JP4061521B2 - 電動カーテン装置用従動プーリ機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、手動可能な電動カーテン装置、特に過負荷を検出してモータを自動停止する電動カーテン装置に好適な従動プーリ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動カーテン装置は、カーテンレールと、その一端側に連結された駆動プーリ機構と、他端側に連結された従動プーリ機構と、カーテンレール内にループ状に張架されて駆動プーリ機構の駆動プーリと従動プーリ機構の従動プーリに掛けられた引分紐又はワイヤと、駆動プーリ機構に付設されて駆動プーリを回転させるモータとからなる。
【0003】
従来の従動プーリ機構は、図4に示すように、カーテンレールに1端部を連結するフレーム18と、そのフレームの他端に固定するエンドプレート19と、フレーム内に摺動可能に収容したプーリケース21とを備え、フレーム18の1端側下面から固定プレート22を、プーリケース21の下面から移動プレート23をそれぞれ垂下し、エンドプレート19から固定プレート21にボルト24を通し、そのボルト24に移動プレート23を遊嵌し、移動プレート23と固定プレート22の間のボルト24にコイルばね25を遊嵌してダイヤル形調整ナット26をはめる構造である。この調整ナット26でコイルばね25を圧縮し、コイルばね25の弾性反発力でプーリケース21をその中の従動プーリと共に他端側へ押圧し、従動プーリに掛けた引分紐又はワイヤのテンションを調整していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
手引き可能な電動カーテンレールにおいて、従来の従動プーリ機構ではダイヤル形調整ナットのテンション調整により、手引き時のカーテン開閉引力が変化し、その結果、テンションを張りすぎると、手引き操作が重くなり、テンションが緩いと、駆動プーリと引分紐がスリップしてしまう。調整が微妙な上に、こまめな調整が必要であった。
【0005】
負荷検出による自動停止する方式の電動カーテン装置においては、停止時に瞬間的に引分紐と駆動プーリに大きな負荷がかかることになる。この衝撃を伴った負荷のくり返しで、引分紐、駆動プーリがダメージを受け、摩耗、破損を早めていた。
従来のエンドキャップが装着された従動プーリ機構はエンドキャップは一体構造であり、ランナーの出し入れのたびに、エンドキャップ全体を外す必要があり、手間がかかった。又、従来のものは、テンション調整用のダイヤル形ナットが露出しているため、外観が見苦しかった。
【0006】
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、その課題は手引き可能な電動カーテンレール内に張設した引分紐のテンション調整が不要な機構であって、手引き時の操作性が良好であり、かつランナー出し入れが容易であり、かつ外観意匠も向上する電動カーテン装置の従動プーリ機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するため、本発明が採用する手段は、カーテンレールに長手方向の1端部を連結するフレームと、そのフレーム内に長手方向に摺動可能に収容するプーリケースと、そのプーリケースに回転自在に支持するプーリと、フレームとプーリケースの間に介在してプーリケースを長手方向他端側に弾圧するコイルばねとを備えた従動プーリ機構において、プーリケースにプーリを上からはめる軸部と、上方及び1端側がに開放し、コイルばねの他端を受ける他端側がプーリに近接するばね溝部とを一体に形成し、フレームにそのばね溝部内に垂下してコイルばねの1端側を受けるばね受けを一体に形成し、プーリケースにプーリの上下位置を規制するプーリカバーを付設したことにある。
【0008】
使用するコイルばねを比較的弱いばねでストロークをある程度大きくすることにより、テンションは小さくなり、負荷検知時の衝撃が緩和され、又手引きが軽くなる。
フレーム(2)の長手方向に直交する両側面に長穴をあけ、その長穴の周囲にプーリケースの位置を確認するためのマークを設けると、引分紐も初期テンション調整をしやすくなる。
【0009】
カーテンレールの下端部をカバーするアンダーキャップを、従動プーリ機構をカバーするエンドキャップとは別体にして脱着自在に設けると、ランナーの出し入れが容易になり、外観も良好になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は本発明実施例の中央縦断面図、図2はその分解斜視図である。
実施例の従動プーリ機構1は、板金製のフレーム2と、そのフレーム内に長手方向摺動自在に挿入した合成樹脂製のプーリケース3と、そのプーリケース3の軸部4に回転自在にはめた合成樹脂製のプーリ5と、金属製のブッシュ6と、そのプーリとブッシュの上下位置を規制するプーリカバー7と、プーリケース3の長手方向に延長するばね溝部8に収容したコイルばね9とからなる。ばね溝部8は上方と1端側が開放し、コイルばね9の他端を受ける他端側はプーリ5に近接する。
【0011】
フレーム2はカーテンレール10にはめて結合する1端側の連結部11と、その連結部から長手方向他端側へ延長し内部にプーリケースを収容する本体部12からなり、連結部11はカーテンレール10と相似形の輪部を有する。本体部12は前後が開放し、底にスリットがある長方形の箱体であり、上面の前端中央部にはばね溝8に垂下してコイルばね9の1端側を受けるばね受け13が一体に形成される。本体部12の左右両側面には内部を摺動するプーリケース3の位置を確認するための長穴14があけられる。長穴14にプーリケース3の両側に一体に形成したストッパ27をはめ、プーリケース3のフレーム2に対する摺動範囲を長穴14とストッパ27の当接により規定する。フレーム2の上面には、カーテンレールのエンドキャップを固定するねじ穴15を設ける。
【0012】
カーテンの引分紐20はプーリ5に掛けられ、プーリ5はプーリケース23と共に摺動する。プーリケース3はそのばね溝8に入れたコイルばね9の弾性反発力によりプーリケース3と共にプーリ5を長手方向他端側へ押圧し、引分紐20にテンションを付与する。過負荷を検出してモータを自動停止させる方式の電動カーテン装置のコイルばね9は、低テンションであり、引分紐20のたるみを防止し、モータの始動及び停止時のショックを吸収する。図示していないが、必要であれば、コイルばねにオイルダンパー又はフリクションダンパーを組み合わせる。
【0013】
カーテンレール10のエンドキャップ16はボルト28を介してフレーム2に脱着自在に固定される。エンドキャップ16は従動プーリ機構1を略全面的にカバーする。エンドキャップ16の下面端部のフック掛け17にカーテンのフックを掛けると、従動プーリ機構1はカーテン幅内に収まる。したがって、従来のものと異なり、カーテン幅から従動プーリ機構が突出してカーテン装置の外観を見苦しくすることはない。
【0014】
エンドキャップ16とは別体のアンダーキャップ30でカーテンレール10の下端部をカバーする。アンダーキャップ30はフレーム2に弾性的に外嵌し、アンダーキャップ30の後端に形成した爪31をエンドキャップ16に設けた爪穴32に掛け止めしてアンダーキャップ30の位置決めをする。このアンダーキャップ30は脱着自在であり、外すと、カーテンレール10へのランナーの出し入れが可能となる。
【0015】
引分紐のテンションは小さいから、テンションの調整は始めの一度だけでよい。この初期調整は、装置組立時に行う。図3に示すように、フレーム2の長穴14からプーリケース3の側面が見える。このプーリケース3の側面の一部、例えばストッパ27を長穴14の周りのマーク29に合わせると、引分紐20のループ長をたやすく調整することができる。
【0016】
カーテンレール10のエンドキャップ16はボルト28を介してフレーム2に脱着自在に固定される。エンドキャップ16は従動プーリ機構1を略全面的にカバーする。エンドキャップ16の下面端部のフック掛け17にカーテンのフックを掛けると、従動プーリ機構1はカーテン幅内に収まる。したがって、従来のものと異なり、カーテン幅から従動プーリ機構が突出してカーテン装置の外観を見苦しくすることはない。
【0017】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明の電動カーテン装置用従動プーリ機構は、従来のフレームの下面に引分紐にテンションを負荷するコイルばねを設けていたものとは異なり、フレーム内に収容したプーリケースのばね溝部にコイルばねを入れたから、従動プーリ機構はコンパクトになってカーテン幅内に収まり、電動カーテン装置全体の外観が良好になるだけでなく、低テンションであるため、手動時の操作性が向上するという優れた効果を奏する。特に、エンドキャップに脱着自在なアンダーキャップを設けたものは、ランナーのレールへの出入りが容易になるという格別の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の従動プーリ機構の中央縦断面図、
【図2】図1の従動プーリ機構の分解斜視図、
【図3】図1のカーテンレールの要部正面図、
【図4】従来例の斜視図、
【符号の説明】
1:従動プーリ機構
2:フレーム
3:プーリケース
4:軸部
5:プーリ
6:ブッシュ
7:プーリカバー
8:ばね溝部
9:コイルばね
10:カーテンレール
11:連結部
12:本体部
13:ばね受け
14:長穴
15:ねじ穴
16:エンドキャップ
17:フック掛け
18:フレーム
19:エンドプレート
20:引分紐
21:プーリケース
22:固定プレート
23:移動プレート
24:ボルト
25:コイルばね
26:調整ナット
27:ストッパ
28:ボルト
29:マーク
30:アンアーキャップ
31:爪
32:爪穴
Claims (3)
- カーテンレール(10)に長手方向の1端部を連結するフレーム(2)と、前記フレーム内に長手方向摺動可能に収容するプーリケース(3)と、前記プーリケースに回転自在に支持するプーリ(5)と、前記フレームと前記プーリケースの間に介在して前記プーリケースを長手方向他端側に弾圧するコイルばね(9)とを備えた従動プーリ機構(1)であって、前記プーリケースは前記プーリを上からはめる軸部(4)と、上方及び1端側が開放し、前記コイルばねを受けるばね溝部(8)とを有し、前記フレームは前記ばね溝部内に垂下して前記コイルばねの1端を受けるばね受け(13)を有し、前記コイルばねの他端を受ける前記ばね溝部の他端側は前記プーリに近接し、前記プーリケースに前記プーリの上下位置を規制するプーリカバー(7)が付設されることを特徴とする電動カーテン装置用従動プーリ機構。
- フレーム(2)の長手方向に直交する両側面に長穴(14)があけられ、前記長穴の周囲にプーリケース(3)の位置を確認するためのマーク(29)が設けられることを特徴とする請求項1記載の電動カーテン装置用従動プーリ機構。
- フレーム(2)に従動プーリ機構(1)をカバーするエンドキャップ(16)と、前記エンドキャップに接続してカーテンレール(10)の下端をカバーするアンダーキャップ(30)とを脱着自在に取り付けたことを特徴とする請求項1又は2記載の電動カーテン装置用従動プーリ機構。
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Country Status (1)
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1999
- 1999-06-11 JP JP16504999A patent/JP4061521B2/ja not_active Expired - Lifetime
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