JP3216603B2 - 同期システム - Google Patents
同期システムInfo
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- Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
Description
し、特に、複数の発振システムが同期して振動するシス
テムに関する。
報処理やその動作は、いわゆるクロック信号に同調した
時間的ステップに従って行われている。システムが大規
模化、分散化、ネットワーク化するに従い、全体システ
ムが複数のサブシステムの集合によって構成され、これ
らサブシステム間の同期技術の重要性が増している。
(システムオンチップ)、通信系(インターネットも含
む)、電力系、並列処理系、マイクロ波発振系など、実
用化分野は多岐にわたるが、原理的には、サブシステム
間の同期技術として共通な技術と捉える事ができる。
IEEE ISSCC Proc.(IEEE 1996)p.130)に記載される
ように、チップ内に位相同期回路(Phase Locked Loo
p;PLL)や遅延同期回路(Delay Locked Loop;D
LL)を組み込んで、外部クロックにサブ回路群の同期
がとれるようにクロックを分配している。
大規模化し、処理速度すなわちクロック周波数が高速化
するにつれて、クロック分配と位相同期設計技術は益々
困難性を増している。すなわち、広領域で微細高密度構
造に高品質の高速のパルス信号を配信する際に、消費エ
ネルギーの増大、信頼性の低下(例えば、信号値、タイ
ミング、周波数マージンなどの低下)、同期回路の複雑
化によるオーバーヘッド、及び大規模化による設計の困
難化などが大きな課題となっている。これらは上述した
様々な分野で共通な課題である。
認識に基づき創案されたものであって、その目的は、サ
ブシステム間の同期を形成する場合において、各発振シ
ステムの同期現象を自動的に実現でき、全体システムを
自発的に同調させることを可能とした同期システムを提
供することにある。
め、本発明は、van der Pol(ファンデルポール)方程
式 (但しxは変量、tは時間、εはパラメータである)で
システムの動作が規定される発振システムを複数備えた
構成とし、前記各発振システムが自システム以外の少な
くとも一つの他の発振システムと互いに結合因子で結合
し、複数の発振システム全体が、 又は、 (但し、gjiは発振システムjと発振システムiの結合
因子)で規定される。
りなり、実質的に、負性抵抗成分、キャパシタンス成
分、およびインダクタンス成分を含んで構成される。
に説明する。本発明は、van der Pol方程式 でシステムの動作がそれぞれ記述できる複数の発振シス
テムにおいて、各発振システムが自分自身以外の少なく
とも一つの発振システムと互いに結合因子(g)で結合
し、複数の発振システム全体が、 又は、 で記述される。発振システムは電気回路よりなり、電気
回路は、実質的に負性抵抗成分、キャパシタンス成分、
およびインダクタンス成分を有する。
0 、キャパシタンス成分C 0 、インダクタンス成分L 0
をそれぞれ含む発振システム二個で構成され、それらが
自己インダクタンス成分l、負の相互インダクタンス−
mの相互誘導コイルによって結合し、前記結合因子
(g)、およびパラメータ(ε)がそれぞれの条件、 を満たす。
個以上複数の発振システムをアレイ状に配置し、互いに
隣接する発振システムが負の相互インダクタンスによっ
て結合し、アレイ周辺で一側に隣接発振システムがない
場合には各行、および各列をループ状に結合するように
構成してもよい。
アレイ状に配置し、互いに隣接する発振システムが負の
相互インダクタンスによって結合し、アレイ周辺で片側
に隣接発振システムがない発振システムではそれぞれの
自己インダクタンスを調整し、全て、個々の発振システ
ム内の電流値が等しくなるように調整する。
ンス成分C 0 、インダクタンス成分L 0 をそれぞれ含む
発振システム三個で構成され、それらが自己インダクタ
ンス成分l、負の相互インダクタンス−mの相互誘導コ
イルによって結合し、その結合因子(g)、およびパラ
メータがそれぞれの条件、 を満たす。
テム三個で構成され、これらのシステムは、自己インダ
クタンス成分l、負の相互インダクタンス−mの相互誘
導コイルによってループ状に結合し、その結合因子
(g)、およびパラメータがそれぞれの条件、 を満たす。
全体システムがその固有振動数で振動するので、各発振
システム間の同期現象を自動的に実現することができ、
従来の強制的同期調整方法から解放される。すなわち、
例えば集積回路の例で示せば、オンチップでのクロック
信号発生、回路要素パラメータの不均一性、回路要素の
部分的損傷等に対して、高ロバスト性(Robustness)を
有する自発的クロック信号による同期システムが実現で
きる。
て説明する。回路jは、図8に示すように負性抵抗R
(Ij)1とコンデンサ(キャパシタンスC0)3とコイ
ル(インダクタンスL0)21からなる発振回路を構成
するものとする。ここでIjは、回路jを流れる電流であ
る。すると、キルヒホフ(Kirchhoff)のループ方程式
は、コンデンサ3の電荷Qjを用いて次式(11)とな
る。
る。
3)
n der Pol方程式となる。
式(16)である。
期化方程式となる、ということを発見した。ここでgji
は回路jと回路iの結合因子である。そして同期を実現
するための十分条件は、 (条件1)1>gii≧gij(i≠j) (条件2)ε>0.1 である。
するとしている。
に変更してもよい。しかし、以下の実施例に示すよう
に、同期が実現したものと想定した状態では、各回路を
流れる電流値が同じになるような補正が必要となる。
の項を除いてあるが、これは必ずしも必要ではない。こ
こで必要な条件は、電流値が小さい場合には負の抵抗値
を、電流値が大きい場合には正の抵抗値を持ち、リミッ
トサイクルが形成されている、ということだけである。
これに伴ない、上式(17)−(18)で負性抵抗の項
が自動的に変更される。
に説明する。
振回路を相互インダクタンスが負となる相互誘導コイル
23−1、23−2で連結させると、回路方程式は、上
式(17)をみたす同期化回路となる。
23の値をL0、l0、キャパシタンス3の容量をC0、
負のインダクタンス4の値を−m、抵抗1のr0+r2I
2について、L0=7×10-2H,l=7×10-2H,m=6×1
0-2H,C0=200μF、r0=10オーム、r2=3.333×10
2オーム/A2を採用すると、基準振動数はω0=500ra
d/secで、g11=g22=g12=g21=0.3、ε=
1となる。
の結果、任意の異なる始状態でスタート(t=0)した
二つの発振回路の電流振動が、t〜15(単位0.002se
c)で同期していることが確認できた。
振回路を相互インダクタンスが負となる相互誘導コイル
で連結させると、式(17)を満たす同期化回路にな
る。
6×10-2H,m=6×10-2H,L1=8×10-2H、C0=200
μF、r0=10オーム、r2=3.333×102オーム/A2を
用いると基準振動数は、ω0=500rad/secで、g11=g
22=g33=g12=g23=0.3、g31=0、ε=1とな
る。但し、L1は図3の両端の発振回路のインダクタン
ス22−1、22−2の値である。
る点を補正するためとする。この場合の同期化の例を図
4に示す。その結果、任意の異なる始状態でスタート
(t=0)した三つの発振回路の電流振動が、ほぼ時間
20(単位0.002sec)で同期していることが確認でき
た。
振回路を相互インダクタンスが負となる相互誘導コイル
で連結させると、式(17)を満たす同期化回路とな
る。図5を参照すると、アレイ周辺の一端の発振回路
は、他端の発振回路と負の相互インダクタンスの相互誘
導コイル23−1、23−2で連結されている。
×10-2H,m=6×10-2H,C0=200μF、r0=10オー
ム、r2=3.333×102オーム/A2を用いると基準振動数
は、ω0=500rad/secで、g11=g22=g33=g12=g
23=g31=0.3,ε=1となる。
実施例2で行なったような両端の補正は必要ない。本実
施例の同期化の例を、図6に示す。その結果、任意の異
なる始状態でスタート(t=0)した三つの発振回路の
電流振動が、t〜15(単位0.002sec)で同期している
ことが確認できた。
て、発振回路を9個、相互インダクタンスが負となる相
互誘導コイルで連結した回路を図7に示す。
路となるには、両端の発振回路を、前記実施例3のよう
に連結するか、もしくは前記実施例2のように、両端の
補正が必要となる。この場合補正として、同期した際に
は個々の回路内の電流値を同じにする自己インダクタン
スの値を選ぶ。
ンダクタンス効果を用いたが、場合によってはキャパシ
タンス効果を用いることができる。
全体システムが複数のサブシステムの集合によって構成
され、サブシステム間の同期を形成する場合において、
各発振システムの同期現象を自動的に実現でき、全体シ
ステムを自発的に同調させることができるので、従来の
強制的同期調整方法から解放することができる。例えば
集積回路の例について本発明を適用した場合、オンチッ
プでのクロック信号発生、回路要素パラメータの不均一
性、部分的損傷などに対する、自発的クロック信号の高
ロバスト性を実現することができる。
る
形図である。
る
形図である。
る
形図である。
る。
路の構成を示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】負性抵抗成分、キャパシタンス成分、およ
びインダクタンス成分を含む発振システムであって、 ファンデルポール(van der Pol)方程式 (但し、xは変量、tは時間、εはパラメータである)
でシステムの動作が規定される発振システムを複数備え
た構成とし、 前記各発振システムが自システム以外の少なくとも一つ
の他の発振システムと互いに結合因子で結合し、複数の
発振システム全体が、 又は、 (但し、gjiはと発振システムjと発振システムiの
結合因子)で規定され、負性抵抗成分−r0、キャパシ
タンス成分C0、インダクタンス成分L0を有する発振シ
ステム二個で構成した場合、これらの発振システムを、
自己インダクタンス成分l、負の相互インダクタンス−
mの相互誘導コイルによって結合し、前記結合因子
(g)、およびパラメータ(ε)がそれぞれの条件、 を満たすことを特徴とする同期システム。 - 【請求項2】前記結合因子gが、1>gii≧gij(i≠
j)なる条件を満たす、ことを特徴とする請求項1に記
載の同期システム。 - 【請求項3】前記パラメータεが、ε>0.1を満たす
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の同期システ
ム。 - 【請求項4】前記発振システムを三個以上アレイ状に配
置し、互いに隣接する発振システムが負の相互インダク
タンスによって結合され、 アレイ周辺で一側に隣接発振システムが存在しない発振
システムでは、それぞれの自己インダクタンスが調整さ
れ、前記複数の発振システム内の電流値モードが等しく
される、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一
に記載の同期システム。 - 【請求項5】負性抵抗成分、キャパシタンス成分、およ
びインダクタンス成分を含む発振システムであって、 ファンデルポール(van der Pol)方程式 (但し、xは変量、tは時間、εはパラメータである)
でシステムの動作が規定される発振システムを複数備え
た構成とし、 前記各発振システムが自システム以外の少なくとも一つ
の他の発振システムと互いに結合因子で結合し、複数の
発振システム全体が、 又は、 (但し、gjiはと発振システムjと発振システムiの
結合因子)で規定され、前記発振システムを三個アレイ
状に配置し、互いに隣接する発振システムが負の相互イ
ンダクタンスによって結合され、 負性抵抗成分−r0、キャパシタンス成分C0、インダ
クタンス成分L0を有する発振システム三個が、自己イ
ンダクタンス成分l、負の相互インダクタンス−mの相
互誘導コイルによって結合し、その結合因子(g)、お
よびパラメータ(ε)がそれぞれの条件、 を満たすことを特徴とする同期システム。 - 【請求項6】アレイ周辺で一側の発振システムは反対側
の周辺の発振システムと負の相互インダクタンスの相互
誘導コイルによってループ状に結合し、その結合因子
(g)、およびパラメータ(ε)がそれぞれの条件、 を満たすことを特徴とする請求項5記載の同期システ
ム。 - 【請求項7】前記結合因子gが、1>gii≧gij(i≠
j)なる条件を満たす、ことを特徴とする請求項5又は
6に記載の同期システム。 - 【請求項8】前記パラメータεが、ε>0.1を満たす
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の同期システ
ム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17318798A JP3216603B2 (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | 同期システム |
US09/328,716 US6133798A (en) | 1998-06-19 | 1999-06-09 | Oscillation system |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17318798A JP3216603B2 (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | 同期システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000013217A JP2000013217A (ja) | 2000-01-14 |
JP3216603B2 true JP3216603B2 (ja) | 2001-10-09 |
Family
ID=15955714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17318798A Expired - Fee Related JP3216603B2 (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | 同期システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3216603B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE0102420D0 (sv) * | 2001-07-05 | 2001-07-05 | Ericsson Telefon Ab L M | Oscillator |
JP4055202B2 (ja) * | 2002-05-17 | 2008-03-05 | 日本電気株式会社 | 基準振動発生装置、その相互同期化系およびその相互同期化方法 |
-
1998
- 1998-06-19 JP JP17318798A patent/JP3216603B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
IEEE International Symposium on Circuits and Systems,1998.ISCAS’〔Vol.3〕(1998−6−3)p.314−317 |
IEEE Transactions on Circuits and Systems 36〔6〕(1989−6)p.897−901 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
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