JP4056756B2 - 用紙後処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置から排紙される記録紙などの用紙に対して折り、仕分け、綴じなどの処理を選択的に実行する用紙後処理装置に関し、より詳細には、搬送方向および用紙幅方向の両基準部材側に斜向して設けられた整合部材により、用紙を斜め移動させて整合を行なう用紙後処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタや複写機などの画像形成装置の排紙側に装着され、画像形成後の用紙に対して折り、仕分け(ソート)、綴じ(ステイプル)などの後処理を行なう用紙後処理装置が用いられている。このような用紙後処理装置では、このような処理を行なう前に、複数枚の用紙をジョブ毎に用紙端を揃える処理、いわゆる整合処理を行なうという所定の後処理を実行している。上記画像形成装置は、周知のように複数の異なる用紙サイズ(たとえばA5〜A3,B5〜B4など)の用紙に画像を形成するものであり、当然のことながら用紙後処理装置側もこの用紙サイズに対応することが要求される。
【0003】
このような、従来における用紙後処理装置では、種々のサイズの用紙を整合させる場合、たとえば、特許第2845280号公報に開示されている装置では、中央基準で排紙された用紙を斜向ユニット(回転軸に団子状にコロを配して回転するユニット)でいったん手前側面基準に寄せ、その後ジョガーで整合を行なう装置が提案されている。また、特願平1−200307号では、中央基準で排紙された用紙を斜向ユニットで第1の寄せを行ない、その後、ビン(排紙トレイ)に排出された用紙を揺動装置(ジョガー)で側面基準まで第2の寄せを行なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記に示されるような従来の用紙後処理装置にあっては、まず、斜向コロを有した駆動軸を搬送方向に対して傾斜させた構成であるため、搬送経路が長くなり、斜向ユニット自体が大型になったり、整合部を駆動するためのモータが必要になるなどの問題点があった。また、このように搬送経路が長くなると、整合時間がかかるため、処理効率が上がらないという問題点もあった。さらに、斜向コロに駆動を伝達する駆動部の機構が複雑になるという問題点があった。
【0005】
また、特願平1−200307号の装置の場合、揺動装置の揺動軸を用紙が傾かないように、たとえば、設計上、後端基準から125〜140mm離れた位置に配置するように考慮するため、プリンターなどの画像形成装置に装着される場合、装置幅が大きくなるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、従来のような斜向コロや揺動によるジョガー機構を用いずに、用紙の幅方向における確実で高速な整合を達成し、小型で簡単な機構を実現する用紙後処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1にかかる用紙後処理装置にあっては、後処理対象の用紙を搬送しながら搬送方向と直交する方向である用紙幅方向に移動する用紙移送手段と、搬送された用紙を一時的に積載する一時積載トレイと、排出される用紙の後端を当接させて前記搬送方向の位置決めを行なうための後端基準部材と、排出される用紙の側面を当接させて前記用紙幅方向の位置決めを行なうための側面基準部材と、前記一時積載トレイに積載された用紙を前記後端基準部材および側面基準部材に斜め方向に押しつけて用紙の整合を行なう整合手段と、を備えた用紙後処理装置であって、前記用紙移送手段は、用紙受入れ位置に対し、用紙を前記搬送方向に搬送しながら前記側面基準部材の近傍まで前記用紙幅方向に整合する第1の整合動作を行なって、用紙を前記一時積載トレイ上に搬送し、前記整合手段は、前記第1の整合動作後に、前記一時積載トレイ上の用紙を前記搬送方向に対して斜め方向に搬送しながら、前記後端基準部材および側面基準部材まで前記用紙幅方向と前記搬送方向に整合する第2の整合動作を行なうものである。
【0008】
この発明によれば、画像形成装置から搬送されてきた用紙を受け入れ、用紙移送手段により、用紙受入れ位置に対し、用紙を搬送方向に搬送しながら側面基準部材の近傍まで用紙幅方向に整合する第1の整合動作を行なって、用紙を一時積載トレイ上に搬送し、整合手段により、第1の整合動作後に、一時積載トレイ上の用紙を搬送方向に対して斜め方向に搬送しながら、後端基準部材および側面基準部材まで用紙幅方向と搬送方向に整合する第2の整合動作を行なうことにより、搬送方向と搬送方向に直交する方向(用紙幅方向)の整合を同時に行なうことが可能になる。
【0009】
また、請求項2にかかる用紙後処理装置にあっては、請求項1に記載の用紙後処理装置において、用紙を前記用紙幅方向に仕分けするオフセットモードを有し、前記用紙移送手段は、前記オフセットモード時に用紙を前記用紙幅方向に移動させて用紙を搬送するものである。
【0010】
この発明によれば、用紙移送手段により用紙を用紙幅方向に仕分けするオフセットモード時に用紙を用紙幅方向に移動させて用紙を搬送することにより、新たな機構を付加せずにオフセット移動が実現する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる用紙後処理装置の好適な実施の形態について添付図面を参照し、詳細に説明する。なお、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態にかかる用紙後処理装置の概略構成を示す説明図である。この用紙後処理装置1は、大きくは、画像形成装置から排紙される用紙を受け入れるための入口ローラ対2,搬送センサ3を図示のような搬送経路に有する用紙入口部と、後述する搬送ローラ部4と、切替爪5によりモード別の搬送路を切り替える搬送切替部と、用紙の搬送方向および搬送方向と直交する方向を同時に整合するタタキコロ部10と、処理後の用紙が積載される排紙トレイ6と、排紙トレイ6に用紙を排紙する排紙ローラ対7と、用紙束を綴じるステイプラ装置11と、ステイプル処理後の用紙束を排紙トレイ6に放出する放出部12と、を備えている。
【0013】
切替爪5は、非処理モード(スルーモード)、仕分けモード(シフトモード)用の搬送経路Aと、ステイプルモード用の搬送経路Bとに分岐するために設けられている。また、符号5aが搬送経路A切替面、符号5bが搬送経路Bの切替面、符号5cが用紙押圧面である。
【0014】
上述した用紙後処理装置1に送り込まれた用紙は、本装置内の入口ローラ対2により上方向へ搬送され、搬送センサ3を通過し搬送ローラ部4へと搬送される。上記用紙は搬送センサ3からの位置情報(通過情報)にしたがって、切替爪5により非処理モード(スルーモード)、仕分けモード(シフトモード)用の搬送経路Aあるいはステイプルモード用の搬送経路Bに分岐され、当該モードに基づいた後処理が行なわれる。
【0015】
つぎに、上述した図1の用紙後処理装置1の各部の構成などについて詳述する。図2は、図1における搬送ローラ部4の構成を示す説明図である。搬送ローラ部4は、駆動軸4aに2個の円筒状のコロ4bが圧入されている搬送ローラと、コロ4bと当接するように配設された円筒状の従動コロ4cと、従動コロ4cからの駆動を受ける従動軸4dと、からなる搬送ローラ対と、駆動軸4aと従動軸4dを連結すると共に搬送ローラ対を用紙幅方向に移動させるラックギヤを一体に形成したシフトラックギヤ4eと、シフトラックギヤ4eを横移動させるシフト駆動源4fと、で構成されている。
【0016】
この搬送ローラ部4は、スルーモード時には搬送ローラとして機能し、シフトモードあるいはステイプルモード時には、搬送しながら用紙をシフト移動(軸方向に所定量移動)する機能を有している。
【0017】
図3は、図1における切替爪5部分の構成を示す説明図である。切替爪5は、搬送ローラ部4の下流に配設され、図示するように、用紙の搬送経路を搬送経路Aに切り替える搬送経路A切替面5aと、搬送経路Bに切り替える搬送経路B切替面5bと、用紙を押圧する用紙押圧面5cとを有している。また、用紙押圧面5cに対向する部分には切替爪5の回転支点となる回転支点5dと、回転支点5dを案内棒として用紙を搬送経路Bに導く方向に付勢するねじりコイルバネ5eと、用紙を搬送経路Aに導く方向、すなわち用紙を押さえつける方向に付勢する引張スプリング5fと、を備えている。なお、切替爪5の用紙接触面は用紙が引っかからないように低摩擦で滑らかな状態になっている。
【0018】
また、引張スプリング5fの他端を係止するボスが一体形成された第1ギヤ5gと、第1ギヤ5gと歯合し駆動を伝達するギヤ5h,5jと、切替爪5を駆動させるステッピングモータ5mで構成されている。この実施の形態における切替爪5は、搬送経路を切り替える機能だけでなく、用紙押圧面5cにより後述する底板8に積載する用紙を押さえる機能をも有している。すなわち、ステッピングモータ5mの回転に応じてギヤ5j,5hが回転し、この回転が第1ギヤ5gに伝達され、第1ギヤ5gの回転に伴って引張スプリング5fの張力が変化するように構成されている。
【0019】
図4は、図1における底板8部分の構成を示す説明図である。搬送ローラ部4の下方に配置された底板8は、図示するように、タタキコロ部10による整合を行なうとき用紙後端の整合基準となる後端基準8bと、放出部12を用紙搬送方向に往復移動させると共にそのガイドとなるガイドレール8cと、後述する放出部12を移動させるアームの回転中心となる突設されたボス8dと、断面がD型にカットされた回転軸8eを挿通するDカット状の挿通穴8fが一体で形成されている。
【0020】
また、回転軸8eの長手方向の両端には、それぞれ回転軸8eを支持するための軸受8gが取付けられており、その一端にギヤ8h,8i,8jを介して駆動源であるモータ8mが付設されている。なお、この底板8は、モータ8mの駆動により回転軸8eを回転中心として後述するタタキコロ部10のタタキ動作と同期して回動するように構成されている。
【0021】
図5は、図1におけるタタキコロ部10の構成を示す説明図である。このタタキコロ部10は、図示するように、略円柱状で、かつ用紙を移動させる程度の摩擦体(たとえば、スポンジコロなど)で形成され用紙の搬送方向および搬送方向と直交する方向を同時に整合する戻しコロ10aと、戻しコロ10aを回転自在に支持し中心軸10bに回転自在に取付けられたタタキブラケット10cと、戻しコロ10aと一体成形された第1プーリを介して張設された第1ベルト10dと、第1ベルト10dの他端に設けられ駆動を伝達する第2プーリ10eと、第2プーリ10eを介して張設された第2ベルト10fと、第2ベルト10fの他端に中心軸10bを回転中心とした第3プーリ10gと、第3プーリ10gを介して張設された第3ベルト10hと、第3ベルト10hの他端にモータ10mの回転軸に圧入された第4プーリ10iと、戻しコロ10aを駆動させるモータ10mと、中心軸10bがカシメ固定されておりモータ10mを取付けるためのモータブラケット10jと、戻しコロ10aを用紙に当接させる方向に付勢する引張スプリング10kと、から構成されている。
【0022】
このタタキコロ部10は、底板8の上方に用紙排出方向から側面基準側に向かって斜めに2個並列して配設(図8など参照)されており、駆動源(図示せず)の上下運動に伴い中心軸10bを回転中心として振り子運動させ、戻しコロ10aを用紙に所定のタイミングで当接させたり離間させたりしてタタキ動作を行なう。なお、用紙の整合は戻しコロ10aが用紙に当接したときにのみ行なわれる。この実施の形態では、タタキコロ部10の機構として戻しコロを用いているが、この限りではなくたとえばパドル(断面が放射状を成した回転体)を用い、同様に斜向させることにより同様の機能が実現する。
【0023】
図6は、図1における放出部12の構成を示す説明図である。この放出部12は、ステイプル処理された用紙束を放出する放出爪12aと、一端を放出爪12aとスライド自在に連結し他端が底板8に突設されたボス8dに回転自在に取付けられたアーム12bと、放出爪12aをホームポジションで待機させる方向に付勢させるねじりコイルバネ(図示せず)と、用紙束を放出する方向、すなわちねじりコイルバネの付勢とは反対方向にアーム12bを押圧する突起部材12cを一体に形成したギヤ12dと、ギヤ12dを駆動させる駆動源(図示せず)と、で構成されている。
【0024】
なお、放出爪12aの下腹部には、底板8のガイドレール8cに係合しながら摺動するガイド溝と、アーム12bに設けられた長穴とスライド自在に連結した円柱状の突起を有している。
【0025】
この放出部12は、駆動源(図示せず)によりギヤ12dを矢印方向に駆動し、突起部材12cがアーム12bを押圧することにより放出爪12aが底板8のガイドレール8c上を移動し用紙束を放出する。また、駆動源を逆回転させるとねじりコイルバネの付勢により駆動源が停止する位置(ホームポジション)まで移動するように構成されている。
【0026】
このように搬送ローラ部4、切替爪5部分、底板8、タタキコロ部10、ステイプラ装置11で構成されたユニットの状態を図7の斜視図に示す。
【0027】
つぎに、以上のように構成された用紙後処理装置1におけるステイプルモード動作について上記図1〜図7に加え、図8〜図12を参照しながら詳細に説明する。
【0028】
ステイプルモードが選択されると、図1の実線で示すように、搬送ローラ部4は、ホームポジションまで移動した後に受け入れる用紙のサイズ(シフト量)に応じた位置で待機する。また、切替爪5は搬送経路Bをさえぎる位置、すなわち搬送経路Aに用紙が案内される位置で待機する。
【0029】
底板8は、図1の実線で示すように用紙積載面を水平方向と平行な状態で待機し、タタキコロ部10は、底板8の用紙積載面を滑走してくる用紙のさまたげにならないように底板8から離れた位置で待機している。放出部12は、タタキコロ部10による整合のさまたげにならない位置、すなわち底板8の後端基準8b(図4参照)よりも上流側で待機している。
【0030】
それぞれが用紙受け入れ状態になると、画像形成装置(図示せず)から搬送されてくる用紙が入口ローラ対2により受け入れられる。搬送センサ3が用紙先端を検知すると、切替爪5は用紙を搬送経路Bへ案内する位置に移動する(図1の破線位置)。
【0031】
図8に示すように、中央基準で搬送されてきた用紙の先端が、搬送ローラ部4のニップに到達した後しばらくすると、搬送ローラ部4は、図9に示すように、用紙を搬送しながらステイプラ装置11に向かって横移動を行ない、側面基準8kの近傍まで第1の整合を行なう。
【0032】
なお、第1の整合は処理対象のいずれの用紙サイズに対しても側面基準8kから2mmの位置まで行なうようになっている。この第1の整合が行われると、搬送ローラ部4は、用紙を底板8に排出するまで搬送を続ける。なお、搬送ローラ部4による用紙排出のタイミングを、横移動による用紙の慣性が収まってから(時間を置いて)排出することにより、慣性による用紙の傾きを防止する。
【0033】
つぎに、用紙が底板8に排紙されると、図10に示すように、切替爪5は搬送経路Aに案内する方向に回動し、用紙押圧面5cで用紙後端を押さえつける。この状態で、残りの横方向(2mm)と搬送方向の整合(第2整合)をタタキコロ部10で用紙を斜めに搬送する動作を同時に行なう。この動作状態を図11に示す。
【0034】
このとき、タタキコロ部10が駆動源(不図示)により紙面方向に回動すると、戻しコロ10aにより用紙面に当接して側面基準8kおよび後端基準8bまでの整合が行なわれる。なお、このとき、用紙を搬送(整合)しやすいように、すなわち、底板8による用紙の挟み込み抵抗を排除するために、底板8を回転軸8eを支点として下側に回動させ、若干の隙間を設けるように動作させる。
【0035】
なお、タタキコロ部10によるタタキ動作は、戻しコロ10aと用紙との間にスリップが生じても確実に整合が行なえるように用紙後端が後端基準8bに到達してもしばらく行なわれる。
【0036】
さらに、用紙が後端基準8bおよび後端基準8kに整合されると、開いていた底板8をホームポジションまで回動させて用紙を押さえ部材20で挟み込み、タタキ動作を終了する。この動作を図12に示す。このように、底板8の回動動作により用紙を強制的に押さえつけることにより、カールした用紙のふくらみを小さくすることができるため、カール量を考慮したスペース(高さ)が不要となり、装置の小型化が実現する。また、上述の動作により、つぎに排紙されてきた用紙が底板8に積載された用紙を押し出すことがないばかりか、底板8と排紙トレイ6の間に、この実施の形態のように大きな段差があっても用紙がずり落ちることがないので、排紙トレイ6をそのつど底板8まで上昇させる必要がなくなる。
【0037】
また、用紙が押さえ部材20に挟持されると、切替爪5を上げてつぎの用紙の受け入れ状態に入る。上述した一連の動作を最終ページが終わるまで繰り返し実行する。最終ページが終了するとステイプラ装置11によりステイプル処理(綴じ)が行なわれる。その後、綴じられた用紙束を放出部12により排紙トレイ6に放出する。
【0038】
つぎに、オフセット(シフト)モード動作について説明する。画像形成装置の操作部(図示せず)でシフトモードが選択されると、搬送ローラ部4は、ホームポジションまで移動した後に受け入れる用紙のサイズ(シフト量)に応じた位置で待機し、切替爪5は搬送経路Bを塞ぐ位置、すなわち搬送経路Aに用紙が案内される位置で待機する(図1の実線部分)。さらに、底板8は実線に示すように用紙の積載面を水平方向と平行な状態で待機し、タタキコロ部10は、搬送経路Aを滑走してくる用紙の妨げとならないように搬送経路Aよりも上方で待機する。
【0039】
それぞれの用紙が受け入れ状態になると、用紙は画像形成装置(図示せず)から用紙後処理装置1に送り込まれる。用紙後処理装置1に送り込まれた用紙は、装置内の入口ローラ対2により上方へ搬送され、搬送センサ3を通過して搬送ローラ部4へと搬送される。
【0040】
制御部(図示せず)は、搬送センサ3からの検知情報にしたがって、仕分けモード(シフトモード)用の搬送経路Aに切替爪5を分岐させる。この状態で用紙が搬送され、用紙先端が搬送ローラ部4に到達した後しばらくすると、図9に示すように、中央基準で排出された用紙を排出しながら用紙排出方向と直交する方向に向かって横移動を行なうことでオフセット移動がなされる。
【0041】
オフセット移動が終了すると搬送ローラ部4は用紙を排出し、さらにその用紙は、排紙ローラ対7によって排紙トレイ6上に排紙される。上述した動作は1つのジョブ(1つの部)が終わるまで用紙1枚1枚に対して行なう。つぎのジョブ(部)が設定されると、搬送ローラ部4は、前のジョブ(部)とは反対方向に用紙をオフセットさせ、上記動作を用紙1枚1枚に対して繰り返し行なう。このように、搬送ローラ部4による横移動をジョブ(部)毎に逆にすることにより、用紙の仕分けが行なわれる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる用紙後処理装置(請求項1)によれば、画像形成装置から搬送されてきた用紙を受け入れ、用紙移送手段により、用紙受入れ位置に対し、用紙を搬送方向に搬送しながら側面基準部材の近傍まで用紙幅方向に整合する第1の整合動作を行なって、用紙を一時積載トレイ上に搬送し、整合手段により、第1の整合動作後に、一時積載トレイ上の用紙を搬送方向に対して斜め方向に搬送しながら、後端基準部材および側面基準部材まで用紙幅方向と搬送方向に整合する第2の整合動作を行なうことにより、搬送方向と搬送方向に直交する方向(用紙幅方向)の整合を同時に行なうことが可能になるため、搬送方向に直行する方向(用紙幅方向)の整合を行なうジョガーを必要としない経済性の高い装置となると共に、装置幅にとらわれないので、小型で簡単な整合品質に優れた整合機構が実現する。
【0043】
また、本発明にかかる用紙後処理装置(請求項2)によれば、用紙移送手段により、用紙を用紙幅方向に仕分けするオフセットモード時に用紙を用紙幅方向に移動させて用紙を搬送することにより、新たな機構を付加せずにオフセット移動が実現するため、簡単で、かつ部品構成の少ない経済性の高い装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる用紙後処理装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】図1における搬送ローラ部の構成を示す説明図である。
【図3】図1における切替爪部分の構成を示す説明図である。
【図4】図1における底板部分の構成を示す説明図である。
【図5】図1におけるタタキコロ部の構成を示す説明図である。
【図6】図1における放出部の構成を示す説明図である。
【図7】搬送ローラ部、切替爪部分、底板、タタキコロ部、ステイプラ装置で構成されたユニットを示す斜視図である。
【図8】第1の整合動作前の用紙受け入れ状態を示す説明図である。
【図9】第1の整合動作を示す説明図である。
【図10】第1の整合後における用紙後端押さえつけ動作を示す説明図である。
【図11】用紙後端押さえつけ状態での第2の整合動作を示す説明図である。
【図12】第2の整合後の搬送方向のタタキ動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 用紙後処理装置
4 搬送ローラ部
5 切替爪
5a 搬送経路A切替面
5b 搬送経路B切替面
5c 用紙押圧面
6 排紙トレイ
7 排紙ローラ対
8 底板
8b 後端基準
8k 側面基準
10 タタキコロ部
11 ステイプラ装置
12 放出部
Claims (2)
- 後処理対象の用紙を搬送しながら搬送方向と直交する方向である用紙幅方向に移動する用紙移送手段と、搬送された用紙を一時的に積載する一時積載トレイと、排出される用紙の後端を当接させて前記搬送方向の位置決めを行なうための後端基準部材と、排出される用紙の側面を当接させて前記用紙幅方向の位置決めを行なうための側面基準部材と、前記一時積載トレイに積載された用紙を前記後端基準部材および側面基準部材に斜め方向に押しつけて用紙の整合を行なう整合手段と、を備えた用紙後処理装置であって、
前記用紙移送手段は、用紙受入れ位置に対し、用紙を前記搬送方向に搬送しながら前記側面基準部材の近傍まで前記用紙幅方向に整合する第1の整合動作を行なって、用紙を前記一時積載トレイ上に搬送し、
前記整合手段は、前記第1の整合動作後に、前記一時積載トレイ上の用紙を前記搬送方向に対して斜め方向に搬送しながら、前記後端基準部材および側面基準部材まで前記用紙幅方向と前記搬送方向に整合する第2の整合動作を行なうことを特徴とする用紙後処理装置。 - 前記用紙後処理装置は、用紙を前記用紙幅方向に仕分けするオフセットモードを有し、
前記用紙移送手段は、前記オフセットモード時に用紙を前記用紙幅方向に移動させて用紙を搬送することを特徴とする請求項1に記載の用紙後処理装置。
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