JP4057736B2 - 強誘電体メモリ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は強誘電体メモリ全般に係り、特に低消費電力化を目指した強誘電体メモリの読み出し動作において、非選択メモリセルへの誤書き込みを評価する機能を備えた強誘電体メモリに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来開発された強誘電体メモリとして、例えば 1998 年のVLSI Circuit Symposiumにおける“A 42.5mm2 1Mb Nonvolatile Ferroelectric Memory Utilizing Advanced Architecture for Enhanced Reliability ”(VLSI Circuit Sympo. Digest of Technical Papers, pp.242-245,1998)と題する発表がある。この文献では、低消費電力化を目指した1メガビットの強誘電体メモリの構成と性能が示されている。
【0003】
図17(a)に示すように、この1メガビット強誘電体メモリはメモリセルアレイが32個のメモリセルブロック50に分割される。図17(a)では片側の16個のメモリセルブロック50のみを示しているが、実際には破線で矢示した方向に折り返すように、メモリセルアレイが拡張されている。
【0004】
図17(a)に示す強誘電体メモリのパターンレイアウトは、チップの中央部に横に長いカラムデコーダが形成され、センスアンプを介してその両側にメモリセルブロック50が配置される。また、長手方向がカラムデコーダと直角になるように、その両側にロウデコーダとプレートドライバが形成され、
図17(b)に示すメモリセルは、MOSトランジスタ1からなるスイッチと、PZT(PbZr(Ti)O3)等の強誘電体を誘電膜とするセルキャパシタ2と、ワード線WLと、プレート線PLと、ビット線BLとから構成される。
【0005】
なお、図17(b)では、1個のMOSトランジスタと1個のセルキャパシタからなる1トランジスタ−1キャパシタ型(以下1T−1C型と呼ぶ)のメモリセルを示しているが、高集積化のため実際には隣接する2個のメモリセルがプレート線PLを共通にして折り返すように形成される。
【0006】
後に説明するように、プレート線PLに接続されるセルキャパシタ2の電極はシリコン基板側に配置されるので下部電極と呼び、MOSトランジスタ1のソースに接続されるセルキャパシタ2の電極を上部電極と呼ぶ。
【0007】
図17(a)に示すように、1本のワード線WLが複数のメモリセルブロック50を横断して選択されるが、プレート線PLは図にハッチで示す選択ブロック50に属するものだけが駆動され、センスアンプは選択カラムに属するものだけが活性化される。この文献では次の2点が成立することを前提としている。
【0008】
(1)複数の非選択ブロックを横断して1本のワード線が選択されるが、プレート線とセンスアンプが駆動または活性化されなければ、オンしたワード線に連なるセルのデータは破壊されない。
(2)2本のワード線で1本のプレート線を共有しているので、一方の選択されたワード線をオンし、プレート線を駆動してセルキャパシタ2に記憶されたデータを読み出せば、他方の非選択ワード線側のセルキャパシタも共通のプレート線により駆動されるが、この時オフした非選択ワード線は低レベルであるためこれに連なるMOSトランジスタはオフとなり、したがってここに直列接続された非選択セルキャパシタの記憶データは破壊されない。
【0009】
しかし、この文献に示されたデバイス構造について発明者が3次元容量シミュレータDIAMOND及び回路シミュレータSAPPHIREを用いて数値解析を行った結果、これらの前提条件は必ずしも成立しないことが明らかになった。
【0010】
すなわち、読み出し動作時における配線及び電極間のカップリングにより、非選択セルの記憶データが減少するリードディスターブを生じることが明らかになった。
【0011】
前記(1)項、(2)項に対応してこの問題を示せば次のとおりである。
(1)非選択ブロックにおいて、ワード線とビット線、及びワード線と上部電極とのカップリングにより分極量として蓄えられた記憶データが減少する。
(2)非選択ワード線側のセルキャパシタのプレート線を駆動すれば、セルキャパシタと直列に接続されたトランジスタがオフ状態であっても、セルキャパシタの上部電極と下部電極との間にカップリングによる過度的な電位差が発生するため、分極量として非選択ワード線側のメモリセルに書き込まれた記憶データが選択されたメモリセルの読み出し動作により減少する。
【0012】
次に図18乃至図22を用いて解析結果を詳細に説明する。ここでは読み出そうとするメモリセルにプレート線からビット線向きの分極が書き込まれている場合を検討する。前記の文献ではメモリセルの構造の詳細は明らかにされていないが、FRAM(Ferroelectric Random Access Memory の略称)のセル構造が図18及び図19のような上面図と断面図を有するものと想定して解析を行った。
【0013】
図18に示すFRAMセルの平面構造は、2層目のアルミ配線からなるビット線51と、これと直交するように下部に配置されるワード線52と、ワード線52に沿ってビット線51及びワード線52の間に配置され、セルキャパシタの下部電極となる幅の広いプレート線53と、その上部電極54と、シリコン基板上に形成されたMOSトランジスタのソース/ドレイン拡散層と、1層目のアルミ配線(図で1Alと記載)を介してこれらを相互に接続する55乃至58のコンタクトから構成される。
【0014】
前記FRAMセルの断面構造を図19に示す。図18と対応する構成要素に同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。なお、図19ではさらに強誘電体膜55aと、シリコン基板59と、MOSトランジスタのソース/ドレイン拡散層60と、アイソプレーナ型の素子分離絶縁膜61が示されている。その他の太いハッチで示した部分はSiO2 からなる層間絶縁膜である。
【0015】
図19の断面構造から、プレート線53が強誘電体膜55aを備えるセルキャパシタの下部電極をなすこと、また、ワード線52の一部がMOSトランジスタのゲ−ト電極を兼ねることがわかる。
【0016】
3次元容量シミュレータDIAMONDを用いて、前記FRAMのセル構造につき、配線及び電極間の容量シミュレーションを実施し、次に示すような結果が得られた。
【0017】
ワード線とビット線との交差部における両者の容量 :1.68fF
ワード線と上部電極間の容量 :1.28fF
基板にコンタクトを接続している方のビット線容量 :6.139fF
基板にコンタクトを接続していない方のビット線容量:0.99fF
なおワード線52とビット線51との交差部における両者の容量を計算する時には、ワード線52のゲートポリシリコンの下にソース/ドレイン拡散層60のn+ 領域が、横方向拡散により片側0.175μmだけ食い込んでいるものと仮定した。
【0018】
ここで1対のビット線51が、512本のワード線をまたぐとすれば、ビット線の寄生容量は一本当たり、
(6.139+0.991)×512/4=912.64fF
となる。
【0019】
また、基板上のn+ 拡散層にコンタクトを接続しているビット線の、前記n+ 拡散層の接合容量は、面積項を0.4fF/μm2 、周辺項を0.37fF/μm2 として計算すれば、ビット線1本当たり、
(1.64+3.108)×512/4=607.744fF
となる。
両者を合計すれば、ビット線1本当たりの寄生容量は1520.384fFとなる。
【0020】
以上の結果をFRAMの等価回路に入力し、容量結合によるカップリングの発生状況を求めた。なお、ここで用いた等価回路では、センスアンプに隣接して1対のビット線を接地するイコライザが配置され、ワード線及びプレート線はこれと反対側の端に位置するものが選択される場合について検討した。またビット線のR*C遅延については、Π型等価回路を用いて評価した。
【0021】
この等価回路を用いてシミュレーションを実施した結果、図20(a)に示すようにワード線1本のみを立ち上げた場合、セルキャパシタの上部電極とビット線の電位がカップリングにより図20(b)、図20(c)に示すよう変化することがわかった。
【0022】
すなわち、上部電極はワード線の立ち上げ時に20mV上昇し、立ち下げ時に30mV下降する。またビット線は、ワード線の立ち上げ時に14mV上昇し、立ち下げ時に12mV下降する。
【0023】
このとき、シミュレーションにおける分極の向きは、プレート線(下部電極)からビット線側(上部電極)に向かう方向となっている。したがって図22に示すように、ヒステリシス曲線の微分係数は、VPL−VBL(プレート線PLとビット線BLとの電位差)が負の方向に変化する方が正の方向に変化するよりも大きい。このように同一ワード線が何度も選択されて、これと交差する非選択ブロックのビット線にカップリングによる電位が伝わり、強誘電体キャパシタの両端に何度もパルス状の微小な電位差が加わることが十分考えられる。
【0024】
このような場合、図22のヒステリシス曲線に太く矢示したように、加えられたパルスの回数に応じて分極Pが減少する。すなわち、非選択メモリセルに分極Pとして書き込まれた記憶データが消失することになる。
【0025】
以上、プレート線が駆動される前の段階でオンした、高レベル状態のワード線に連なる、非選択ブロックのセルキャパシタに加わるディスターブについて説明したが、次にプレート線を駆動した場合の問題についてのべる。プレート線を立ち上げた時に、オフしている低レベル状態のワード線に連なるセルキャパシタに加えられるディスターブを図21に示す。
【0026】
図21(a)はプレート線駆動によるプレート線電位の変化を示すタイミングチャート、図21(b)はこのとき生じる下部電極と上部電極の電位差を示す拡大図である。
【0027】
図21(b)に示すように、プレート線の駆動により下部電極と上部電極の間に60mVもの電位差が生じている。先にのべたように、FRAMの読み出し動作において同一のプレート線が何度も選択され、その結果、オフしている低レベルのワード線に連なる非選択の強誘電体セルキャパシタの両端に、何度もパルス状の電位差が加わることが十分考えられる。このような場合にも、図22のヒステリシス曲線に太く矢示したように、加えられたパルスの回数に応じて分極Pの減少を生じることになる。
【0028】
以上、従来の1T−1C型強誘電体メモリについて問題点を説明したが、このほか、強誘電体薄膜を用いたセルキャパシタ2個とMOSトランジスタ2個からメモリセルを構成し、これに分極の向きという形でデータを蓄積する2トランジスタ−2キャパシタ型(以下2T−2C型と略称する)強誘電体メモリが提案されてきた。
【0029】
このメモリは不揮発性で読み出しが高速に行えるという特徴があるため、近年研究開発が活発に行われるようになってきた。2T−2C型FRAMのセル構造の特徴は、先に図18、図19を用いて説明したように、ビット線を2層目のアルミ配線で形成し、強誘電体キャパシタの上部電極を1層目のアルミ配線で形成することである。両者の間には絶縁用の酸化膜が介在するのみであるため、両者のカップリング容量が無視できない状況になっている。
【0030】
3次元容量シミュレータ、DIAMONDによってこれらの容量値を求めたところ、上部電極の容量そのものは0.249pF、これとビット線との間のカップリング容量は0.424fFとなり、ビット線に振幅3.3Vの信号電圧が加われば、上部電極は5.6mVのディスターブを受けることが明らかになった。また、2T−2C型FRAMのほかに、1個の強誘電体キャパシタを2個のMOSトランジスタではさんだ2T−1C型の構造が提案されてきた。
【0031】
(U.S.P.4,888,733)。
【0032】
このFRAMは、記憶データを強誘電体キャパシタの分極の方向として書き込み、不揮発性であることについては、現在製品化されている2T−2C型FRAMや研究開発途上の1T−1C型FRAMと同様である。
【0033】
先にのべた2T−2C型では、ビット線BL及び相補ビット線/BLに連なる強誘電体キャパシタに反対向きの分極を書き込んで読み出しを行うため、参照電位を作る必要がないという利点がある反面、1個のセルを2個の強誘電体キャパシタと2個のMOSトランジスタで作るために高集積化には不利である。
【0034】
一方1T−1C型では、集積度の点では2−2C型よりも有利であるが、参照電位を作るのが難しいという問題があった。また、両者に共通の問題点として、図18に示すように、プレート線53はワード線52と平行に走っており、読み出し時には多くの強誘電体キャパシタを一斉に昇圧しなければならず、このためプレートドライバが非常に大きくなり、かつ昇圧そのものに時間を要するという欠点があった。次に図23を用いて、2T−1C型FRAMの回路構成を説明する。
【0035】
図23に示す2T−1C型FRAMのメモリセル領域は、2個のトランスファーゲートMOSトランジスタ1の間に、それぞれ接続されたCi0〜Cij(i、jは自然数)からなる強誘電体キャパシタ2と、MOSトランジスタ1のゲートに接続されるワード線WLi と、前記MOSトランジスタ1のソース/ドレインにそれぞれ接続されるBL0 、/BL0 〜BLj 、/BLj からなるビット線から構成される。これらのビット線はBD0 、/BD0 〜BDj 、/BDj からなるビット線及び相補ビット線ドライバ16を介して駆動される。
【0036】
イコライザは、MOSトランジスタ3のゲートにイコライズ信号VEQを与えることにより、BLj 、/BLj 等からなる1対のビット線を互いに接続し0Vに接地することによりFRAMの高速読み出しを可能にする。
【0037】
MOSトランジスタ17からなる分離用ゲートは、信号Vφt0 、Vφt1 により、前記メモリセル領域のブロック選択を行い、センスアンプ18は、信号電圧V/SAP、VSAN により活性化され、前記1対のビット線から出力される記憶データを比較増幅する。
【0038】
MOSトランジスタ8からなるDQ(Data Quest)ゲートは、CSL0 〜CSLj のカラムセレクト信号により、1対のビット線からなるメモリセルのカラムを選択し、DQ線対に記憶データを入出力する。
【0039】
図23に示すように、2T−1C型では強誘電体キャパシタCij(i、jは自然数)は、ワード線に垂直な1対のビット線を通じて駆動されるので、ファーストページ、EDO(Enhanced Data Output)、EDOバースト等のように、ワード線を選択してこれに連なるメモリセルのデータを一斉に出力することはできない。
【0040】
しかし、ビット線を通じて駆動されるのは選択された1個の強誘電体キャパシタと1対のビット線に連なるトランスファーゲートMOSトランジスタ1のソース・ドレイン拡散層容量だけであり、ビット線ドライバ16も小さくてよい上に、プレート線も存在しないので、その昇圧に時間を要することもない。
【0041】
ここでEDOとは、ファーストページモードをさらに高速化したもので、ハイパーページモードとよばれる。ファーストページモードでは、ワード線を選択した後アドレス遷移検出回路を用いて列アドレスの切り替えを検知し、CASの立ち上がりを待たずにアクセスを開始するこによりページモードでの読み出しを高速化している。
【0042】
ファーストページモードで動作サイクルを高速化すれば、データ出力期間が短くなりタイミング設計が困難になる。EDOではCASの立ち下がりエッジでデータの出力を止めるのではなくて、次のCASの立ち上がりエッジまでデータの出力が延長される。
【0043】
また、EDOをさらに高速化しようとすれば、アドレスを外部から高速に切り替える必要を生じ、再びタイミング設計が困難になる。これを解決するために、EDOバーストでは、アドレスを外部から切り替えるのではなくて、内部でアドレスを発生させることによりさらに高速化を図ることができる。
【0044】
2T−1C型FRAMは、集積化という点では少なくとも2T−2C型FRAMよりは有利であり、また、参照電位を作る必要がないという利点がある。この2T−1C型FRAM技術は、特許 (U.S.P.4,888,733)としてラムトロン社より提案があったのみでその後研究がなされておらず、低消費電力化等の技術開発も全くなされていなかった。
【0045】
2T−1C型FRAMのセル構造に対しては平面図や断面図は示されておらず、したがって、DIAMONDの計算結果もなされていないが、先にのべた1T−1C型又は2T−2C型FRAMのように、記憶データをセンスアンプにより比較増幅する際、ビット線からセルキャパシタの上部電極に同様なディスターブを生じる問題を回避することができない。
【0046】
このように2T−1C型FRAMでは、ビット線と強誘電体キャパシタの上部電極との間のカップリング容量が無視できない構成に付随する問題を解決しなければならないが、この問題は必ずしも2T−1C型に限定されるものではなく、一般にビット線と強誘電体キャパシタの上部電極との間のカップリング容量が無視できない構成に付随するものである。また、FRAMの構成を2T−1C型に限定すれば、このカップリング容量が無視できる場合でも、ビット線の振幅がセルキャパシタにディスターブを及ぼすことが考えられる。
【0047】
次に、従来FRAMの低消費電力化についてなされた技術開発に関連して、2T−1C型FRAMに特徴的な、ビット線と強誘電体キャパシタの上部電極とのカップリング容量とは無関係なディスターブについて説明する。
【0048】
先に図17の1T−1C型FRAMについてのべたように、セルアレイを32個のブロックに分割し、ワード線はブロックを横断して選択されるが、プレート線は選択されたブロックに属するものだけを駆動し、センスアンプは選択カラムに属するもの1個だけを活性化すれば低消費電力化を図ることができる。
【0049】
このとき、ワード線は非選択ブロックを横断して選択されても、プレート線とセンスアンプさえ駆動又は活性化されなければ、非選択ブロック及び非選択カラムに連なるセルの記憶データは破壊されない。
【0050】
この考え方を従来の2T−1C型FRAMに拡張すれば、データの読み出し方式としてカラムアドレスをデコードすることによりビット線対を選択的にイコライズ解除してドライブし、センスアンプをカラムごとに活性化して比較増幅すれば読み出すカラムのみが充放電されるため低消費電力化に役立つと考えられる。この間の事情を説明するために、まず2T−1C型のFRAMの基本的な読み出し動作についてのべる。
【0051】
先に図23を用いて説明した従来の2T−1C型FRAMの回路構成について、図26のタイミングチャートを参考に、擬似SRAM(pseudo-Static Random Access Memory ) モードによる通常の読み出し動作を説明する。
【0052】
(1)動作の開始にあたり、全てのワード線電圧VWLi は0Vになっており、ビット線はイコライズ電圧VEQを高レベル(以下“H”とよぶ)にすることにより、全て0Vにイコライズされている。
(2)/RAS( RAS; Row Adress Strobe と相補な信号) を下降させ、/CAS(CAS; Column Adress Strobeと相補な信号)をこれと同期して立ち上げる
。/RASの下降エッジでロウアドレスRA0 を、/CASの上昇エッジでカラムアドレスCA0 を取り込む。
(3)次にロウアドレスRA0 をデコードして選択的にワード線電圧VWLiを立ち上げ、カラムアドレスCA0 をデコードして選択的にビット線対のイコライズ電圧VEQ00を“L”とし、イコライズを解除する。ワード線電圧VWLi の立ち上げと同時に一方の分離用ゲート電圧Vφt1 を昇圧し、/BL0 に出力する記憶データをセンスアンプに入力するよう準備する。
(4)次に、イコライズを解除したビット線対において、一方のビット線BL0 を0VからVccに昇圧し、再び0Vに戻す。その後Vφt1 を0Vに戻して/BL0 側のMOSトランジスタ17をオフすることにより、出力データをセンスアンプS/Aの一方のノード1に保持する。
【0053】
最初にBL0 から/BL0 の向き(正方向)の分極がセルキャパシタに“0”データとして書き込まれていた場合、分極Pとセルキャパシタの端子電庄との関係は、図24(a)のヒステリシス曲線上に示した軌跡を描く。一方逆向き(負方向)の分極Pが“1”データとして書き込まれていた場合、図24(b)のヒステリシス曲線上に示した軌跡を描く。両図において、▲1▼は分極Pの初期状態、▲2▼はビット線ドライバ/BD0 を通じて/BL0 をVccに昇圧した状態、▲3▼は/BD0 を再び0Vに戻した状態である。
【0054】
ここで重要なことは、両図の▲1▼と▲3▼の破線に矢示したように、負方向の分極Pが書き込まれていた場合には、正方向の分極Pが書き込まれていた場合に比べて、/BL0 に残る電位が大きいことである。
【0055】
(5)続いてVφt0 を用いてBL0 側のMOSトランジスタ17をオンした後にBL0 をVccまで昇圧し再び0Vに戻すことによってBL0 に電荷を読み出す。
【0056】
最初に正方向の分極Pが書き込まれていた場合、分極Pとセルキャパシタの端子電庄との関係は図24(a)のヒステリシス曲線の続きに示した軌跡を描く。一方負方向の分極Pが書き込まれていた場合は図24(b)のヒステリシス曲線の続きに示した軌跡を描く。両図において▲4▼はビット線ドライバBD0 を通じてBL0をVccに昇圧したものである。また▲5▼はBL0 を再び0V戻したものである。
【0057】
続いてBL0 側のMOSトランジスタ17をオフし、書き込みデータをセンスアンプS/Aの他方のノード0に保持し、センスアンプS/Aによる比較増幅の後にカラムセレクトラインCSL0 を選択してDQ線対を通じて書き込みデータをチップ外部に読み出す。
【0058】
ここで重要なことは、最初に正方向の分極が書き込まれていた場合には、/BL0 の電位は最初のパルス駆動の後あまり上昇せず、そのため次のパルス駆動によて電位が十分に上昇する余地があるために、BL0 側に高い電位が出るということである。
【0059】
一方、最初に負方向の分極が書かれていた場合は、/BL0 の電位は最初のパルス駆動の後高い電位に上昇し、そのため次のパルス駆動によって十分に電位が上昇する余地は少なく、結局BLo 側に低い電位が出るということである。
【0060】
この動作においては、ビット線対イコライザの解除、プレート線の駆動、センスアンプによる比較増幅、カラムセレクト線CLSの選択等をカラムアドレスをデコードして行っている。したがって非選択カラムは全く動作せず、消費電力を低減することができる。
【0061】
(6)最後に分離用ゲート電圧Vφt0 、Vφt1 を“H”としてビット線対のMOSトランジスタ17を共にオンとし、メモリセルに再書き込みを行った後、ワード線を閉じ、センスアンプ非活性にし、ビット線をイコライズすることにより読み出し動作を終了する。
【0062】
図25の回路構成は図23を発展させたもので、選択されたカラムのビット線対のみイコライズを解除してドライブすることにより、セルキャパシタのデータを読み出し、他は非選択のままイコライズしておくことで低消費電力化をはかったものである。
【0063】
図25と図23を比較した場合、メモリセル及びセルアレイの構成は全く同一であるがビット線ドライバ、イコライズ回路、及びセンスアンプ活性化信号、及びDQゲートを、カラムアドレスをデコードした信号CAj(jは自然数)と、ANDゲート22、26、28、30により1カラムごとに制御できる点が異なっている。この構成は従来発表されたものではなく、前述のVLSI Circuit symposiumの発表に基づき、発明者が発展的に2T−1C型FRAMに適用したものである。これに対し、図23のように従来提案された2T−1C型FRAMでは、ビット線ドライバ、イコライズ回路、及びセンスアンプ活性化信号は、カラムアドレスをデコードした信号によってーつーつ制御されるのではなく、オンしたワード線に連なるものは全て動作する。
【0064】
したがって、チップ外部に読み出すデータではなくとも、オンしたワード線に連なるセルデータは全て一旦は読み出され再書き込みされる。図25ではチップ外部に読み出すカラムのみ読み出しと再書き込みを行い、それ以外はイコライズを解除しないことにより消費電力を下げることができる。しかし、このFRAM回路の問題点として、上記の読み出し方法には次のような問題点が含まれる。
【0065】
例えば図27に示すように、カラムアドレスCAj 〜CAj+3 を交互に“H”、“L”として、選択カラムと非選択カラムが交互に隣接する場合、すなわち選択されたj番のカラムとj+2番のカラムの間に、j+1番のカラムが挟まれるように位置し、分極Pの方向及びセンス増幅の結果が図27に示すようになる場合、ワード線はオンしているために、j番及びj+2番のカラムのセンス増幅の際、隣り合うビット線を通じたカップリングによりj+1番のカラムに属するセルキャパシタCi j+1の両電極間に電位差が発生し、分極Pが減少する可能性がある。
【0066】
このとき、非選択のカラムはイコライズされているが、ビット線対を0Vにしているイコライザからの距離に応じて、前記隣り合うビット線を通じたカップリングによる電位差が発生し、読み出し動作の繰り返しにより、図22で説明した機構に基づくリードディスターブが発生すると考えられる。
【0067】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来の1T−1C型及び2T−2C型FRAM回路は非選択ブロックにおいて、ワード線とビット線とのカップリングによりワード線がオンした時にビット線を介して強誘電体キャパシタの両電極間の電位差がわずかに上下し、記憶データとして書き込まれた分極量が減少するという問題があった。 また高集積化のために、2本のワード線で1本のプレート線を共有する回路構成とすれば、非選択側のワード線に接続されたセルキャパシタは、プレート線が駆動するごとに強誘電体キャパシタの両電極間の電位差がわずかに上下し、記憶データとして書き込まれた分極量が減少するという問題があった。
【0068】
また、従来の2T−1C型FRAM回路の発展形態として発明者が検討した低消費電力型の回路構成では、非選択カラムの両側に選択カラムが隣接する場合に、ビット線間のカップリングにより非選択カラムの強誘電体キャパシタの両電極間の電位差がわずかに上下し、記憶データとして書き込まれた分極量が減少するという問題があった。
【0069】
本発明は上記の問題点を解決すべくなされたものであり、1T−1C型及び2T−2C型FRAMにおいて、ワード線のオン/オフ、またはプレート線を共有する構成においてはプレート線のオン/オフを連続的に行ってから読み出し動作をすることにより、記憶データとして書き込まれた分極量の減少を高速に評価するテストモードを提供することを第1の目的とする。
【0070】
また、特に低消費電力用に改良された2T−1C型FRAMのほか、一般にビット線からのディスターブの影響をみるために、ビット線のオン、オフを連続的に行ってから読み出し動作をすることにより、記憶データとして書き込まれた分極の減少を高速に評価するテストモードを提供することを第2の目的とする。
【0071】
【課題を解決するための手段】
本発明のFRAMは、特に記憶データの読み出し動作において、非選択の強誘電体キャパシタに書き込まれた分極の減少を高速に評価するテスト回路とテストモードを具備することを特徴とする。
【0072】
【課題を解決するための手段】
具体的には、本発明の強誘電体メモリの第1の態様は、少なくとも1つの強誘電体膜を有するメモリセルキャパシタと、前記メモリセルキャパシタの一方の電極に一方の電流端子が接続されたスイッチと、前記メモリセルキャパシタの他方の電極に接続されたプレート線と、前記スイッチの他方の電流端子に接続されたビット線と、前記スイッチのオン/オフを制御するゲート端子に接続されたワード線と、からなる複数のメモリセルを備え、前記ワード線の電位を上昇した後、元の電位に戻す動作を複数回行うことにより、前記メモリセルキャパシタの一方の電極と他方の電極との間に前記強誘電体膜の分極を減少する方向の電位差が複数回加わるようにし、しかる後前記強誘電体膜に記憶情報として書き込まれた分極の通常の読み出し動作を行うテストモードを具備することを特徴とする。
【0078】
本発明の強誘電体メモリの第2の態様は、少なくとも1つの強誘電体膜を有するメモリセルキャパシタと、前記メモリセルキャパシタの一方の電極に一方の電流端子が接続されたスイッチと、前記メモリセルキャパシタの他方の電極に接続されたプレート線と、前記スイッチの他方の電流端子に接続されたビット線と、前記スイッチのオン/オフを制御するゲート端子に接続されたワード線と、からなる複数のメモリセルを備え、前記ワード線により前記スイッチをオフした状態で前記ビット線をパルス駆動することにより、前記ビット線と前記メモリセルキャパシタの一方の電極とのカップリングによって前記メモリセルキャパシタの一方の電極の電位を変動させ、前記メモリセルキャパシタの一方の電極と他方の電極との間に分極を減少する方向の電位差が加わるようにした後、前記メモリセルキャパシタの強誘電体膜に記憶情報として書き込まれた分極の通常の読み出し動作を行うテストモードを具備することを特徴とする。
【0079】
本発明の強誘電体メモリの第3の態様は、少なくとも1つの強誘電体膜を有するメモリセルキャパシタと、前記メモリセルキャパシタの一方の電極に一方の電流端子が接続された第1のスイッチと、前記メモリセルキャパシタの他方の電極に一方の電流端子が接続された第2のスイッチと、前記第1のスイッチの他方の電流端子に接続されたビット線と、前記第2のスイッチの他方の電流端子に接続された相補ビット線と、前記第1及び第2のスイッチをオン/オフ制御するゲート端子に共通に接続されたワード線からなる複数のメモリセルを備え、前記ワード線により前記第1及び第2のスイッチをオフした状態で少なくとも前記ビット線及び前記相補ビット線のいずれかをパルス駆動することにより、前記ビット線と前記メモリセルキャパシタの一方の電極とのカップリングによって前記メモリセルキャパシタの一方の電極の電位を変動させ、前記メモリセルキャパシタの一方の電極と他方の電極との間に分極を減少する方向の電位差が加わるようにした後、前記メモリセルキャパシタの強誘電体膜に記憶情報として書き込まれた分極の通常の読み出し動作を行うテストモードを具備することを特徴とする。
【0084】
本発明の強誘電体メモリの第4の態様は、少なくとも1つの強誘電体膜を有するメモリセルキャパシタと、前記メモリセルキャパシタの一方の電極に一方の電流端子が接続された第1のスイッチと、前記メモリセルキャパシタの他方の電極に一方の電流端子が接続された第2のスイッチと、前記第1のスイッチの他方の電流端子に接続された第1のビット線と、前記第2のスイッチの他方の電流端子に接続された前記第1のビット線と相補の第2のビット線と、前記第1及び第2のスイッチをオン/オフ制御するゲート端子に共通に接続されたワード線からなるメモリセルと、前記第1のビット線と前記第2のビット線に読み出されたデータを比較増幅するセンスアンプと、前記第1のビット線を駆動するビット線ドライバと、前記第2のビット線を駆動する相補ビット線ドライバと、前記メモリセル領域の前記第1のビット線と前記センスアンプ領域の前記第1のビット線との間の選択的な接続と切り離しを行う第3のスイッチと、前記メモリセル領域の前記第2のビット線と前記センスアンプ領域の前記第2のビット線との間の選択的な接続と切り離しを行う第4のスイッチと、前記第3、第4のスイッチをオン/オフ制御する制御線と、前記第1のビット線と前記第2のビット線とをイコライズするイコライズ回路と、からなる第1のカラムと、少なくとも前記第1のカラムに隣接し、前記第1のカラムと同一の回路構成を有する第2のカラムとを備え、前記ワード線をオンした状態で、第1のカラムのメモリセルに対し、前記第1のカラムから前記第2のカラムに向かう分極を書き込み、前記第2のカラムの第1のカラムに隣接するビット線を少なくとも1回パルス駆動することにより、前記第1のカラムの第1又は第2のビット線と隣接する前記第2のカラムのビット線とのカップリングによって、前記メモリセルキャパシタの一方の電極の電位を変動させ、前記メモリセルキャパシタの一方の電極と他方の電極との間に分極を減少する方向の電位差が加わるようにした後、前記メモリセルキャパシタの強誘電体膜に記憶情報として書き込まれた分極の通常の読み出し動作を行うテストモードを具備することを特徴とする。
【0091】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0092】
図1は本発明の第1の実施の形態に係るFRAMの回路構成を示す図である。FRAM本体のセルアレイ構成は、前述の1998 VLSI Symposium で発表された1T−1C型1メガビットFRAMと同様のものを用いる。本実施の形態のFRAMは2T−2C型のセル構造を採用するためメモリサイズは512キロビットとなる。
【0093】
図1に示す第1の実施の形態のFRAMの主要部は、NMOS1と強誘電体キャパシタ2からなる2個のメモリセルが、BLj 及び/BLj からなる1対のビット線と2本のワード線WLi と2本のプレート線PLi に接続されたマトリックス状のメモリセル領域と、イコライズ信号VEQにより1対のビット線を接地するNMOS3からなるイコライザ回路と、PMOS4とNMOS5及び信号電圧V/SAP、VSAN からなるセンスアンプ活性化部と、PMOS6とNMOS7からなるセンスアンプと、NMOS8とカラムセレクト線CSLj からなるDQゲートと、DQ線対から構成される。なお、SNij、/SNijは強誘電体キャパシタ2の蓄積ノード(上部電極)である。
【0094】
このほか周辺回路として、カラムデコーダ9と、ロウデコーダ10と、プレートドライバ11が含まれる。また、第1の実施の形態のFRAMは、テストパッド12と、カウンタ13と、2個のORゲート14、15からなるテスト回路をチップ上に備えている。このテスト回路によりテストパッド12に加えられたテスト信号がカウンタ1に入力し、カウンタ1の出力が2本のワード線WLi に入力される。
【0095】
本第1の実施の形態では、上記VLSI Sympo.で発表されたようなプレート線PLi を2本のロウ(2本のワード線WLi )で共有するセル構成を用いなかったが、このセル構成を用いても、同様に第1の実施の形態のテスト回路を用いることができる。
【0096】
以下図2のタイミングチャートを参照して本発明のテスト回路の動作を具体的に説明する。
【0097】
(1)図2に示すテストモードの開始に先立って、後に読み出す所望のデータパターンをメモリセルに書き込む。例えばオール“1”をテストするのであれば、ビット線BLj 側の全メモリセルのセルキャパシタにはビット線BLjからプレート線PLiに向かう分極Pを、相補ビット線/BLj 側の全メモリセル(ダミー側)にはその逆方向の分極Pを書き込む。
(2)テストモードにエントリするために、図2に示すようにテスト信号TESTを入力し、テストパッド12を高レベル(以下高レベルを“H”、低レベルを“L”と書く)とする。
(3)テストモード動作の開始の際、イコライズ信号VEQを全て“H”とし、ビット線対BLj 、/BLj はイコライズされ“L”(0V)になっている。またワード線WLi とプレート線PLi は“L”(0V)に固定されている。
(4)図2に示すように、前記テスト信号TESTの立上がりでカウンタ13が起動し、その出力はワード線昇圧回路(図示せず)に入力され、全ワード線WLi が通常の読み出し電圧VPPと0Vとの間で一斉に連続的にオン/オフされる。消費電力の問題で全ワード線を一斉にオン/オフするのが困難であれば分割して行ってもよい。この間プレート線PLi は“L”に固定されたままである。
【0098】
上記のテストモード期間に、カウンタによって複数回(例えば103 〜104 回)連続的に2本のワード線WLi がパルス駆動される。本実施の形態のFRAMはワード線2本を駆動する2T−2C型であるため、このとき、図1に示すセルキャパシタの蓄積ノードSNij と/SNijの両方に、図2に小さく矢示したようなカップリングによるディスターブが現れる。
【0099】
図1に示すように、ビット線BLj 側のメモリセルにはビット線からプレート線に向かう分極Pを、相補ビット線/BLj 側のメモリセルにはその逆方向の分極Pが書き込まれているため、図2の下部に示すように、BLjと/BLjとの間にカップリングによる電位の上がり方と下がり方の大きさに差が出ている。すなわち、BLjでは、上がる電位>下がる電位、となっているが、/BLjでは分極の向きが逆であるため、上がる電位<下がる電位、となっている。
【0100】
先に図22を用いて説明したように、このように微小なパルス状の電位差が、繰り返しFRAMのセルキャパシタに加わえられることにより、前記(1)項でセルキャパシタに書き込まれた分極量が減少する。したがって、図2のテストモードに引き続き行われる読み出しモードにおいて、当初書き込まれたテストパターンの変化を読みだせば、本実施の形態のFRAMに生じるディスターブの大きさを評価することができる。
【0101】
FRAMの記憶データを読み出す実際の読み出し動作では、ワード線を選択してセンスアンプによる増幅を行い、読み出しデータをDQ(Data Quest)線対に送り出した後、再度ビット線対をイコライズする。
【0102】
しかし、前記テストモードに引き続き行われる読み出しモードでは、ワード線を複数回、連続的にオン/オフさせて、FRAMセルに書き込まれた分極のカップリングによる変化を求めるだけであるから、ワード線のパルス駆動のたびごとに、書き込みデータをチップ外部に読み出す必要はない。したがって、複数回のパルス駆動を終了した後に、通常の読み出し動作を行えばよいので、高速なテスト動作が可能になる。
【0103】
次に図2の後半に示す読み出しモードについて説明する。テストモードに引き続き行われる読み出しモードは、通常の読み出し動作と同様である。
(5)VEQを“L”として、イコライザを解除し、入力されたロウアドレスをデコードして/RAS信号により選択的にワード線WLi を立ち上げ、続いてプレート線PLi を0V−Vcc−0Vとパルス駆動する。
(6)次にビット線BLj 、相補ビット線/BLj に読みだされた記憶データをセンスアンプで比較増幅する。
(7)センス動作によって、読み出しデータの“H”又は“L”が確定した後に、プレート線PLi を再びパルス駆動することによってセルキャパシタに分極電荷を再書き込みする。
(8)以上の動作が終了した後ワード線WLi を立ち下げ、センスアンプを不活性にし、再度ビット線対をイコライズして読み出しモードを終了する。次にフェイルマップを作成し、フェイルの分布等を調べることによりディスターブの影響の評価を終了する。
【0104】
次に図3、図4に基づき本発明の第2の実施の形態のFRAMについて説明する。第2の実施の形態においても、先に図17で説明したフロアプランを用いる。図3に、第2の実施の形態のFRAMについて、回路構成の主要部を示す。以下図4のタイミングチャートを参照して、第2の実施の形態におけるFRAMの具体的な動作について説明する。
【0105】
第1の実施の形態では、2T−2C型FRAMについてのべたが、ここでは1T−1C型FRAMについて説明する。図3に示すように、参照電位発生用のNMOS1aとダミーキャパシタ2aからなるダミーセルと、ダミーワード線WL0 、WL1 と、ダミープレート線DPLと、ダミーワード線ドライバ10aと、ダミープレートドライバ11aが付加されている。なお、第2の実施の形態では、プレート線が2つのロウで共有される方式を用いなかったが、共有される方式を用いても同様に動作することができる。
【0106】
(1)図4に示すテストモードの開始に先立て、例えばオール“0”データすなわちプレート線からビット線に向かう分極を全メモリセルに書き込む。
(2)テストモードにエントリするために、図4に示すようにテスト信号TESTを入力し、テストパッド12を“H”とする。
(3)テストモード動作の開始に当たり、イコライザ信号VEQをすべて“H”とし、ビット線対BLj 、/BLj 間はイコライズされている。また、ワード線WLi とプレート線PLi は“L”(0V)に固定されている。
(4)次にプレート線は“L”に固定したまま、前記テスト信号TESTによりカウンタ13を起動し、全ワード線を複数回(例えば10〜10)0VとVPPの間で一斉に連続的にパルス駆動する。消費電力の問題で全ワード線を一斉にオン/オフするのが困難であれば分割して行ってもよい。
(5)引き続き前記ディスターブ後の読み出しモードに移る。読み出しモードの動作は、1T−1C型FRAMの通常の読み出し動作と同様である。すなわち、VEQを“L”としてイコライザを解除し、入力されたロウアドレスをデコードして/RAS信号により選択的にワード線WLi を立ち上げ、続いてプレート線PLi を0V−Vcc−OVとパルス駆動する。またダミープレート線DPLは0V−Vccに昇圧する。1T−1C型FRAMにおいては、ダミープレート線DPLを用いてダミーキャパシタ2aを駆動することにより/SNij側に参照電位が発生する。
(6)次にV/SAP及びVSAN でセンスアンプを活性化し、BLj 側に読み出された書き込みデータと、/BLj 側の参照電位とを比較増幅する。その後ダミープレート線DPLをさげる。
(7)センス動作によって読み出しデータと参照電位の“H”と“L”が確定した後、プレート線を再びパルス駆動することによってメモリセルに分極電荷を再書き込みする。
(8)以上の動作が終了した後、ワード線を立ち下げ、センス増幅を終了し、再度ビット線対をイコライズすることで読み出しモードを終了する。
【0107】
前記(5)項の過程で、ダミープレート線DPLを通じてダミーキャパシタ2aを駆動することにより参照電位を発生させるのであるが、この時ダミープレート線DPLを駆動する電位を種々に変化することにより参照電位を変化することができる。
【0108】
1つの参照電位で上記のテスト動作を行った後、ダミープレート線を駆動する電位を変えて同様なテスト動作を繰り返せば、セルキャパシタに書き込まれた分極電荷のワード線を複数回駆動する前後における変化量を、実際に測定することができる。
【0109】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、第2の実施の形態の変形例であり、特に参照電位を変化させることにより、ワード線を複数回駆動する前後におけるFRAMのセルキャパシタに書き込まれた分極電荷の変化量をテストする場合に、テスト時間短縮を図るものである。
【0110】
先にのべた第1、第2の実施の形態では、全メモリセルへのテストパターンの書き込みを行った後に、イコライザ回路からもっとも遠いワード線を介してテスト用のカウンタからパルス信号を入力することにより、FRAMセルにディスターブを与えてフェイルマップを作成し、強誘電体キャパシタに乗るディスターブを評価した。したがってこの評価を実施するためには、全メモリセルへのテストパターンの書き込みと読み出しを行う必要があった。
【0111】
また、第1、第2の実施の形態では、FRAMのディスターブに対する良否判定がフェイルマップによりなされるために、分極電荷の変化量が一定のしきい値の範囲内で生じた場合にはその変化が見過ごされるという欠点があった。
【0112】
第2の実施の形態の説明において、最後にのべた参照電位を変化させる方法を用いれば、分極電荷の変化量を実際に測定することができるので、前記の欠点を除去することができる。しかし、参照電位を変化しつつ繰り返し分極電荷の変化量を測定するには長時間を要する。
【0113】
第3の実施の形態では、ビット線対を0Vにするイコライザ回路から一番遠い所にあるロウ(ワード線に連なるメモリセル)のみで試験を行うことにより、テスト時間の短縮を図た。次に、ダミーセルを備える1T−1C型FRAMを例として、第3の実施の形態のテストモードの動作を具体的に説明する。
【0114】
(1)テストモード動作の開始に先立って、例えば“0”データすなわちプレート線からビット線に向かう分極を、イコライザ回路からもっとも遠い1本のワード線に連なるメモリセルにのみ書きむ。
(2)テストモードにエントリするためにテスト信号を入力し、テストパッドを“H”とする。
(3)テストモード動作の開始に当たり、ビット線対はイコライズされ、また、ワード線とプレート線は0Vに固定されている。
(4)プレート線を0Vに固定したまま、テスト信号によりカウンタを起動し、イコライザ回路から1番遠い前記1本のワード線を複数回(例えば103 〜104 )連続的に0VとVPPとの間でパルス駆動する。
(5)次に読み出しモード動作に移り、前記1本のワード線を再び立ち上げ、続いてプレート線及びダミープレート線も0V−Vcc−0Vとパルス駆動する。1T−1C型FRAMの動作においては、このダミープレート線を通じたダミーキャパシタの駆動により相補ビット線/BLj側に参照電位が出力する。
(6)次にセンスアンプを活性化し、ビット線に読み出された書き込みデータと相補ビット線の参照電位を比較増幅するセンス動作を行う。
(7)センス動作によって読み出しデータと参照電位の“H”と“L”が確定した後、プレート線を再びパルス駆動することによってメモリセルに分極電荷を再書き込みする。
(8)以上の動作が終了した後、ワード線WLiを立ち下げ、センス動作を終了し、再度ビット線対をイコライズして読み出しモードを終了する。
【0115】
ここで、ダミープレート線を通じてダミーキャパシタを駆動することにより参照電位を発生させるのであるが、この時ダミープレート線を駆動する電位を種々に変化させることにより参照電位を変化することができる。
【0116】
1つの参照電位で上記のテストモード動作を行った後、ダミープレート線を駆動する電位を変えて同様なテストモード動作を繰り返せば、ワード線を複数回駆動した前後でセルキャパシタの分極電荷量が実際に減ったか否かを測定することができる。参照電位を少しずつ変化させ、そのたびごとにテストを繰り返す場合、この一本のロウのみでテストを行うことによりテスト時間の短縮を図ることができる。
【0117】
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態は第1ないし第3の実施の形態の変形例である。前記第1ないし第3の実施の形態では、テストモード動作におけるワード線の昇圧電位は、通常の読み出し電位VPPがそのまま用いられたが、FRAMの読み出し動作マージンを見込む場合には、これよりも高い電位でテストすることが考えられる。
【0118】
第4の実施の形態では、カウンタによりイコライザ回路からもっとも遠いワード線を複数回連続的にパルス駆動する場合、通常の読み出し電位VPPよりも高い例えば5.5Vと0Vとの間で前記ワード線をパルス駆動し、ビット線へのディスターブ量を増加させることができる。
【0119】
第4の実施の形態におけるその他のテストモード動作、及び読み出しモード動作は、前記第1ないし第3の実施の形態と同様であるため説明を省略する。なお、第4の実施の形態では、先に第3の実施の形態で説明した参照電位を少しづつ変化して、分極電荷のディスターブによる変化を測定する方法に加えて、ダミープレート線を駆動する電位を固定し、ワード線を昇圧する電位VPPを変化させ、強誘電体キャパシタにかかるディスターブを増加させることができる。このとき、第3の実施の形態で説明した1本のロウのみでテストを行えば、テスト時間の短縮が図られることはいうまでもない。
【0120】
次に、図5に基づき本発明の第5の実施の形態について説明する。図5に第5の実施の形態における主要部の回路構成を示す。図1及び図3との相違は、プレート線PLi が2個のロウで共有されている点である。テスト回路としてテストパッド12からテスト信号TESTを入力し、これを受けたカウンタ13の出力がORゲート14を介してプレート線駆動回路(図示せず)に入力される。図6のタイミングチャートを参照して、第5の実施の形態におけるFRAMのテストモード動作について、具体的に説明する。
【0121】
(1)動作の開始に先立ち、後に読み出す所望のテストパターンをメモリセルに書き込む。例えばオール“1”を読み出すのであれば、ビット線BLj 側の全メモリセルにはビット線からプレート線に向かう分極を、相補ビット線/BLj 側の全メモリセルにはその逆を書き込む。
(2)テストモードにエントリするために、テスト信号TESTを入力しテストパッドを“H”とする。
(3)テストモード動作の開始に当たっては、VEQによりビット線対BLj 、/BLj の間はイコライズされている。ワード線WLi とプレート線PLi は0Vに固定されている。
(4)前記テスト信号TESTはカウンタ13に入力され、これを受けたカウンタ13の出力がORゲート14を介してプレート線駆動回路(図示せず)に入力され、プレート線PLi が連続的にパルス駆動される。次にワード線WLi は0Vに固定したまま、イコライザ回路からもっとも遠いロウの1本のプレート線を、前記カウンタにより複数回(例えば103 〜104 )連続的に0VとVccの間でパルス駆動する。
【0122】
ここで注意すべきことは、駆動しているプレート線電位と、これに伴い昇圧される上部電極の電位との間に、図21(b)で述べたような電位差が発生することである。この電位差が繰り返し加わることにより、図22のヒステリシス曲線に示すようなセルキャパシタの分極の減少を生じる。
【0123】
(5)引き続き通常の読み出しモードに移行する。入力されたロウアドレスをデコードして選択的にワード線WLi を立ち上げ、続いてプレート線PLi を0V−Vcc−0Vとパルス駆動する。ダミーセル側でも同様な動作が行われる。
(6)次にセンス動作をする。
(7)センス動作によって“H”と“L”が確定した後、プレート線PLi を再びパルス駆動することによってメモリセルに分極電荷を再書き込みする。
(8)動作終了後ワード線を立ち下げ、センス増幅を終了し、再度ビット線対をイコライズすることで読み出しモードを終了する。フェイルマップを作成し、フェイル分布等を調べる。
【0124】
次に図7、図8に基づき本発明の第6の実施の形態について説明する。図7に第6の実施の形態におけるFRAMの主要部の回路構成を示す。第6の実施の形態では、第1の実施の形態と同様、512キロビットの2T−2C型FRAMを対象としてテストモードを説明する。
【0125】
第1の実施の形態では、テストパッドに入力されたテスト信号を受けたカウンタの出力が、ワード線昇圧回路に入力される場合について説明したが、本第6の実施の形態では、前記カウンタの出力がビット線ドライバに入力され、ビット線とFRAMセルキャパシタの上部電極とのカップリングによるディスターブをテストすることが前記第1の実施の形態と異なる。以下図8に示すタイミングチャートを参照して第6の実施の形態のテストモードについて具体的に説明する。
【0126】
(1)動作の開始に先立って、後に読み出す所望のテストパターンが書き込まれる。本実施の形態で問題となるのは、ビット線が正電位側に振れた場合に、FRAMキャパシタの上部電極に誘起するカップリングによるディスターブであるから、注目する分極の向きは下部電極(プレート線)から上部電極(ビット線)の方向、すなわちデータ“0”である。
【0127】
ここではオール“0”のテストをする場合を考える。ビット線BLj (図7にはj=0、1の部分が示されている)側の全メモリセルにはプレート線PLj からビット線BLj に向かう分極が、相補ビット線/BLj 側の全メモリセルにはその逆が書き込まれる。このビット線BLj 側にのみ正のパルスを連続的に加える。
【0128】
また、例えばオール“1”をテストするのであれば、相補ビット線/BLj 側の全メモリセルにはプレート線PLj から相補ビット線/BLj に向かう分極が、ビット線BLj 側の全メモリセルにはその逆が書き込まれる。この場合には相補ビット線/BLj 側にのみ正のパルスを連続的に加える。以下オール“0”をテストする場合についてのみ説明するが、オール“1”をテストする場合には、ビット線BLj を相補ビット線/BLj に置き換えれば全く同様である。
【0129】
(2)テストモード動作の開始に当たり、イコライズ信号VEQは全てオンのままで、ビット線対BLj 、/BLj の間はイコライズされている。又ワード線WL0 とプレート線PL0 (以下イコライザからもっとも遠いワード線WLi とプレート線PLi をWL0 、PL0 と書く)も0Vに固定されている。
(3)テストモードにエントリするために0番のテストパッド(以下テストパッド0等と呼ぶ)に高レベル“H”を入力する。このテスト信号とカウンタ13からの信号とがAND回路15aを介してビット線ドライバ16に入力され、ワード線WL0 とプレート線PL0 は0Vに固定したまま、ビット線BLj 側のみが全て複数回、例えば103 〜104 回、連続的に0VとVcc(電源電圧)との間でパルス駆動される。
【0130】
テストパッド1を選択した場合には、相補ビット線/BLj 側のみが全て複数回、例えば103 〜104 回連続的に0VとVccとの間でパルス駆動される。先にのべたように、テストモード動作では、実際の読み出し動作とは異なり、ビット線対のパルス駆動のたびごとに書き込みデータをチップ外部に読み出す必要はなく、強誘電体キャパシタの分極の両端に複数回のカップリングによる電位差が加えられた効果を知ればよいので、ビット線対を複数回パルス駆動した後に通常の読み出し動作を行えば、高速にテストを行うことができる。
【0131】
(4)引き続き通常の2T−2C型での読み出しモードに移行する。入力されたロウアドレスをデコードして選択的にワード線WLi を立ち上げ、続いてプレート線PLi を0V−Vcc−0Vとパルス駆動する。
(5)次にセンス動作をする。
(6)センス動作によって高レベル“H”と低レベル“L”が確定した後、プレート線を再びパルス駆動することによりメモリセルに分極電荷を再書き込みする。
(7)以上の動作が終了した後、ワード線を下降させ、センス増幅を終わり、再度ビット線対をイコライズすることでサイクルを終了する。フェイルマップを作成し、フェイルの分布等を調べる。
【0132】
次に、図9、図10に基づき本発明の第7の実施の形態について説明する。図9に第7の実施の形態におけるFRAMの主要部の回路構成を示す。本実施の形態では、1メガビット1T−1C型FRAMを例として、テストパッド12から入力されたテスト信号TESTとカウンタ13の出力が、AND回路15aを介してビット線ドライバ16に入力するテスト回路のテストモード動作について、図10のタイミングチャートを参照しながら具体的に説明する。
【0133】
(1)動作の開始に先立ち、後に読み出す所望のテストパターンをメモリセルに書き込む。第6の実施の形態でのべた2Tー2C型FRAMでは、ビット線BLj 側と相補ビット線/BLj 側には反対方向の分極Pを書き込まなければならなかったが、本実施の形態の1T−1C型FRAMでは、分極Pの向きは各セルで独立に定めることができる。ここで問題となるのは、ビット線が正電位の側に振れた時カップリングにより上部電極に誘起するディスターブなので、注目する分極Pの向きは下部電極(プレート線)から上部電極(ビット線)方向である。したがって、全メモリセルにはオール“0”、すなわちプレート線からビット線に向かう分極Pが書き込まれる。
(2)テストモードの開始に当たり、VEQは全てオンしたままでビット線対はイコライズされている。ワード線とプレート線も0Vに固定されている。
(3)テストモードにエントリするために、テスト信号TESTを“H”とし、テスト信号TESTとカウンタの出力とがAND回路15aを介してビット線ドライバ16に入力され、全てのビット線BLj 及び相補ビット線/BLj が複数回、例えば103 〜104 回、連続的に0VとVccとの間でパルス駆動される。
【0134】
パルス駆動のカップリングによる書き込みデータの変化は、先にのべたようにビット線対を連続的に複数回パルス駆動した後、通常の続み出し動作を行えばテストを高速に行うことができる。
【0135】
読み出しモードは、先に説明した図8のタイミングチャートと同様に行われるため説明を省略する。読み出し動作を終了した後、当初メモリセルに書き込まれたテストデータパターンのフェイルマップを作成し評価する。
【0136】
次に図11、図12に基づき本発明の第8の実施の形態について説明する。図11に、第8の実施の形態に係る2T−1C型FRAMの主要部の回路構成を示す。第8の実施の形態では第6、第7の実施の形態と同様、ビット線対を比較増幅する際に、隣り合うビット線と相補ビット線とのカップリングにより、非選択セルに誘起するディスターブによる分極Pの減少を高速に評価するテストモードを提供する。
【0137】
後にのべる第9の実施の形態と異なる点は、本実施の形態ではカラムの部分的な活性化は行われないという点である。すなわち、1本のワード線をオンした場合、それに連なるセルが接続されるカラムは全て活性化され、センス増幅の後にセルデータが再書き込みされる。
【0138】
ここで問題となるのは、ビット線に正電位側の振れを加えた時にカップリングにより強誘電体キャパシタの上部電極に誘起するディスターブであるから、これを高速にテストするテストモードについて説明する。
【0139】
テストモードの動作を開始する前に、上記ディスターブを評価するため、テストパターンとしてあらかじめビット線対の強誘電体キャパシタに分極Pを書き込むための、書き込み動作について説明する。なお、図12において、書き込み動作の詳細なタイミングチャートは記載されていない。
【0140】
(1)書き込み動作の開始に当たり、全てのワード線WLj は“L”(0V)になっており、ビット線対は全て0Vにイコライズされている。/RASは“H”固定、/CASは“L”固定となっており、ロウとカラムには共にアドレスは入力されない。
(2)次にイコライズを解除し、全てのワード線をオンし、ビット線ドライバ16を通じてビット線対に“H”と“L”を書き込む準備を行う。
(3)次に、ビット線ドライバ16を通じて全てのカラムに対し、図11に示すように、相補ビット線/BLj 側からビット線BLj 側に向いた分極Pを書き込む。
(4)次に、全てのビット線対をイコライズして0Vに引き下げ、全ワード線をオフする。
【0141】
以上の動作で、テストモードに移る前に、テストパターンとして全てのカラムへの/BLj からBLj に向いた分極Pの書き込みと、引き続き行われるテストモード動作に対する準備が終了する。テスト信号の入力により引き続きテストモード動作が開始される。
(5)図12のタイミングチャートに示すように、テストパッド0にテスト信号TEST0 が入力した後、続いて再度イコライズを解除し、ビット線BLj 側のビット線ドライバ16によって全てのBLj に0V−Vcc−0Vのパルスを複数回、連続的に加える。
(6)最後に通常の読み出しモードで、アドレス信号ADj を用いて1ビットづつ読み出せば、ディスターブの影響を評価することができる。
【0142】
第8の実施の形態では、相補ビット線/BLj 側からビット線BLj 側に向いた分極Pを書き込み、BLj 側に0V−Vcc−0Vのパルスを複数回連続的に加えたが、分極Pを逆方向に書き込み、図11に示すテストパッド1の側からテスト信号TEST1を加えることにより、/BLj 側にパルスを複数回連続的に加えて同様なテストを実施することができる。
【0143】
次に図13、図14に基づき、本発明の第9の実施の形態に係るFRAMについて説明する。第9の実施の形態における2T−1C型FRAMの主要部における回路構成を図13に示す。本実施の形態の回路構成は、基本的には図11に示す第8の実施の形態と同様であるが、ビット線を駆動するビット線ドライバ16と、ビット線対のイコライザ回路及びセンスアンプ活性化信号が、カラムアドレスとテストモード信号によって制御されることが第8の実施の形態と異なる。
【0144】
先に図27において、従来の2T−1C型FRAMの発展形態として発明者により検討された低消費電力の2T−1C型FRAMの回路構成について説明したが、このとき低消費電力化は書き込み、読み出し動作をカラムごとに行い、センスアンプ等をカラムごとに活性化することによりなされた。
【0145】
図13に示す第9の実施の形態は、この低消費電力FRAMで問題点とされた、隣り合うビット線と相補ビット線とのカップリングによる選択カラムと非選択カラムとの間に生じるディスターブの評価を高速に行うものである。
【0146】
すなわち、低消費電力FRAMのテストモードにおいて、カラムアドレスによって選択されたカラムのみビット線対のイコライズが解除され、ドライバによって交互に駆動されセンス増幅が行われる。また、カラムセレクト線CSLもカラムアドレスをデコードした信号により選択され、データはDQ線対を通じてチップ外部に出力される。
【0147】
これらの動作を実現するために、OR回路19aを用いてカラムアドレスCAj をテストアドレスTAj で制御し、その出力とビットドライブ信号BDj をAND回路19に入力してビットドライバ16を駆動し、さらにAND回路22でイコライザ回路を、NAND回路26とAND回路28でセンスアンプを、AND回路30でDQゲートをそれぞれ制御する。なお、20ないし29のOR回路により、ロウ方向の制御信号と共に対応するテスト信号を入力し、さらに各カラムに属する回路要素の選択・制御を可能にしている。
【0148】
先に図27において、低消費電力2T−1C型FRAMでビット線対の間のカップリングにより生じる選択カラムと非選択カラムとの間のディスターブをわかり易く説明するために、選択・非選択カラムとメモリセルの分極の方向を強調して描いたが、図13に示す第9の実施の形態の回路構成でも、この図を参照することができる。また図14には第9の実施の形態におけるFRAMのテストモード動作を示すタイミングチャートが示されている。次に、図13、図14を用いて本実施の形態の動作について説明する。
【0149】
(1)動作の開始に当たり、全てのワード線は0V、全てのビット線は0Vにイコライズされている。テスト信号TESTによりテストモードとしての動作が開始する。/RASは“H”固定、/CASは“L”固定となっており、ロウとカラムには共にアドレスは入力されない。テストアドレスTAj が入力され、カラムアドレスCAj(j:偶数) はテストモード動作の間“H”、CAj (j:奇数)は最初にデータをビット線対に書き込む時のみ“H”であるがその後“L”となり奇数カラムは非選択となる。
(2)テスト信号TESTが入力された後、イコライズEQj を解除し、全てのワード線WLi をオンし、ビット線ドライバ16のドライブ信号BDj 、/BDj でビット線対に“H”と“L”を書き込む準備をする。
(3)次に、ビット線のドライブ信号BDj 、/BDj によって、全てのカラムに対しビット線BLj 側に“0”を、相補ビット線/BLj 側に“1”をテストパターンとして書き込む。
(4)次に全てのビット線対をイコライザEQj によって0Vにする。
(5)次に1カラムごとにイコライザEQj (j:偶数)をオフにする。
(6)続いて/BDj (j:偶数)により相補ビット線/BLj に0V−Vcc−0Vのパルスをl回又は複数回加える。
(7)その後ワード線WLi をオフにし、全イコライズEQj をオンにし、テストモード動作を終了する。
(8)最後に非選択カラムへの書き込みデータを通常の読み出しモードで1ビットごとに読み出し、カップリングによるディスターブで当初書き込まれたテストパターンが変化したか否かを評価する。
【0150】
本実施の形態では奇数カラムを非選択として説明したが、通常は奇数カラムと偶数カラムを入れ替えて引き続き同様なテストモード動作を行い、全カラムのテストを終了する。また分極の向きを右から左としたが、左から右の方向に対しても同様なテストを行う。このとき選択カラムにおいて、相補ビット線/BLj は0V固定とし、ビット線BLj に0V−Vcc−0Vのパルスを加えればよい。
【0151】
次に図15に基づき、本発明の第10の実施の形態について説明する。図15は図27に対応し、第10の実施の形態における2T−1C型FRAMのセルアレイの一部を示す。本実施の形態では、選択カラム/非選択カラム/選択カラムという3カラム1組みが並んで配置されている。
【0152】
本実施の形態では、選択カラムでのパルス駆動の回数が左から1回、2回、3回…と異なるようにしている。このように、選択カラムにおけるビット線の駆動回数を変化させれば、駆動回数とディスターブによる誤動作との相関を同時に求めることができる。
【0153】
上記の説明では偶数カラムを非選択としたが、通常、引き続き奇数カラムを非選択として同様な動作を行い、全カラムのテストを終了する。また、非選択カラムの分極の向きを右から左としたが、左から右の方向に対しても同様なテストを行う。このとき、選択カラムにおいて左側のビット線は0V固定とし、左側のビット線には0V−Vcc−OVのパルスを加える。
【0154】
次に図16に基づき、本発明の第11の実施の形態について説明する。図16は図27に対応し、第10の実施の形態における2T−1C型FRAMの回路の一部を示している。第6、第7の実施の形態等はセルアレイ全体に及ぶテストであったが、先に1T−1C型FRAMについてのべたようにこれを部分的に行うこともできる。図11は2T−1C型FRAMにおいて、イコライザ回路32からもっとも遠いロウのみを用いてテストを行う例である。
【0155】
なお本発明は上記の実施の形態に限定されることはない。
【0156】
【発明の効果】
上述したように本発明の強誘電体メモリのテストモードによれば、読み出し等の強誘電体メモリの動作時に、パルス又はステップ状に変化するワード線、ビット線、プレート線等の電圧変化が、これらの配線とメモリセルを構成する強誘電体キャパシタの電極との間の容量結合を介して、非選択の強誘電体キャパシタに書き込まれた分極を変化させるディスターブの大きさを高速に評価し、デバイス設計やデバイス仕様の設定にフィードバックすることができる。これらのディスターブは、必ずしも容量結合を介して直接高誘電体キャパシタの電極に誘起されるものばかりでなく、例えばビット線対の間の容量結合を介して非選択の強誘電体キャパシタに書き込まれた分極を変化させる場合もあるが、本発明の強誘電体メモリのテストモードによれば、キャパシタ電極との直接的カップリングによるディスターブ、又は配線間の容量結合を介してキャパシタ電極に加わるディスターブのいずれであっても、各種の回路構成の強誘電体メモリについて高速なディスターブの評価を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る強誘電体メモリの回路構成を示す図。
【図2】第1の実施の形態に係る強誘電体メモリのタイミング波形図。
【図3】第2の実施の形態に係る強誘電体メモリの回路構成を示す図。
【図4】第2の実施の形態に係る強誘電体メモリのタイミング波形図。
【図5】第5の実施の形態に係る強誘電体メモリの回路構成を示す図。
【図6】第5の実施の形態に係る強誘電体メモリのタイミング波形図。
【図7】第6の実施の形態に係る強誘電体メモリの回路構成を示す図。
【図8】第6の実施の形態に係る強誘電体メモリのタイミング波形図。
【図9】第7の実施の形態に係る強誘電体メモリの回路構成を示す図。
【図10】第7の実施の形態に係る強誘電体メモリのタイミング波形図。
【図11】第8の実施の形態に係る強誘電体メモリの回路構成を示す図。
【図12】第7の実施の形態に係る強誘電体メモリのタイミング波形図。
【図13】第9の実施の形態に係る強誘電体メモリの回路構成を示す図。
【図14】第9の実施の形態に係る強誘電体メモリのタイミング波形図。
【図15】第10の実施の形態における1本のワード線に連なる強誘電体メモリのセル構造を示す図。
【図16】第11の実施の形態における1本のワード線に連なる強誘電体メモリのセル構造を示す図。
【図17】従来の1メガビット強誘電体メモリの構造を示す図であって、
(a)はフロアプランを示す図。
(b)はメモリセルの回路構成を示す図。
【図18】従来の1メガビット強誘電体メモリの上面図。
【図19】従来の1メガビット強誘電体メモリの各部の断面図。
【図20】ワード線を駆動した時の主要ノードの波形を示す図であって、
(a)はワード線の駆動電圧を示す図。
(b)は強誘電体キャパシタの上部電極電位の拡大図。
(c)はビット線電位の拡大図。
【図21】プレート線を駆動した時の主要ノードの波形を示す図であって、
(a)はプレート線の駆動電圧を示す図。
(b)は強誘電体キャパシタの電極電位の拡大図。
【図22】強誘電体キャパシタの電極電位差と分極Pのヒステリシス特性を示す図。
【図23】従来の2T−1C型強誘電体メモリの回路構成を示す図。
【図24】従来の2T−1C型セルキャパシタの読み出しにおけるプレート線、ビット線間の電位差と分極Pの関係をヒステリシス特性上に示す図であって、
(a)は“0”読み出しを示す図。
(b)は“1”読み出しを示す図。
【図25】従来の2T−1C型強誘電体メモリの発展形態として検討された低消費電力の2T−1C型強誘電体メモリを示す図。
【図26】従来の2T−1C型強誘電体メモリのタイミング波形図。
【図27】従来の2T−1C型強誘電体メモリの回路構成において、選択、非選択カラムの分極Pの向きとビット線間のディスターブの関係を示す図。
【符号の説明】
1…メモリセルのNMOSトランジスタ
1a…ダミーセルのNMOSトランジスタ
2…強誘電体キャパシタ
2a…ダミーセルキャパシタ
3…イコライザ回路のNMOSトランジスタ
4…センスアンプ活性化用PMOSトランジスタ
5…センスアンプ活性化用NMOSトランジスタ
6…センスアンプのPMOSトランジスタ
7…センスアンプのNMOSトランジスタ
8…DQゲートNMOSトランジスタ
9…カラムデコーダ
10…ロウデコーダ
10a…ダミーワード線ドライバ
11…プレートドライバ
11a…ダミープレートドライバ
12…テストパッド
13…カウンタ
14、15…OR回路
15a…AND回路
16…ビット線ドライバ
17…分離用ゲートNMOSトランジスタ
18…センスアンプ
19…AND回路
19a…OR回路
20、21…OR回路
22…NAND回路
23〜25…OR回路
26…NAND回路
27…OR回路
28…AND回路
29…OR回路
30…AND回路
31…ビット線ドライバ
32…イコライザ
50…メモリセルブロック
51…ビット線
52…ワード線
53…プレート線
54…強誘電体キャパシタ上部電極
55…ビット線/1Al・コンタクト
55a…強誘電体膜
56…1Al/ドレイン・コンタクト
57…1Al/ソース・コンタクト
58…1Al/上部電極・コンタクト
59…シリコン基板
60…ソース/ドレイン拡散層
61…素子分離絶縁膜

Claims (9)

  1. 少なくとも1つの強誘電体膜を有するメモリセルキャパシタと、
    前記メモリセルキャパシタの一方の電極に一方の電流端子が接続されたスイッチと、
    前記メモリセルキャパシタの他方の電極に接続されたプレート線と、
    前記スイッチの他方の電流端子に接続されたビット線と、
    前記スイッチのオン/オフを制御するゲート端子に接続されたワード線と、
    からなる複数のメモリセルを備え、
    前記ワード線の電位を上昇した後、元の電位に戻す動作を複数回行うことにより、前記メモリセルキャパシタの一方の電極と他方の電極との間に前記強誘電体膜の分極を減少する方向の電位差が複数回加わるようにし、しかる後前記強誘電体膜に記憶情報として書き込まれた分極の通常の読み出し動作を行うテストモードを具備することを特徴とする強誘電体メモリ。
  2. 前記上昇させるワード線の電位は、通常の続み出し動作における前記ワード線電位よりも高いことを特徴とする請求項1記載の強誘電体メモリ。
  3. 前記分極を減少する方向の電位差は、微細なパルス状の電位差であることを特徴とする請求項1に記載の強誘電体メモリ。
  4. 前記ワード線は、前記ビット線の電位を0Vとするドライバ又はイコライザからもっとも離れた位置にあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の強誘電体メモリ。
  5. 前記一方の電極と他方の電極との間に分極を減少する方向の電位差が加えられる前記メモリセルキャパシタは、このメモリセルキャパシタの他方の電極に接続されたプレート線を0Vに固定する回路から最も離れた位置にあることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の強誘電体メモリ。
  6. 少なくとも1つの強誘電体膜を有するメモリセルキャパシタと、
    前記メモリセルキャパシタの一方の電極に一方の電流端子が接続されたスイッチと、
    前記メモリセルキャパシタの他方の電極に接続されたプレート線と、
    前記スイッチの他方の電流端子に接続されたビット線と、
    前記スイッチのオン/オフを制御するゲート端子に接続されたワード線と、
    からなる複数のメモリセルを備え、
    前記ワード線により前記スイッチをオフした状態で前記ビット線をパルス駆動することにより、前記ビット線と前記メモリセルキャパシタの一方の電極とのカップリングによって前記メモリセルキャパシタの一方の電極の電位を変動させ、前記メモリセルキャパシタの一方の電極と他方の電極との間に分極を減少する方向の電位差が加わるようにした後、前記メモリセルキャパシタの強誘電体膜に記憶情報として書き込まれた分極の通常の読み出し動作を行うテストモードを具備することを特徴とする強誘電体メモリ。
  7. 少なくとも1つの強誘電体膜を有するメモリセルキャパシタと、
    前記メモリセルキャパシタの一方の電極に一方の電流端子が接続された第1のスイッチと、
    前記メモリセルキャパシタの他方の電極に一方の電流端子が接続された第2のスイッチと、
    前記第1のスイッチの他方の電流端子に接続されたビット線と、
    前記第2のスイッチの他方の電流端子に接続された相補ビット線と、
    前記第1及び第2のスイッチをオン/オフ制御するゲート端子に共通に接続されたワード線からなる複数のメモリセルを備え、
    前記ワード線により前記第1及び第2のスイッチをオフした状態で少なくとも前記ビット線及び前記相補ビット線のいずれかをパルス駆動することにより、前記ビット線と前記メモリセルキャパシタの一方の電極とのカップリングによって前記メモリセルキャパシタの一方の電極の電位を変動させ、前記メモリセルキャパシタの一方の電極と他方の電極との間に分極を減少する方向の電位差が加わるようにした後、前記メモリセルキャパシタの強誘電体膜に記憶情報として書き込まれた分極の通常の読み出し動作を行うテストモードを具備することを特徴とする強誘電体メモリ。
  8. 少なくとも1つの強誘電体膜を有するメモリセルキャパシタと、
    前記メモリセルキャパシタの一方の電極に一方の電流端子が接続された第1のスイッチと、
    前記メモリセルキャパシタの他方の電極に一方の電流端子が接続された第2のスイッチと、
    前記第1のスイッチの他方の電流端子に接続された第1のビット線と、
    前記第2のスイッチの他方の電流端子に接続された前記第1のビット線と相補の第2のビット線と、
    前記第1及び第2のスイッチをオン/オフ制御するゲート端子に共通に接続されたワード線からなるメモリセルと、
    前記第1のビット線と前記第2のビット線に読み出されたデータを比較増幅するセンスアンプと、
    前記第1のビット線を駆動するビット線ドライバと、
    前記第2のビット線を駆動する相補ビット線ドライバと、
    前記メモリセル領域の前記第1のビット線と前記センスアンプ領域の前記第1のビット線との間の選択的な接続と切り離しを行う第3のスイッチと、
    前記メモリセル領域の前記第2のビット線と前記センスアンプ領域の前記第2のビット線との間の選択的な接続と切り離しを行う第4のスイッチと、
    前記第3、第4のスイッチをオン/オフ制御する制御線と、前記第1のビット線と前記第2のビット線とをイコライズするイコライズ回路と、からなる第1のカラムと、
    少なくとも前記第1のカラムに隣接し、前記第1のカラムと同一の回路構成を有する第2のカラムとを備え、
    前記ワード線をオンした状態で、第1のカラムのメモリセルに対し、前記第1のカラムから前記第2のカラムに向かう分極を書き込み、前記第2のカラムの第1のカラムに隣接するビット線を少なくとも1回パルス駆動することにより、前記第1のカラムの前記第1又は第2のビット線と隣接する前記第2のカラムのビット線とのカップリングによって、前記メモリセルキャパシタの一方の電極の電位を変動させ、前記メモリセルキャパシタの一方の電極と他方の電極との間に分極を減少する方向の電位差が加わるようにした後、前記メモリセルキャパシタの強誘電体膜に記憶情報として書き込まれた分極の通常の読み出し動作を行うテストモードを具備することを特徴とする強誘電体メモリ。
  9. 前記第1のカラムが奇数番のカラムに割り当てられ、前記第2のカラムが偶数番のカラムに割り当てられ、メモリセルアレイの一部又は全部が同時にテストされることを特徴とする請求項8記載の強誘電体メモリ。
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