JP4055202B2 - 基準振動発生装置、その相互同期化系およびその相互同期化方法 - Google Patents
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- H03L7/00—Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
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- Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分散配置された多数のシステムユニットに非線形リミットサイクル振動を行なう振動装置を有する基準振動発生装置を内蔵又は付加させ、それらのシステムユニット間の同期を実現することによってシステム全体の協調を可能にし、システム全体の能力を向上させる基準振動発生装置の相互同期化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまでの基準振動系の同期化法は次の2つにまとめられる。(1)一つの基準振動発生系を用意し、信号を送受信するシステムユニット間の距離を一定の所定値にすることで送受信間での同期を実現する。(2)一つのシステムユニットから他のシステムユニットへの送信波と受信波との位相差を検知し、基準振動を調整する回路を組み込み、送受信間での同期を実現する。多システムユニットの場合には、この方法を多段にして利用する。
多数の小規模で安価なシステムから大規模なシステムを構築し、その能力を最大限発揮させるには、小規模システム間での同期を実現し、共同作業を可能にすることが必要不可欠である。しかしながら、上述の同期化法では、その仕組みからして、システムユニットの数が増大すると共に、遅延を解決するための技術的な困難さが急激に増大する。
【0003】
そこで、特開平10-262036号公報に、他のシステムユニットから受ける受信波と自身が出す送信波との合成波を入力とし、その入力波の振幅に上限値と下限値とを設定することにより、入力波がその範囲に収まるように、出力となる送信波に変調を加える基準振動発生回路系を、各システムユニットに付加する構成が開示されている。これにより、任意の数の分散配置されたシステムユニット間の高速な同期化が可能になる。また、特開2000-13217号公報には、複数の発振回路が相互誘導によって結合している結合回路において、同期を行なう方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平10-262036号公報に記載の方法では、初期状態において他のシステムユニットから受ける受信波と自身が出す送信波との間に位相差が存在するときのみに同期化が実現するものであり、また、特開2000-13217号公報に記載の方法では、初期状態において各発振回路を流れる電流の間に位相差が存在するときのみに同期化が実現するものであって、各システムユニットや各発振回路の基本振動数が異なるときに同期化を行なうものになされてはいない。ここで、基本振動数とは、他のシステムユニットあるいは発振回路との結合がない場合に、各システムユニットや各発振回路が単独で発振する振動数である。また、特開2000-13217号公報における発振回路は、その動作がvan der Pol方程式で記述される発振回路に限られている。
【0005】
本発明はこれらの課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、システムユニット毎の基準振動発生装置の基本振動数に関係なく、分散配置されたシステムユニット間の共同作業を可能にするため、多数のシステムユニット間での基準振動の同期を効率良く実現するための基準振動発生装置およびその同期化方法を提供することである。また、van der Pol方程式で記述される発振のみではなく、任意のリミットサイクル振動を用いて形成可能な基準振動発生装置およびその同期化方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明によれば、非線形リミットサイクル振動を行なう振動手段を有する複数の基準振動発生装置が分散配置されており、各基準振動発生装置に、自己および他の基準振動発生装置からの出力波の少なくとも一部を入力波として入力させることによって、前記複数の基準振動発生装置間の相互同期を行なう基準振動発生装置の相互同期化方法、が提供される。
【0007】
また、上記の目的を達成するため、本発明によれば、外部信号を入力して増幅する増幅器と、非線型リミットサイクル振動を行ない出力の一部を送信出力として外部に送信する振動手段とを有し、前記増幅器によって増幅された前記外部信号と、前記送信出力を除いた前記振動手段の出力とを重ね合わせて、前記振動手段に入力させる基準振動発生装置、が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明者は、多数の分散配置されたシステムユニット間の基準振動の同期を高速に実現するために鋭意研究を進めてきた結果、システムユニットの基準振動発生装置として非線形リミットサイクル振動系を採用することによって、上述の従来法の問題が画期的に解決されることを見出したので、以下に詳述する。
図1は、本発明に係る基準振動発生装置の構成ブロック図である。図1に示すように、本発明に係る分散配置された基準振動発生装置1は、リミットサイクル振動回路2と増幅器3とを有している。
【0009】
この基準振動発生装置1を有するシステムユニットがシステム中にN個存在し、j番目のシステムユニット(以下、「システムユニットj」という)の基準振動発生装置1のリミットサイクル振動回路2からの出力のうちの一部が送信波Qjとして外部に送信される。基準振動発生装置1には、自己を含む全てのシステムユニット全体からの総受信波が入力される。総受信波の大きさは、それぞれのシステムユニットからの送信波Qi(i=1〜Nの正の整数)の和に比例する値kΣQi(Σはi=1からNまでの和。以下、全てのΣについて同じである)となる。ここで、kは比例定数である。総受信波は、増幅度γ0jを有する増幅器3によって増幅された後、リミットサイクル振動回路2からの出力から送信波Qjを差し引いた出力Pjと混合され、それらの合成波(Pj+γ0jkΣQi)が、リミットサイクル振動回路2へ入力される。ここで、リミットサイクル振動回路2に入力された合成波(Pj+γ0jkΣQi)がリミットサイクル振動回路2によって変調されて、出力(Pj+Qj)が生じる。ここで、QiがPiに比例してQi=k0Piである場合には、総受信波入力はkk0ΣPiとなり、リミットサイクル振動回路2へ入力される合成波は(Pj+γjΣPi)となる。ここで、γj=γ0jkk0である。即ち、リミットサイクル振動回路2への入力が合成波(Pj+γjΣPi)になることで、N個のシステムユニット同士が結合される。
【0010】
この送信波Qjは、当然ながら、それを受信することになる他のシステムユニットの入力にも変調を加え、相手が出す送信波にも更なる変調を促すことになる。リミットサイクル振動子であるシステムユニットは絶えず安定振動状態に戻ろうとする性質を有する。ところが相互同期が実現しない限り全てのシステムユニットは相互変調を繰り返す不安定な振動状態にある。システムユニット間の相互変調は安定状態である相互同期状態に達するまで自動継続される。このようにして一定時間後、システムユニット群よりなるシステム全体における基準振動の相互同期が実現する。送信波Qjは、電磁波、音波、交流電気信号波など、信号を伝え得る波であれば、どのような波であってもよい。
【0011】
上述の基準振動発生装置1が単独で動作するとき、基準振動発生装置1はリミットサイクル振動をするから、その動作は次の微分方程式で与えられる。
【0012】
【数1】
【数2】
【0013】
ここで、Rjは、Pjとともに、基準振動発生装置1のリミットサイクル振動の状態を表す変数である。しかし例えば、リミットサイクル振動がvan der Pol方程式で記述される振動などでは、Rjは、Pjの時間微分もしくは時間積分である。Fj(Pj,Rj)、Gj(Pj,Rj)は、ともに、Pj、Rjの状態変化を記述する関数である。
【0014】
上述のN個のシステムユニットが結合して働く場合のシステムユニットjの動作は次式で表わされる。
【0015】
【数3】
【数4】
【0016】
ここで、式(3)は、全てのシステムユニットからの総受信波および増幅器3の影響を考慮した、基準振動発生装置1のリミットサイクル振動を記述する微分方程式である。式(3)および式(3)は、PjおよびRjが安定周期変動を示し、リミットサイクルを形成するように連動して時間変化するように設定される。したがって、式(1)およ式(3)は、全系の相互同期を記述する相互同期化方程式となる。
【0017】
〔第1の実施の形態〕
本実施の形態において、システムユニットjは、他のシステムユニットと独立に単独で動作するとき、その非線形リミットサイクル振動動作が、次式のようなvan der Pol方程式を満足する。
【0018】
【数5】
【0019】
ここで、εは非線形性の程度を示すパラメーター、ωjはシステムユニットjの基本角振動数である。xjは、変位、振幅、電流、電圧などのリミットサイクル振動の状態を示す変数である。
式(4)を更に次のように変形する。
【0020】
【数6】
【数7】
【0021】
ここで、(xj,yj)=(Pj,Rj)又は(xj,yj)=(Rj,Pj)と置くことによって、式(1)および式(2)の関数Fj(Pj,Rj)およびGj(Pj,Rj)が、ユニークに決定できる。例えばyj=Pj、xj=Rjとする。その際、yj=Pjとその積分xj=Rjとは、それぞれ、式(6)、式(5)に従って時間変化できるように設定されている。したがって、この系は非線形リミットサイクル振動子となることが数学的に保証される。次に、式(6)、式(5)を式(1)、式(2)と比較することによって、関数Fj(Pj,Rj)およびGj(Pj,Rj)が、変数をxj、yjに変換して、次式のように求められる。
Fj(yj,xj)=−ωj 2xj+ε(1−xj 2)yj (7)
Gj(yj,xj)=yj (8)
したがって、N個のシステムユニットが結合して働く場合のシステムユニットjの動作は、式(1)、(3)、(7)、(8)より、次式で表される。
【0022】
【数8】
【数9】
【0023】
次に、式(9)および式(10)を差分形式に書き換えることによって、次式が得られる。
【0024】
【数10】
【数11】
【0025】
ここで、Δtの時間刻みでxj、yjを更新することを考える。xj(t)、yj(t)は、それぞれ、時刻tにおけるxj、yjの値、xj(t+Δt)、yj(t+Δt)は時間Δt経過した後に更新されたxj、yjの値である。時刻t=0における初期値xj(0)、yj(0)は任意の数値である。
式(11)は、時刻tにおけるyj(t)=Pj(t)とその積分値xj(t)=Rj(t)との値を読み取り、時間Δt経過後に式(11)の右辺で与えられる値に比例する送信波kyj(t+Δt)を新しい送信波として送り出すことを意味する。式(12)は、合成波[yj(t)+γjΣyi(t)]と、yj(t)=Pj(t)の積分値xj(t)とを読み取り、時間Δt経過後の積分値xj(t+Δt)を式(12)の右辺で与えられる数値に更新することを意味する。式(11)と式(12)とが同時に満足されるように本実施の形態の基準振動発生装置が構成されており、このようなプロセスを繰り返すことで一定時間後に全基準振動発生装置間の相互同期が実現する。
以下、いくつかのシステムにおけるシミュレーション結果を示す。
【0026】
〔実施例1〕
図2は、実施例1に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図である。本実施例においては、van der Pol振動を行なう基準振動発生装置を有する100個のシステムユニットが、存在する。100個の基準振動発生装置の基本振動数は、ガウス分布を有しており、その平均基本周波数は1kHz、標準偏差は0.07kHzである。ε、Δtの値は、それぞれ、1.0、1×10−3msecである。図3(a)、図3(b)において、100個全ての基準振動発生装置のγ値は、それぞれ、0.1、0.5である。いずれの場合においても相互同期が実現しているが、γ=0.1の場合には約90msecにおいて、γ=0.5の場合には約10msecにおいて相互同期が実現しており、γ値が大きくなるほど相互同期が早期に実現される。
【0027】
〔実施例2〕
図3は、実施例2に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図である。本実施例においては、異なる基本周波数の基準振動発生装置を有する2個のシステムユニットが存在する。2個の基準振動発生装置の基本周波数は、それぞれ、20.0kHz、0.2kHzであり、その比は100である。ε、Δtの値は、それぞれ、0.5、1×10−3msecである。図3(a)は、2個の基準振動発生装置のγ値がともにγ=0、即ち、増幅器への総受信波の入力を断ち切った場合の特性であり、相互同期は実現しない。図3(b)は、2個の基準振動発生装置のγ値がともにγ=2.0の場合の特性であり、初期の段階から相互同期が実現している。
【0028】
〔実施例3〕
図4は、実施例3に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するためのyj−時間特性図である。本実施例においては、基本周波数が等しく、γ値が異なる基準振動発生装置を有する2個のシステムユニットが存在する。一方の基準振動発生装置のγ値は2.0であり、他方の基準振動発生装置のγ値は3.0である。基本周波数はともに、1kHzである。ε、Δtの値は、それぞれ、1.0、1×10−3msecである。約10msecにおいて、相互同期が実現している。
【0029】
〔第2の実施の形態〕
第1の実施の形態においては、全てのシステムユニットの基準信号発生装置がvan der Pol方程式で記述される非線型リミットサイクル振動を行なっているが、本実施の形態においては、異なる種類のリミットサイクル振動を行なう基準信号発生装置が混在してシステムが形成されている。即ち、一部のシステムユニットの基準信号発生装置は、van der Pol型の非線型リミットサイクル振動を行なう。残りのシステムユニットの基準信号発生装置は、単独で動作するとき、次式のようなRayleigh方程式を満足する非線型リミットサイクル振動を行なう。
【0030】
【数12】
【0031】
ここで、εは非線形性の程度を示すパラメーター、ωjはシステムユニットjの基本角振動数である。xjは、第1の実施の形態と同様に、yj=Pjとしたときに、dxj/dt=yjによって与えられる。
【0032】
Rayleigh方程式で記述される非線型リミットサイクル振動を行なう基準信号発生装置においては、第1の実施の形態の場合の式(11)、式(12)に相当する式は、式(13)を用いて、以下のようになる。
【0033】
【数13】
【数14】
【0034】
第1の実施の形態と同様に、式(14)と式(15)とを同時に満足させるように、本実施の形態の基準振動発生装置が構成される。
【0035】
図5は、本実施の形態に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図である。図5において、太い実線はvan der Pol振動を行なう基準振動発生装置のyjを、細い実線はRayleigh振動を行なう基準振動発生装置のyjを示している。それらの基本周波数は、それぞれ、1kHz、0.7kHzである。ε、Δtの値は、どちらの基準振動発生装置においても、それぞれ、1.0、1×10−3msecである。図5(a)は、2個の基準振動発生装置のγ値がともにγ=0、即ち、増幅器への総受信波の入力を断ち切った場合の特性であり、相互同期は実現しない。図5(b)は、2個の基準振動発生装置のγ値がともにγ=3.0の場合の特性であり、5msec程度から相互同期が実現している。
【0036】
〔第3の実施の形態〕
本実施の形態においては、一部のシステムユニットの基準信号発生装置が、van der Pol方程式で記述される非線型リミットサイクル振動を行なう。残りののシステムユニットの基準信号発生装置は、単独で動作するとき、次式のようなBurusselator方程式を満足する非線型リミットサイクル振動を行なう。
【0037】
【数15】
【数16】
【0038】
a、bは、基本周波数を定める定数である。yjは、第1および第2の実施の形態の場合と同じく、yj=Pjで与えられる。本実施の形態の基準信号発生装置の相互同期も、第2の実施の形態と同様に計算される。
【0039】
図6は、本実施の形態に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図である。図6において、細い実線はvan der Pol振動を行なう基準振動発生装置のyjを、太い実線はBurusselator振動を行なう基準振動発生装置のyjを示している。van der Pol振動を行なう基準振動発生装置の基本周波数は1kHzで、εの値は1.0である。また、a=1.0、b=2.1である。Δtの値は、どちらの基準振動発生装置においても、1×10−3msecである。図6(a)は、2個の基準振動発生装置のγ値がともにγ=0、即ち、増幅器への総受信波の入力を断ち切った場合の特性であり、相互同期は実現しない。図6(b)は、2個の基準振動発生装置のγ値がともにγ=5.0の場合の特性であり、5msec程度から相互同期が実現している。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る基準振動発生装置は、リミットサイクル振動回路の入力に他の基準振動発生装置からの送信波を増幅して取り入れ、その出力の一部を外部に送信するものである。これによって、各基準振動発生装置の送信波の自動変調が行なわれ、基準振動発生装置間での相互同期の実現が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る基準振動発生装置の構成ブロック図。
【図2】 実施例1に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図。
【図3】 実施例2に係る基準信号発生置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図。
【図4】 実施例3に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するためのyj−時間特性図。
【図5】 第2の実施の形態に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図。
【図6】 第3の実施の形態に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図。
【符号の説明】
1 基準振動発生装置
2 リミットサイクル振動回路
3 増幅器
【発明の属する技術分野】
本発明は、分散配置された多数のシステムユニットに非線形リミットサイクル振動を行なう振動装置を有する基準振動発生装置を内蔵又は付加させ、それらのシステムユニット間の同期を実現することによってシステム全体の協調を可能にし、システム全体の能力を向上させる基準振動発生装置の相互同期化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまでの基準振動系の同期化法は次の2つにまとめられる。(1)一つの基準振動発生系を用意し、信号を送受信するシステムユニット間の距離を一定の所定値にすることで送受信間での同期を実現する。(2)一つのシステムユニットから他のシステムユニットへの送信波と受信波との位相差を検知し、基準振動を調整する回路を組み込み、送受信間での同期を実現する。多システムユニットの場合には、この方法を多段にして利用する。
多数の小規模で安価なシステムから大規模なシステムを構築し、その能力を最大限発揮させるには、小規模システム間での同期を実現し、共同作業を可能にすることが必要不可欠である。しかしながら、上述の同期化法では、その仕組みからして、システムユニットの数が増大すると共に、遅延を解決するための技術的な困難さが急激に増大する。
【0003】
そこで、特開平10-262036号公報に、他のシステムユニットから受ける受信波と自身が出す送信波との合成波を入力とし、その入力波の振幅に上限値と下限値とを設定することにより、入力波がその範囲に収まるように、出力となる送信波に変調を加える基準振動発生回路系を、各システムユニットに付加する構成が開示されている。これにより、任意の数の分散配置されたシステムユニット間の高速な同期化が可能になる。また、特開2000-13217号公報には、複数の発振回路が相互誘導によって結合している結合回路において、同期を行なう方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平10-262036号公報に記載の方法では、初期状態において他のシステムユニットから受ける受信波と自身が出す送信波との間に位相差が存在するときのみに同期化が実現するものであり、また、特開2000-13217号公報に記載の方法では、初期状態において各発振回路を流れる電流の間に位相差が存在するときのみに同期化が実現するものであって、各システムユニットや各発振回路の基本振動数が異なるときに同期化を行なうものになされてはいない。ここで、基本振動数とは、他のシステムユニットあるいは発振回路との結合がない場合に、各システムユニットや各発振回路が単独で発振する振動数である。また、特開2000-13217号公報における発振回路は、その動作がvan der Pol方程式で記述される発振回路に限られている。
【0005】
本発明はこれらの課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、システムユニット毎の基準振動発生装置の基本振動数に関係なく、分散配置されたシステムユニット間の共同作業を可能にするため、多数のシステムユニット間での基準振動の同期を効率良く実現するための基準振動発生装置およびその同期化方法を提供することである。また、van der Pol方程式で記述される発振のみではなく、任意のリミットサイクル振動を用いて形成可能な基準振動発生装置およびその同期化方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明によれば、非線形リミットサイクル振動を行なう振動手段を有する複数の基準振動発生装置が分散配置されており、各基準振動発生装置に、自己および他の基準振動発生装置からの出力波の少なくとも一部を入力波として入力させることによって、前記複数の基準振動発生装置間の相互同期を行なう基準振動発生装置の相互同期化方法、が提供される。
【0007】
また、上記の目的を達成するため、本発明によれば、外部信号を入力して増幅する増幅器と、非線型リミットサイクル振動を行ない出力の一部を送信出力として外部に送信する振動手段とを有し、前記増幅器によって増幅された前記外部信号と、前記送信出力を除いた前記振動手段の出力とを重ね合わせて、前記振動手段に入力させる基準振動発生装置、が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明者は、多数の分散配置されたシステムユニット間の基準振動の同期を高速に実現するために鋭意研究を進めてきた結果、システムユニットの基準振動発生装置として非線形リミットサイクル振動系を採用することによって、上述の従来法の問題が画期的に解決されることを見出したので、以下に詳述する。
図1は、本発明に係る基準振動発生装置の構成ブロック図である。図1に示すように、本発明に係る分散配置された基準振動発生装置1は、リミットサイクル振動回路2と増幅器3とを有している。
【0009】
この基準振動発生装置1を有するシステムユニットがシステム中にN個存在し、j番目のシステムユニット(以下、「システムユニットj」という)の基準振動発生装置1のリミットサイクル振動回路2からの出力のうちの一部が送信波Qjとして外部に送信される。基準振動発生装置1には、自己を含む全てのシステムユニット全体からの総受信波が入力される。総受信波の大きさは、それぞれのシステムユニットからの送信波Qi(i=1〜Nの正の整数)の和に比例する値kΣQi(Σはi=1からNまでの和。以下、全てのΣについて同じである)となる。ここで、kは比例定数である。総受信波は、増幅度γ0jを有する増幅器3によって増幅された後、リミットサイクル振動回路2からの出力から送信波Qjを差し引いた出力Pjと混合され、それらの合成波(Pj+γ0jkΣQi)が、リミットサイクル振動回路2へ入力される。ここで、リミットサイクル振動回路2に入力された合成波(Pj+γ0jkΣQi)がリミットサイクル振動回路2によって変調されて、出力(Pj+Qj)が生じる。ここで、QiがPiに比例してQi=k0Piである場合には、総受信波入力はkk0ΣPiとなり、リミットサイクル振動回路2へ入力される合成波は(Pj+γjΣPi)となる。ここで、γj=γ0jkk0である。即ち、リミットサイクル振動回路2への入力が合成波(Pj+γjΣPi)になることで、N個のシステムユニット同士が結合される。
【0010】
この送信波Qjは、当然ながら、それを受信することになる他のシステムユニットの入力にも変調を加え、相手が出す送信波にも更なる変調を促すことになる。リミットサイクル振動子であるシステムユニットは絶えず安定振動状態に戻ろうとする性質を有する。ところが相互同期が実現しない限り全てのシステムユニットは相互変調を繰り返す不安定な振動状態にある。システムユニット間の相互変調は安定状態である相互同期状態に達するまで自動継続される。このようにして一定時間後、システムユニット群よりなるシステム全体における基準振動の相互同期が実現する。送信波Qjは、電磁波、音波、交流電気信号波など、信号を伝え得る波であれば、どのような波であってもよい。
【0011】
上述の基準振動発生装置1が単独で動作するとき、基準振動発生装置1はリミットサイクル振動をするから、その動作は次の微分方程式で与えられる。
【0012】
【数1】
【数2】
【0013】
ここで、Rjは、Pjとともに、基準振動発生装置1のリミットサイクル振動の状態を表す変数である。しかし例えば、リミットサイクル振動がvan der Pol方程式で記述される振動などでは、Rjは、Pjの時間微分もしくは時間積分である。Fj(Pj,Rj)、Gj(Pj,Rj)は、ともに、Pj、Rjの状態変化を記述する関数である。
【0014】
上述のN個のシステムユニットが結合して働く場合のシステムユニットjの動作は次式で表わされる。
【0015】
【数3】
【数4】
【0016】
ここで、式(3)は、全てのシステムユニットからの総受信波および増幅器3の影響を考慮した、基準振動発生装置1のリミットサイクル振動を記述する微分方程式である。式(3)および式(3)は、PjおよびRjが安定周期変動を示し、リミットサイクルを形成するように連動して時間変化するように設定される。したがって、式(1)およ式(3)は、全系の相互同期を記述する相互同期化方程式となる。
【0017】
〔第1の実施の形態〕
本実施の形態において、システムユニットjは、他のシステムユニットと独立に単独で動作するとき、その非線形リミットサイクル振動動作が、次式のようなvan der Pol方程式を満足する。
【0018】
【数5】
【0019】
ここで、εは非線形性の程度を示すパラメーター、ωjはシステムユニットjの基本角振動数である。xjは、変位、振幅、電流、電圧などのリミットサイクル振動の状態を示す変数である。
式(4)を更に次のように変形する。
【0020】
【数6】
【数7】
【0021】
ここで、(xj,yj)=(Pj,Rj)又は(xj,yj)=(Rj,Pj)と置くことによって、式(1)および式(2)の関数Fj(Pj,Rj)およびGj(Pj,Rj)が、ユニークに決定できる。例えばyj=Pj、xj=Rjとする。その際、yj=Pjとその積分xj=Rjとは、それぞれ、式(6)、式(5)に従って時間変化できるように設定されている。したがって、この系は非線形リミットサイクル振動子となることが数学的に保証される。次に、式(6)、式(5)を式(1)、式(2)と比較することによって、関数Fj(Pj,Rj)およびGj(Pj,Rj)が、変数をxj、yjに変換して、次式のように求められる。
Fj(yj,xj)=−ωj 2xj+ε(1−xj 2)yj (7)
Gj(yj,xj)=yj (8)
したがって、N個のシステムユニットが結合して働く場合のシステムユニットjの動作は、式(1)、(3)、(7)、(8)より、次式で表される。
【0022】
【数8】
【数9】
【0023】
次に、式(9)および式(10)を差分形式に書き換えることによって、次式が得られる。
【0024】
【数10】
【数11】
【0025】
ここで、Δtの時間刻みでxj、yjを更新することを考える。xj(t)、yj(t)は、それぞれ、時刻tにおけるxj、yjの値、xj(t+Δt)、yj(t+Δt)は時間Δt経過した後に更新されたxj、yjの値である。時刻t=0における初期値xj(0)、yj(0)は任意の数値である。
式(11)は、時刻tにおけるyj(t)=Pj(t)とその積分値xj(t)=Rj(t)との値を読み取り、時間Δt経過後に式(11)の右辺で与えられる値に比例する送信波kyj(t+Δt)を新しい送信波として送り出すことを意味する。式(12)は、合成波[yj(t)+γjΣyi(t)]と、yj(t)=Pj(t)の積分値xj(t)とを読み取り、時間Δt経過後の積分値xj(t+Δt)を式(12)の右辺で与えられる数値に更新することを意味する。式(11)と式(12)とが同時に満足されるように本実施の形態の基準振動発生装置が構成されており、このようなプロセスを繰り返すことで一定時間後に全基準振動発生装置間の相互同期が実現する。
以下、いくつかのシステムにおけるシミュレーション結果を示す。
【0026】
〔実施例1〕
図2は、実施例1に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図である。本実施例においては、van der Pol振動を行なう基準振動発生装置を有する100個のシステムユニットが、存在する。100個の基準振動発生装置の基本振動数は、ガウス分布を有しており、その平均基本周波数は1kHz、標準偏差は0.07kHzである。ε、Δtの値は、それぞれ、1.0、1×10−3msecである。図3(a)、図3(b)において、100個全ての基準振動発生装置のγ値は、それぞれ、0.1、0.5である。いずれの場合においても相互同期が実現しているが、γ=0.1の場合には約90msecにおいて、γ=0.5の場合には約10msecにおいて相互同期が実現しており、γ値が大きくなるほど相互同期が早期に実現される。
【0027】
〔実施例2〕
図3は、実施例2に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図である。本実施例においては、異なる基本周波数の基準振動発生装置を有する2個のシステムユニットが存在する。2個の基準振動発生装置の基本周波数は、それぞれ、20.0kHz、0.2kHzであり、その比は100である。ε、Δtの値は、それぞれ、0.5、1×10−3msecである。図3(a)は、2個の基準振動発生装置のγ値がともにγ=0、即ち、増幅器への総受信波の入力を断ち切った場合の特性であり、相互同期は実現しない。図3(b)は、2個の基準振動発生装置のγ値がともにγ=2.0の場合の特性であり、初期の段階から相互同期が実現している。
【0028】
〔実施例3〕
図4は、実施例3に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するためのyj−時間特性図である。本実施例においては、基本周波数が等しく、γ値が異なる基準振動発生装置を有する2個のシステムユニットが存在する。一方の基準振動発生装置のγ値は2.0であり、他方の基準振動発生装置のγ値は3.0である。基本周波数はともに、1kHzである。ε、Δtの値は、それぞれ、1.0、1×10−3msecである。約10msecにおいて、相互同期が実現している。
【0029】
〔第2の実施の形態〕
第1の実施の形態においては、全てのシステムユニットの基準信号発生装置がvan der Pol方程式で記述される非線型リミットサイクル振動を行なっているが、本実施の形態においては、異なる種類のリミットサイクル振動を行なう基準信号発生装置が混在してシステムが形成されている。即ち、一部のシステムユニットの基準信号発生装置は、van der Pol型の非線型リミットサイクル振動を行なう。残りのシステムユニットの基準信号発生装置は、単独で動作するとき、次式のようなRayleigh方程式を満足する非線型リミットサイクル振動を行なう。
【0030】
【数12】
【0031】
ここで、εは非線形性の程度を示すパラメーター、ωjはシステムユニットjの基本角振動数である。xjは、第1の実施の形態と同様に、yj=Pjとしたときに、dxj/dt=yjによって与えられる。
【0032】
Rayleigh方程式で記述される非線型リミットサイクル振動を行なう基準信号発生装置においては、第1の実施の形態の場合の式(11)、式(12)に相当する式は、式(13)を用いて、以下のようになる。
【0033】
【数13】
【数14】
【0034】
第1の実施の形態と同様に、式(14)と式(15)とを同時に満足させるように、本実施の形態の基準振動発生装置が構成される。
【0035】
図5は、本実施の形態に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図である。図5において、太い実線はvan der Pol振動を行なう基準振動発生装置のyjを、細い実線はRayleigh振動を行なう基準振動発生装置のyjを示している。それらの基本周波数は、それぞれ、1kHz、0.7kHzである。ε、Δtの値は、どちらの基準振動発生装置においても、それぞれ、1.0、1×10−3msecである。図5(a)は、2個の基準振動発生装置のγ値がともにγ=0、即ち、増幅器への総受信波の入力を断ち切った場合の特性であり、相互同期は実現しない。図5(b)は、2個の基準振動発生装置のγ値がともにγ=3.0の場合の特性であり、5msec程度から相互同期が実現している。
【0036】
〔第3の実施の形態〕
本実施の形態においては、一部のシステムユニットの基準信号発生装置が、van der Pol方程式で記述される非線型リミットサイクル振動を行なう。残りののシステムユニットの基準信号発生装置は、単独で動作するとき、次式のようなBurusselator方程式を満足する非線型リミットサイクル振動を行なう。
【0037】
【数15】
【数16】
【0038】
a、bは、基本周波数を定める定数である。yjは、第1および第2の実施の形態の場合と同じく、yj=Pjで与えられる。本実施の形態の基準信号発生装置の相互同期も、第2の実施の形態と同様に計算される。
【0039】
図6は、本実施の形態に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図である。図6において、細い実線はvan der Pol振動を行なう基準振動発生装置のyjを、太い実線はBurusselator振動を行なう基準振動発生装置のyjを示している。van der Pol振動を行なう基準振動発生装置の基本周波数は1kHzで、εの値は1.0である。また、a=1.0、b=2.1である。Δtの値は、どちらの基準振動発生装置においても、1×10−3msecである。図6(a)は、2個の基準振動発生装置のγ値がともにγ=0、即ち、増幅器への総受信波の入力を断ち切った場合の特性であり、相互同期は実現しない。図6(b)は、2個の基準振動発生装置のγ値がともにγ=5.0の場合の特性であり、5msec程度から相互同期が実現している。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る基準振動発生装置は、リミットサイクル振動回路の入力に他の基準振動発生装置からの送信波を増幅して取り入れ、その出力の一部を外部に送信するものである。これによって、各基準振動発生装置の送信波の自動変調が行なわれ、基準振動発生装置間での相互同期の実現が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る基準振動発生装置の構成ブロック図。
【図2】 実施例1に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図。
【図3】 実施例2に係る基準信号発生置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図。
【図4】 実施例3に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するためのyj−時間特性図。
【図5】 第2の実施の形態に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図。
【図6】 第3の実施の形態に係る基準信号発生装置の相互同期を説明するための、2つのγ値におけるyj−時間特性図。
【符号の説明】
1 基準振動発生装置
2 リミットサイクル振動回路
3 増幅器
Claims (9)
- 外部信号を入力して増幅する増幅器と、非線型リミットサイクル振動を行ない出力の一部を送信出力として外部に送信する振動手段とを有し、前記増幅器によって増幅された前記外部信号と前記送信出力を除いた前記振動手段の出力とを重ね合わせて、前記振動手段に入力させる基準振動発生装置。
- 外部信号を入力して増幅する増幅器と、非線型リミットサイクル振動を行ない出力の一部を送信出力として外部に送信する振動手段とを有し、前記増幅器によって増幅された前記外部信号と前記送信出力を除いた前記振動手段の出力とを重ね合わせて、前記振動手段に入力させる基準振動発生装置を複数個分散配置し、前記振動手段を通して送受信させる基準振動発生装置の相互同期化系。
- 非線形リミットサイクル振動を行なう振動手段を有する複数の基準振動発生装置が分散配置されており、各基準振動発生装置に、自己および他の基準振動発生装置からの出力の少なくとも一部を入力(以下、「受信入力」という)として入力させることによって、前記複数の基準振動発生装置間の相互同期を行なう基準振動発生装置の相互同期化方法。
- 前記各基準振動発生装置において、前記受信入力が増幅あるいは減衰されて、前記各基準振動発生装置の振動手段からの出力の一部とともに該振動手段に入力されることを特徴とする請求項3に記載の基準振動発生装置の相互同期化方法。
- 少なくとも2つの基準振動発生装置の基本振動数が互いに異なることを特徴とする請求項3または4に記載の基準振動発生装置の相互同期化方法。
- 前記受信入力を増幅あるいは減衰させる増幅率あるいは減衰率を変化させることによって、前記複数の基準振動発生装置間の相互同期を実現する期間を調整することを特徴とする請求項4または5に記載の基準振動発生装置の相互同期化方法。
- 少なくとも2つの基準振動発生装置において、前記受信入力を増幅あるいは減衰させる増幅率あるいは減衰率が、互いに異なることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の基準振動発生装置の相互同期化方法。
- 少なくとも2つの前記振動手段が、互いに異なる種類の非線形リミットサイクル振動を行なうことを特徴とする請求項3から7のいずれかに記載の基準振動発生装置の相互同期化方法。
- 前記出力が、電磁波、音波、あるいは、交流電気信号であることを特徴とする請求項3から8のいずれかに記載の基準振動発生装置の相互同期化方法。
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