JP4059702B2 - ボイラの水管壁用水管 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ボイラの水管壁用水管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジンやタービンからの排ガスを通すガス通路など、比較的高温のガスを通すガス通路では、排ガスボイラを設置して熱の回収を行うことで、燃料使用量に対する効率を高めることが行われている。排ガスボイラは、断面が方形のガス通路を貫通するように伝熱管を設置しており、ガス通路の外側で隣り合った伝熱管の端部をつなぐことで、ガス通路内に蛇行状の水流通路を形成する。伝熱管の表面には、周方向へ伸びる円形の熱吸収用フィンを多数設けておき、伝熱管によって排ガスの熱を吸収する。伝熱管内へ缶水を送ると、缶水はガス通路内で蛇行状に流れ、伝熱管を通じて排ガスの熱を吸収することで缶水の温度は上昇していく。ガス通路の伝熱管が貫通していない側の壁面は、伝熱管と同じピッチで1列に配置した水管壁用水管と水管壁用水管間をふさぐヒレからなる水管壁で形成し、水管壁用水管も蛇行状の水流通路の一部となるように伝熱管と連絡することで、水管壁用水管でも缶水を加熱することができる。
【0003】
水管壁用水管とヒレからなる水管壁の場合、水管壁用水管部分では水管内を流れる缶水が水管壁用水管の熱を直接吸収するため、水管部分の温度は低く保つことができる。しかし、水管間をふさぐヒレ部分では、缶水とヒレが直接接触しておらず、間接的にしか冷却することができないため、水管部分に比べると温度が高くなる。水管壁用水管を設置するピッチは伝熱管と同じピッチにする必要があり、伝熱管は全周に熱吸収用フィンを設けるため、伝熱管のピッチを狭くすることはできない。そのため、隣り合う水管壁用水管の間が広くなり、ヒレの横幅が長くなるためにヒレの伝熱面積が大きくなる。ヒレの伝熱面積が大きくなると、ヒレでの熱吸収量が多くなり、ヒレと水管壁用水管の温度差は大きくなっていく。ヒレと水管壁用水管の間での温度差が大きくなると、水管壁用水管とヒレの間で応力が発生し、金属疲労によって寿命が短くなるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、水管壁用水管とヒレからなる水管壁でガス通路壁面を形成しているボイラにおいて、水管間をふさぐヒレの温度が上昇することを防ぎ、さらに熱の回収量を多くすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、断面方形のガス通路内に、一方の壁面から向かい合った他方の壁面へ向けてガス通路内部を貫通する多数の伝熱管を設け、前記伝熱管とは平行となる側のガス通路壁面は、前記伝熱管と同じピッチで並べた水管壁用水管と該水管壁用水管間をふさぐヒレからなる水管壁で形成しておき、前記の伝熱管及び水管壁用水管の端部を連絡することで、伝熱管及び水管壁用水管内をガス通路内で蛇行する一続きの水流通路とした構成であり、水管壁用水管の外周径は伝熱管の外周径より大きくし、水管壁用水管内に表面が波打っている波板からなる流路制限部材を設けて、水管壁用水管内を水管壁用水管内流路と水管壁用水管内空間部に区画しておき、缶水は水管壁用水管内流路のみに流れるようにしたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明を実施している排ガス温水ボイラ内の要部における正面断面図、図2は図1のA−Aで切断した側面断面図、図3は図1のB−Bで切断した平面断面図である。
【0008】
エンジンなどで発生した排ガスを通すガス通路1内に、熱吸収用フィン2を持った多数の伝熱管3を設ける。ガス通路1は直方体の空間内に排ガスを通すものであり、伝熱管3はガス通路1を形成している一方の壁面から向かい合う他方の壁面へ向かってガス通路1を貫通するように設ける。伝熱管3はガス通路1内を横向きに流れるガス流と交差するように水平方向に配置しており、ガス通路左右の壁面も貫通してガス通路1の外側に少し突出している。伝熱管3に設ける熱吸収用フィン2は、周囲360°に伸びる円周フィンであり、伝熱管3のガス通路1内に当たる部分に多数段設置しておく。ガス通路1の壁面のうち、伝熱管3が貫通していない側である上下壁面は、伝熱管3と同じピッチで1列に並べた水管壁用水管4と、水管壁用水管4間をふさぐヒレ5からなる水管壁によって形成する。水管壁用水管4は片側しかガス通路内に面していないため、水管壁用水管4のガス通路1に面している部分のみに扇紙型のフィンを設けておく。
【0009】
伝熱管3と水管壁用水管4は碁盤状に配置しており、水管壁用水管4の外周径(y1)は、伝熱管3の外周径(x1)よりも大きくしておく。伝熱管3と水管壁用水管4は、ガス流方向に対し同じピッチで設置しているが、水管壁用水管4の外周径を伝熱管3の外周径よりも大きくすると、水管壁用水管4表面から隣の水管壁用水管4表面までの距離は、伝熱管3表面から隣の伝熱管3表面までの距離より短くなる。水管壁用水管4の外周径を大きくしても、水管壁用水管4の板厚を厚くする必要はないため、水管壁用水管4の内径(y2)は伝熱管3の内径(x2)よりも大きくする。内径を大きくした水管壁用水管4の中には、流路制限部材7を設け、水管壁用水管4内を水管壁用水管内流路8と水管壁用水管内空間部9に分割し、水管壁用水管内空間部9には缶水を送らないようにしておく。
【0010】
ガス通路1の壁面のうち、伝熱管3及び水管壁用水管4を貫通させている側である左右壁面には、それぞれの外側に多数の水室6を設ける。各水室6は多数設けた伝熱管3及び水管壁用水管4の内、隣り合う2本ずつ接続することで、伝熱管3及び水管壁用水管4の全体で蛇行する一本の水流通路とする。排ガス流の最下流側に当たる部分に缶水入口を設け、排ガス流の最上流側に当たる部分に缶水出口を設けておき、缶水入口から缶水を導入し、蛇行した水流通路を通して缶水出口から缶水を取り出す構成としておく。
【0011】
エンジンからの排ガスは数百℃の熱を持っているため、ガス通路1へ排ガスを通すと、排ガスは伝熱管3、熱吸収用フィン2、水管壁用水管4、ヒレ5を加熱する。伝熱管3等を加熱した排ガスは温度が低下し、排ガスによって加熱された伝熱管3等は温度が上昇する。伝熱管3及び水管壁用水管4の内には缶水を流しているため、伝熱管3等の熱は缶水が吸収し、缶水は高温水となって取り出される。この時、ヒレ5の熱は水管壁用水管4を経由した後で水管壁用水管4内の缶水へ吸収されるものであるため、ヒレ5の温度は水管壁用水管4よりも高くなる。
【0012】
伝熱管3と水管壁用水管4を水室6に接続して、伝熱管3と水管壁用水管4で一続きの水流通路とするためには、伝熱管3と水管壁用水管4は同じピッチとする必要がある。そして、伝熱管3には全周に熱吸収用フィン2を設けているため、伝熱管3のピッチを狭くすることはできない。そのために、従来の水管壁では水管壁用水管4の間隔が広くなり、水管壁用水管4とヒレ5の間に大きな温度差が発生することになっていた。しかし、水管壁用水管4の外周径を大きくして、隣り合う水管壁用水管4の表面間距離を短くすれば、ヒレ5の横幅は短くなるために、ヒレ5の温度と水管壁用水管4の温度の差が大きくなることを防止できる。ヒレ5の横幅が狭くなれば、ヒレ5の伝熱面積が小さくなるためにヒレ5の吸収する熱量は少なくなり、ヒレ5の中央からその両端に設けている水管壁用水管4までの距離が短くなればヒレ5にとどまる熱量は少なくなる。
【0013】
水管壁用水管4の外周径を大きくするとともに、水管壁用水管4の内径も大きくすると、水流通路の断面積が大きくなるため、水管壁用水管4内を流れる缶水の流速が低下し、缶水による水管壁用水管4からの熱吸収効率が悪くなる。しかし、水管壁用水管4内に流路制限部材7を設け、水管壁用水管4内を水管壁用水管内流路8と水管壁用水管内空間部9に区画しておき、缶水は水管壁用水管内流路8のみに流れるようにすると、水流通路の断面積が小さくなるために缶水の流速が速くなり、缶水による熱の吸収効率を高めることができる。
【0014】
また、流路制限部材7には、表面が波打っている波板を使用すれば、流路制限部材7の表面に多数の凹凸を設けることができる。流路制限部材7の表面に凹凸を設けておくと、水管壁用水管4内を流れる缶水を乱流とすることができる。水管壁用水管4内を流れる缶水は、乱流となった方が熱の吸収効率が高くなるため、このことによっても熱の吸収効率が高くなる。
【0015】
【発明の効果】
本発明を実施することで、水管壁用水管とヒレの温度差を低く保つことができ、水管壁用水管とヒレの間で応力が発生して寿命が短くなるということを防止できる。また、水管壁用水管から缶水への熱伝達が効率よく行えるため、ボイラの効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施している排ガス温水ボイラ内の要部における正面断面図
【図2】 図1のA−Aで切断した側面断面図
【図3】 図1のB−Bで切断した平面断面図
【符号の説明】
1 ガス通路
2 熱吸収用フィン
3 伝熱管
4 水管壁用水管
5 ヒレ
6 水室
7 流路制限部材
8 水管壁用水管内流路
9 水管壁用水管内空間部
Claims (1)
- 断面方形のガス通路内に、一方の壁面から向かい合った他方の壁面へ向けてガス通路内部を貫通する多数の伝熱管を設け、前記伝熱管とは平行となる側のガス通路壁面は、前記伝熱管と同じピッチで並べた水管壁用水管と該水管壁用水管間をふさぐヒレからなる水管壁で形成しておき、前記の伝熱管及び水管壁用水管の端部を連絡することで、伝熱管及び水管壁用水管内をガス通路内で蛇行する一続きの水流通路とした構成であり、水管壁用水管の外周径は伝熱管の外周径より大きくし、水管壁用水管内に表面が波打っている波板からなる流路制限部材を設けて、水管壁用水管内を水管壁用水管内流路と水管壁用水管内空間部に区画しておき、缶水は水管壁用水管内流路のみに流れるようにしたことを特徴とするボイラの水管壁用水管。
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2002
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