JP4059969B2 - 表示装置およびその駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
【0002】
本発明は、アクティブマトリクス型の半導体表示装置に関する。特にアクティブマトリクス型の液晶表示装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
【0004】
最近安価なガラス基板上に半導体薄膜を形成した半導体装置、例えば薄膜トランジスタ(TFT)を作製する技術が急速に発達してきている。その理由は、アクティブマトリクス型半導体表示装置(特にアクティブマトリクス型液晶表示装置)の需要が高まってきたことによる。
【0005】
アクティブマトリクス型液晶表示装置は、マトリクス状に配置された数十〜数百万個もの各画素にTFTが配置され、各画素電極に出入りする電荷をTFTのスイッチング機能により制御するものである。
【0006】
従来、アクティブマトリクス型液晶表示装置には、ネマチック液晶を用いたTN(ツイストネマチック)モードが一般に採用されてきたが、最近、しきい値のない反強誘電性液晶を用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置が注目を浴びている。
【0007】
しきい値のない反強誘電性液晶を用いたアクティブマトリクス型の液晶表示装置は、例えば、▲1▼特開平9−50049号公報、▲2▼特開平9−50050号公報、▲3▼特開平9−59624、あるいは▲4▼LCD Intelligence、1997年12月号、p77〜p80、▲5▼LCD Intelligence、1997年12月号、p81〜p85等に記載されている。
【0008】
上記の▲1▼〜▲5▼の文献に記載されているアクティブマトリクス型の液晶表示装置は、V字型の印加電圧−透過率曲線を示す反強誘電性液晶材料が用いられている。この反強誘電性液晶は、単純マトリクス液晶表示装置に用いられている反強誘電性液晶材料とは異なり、TNモードのネマチック液晶材料のようにヒステリシスを持たず、かつしきい値電圧が低いことに特徴がある。
【0009】
文献▲1▼〜▲3▼および▲5▼では、TNモードで通常行われている交流駆動が採用されている。これは、あるTFTにおいて、連続するフレームでの選択期間に、表示階調に応じて極性が反対で絶対値が同一の電圧を有する駆動パルスによって書き込みを行うものである。
【0010】
反強誘電性液晶をTFTで駆動する場合、TFTのゲイトが開いている書き込み期間(選択期間)では応答が高速に進行する。しかし、TFTのゲイトが閉じている保持期間(非選択期間)では、反強誘電性液晶にかかっている電圧は減少する。文献▲1▼〜▲3▼および▲5▼では、書き込み期間は60μs程であるが、保持期間中に反強誘電性液晶にかかっている電圧が減少することが示されている。このことにより、入射光の透過率が変化し、コントラストの大変低い表示装置となってしまう。
【0011】
また、献▲1▼〜▲3▼および▲5▼では、書き込み期間は60μs程度であり、従来のテレビジョン規格を対象としたものであると考えられる。高解像度の表示装置を実現する場合には、書き込み期間をこれよりも短くする必要がある。書き込み期間をこれよりも短くすると、反強誘電性液晶の応答が完全に終結しないうちに書き込みが終了してしまうことになり、保持期間中の反強誘電性液晶にかかっている電圧はさらに減少することになる。よって、入射光の透過率が変化し、コントラストの大変低くなり、高解像度の表示装置は実現できない。
【0012】
一方、文献▲4▼では、文献▲1▼〜▲3▼および▲5▼よりは高解像度(XGA)の表示装置を対象にしており、書き込み期間は20μs程度である。ただ、この期間内で反強誘電性液晶の応答を終結させることは現在の材料では不可能である。そこで、文献▲4▼では、上述したような交流駆動を採用せず、擬似直流駆動という駆動方法を採用している。この擬似直流駆動では、1フレームごとに信号電圧線の極性を反転させるのではなく、一定期間同一極性で書き込んだ後、極性を反転させて逆極性で書き込む。このプロセスを繰り返す。さらに、ある信号を書き込む場合、最初のフレームで書き込めなかった分を後続のフレームで書き込むようにしている。
【0013】
文献▲4▼では、高解像度(XGA)の表示装置を実現するために書き込み期間を20μsと短くすることによる反強誘電性液晶の応答不良を上述した方法によって行っている。しかし、このような方法をもってでも、反強誘電性液晶の応答不良を完全に補うことはできず、保持期間中の電圧の低下を避けることができない。しかも、さらに高解像度の表示装置を実現するためには、さらに書き込み期間を短くする必要があり、上述した方法では反強誘電性液晶の応答不良を補うことはできない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
そこで、本願発明は、上述したことを鑑みてなされたものであり、高精細・高解像度のアクティブマトリクス型の半導体表示装置、特に反強誘電性液晶を用いた液晶表示装置を提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のある実施形態によると、
マトリクス状に配置された複数の画素TFTを有する画素マトリクス回路と、
前記複数の画素TFTを駆動する、複数のTFTによって構成されたソース信号線側駆動回路およびゲイト信号線側駆動回路と、
実質的にしきい値を持たない強誘電性の液晶材料と、
を備えた半導体表示装置であって、
前記画素TFTには、ある画像情報に対応する階調信号が複数回供給されることを特長とする半導体表示装置が提供される。このことによって上記目的が達成される。
【0018】
前記画素マトリクス回路と、前記ソース信号線側駆動回路および前記ゲイト信号線側駆動回路とは、絶縁基板上に一体形成されるのが好ましい。
【0019】
前記複数の画素TFTおよび前記複数のTFTのうちNチャネル型TFTのキャリアの移動度が、150cm2/Vs以上であることが好ましい。
【0020】
前記複数の画素TFTおよび前記複数のTFTのうちNチャネル型TFTのキャリアの移動度のS値が、0.15V/dec以下であることが好ましい。
【0021】
前記複数の画素TFTおよび前記複数のTFTのしきい値電圧は、PチャネルTFTにおいては−1.0〜0.0Vであり、NチャネルTFTにおいては0.0V〜1.0Vであることが好ましい。
【0022】
前記複数の画素TFTおよび前記複数のTFTは、触媒を用いた結晶化工程を通して作製されることが好ましい。
【0023】
前記しきい値を持たない強誘電性の液晶材料は、反強誘電性液晶であることが好ましい。
【0024】
また、本発明のある実施形態によると、
マトリクス状に配置された複数の画素TFTに順次階調電圧を印加し、画像を形成する半導体表示装置の駆動方法において、
ある画像情報に対応する階調電圧を、対応する画素TFTに複数回印加するステップを含む半導体表示装置の駆動方法が提供される。このことによって上記目的が達成される。
【0025】
ここで、以下の実施例をもって本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置の詳細について説明する。ただし、以下の実施例に記載されているアクティブマトリクス型液晶表示装置は、本発明のある実施形態であり、本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、以下の実施例に限定されるわけではない。
【0026】
【実施例】
【0027】
(実施例1)
【0028】
図1に、本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置の概略構成図を示す。図1に示すように、本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、ソース信号線側駆動回路101、ゲイト信号線側駆動回路102、ソース信号線103、ゲイト信号線104、および画素マトリクス回路105を備えている。ソース信号線側駆動回路101は、シフトレジスタ回路、ラッチ回路、D/A変換回路、バッファ回路、アナログスイッチ回路等によって構成されている。ゲイト信号線側駆動回路102は、シフトレジスタ回路、ラッチ回路、バッファ回路、アナログスイッチ回路等によって構成されている。また、画素マトリクス回路105は、マトリクス状に配置された複数の画素TFTを含んでいる。本実施例のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、XGA規格(横800×縦600)に対応している。
【0029】
外部からの画像信号106(本実施例ではデジタル信号)が、ソース信号線側駆動回路101に入力される。ソース信号線側駆動回路101は、入力される画像信号をシフトレジスタ回路からのタイミング信号によって取り込み、ラッチ回路やD/A変換回路を通して対応する階調電圧を順次ソース信号線103に供給する。ソース信号線103に供給される階調電圧と、ゲイト信号線109に供給される走査信号とによって、画素マトリクス回路105の対応する画素TFTが選択される。選択された画素TFTには、階調電圧が印加され、反強誘電性液晶への書き込みが行われる。
【0030】
なお、本実施例で使用する反強誘電性液晶は、無しきい値反強誘電性液晶であり、印加電圧に対する光の透過率を示したグラフが図2に示される。図2に示されるグラフは、本実施例の反強誘電性液晶を使用した液晶表示装置を上下に一対の偏光板で挟持し、液晶表示装置に電圧を印加した場合の光の透過率を示したグラフである。一対の偏光板の透過軸の配置は、反強誘電性液晶の配向方向に基づいて設定されている。すなわち、入射側の偏光板の透過軸は、液晶表示装置のラビング方向にほぼ一致する反強誘電性液晶のスメクティック層の法線方向と、ほぼ平行に設定されている。また、出射側の偏光板の透過軸は、入射側の偏光板にほぼ直角に設定されている。
【0031】
図2に示されるように、本実施例の反強誘電性液晶を用いた液晶表示装置は、印加電圧に応じて連続的に透過率が変化する。よって、印加電圧に応じた階調表示を得ることができる。
【0032】
ここで、本実施例の画素TFTの駆動を詳しく説明するために、図3を参照する。図3には、各画素に印加される走査信号、階調信号、および画素の保持電圧を示したタイミングチャートが示されている。
【0033】
全ての画素TFTが選択されるまでに要する期間を1フレーム期間と呼ぶ。本実施例では、1秒間に60フレームの画像情報の書き換えを行う。つまり60Hzでフレーム画像の書き換えを行う。よって、1フレーム期間(Tf)は、Tf=1/60=約17msである。また、あるゲイト信号線に接続される横方向に並ぶ全てのTFTが選択される期間を1ライン期間と呼ぶ。本実施例では、1ライン分の全ての画素TFTに階調電圧を同時に書き込む、線順次駆動方式を採用している。よって、1ライン期間(=ある階調信号に対して各画素TFTが選択される期間(選択期間Ts))は、Ts=1/60/600=約28μsである。
【0034】
本実施例では、選択期間(Ts)をさらに4分割して、各画素TFTに階調信号を書き込む。この4分割された選択期間をサブ選択期間(Tss)と呼ぶ。なお、この4分割されたサブ選択期間をそれぞれ、第1のサブ選択期間(Tss1)、第2のサブ選択期間(Tss2)、第3のサブ選択期間(Tss3)、第4のサブ選択期間(Tss4)と呼ぶ。従って、Tss1=Tss2=Tss3=Tss4=Ts/4=約7μsである。
【0035】
また、フレーム期間(Tf)を4分割した期間を、サブフレーム期間(Tsf)と呼ぶ。このサブフレーム期間も、それぞれ第1のサブフレーム期間(Tsf1)、第2のサブフレーム期間(Tsf2)、第3のサブフレーム期間(Tsf3)、第4のサブフレーム期間(Tsf4)と呼ぶ。また、Tsf1=Tsf2=Tsf3=Tsf4=Tf/4である。
【0036】
また、各画素TFTが選択されていない期間を、非選択期間(Tns)と呼ぶ。
【0037】
走査信号によって選択された画素TFTには、第1のサブ選択期間(Tss1)の間、階調信号が供給される。第1のサブ選択期間(Tss1)には、対応する画素TFTの反強誘電性液晶は高速応答し、画素TFTに接続されている画素電極と対向電極とその間に挟持される反強誘電性液晶とで形成される容量(画素容量)に電荷が蓄えられる。画素の保持電圧は、この画素容量に依存する。図3の各サブフレーム期間(Tsf1〜Tsf4)において示されているように、画素TFTが選択され、階調信号が画素TFTに供給されている間(Tss1〜Tss4)、保持電圧は上昇する。
【0038】
その後、走査信号がオフになり、第1のサブ選択期間(Tss1)が終了すると、非選択期間(Tns)となり、画素の保持電圧は下降していく。これは、サブ選択期間が短いため、画素容量に十分に電荷が充電されないためであると考えられる。
【0039】
非選択期間(Tns)が終了し、第2のサブ選択期間(Tss2)が始まる。
この第2のサブ選択期間(Tss2)には、第1のサブ選択期間(Tss1)において供給された階調信号と同じ階調信号が、画素TFTに印加される。よって、非選択期間(Tns)において下降した画素の保持電圧は、第2のサブ選択期間(Tss2)の開始に従い上昇する。
【0040】
第2のサブ選択期間(Tss2)においては、画素容量に電荷がさらに充電される。よって、第2のサブ選択期間(Tss2)が終了し、非選択期間(Tns)が始まっても、前回の非選択期間中に画素の保持電圧が下降した程は、画素の保持電圧は下降しない。
【0041】
非選択期間(Tns)が終了し、第3のサブ選択期間(Tss2)が開始されると、第1および第2のサブ選択期間(Tss1およびTss2)において供給された階調信号と同じ階調信号が画素TFTに供給される。このときも、画素容量に電荷がさらに充電される。よって、第3のサブ選択期間(Tss3)が終了し、非選択期間(Tns)が始まっても、前回の非選択期間中に画素の保持電圧が下降した程は、画素の保持電圧は下降しない。
【0042】
また、非選択期間(Tns)が終了し、第4のサブ選択期間(Tss4)が開始されると、第1、第2および第3のサブ選択期間(Tss1、Tss2およびTss3)において供給された階調信号と同じ階調信号が画素TFTに供給される。このときも、画素容量に電荷がさらに充電される。よって、第4のサブ選択期間(Tss3)が終了し、非選択期間(Tns)が始まっても、前回の非選択期間中に画素の保持電圧が下降した程は、画素の保持電圧は下降しない。
【0043】
次に、別の画像情報に対応する階調信号の供給が始まり、上述したような、第1〜第4のサブフレーム期間が繰り返される。
【0044】
このように、ある画像に対応する階調信号が供給される選択期間(Ts)を4つのサブ選択期間(Tss1、Tss2、Tss3、およびTss4)に分割し、画素TFTに同じ階調信号を供給することによって、画素の保持電圧の降下を最小限度に小さくすることができる。
【0045】
なお、本実施例では、画像情報の書き換えを60Hzで行っているが、サブフレーム期間(Tsf)を考えると、実質的には、60×4=240Hzでサブフレームによる画面の書き換えを行っていることになる。
【0046】
1サブ選択期間(Tss)は、約7μsであり、従来のアモルファスシリコンを使用したTFTでは、このような駆動回路を実現することができない。
【0047】
そこで、以下に本実施例のアクティブマトリクス型液晶表示装置を実現することのできる一製造方法を以下に説明する。ただし、以下の製造方法は、本実施例のアクティブマトリクス型液晶表示装置を実現する一実施例にすぎず、他の製造方法によっても本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置が実現され得る。
【0048】
ここでは、絶縁表面を有する基板上に複数のTFTを形成し、画素マトリクス回路、駆動回路、およびロジック回路等をモノリシックに構成する例を図4〜図7に示す。なお、本実施例では、画素マトリクス回路の1つの画素と、他の回路(駆動回路、ロジック回路等)の基本回路であるCMOS回路とが同時に形成される様子を示す。また、本実施例では、Pチャネル型TFTとNチャネル型TFTとがそれぞれ1つのゲイト電極を備えている場合について、その作製工程を説明するが、ダブルゲイト型やトリプルゲイト型のような複数のゲイト電極を備えたTFTによるCMOS回路をも同様に作製することができる。
【0049】
図4を参照する。まず、絶縁表面を有する基板として石英基板401を準備する。石英基板の代わりに熱酸化膜を形成したシリコン基板を用いることもできる。また、石英基板上に一旦非晶質珪素膜を形成し、それを完全に熱酸化して絶縁膜とする様な方法をとっても良い。さらに、絶縁膜として窒化珪素膜を形成した石英基板、セラミックス基板またはシリコン基板を用いても良い。
【0050】
402は非晶質珪素膜であり、最終的な膜厚(熱酸化後の膜減りを考慮した膜厚)が10〜75nm(好ましくは15〜45nm)となる様に調節する。なお、成膜に際して膜中の不純物濃度の管理を徹底的に行うことは重要である。
【0051】
なお、非晶質珪素膜の成膜に際して膜中の不純物濃度の管理を徹底的に行うことが重要である。本実施例の場合、非晶質珪素膜402中では結晶化を阻害する不純物であるC(炭素)およびN(窒素)の濃度はいずれも5×1018atoms/cm3未満(代表的には5×1017atoms/cm3以下、好ましくは2×1017atoms/cm3以下)、O(酸素)は1.5×1019atoms/cm3未満(代表的には1×1018atoms/cm3以下、好ましくは5×1017atoms/cm3以下)となる様に管理する。なぜならば各不純物がこれ以上の濃度で存在すると、後の結晶化の際に悪影響を及ぼし、結晶化後の膜質を低下させる原因となるからである。本明細書中において膜中の上記の不純物元素濃度は、SIMS(質量2次イオン分析)の測定結果における最小値で定義される。
【0052】
上記構成を得るため、本実施例で用いる減圧熱CVD炉は定期的にドライクリーニングを行い、成膜室の清浄化を図っておくことが望ましい。ドライクリーニングは、200〜400℃程度に加熱した炉内に100〜300sccmのClF3(フッ化塩素)ガスを流し、熱分解によって生成したフッ素によって成膜室のクリーニングを行えば良い。
【0053】
なお、本出願人の知見によれば炉内温度300℃とし、ClF3ガスの流量を300sccmとした場合、約2μm厚の付着物(主に珪素を主成分する)を4時間で完全に除去することができる。
【0054】
また、非晶質珪素膜402中の水素濃度も非常に重要なパラメータであり、水素含有量を低く抑えた方が結晶性の良い膜が得られる様である。そのため、非晶質珪素膜402の成膜は減圧熱CVD法であることが好ましい。なお、成膜条件を最適化することでプラズマCVD法を用いることも可能である。
【0055】
次に、非晶質珪素膜402の結晶化工程を行う。結晶化の手段としては特開平7−130652号公報記載の技術を用いる。同公報の実施例1および実施例2のどちらの手段でも良いが、本実施例では、同広報の実施例2に記載した技術内容(特開平8−78329号公報に詳しい)を利用するのが好ましい。
【0056】
特開平8−78329号公報記載の技術は、まず触媒元素の添加領域を選択するマスク絶縁膜403を形成する。マスク絶縁膜403は触媒元素を添加するために複数箇所の開口部を有している。この開口部の位置によって結晶領域の位置を決定することができる。
【0057】
そして、非晶質珪素膜の結晶化を助長する触媒元素としてニッケル(Ni)を含有した溶液をスピンコート法により塗布し、Ni含有層404を形成する。なお、触媒元素としてはニッケル以外にも、コバルト(Co)、鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、ゲルマニウム(Ge)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)等を用いることができる(図4(A))。
【0058】
また、上記触媒元素の添加工程は、レジストマスクを利用したイオン注入法またはプラズマドーピング法を用いることもできる。この場合、添加領域の占有面積の低減、横成長領域の成長距離の制御が容易となるので、微細化した回路を構成する際に有効な技術となる。
【0059】
次に、触媒元素の添加工程が終了したら、450℃で1時間程度の水素出しの後、不活性雰囲気、水素雰囲気または酸素雰囲気中において500〜700℃(代表的には550〜650℃)の温度で4〜24時間の加熱処理を加えて非晶質珪素膜402の結晶化を行う。本実施例では窒素雰囲気で570℃で14時間の加熱処理を行う。
【0060】
この時、非晶質珪素膜402の結晶化はニッケルを添加した領域405および406で発生した核から優先的に進行し、基板401の基板面に対してほぼ平行に成長した結晶領域407および408が形成される。この結晶領域407および408を横成長領域と呼ぶ。横成長領域は比較的揃った状態で個々の結晶が集合しているため、全体的な結晶性に優れるという利点がある(図4(B))。
【0061】
なお、上述の特開平7−130652号公報の実施例1に記載された技術を用いた場合も微視的には横成長領域と呼びうる領域が形成されている。しかしながら、核発生が面内において不均一に起こるので結晶粒界の制御性の面で難がある。
【0062】
結晶化のための加熱処理が終了したら、マスク絶縁膜403を除去してパターニングを行い、横成長領域407および408でなる島状半導体層(活性層)409、410、および411を形成する(図4(C))。
【0063】
ここで409はCMOS回路を構成するNチャネル型TFTの活性層、410はCMOS回路を構成するPチャネル型TFTの活性層、411は画素マトリクス回路を構成するNチャネル型TFT(画素TFT)の活性層である。
【0064】
活性層409、410、および411を形成したら、その上に珪素を含む絶縁膜でなるゲイト絶縁膜412を成膜する(図4(C))。
【0065】
そして、次に図4(D)に示す様に触媒元素(ニッケル)を除去または低減するための加熱処理(触媒元素のゲッタリングプロセス)を行う。この加熱処理は処理雰囲気中にハロゲン元素を含ませ、ハロゲン元素による金属元素のゲッタリング効果を利用するものである。
【0066】
なお、ハロゲン元素によるゲッタリング効果を十分に得るためには、上記加熱処理を700℃を超える温度で行なうことが好ましい。この温度以下では処理雰囲気中のハロゲン化合物の分解が困難となり、ゲッタリング効果が得られなくなる恐れがある。
【0067】
そのため本実施例ではこの加熱処理を700℃を超える温度で行い、好ましくは800〜1000℃(代表的には950℃)とし、処理時間は0.1〜6hr、代表的には0.5〜1hrとする。
【0068】
なお、本実施例では酸素雰囲気中に対して塩化水素(HCl)を0.5〜10体積%(本実施例では3体積%)の濃度で含有させた雰囲気中において、950℃で、30分の加熱処理を行う例を示す。HCl濃度を上記濃度以上とすると、活性層409、410、および411の表面に膜厚程度の凹凸が生じてしまうため好ましくない。
【0069】
また、ハロゲン元素を含む化合物してHClガスを用いる例を示したが、それ以外のガスとして、代表的にはHF、NF3、HBr、Cl2、ClF3、BCl2、F2、Br2等のハロゲンを含む化合物から選ばれた一種または複数種のものを用いることができる。
【0070】
この工程においては活性層409、410、および411中のニッケルが塩素の作用によりゲッタリングされ、揮発性の塩化ニッケルとなって大気中へ離脱して除去されると考えられる。そして、この工程により活性層409、410、および411中のニッケルの濃度は5×1017atoms/cm3以下にまで低減される。
【0071】
なお、5×1017atoms/cm3という値はSIMS(質量二次イオン分析)の検出下限である。本出願人が試作したTFTを解析した結果、1×1018atoms/cm3以下(好ましくは5×1017atoms/cm3以下)ではTFT特性に対するニッケルの影響は確認されなかった。ただし、本明細書中における不純物濃度は、SIMS分析の測定結果の最小値でもって定義される。
【0072】
また、上記加熱処理により活性層409、410、および411とゲイト絶縁膜412との界面では熱酸化反応が進行し、熱酸化膜の分だけゲイト絶縁膜412の膜厚は増加する。この様にして熱酸化膜を形成すると、非常に界面準位の少ない半導体/絶縁膜界面を得ることができる。また、活性層端部における熱酸化膜の形成不良(エッジシニング)を防ぐ効果もある。
【0073】
また、触媒元素のゲッタリングプロセスを、マスク絶縁膜403を除去した後、活性層をパターンニングする前に行なってもよい。また、触媒元素のゲッタリングプロセスを、活性層をパターンニングした後に行なってもよい。また、いずれのゲッタリングプロセスを組み合わせて行なってもよい。
【0074】
なお、触媒元素のゲッタリングプロセスを、P(リン)を用いることによって行うこともできる。このリンによるゲッタリングプロセスを上述したゲッタリングプロセスに組み合わせても良い。また、リンによるゲッタリングプロセスのみを用いても良い。
【0075】
さらに、上記ハロゲン雰囲気における加熱処理を施した後に、窒素雰囲気中で950℃で1時間程度の加熱処理を行なうことで、ゲイト絶縁膜412の膜質の向上を図ることも有効である。
【0076】
なお、SIMS分析により活性層409、410、および411中にはゲッタリング処理に使用したハロゲン元素が、1×1015atoms/cm3〜1×1020atoms/cm3の濃度で残存することも確認されている。また、その際、活性層409、410、および411と加熱処理によって形成される熱酸化膜との間に前述のハロゲン元素が高濃度に分布することがSIMS分析によって確かめられている。
【0077】
また、他の元素についてもSIMS分析を行った結果、代表的な不純物であるC(炭素)、N(窒素)、O(酸素)、S(硫黄)はいずれも5×1018atoms/cm3未満(典型的には1×1018atoms/cm3以下)であることが確認された。
【0078】
次に、図示しないアルミニウムを主成分とする金属膜を成膜し、パターニングによって後のゲイト電極の原型413、414、および415を形成する。本実施例では2wt%のスカンジウムを含有したアルミニウム膜を用いる(図5(A))。
【0079】
次に、特開平7−135318号公報記載の技術により多孔性の陽極酸化膜416、417、および418、無孔性の陽極酸化膜419、420、および421、ゲイト電極422、423、および424を形成する(図5(B))。
【0080】
こうして図5(B)の状態が得られたら、次にゲイト電極422、423、および424、多孔性の陽極酸化膜416、417、および418をマスクとしてゲイト絶縁膜412をエッチングする。そして、多孔性の陽極酸化膜416、417、および418を除去して図5(C)の状態を得る。なお、図5(C)において425、426、および427で示されるのは加工後のゲイト絶縁膜である。
【0081】
次に、一導電性を付与する不純物元素の添加工程を行う。不純物元素としてはNチャネル型ならばP(リン)またはAs(砒素)、P型ならばB(ボロン)またはGa(ガリウム)を用いれば良い。
【0082】
本実施例では、Nチャネル型およびPチャネル型のTFTを形成するための不純物添加をそれぞれ2回の工程に分けて行う。
【0083】
最初に、Nチャネル型のTFTを形成するための不純物添加を行う。まず、1回目の不純物添加(本実施例ではP(リン)を用いる)を高加速電圧80keV程度で行い、n-領域を形成する。このn-領域は、Pイオン濃度が1×1018atoms/cm3〜1×1019atoms/cm3となるように調節する。
【0084】
さらに、2回目の不純物添加を低加速電圧10keV程度で行い、n+領域を形成する。この時は、加速電圧が低いので、ゲイト絶縁膜がマスクとして機能する。また、このn+領域は、シート抵抗が500Ω以下(好ましくは300Ω以下)となるように調節する。
【0085】
以上の工程を経て、CMOS回路を構成するNチャネル型TFTのソース領域428、ドレイン領域429、低濃度不純物領域430、チャネル形成領域431が形成される。また、画素TFTを構成するNチャネル型TFTのソース領域433、ドレイン領域1033、低濃度不純物領域434、チャネル形成領域435が確定する(図5(D))。
【0086】
なお、図5(D)に示す状態ではCMOS回路を構成するPチャネル型TFTの活性層は、Nチャネル型TFTの活性層と同じ構成となっている。
【0087】
次に、図6(A)に示すように、Nチャネル型TFTを覆ってレジストマスク1036を設け、P型を付与する不純物イオン(本実施例ではボロンを用いる)の添加を行う。
【0088】
この工程も前述の不純物添加工程と同様に2回に分けて行うが、Nチャネル型をPチャネル型に反転させる必要があるため、前述のPイオンの添加濃度の数倍程度の濃度のB(ボロン)イオンを添加する。
【0089】
こうしてCMOS回路を構成するPチャネル型TFTのソース領域437、ドレイン領域438、低濃度不純物領域439、チャネル形成領域440が形成される(図6(A))。
【0090】
以上の様にして活性層が完成したら、ファーネスアニール、レーザーアニール、ランプアニール等の組み合わせによって不純物イオンの活性化を行う。それと同時に添加工程で受けた活性層の損傷も修復される。
【0091】
次に、層間絶縁膜441として酸化珪素膜と窒化珪素膜との積層膜を形成し、コンタクトホールを形成した後、ソース電極442、443、および444、ドレイン電極445、446を形成して図6(B)に示す状態を得る。なお、層間絶縁膜441として有機性樹脂膜を用いることもできる。
【0092】
図6(C)に示す状態が得られたら、有機性樹脂膜からなる第1の層間絶縁膜447を0.5〜3μmの厚さに形成する。有機性樹脂膜としては、ポリイミド、アクリル、ポリイミドアミド等が用いられる。有機性樹脂膜の利点は、成膜方法が簡単である点、容易に膜厚を厚くできる点、比誘電率が低いので寄生容量を低減できる点、平坦性に優れている点などが挙げられる。なお、上述した以外の有機性樹脂膜を用いることもできる。
【0093】
次に、第1の層間絶縁膜447上に遮光性を有する膜でなるブラックマトリクス448を100nmの厚さに形成する。なお、本実施例では、ブラックマトリクス448としてチタン膜を用いるが、黒色顔料を含む樹脂膜等を用いることもできる。
【0094】
なお。ブラックマトリクス448にチタン膜を用いる場合には、駆動回路や他の周辺回路部の配線の一部をチタンによって形成することができる。このチタンの配線は、ブラックマトリクス448の形成時に、同時に形成され得る。
【0095】
ブラックマトリクス448を形成したら、第2の層間絶縁膜449として酸化珪素膜、窒化珪素膜、有機性樹脂膜のいずれかまたはそれらの積層膜を0.1〜0.3μmの厚さに形成する。そして層間絶縁膜447および層間絶縁膜449にコンタクトホールを形成し、画素電極450を120nmの厚さに形成する。本実施例の構成によると、ブラックマトリクス448と画素電極450とが重畳する領域で補助容量が形成されている(図6(C))。なお、本実施例は透過型のアクティブマトリクス液晶表示装置の例であるため画素電極450を構成する導電膜としてITO等の透明導電膜を用いる。
【0096】
次に、基板全体を350℃の水素雰囲気で1〜2時間加熱し、素子全体の水素化を行うことで膜中(特に活性層中)のダングリングボンド(不対結合手)を補償する。以上の工程を経て同一基板上にCMOS回路および画素マトリクス回路を作製することができる。
【0097】
次に、図7に示すように、上記の工程によって作製されたアクティブマトリクス基板をもとに、アクティブマトリクス型液晶表示装置を作製する工程を説明する。
【0098】
図6(C)の状態のアクティブマトリクス基板に配向膜451を形成する。本実施例では、配向膜451には、ポリイミドを用いた。次に、対向基板を用意する。対向基板は、ガラス基板452、透明導電膜453、配向膜454とで構成される。
【0099】
なお、本実施例では、配向膜には、ポリイミド膜を用いた。なお、配向膜形成後、ラビング処理を施した。なお、本実施例では、比較的小さなプレチル角を持つようなポリイミドを用いた。
【0100】
次に、上記の工程を経たアクティブマトリクス基板と対向基板とを公知のセル組み工程によって、シール材やスペーサ(共に図示せず)などを介して貼り合わせる。その後、両基板の間に液晶材料455を注入し、封止剤(図示せず)によって完全に封止する。本実施例では、液晶材料455として、無しきい値反強誘電性液晶を用いた。
【0101】
よって、図7に示すような透過型のアクティブマトリクス型液晶表示装置が完成する。
【0102】
なお本実施例では、1対の偏光板(図示せず)がクロスニコル(1対の偏光板が、それぞれの偏光軸を直交させるような状態)で、液晶パネルを挟持するように配置された。
【0103】
よって、本実施例では、液晶表示装置に電圧が印加されていないとき白表示となる、いわゆるノーマリホワイトモードで表示を行うように偏光板の配置が設定されている。
【0104】
なお、本実施例の液晶パネルは、FPCを取り付ける端面のみアクティブマトリクス基板が外部に出ており、残りの3つの端面は揃っている。
【0105】
ここで、上述した製造方法によるアクティブマトリクス型液晶表示装置のNチャネル型TFTの性能を実測データに基づいて説明する。
【0106】
図8を参照する。図8には、上述した製造方法によって作製されたNチャネル型TFTのドレイン電流−ゲイト電圧曲線(Id−Vg曲線)801、802、およびキャリア移動度−ゲイト電圧曲線803、804が示されている。801および803はドレイン電圧が14Vの時の曲線であり、802および804はドレイン電圧が1Vの時の曲線である。
【0107】
なお、本明細書で用いるTFTのキャリア移動度は、TFTのチャネル長をL、チャネル幅をW、チャネル面積をS、ゲイト絶縁膜厚をdox、ゲイト絶縁膜の誘電率をε、ゲイト電圧変化をdVG、ドレイン電流変化をdIp、ドレイン電圧をVDとした時の算出式
μ=(Ldox/WSεVD)×(dIp/dVG)
あるいはこれと同等の式により求められる。
【0108】
なお、本実施例では、L=6.2μm、W=8.0μm、ゲイト絶縁膜の膜厚を120nmとした。
【0109】
図8を参照すると、キャリア移動度は、最大値で、223.6cm2/Vsであり、これは本実施例のアクティブマトリクス型液晶表示装置を実現することが出来ることが理解される。また、ドレイン電流も3.27×10-4Aであり、本実施例の各画素の画素容量を充電するのに十分である。さらに、このTFTのS値(サブスレショルド係数)は、0.12V/decである。このTFTのS値は、0.15V/decが望ましい。また、しきい値電圧は、Nチャネル型TFTでは、0.0〜1.0V、Pチャネル型TFTならば、−1.0〜0.0Vであることが望ましい。本実施例の製造方法によると、上記の条件を満足するTFTが作製され得る。
【0110】
また、比較例として、アモルファスシリコンによるTFTの動作特性の例を挙げてみると、例えば、AM−LCD96/IDW96、p197〜p200の図3等がある。これによると、ドレイン電流は10-6A程度である。キャリア移動度に関する記載はないが、0.1cm2/Vs程度であると考えられる。
【0111】
よって、アモルファスシリコンによるTFTは、本実施例の製造方法によるTFTとは性能において比較にならず、このようなアモルファスシリコンを用いたTFTによっては、本実施例のような駆動回路は実現できない。
【0112】
(実施例2)
【0113】
上記実施例1では、1フレーム期間(Tf)を4つのサブフレーム期間(Tsf)に4分割することによって、反強誘電性液晶の駆動を行ったが、これに限定されるわけではない。つまり、1フレーム期間をn個のサブフレーム期間(Tsf1〜Tsfn)に分割し、同じ画像に対応した階調信号をそれぞれのサブフレーム期間におけるサブ選択期間(Tss1〜Tssn)に供給するようにしても良い。
【0114】
(実施例3)
【0115】
さらに、本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、上述したように画素TFTの線順次走査を行い、その画素数は今後のATV(AdovancedTV)に対応できる程莫大である。よって、XGA以上のもの、例えば、横1920×縦1280のような解像度を有する反強誘電性液晶を用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置にも対応できる。この場合、1ライン期間つまり、選択期間は短くなるが、反強誘電性液晶材料をもって上記実施例1の製造方法によると、十分に可能である。
【0116】
(実施例4)
【0117】
また、上記実施例1〜3は、透過型のアクティブマトリクス型液晶表示装置について説明してきたが、本発明の駆動方法は、反射型のアクティブマトリクス型液晶表示装置にも用いられるのは言うまでもない。また、液晶材料に強誘電性液晶を用い、特殊な配向膜などによって強誘電性液晶のメモリ効果を消去させた場合にも対応できる。
【0118】
また、上記実施例1〜3では、表示媒体として液晶を用いる場合につて説明してきたが、印加電圧に応答して光学的特性が変調され得るその他のいかなる表示媒体を有する表示装置に用いてもよい。例えば、エレクトロルミネセンス素子やエレクトロクロミクス素子などを表示媒体として用いてもよい。
【0119】
(実施例5)
【0120】
上記実施例1〜5の半導体表示装置には様々な用途がある。本実施例では、本発明の半導体表示装置を組み込んだ半導体装置について説明する。
【0121】
このような半導体装置には、ビデオカメラ、スチルカメラ、プロジェクタ、ヘッドマウントディスプレイ、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話など)などが挙げられる。それらの一例を図9に示す。
【0122】
図9(A)は携帯電話であり、本体901、音声出力部902、音声入力部903、半導体表示装置904、操作スイッチ905、アンテナ906で構成される。
【0123】
図9(B)はビデオカメラであり、本体1001、半導体表示装置1002、音声入力部1003、操作スイッチ1004、バッテリー1005、受像部1006で構成される。
【0124】
図9(C)はモバイルコンピュータであり、本体1101、カメラ部1102、受像部1103、操作スイッチ1104、半導体表示装置1105で構成される。
【0125】
図9(D)はヘッドマウントディスプレイであり、本体1201、半導体表示装置1202、バンド部1203で構成される。
【0126】
図9(E)はリア型プロジェクタであり、1301は本体、1302は光源、1303は半導体表示装置、1304は偏光ビームスプリッタ、1305および1306はリフレクター、1307はスクリーンである。なお、リア型プロジェクタは、視聴者の見る位置によって、本体を固定したままスクリーンの角度を変えることができるのが好ましい。なお、半導体表示装置1303を3個(R、G、Bの光にそれぞれ対応させる)使用することによって、さらに高解像度・高精細のリア型プロジェクタを実現することができる。
【0127】
図9(F)はフロント型プロジェクタであり、本体1401、光源1402、半導体表示装置1403、光学系1404、スクリーン1405で構成される。なお、半導体表示装置1403を3個(R、G、Bの光にそれぞれ対応させる)使用することによって、さらに高解像度・高精細のフロント型プロジェクタを実現することができる。
【0128】
【発明の効果】
【0129】
本発明の半導体表示装置は、従来問題であった保持期間(非選択期間)中の電圧の低下を最小限にすることができ、その結果コントラストの良好な映像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置の概略構成図である。
【図2】 本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置に用いられる反強誘電性液晶の表示特性を示す図である。
【図3】 本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
【図4】 本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置の一製造方法例を示す図である。
【図5】 本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置の一製造方法例を示す図である。
【図6】 本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置の一製造方法例を示す図である。
【図7】 本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置の断面図である。
【図8】 本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置のに用いられるNチャネル型TFTの特性を示す図である。
【図9】 本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置を組み込んだ半導体装置の例である。
【符号の説明】
101 ソース信号線側駆動回路
102 ゲイト信号線側駆動回路
103 ソース信号線
104 ゲイト信号線
105 画素マトリクス回路
Claims (11)
- マトリクス状に配置された複数の画素TFTを有する画素マトリクス回路と、
実質的にしきい値を持たない強誘電性の液晶材料と、
を有し、
前記画素TFTに、ある画像情報に対応する階調信号が供給されることにより画素に電圧が印加され、前記印加された電圧の大きさに応じて前記液晶材料の透過率が変化し、階調表示が得られる表示装置であって、
前記画素TFTに同じ前記階調信号が1フレーム期間の間に複数回供給されることにより、前記画素に同一極性の電圧が複数回印加されることを特徴とする表示装置。 - マトリクス状に配置された複数の画素TFTを有する画素マトリクス回路と、
印加電圧に応じて連続的に透過率が変化する液晶材料と、
を有し、
前記画素TFTに、ある画像情報に対応する階調信号が供給されることにより画素に電圧が印加され、前記印加された電圧の大きさに応じて前記液晶材料の透過率が変化し、階調表示が得られる表示装置であって、
前記画素TFTに同じ前記階調信号が1フレーム期間の間に複数回供給されることにより、前記画素に同一極性の電圧が複数回印加されることを特徴とする表示装置。 - マトリクス状に配置された複数の画素TFTを有する画素マトリクス回路と、
印加電圧に応じて連続的に光学的特性が変調される表示媒体と、
を有し、
前記画素TFTに、ある画像情報に対応する階調信号が供給されることにより画素に電圧が印加され、前記印加された電圧の大きさに応じて前記表示媒体の光学的特性が変調され、階調表示が得られる表示装置であって、
前記画素TFTに同じ前記階調信号が1フレーム期間の間に複数回供給されることにより、前記画素に同一極性の電圧が複数回印加されることを特徴とする表示装置。 - 前記複数の画素TFTを駆動する、複数のTFTによって構成されたソース信号線側駆動回路およびゲイト信号線側駆動回路を有し、
前記画素マトリクス回路と、前記ソース信号線側駆動回路および前記ゲイト信号線側駆動回路とは、同じ絶縁基板上に形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の表示装置。 - 前記1フレーム期間は第1乃至第4のサブフレーム期間を有し、画面の書き換えは240Hzで行われることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の表示装置。
- 前記1フレーム期間はn個のサブフレーム期間を有し、画面の書き換えはn×60Hzで行われることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の表示装置。
- 前記サブフレーム期間は、前記1フレーム期間をn等分した期間であることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
- 前記複数の画素TFTおよび前記複数のTFTは、触媒元素を用いた結晶化工程を行うことにより形成されることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
- 前記しきい値を持たない強誘電性の液晶材料は、反強誘電性液晶であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記表示媒体は、エレクトロルミネセンス素子またはエレクトロクロミクス素子であることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
- マトリクス状に配置された複数の画素TFTに順次階調信号を供給することにより複数の画素に電圧を印加し、印加した前記電圧の大きさに応じて表示媒体の光学的特性を変調することにより画像を形成する表示装置の駆動方法において、
同じ画像情報に対応する同一極性の前記電圧を、1フレーム期間の間に対応する画素に複数回印加するステップを含むことを特徴とする表示装置の駆動方法。
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