JP4058901B2 - 四輪駆動車のトランスファ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、四輪駆動車のトランスファ装置に係り、特にフロントエンジンリヤドライブ(FR)のパートタイム用車両をベースにして、流体継手を追加してフルタイム用車両として構成される四輪駆動車のトランスファ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両においては、エンジンの動力を走行条件に応じて所要に変換して取出すために、動力伝達装置として、変速機、差動機、変速機側からの動力を分配するトランスファ装置を備えている。
【0003】
また、車両には、前輪及び後輪の四輪すべてを駆動する四輪駆動車がある。この四輪駆動車には、二輪駆動状態及び四輪駆動状態に切換えることのできるいわゆるパートタイムの四輪駆動車と、常時四輪駆動状態とするいわゆるフルタイムの四輪駆動車とがある。
【0004】
即ち、図8、9において、102は車両としてのフロントエンジンリヤドライブ(FR)の四輪駆動車、104・104はサイドフレーム、106は前側車軸、108・108は前輪、110は後側車軸、112・112は後輪、114は前側差動機、116は後側差動機である。四輪駆動車2は、パートタイム車両をベースにして四輪駆動状態とされるフルタイム車両として構成されたものである。サイドフレーム104・104には、エンジン118と変速機120とトランスファ装置122とが一体的になったパワーユニット124が第1〜第3マウント機構126−1、126−2、126−3によって弾性支持して設置されている。
【0005】
トランスファ装置122においては、エンジン118に連結した変速機120の出力軸128と同軸上に後側出力軸130を設け、変速機120の出力軸128と平行に配置された前側出力軸132を設け、後側出力軸130と前側出力軸132とを保持するトランスファケース134を設け、後側出力軸130と前側出力軸132とを連絡するトランスファチェーン136を設け、変速機122の出力軸128の動力を後側出力軸130と前側出力軸132とに分配している。トランスファケース134は、変速機122側で車両前方の前側トランスファケース134−1と、車両後方側の後側トランスファケース134−2とからなる。
【0006】
後側出力軸130には後側第1継手機構138を介して後側プロペラシャフト140の一端側が連結され、この後側プロペラシャフト140の他端側が後側第2継手機構142を介して後側差動機116に連結されている。
【0007】
また、前側出力軸132には前側第1継手機構144を介して前側プロペラシャフト146の一端側が連結され、この前側プロペラシャフト146の他端側が前側第2継手機構148と流体継手150とを介して前側差動機114に連結されている。流体継手150は、前輪108と後輪112との差動を制限するものである。
【0008】
また、このような四輪駆動車のトランスファ装置としては、例えば、特許第2874179号公報、特開平7−239011号公報、特開平2−60837号公報に開示されている。特許第2874179号公報に記載のものは、前側出力軸と前側プロペラシャフトとの間に流体継手を設けたものである。特開平7−239011号公報に記載のものは、動力分配手段に動力を伝達する動力伝達部材を第2出力軸上に回動自在に支持させ、また、動力伝達部材の回転摺動部に潤滑油を供給する潤滑油供給手段を設けたものである。特開平2−60837号公報に記載のものは、流体継手を前側出力軸の前側プロペラシャフトとは反対側に配設し、前側プロペラシャフトと前側出力軸とのジョイント角を小さくしたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来、図8、9のトランスファ装置122にあっては、パートタイム用車両をベースにして、流体継手150を追加してフルタイム用車両に構成する場合に、流体継手150を前側差動機114の後方に取り付けている。この場合に、前側差動機114の固定端と前側プロペラシャフト146の自由端とで、重量物となる流体継手150が片持ち支持状態になってしまい、駆動時に騒音・振動を発生する原因になっていた。
【0010】
そこで、この流体継手150を両端支持にするために、図10に示す如く、流体継手144を、前側出力軸132と同軸上で該前側出力軸132の動力出力方向とは反対側に軸受(図示せず)を介して配設したものがある。
【0011】
しかし、この場合に、大形の流体継手150を収納するように、トランスファケース134の後側トランスファケース134−2の形状を突出する形状に変更しなければならず、その突出した後側トランスファケース134−2の奥側で流体継手150を軸受支持するため、駆動時には、流体継手150の軸受への潤滑が不利になり、この軸受への潤滑性が低下するという不都合があった。つまり、トランスファケース134内には多量の潤滑油が存在し、車両停止時には、突出した後側トランスファケース134−2の奥側の軸受が潤滑油に浸った状態になっている。しかし、車両走行時には、トランスファケース134内の潤滑油は、トランスファチェーン136の回転によって連れ回ってトランスファケース134の内壁面を流動する。そして、この潤滑油の連れ回りによって大きな潤滑油の流れが生ずると、この潤滑油の大きな流れに引きずられて、潤滑油が引きずられるとともに、前記突出した後側トランスファケース134−2内の奥側の潤滑油も引き出されてしまい、この奥側に存在する流体継手150の軸受の潤滑が不利になってしまう。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述の不都合を除去するために、変速機にトランスファケースを連結し、このトランスファケース内に前側出力軸と後側出力軸とを互いに平行で且つ前記前側出力軸が前記後側力軸よりも低い位置となるように配設し、前記後側出力軸に取り付けたドライブスプロケットと前記前側出力軸に回転可能に支持したドリブンスプロケットとの間にトランスファチェーンを巻き掛け、前記ドリブンスプロケットを流体継手を介して前記前側出力軸と連結し、この流体継手を前記前側出力軸の動力出力方向と反対側に延長した部位に配設し、前記流体継手を収納する筒状の収納部を前記トランスファチェーンに沿って延びる前記トランスファケースの内面壁から前記前側出力軸の動力出力方向と反対側に突出させ、前記収納部の奥側に前記前側出力軸を支持する軸受を配設し、前記トランスファチェーンを前記トランスファケース内に貯留した潤滑油に浸漬した四輪駆動車のトランスファ装置において、前記軸受に隣接する空間部とこの空間部から前記流体継手の上方の空間に延びる連絡溝とを前記収納部の奥側に形成し、前記トランスファケースの内面壁うち前記トランスファチェーンが前記ドライブスプロケット側から前記ドリブンスプロケット側に走行する部分に沿う部位であって前記流体継手の車両前進時の回転方向で前記連絡溝の前方となる部位に前記連絡溝に向かって延びる斜面部を形成する一方、前記収納部の内面壁のうち前記流体継手の車両前進時の回転方向で前記連絡溝の後方となる部位に前記流体継手に向かって径方向に突出するとともに前記流体継手の軸線方向に延びるリブを設けたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明は流体継手の奥側に配置された軸受に潤滑油を供給することが可能となり、軸受の潤滑性を向上し、また、流体継手と軸受との間に潤滑油通路を考慮する必要がなくなり、これにより、流体継手と軸受とを近接して配設可能となり、トランスファ装置のコンパクト化を図るとともに、流体継手を両端支持状態にして流体継手の支持剛性を向上することができる。
【0014】
【実施例】
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。図1〜5は、この発明の第1実施例を示すものである。図5において、2は車両としてのフロントエンジンリヤドライブ(FR)のパートタイム用車両をベースにしてフルタイム用車両に構成された四輪駆動車、4・4はサイドフレーム、6は前側車軸、8・8は前輪、10は後側車軸、12・12は後輪、14は前側差動機、16は後側差動機である。四輪駆動車2は、パートタイム車両をベースとし、後述する流体継手64を追加することで、四輪駆動状態となるフルタイム車両に構成されたものである。サイドフレーム4・4には、エンジン18と変速機20とトランスファ装置22とが一体的になったパワーユニット24が第1〜第3マウント機構26−1、26−2、26−3によって弾性支持して設置されている。
【0015】
トランスファ装置22においては、トランスファケース28内で、エンジン18に連結した変速機20の出力軸30と同軸上に後側出力軸32が設けられている。トランスファケース28は、変速機ケース34に第1ノックピン36−1で位置決めされた前側トランスファケース28−1と、この前側トランスファケース28−1に第2ノックピン36−2で位置決めされた後側トランスファケース28−2とからなる。
【0016】
後側出力軸32は、前側、後側トランスファケース28−1、28−2に保持した第1、第2後側軸受38−1、38−2によって回転自在に支持されている。また、この後側出力軸32には、後側トランスファケース28−2内でドライブスプロケット40が取り付けられている。
【0017】
後側出力軸32には後側第1継手機構42を介して後側プロペラシャフト44の一端側が連結され、この後側プロペラシャフト44の他端側が後側第2継手機構46を介して後側差動機16に連結されている。
【0018】
また、トランスファ装置22においては、トランスファケース28内で、変速機20の出力軸30と平行に配置された前側出力軸48が設けられている。この前側出力軸48には、動力出力方向の一端側に接続用フランジ50が設けられてている。また、この前側出力軸48の動力出力方向の一端側は、接続用フランジ50側から順にシール材54と第1前側軸受52とが設けられ、この第1前側軸受52を介して前側トランスファケース28−1に支持されている。
【0019】
後側出力軸32と前側出力軸48との高さ関係においては、図1に示す如く、後側出力軸32は、前側出力軸48よりも上方で高い箇所に配設されている。また、潤滑油の油面Lは、車両停止状態で後側出力軸32よりも少し下方に位置している。つまり、トランスファケース28内には多量の潤滑油が存在し、車両停止時には、後側トランスファケース28−2に突出したナット固定用突出部84内の奥側の第2前側軸受70には、潤滑油が浸った状態になっている。
【0020】
前側出力軸48には、第1前側軸受52近傍で、重合したスプロケット用ブッシュ56とニードル軸受58とを介してドリブンスプロケット60がドライブスプロケット40に対応した位置で設けられている。このドリブンスプロケット60は、ニードル軸受58によって前側出力軸48に対して相対回転可能なものである。また、このドリブンスプロケット60とドライブスプロケット40とには、トランスファチェーン62が巻き掛けられて設けられている。
【0021】
また、この前側出力軸48には、動力出力方向とは反対側に延出した他端側に、トランスファチェーン62側からの動力を前側出力軸48に伝達する流体継手64が設けられる。この流体継手64は、前輪8と後輪12との差動を制限するものである。
【0022】
このため、後側トランスファケース28−2には、流体継手64が収納される収納部66を形成するように車両後方側に突出した突出部68と、この収納部66内の流体継手64を保持する軸受である第2前側軸受70と、この第2前側軸受70から見て流体継手64とは反対側に形成される空間部72と、この空間部72とケース内空間Sとを連絡する連絡溝74とが設けられる。第2前側軸受70は、後側トランスファケース28−2の軸受保持部76に保持されている。
【0023】
この流体継手64においては、ドラム部78の一端部78Aがドリブンスプロケット60に結合部80で結合している。また、前側出力軸48の動力出力方向とは反対側に延出した他端側は、第2前側軸受70に支持されている。流体継手64と第2前側軸受70とは、空間部72内の車両後方側からの固定用ナット82によって保持されている。この固定用ナット82は、軸受保持部76に連設して車両後方に突出したナット用突出部84内に配設されている。よって、このナット用突出部84は、前記空間部72を形成しているものである。
【0024】
後側トランスファケース28−2の収納部66の内壁面66Aには、流体継手64側に突出して該流体継手64の軸方向に延出するリブ86が設けられる。このリブ86の先端部86Aは、流体継手64に近接して且つ流体継手64の車両前進時の回転方向で連絡溝74よりも車両後方に設けられている。
【0025】
また、後側トランスファケース28−2には、トランスファチェーン62のチェーンライン62Lと略平行な面から収納部66の奥側に連続する斜面部88が形成されている。また、この斜面部88は、トランスファチェーン62の回転方向を考慮し、トランスファチェーン62が流体継手64側に移動する側に形成されている。
【0026】
更に、連絡溝74及びリブ86は、図1に示す如く、車両搭載状態において流体継手64の上方に配設されている。
【0027】
図4に示す如く、前側トランスファケース28−1と後側トランスファケース28−2とは、トランスファケース取付ボルト90で結合されている。
【0028】
前側出力軸48には前側第1継手機構92を介して前側プロペラシャフト94の一端側が連結され、この前側プロペラシャフト94の他端側が前側第2継手機構96を介して前側差動機14に連結されている。
【0029】
次に、この第1実施例の作用を説明する。
【0030】
四輪駆動車2の走行時において、エンジン18の動力は、トランスフア装置22により、後側出力軸32から後側プロペラシャフト44に伝達されるとともに、トランスファチェーン62から流体継手62のドラム部78を経て、前側出力軸48から前側プロペラシャフト94に伝達される。
【0031】
そして、車両走行時のトランスファ装置22においては、図1に示す如く、トランスファチェーン62の回転によって潤滑油が連れ回って掻き上げられ、この掻き上げられた潤滑油がトランスファケース28の上側の内壁面に伝わって下方に流動し、そして、図2に示す如く、斜面部88に沿ってその流れ方向が変わる。
【0032】
この斜面部88は、流体継手64によって車両後方に長く延出した後側トランスフアケース28−2の内面の形状に対して傾斜していることから、潤滑油をこの後側トランスファケース28−2の内面に流し易くしているとともに、流体継手64が収納される収納部66の開口面積を大きくし、より潤滑油が収納部66に入り込むのを助けている。
【0033】
そして、この流れが変わった潤滑油は、図3に示す如く、リブ86によって連絡溝74に向かうように下側に向かって流れる。
【0034】
この結果、トランスファチェーン62側からの動力を前側出力軸48に伝達する流体継手64を設け、この流体継手64は前側出力軸48と同軸上で該前側出力軸48の動力出力方向とは反対側に配設され、後側トランスファケース28−2には、流体継手64が収納される収納部66を形成する突出部68と、この収納部66内の流体継手64を保持する軸受である第2前側軸受70と、この第2前側軸受70から見て流体継手64とは反対側に形成される空間部72と、この空間部72とケース内空間Sとを連絡する連絡溝74とを設けていることから、トランスファケース28の内壁面を流動する潤滑油を収納部66に入り込み易くするとともに、流体継手64の回転でトランスファケース28の内壁面を流動する潤滑油を第2前側軸受70の潤滑に利用させ、且つ、突出した後側トランスファケース28−2のナット用突出部84内の奥側の潤滑油が引き出されるのを防止し、よって、流体継手64の奥側に配置された第2前側軸受70に潤滑油を良好に供給することができ、第2前側軸受70への潤滑性を向上し、また、流体継手64と第2前側軸受70との間に潤滑油通路を考慮する必要がなくなり、流体継手64と第2前側軸受70とを近接して配設することが可能となり、これにより、トランスファ装置22のコンパクト化を図るとともに、流体継手64を両端支持して流体継手64の支持剛性を向上することができる。
【0035】
後側トランスファケース28−2の収納部66の内壁面66Aには、流体継手64側に突出して流体継手64の軸方向に延出するリブ86を設けていることから、流体継手64の回転で収納部66の内壁面66Aを流動する潤滑油の流れを、流体継手64側に偏向させて、潤滑油を流体継手64にかけることができるので、発熱を伴う流体継手64を潤滑油で効果的に冷却することができる。
【0036】
リブ86の先端部86Aは、流体継手64に近接して且つ流体継手64の車両前進時の回転方向で連絡溝74の後方に設けられていることから、流体継手64の回転で収納部66の内壁面66Aを流動する潤滑油の流れをせき止めることができ、流体継手64の車両前進時の回転方向で連絡溝74の後方に形成したので、せき止められた潤滑油が連絡溝74に流れ易くなり、第2前側軸受70に多量の潤滑油を供給可能となり、第2前側軸受70の潤滑性を向上し、第2前側軸受70の耐久性を向上することができる。
【0037】
後側トランスファケース28−2には、トランスファチェーン62のチェーンライン62Lと略平行な面から収納部66の奥側に連続する斜面部88を形成していることから、トランスファチェーン62の動きによって後側トランスファケース28−2の内面を流動する潤滑油を斜面部88に伝わらせて、収納部66の奥側に導くことが可能となり、これにより、多量の潤滑油を収納部66に送り込むことが可能となり、また、トランスファチェーン62によって飛散した潤滑油を捕集し、この潤滑油を収納部66の奥側に導くことが可能となり、更に、突出した流体継手64の収納部66の突出部68を補強することが可能となり、更にまた、流体継手64の収納部66の空間を拡大して、より多量の潤滑油を流体継手64の廻りに存在させることが可能となる。
【0038】
連絡溝74及びリブ86は、車両搭載状態において流体継手64の上方に配設されていることから、潤滑油が自重によって効果的に第2前側軸受70側に流下し、第2前側軸受70の潤滑性を向上することができる。
【0039】
また、斜面部88は、トランスファチェーン62の回転方向を考慮し、トランスファチェーン62が流体継手64側に移動する側に形成されているので、トランスファチェーン62によって飛散した潤滑油を効果的に捕集し、この潤滑油を収納部66の奥側に導くことが可能となる。
【0040】
更に、空間部72において、前側出力軸48には流体継手64と第2前側軸受70とを固定用ナット82で設けているので、この固定用ナット82の必要空間を潤滑用の空間として利用することができるので、別途に空間形成用ケース等を設ける構成にする必要がなく、部品点数を低減するとともに、組付工数を削減し、構成が簡単で、廉価とすることができる。
【0041】
図6は、この発明の特別構成であり、第2実施例を示すものである。
【0042】
以下の実施例においては、上述の第1実施例と同一機能を果たす箇所には同一符号を付して説明する。
【0043】
この第2実施例の特徴とするところは、以下の点にある。即ち、前側出力軸48を支持する第2前側軸受70として、テーパ軸受70Aを設けた。
【0044】
この第2実施例の構成によれば、テーパ軸受70Aが細径側から太径側に潤滑油を送る性質を有することから、潤滑油の流動を良好としてをテーパ軸受70Aが積極的に潤滑される。
【0045】
図7は、この発明の特別構成であり、第3実施例を示すものである。
【0046】
この第3実施例の特徴とするところは、以下の点にある。即ち、後側トランスファケース28−2の内壁面で斜面部88には、第2前側軸受70側の部位において所定の半径Rの湾曲面88Cを形成した。
【0047】
この第3実施例の構成によれば、斜面部88を流れる潤滑油が、漸次大きな粒径状となった場合に、この大きな粒径状の潤滑油は、湾曲面88Cの存在によって落下することなく第2前側軸受70側に流動し、この第2前側軸受70に効果的に供給される。
【0048】
なお、この発明においては、斜面部88に第2前側軸受70側の車両後方に指向するオイル誘導溝を並列に複数形成し、斜面部88の潤滑油が伝わる表面積を実質的に大きくし、これにより、潤滑油を第2前側軸受70側に良好に導くことが可能となる。
【0049】
【発明の効果】
以上詳細な説明から明らかなようにこの発明によれば流体継手の奥側に配置された軸受に潤滑油を供給することが可能となり、軸受への潤滑性を向上し、また、流体継手と軸受との間に潤滑油通路を考慮する必要がなくなり、これにより、流体継手と軸受とを近接して配設可能となり、トランスファ装置のコンパクト化を図るとともに、流体継手を両端支持状態にして流体継手の支持剛性を向上し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】トランスファ装置の縦断面図である。
【図2】図1のII−II線による平面図である。
【図3】図1のIII−III線による断面図である。
【図4】トランスファ装置の断面図である。
【図5】車両の概略構成図である。
【図6】第2実施例におけるトランスファ装置の断面図である。
【図7】第3実施例におけるトランスファケースの斜面部の概略図である。
【図8】従来における車両の概略構成図である。
【図9】従来においてトランスファ装置の平面図である。
【図10】従来において他のトランスファ装置の平面図である。
【符号の説明】
2 四輪駆動車
18 エンジン
20 変速機
22 トランスファ装置
28 トランスファケース
32 後側出力軸
48 前側出力軸
62 トランスフアチェーン
64 流体継手
66 収納部
68 突出部
70 第2前側軸受
72 空間部
74 連絡溝
86 リブ
88 斜面部

Claims (1)

  1. 変速機にトランスファケースを連結し、このトランスファケース内に前側出力軸と後側出力軸とを互いに平行で且つ前記前側出力軸が前記後側力軸よりも低い位置となるように配設し、前記後側出力軸に取り付けたドライブスプロケットと前記前側出力軸に回転可能に支持したドリブンスプロケットとの間にトランスファチェーンを巻き掛け、前記ドリブンスプロケットを流体継手を介して前記前側出力軸と連結し、この流体継手を前記前側出力軸の動力出力方向と反対側に延長した部位に配設し、前記流体継手を収納する筒状の収納部を前記トランスファチェーンに沿って延びる前記トランスファケースの内面壁から前記前側出力軸の動力出力方向と反対側に突出させ、前記収納部の奥側に前記前側出力軸を支持する軸受を配設し、前記トランスファチェーンを前記トランスファケース内に貯留した潤滑油に浸漬した四輪駆動車のトランスファ装置において、前記軸受に隣接する空間部とこの空間部から前記流体継手の上方の空間に延びる連絡溝とを前記収納部の奥側に形成し、前記トランスファケースの内面壁うち前記トランスファチェーンが前記ドライブスプロケット側から前記ドリブンスプロケット側に走行する部分に沿う部位であって前記流体継手の車両前進時の回転方向で前記連絡溝の前方となる部位に前記連絡溝に向かって延びる斜面部を形成する一方、前記収納部の内面壁のうち前記流体継手の車両前進時の回転方向で前記連絡溝の後方となる部位に前記流体継手に向かって径方向に突出するとともに前記流体継手の軸線方向に延びるリブを設けたことを特徴とする四輪駆動車のトランスファ装置。
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