JPH08320057A - デファレンシャル装置 - Google Patents

デファレンシャル装置

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JPH08320057A
JPH08320057A JP7124810A JP12481095A JPH08320057A JP H08320057 A JPH08320057 A JP H08320057A JP 7124810 A JP7124810 A JP 7124810A JP 12481095 A JP12481095 A JP 12481095A JP H08320057 A JPH08320057 A JP H08320057A
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JP
Japan
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oil
differential
differential case
differential device
case
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JP7124810A
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English (en)
Inventor
Masahiko Asahi
雅彦 朝日
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0482Gearings with gears having orbital motion
    • F16H57/0483Axle or inter-axle differentials

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 収納孔などに常時充分なオイルを供給する。 【構成】 オイル溜りを有するデフキャリヤの内部に配
置され、エンジンに回転駆動されるデフケース3と、出
力側のサイドギヤ15,17と、ギヤ15,17を連結
する4対のピニオンギヤ41,43と、デフケース3に
形成されギヤ41,43を摺動回転自在に収納する収納
孔37,39と、デフケース3外周の凹部に形成され収
納孔37,39とこの凹部とを連通するオイル流路6
7,69と、前記凹部の中に形成されデフケース3の回
転に伴ってオイル溜りのオイルを反射させてオイル流路
67,69に掻入れるオイル反射部75,77とを備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両のデファレンシ
ャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平3−37455号公報に図5のよ
うなデファレンシャル装置201が記載されている。
【0003】このデファレンシャル装置201は、デフ
ケース203、同軸配置された出力側のサイドギヤ20
5,207、これらの径方向外側に配置された複数組の
ピニオンギヤ209,211などを備えている。ピニオ
ンギヤ209,211はデフケース203の収納孔21
3,215にそれぞれ摺動回転自在に収納されている。
各ピニオンギヤ209,211はサイドギヤ205,2
07の間で互いに噛み合うと共に、サイドギヤ205,
207と各別に噛み合うことによりサイドギヤ207,
205を連結している。又、デフケース203の円筒部
と側壁部とには潤滑用穿孔217,219が設けられて
いる。
【0004】エンジンの駆動力はデフケース203を回
転させ、ピニオンギヤ209,211からサイドギヤ2
07,205を介して車輪側に伝達される。トルクを伝
達している間、ピニオンギヤ209,211はサイドギ
ヤ207,205との噛み合い反力により歯先を各収納
孔213,215の壁面に押し付けられて摩擦抵抗が生
じる。又、各ギヤがヘリカルギヤで構成されている場合
は、ヘリカルギヤの噛み合いスラスト力によって、ピニ
オンギヤ209,211と収納孔213,215との間
やサイドギヤ205,207とデフケース203との間
で摩擦抵抗が生じる。これらの摩擦抵抗によってデファ
レンシャル装置201はトルク感応型の差動制限機能を
得ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、各ギヤと
デフケース203との摺動部で摩擦抵抗を発生させて差
動制限機能を得る構成のデファレンシャル装置201で
は、各摺動部、特に収納孔213,215に大きな力が
掛かるから、デフケース203の内部はオイルを供給し
て充分に潤滑する必要がある。
【0006】しかし、デファレンシャル装置201に設
けられている潤滑用穿孔217,219は、通常の開口
であり積極的にオイルをデフケース203の内部に導入
する機能がない。従って、デフケース203が静止状態
のときは、潤滑用穿孔217,219からオイル溜りの
オイルが流入するが、デフケース203が回転を始める
と、これらの潤滑用穿孔217,219はむしろオイル
の排出口として働き、内部のオイルは遠心力を受けて潤
滑用穿孔217,219から外部に排出されてしまう。
このように、デフケース203の内部、特に収納孔21
3,215が潤滑不足になり易く、潤滑不足になると、
摩擦抵抗の変動によって差動制限機能が不安定になると
共に、焼き付きや異常摩耗などが生じてデファレンシャ
ル装置201の耐久性が低下する。
【0007】そこで、この発明は、デフケースの収納孔
でピニオンギヤの歯先を支承するように構成されたデフ
ァレンシャル装置において、デフケースの内部、特に収
納孔に充分なオイルを供給して、差動制限機能を安定さ
せ、耐久性を向上させるデファレンシャル装置の提供を
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1のデファレンシ
ャル装置は、オイル溜りを有するデフキャリヤの内部に
配置され、エンジンの駆動力により回転駆動されるデフ
ケースと、デフケースの内部に回転自在に支承された一
対の出力側サイドギヤと、これらサイドギヤの径方向外
側に配置されサイドギヤと各別に噛み合う第1ギヤ部及
び互いに噛み合う第2ギヤ部を有する少なくとも一対の
ピニオンギヤと、デフケースに形成され各ピニオンギヤ
を摺動回転自在に収納する収納孔と、収納孔の間でデフ
ケースの外周に形成された凹部と収納孔とを連通するオ
イル流路と、デフケースの他の部分の外径を超えずにこ
の凹部に形成され、デフケースの回転に伴ってオイル溜
りのオイルを反射させてオイル流路に掻入れるオイル反
射部とを備えたことを特徴とする。
【0009】請求項2のデファレンシャル装置は、オイ
ル反射部が、車両が前進走行する時のデフケースの回転
によってオイル流路にオイルを掻入れる箇所に設けられ
た請求項1のデファレンシャル装置である。
【0010】請求項3のデファレンシャル装置は、オイ
ル反射部が、車両が後進走行する時のデフケースの回転
によってオイル流路にオイルを掻入れる箇所に設けられ
た請求項1のデファレンシャル装置である。
【0011】請求項4のデファレンシャル装置は、オイ
ル流路が、車両が前進走行する時のデフケースの回転に
よってオイルの流入量が増加する方向に傾斜した請求項
1又は2のデファレンシャル装置である。
【0012】請求項5のデファレンシャル装置は、オイ
ル流路が、車両が後進走行する時のデフケースの回転に
よってオイルの流入量が増加する方向に傾斜した請求項
1又は2のデファレンシャル装置である。
【0013】
【作用】各請求項のデファレンシャル装置は、トルクの
伝達中、各ピニオンギヤの歯先がサイドギヤとの噛み合
い反力により収納孔の壁面に押し付けられて摩擦抵抗が
発生する。又、各ギヤがヘリカルギヤ構成の場合は、噛
み合いスラスト力によって各ピニオンギヤの端面と収納
孔の端面との間や、サイドギヤとデフケースとの間など
で摩擦抵抗が発生し、これらの摩擦抵抗によってトルク
感応型の差動制限機能が得られる。
【0014】ここで、各請求項のデファレンシャル装置
は、収納孔と外部とを連通するオイル流路と、デフケー
スが回転するとオイル溜りのオイルを反射させてオイル
流路に掻入れるオイル反射部とをデフケース設けた。
【0015】従って、デフケースの静止中はオイル溜り
のオイルがオイル流路から収納孔を介して内部に流入
し、デフケースが回転すると、従来例と異なって、オイ
ル溜りのオイルがオイル反射部で反射し、オイル流路か
ら収納孔を介して内部に流入する。
【0016】こうして、静止中と回転中とを問わず、デ
フケースの内部には常時オイルが流入し、充分な潤滑が
行われるから、摩擦抵抗の変動が防止されて差動制限機
能が安定すると共に、焼き付きや異常摩耗などが防止さ
れてデファレンシャル装置の耐久性が大きく向上する。
【0017】又、これらのオイル流路とオイル反射部と
は、収納孔によってデフケースの外周に形成される凸部
と凸部との間の凹部を利用して設けられており、従っ
て、オイル反射部はデフケースの凸部の外径を超えない
から、これらを設けたことによって、デファレンシャル
装置は大型化しない。
【0018】請求項2のデファレンシャル装置は、請求
項1のデファレンシャル装置において、車両が前進走行
する時のデフケースの回転によってオイル流路にオイル
を掻入れる箇所にオイル反射部を設けたものであり、請
求項1のデファレンシャル装置と同様に、収納孔などが
充分に潤滑されて差動制限機能が安定し、焼き付きや異
常摩耗などが防止されてデファレンシャル装置の耐久性
が大きく向上する。又、車両のコースト時(エンジンを
止めて坂路を前進で走り下りる場合)や前進中のエンジ
ンブレーキ作動時などでもこれらの効果が得られる。
又、デファレンシャル装置は大型化しない。
【0019】更に、大きな駆動トルクが掛かる車両の前
進走行時にオイルの供給が行われるから、差動制限機能
の安定化効果や耐久性の向上効果が特に大きい。
【0020】請求項3のデファレンシャル装置は、請求
項1のデファレンシャル装置において、車両が後進走行
する時のデフケースの回転によってオイル流路にオイル
を掻入れる箇所にオイル反射部を設けたものであり、請
求項1のデファレンシャル装置と同様に、差動制限機能
が安定し、デファレンシャル装置の耐久性が大きく向上
し、デファレンシャル装置が大型化しない。
【0021】従って、請求項2と3の構成により、異な
ったオイル流路に前進時用と後進時用のオイル反射部を
設ければ、車両の前進と後進とに拘わらずデファレンシ
ャル装置は常に充分な潤滑が行われ、差動制限機能が安
定し、耐久性が大幅に向上する。
【0022】請求項4のデファレンシャル装置は、請求
項1又は2のデファレンシャル装置において、オイル流
路を、車両が前進走行する時のデフケースの回転方向に
傾斜させて前進走行時のオイル流量を増大させたもので
あり、請求項1又は2のデファレンシャル装置と同様
に、差動制限機能が安定し、デファレンシャル装置の耐
久性が大きく向上し、デファレンシャル装置が大型化し
ない。又、請求項2のデファレンシャル装置と同様に、
これらの効果は車両のコースト時や前進中のエンジンブ
レーキ作動時などでも得られる。
【0023】更に、オイル流路を前進走行時のデフケー
スの回転方向に傾斜させたことによって、前進走行時の
オイル流入量が増加し、大きな駆動トルクが掛かる前進
走行時に潤滑性を向上させるから、差動制限機能の安定
化効果や耐久性の向上効果が特に大きい。
【0024】請求項5のデファレンシャル装置は、請求
項1又は2のデファレンシャル装置において、オイル流
路を、車両が後進走行する時のデフケースの回転方向に
傾斜させて後進走行時のオイル流量を増大させたもので
あり、請求項1又は2のデファレンシャル装置と同様
に、差動制限機能が安定し、デファレンシャル装置の耐
久性が大きく向上し、デファレンシャル装置が大型化し
ない。
【0025】従って、請求項4と5の構成により、異な
ったオイル流路を前進時用と後進時用にそれぞれ傾斜さ
せれば、デファレンシャル装置は車両の前進と後進とに
拘わらず常に充分な潤滑が行われ、差動制限機能が安定
し、耐久性が大幅に向上する。
【0026】
【実施例】図1ないし4により本発明の一実施例を説明
する。この実施例は請求項1,2,3,4,5の特徴を
備えている。図1はこの実施例のデファレンシャル装置
1の縦断面を示している。なお、左右の方向は図1での
左右の方向であり、符号を与えていない部材等は図示さ
れていない。
【0027】図1のように、デファレンシャル装置1の
デフケース3はケーシング本体5とカバー7とをボルト
9で固定して構成されている。デファレンシャル装置1
はデフキャリヤの内部に配置されており、デフケース3
は左右のボス部11,13でベアリングを介してデフキ
ャリヤに支承されている。デフキャリヤにはオイル溜り
が設けられており、デファレンシャル装置1は、静止状
態では下部がこのオイル溜りに浸されており、回転する
とオイル溜りからオイルを撥ね上げる。
【0028】デフケース3の内部には、それぞれヘリカ
ルギヤで構成された左右のサイドギヤ15,17(出力
側サイドギヤ)が配置されている。
【0029】各サイドギヤ15,17の中空のボス部1
9,21はデフケース3の支承部23,25によって回
転自在に支承されている。ボス部19,21の内側に形
成された大径部27,29には、これらの内周に跨がっ
てスラストブロック31が配置され、サイドギヤ15,
17の各自由端を支承しセンターリングしている。
【0030】左右の車輪側出力軸はそれぞれデフケース
3のボス部11,13を貫通し、サイドギヤ15,17
のボス部19,21にスプライン連結されている。サイ
ドギヤ15,17とデフケース3との間にはそれぞれス
ラストワッシャ33が配置されており、サイドギヤ1
5,17の間(スラストブロック31の外周側)にはス
ラストワッシャ35が配置されている。
【0031】図1,2のように、デフケース3には長短
の収納孔37,39が周方向に4組形成されている。こ
れらの収納孔37,39にはそれぞれヘリカルギヤで構
成された長短のピニオンギヤ41,43が摺動回転自在
に収納されている。
【0032】長いピニオンギヤ41は、第1と第2のギ
ヤ部45,47とこれらを連結する小径の軸部49とか
らなり、第1ギヤ部45は右のサイドギヤ17と噛み合
っている。又、短いピニオンギヤ43は、互いの間に軸
部を持たない第1と第2のギヤ部51,53からなり、
第1ギヤ部51は左のサイドギヤ15と噛み合い、第2
ギヤ部53はピニオンギヤ41の第2ギヤ部47と噛み
合っている。
【0033】デフケース3を回転させるエンジンの駆動
力は、ピニオンギヤ43,41からサイドギヤ15,1
7を介して左右の出力軸側に分配される。又、例えば悪
路走行中に、出力軸間に駆動抵抗差が生じると各ピニオ
ンギヤ41,43の自転によってエンジンの駆動力は左
右各側に差動分配される。
【0034】トルクの伝達中、各ピニオンギヤ41,4
3の歯先はサイドギヤ17,15との噛み合い反力によ
り収納孔37,39の壁面に押し付けられて摩擦抵抗が
発生する。又、ヘリカルギヤの噛み合いスラスト力によ
って各ピニオンギヤ41,43と収納孔37,39の各
端面の間で摩擦抵抗が発生し、スラストワッシャ33を
介してサイドギヤ15,17とデフケース3との間で、
又スラストワッシャ35を介してサイドギヤ15,17
の間で摩擦抵抗が発生する。これらの摩擦抵抗により、
トルク感応型の差動制限機能が得られる。
【0035】図1のように、デフケース3の側面部には
開口55,57が設けられており、ボス部11,13の
内周には螺旋状のオイル溝59,61が形成されてい
る。
【0036】又、図2,3に示すように、デフケース3
の外周には収納孔37,39の各々を覆うように凸部6
3が形成され、これらの凸部63の間には凹部65が形
成されている。すなわちピニオンギヤ41,43を覆う
ように形成されたデフケース3の凸部63と凹部65と
により作られた空間66はデフケース3の凸部63外径
を越えることがない。図1,2,3に示すように、デフ
ケース3には収納孔37とこの凹部65とを連通するオ
イル流路67,67及び収納孔39と凹部65とを連通
するオイル流路69,69とが設けられている。
【0037】図2の矢印71は車両が前進走行するとき
のデフケース3の回転方向を示しているが、各オイル流
路67,69の入口にはそれぞれデフケース3が回転す
るとオイル溜りのオイルを、空間66のデフケース3の
外周面68に沿って空間66に拡張導入し矢印73,7
4のように、反射させて各オイル流路67,69にオイ
ルを掻入れるオイル反射部75,77が設けられてい
る。
【0038】オイル流路67,69とオイル反射部7
5,77は、この凹部65を利用してその内部に設けら
れており、従って、オイル反射部75,77は各凸部6
3の外径を超えない。
【0039】オイル流路67,69とオイル反射部7
5,77はケーシング本体5の鋳造時に鋳抜きで形成さ
れている。又、図4に拡大して示したように、オイル反
射部75,77の軸方向幅はオイル流路67,69の軸
方向幅より広く形成されており、幅広のオイル反射部7
5,77で多量のオイルを反射させてオイル流路67,
69に掻き入れるようにされている。
【0040】図2に示すように、オイル流路67のオイ
ル反射部75は車両の前進走行時にオイルを掻入れる位
置に設けられ、オイル流路69のオイル反射部77は車
両の後進走行時にオイルを掻入れる位置に設けられてい
る。又、オイル流路67は前進走行時のデフケース3の
回転方向に向けて傾斜しており、オイル流路69は後進
走行時のデフケース3の回転方向に向けて傾斜してい
る。
【0041】デファレンシャル装置1が静止していると
きは、開口55,57、オイル溝59,61、オイル流
路67,69のうちオイル溜りに浸漬されているものを
介してオイルがデフケース3の内部に流入し、収納孔3
7,39や各ギヤの噛み合い部などに供給され、これら
を潤滑する。
【0042】又、デファレンシャル装置1が回転する
と、前進走行時はオイル溜りのオイルがデフケース3に
形成された凸部63と凹部65によって作られた空間6
6にデフケース3の外周面68に沿って効率良く拡張導
入されオイル反射部75に当たって強制的にオイル流路
67に掻込まれ、後進走行時はオイル反射部77がオイ
ルを強制的にオイル流路69に掻入れる。更に、デファ
レンシャル装置1によってオイル溜りから撥ね上げられ
デフキャリヤの内壁で跳ね返ったオイルが、開口55,
57やオイル溝59,61あるいはオイル流路67,6
9からデフケース3に流入し、収納孔37,39や各ギ
ヤの噛み合い部などに供給され、これらを潤滑する。
【0043】こうして、デファレンシャル装置1は車両
の前進時と後進時とに拘らずデフケース3の内部にオイ
ルが常時供給され、収納孔37,39や各ギヤの噛み合
い部などの各潤滑部が充分に潤滑される。
【0044】こうして、ピニオンギヤ41,43と収納
孔37,39との摩擦抵抗や、サイドギヤ15,17と
デフケース3間の、又サイドギヤ15,17間で得られ
る摩擦抵抗などの変動が防止され、トルク感応型の差動
制限機能が安定すると共に、各摺動部やギヤの噛み合い
部での焼き付きや異常摩耗などが防止され、デファレン
シャル装置1の耐久性が大きく向上する。
【0045】この効果は、デフケース3が車両の前進走
行時と同じ方向に回転するコースト時やエンジンブレー
キ作動時などでも得られる。
【0046】又、上記のように、オイル反射部75,7
7は各凸部63の外径を超えないから、オイル反射部7
5,77を設けたことによってデファレンシャル装置1
は大型化しない。こうして、デファレンシャル装置1が
構成されている。
【0047】デファレンシャル装置1を搭載した車両
は、デファレンシャル装置1の安定したトルク感応型差
動制限機能によって、発進時や加速時のように大きなト
ルクを掛けた時の車体の挙動が向上すると共に、デファ
レンシャル装置1の大きな耐久性によって長期にわたり
優れた操縦性と安定性とが得られる。
【0048】なお、請求項2,3の構成に従って、全て
のオイル反射部を車両の前進走行時又は後進走行時のい
ずれか一方に合わせて配置してもよい。又、請求項4,
5の構成に従って、全てのオイル流路を車両の前進走行
時又は後進走行時のいずれか一方に合わせて傾斜させて
もよい。
【0049】本発明において、ピニオンギヤとサイドギ
ヤはヘリカルギヤでなくスパーギヤで構成してもよい。
【0050】本発明のデファレンシャル装置は、フロン
トデフ(前輪側の車軸デフ)やリヤデフ(後輪側の車軸
デフ)やセンターデフ(前輪と後輪とにエンジンの駆動
力を分配するデファレンシャル装置)のいずれにも用い
られる。
【0051】
【発明の効果】各請求項のデファレンシャル装置は、噛
み合い反力や噛み合いスラスト力によってピニオンギヤ
と収納孔との間やサイドギヤとデフケースとの間などで
摩擦抵抗が発生し、トルク感応型の差動制限機能が得ら
れる。
【0052】又、各請求項のデファレンシャル装置で
は、デフケースの回転によってオイル反射部で反射した
オイル溜りのオイルをオイル流路を介して内部に掻入れ
るように構成したから、デフケースの静止中はオイル溜
りのオイルがオイル流路から収納孔を介して内部に流入
すると共に、デフケースが回転すると、オイルはオイル
反射部からオイル流路を介して内部に強制的に流入す
る。こうして、静止中と回転中とを問わず、デフケース
の内部にオイルが常時供給されるから、潤滑不足による
摩擦抵抗の変動が防止されて差動制限機能が安定し、焼
き付きや異常摩耗などが防止されてデファレンシャル装
置の耐久性が大きく向上する。
【0053】又、デフケースの凹部に設けられたオイル
反射部はデフケースの他の部分の外径を超えないから、
デファレンシャル装置を大型化しない。
【0054】請求項2のデファレンシャル装置は、請求
項1のデファレンシャル装置において、オイル反射部を
車両が前進走行する時に機能する箇所に設けたことによ
り、請求項1のデファレンシャル装置と同様に、収納孔
などが充分に潤滑されて差動制限機能が安定し、焼き付
きや異常摩耗などが防止されてデファレンシャル装置の
耐久性が大きく向上すると共に、デファレンシャル装置
を大型化しない。又、車両のコースト時や前進中のエン
ジンブレーキ作動時などでも差動制限機能の安定化効果
と耐久性の向上効果とが得られる。
【0055】更に、大きな駆動トルクが掛かる車両の前
進走行時にオイルの供給が行われるから、これらの差動
制限機能安定化効果や耐久性の向上効果が特に大きい。
【0056】請求項3のデファレンシャル装置は、請求
項1のデファレンシャル装置において、オイル反射部を
車両が後進走行する時に機能する箇所に設けたことによ
り、請求項1のデファレンシャル装置と同様に、差動制
限機能が安定し、デファレンシャル装置の耐久性が大き
く向上し、デファレンシャル装置を大型化しない。
【0057】従って、請求項2と3の構成により、異な
ったオイル流路で前進時用と後進時用の凹部を設けれ
ば、デファレンシャル装置は車両の前進と後進とに拘わ
らず常に内部を充分に潤滑し、差動制限機能を安定させ
ると共に、耐久性を大幅に向上させることができる。
【0058】請求項4のデファレンシャル装置は、請求
項1又は2のデファレンシャル装置において、前進走行
時にオイルの流入量が増大する方向にオイル流路を傾斜
させたことにより、請求項1又は2のデファレンシャル
装置と同様に、差動制限機能が安定し、デファレンシャ
ル装置の耐久性が大きく向上し、デファレンシャル装置
を大型化しない。又、請求項2のデファレンシャル装置
と同様に、これらの効果は車両のコースト時や前進中の
エンジンブレーキ作動時などでも得られる。
【0059】更に、大きな駆動トルクが掛かる前進走行
時にオイル流入量が増加し潤滑性が向上するから、差動
制限機能の安定化効果や耐久性の向上効果が特に大き
い。
【0060】請求項5のデファレンシャル装置は、請求
項1又は2のデファレンシャル装置において、後進走行
時にオイルの流入量が増大する方向にオイル流路を傾斜
させたことにより、請求項1又は2のデファレンシャル
装置と同様に、差動制限機能が安定し、デファレンシャ
ル装置の耐久性が大きく向上し、デファレンシャル装置
を大型化しない。
【0061】従って、請求項2と3及び又は請求項4と
5により、車両の前進時と後進時の両方でオイル流路か
らオイルを流入させ、あるいは、オイルの流入量が増加
するように構成すれば、デファレンシャル装置は前進時
と後進時とに拘わらず常に充分に内部が潤滑され、差動
制限機能が安定すると共に、耐久性が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1の実施例の斜視図である。
【図4】図3の要部拡大図である。
【図5】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 デファレンシャル装置 3 デフケース 15,17 出力側サイドギヤ 37,39 収納孔 41,43 ピニオンギヤ 45,51 第1ギヤ部 47,53 第2ギヤ部 65 凹部 67,69 オイル流路 75,77 オイル反射部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイル溜りを有するデフキャリヤの内部
    に配置され、エンジンの駆動力により回転駆動されるデ
    フケースと、デフケースの内部に回転自在に支承された
    一対の出力側サイドギヤと、これらサイドギヤの径方向
    外側に配置されサイドギヤと各別に噛み合う第1ギヤ部
    及び互いに噛み合う第2ギヤ部を有する少なくとも一対
    のピニオンギヤと、デフケースに形成され各ピニオンギ
    ヤを摺動回転自在に収納する収納孔と、収納孔の間でデ
    フケースの外周に形成された凹部と収納孔とを連通する
    オイル流路と、デフケースの他の部分の外径を超えずに
    この凹部に形成され、デフケースの回転に伴ってオイル
    溜りのオイルを反射させてオイル流路に掻入れるオイル
    反射部とを備えたことを特徴とするデファレンシャル装
    置。
  2. 【請求項2】 オイル反射部が、車両が前進走行する時
    のデフケースの回転によってオイル流路にオイルを掻入
    れる箇所に設けられた請求項1のデファレンシャル装
    置。
  3. 【請求項3】 オイル反射部が、車両が後進走行する時
    のデフケースの回転によってオイル流路にオイルを掻入
    れる箇所に設けられた請求項1のデファレンシャル装
    置。
  4. 【請求項4】 オイル流路が、車両が前進走行する時の
    デフケースの回転によってオイルの流入量が増加する方
    向に傾斜した請求項1又は2のデファレンシャル装置。
  5. 【請求項5】 オイル流路が、車両が後進走行する時の
    デフケースの回転によってオイルの流入量が増加する方
    向に傾斜した請求項1又は2のデファレンシャル装置。
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Cited By (7)

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