JP4056422B2 - ステアリングロック装置の安全装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両に用いられるステアリングロック装置の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
実開昭63−192166号公報
【0003】
従来、ステアリングロック装置は、キーシリンダにキーを挿入し、キー操作によりキーシリンダをオン位置からスタート位置に回動させてエンジン始動操作をした後、ユーザーがキーから手を離すとキーシリンダがスタート位置からオン位置に自動復帰するようになっている。そして降車するときにはキーシリンダをオン位置からACC位置へ戻り回動させてスターターモータ回路の通電を遮断し、さらにACC位置からロック位置へ戻り回動させ、ロック位置でキーをキーシリンダから抜き取るとロックシャフトが突出してステアリングシャフトの凹部に係合することにより、ステアリングがロックされるように構成されている。
【0004】
ステアリングロック装置はキーシリンダの後端部がカムシャフトと連結され、またカムシャフトの後端部がイグニッションスイッチと連結されており、キーシリンダの回動に連動してイグニッションスイッチも回動するようになっている。このイグニッションスイッチには、ユーザーがキーを操作してステアリングロック装置のキーシリンダをロック位置、ACC位置、オン位置へ回動させたときに節度感を与え、また前記の各位置でキーシリンダを固定するためのディテント機構が設けられている。図8はイグニッションスイッチのディテント機構を示す断面図であり、紙面手前側には図示しないステアリングロック装置のカムシャフトが、紙面向こう側には図示しないイグニッションスイッチの接点が配置されている。イグニッションスイッチのハウジング21内には、図示しないカムシャフトの後端部に連結されたローター22が回動可能に収容されている。ハウジング21の内面にはキーシリンダのロック位置、ACC位置、オン位置の各位置に対応したディテント部23が形成されており、ローター22内に収容されたスプリング24により外側方向に付勢されたスチールボール25がディテント部23と嵌合している。このディテント機構により、ユーザーがキーシリンダを回動させるときに前記の各位置で適度な節度感を得るとともに、前記の各位置でキーシリンダが固定されている。
【0005】
また、ステアリングロック装置のハウジング内部にはリターンスプリングが設けられており、キーシリンダをオン位置からスタート位置まで回動させようとしたときには、キーシリンダがオン位置へ戻り回動するように回転方向の復元力が作用する。このリターンスプリングの回転方向の復元力に抗してキーシリンダがオン位置からスタート位置へ回動されると、イグニッションスイッチが作動してエンジンが始動する。このようにしてエンジンを始動させた後にユーザーがキーから手を離すと、キーシリンダはリターンスプリングの回転方向の復元力によりスタート位置からオン位置へ自動復帰することになる。
【0006】
一方、このようなステアリングロック装置において、誤った操作によって車両の走行中にキーが抜かれた場合にステアリングがロック状態になることを防止するために、キーシリンダのロック位置への戻り回動の途中で回動を阻止し、この阻止を解除するために別の操作を行うことによりロック位置への戻り回動が可能となるステアリングロック機構、いわゆる2モーション(ツーモーション)機構を備えたものがある。この2モーション機構では、キーシリンダをロック位置からACC位置、オン位置、スタート位置へ回動させるときには支障なく回動させてエンジンを始動することができるが、キーを引き抜く際にオン位置からACC位置へキーシリンダを戻り回動させると、ACC位置でキーシリンダの戻り回動が阻止されるようになっている。そこで、ACC位置でキーを押込んでキーシリンダを後方に移動させる操作を行い、この押込み状態でキーシリンダをACC位置からロック位置へ戻り回動させることができるように構成されている。
【0007】
さらに、近年の自動車等では、セキュリティー性を向上させるため、キーの同一性が確認された場合にのみエンジンの始動を許可するイモビライザー機能を備えたものが増えている。このようなイモビライザー機能は、一般に、キーに所定の暗証コードを変調して電磁波として送信出力する発信装置が埋め込まれ、この発信装置から送信出力された電磁波を受信する受信装置が車両側に設置され、この受信装置では、受信した信号を検波して暗証コードを取り出し、こうして取り出した暗証コードの一致不一致を判別して選択的にエンジン始動部に始動許可信号を出力するように構成されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような従来のステアリングロック装置では、前述したようにキーシリンダをスタート位置へ回動させてエンジンを始動させた後、キーから手を離したときにスプリングによりスタート位置からオン位置まで自動復帰するが、ユーザーが手を急激に離したり、手で一気に戻り回動させたときや、リターンスプリングの戻り荷重にばらつきがあるときなど、この復帰する力が強すぎたときに、キーシリンダがオン位置を通りこしてACC位置まで一気に回動してしまい、始動したエンジンが停止してしまうという問題があった。前記のようにイグニッションスイッチのディテント機構によりキーシリンダを各位置に固定しているが、ディテント機構はキー操作の際の良好な操作感を得るものであり、ディテント機構によりキーシリンダの自動復帰をオン位置で止める構成にすれば、キー操作の際に大きな力が必要となり操作感が損なわれるため好ましくない。
【0009】
また、2モーション機構とイモビライザー機能とを兼ね備えたステアリングロック装置が近年要求されているが、2モーション機構を備えたステアリングロック装置では、少なくともACC位置においてキーを押込む操作をするために、キーを押込んだときにキーのキーヘッドがステアリングロック装置に当接しないように、キーヘッドとステアリングロック装置との間は少なくともキーの押込み分よりも大きく距離をとる必要がある。しかしながら、この2モーション機能を備えたステアリングロック装置にイモビライザー機能を採用した場合、キーヘッドに内蔵された発信装置と、ステアリングロック装置のハウジングに設けられたコイルアンテナとの距離が大きいため、通信性能がよくないという問題があった。
【0010】
上記した事情にかんがみ、本発明は、誤操作を防止して確実にエンジンを作動させることができる利便性の高いステアリングロック装置の安全装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の第1の発明は、キーの押し込み方向に向かって突設された突状部を外周部に有し、前記キーによりロック位置、ACC位置、オン位置およびスタート位置に回動可能にハウジング内に配置されたキーシリンダと、前記キーシリンダをオン位置からスタート位置に回動させた後、オン位置に弾性的に戻り回動させる付勢部材と、前記キーシリンダに連動してスイッチングされるイグニッションスイッチと、前記ハウジングには少なくともスタート位置において前記突状部をキーの押込み方向に移動可能とする嵌合溝を設け、前記嵌合溝には、前記キーシリンダがスタート位置からオン位置に弾性的に戻り回動するまでに、キーの押込み位置での前記キーシリンダの戻り回動を所定の範囲で阻止する当接部を設けた構成としてある。
【0012】
第2の発明は、キーの引き抜き方向に向かって突設されスタート位置方向側に傾斜面を有する押込部を前記キーシリンダに形成し、前記キーシリンダをオン位置からスタート位置へ回動させたときに前記押込部に当接し、前記キーシリンダをキーの押込み方向に移動させるガイド部を設けた構成としてある。
【0013】
第3の発明は、ACC位置からロック位置への前記キーシリンダの戻り回動を阻止し、ACC位置で前記キーシリンダをキーの押込み方向に移動させることにより、ロック位置への戻し回動が可能となるステアリングロック機構と、前記キーシリンダの外周部に配置され、キーの押込み方向に付勢されて前記ハウジング内に一定の範囲で移動可能に収容されたスライダ部材とを備え、前記押込部のロック位置方向側には、前記スライダ部材に当接し前記キーシリンダのACC位置からロック位置への回動を阻止する係止面を形成し、前記キーシリンダをロック位置からACC位置へ回動するときには、前記押込部の傾斜面によって前記スライダ部材をキーの引き抜き方向へ付勢力に抗して移動させて前記キーシリンダを回動可能とした構成としてある。
【0014】
第4の発明は、前記キーのキーヘッドに内蔵され、車両に搭載された送受信装置からの送信信号に応じて、前記キーの固有情報を含む返送信号を発信する発信装置と、前記キーシリンダのキー挿入孔周辺に、前記ハウジングと一体的に取り付けられ、前記送信信号を送信すると共に前記返送信号を受信するコイルアンテナを備え、前記キーシリンダがスタート位置に回動されたときに前記発信装置から発信された返信信号が特定の信号であるときにのみ、エンジン始動を許可する判定手段を設けた構成としてある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1は本発明のステアリングロック装置の正面図、図2は図1の2A線断面図である。なお、図2においては、向かって右側を「前」、向かって左側を「後ろ」という。
【0016】
1はステアリングロック装置であり、後述するようにキーシリンダ9に形成されたキー挿入孔2にキー3を挿入した後にキー3を回動操作することにより、ロック位置、ACC位置、オン位置およびスタート位置へキーシリンダ9を回動させるようになっている。キー3のキーヘッド4内部には発信装置5が内臓され、所定の暗証コードを変調して電磁波として送信出力するようになっている。6はステアリングロック装置1のハウジングであり、例えば亜鉛やアルミニウムなどの金属材料により一体成形されている。ハウジング6の前面には発信装置5から送信出力された電磁波を受信するためのコイルアンテナ7が樹脂ケースに収容されてとりつけられている。8は略円筒状のシリンダアウタで、ハウジング6の前端部に固定されて収容されている。9は円柱状のキーシリンダで、シリンダアウタ8内に回動可能に、且つ軸方向に摺動可能に収容されている。10はスライダ部材で、シリンダアウタ8内の内部空間に摺動可能に収容されており、スプリング11により後方に付勢されている。12は板状のタンブラであり、キーシリンダ9内に整列した状態で複数配置されている。13はカムシャフトであり、キーシリンダ9の後端部と連結されており、カムシャフト13にはカム14が一体形成されている。15はリターンスプリングで、一方の端部(図示せず)がカムシャフト13内に挿入されており、他方の端部15aはハウジング6内の凹部6a内に位置している。リターンスプリング15はキーシリンダ9を常時前方へ付勢しており、また、後述するように、オン位置からスタート位置へかけてはリターンスプリング15がキーシリンダ9を矢印A方向へ付勢している。16は摺動可能に配置されているロック部材であり、スプリング17により図示しないステアリングシャフトへ向かう方向(図2の上方向)に付勢されている。18はイグニッションスイッチであり、カムシャフト13の後端部と連結されている。19は送受信装置、20は判定手段であり、コイルアンテナ7から送受信装置19、判定手段20、イグニッションスイッチ18の順に接続されている。
【0017】
キーシリンダ9の形状について図3を用いて説明する。図3(A)は図3(B)の左側面図、図3(B)はキーシリンダ9の正面図、図3(C)は図3(B)の右側面図である。図3(A)に示すようにキーシリンダ9には後方に向かって突状部9aが突設されており、後述するように、キーシリンダ9がスタート位置まで回動された後にオン位置に戻るときに、突状部9aがハウジング6に形成された嵌合溝6bの当接部6cと当接するようになっている。また、図3(B)および図3(C)に示すようにキーシリンダ9には前方に向かって押込部9bが形成されている。押込部9bの一方の端面には傾斜面9cが形成され、他方の端面には係止面9dが形成されている。なお、傾斜面9cはスタート位置方向側に面しており、係止面9dはロック位置方向側に面している。後述するように、キーシリンダ9をロック位置からACC位置へ回動させるとき、およびACC位置からロック位置へ戻り回動させるときに押込部9bがスライド部材10と当接し、さらにキーシリンダ9をオン位置からスタート位置へ回動させるときに押込部9bがシリンダアウタ8に形成されたガイド部8aと当接するようになっている。
【0018】
以上の構成からなるステアリングロック装置1の動作について図2を用いて説明する。キーシリンダ9内に配置されたタンブラ12はキーシリンダ9の外周方向にスプリング(図示せず)により付勢されており、常時はタンブラ12の端部がキーシリンダ9の外周面から突出した状態にある。この状態では前記端部がシリンダアウタ8の内面に形成されたロック溝(図示せず)に係合し、シリンダアウタ8内でのキーシリンダ9の回動が阻止される。ユーザーがキーシリンダ9の前端面のキー挿入孔2から正規のキー3を挿入すると、各タンブラ12が付勢力に抗してキーシリンダ9の内部に移動し、タンブラ12の端部がキーシリンダ9の外周面から引っ込んで前記ロック溝との係合が解除され、これによりキーシリンダ9はシリンダアウタ8内での回動を許容される。キーシリンダ9がロック位置にあるとき、ロック部材16の先端が突出してステアリングシャフト(図示せず)の凹部に係合し、これによりステアリングシャフトがロックされているが、キーシリンダ9のACC位置への回動にともないキーシリンダ9に連結されているカムシャフト13が回動されると、カムシャフト13に一体形成されているカム14によりロック部材16が図2の下方向へ押し下げられ、これによりロック部材16の先端のステアリングシャフト凹部への係合が解除され、ステアリングシャフトがアンロック状態になり、ステアリングロックが解除される。
【0019】
キーシリンダ9をロック位置からACC位置へ回動させるときの動作について説明する。図4(A)はロック位置における図1の4A線断面図、図4(B)は図4(A)のACC位置を示す断面図である。キーシリンダ9をロック位置からオン位置へ向けて回動させるときには、キー3を矢印B方向に操作すると、キーシリンダ9に形成された押込部9bの傾斜面9cがスライダ部材10に係合し、スライダ部材10が押込部9bの傾斜面9cに押され、スプリング11の付勢力に抗してスライダ10が前方へ移動し、キーシリンダ9をロック位置からACC位置へ支障なく回動させることができる。
【0020】
その後、キーシリンダ9をACC位置からさらに図2の矢印A方向と反対方向へ回動させるとオン位置となり、リターンスプリング15の端部15aがハウジング6に形成されている凹部6aの止め部に当接し、リターンスプリング15はこれ以上の回動が阻止される。そして、キーシリンダ9をオン位置からさらにスタート位置へ矢印A方向と反対方向へ回動させるときには、キーシリンダ9にはリターンスプリング15により矢印A方向へ、つまりオン位置に戻る方向へ復元力が働く。
【0021】
キーシリンダ9をオン位置からスタート位置へ回動させるときの動作について説明する。図5(A)はオン位置における図1の5A線断面図、図5(B)は図5(A)のスタート位置における断面図である。
【0022】
図5(A)に示すキーシリンダ9がオン位置の状態から、キー3をリターンスプリング15の回転方向の復元力に抗して矢印D方向へ操作して、図5(B)に示すようにキーシリンダ9がスタート位置の状態へ回動させようとすると、キーシリンダ9に突設された押込部9bの傾斜面9cがシリンダアウタ8に形成されているガイド部8aに当接するが、その状態からさらにキー3を時計回り方向に操作すると、キーシリンダ9がガイド部8aにより傾斜面9cに沿って押込まれて後方へ移動し、スタート位置では図5(B)に示すように押込部9bがガイド部8aに乗り上げる。つまり、オン位置からスタート位置へキー3を矢印D方向へ回転操作すると、キーシリンダ9は後方に押込まれながら回動されることになり、スタート位置におけるキーヘッド4とコイルアンテナ7との距離は、オン位置におけるキーヘッド4とコイルアンテナ7との距離d1よりも押込部9bの高さ分だけ小さい距離d2となる。
【0023】
イモビライザー機能を備えたステアリングロック装置1では、キーシリンダ9をスタート位置へ回動させたときに、キー3のキーヘッド4に内臓された発信装置5とステアリングロック装置1のコイルアンテナ7との間で通信を行い、暗証コードの一致不一致を判別して選択的にエンジン始動部に始動許可信号を出力する構成になっている。本発明の実施形態のステアリングロック装置1では、発信装置5とコイルアンテナ7との間で通信を行う際に、オン位置における距離d1よりも近い距離d2で通信を行うことになる。このため、イモビライザー機能における通信性能において、2モーション機構を備えていないステアリングロック装置と同等の通信性能を確保することができる。
【0024】
また、キーシリンダを回動させるという従来と同様の操作でキーシリンダが押込まれる構成としたため、ユーザーが特別な操作を要求されることがなく、利便性がよい。さらに、キーシリンダ9の押込部9bは、特別に設けられたものではなく、従来より2モーション機構を備えたステアリングロック装置においてスライド部材10と係止するために用いられていたものであるから、部品点数は変わらずコスト増を招くことはない。
【0025】
キーシリンダ9がスタート位置まで回動されたとき、送受信装置19とキーヘッド4に内臓された発信装置5との間でコイルアンテナ7を通じて信号の送受信が行われ、発信装置5から送信された電磁波から取り出される暗証コードの一致不一致を判定手段20において判別して、暗証コードが一致したと判別されるとイグニッションスイッチ18に始動許可信号が出力され、イグニッションスイッチ18が作動してエンジンが始動する。
【0026】
次に、キーシリンダ9のスタート位置からオン位置への復帰動作について説明する。図6(A)はオン位置における図1の4A線断面図、図6(B)は図6(A)のスタート位置における断面図、図6(C)は図6(B)の状態でキー3から手を離した直後の状態を示す断面図、図7(A)は図6(B)の7A線断面図、図7(B)は図6(C)の7B線断面図である。
【0027】
図6(A)に示すキーシリンダ9がオン位置の状態から、リターンスプリング15の回転方向の復元力に抗してキー3を矢印E方向へ操作すると、前述したようにキーシリンダ9は後方に押込まれながら回動され、スタート位置では図6(B)および図7(A)に示すようにキーシリンダ9の突状部9aがハウジング6の嵌合溝6b内に移動する。このスタート位置においてユーザーがキー3から手を離すと、キーシリンダ9はリターンスプリング15の回転方向の復元力によりスタート位置からオン位置へ矢印F方向に自動復帰するが、このとき図6(C)および図7(B)に示すように、スタート位置において嵌合溝6b内に位置していた突状部9aが嵌合溝6bの当接部6cに当接し、キーシリンダ9が矢印F方向(図7(B)における反時計回り方向)に回転する力は当接部6cで受け止められる。そして、キーシリンダ9はリターンスプリング15により常時前方へ付勢されているため、突状部9aが当接部6cと当接したあと、キーシリンダ9が図6(A)に示すオン位置の状態に復帰する。
【0028】
このように、キーシリンダ9がスタート位置からオン位置へ自動復帰するまでの間に、キーシリンダ9の突状部9aが嵌合溝6bの当接部6cに当接する構成としたため、ユーザーがキー3から手を急激に離した離したり、手で一気に戻り回動させたときや、リターンスプリングの戻り荷重にばらつきがあるときなど、キーシリンダ9の戻り回動の復帰力が強すぎた場合でも、キーシリンダ9がオン位置を通り越してACC位置まで一気に回動してしまい、始動したエンジンが停止してしまうという誤操作を防止することができる。
【0029】
ユーザーがエンジンを停止してキー3をキーシリンダ9から引き抜くときの動作について図4(B)、図4(C)および図7(C)を用いて説明する。図4(C)は図4(B)のACC位置においてキーを押込んだ状態を示す断面図、図7(C)は図4(C)の7C線断面図である。オン位置にあるキーシリンダ9をACC位置まで戻り回動させると図4(B)に示す状態となる。このACC位置に回動したとき、キーシリンダ9に形成された押込部9bの係止面9dがスライダ部材10に当接する。しかし、押込部9bの係止面9dは傾斜面になっていないためスライダ部材10を押しのけることができず、押込部9bがスライダ部材10に係止してキーシリンダ9は矢印C方向へのそれ以上の戻り回動が阻止される。ここで、図7(C)に示すように、ハウジング6には溝6dが形成されており、ACC位置でキーシリンダ9を後方に押込んだときに突状部9aがハウジング6と当接しないようにされている。ACC位置においてキー3を押込むと、図4(C)に示すようにキーシリンダ9が後方に移動し、スライダ部材10に対する押込部9bの係止が解除される。このようにACC位置でキーシリンダ9を押込んで後方へ移動させる操作を行った後で矢印C方向へキーシリンダを回動させると、キーシリンダ9をACC位置からロック位置へ戻り回動させることができ、ロック位置でキー3をキーシリンダ9から引き抜くことができる。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のステアリングロック装置の安全装置によれば、キーシリンダがスタート位置からオン位置へ自動復帰するまでの間に、キーシリンダに形成した突状部がハウジングに形成した嵌合溝の係止面に当接する構成としたため、ユーザーが手を急激に離したり、手で一気に戻り回動させたときや、リターンスプリングの戻り荷重にばらつきがあるときなどキーシリンダの戻り回動の復帰力が強すぎた場合でも、キーシリンダがオン位置を通り越してACC位置まで一気に回動してしまい、始動したエンジンが停止してしまうという誤操作を防止することができる。
【0031】
また、第2の発明のように、キーシリンダをキーの押込み方向に移動させるガイド部を設け、キーシリンダに形成した押込部をガイド部と当接させることにより、キーシリンダを回動させるという従来と同様の操作でキーシリンダが押込まれる構成としたため、ユーザーが特別な操作を要求されることがなく、利便性がよい。
【0032】
さらに、第3の発明のように、押込部は特別に設けられたものではなく、従来より2モーション機構を備えたステアリングロック装置においてスライド部材と係止するために用いられていたものであるから、部品点数は変わらずコスト増を招くことはない。
【0033】
一方、第4の発明のように、発信装置とコイルアンテナとの間で通信を行う際に、従来の2モーション機構を備えたステアリングロック装置よりも近い距離で通信を行うため、イモビライザー機能における通信性能において、2モーション機構を備えていないステアリングロック装置と同等の通信性能を確保することができる。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るステアリングロック装置の正面図である。
【図2】図1の2A線断面図である。
【図3】図3(A)は図3(B)の左側面図、図3(B)はキーシリンダの正面図、図3(C)は図3(B)の右側面図である。
【図4】図4(A)はロック位置における図1の4A線断面図、図4(B)は図4(A)のACC位置を示す断面図、図4(C)は図4(B)においてキーを押込んだ状態を示す断面図である。
【図5】図5(A)はオン位置における図1の5A線断面図、図5(B)は図5(A)のスタート位置における断面図である。
【図6】図6(A)はオン位置における図1の4A線断面図、図6(B)は図6(A)のスタート位置における断面図、図6(C)は図6(B)の状態でキー3から手を離した直後の状態を示す断面図である。
【図7】図7(A)は図6(B)の7A線断面図、図7(B)は図6(C)の7B線断面図、図7(C)は図4(C)の7C線断面図である。
【図8】イグニッションスイッチにおけるディテント機構を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ステアリングロック装置
3 キー
4 キーヘッド
5 発信装置
6 ハウジング
6b 嵌合溝
6c 当接部
7 コイルアンテナ
8 シリンダアウタ
8a ガイド部
9 キーシリンダ
9a 突状部
9b 押込部
9c 傾斜面
10 スライダ部材
13 カムシャフト
15 リターンスプリング(付勢部材)
16 ロック部材
18 イグニッションスイッチ
19 送受信装置
20 判定手段

Claims (4)

  1. キーの押し込み方向に向かって突設された突状部を外周部に有し、前記キーによりロック位置、ACC位置、オン位置およびスタート位置に回動可能にハウジング内に配置されたキーシリンダと、前記キーシリンダをオン位置からスタート位置に回動させた後、オン位置に弾性的に戻り回動させる付勢部材と、前記キーシリンダに連動してスイッチングされるイグニッションスイッチと、前記ハウジングには少なくともスタート位置において前記突状部をキーの押込み方向に移動可能とする嵌合溝を設け、前記嵌合溝には、前記キーシリンダがスタート位置からオン位置に弾性的に戻り回動するまでに、キーの押込み位置での前記キーシリンダの戻り回動を所定の範囲で阻止する当接部を設けたことを特徴とするステアリングロック装置の安全装置。
  2. キーの引き抜き方向に向かって突設されスタート位置方向側に傾斜面を有する押込部を前記キーシリンダに形成し、前記キーシリンダをオン位置からスタート位置へ回動させたときに前記押込部に当接し、前記キーシリンダをキーの押込み方向に移動させるガイド部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のステアリングロック装置の安全装置。
  3. ACC位置からロック位置への前記キーシリンダの戻り回動を阻止し、ACC位置で前記キーシリンダをキーの押込み方向に移動させることにより、ロック位置への戻し回動が可能となるステアリングロック機構と、前記キーシリンダの外周部に配置され、キーの押込み方向に付勢されて前記ハウジング内に一定の範囲で移動可能に収容されたスライダ部材とを備え、前記押込部のロック位置方向側には、前記スライダ部材に当接し前記キーシリンダのACC位置からロック位置への回動を阻止する係止面を形成し、前記キーシリンダをロック位置からACC位置へ回動するときには、前記押込部の傾斜面によって前記スライダ部材をキーの引き抜き方向へ付勢力に抗して移動させて前記キーシリンダを回動可能としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のステアリングロック装置の安全装置。
  4. 前記キーのキーヘッドに内蔵され、車両に搭載された送受信装置からの送信信号に応じて、前記キーの固有情報を含む返送信号を発信する発信装置と、前記キーシリンダのキー挿入孔周辺に、前記ハウジングと一体的に取り付けられ、前記送信信号を送信すると共に前記返送信号を受信するコイルアンテナを備え、前記キーシリンダがスタート位置に回動されたときに前記発信装置から発信された返信信号が特定の信号であるときにのみ、エンジン始動を許可する判定手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項3に記載のステアリングロック装置の安全装置。
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