JP4056602B2 - エタンとベンゼンから直接スチレンを製造する方法 - Google Patents

エタンとベンゼンから直接スチレンを製造する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベンゼンとエタンからスチレンを直接製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、スチレンは、エチレンとベンゼンからエチルベンゼンを合成するアルキル化工程と、エチルベンゼンの脱水素反応によりスチレンを得る脱水素工程の二つの工程からなる二段階法により製造されている。
原料として使用されるエチレンをエタンから得る工業的な方法としてエタン熱分解法があるが、この方法はエタンを水蒸気で希釈して700〜750℃で反応を行う高い温度条件を必要とする方法である。
【0003】
第一段階のエチレンとベンゼンからエチルベンゼンを合成するアルキル化工程は、触媒としてブレンステッド酸、ルイス酸を用いた液相法と気相法の製造法がある。液相法では、一般に塩化アルミニウムを用い、フリーデル−クラフト反応によりエチルベンゼンを得ているが、反応終了後に溶出した触媒の回収工程が必要なため、直接に第二段階の脱水素反応にこの得られたエチルベンゼンを供することはできない。
【0004】
気相法では、触媒としてZSM−5のようなゼオライトを用いた方法やBF3 等のルイス酸をアルミナ等の担体に担持させた触媒を用いる技術がある。しかしながら、主な副反応であるポリエチルベンゼン〔C6 5 (CH2 CH3 n n 生成反応の△Hは−24.4Kcal/g・molと、主反応のエチルベンゼン生成反応の△H=−25.2Kcal/g・molより大きいことから高温で有利な反応となる。従ってこの副反応を抑えるためには450℃以下の温度で反応を行う必要があった。
【0005】
一方、エチルベンゼンの脱水素反応は、多少活性は劣るもののシンタリングやコーキングによる活性低下が少なく、高温で安定な酸化鉄を中心とした複合酸化物系の触媒を用い、600℃程度の高温下で反応が行われている。平衡論的な制約によりこの工程の低温化は困難であった。この問題を解決するため、高機能分離膜を組み込んだ膜型反応器を用い、脱水素工程で発生する水素を反応場から選択的に取り除き、スチレンの収率の向上と反応の低温化を達成しようとする技術が、例えば特開平3−217227号、特開平5−317708号の各公報に開示されている。
【0006】
本発明者らはプロセスの効率化を目的として特願平9−225160においてメンブレンリアクターを使用し、触媒の存在下、エチレンとベンゼンから直接に高選択率でスチレンモノマーを得る技術を先に提案した。
ところで、これらはいずれもベンゼンとエチレンからスチレンモノマーを製造する技術に関するものである。エチレン製造の原料の一つであり天然ガス中に豊富に含まれるエタンとベンゼンから直接スチレンが製造できれば、プロセスが大幅に簡略化され、スチレンを効率良く製造できる。しかしながら、ベンゼンとエタンとから直接スチレンモノマーを高選択率で製造する方法はこれまでになかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のスチレンモノマー製造法の有する問題点を解決し、ベンゼン、エタンからスチレンモノマーを高選択率で直接に製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、ベンゼンとエタンを反応させて直接にスチレンモノマーを製造するに際し、触媒の存在下、反応器として水素を選択的に除去可能な膜型反応器を用いたところ、スチレンモノマーの選択率がこれまでよりも向上することを見いだし、本発明をなすに至った。
【0009】
即ち、本発明は以下のとおりである。
(1) エタンとベンゼンとを触媒存在下で反応させスチレンモノマーを製造する方法において、該反応を、水素分離膜で水素除去手段を付与した膜型反応器で行うことを特徴とするスチレンモノマーの製造方法。
(2) 膜型反応器が、触媒充填層と接して設けられた水素分離膜で水素除去手段が付与された反応器である上記(1)のスチレンモノマーの製造方法。
(3) 水素分離膜が、Pdを100〜10wt%含む金属膜である上記(1)又は(2)のスチレンモノマーの製造方法。
(4) 水素分離膜が、V、Nb、Taから選ばれる少なくとも一種の金属を100〜10wt%含む金属膜又は多孔質無機膜である上記(1)又は(2)のスチレンモノマーの製造方法。
(5) 触媒がアルキル化機能と脱水素機能の二元機能を持った触媒またはアルキル化触媒と脱水素触媒を混合した触媒である上記(1)、(2)、(3)又は(4)のスチレンモノマーの製造方法。
【0010】
エタンとベンゼンから直接スチレンモノマーを合成する反応の反応熱は△H=+35.5Kcal/g・molであり、エチルベンゼンの脱水素反応の△H=+28.1kcal/g・molと比較しても大きな吸熱を有する反応であることから、平衡論的な制約から効率よく反応を進めることは困難であると考えられていた。ところが、反応器として水素を選択的に除去可能な膜型反応器を採用し、触媒としてアルキル化機能と脱水素機能を持った触媒を用いて、ベンゼンとエタンから直接スチレンモノマーを合成したところ、これまでより反応の効率が向上し、かつこれまでより低い温度で反応が進行し、スチレンモノマーを高選択率で直接に製造することができたのである。
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の製造方法においては、▲1▼アルキル化機能と脱水素機能の二元機能を持った触媒、および/または▲2▼アルキル化機能を持った触媒と脱水素機能を持った触媒を混合して用いる。
アルキル化機能と脱水素機能の二元機能を持った触媒としては、遷移金属(IIIA〜VIIA族、VIII族、IB族)およびIIB〜VB族元素のうち、一種または2種以上を結晶性メタロシリケート上に担持させた触媒を用いる。結晶性メタロシリケートとしては酸型のゼオライトが好ましく、さらに好ましくは10員環以上の構造を有する酸型のゼオライトが好ましい。酸型ゼオライトとはH、稀土類、アルカリ土類金属、Agで置換したものをいう。例えばSAPIO−40、ベータ、カンクリナイト、フォージャーサイト、ジムリナイト、リンデタイプL、マーザイト、ZSM−18、モルデナイト、ZSM−12、オフレタイト、ダチアルダイト、エピスティルバイト、フェリエライト、ハウランダイト、ラウモンタイト、ZSM−11、ZSM−5、ZSM−57、ZSM−23、NU−87、パーサイト、スティルバイト、シータ−1、ベンカイト、MCM−22が用いられる。好ましくはZSM−5、ZSM−11、MCM−22、フォージャーサイト、リンデタイプL、モンデナイトが用いられる。さらに好ましくはZSM−5、ZSM−11、MCM−22が用いられる。用いられる金属としてはVIII族金属(Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)およびCr、Zn、Gaが好ましく。さらに好ましくはPt、Fe、Ni、Pd、Gaが用いられる。触媒の組成は、金属が0.1〜20wt%、酸型ゼオライトが80〜99.9wt%が好ましい。
【0012】
アルキル化機能を有する触媒と脱水素機能を有する触媒を混合した触媒としては、アルキル化触媒としてブレンステッド酸、ルイス酸が用いられる。ブレンステッド酸としては、結晶性メタロシリケートが用いられる。好ましくはアルミノシリケート、ガロシリケート、ボロシリケート、クロモシリケートを用いることができる。さらに好ましくは、アルミノシリケートが用いられる。ルイス酸としては担体上に担持されたAl、Sb、Fe、Te、Sn、Ti、Bi、Zn、Bのハロゲン化物が用いられる。このときに用いる担体としては、一般に用いられる担体ならばいずれでもかまわない。好ましくはアルミナに担持されたBF3 が用いられる。脱水素触媒としては遷移金属(IIIA〜VIIA族、VIII族、IB族)およびIIB〜VB族元素が用いられ、好ましくはVIII族金属(Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)およびCr、Zn、Gaが好ましく。さらに好ましくはPt、Fe、Ni、Pd、Gaが用いられる。触媒の混合比率は、アルキル化触媒が1〜99wt%、脱水素触媒が99〜1wt%で用いられる。
【0013】
これらの触媒は、形状に特別な制限はなく、粒状、塊状、フレーク状、球状、錠剤等の固体触媒が用いられる。該触媒は、本発明において用いられる膜型反応器の触媒充填層に充填して用いられる。
本発明の製造方法においては、水素分離膜で水素除去手段を付与した膜型反応器を使用することが必要である。
【0014】
本発明の膜型反応器に用いられる水素透過能を持った水素分離膜としては、水素を選択的に透過する性質が必要となる。有機膜、無機膜、金属膜について比較すると、有機膜は、反応温度が高温となるため安定性の面から適当でない。無機膜は、耐熱性や化学的安定性に優れているため高温での気体分離膜として使用され得る。例えば特開平4−71638号公報に、水素を選択的に透過する多孔質セラミック薄膜を組み込みシクロヘキサンの脱水素反応を効率よく行う技術が開示されている。金属膜は、該金属膜の水素透過機構が、1)膜表面の可逆的吸着解離、2)プロトンおよび電子の膜中での拡散、3)透過側膜表面での水素原子の再結合、の3つの過程を経ていることから、選択透過性に優れているので好ましく用いられる。
【0015】
本発明の膜型反応器の膜としては膜の両側の水素の分圧差により水素が透過する金属薄膜又は多孔質無機薄膜が好ましく用いられる。該膜は、十分な水素透過能が得られれば金属膜、多孔質無機薄膜いずれでもかまわない。多孔質無機薄膜としては膜厚が1〜50μm、平均細孔径が0.05〜10nmの無機物の薄膜を指し、好ましくは平均細孔径5nm以下の多孔質ガラス薄膜、アルミナ薄膜、結晶性アルミノシリケート薄膜が用いられる。また、膜厚が50μmを超えると十分なガス透過性能が得られず、平均細孔径が10nmを超えると十分な水素の選択透過性が得られない。例えば、膜厚20μm、平均細孔径0.5nmのZSM−5膜が好ましく用いられる。
【0016】
金属薄膜としてはPd,V,Nb,Ta等の金属薄膜が用いられ、中でもPd又はPdを含んだ金属からなる金属薄膜が好ましく用いられる。Pdを含んだ金属としてはPdを10重量%以上含有する合金が好ましい。Pdを含有する合金としてはPd以外にPt,Rh,Ru,IrなどのVIII族金属、Cu,Au,AgなどのIB族元素を含有するものが用いられる。膜型反応器に用いる膜厚は1〜50μmのものが好ましく、5〜20μmのものがより好ましい。
【0017】
本発明の製造方法に用いる膜型反応器の形態は、水素分離膜による水素除去手段を有する膜型反応器であれば、特に限定しないが、無機あるいは金属からなる多孔質体の触媒充填層側に水素透過能を持った金属薄膜を皮膜した内管を有する二重管構造の反応器が一般に用いられる。
本発明の反応器に用いる多孔質体としては、300℃以上の耐熱性を有し、使用する気体と反応性が無く、平均細孔径が0.1〜10μmの範囲で、できるだけ均一な細孔を有する多孔質体を使用するのが好ましい。細孔径が0.1μm以上であると、水素ガスの拡散が多孔質体で妨害されず、また、平均細孔径が10μmを超えると、水素分離膜形成の際ピンホールが生じやすくなる。
【0018】
多孔質体は、円筒状、または板状のものが使用され、支持体としての強度および加工性などが必要であることから0.2〜2mmの厚みのものが好ましい。具体例を挙げれば、平均細孔径0.5μm、厚さ1mmの円筒状のSUS316焼結体が好ましく用いられる。さらに金属膜との高温下での合金化による水素透過能の低下を防止するために、必要に応じ多孔質体と金属薄膜の間に無機膜を設けることもできる。
【0019】
多孔質体の少なくとも片方の表面に水素透過能を有する金属薄膜を形成する。好ましくは多孔質体の触媒充填層側に形成する。該形成方法は特に限定はしないが例えば下記の方法を用いることができる。
(1)メッキなどの液相法
塩化スズの溶液と塩化パラジウムの溶液に交互に浸漬しPd微粒子を析出させる表面活性化処理後、無電解メッキ(パラジウムの化合物と還元剤を含有する液に浸漬)さらには無電解メッキ後に電気メッキしたもの。
(2)噴霧熱分解法
金属を含む硝酸塩を昇華し、水素−酸素炎により熱分解を行い、金属を析出させる方法。
(3)ゾル−ゲル法
金属前駆体を含むゾルを多孔質体にコーティングする方法。
(4)真空蒸着法、イオンプレーティング法、気相化学反応法(CVD)などの気相法。
【0020】
これらの方法のうち(1)メッキなどの液相法が好ましく用いられる。
本発明の製造方法においては、気体のベンゼンおよびエタンが反応ガスとして用いられ、その比率は、ベンゼン/エタン(mol)=1〜15、好ましくは8〜12である。該反応ガスの供給量は、空間速度(gC24 /gCat・h-1)=0.2〜2.0h-1、好ましくは0.2〜1.0h-1である。反応圧力は0.2〜10atm、好ましくは常圧〜3atm、反応温度は400〜700℃、好ましくは400〜500℃である。スイープガスとしてはAr、N2 等の不活性ガスが用いられ、Arが好ましく用いられる。スイープガスの流量としては反応ガスの供給量の0〜20倍(mol)で用いられ、5倍(mol)が好ましく用いられる。
【0021】
本発明を図1に示す反応器の例を用いて説明する。
反応管1の内部は二重管構造となっており、内管の多孔質体2の表面には水素分離膜3が形成されている。触媒4は反応管1の外管と水素分離膜3の間に充填されている。原料ガスは、原料ガス導入口5より導入され、触媒充填層へ到達し、反応が進行する。このとき副生した水素は多孔質体2に形成された水素分離膜3から選択的に透過し、水素排出口6から排出される。この時、スイープガス導入口8からAr、N2 などの不活性ガスをスイープガスとして流すこともできる。生成ガスおよび未反応ガスは生成ガス排出口7より排出される。反応管1の外側からは反応温度を維持するため必要な熱を供給する。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に実施例により本発明を説明する。
<水素透過膜の作製>
水素透過膜はメッキ法によって作製した。支持体である多孔質体としてSUS316焼結管(外径:9.53mm 、内径:6.35mm、長さ:20cm、平均細孔径:0.5μm)を使用した。エタノールで洗浄し、両端をゴムで封止して活性化処理を行った。活性化処理としては塩化スズ水溶液(SnCl2 :1.0g/l、HCl:1ml/l)に浸漬して感受性化処理を行った後、洗浄し、塩化パラジウム水溶液(PdCl2 :0.1g/l、HCl:1ml/l)に浸漬する操作を20回繰り返し活性化した。活性化処理終了後、以下の組成のメッキ浴を用いてパラジウムメッキを行った。メッキ液として、[Pd(NH3 4 ]Cl2 ・2H2 Oを5.4g/l、EDTA・2Naを50.4g/l、NH3 (28%溶液)を730ml/l、H2 NNH2 ・H2 Oを0.35ml/lの組成のものを用い、60℃でメッキを行った。メッキ液は1時間ごとに交換し,30時間メッキを行い、20μmの膜厚のPdメッキ体1を作製した。まためっき時間を60時間とすること以外は上記と同様の操作を行い、39μmの膜厚としたPdメッキ体2を作製した。
<触媒調製>
(触媒I)
NaZSM−5ゼオライトモレキュラシーブを95℃で10wt%NH4Cl水溶液に浸漬することでNH4ZSM−5とした後、110℃で乾固し、550℃で5時間焼成し、HZSM−5ゼオライトを得た。(NH4 )H2 PO4 、Mg(NO3 2 ・6H2 O、La(NO3 2 ・XH2 O(La2 3 含有量:40%)、(NH4 2 Fe(C2 4 )33H2 O、塩化白金酸、SnCl4・5H2 Oを、HZSM−5に対して10wt%P、5wt%Mg、0.5wt%La、10wt%α−Fe2 3 、0.4wt%Pt、0.5wt%Snとなるように、HZSM−5と同容量の水に溶かした後、HZSM−5を加え、110℃で乾固した。次に650℃で12時間焼成し触媒を得た。
(触媒II)
NaZSM−5ゼオライトモレキュラシーブを95℃で10wt%NH4Cl水溶液に浸漬することでNH4ZSM−5とした後、110℃で乾固し、550℃で5時間焼成し、HZSM−5ゼオライトを得た。(NH4 )H2 PO4 、Mg(NO3 2 ・6H2 O、La(NO3 2 ・XH2 O(La2 3 含有量:40%)、(NH4 2 Fe(C2 4 )33H2 O、塩化白金酸、SnCl4・5H2 O、Ga(NH33・XH2 O(Ga含有量:19%)をHZSM−5に対して10wt%P、5wt%Mg、0.5wt%La、10wt%α−Fe2 3 、0.4wt%Pt、0.5wt%Sn、3wt%Gaとなるように、HZSM−5と同容量の水に溶かした後、HZSM−5を加え、110℃で乾固した。次に650℃で12時間焼成し触媒を得た。
【0023】
【実施例1】
反応器に、Pdメッキ体1(膜厚20μm)を水素分離膜として組み込み、触媒Iを10g充填した。反応器を490℃に加熱し、常圧下でベンゼンとエタンの混合ガス(ベンゼン/エタン=10/1 モル比)をエチレンの重量時間空間速度1.0h-1で試料導入口から導入した。またスイープガスとしてArガスを内管中を100ml/minで流した。生成ガスの組成は、生成ガス排出口から排出されたガスを冷却し、凝縮した液体をガスクロマトグラフィーに導入して分析し、エチレン、トルエン、エチルベンゼン、スチレンの選択率(モル%)を算出した。結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
Figure 0004056602
【0025】
【実施例2】
触媒IIを使用すること以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
Figure 0004056602
【0027】
【実施例3】
Pdメッキの厚さが39μmのPdメッキ体2を使用すること以外は実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
Figure 0004056602
【0029】
【比較例1】
水素分離膜を使用しないこと、反応温度を550℃としたこと以外は実施例2と同様に行った。結果を表4に示す。
【0030】
【表4】
Figure 0004056602
【0031】
【比較例2】
水素分離膜を使用しないこと、反応温度を600℃としたこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表5に示す。
【0032】
【表5】
Figure 0004056602
【0033】
【発明の効果】
上記に示したように本発明によれば従来より低い温度条件でエタンとベンゼンから、直接に高選択率でスチレンを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において用いた反応器の模式図である。
【符号の説明】
1 反応管
2 多孔質体
3 水素分離膜
4 触媒
5 原料ガス導入口
6 水素排出口
7 生成ガス排出口
8 スイープガス導入口

Claims (5)

  1. エタンとベンゼンとを触媒存在下で反応させスチレンモノマーを製造する方法において、該反応を、水素分離膜で水素除去手段を付与した膜型反応器で行うことを特徴とするスチレンモノマーの製造方法。
  2. 膜型反応器が、触媒充填層と接して設けられた水素分離膜で水素除去手段が付与された反応器である請求項1記載のスチレンモノマーの製造方法。
  3. 水素分離膜が、Pdを100〜10wt%含む金属膜である請求項1又は2記載のスチレンモノマーの製造方法。
  4. 水素分離膜が、V、Nb、Taから選ばれる少なくとも一種の金属を100〜10wt%含む金属膜又は多孔質無機膜である請求項1又は2記載のスチレンモノマーの製造方法。
  5. 触媒がアルキル化機能と脱水素機能の二元機能を持った触媒またはアルキル化触媒と脱水素触媒を混合した触媒である請求項1、2、3又は4記載のスチレンモノマーの製造方法。
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