JP4056399B2 - 外観欠陥検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、積層型電子写真感光体の外観欠陥検査過程に適用される外観欠陥検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
積層型電子写真感光体、特にデジタル画像処理に対応する感光体において、外観欠陥等が生じると、表面層では光沢面に起因する正反射光成分と表面層凹凸に起因する散乱光成分からなる反射を起こし、一方、内部層では欠陥での選択吸収を伴う拡散反射光成分が発生する。
【0003】
一般的に、撮像カメラを用いた欠陥検査方式としては、単一照明・撮像系による斜方照明による拡散反射受光方式が採られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来方式においては、図18に示すように表面層101,内部層102,ベース103からなる感光体100の表面層101における凹凸情報を含んだ成分は、その凹凸101aが鏡面反射性の自由曲面であるので、図18(a)〜(c)のように3次元形状が一定でなく、様々な傾角を有した面を構成しており、この場合、表面層101を照明する入射光104の入射角度が一定であると、凹凸101aによる散乱光105の指向性が凹凸101aの傾角によって変化するため、散乱光105は、表面層101の前方に設置されている撮像カメラの受光範囲から外れることが多く、実際には表面層101に凹凸101aが存在しているにも拘らず、撮像信号には情報が入らないことが発生する。
【0005】
このため、欠陥による全ての表面層101の反射成分と内部層102の反射成分の双方を同時に撮像カメラに取り込めるような反射指向性を光学系に持たせなければならないが、従来、一定入射角の単一照明系および撮像系で、このことを行うことは非常に困難であった。また、2つの異なった反射指向性を持った検査対象の各々の欠陥を検出する場合、セオリーとして2系統の照明手段あるいは2系統の撮像手段を併用する対策がとられており、単一面性状のチャート,校正シートでは異なる二反射面性状に存在する欠陥を評価する特性が得られず、充分な補正が行えなかった。
【0006】
また、この問題を解決するために、斜方照明において照射角を小さくし正反射光成分を多く取り込むと、高輝度の正反射光成分によりコントラストが低下し、欠陥の撮像が困難となる。
【0007】
また、マスタドラムを用いたカメラ受光位置補正では、マスタドラム上の特定位置に欠陥が存在するため、撮像面への位置合わせが困難となり、定期的に実施する校正においては、校正作業に人為的ミスが誘発されやすく、校正作業に煩雑かつ熟練を要する等の問題があるばかりでなく、対象欠陥ごとにマスタドラムを複数種類用意する必要が生じ、その保管,管理が非常に煩雑であるという問題が発生する。
【0008】
さらに、補正を行う場合、カメラ受光位置は、異なる反射指向性を有した2つの相乗された反射光を、高いコントラストで受光するクリティカルな位置に設定される必要があるため、従来、これらのセッティングには、直感的,経験主義的な試行錯誤が伴い、非常に効率が悪かった。
【0009】
本発明の目的は、感光体表面の欠陥が、高いコントラストで検出できるようにした外観欠陥検査装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の外観欠陥検査装置は、積層型電子写真感光体に照明装置からライトガイドを介して所定角度で光を照射し、この照射された感光体面を撮像カメラによって法線方向から撮像し、撮像部分の光学的変化を捕らえて欠陥凹凸を検出する外観欠陥検査装置において、少なくとも表面層と内部層とを備えた前記積層型電子写真感光体と前記照明装置との光路中に、前記撮像部分における最も強い正反射光成分となるライトガイド輝線を40〜60%遮光するように、照射光の空間強度分布を調整するためのストレートエッジを有する遮光板を設置したことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の外観欠陥検査装置は、積層型電子写真感光体に照明装置から所定角度で光を照射し、この照射された感光体面を撮像カメラによって法線方向から撮像し、撮像部分の光学的変化を捕らえて欠陥凹凸を検出する外観欠陥検査装置において、少なくとも表面層と内部層とを備えた前記積層型電子写真感光体と前記照明装置との光路中に、前記照明装置の光出射端部にコリメートレンズ系を設けると共に、前記積層型電子写真感光体と前記照明装置との間に最も強い正反射光成分を拡散する光拡散板を設けることにより、照射光の空間強度分布を調整したことを特徴とする。
【0012】
前記構成の外観欠陥検査装置では、ストレートエッジを有する遮光板を用いる場合は、最も強い正反射光成分となるライトガイド輝線を40〜60%隠し、照射光の空間強度分布を調整する位置への調整が行われ、またコリメートレンズと拡散板の組み合わせである場合は、入射した光の多くのものが直進できるようにライン状照明装置の出射端に直進指向性を高めるコリメートレンズ系を設け、最も強い正反射光成分を拡散する光拡散板を設けることにより、照射光の空間強度分布を調整することで、凹凸撮像,欠陥撮像のための最適な投射光分布が得られ、標板,検査対象の撮像能力を持たせることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は本発明に係る標板の一例の斜視図、図2は本例の要部の断面図であり、アルミ板の基板1の上に白地の拡散層(内部層)2が設けられ、この拡散層2の表面には所定間隔で黒パターンからなる格子線3が形成されている。
【0015】
また、拡散層2の白地は、酸化チタンフィラーによって完全拡散面を構成しており、格子線3は見た目上、艶消し黒となっている。なお、拡散層2は、白地でなくても有色であってもよい。
【0016】
拡散層2の上面には、透光性光沢面を有する表面層4が設けられており、その表面には格子線3と重ならないように、所定間隔で疑似突起欠陥である突起5が形成されている。
【0017】
なお、突起5の幅は200μm、格子線3の間隔は10mmとし、受光信号を識別できるようにしてある。格子線3は矩形状でなくてもよく、また黒色でなくてもよい。
【0018】
ここで、標板の各構成材料について説明する。
【0019】
前記拡散層の内部層2は、光拡散性を有する酸化チタン粒子を含むもので、酸化チタンとしては屈折率が大きく、化学的にも物理的にも安定であり、白色度の大きなものが望ましい。酸化チタンには、ルチル型,アナタース型があるが、このいずれも使用できる。
【0020】
結着剤樹脂としては、その上にさらに透光性を有する表面層4を積層することを考慮すると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂が好ましい。水溶性樹脂,アルコール可溶性樹脂,硬化性樹脂を用いることができる。
【0021】
感光層が電荷発生層の上に透明な電荷輸送層を積層せしめた感光体の場合、検査光が電荷輸送層表面で反射すると共に、入射光の一部は屈折して層中に入り電荷発生層の表面で反射して屈折して外部へ出ることになる。このような層構成の場合、内部欠陥と共に電荷輸送層表面の凹凸とをそれぞれ区別して検出するための位置範囲は狭いものとなる。
【0022】
その狭い位置を決めるためには、標板の表面層4における20°対比光沢度を0.7〜0.8とすることにより可能となる。
【0023】
20°対比光沢度とは、入射角20°としたとき、反射角0°における光束I0と、正反射位置(反射角20°)における光束I20との比I0/I20を表す。
【0024】
この値は、内部層2に含まれるフィラーの粒径および含有量によって制御することができる。
【0025】
本例では、結着剤樹脂としてオイルフリーアルキッド樹脂ベッコライトM6401(大日本インキ化学(株)製)とメラミン樹脂スーパーベッカミンG−821(大日本インキ化学(株)製)、酸化チタンとしてTA−300(富士チタン(株)製)を使用して、400×200mmアルミ基板上に厚さ2μmの内部層2を形成した。
【0026】
その後、内部層2の表面に格子線3を描き、次にポリカーボネート樹脂パンライトC−1400(帝人化成(株)製)を用いて、厚さ20μmの透光性を有する表面層4と突起5を形成した。表面層4としては成膜性のある樹脂、例えばポリエステル,ポリカーボネート,ポリスチレン等を用い、これを内部層2の表面に10〜30μm程度成膜させればよい。
【0027】
図3は検査装置における光照明装置と標板の位置関係を示す説明図であり、7は検査時のドラムワーク位置、8はシート状または板状の図1,図2にて説明した標板、9はライン状照明装置、10は受光装置である1次元CCDカメラ、11はランプハウスである。
【0028】
図4,図5,図6は光の反射の様子を示す模式図であり、これらの各図において、12は入射光、13はカメラ受光光軸、14〜16は各反射成分を示す。
【0029】
標板8では、まず表面層4の突起5によって(散乱光成分+正反射光成分)の相乗された反射成分14が生成され(図4)、さらに表面層4を通過した光は、拡散層2において、格子線3に沿った拡散選択反射成分15を生成する(図5)。この2つの光の成分が相乗されたものが塗膜外部へ反射成分16となって出ていき(図6)、前記1次元CCDカメラ10で受光され、信号処理システムへと信号が送り出されることになる。
【0030】
また、前記信号処理システムは、標板8からの反射光を受光して得られる波形データにより、突起5,格子線3の特徴量を計測して、カメラ位置の妥当性を確認するためのもので、図7に例示する1次元CCDカメラ10および信号処理装置17と、図3に例示する補正用の標板8,ライン状照明装置9とからなる。
【0031】
受光装置である1次元CCDカメラ10は、適当な照明下で格子線3および突起5の反射光を受光して、受光信号を信号処理装置17へ出力する。
【0032】
信号処理装置17は、A/D(アナログ/デジタル信号)変換器18,CPU19などで構成される。A/D変換器18では、1次元CCDカメラ10より入力したアナログ信号をデジタル信号に変換し、CPU19では、入力された波形信号に、平滑化,微分演算,FFT等の信号処理を施し、波形信号を定量化し、モニタ部20へ出力する。
【0033】
図9は標板8を撮像して得られた信号波形であり、21は突起5の検知信号、22は格子線3の検知信号である。今、突起5の反射光を受光していないとするとき、標板8の受光信号は図10において23で示されるような信号波形となる。
【0034】
図8は信号処理のフローチャートであり、CPU19では、入力信号(S1)に対してA/D変換後(S2)、高周波ノイズ処理(平滑化処理)(S3)を行った後、1階時間微分を行う(S4)。微分され強調処理された波形は、この後、単純にCPU19内で判定のための閾値と比較されてもよいが、突起5の前記検知信号21の出現周期で定量化を行った場合の方が補正の精度が向上することにより、高速フーリェ変換ないしは最大エントロピ法といった周波数解析処理を施し(S5)、周波数とパワースペクトルで波形の特徴を特定する(S6)。その後、CPU19で判定のための管理パラメータと比較し(S7)、その結果をモニタ部20に表示する。
【0035】
以上のごとく出力波形が管理パラメータと一致しているかどうか、毎日または毎週のごとくカメラ受光位置を手順書に従い調整する。その後、撮像系の校正が済めば標板8の代わりに被検査物である積層型電子写真感光体を検査装置に装着することになる。
【0036】
本例によれば、前記標板8を用い表面層4と内部層2からの受光信号を信号処理することによりカメラ受光位置確認を行うので、従来のような煩雑,熟練を要する等の問題が解消されるばかりでなく、作業効率が上がるという効果を奏する。さらに検査作業員が目視でカメラファインダを覗いて補正をしたり、動的に撮像画像を取得して欠陥受光状態を確認することが不要となる。
【0037】
本発明に係る外観欠陥検査装置の基本的構成としては、既に説明したが、図11に示すように、表面層24,内部層25,ベース26からなる被検査物(積層型電子写真感光体)Mの表面に光(入射光12の光軸のみを示す)を照射するライン状照明装置9と、被検査物Mの表面の光照射領域からの反射光を受光する1次元CCDカメラ(カメラ受光光軸13)10を有し、この1次元CCDカメラ10に受光された光照射領域からの取得画像を処理し、外観欠陥を検出するものである。前記表面層24の透明な突起欠陥による反射光情報をも画像として扱う本検査装置では、表面層24での部分正反射となる散乱光を取得可能な光学系を構成させ、1次元CCDカメラ10へ最もピントの合った像を形成させることが必要となる。
【0038】
以下に、表面層突起散乱光を受光することについて説明する。
【0039】
図11のように配設されたカメラ受光光軸13上に存在する反射面と1次元CCDカメラ10を考えた場合、散乱光や正反射光成分(正反射光)31を撮る必要のない理想的な斜方照明方式・拡散反射光受光方式(内部欠陥反射光受光のみ)の場合であれば、幾何学的には1次元CCDカメラ10はカメラ受光光軸13に直交する形で配設すればよく、特に必要がなければ後述する光調整板を配置する必要もない。図11において、30は拡散反射光成分(拡散反射光)である。
【0040】
しかし、被検査物Mの場合は図12,図13に示す通り、表面層24の突起欠陥32を検出しなければならず、このため図11のセオリー通りの光学系では突起での反射成分がカメラ側で取り込めず、これらの突起欠陥32を撮像できなくなってしまう。
【0041】
また、この問題を解決するために、斜方照明において照射角を小さくし正反射光成分31を、1次元CCDカメラ10側に多く取り込むようライン状照明装置9を配設することが考えられるが、この場合、高輝度の正反射光成分が増加することにより取得画像全体のコントラストが低下し(画像の白色化)、却って欠陥の撮像が困難となる(図16参照)。
【0042】
以上の考え方から、被検査物Mの表面層24,内部層25の外観検査に用いる検査光学系について様々な調査を行った。
【0043】
その結果、投射光の空間強度分布を調整する下記のような光調整板を、被検査物Mとライン状照明装置9との間に配置させたことにより、表面層24,内部層25双方の欠陥が高いコントラストで撮像できることが確認された。
【0044】
例えば、最も表面層24の突起欠陥32の光情報を含んでいる位置を最適光学系とすると、それは図12,図13に示す光学系配設図ということになる。この場合、ライン状照明装置9の入射角は、正反射光成分を多めに取り込むため、θ=20deg.と小さくしてある。
【0045】
次に前記光調整板の具体例について説明する。
【0046】
上述の光技術による表面検査技術を、被検査物Mの欠陥検査に応用する場合、図12に示すように表面層24,内部層25の反射指向性を利用し(図14,図15)、この被検査物Mにライン状照明装置9の光12を照射して、この光照射領域からの反射光を1次元CCDカメラ10により受光する装置が考えられる。図14,図15において、29は散乱光成分(散乱光)である。
【0047】
この装置では、1次元CCDカメラ10で作成される表面層24の突起欠陥撮像画像は、表面層24の光照射領域から反射した光輝性の強い反射光が部分的にカメラ視野内に入り、高輝度の散乱光像となって捕らえられる。
【0048】
この場合、表面層24の正反射光成分を多く取り込めるようにするため、フレネルの法則に従い、ライン状照明装置の入射角度は浅く(=20deg.)設定してある。
【0049】
また、被検査物Mの表面層24からの突起欠陥32による散乱光29と、内部層25からの拡散反射光成分30(図14,図15参照)を同時に取り込む位置に配設された1次元CCDカメラ10と、ライン状照明装置9と、光調整板である、最も強い正反射光成分となるライトガイド輝線を40〜60%だけ遮る位置に配設された遮光板27(図12)、もしくはコリメートレンズ系33+拡散板28(図13)を備えている。
【0050】
このとき、撮像光学系は、表面層24での正反射光成分31を多分に取り込んでいるので、前記光調整板がない場合、内部層25の欠陥情報を蓄えた拡散反射光成分30が正反射光成分31の中に埋没してしまい、内部欠陥信号のSN比が低下してしまう(図16参照)。しかし、前記光調整板をライン状照明装置9と被検査物Mとの間に配置すれば、全ての傾角を持った突起欠陥32および内部層欠陥の反射光を取り込むことができるようになるばかりでなく、正反射光成分31と拡散反射光成分30の反射信号比がほぼ等しくなり、良好な画像が取得できるようになる(図17参照)。このとき、前記光調整板を介して照明された被検査物Mの照明領域を1次元CCDカメラ10で撮像すると、撮像面の照明領域の画像信号が出力される。その際、表面層24に突起欠陥32があると、拡散光入射が突起欠陥32の傾角に応じて反射し、そのうち1次元CCDカメラ10のレンズ開口部へ向かう散乱光29が集光され、欠陥画像が結像される。
【0051】
図12に示すように、光調整板として遮光板27を備えた場合、この遮光板27は撮像領域外の遮光およびライトガイド輝線遮蔽のためストレートエッジを有しており、遮光板27は輝線に対する倒れも矯正されている。配設位置の微調整は、1次元CCDカメラ10からのアナログ出力を、オシロスコープで観察しながら行われる。遮光板27によって表面層24での正反射光成分31のパワーを50%に抑制すれば、正反射光成分31と拡散反射光成分30の反射信号比がほぼ等しくなり、良好な画像が取得できるようになる(図17参照)。この最も強い正反射光成分となるライトガイド輝線を遮光する比率は、40〜60%を満足するものが好ましい。
【0052】
図13に示すようにコリメートレンズ系33+拡散板28を備えた場合、最も強い正反射光成分となるライトガイド輝線等を拡散する拡散板28の透過率は、60%以下でもよく一般照明用のものが使用できる(本実施例では、アクリライトNo.441,435(三菱レイヨン(株)製))。これは、通常、拡散板を照明側に挿入する場合、表面層欠陥(部分正反射光成分)を受光するため、入射した光のかなりのものが散乱せずに直進する、透過率の高い(50〜75%)拡散板が必要となるところを、コリメートレンズ系33で正反射光成分の指向性を高めている。本例では、コリメートレンズとしてシリンドリカルレンズを一対使用している。
【0053】
ところで、突起欠陥32の散乱光成分29を1次元CCDカメラ10が受光した場合、取得画像中には光輝性の強い白色の点が撮像されることがあるが、この白く写る突起欠陥画像を画像処理技術により識別することによって、突起欠陥32を検出することができる。
【0054】
上述した光調整板を装着することによって、未装着の場合に比べ、本来、正反射光成分の中に埋没してしまう内部層25の拡散反射光成分30もカメラ視野内に到達させることができるので、内部拡散層の色ムラ,微小欠陥等も同時に検出することが可能となり、同様に、内部層欠陥も多階調の輝度変化として画像取得され、画像処理により欠陥が抽出される。
【0055】
ただし、前記光調整板を含む光学系のアライメント状態によっては、極端な場合には突起欠陥32の散乱光成分29がカメラ視野から逸脱することになるので、オシロスコープを用いたアライメントには注意が必要である。
【0056】
上述した外観欠陥検査装置において用いられた、投射光の空間強度分布を調整する光調整板は、前記標板8を用いたカメラ位置補正の際にも用いられて効果がある。
【0057】
すなわち、具体的に図示はしないが、図12,図13における被検査物Mを図1,図2にて説明した標板8に代えて、この標板8とライン状照明装置9との間に、図12に基づいて説明した遮光板27,図13に基づいて説明した拡散板28とコリメートレンズ系33のいずれかを設置することで、標板8における拡散層2の格子線3と、表面層4の突起5とを高いコントラストで撮像できる。
【0058】
したがって、前記光調整板をカメラ位置補正装置に利用することで、標板8からの反射光を1次元CCDカメラ10にて受光して得られる波形データによる突起5,格子線3の特徴量の計測が正確かつ確実に行え、カメラ位置の妥当性の確認がより正確になされることになる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の外観欠陥検査装置は、請求項1記載の発明によれば、検査対象物と照明装置との間に配置された撮像部分における最も強い正反射光成分となるライトガイド輝線を40〜60%遮光するように、照射光の空間強度分布を調整するストレートエッジを有する遮光板を用いることにより、投光成分が調整され、検査対象の表面層,内部層にあるほとんどの欠陥の撮像が可能となる。
【0060】
請求項2記載の発明によれば、光調整板として、照明装置の出射端にコリメートレンズ系を備え、さらに検査対象と照明装置との間に、最も強い正反射光成分を拡散する光拡散板を設けることにより、照射光の空間強度分布を調整したことにより、投光成分が調整され、検査対象の表面層,内部層にあるほとんどの欠陥の撮像が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を説明するためのカメラ受光位置補正用標板の一例の斜視図
【図2】 カメラ受光位置補正用標板の要部の断面図
【図3】 光照明装置と標板の位置関係を示す説明図
【図4】 光の反射の様子を示す模式図
【図5】 光の反射の様子を示す模式図
【図6】 光の反射の様子を示す模式図
【図7】 標板からの反射光の信号処理ブロック図
【図8】 信号処理のフローチャート
【図9】 標板を撮像して得られた信号波形図
【図10】 標板を撮像して得られた信号波形図
【図11】 外観欠陥検査装置の説明図
【図12】 本発明の実施形態の外観欠陥検査装置の説明図
【図13】 本発明の実施形態の外観欠陥検査装置の説明図
【図14】 表面層での反射指向性の模式図
【図15】 内部層での反射指向性の模式図
【図16】 受信信号中における正反射光成分の説明図
【図17】 受信信号中における突起欠陥成分と拡散反射光成分の説明図
【図18】 表面層の凹凸の違いによる反射状態の説明図
【符号の説明】
1 基板
2,25 拡散層(内部層)
3 格子線
4,24 表面層
5 突起
8 標板
9 ライン状照明装置
10 1次元CCDカメラ
27 遮光板
28 拡散板
32 突起欠陥
33 コリメートレンズ系

Claims (2)

  1. 積層型電子写真感光体に照明装置からライトガイドを介して所定角度で光を照射し、この照射された感光体面を撮像カメラによって法線方向から撮像し、撮像部分の光学的変化を捕らえて欠陥凹凸を検出する外観欠陥検査装置において、少なくとも表面層と内部層とを備えた前記積層型電子写真感光体と前記照明装置との光路中に、前記撮像部分における最も強い正反射光成分となるライトガイド輝線を40〜60%遮光するように、照射光の空間強度分布を調整するためのストレートエッジを有する遮光板を設置したことを特徴とする外観欠陥検査装置。
  2. 積層型電子写真感光体に照明装置から所定角度で光を照射し、この照射された感光体面を撮像カメラによって法線方向から撮像し、撮像部分の光学的変化を捕らえて欠陥凹凸を検出する外観欠陥検査装置において、少なくとも表面層と内部層とを備えた前記積層型電子写真感光体と前記照明装置との光路中に、前記照明装置の光出射端部にコリメートレンズ系を設けると共に、前記積層型電子写真感光体と前記照明装置との間に最も強い正反射光成分を拡散する光拡散板を設けることにより、照射光の空間強度分布を調整したことを特徴とする外観欠陥検査装置。
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