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Description

本発明は、マトリックス材料にカーボンブラックを含むフィラーが配合された複合材料、例えばカーボンブラックで補強されたゴム組成物において前記フィラー間相互作用を解析するのに役立つフィラー間相互作用のシミュレーション方法に関する。
一般に、カーボンブラックといったフィラーを充填したゴム材料において、前記フィラー間には引力ないし斥力といった相互作用が生じていることが知られている。相互作用は、ナノレベルの現象であるため、該相互作用の大きさや相互作用が発現するフィラー間の距離などを実験によって正確に把握するのは難しい。
本発明は、マトリックス材料にフィラーが配合された複合材料において、前記フィラー間相互作用を定量的に把握し、かつ、解析するのに役立つフィラー間相互作用のシミュレーション方法を提供することを目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、マトリックス材料にカーボンブラックを含むフィラーが配合された複合材料の前記フィラー間相互作用を解析するためのフィラー間相互作用のシミュレーション方法であって、コンピュータ装置の記憶装置に、距離を隔てて配される第1のフィラー粒子モデルと第2のフィラー粒子モデルとを記憶させるモデル設定ステップと、前記コンピュータ装置により、前記第1のフィラー粒子モデルと前記第2のフィラー粒子モデルとの間に作用するフィラー粒子間相互作用を計算する計算ステップとを含み、前記モデル設定ステップにおいて、各フィラー粒子モデルは、フィラー粒子モデルの中心をなす一つのフィラー原子モデルを定義する工程と、この中心のフィラー原子モデルを取り囲むようにその回りに略六角形状をなす基本構造体を複数層で配する工程とを含んで設定され、かつ前記基本構造体は、フィラー原子モデルが該フィラー原子モデルの相対位置の変化を防止する腕モデルを介してかつ同一平面内で正六角形の各頂点に配された網目状配列体の複数層から構成されるとともに、前記計算ステップは、第1のフィラー粒子モデルのフィラー原子モデルと前記第2のフィラー粒子モデルのフィラー原子モデルとの全ての組み合わせにおいて、フィラー原子モデル間距離に基づいた個々のポテンシャルエネルギーが計算され、かつその総和が前記記憶装置に記憶される処理を、第1のフィラー粒子モデルと前記第2のフィラー粒子モデルとの前記距離を変えて、各距離毎に実行する段階と、前記計算結果からポテンシャルエネルギーを最小とするフィラー粒子モデル間の距離を求める段階と、前記距離と、予め定められたフィラー充填率とフィラー粒子モデルの距離との関数とにより、前記ポテンシャルエネルギーを最小とするフィラー充填率を求める段階とを含むことを特徴としている。
本発明によれば、距離を隔てて配された第1、第2のフィラー粒子モデル間の相互作用の総和を計算することができる。また前記フィラー粒子モデルは、複数個のフィラー原子モデルの集合体としてモデル化されており、かつ、相互作用の総和は、第1、第2のフィラー粒子モデルのフィラー原子モデルの全ての組み合わせにおいて計算されたものであるため、計算結果により信頼性を持たすことができる。
また本発明では、ポテンシャルエネルギーの総和を最小とする第1、第2のフィラー粒子モデル間の距離を求めることができる。そして、フィラー充填率とフィラー粒子モデルの距離との関数から、ポテンシャルエネルギーを最小とするフィラー充填率を求めることができ、ひいてはエネルギー的に安定した複合材料提供するのに役立つ。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
本発明のシミュレーション方法は、マトリックス材料にフィラーが配合された複合材料において、前記フィラー間の相互作用を解析するものである。本実施形態では、前記マトリックス材料がゴムポリマーであり、前記フィラーがカーボンブラックであるゴム組成物の解析例を説明する。また相互作用として、本実施形態では、ポテンシャルエネルギーを計算するものを示す。ただし、本発明はこのような具体的な材料のシミュレーション方法に限定されるものではない。
図1には、本発明のシミュレーション方法を実施するためのコンピュータ装置1が示されている。このコンピュータ装置1は、本体1aと、入力手段としてのキーボード1b、マウス1cと、出力手段としてのディスプレイ装置1dとを含んで構成される。本体1aには、図示していないが、演算処理装置(CPU)、ROM、作業用メモリー、磁気ディスクなどの大容量記憶装置、CD−ROMやフレキシブルディスクのドライブ1a1、1a2が設けられる。そして、前記大容量記憶装置には後述する本発明のシミュレーション方法を実行するための処理手順(プログラム)が記憶されている。コンピュータ装置1にはEWSなどが好適である。
図2には、シミュレーション方法の処理手順の一例を表すフローチャートが示される。本実施形態では、先ず第1のフィラー粒子モデルと第2のフィラー粒子モデルとを設定するモデル設定ステップが行われる(ステップS1)。
図3には、電子顕微鏡にて撮像されたゴムポリマー中のカーボンブラックCBの略図が示される。カーボンブラックCBは、球状の一次粒子2の複数個が不規則に3次元的に結合した二次粒子3を持っている。前記一次粒子2は、炭素原子の集合体であり、直径は数10nm程度である。また二次粒子3は、様々に一次粒子2が結合することによって葡萄の房のような構造を持っている。
本実施形態のシミュレーションでは、互いに離間して存在している2つの二次粒子3A、3Bに着目する。そして、これら二次粒子3A、3Bにおいて最も接近した部分、即ち図3の例では二次粒子3Aの一つの一次粒子2aと、二次粒子3Bの一つの一次粒子2bとの間の相互作用を解析するためにモデル化する。具体的には、図4に視覚化して示されるように、前記一次粒子2aは第1のフィラー粒子モデルFm1に、前記一次粒子2bは第2のフィラー粒子モデルFm2にそれぞれモデル化される。
モデル化は、物理的に連続している連続体をコンピュータ装置1にて数値計算が可能なように有限個の要素に分割する作業である。具体的には、連続体が有限要素法といった数値解析法に基づいて数値計算が可能な要素の集合体に置き換えられる。上述のとおり、一次粒子2は、炭素原子の集合体として考えられている。従って、一次粒子2をモデル化するには、炭素原子の複数個を含めてモデル化することが好適である。本実施形態では、炭素原子の配列を決定するために、以下のようなモデルを採用している。
フィラー粒子モデルFm(第1、第2のフィラー粒子モデルを総称するとき、このように単にフィラー粒子モデルFmと呼ぶ。)は、実際には、コンピュータ装置1で取り扱いが可能なフォーマットに従った数値データであるが、図5では3次元上に、視覚化されかつ略示される。この実施形態のフィラー粒子モデルFmは、略六角形状の基本構造体4を組み合わせて形成されたものが例示される。
図6(A)には、前記基本構造体4が視覚化され斜視図として示されている。基本構造体4は、フィラー原子モデルとしての炭素原子モデル6が同一平面内で六角網目状に結合した網目状配列体5が複数層、例えば3〜5層(図6(A)の例では3層)で積み重ねられて構成されている。網目状配列体5は、図6(B)にその平面図が示されるように、約90個程度の炭素原子モデル6を腕モデル7を介して正六角形の各頂点に配して結合されている。腕モデル7により、各炭素原子モデル6の相対位置は変化しない。
またフィラー粒子モデルFmは、中空でも良いが、好ましくは内部にも炭素原子モデルを配列していることが望ましい。これは、現在のカーボン粒子の一般的な知見に基づいている。図7には、フィラー粒子モデルFmの設定方法の一例が示される。先ず(A)のように、3次元座標上にフィラー粒子モデルFmの中心をなす一つの炭素原子モデル6を定義する。次にこの中心の炭素原子モデル6を取り囲むようにその回りに基本構造体4を配する。このとき、基本構造体4が完全な正多面体の表面を構成する必要はなく、適宜空所9などが設けられていても良い。そして、順次、この作業を繰り返すことによって、図7(C)の断面図のように、内部にまで多数の炭素原子モデル6を配列した複数個の炭素原子モデル6の集合体からなるフィラー粒子モデルFmを得ることができる。フィラー粒子モデルFmの最大径は、実際の形状を参考として、例えば10〜200ナノメートル程度が望ましい。
フィラー粒子モデルFmをモデル化することにより、該フィラー粒子モデルFmに含まれている3次元上に配列された全ての炭素原子モデル6は、X−Y−Z座標系においてその重心座標が決定付けられる。本実施形態では、一つのフィラー粒子モデルFmには、約一万〜十億個程度の炭素原子モデル6を含ませることが好適である。
また夫々のフィラー粒子モデルFm1、Fm2において、各炭素原子モデル6には、1から順番に固有の番号が割り当てられ、これが当該炭素原子モデル6の座標などと関連づけて前記コンピュータ装置1に記憶されている。
また図4に示されるように、第1のフィラー粒子モデルFm1と第2のフィラー粒子モデルFm2とは、距離rを隔てて定義される。該距離rは、例えば0.1〜1.5ナノメートル程度の範囲から決定されるのが望ましい。本実施形態では、この距離rの初期値として0.3ナノメートルが定められる。またこの距離rを種々変えてそれぞれの相互作用を求め、かつ、比較することは相互作用の評価に有効である。よって、この実施形態では、前記距離rを0.3ナノメートルから0.001ナノメートルの増分αで1.2ナノメートの最大値rmax まで変化させるものを例示する。これについては後で詳しく述べる。
以上のようなモデル設定ステップは、前記コンピュータ装置1を用いて、必要なパラメータだけを入力することで処理を自動化することができるし、また適宜手作業で必要なモデルを作成することもできる。
次に、本実施形態では、第1のフィラー粒子モデルFm1と第2のフィラー粒子モデルFm2との間に作用するフィラー粒子間相互作用を計算する計算ステップが前記コンピュータ装置1を用いて行われる(ステップS2)。図8には、この計算ステップの具体的な処理の一例が示される。
この例では、先ず第1のフィラー粒子モデルFm1と第2のフィラー粒子モデルFm2との距離rを予め定めた初期値(ここでは0.3ナノメートル)にセットし(ステップS21)、変数i、jを1に初期化する(ステップS22、S23)。変数i、jは、いずれも前記炭素原子モデル6に割り当てられた前記固有の番号に対応している。これらには、各々炭素原子モデル6の前記番号の最大値に等しい値imax 、jmax が含まれる。
次に、第1のフィラー粒子モデルFm1からi番目の炭素原子粒子モデルを、第2のフィラー粒子モデルFm2からj番目の炭素原子モデルをそれぞれ選択し(ステップS24、S25)、これらの間のポテンシャルエネルギーを計算する(ステップS26)。距離を隔てた原子間に作用するポテンシャルエネルギーは、種々の理論式によって得ることができる。この例では下記式(1)で示されるレナードジョーンズ型のポテンシャルエネルギー計算式が用いられる。
Figure 0004053994
レナードジョーンズ型の計算式は、ファンデルワールス力による引力に近接反発力を加えたポテンシャルエネルギーを表すもので、比較的精度良くかつ一般的に広く用いられている。ただし、他の計算式を勿論用いても構わない。式(1)において、ポテンシャルエネルギーφは、炭素原子モデル間の離間距離Rの関数として求められる。従ってポテンシャルエネルギーの計算に先立ち、先ず炭素原子モデル6、6間の距離Rが計算される。
炭素原子モデル6、6間の距離Rは、i番目の炭素原子モデル6の座標とj番目の炭素原子モデル6の座標とを用いて幾何学的にかつ容易に計算することができる。そして、炭素原子モデル間の距離Rが計算されると、式(1)に基づいて第1のフィラー粒子モデルFm1のi番目の炭素原子粒子モデルと、第2のフィラー粒子モデルFm2のj番目の炭素原子モデルとの間に生じるポテンシャルエネルギーが計算される。
次に、このループによって計算されたポテンシャルエネルギーの値をポテンシャルエネルギーの総和メモリに加算する処理が行われる(ステップS27)。ポテンシャルエネルギーの総和メモリは、例えば作業用メモリの一部に設けられ、計算されたポテンシャルエネルギーの値が逐次加算されていく。そしてその値を参照することにより、それまでの個々に計算されたポテンシャルエネルギーの値の累積値を得る事ができる。
次に、コンピュータ装置1(CPU)では、現在の変数jがその最大値jmax か否かを判断し(ステップS28)、結果が偽(N)である場合には変数jに1を加算し(ステップS29)、再びステップS24〜S27を繰り返す。具体的には第1のフィラー粒子モデルFm1の1番目の炭素原子モデルと、第2のフィラー粒子モデルFm2の2番目以降の炭素原子モデルとの間のポテンシャルエネルギーが計算され、かつ、その値がポテンシャルエネルギーの総和メモリに逐次加算されていく。
ステップS28の判定結果が真(Y)である場合、第1のフィラー粒子モデルFm1の1番目の炭素原子モデルと、第2のフィラー粒子モデルFm2の全ての炭素原子モデルとの組み合わせにおけるポテンシャルエネルギーが計算できたことになる。この場合、変数iが最大値imax か否かを判定し(ステップS30)、結果が偽(N)である場合には変数iに1を加算し(ステップS31)、かつ、変数jを1に初期化(ステップS23)して再びステップS24〜S29のループを繰り返す。
ステップS30の判定結果が真(Y)である場合、第1のフィラー粒子モデルFm1の全ての炭素原子モデルと、第2のフィラー粒子モデルFm2の全ての炭素原子モデルとの組み合わせにおけるポテンシャルエネルギーが計算できかつ総和し得たことになる。この場合、第1ないし第2のフィラー粒子モデルFm1、Fm2間の距離rが最大値rmax か否かを判定し(ステップS32)、結果が偽(N)である場合には前記距離rに距離の増分α(この例では0.001ナノメートル)を加算する(ステップS33)。
また、現在の距離rのポテンシャルエネルギーの総和として、ポテンシャルエネルギーの総和メモリの値を磁気ディスク等に書き込んで記憶した後、ポテンシャルエネルギーの総和メモリの値をクリアする(ステップS34、S35)。しかる後、増分αを加えられた距離rで再び、ポテンシャルエネルギーの総和が計算される。一方、ステップS32で現在の距離rがその最大値rmax と判定された場合(ステップS32でY)、処理を終えて図2のステップS3へ戻る。
以上のような処理により、異なる各距離毎に、第1のフィラー粒子モデルFm1の炭素原子モデルと第2のフィラー粒子モデルFm2の炭素原子モデルとの全ての組み合わせにおいて生じる個々のポテンシャルエネルギーの総和を得ることができる。
図9には、計算ステップの結果として、横軸に第1、第2のフィラー粒子モデルFm1、Fm2間の距離rを、縦軸にポテンシャルエネルギーの総和をとったグラフが示される。また図10には、横軸に第1、第2のフィラー粒子モデルFm1、Fm2間の距離rを、縦軸に前記フィラー粒子モデル間に働く力をとったグラフが示される。図10のグラフは、図9のカーブを微分して求めることができる。
図から明らかなように、第1、第2のフィラー粒子モデルFm1、Fm2間の距離rが0.39ナノメートル辺りで第1、第2のフィラー粒子モデルFm1、Fm2間に働く力がほぼ0になっていることが分かる。
本発明によれば、例えばフィラーが充填されたゴム組成物の当該フィラーの相互作用を解明することができる。フィラーとゴムとの結合性をコントロールすることにより、フィラー間の距離(分散性)は現実に調節できる。フィラー粒子の一つ一つの距離をコントロールすることは現在では難しいが、分散の度合いについてはこれが可能である。従って、フィラー間の相互作用の計算結果に基づいて、フィラーとゴムとの結合性を調整し、よりエネルギー的に安定したフィラー充填ゴムを提供することが可能になる。これは本発明の産業上の利用可能性の一つである。また本発明では、フィラー粒子がフィラー原子を考慮したものであるため、より最適な計算結果を導くことができる。また本発明によれば、フィラー毎にその相互作用が定量的に評価できるため、これを、例えばゴムを用いた製品(例えばタイヤ)から得られた性能に関する例えば転がり抵抗、グリップ性能、摩耗特性といったデータと関連づけ適正なフィラーの選択、及び配合を決定する判断基準とすることができる。
本発明の方法を実施するためのコンピュータ装置の一例を示す斜視図である。 本発明の方法の処理の一例を示すフローチャートである。 カーボンブラックの拡大略図である。 そのモデル化を説明する略図である。 フィラー粒子モデルの拡大略図である。 (A)はフィラー粒子モデルの基本構造体の斜視図、(B)はそれを構成する網目状配列体の平面図である。 (A)、(B)はフィラー粒子モデルの設定例を説明する線図、(C)はフィラー粒子モデルの断面略図である。 計算ステップの処理の一例を示すフローチャートである。 フィラー粒子モデル間の距離とポテンシャルエネルギーの総和との関係を示すグラフである。 フィラー粒子モデル間の距離とそれらの間に働く力との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 コンピュータ装置
2 カーボンブラックの一次粒子
3 カーボンブラックの二次粒子
4 基本構造体
5 網目状配列体
6 炭素原子モデル
Fm1 第1のフィラー粒子モデル
Fm2 第2のフィラー粒子モデル

Claims (1)

  1. マトリックス材料にカーボンブラックを含むフィラーが配合された複合材料の前記フィラー間相互作用を解析するためのフィラー間相互作用のシミュレーション方法であって、
    コンピュータ装置の記憶装置に、距離を隔てて配される第1のフィラー粒子モデルと第2のフィラー粒子モデルとを記憶させるモデル設定ステップと、
    前記コンピュータ装置により、前記第1のフィラー粒子モデルと前記第2のフィラー粒子モデルとの間に作用するフィラー粒子間相互作用を計算する計算ステップとを含み、
    前記モデル設定ステップにおいて、各フィラー粒子モデルは、
    フィラー粒子モデルの中心をなす一つのフィラー原子モデルを定義する工程と、
    この中心のフィラー原子モデルを取り囲むようにその回りに略六角形状をなす基本構造体を複数層で配する工程とを含んで設定され、かつ
    前記基本構造体は、フィラー原子モデルが該フィラー原子モデルの相対位置の変化を防止する腕モデルを介してかつ同一平面内で正六角形の各頂点に配された網目状配列体の複数層から構成されるとともに、
    前記計算ステップは、
    第1のフィラー粒子モデルのフィラー原子モデルと前記第2のフィラー粒子モデルのフィラー原子モデルとの全ての組み合わせにおいて、フィラー原子モデル間距離に基づいた個々のポテンシャルエネルギーが計算され、かつその総和が前記記憶装置に記憶される処理を、第1のフィラー粒子モデルと前記第2のフィラー粒子モデルとの前記距離を変えて、各距離毎に実行する段階と、
    前記計算結果からポテンシャルエネルギーを最小とするフィラー粒子モデル間の距離を求める段階と、
    前記距離と、予め定められたフィラー充填率とフィラー粒子モデルの距離との関数とにより、前記ポテンシャルエネルギーを最小とするフィラー充填率を求める段階とを含むことを特徴とするフィラー間相互作用のシミュレーション方法。
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