成分を重畳した現像バイアスが印加されている。これにより、負極性に帯電したトナーは感光体ドラム11上に現像され、トナー像Tを形成する。
【0046】
一次転写ロール15には、定電流源(図示せず)より所定の電流が供給される。ここでは、温湿度検出装置(図示せず)の検出結果に応じて制御するものとし、用紙P上でのトナー飛散が顕著になる低温、低湿環境下では、18μAとなるように設定されている。この電流値は、一次転写効率が良好であって、すでに一次転写されたトナーの感光体ドラム11への再転写が発生しない条件を設定すればよい。
【0047】
二次転写では、バックアップロール24の電位が−2.8kVとなるように電圧を印加した。この電位は、単色トナー像及び多重色トナー像の転写性能のバランスから決められるものである。このときの環境は10℃、15%RHであった。
【0048】
次に、導電性弾性ロール31に印加する電圧を変化させ、導電性弾性ロール31及び外添剤回収ロール32の間の電位差とトナー飛散との関係を調べた。また、このときの外添剤回収ロール32へのトナーの付着も調査した。
この結果を図7に示す。
同図より、トナー飛散は、電位差を大きくすることで改善されることがわかる。しかし、極端に大きくしていくと、トナーが逆極性に帯電してしまうために外添剤回収ロール32へのトナー付着が顕著となり、中間転写ベルト20上のトナー像Tを乱してしまうことになる。
以上の結果より、本実施の形態においては、導電性弾性ロール31に800〜1000Vの電圧を印加することで、トナー飛散のないプリントが得られることが示された。
【0049】
尚、ここでは、導電性弾性ロール31及び外添剤回収ロール32との間の電位差によって改善される例を示したが、中間転写ベルト20、導電性弾性ロール31、外添剤回収ロール32あるいはトナーの材料や物性などに応じて変更することが好ましい。また、プロセススピードが異なる場合にも、同様に電界を調整して印加することが好ましい。
【0050】
更に、導電性弾性ロール31に900Vの電圧を印加し、トナー飛散が発生しやすい両面プリントの裏面プリント(SIDE 2)時に外添剤回収装置30を動作させるよう制御した場合の確認を実施した。この場合にも上記のように、画像の乱れもなく効果的にトナー飛散を抑制することができた。
【0051】
このように、本実施の形態では、一次転写プロセス終了後の中間転写ベルト20上のトナーから外添剤を回収することで、中間転写ベルト20上でのトナーの付着力を増大させるようにしたので、実施の形態1と同様、二次転写時のトナーの飛び散りを防止することができる。
【0052】
◎実施の形態3
本実施の形態は、実施の形態2と略同様であるが、外添剤回収装置30を独立して配設せず、一次転写装置15で兼用するようにしたものである。
具体的に説明すると、図2に示す画像形成装置において、最終色(ここではブラック)の一次転写後に中間転写ベルト20を更に一回転(追加回転)させ、一次転写位置をもう一度通過させた後に二次転写を行うようにする。この追加回転時の一次転写装置の印加電流は、通常の一次転写時と同様に18μAとした。
【0053】
このような構成においても、トナー飛散のないプリントを得ることができた。
そして、一次転写電流が18μAの時、一次転写ロール15と感光体ドラム11との間の電位差を調査したところ、約900Vであった。このことから、一次転写位置でも実施の形態2で説明した外添剤回収装置30と同様な電界が作用しているものと考えられる。
【0054】
このように、本実施の形態では、中間転写ベルト20上に一次転写を行った後、トナー像Tを形成せずに追加回転を行うことにより、一次転写装置15を外添剤回収手段として使用することができる。
尚、本実施の形態では、追加回転時の転写電流値を通常転写時の電流値と同様としたが、これに限られるものではなく、トナー飛散を抑制でき、中間転写ベルト20上のトナー像Tの感光体ドラム11への再転写が防止できるのであれば、必ずしもこの限りではない。
【0055】
◎実施の形態4
図8は、本発明が適用された画像形成装置の実施の形態4の概略構成を示す。
同図において、本実施の形態に係る画像形成装置は、例えば電子写真方式にて各色成分トナー像Tが形成される複数の画像形成ユニット100(具体的には100Y、100M、100C、100K)と、各画像形成ユニット100で形成された各色成分トナー像Tを順次転写(一次転写)保持させる中間転写体としての中間転写ベルト110と、中間転写ベルト110上に転写された重ね画像を記録材としての用紙Pに一括転写(二次転写)させる一括転写装置120と、一括転写されたトナー像Tを用紙P上に定着させる定着装置150とを備えたものである。
【0056】
本実施の形態において、各色成分の画像形成ユニット100(具体的には100Y、100M、100C、100K)は、矢線A方向に回転する像担持体としての感光体ドラム101(具体的には101Y、101M、101C、101K)の周囲に、感光体ドラム101が帯電される一様帯電装置102(具体的には102Y、102M、102C、102K)、感光体ドラム101上に静電潜像が書き込まれるレーザ露光装置103(具体的には103Y、103M、103C、103K、尚、図中レーザビームを符号Bmで表す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム101上の静電潜像が可視像化される現像装置104(具体的には104Y、104M、104C、104K)、転写域通過後の感光体ドラム101をクリーニングするドラムクリーナ106(具体的には106Y、106M、106C、106K)等の電子写真デバイスを順次配設したものである。
そして、各感光体ドラム101と中間転写ベルト110とが対向する一次転写位置において、中間転写ベルト110の裏面側には一次転写装置としての一次転写ロール105(具体的には105Y、105M、105C、105K)が配設されている。
【0057】
また、中間転写ベルト110は、複数(本実施の形態では4つ)の支持ロール111〜114に掛け渡されたものであって、本実施の形態では、支持ロール111が中間転写ベルト110の駆動ロールとして、支持ロール112が従動ロールとして、支持ロール113が傾動自在に配設されるステアリングロールとして、更に、支持ロール114が後述するように一括転写装置120のバックアップロールとして用いられている。
ここで、上記中間転写ベルト110としては、実施の形態1で説明したものと同様のものが用いられている。
【0058】
更に、用紙Pの搬送経路に面した中間転写ベルト110の一括転写位置(二次転写位置)には一括転写装置120が配設されており、本実施の形態では、中間転写ベルト110のトナー像担持面側に圧接配置される二次転写ロール115と、中間転写ベルト110の裏面側に配置されて二次転写ロール115の対向電極をなす対向ロール(バックアップロール)114とを備えている。
この二次転写ロール115の周面にはロールクリーナ121が設けられており、また、バックアップロール114には図示しない電極ロールが当接し給電を行うようになっている。
更に、一括転写装置120の下流側には、中間転写ベルト110上の残留トナーを除去するベルトクリーナ141が設けられている。
これら二次転写ロール115、バックアップロール114等についても、実施の形態1で説明したものと同様のものが用いられる。
【0059】
また、本実施の形態において、用紙搬送系は、用紙トレイ116からの用紙Pをフィードロール117で送出し、所定のタイミングで二次転写位置へと用紙Pを送り込み、二次転写後の用紙Pを定着装置150へと搬送するようになっている。尚、符号118は用紙搬送経路中に設けられる搬送ロールであり、119はレジストロール(レジロール)である。
【0060】
更に、ブラック画像形成ユニット100Kの下流側には、外添剤回収装置130が配設されている。
この外添剤回収装置130は、中間転写ベルト110を挟んで配設される導電性弾性ロール132と外添剤回収ロール131とを有しており、外添剤回収ロール131には付着した外添剤を掻き落とすための外添剤クリーナ131aが当接配置されている。尚、これらについては実施の形態2で説明したものと同様である。
【0061】
また、本実施の形態においても、実施の形態2と同様に、各色成分トナーとして所謂球形トナーが用いられ、各色トナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対する外添剤カバレッジは、一律に50%である。
【0062】
次に、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の作像プロセスについて説明する。
今、図示外のスタートスイッチがオン操作されると、所定の作像プロセスが実行される。
具体的に述べると、例えば、このカラー画像形成装置をデジタルカラー複写機として構成する場合には、図示しない原稿台にセットされる原稿をカラー画像読み取り装置により読み取り、その読み取り信号を画像信号処理手段によりデジタル画像信号に変換してメモリーに一時的に蓄積し、その蓄積されている4色(Y、M、C、K)のデジタル画像信号に基づいて各色のトナー像形成を行なわせるようにする。
【0063】
すなわち、画像信号処理手段から入力される各色のデジタル画像信号に応じて画像形成ユニット100(具体的には100Y、100M、100C、100K)を夫々駆動する。そして、各画像形成ユニット100では、一様帯電装置102により一様に帯電された感光体ドラム101に前記デジタル信号に応じた静電潜像をレーザ露光装置103にて夫々書き込ませる。
そして、これらの各静電潜像を各色のトナーを収容した現像装置104により現像して上記各色のトナー像Tを形成させる。
尚、このカラー画像形成装置をプリンタ等の装置として構成する場合には、外部などから画像信号処理手段に入力される画像信号に基づいて各色のトナー像形成を行うようにすればよい。
【0064】
そして、各感光体ドラム101上に形成されたトナー像Tは、各感光体ドラム101と中間転写ベルト110とが接する一次転写位置で一次転写ロール105によって感光体ドラム101から中間転写ベルト110の表面に順次転写される。
【0065】
このようにして中間転写体ベルト110に一次転写されたトナー像Tは中間転写ベルト110上で重ね合わされ、中間転写ベルト110の回動に伴って二次転写位置へと搬送される。
【0066】
この間、中間転写ベルト110上のトナー像Tは外添剤回収装置130を通過する。このとき、外添剤回収ロール131と導電性弾性ロール132との間に印加される電圧によって回収電界が形成され、トナー像Tを構成するトナーに付着した外添剤の一部が外添剤回収ロール131側に転移する。
【0067】
一方、フィードロール117によって用紙トレイ116から用紙Pが搬出され、この用紙Pは所定のタイミングで二次転写位置へと供給され、二次転写ロール115と中間転写ベルト110との間に挟み込まれる。
【0068】
すると、二次転写位置では、二次転写ロール115とバックアップロール114との間に形成される転写電界の作用で、中間転写ベルト110上に担持されたトナー像Tが用紙Pに一括転写される。このトナー像Tが転写された用紙Pは、定着装置150へと搬送されトナー像Tの定着が行われる。
一方、二次転写後に中間転写ベルト110上に残留したトナーは、ベルトクリーナ141によってクリーニングされる。
【0069】
このように、所謂タンデム型の画像形成装置においても、一次転写プロセス終了後の中間転写ベルト110上のトナーから外添剤を回収し、中間転写ベルト110上でのトナーの付着力を増大させることで、実施の形態2と同様、二次転写時のトナーの飛び散りを防止することができる。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、最終色の色トナーが一次転写された後の中間転写体上のトナー像を構成するトナーより外添剤を回収することにより、中間転写体と色トナーとの付着力を増大させるようにしたので、外添剤が付着せしめられた所謂球形トナーを使用する際にも、二次転写時のトナーの飛び散りを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。
【図2】 本発明に関連する参考発明が適用された画像形成装置の実施の形態1の概略構成図である。
【図3】 トナーが受ける一次転写の回数とトナーの外添剤カバレッジとの関係を示すグラフ図である。
【図4】 トナーの外添剤カバレッジと中間転写ベルトに対するトナーの付着力との関係を示すグラフ図である。
【図5】 最終色トナーの転写前の外添剤カバレッジと二次転写時のトナーの飛び散りレベル及びクリーニング性との関係を示すグラフ図である。
【図6】 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態2の概略構成図である。
【図7】 導電性弾性ロール及び外添剤回収ロールの間の電位差とトナー飛散及び外添剤回収ロールへのトナー付着を示す図表である。
【図8】 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態4の概略構成図である。
【符号の説明】
1…像担持体,2…潜像形成手段,3…現像装置,4…中間転写体,5…一次転写手段,6…二次転写手段,7…外添剤回収手段,K…記録媒体
Claims (2)
- 一または複数の像担持体と、
前記像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
外添剤が付着せしめられた形状係数130以下の色トナーによって前記像担持体上の静電潜像を現像する複数の現像装置と、
前記像担持体に対向配置される中間転写体と、
前記中間転写体上に前記像担持体上のトナー像を転写する一次転写手段と、
記録媒体上に前記中間転写体上のトナー像を転写する二次転写手段とを備えた画像形成装置において、
最終色の色トナーが一次転写された後の中間転写体上のトナー像を構成する色トナーより外添剤を回収する外添剤回収手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記外添剤回収手段は、前記中間転写体上の色トナーを当該中間転写体に引きつける方向の電界を形成する電界形成手段からなることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000230620A JP4062391B2 (ja) | 2000-07-31 | 2000-07-31 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000230620A JP4062391B2 (ja) | 2000-07-31 | 2000-07-31 | 画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002040740A JP2002040740A (ja) | 2002-02-06 |
JP4062391B2 true JP4062391B2 (ja) | 2008-03-19 |
Family
ID=18723552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000230620A Expired - Fee Related JP4062391B2 (ja) | 2000-07-31 | 2000-07-31 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4062391B2 (ja) |
-
2000
- 2000-07-31 JP JP2000230620A patent/JP4062391B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002040740A (ja) | 2002-02-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4208513B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2008020906A (ja) | 現像剤および画像形成方法 | |
JP2001075448A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4150873B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JPH08137368A (ja) | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP4314874B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2000242152A (ja) | カラー画像形成装置 | |
JP2011158603A (ja) | 現像装置及び画像形成装置 | |
JP4062391B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4085606B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4072666B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2001117366A (ja) | 現像装置及び現像方法、並びに電子写真式画像形成装置 | |
JP2000227727A (ja) | 画像形成装置 | |
JPH08248753A (ja) | 現像装置及び画像形成装置 | |
JPH0764366A (ja) | 多色画像形成方法及び装置 | |
JP4099621B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP3082546B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4032643B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP3849656B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4423890B2 (ja) | 現像装置及び画像形成装置 | |
JP2000181169A (ja) | カラー画像形成装置 | |
JPH11272091A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2005275022A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2022102967A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2002169389A (ja) | 画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040921 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070615 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070627 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070824 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071205 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071218 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110111 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120111 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120111 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140111 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |