JP4053816B2 - 給水装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、特にリフォームに好適に用いられる、給水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、建物の壁内に埋設された既設の給水湯配管が老朽化し、新規に給水湯配管を設備するような、リフォーム用給水湯配管に関するものとして、実公平7−8609号に示される配管設備があった。この配管設備は、給水管にエルボー(継手)の一端側を接続して、その給水管を配置面としての壁面に沿って配管するとともに、エルボー(継手)を壁面に固定し、その後、壁面から手前側に延びる、エルボー(継手)の他端側に、給水栓を接続する構造であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来の配管設備にあっては、リフォーム前の、壁内に埋設等された継手に給水栓を接続する場合と比べて、少なくとも継手の大きさ分、壁面からの給水栓の突出量が大きくなってしまった。これにより、給水栓が邪魔となったり、湯水の吐出位置が、リフォーム前とずれて、湯水の使用が行い難くなったり、さらには、既設のシンクと位置が合わなくなったりする虞が生じた。
【0004】
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、配置面からの突出量を小さくすることができる、給水装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る給水装置は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る給水装置は、建物の壁面等の配置面に取り付けられる給水栓と、前記配置面に沿って配管される通水管と、前記給水栓とは別体であってその給水栓に被せられてその給水栓の少なくとも給水栓本体を覆う給水栓カバーと、前記通水管とは別体であってその通水管を覆う通水管カバーとからなる、リフォーム用の給水装置である。ここで、前記給水栓は、湯水の吐出および遮断を制御するバルブを備える前記給水栓本体と、前記バルブを操作するための操作部と、前記給水栓本体からの湯水が吐出する吐出口と、を有する。そして、前記給水栓本体は、前記通水管を接続可能とすべく、前記配置面に沿う方向に開口する通水管接続口を備える。また、前記給水栓カバーは、表側に前記操作部が現れるように開口する第1開口部と、表側に少なくとも前記吐出口の先端部分が現れるように開口する、または前記吐出口からの湯水の吐出を妨げないように開口する第2開口部とを備え、かつ、前記通水管カバーを接続可能な、通水管カバー接続口を備える。
【0006】
こうして、給水栓は、給水栓本体と、その給水栓本体に備わるバルブを操作するための操作部と、湯水が吐出する吐出口とを有している。ここで、給水栓は、建物の壁面等の配置面に取り付けられる。そして、給水栓本体は、配置面に沿う方向に開口する通水管接続口を備えており、この通水管接続口に、配置面に沿って配管される通水管が接続される。このように、給水栓本体における通水管接続口が、配置面に沿う方向に開口することから、その配置面に沿う方向で、通水管を接続することができ、したがって、配置面に沿う方向から手前側を向く方向に配管路を変更する継手を必要とせず、配置面からの、給水栓本体つまりは給水栓の突出量が小さくなる。また、給水栓カバーは、給水栓に被せられて、少なくとも給水栓本体を覆う。そして、給水栓カバーは、通水管カバー接続口を備えており、その通水管カバー接続口に、通水管を覆う通水管カバーが接続される。なお、この明細書で「湯水」とは、水または湯、あるいは、水と湯との混合水を意味する(以下同様)。
【0007】
また、請求項2に記載の発明に係る給水装置のように、請求項1に記載の給水装置において、前記通水管接続口と前記通水管カバー接続口とは、複数設けられてもよい。これにより、給水栓において、一の通水管から供給される湯水を、他の通水管側と、この給水栓の吐出口側とに分岐させたり、あるいは、複数の通水管から供給される湯水を、この給水栓で合流させて吐出口から吐出させたりすることが可能となる。
また、請求項3に記載の発明に係る給水装置のように、請求項2に記載の給水装置において、前記複数の通水管カバー接続口は、前記通水管が接続されていない前記通水管接続口を覆う補助カバーを取付可能に形成されてもよい。このように、給水栓における通水管接続口に通水管が接続されない場合には、給水栓カバーにおける、対応する通水管カバー接続口に取り付けられる補助カバーによって、通水管接続口が覆われる。
また、請求項4に記載の発明に係る給水装置のように、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の給水装置において、前記操作部は、前記給水栓本体から、前記配置面に沿う方 向に進むにつれて前記配置面から離れるように斜め方向に、突出して設けられるのが望ましい。このように、給水栓は、その操作部が、給水栓本体から、配置面に沿う方向に進むにつれて配置面から離れるように斜め方向に突出するので、配置面からの給水栓本体の突出量が小さい場合でも、操作部を操作する手が配置面にあたりにくい。
【0008】
また、請求項に記載の発明に係る給水装置のように、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の給水装置において、前記給水栓本体は、前記配置面に取り付けられるべく、前記配置面に固定される固定部を備えてもよい。これにより、この給水栓本体は、その固定部が配置面に固定されることで、この給水栓本体、すなわち給水栓は、その配置面に取り付けられる。
【0009】
また、請求項に記載の発明に係る給水装置のように、請求項に記載の給水装置において、前記固定部は、前記給水栓本体の背部側に設けられて、前記配置面に当接する座面を備えた固定座からなってもよい。このように、固定部は、配置面に当接する座面を備えた固定座からなることから、給水栓本体は、配置面に安定して取り付けられる。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
また、請求項に記載の発明に係る給水装置のように、請求項5または6に記載の給水装置において、前記給水栓カバーは、その給水栓カバーを前記給水栓に取り付けるための取付部を備えてもよい。これにより、この給水栓カバーは、取付部によって、給水栓に取り付けられ、そして、給水栓が配置面に取り付けられることから、給水栓カバーは、給水栓を介して配置面に取り付けられることとなる。
【0016】
また、請求項に記載の発明に係る給水装置のように、請求項に記載の給水装置において、前記取付部は、前記給水栓の前記固定部に掛け止められる被掛止部からなってもよい。
【0017】
また、請求項に記載の発明に係る給水装置のように、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の給水装置において、前記給水栓カバーは、前記給水栓を支持するようにして前記配置面に取り付けられるべく、背部側に、前記配置面に固定される固定部を備えてもよい
【0018】
こうして、給水栓カバーは、その背部側の固定部が配置面に固定されることで、配置面に取り付けられるそして、配置面に取り付けられたこの給水栓カバーによって、給水栓が支持される。したがって、この給水栓は、給水栓カバーを介して配置面に取り付けられることとなる。
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1ないし図6は、本発明の一実施の形態を示す。図中符号1は、建物における壁面等の配置面としての、例えば台所の流し台回りの壁面である。2は、前記壁面1に取り付けられる給水栓である。3は、給水栓2に被せられて、後述する給水栓本体5を覆う給水栓カバーである。4は、給水栓カバー装置であり、前記給水栓カバー3と後述する通水管カバー10とからなる。
【0022】
ここで、給水栓2は、湯水(すなわち、水または湯、あるいは、水と湯との混合水)の吐出および遮断を制御するバルブを備える給水栓本体5と、前記バルブを操作するための操作部としてのハンドル6と、給水栓本体5からの湯水が吐出する吐出口としての吐水管7と、を有する。そして、給水栓本体5は、前記壁面1に沿って配管される通水管8を接続可能とすべく、壁面1に沿う方向に開口する通水管接続口5aを備えている。そして、この通水管接続口5aは、複数(図示実施の形態においては二つ)設けられている。また、給水栓本体5は、壁面1に取り付けられるべく、壁面1に固定される固定部9を備えている。そして、この固定部9は、給水栓本体5の背部側に設けられて、壁面1に当接する座面9bを備えた固定座9aからなる。
【0023】
具体的には、給水栓本体5は、例えば鋳造により、一体成形されたボディ5bを備えている。そして、このホディ5bの上部から、例えば手前上方に向かって、前記バルブのスピンドル5cの先端部分が露出している。そして、このスピンドル5cの先端部分に、前記バルブを操作するための操作部としての前記ハンドル6が取り付けられる。詳細には、このハンドル6は、給水栓本体5から、壁面1に沿う方向(図示実施の形態においては、壁面1に沿う方向としての上方)に進むにつれて壁面1から離れるように(すなわち、室内側に向かうように)斜め方向に、突出して設けられている。また、ボディ5bの下部には、吐出口としての前記吐水管7が接続されている。また、ボディ5bには、左右の各側に突出するようにして、前記通水管接続口5a、5aが形成されている。詳細には、この通水管接続口5aには、ねじ部(詳細には雄ねじ)が螺設されており、そのねじ部に通水管8が螺合するようになっている。そして、図示実施の形態においては、通水管8は、給水管8aと、直状の継手8bとからなる。そして、給水管8aに継手8bの一端側が接続され、その継手8bの他端側が、給水栓2における通水管接続口5aに接続される。また、ボディ5bの背部側には、前記固定座9aが一体に形成されている。そして、この固定座9aには、給水栓本体5、すなわち給水栓2を壁面1に取り付けるために、ビスV、Vが挿入される取付孔9c、9cが明けられている。さらに、固定座9aの端縁には、凹部9dが形成されている。詳細には、この凹部9dは、固定座9aの上端と下端に設けられており、背面側に開口して、座面9bから一段控えて段状に形成されている。
【0024】
給水栓カバー3は、表側にハンドル6が現れるように開口する第1開口部3aと、表側に少なくとも吐水管7の先端部分が現れるように開口する第2開口部3bとを備えている。また、給水栓カバー3は、前記通水管8、8を覆う通水管カバー10、10を接続可能な、通水管カバー接続口3c、3cを備えている。
【0025】
具体的には、給水栓カバー3は、給水栓本体5の手前側を覆い、背部側は、開放している。そして、この給水栓カバー3の背部側が、壁面1に接する。第1開口部3aは、給水栓カバー3の上面3dから前面3eに移る傾斜面3fに、内外を貫通して形成された、例えば円形の孔からなる。第2開口部3bは、給水栓カバー3の下面3gに、内外を貫通するとともに背部側に開放し、また、その周縁部がリブ状に突出して形成されている。そして、この第2開口部3bからは、吐水管7のほぼ全体が現れている。
【0026】
通水管カバー接続口3cは、給水栓カバー3の側面に、内外を貫通するとともに背部側に開放して、周縁部がリブ状に突出して形成されている。そして、この通水管カバー接続口3cは、通水管接続口5aと対応するように、複数(図示実施の形態においては二つ)設けられている。ここにおいて、通水管カバー接続口3cには、係合部3iが設けられており、この通水管カバー接続口3cに通水管カバー10が接続される際に、この係合部3iが、通水管カバー10に設けられた被係合部10aと係合する。詳細には、係合部3iは、通水管カバー接続口3cの内側に突出する突条からなり、また、被係合部10aは、その突条が嵌まる溝からなる。
【0027】
また、給水栓カバー3は、その給水栓カバー3を給水栓2に取り付けるための取付部3jを備えている。ここで、取付部3jは、給水栓2の固定座9aに掛け止められる被掛止部Kからなっている(図2参照)。詳細には、被掛止部Kは、給水栓カバー3の背部から内側に突出して形成されており、この被掛止部Kが、固定座9aの凹部9dに嵌まるようにして、その固定座9aに掛け止められる。
【0028】
ところで、通水管カバー10は、前記給水管8aを覆う給水管カバー10bと、前記継手8bを覆う継手カバー10cとからなる。そして、給水管カバー10bに継手カバー10cの一端側が接続され、その継手カバー10cの他端側が、給水栓カバー3の通水管カバー接続口3cに、前記被係合部10aと前記係合部3iが係合するようにして接続される。ここにおいて、給水管カバー10bは、壁面1に固定される基台10dと、給水管8aを覆うようにして、基台10dに取り付けられる蓋体10eとからなる。そして、継手カバー10cは、継手8bの手前側を覆い、その継手カバー10cの背部側は、開放している。そして、この継手カバー10cの背部側が、壁面1に接する。
【0029】
また、複数の通水管カバー接続口3c、3cは、通水管8が接続されていない通水管接続口5aを覆う補助カバー11を取付可能に形成されている。詳細には、図5に示すように、通水管8(詳細には、継手8b)が接続されていない通水管接続口5aには、湯水が漏れないように、栓としての閉塞キャップ12が取り付けられ、この閉塞キャップ12とともに通水管接続口5aが、補助カバー11によって覆われることとなる。そして、補助カバー11には、被係合部11aが設けられており、通水管カバー接続口3cに補助カバー11が取り付けられる際に、通水管カバー接続口3cの係合部3iが、補助カバー11の被係合部11aと係合する。そして、この補助カバー11の被係合部11aは、通水管カバー10の被係合部10aと同様に、給水栓カバー3の係合部3iとなる突条が嵌まる溝からなっている。
【0030】
次に、以上の構成からなる給水栓2、給水栓カバー3、および給水栓カバー装置4の作用効果について説明する。給水栓2においては、給水栓本体5の背部側の固定座9aが壁面1に固定されることで、この給水栓本体5、すなわち給水栓2は、その壁面1に取り付けられる。そして、給水栓本体5は、壁面1に沿う方向に開口する通水管接続口5aを備えており、この通水管接続口5aに、壁面1に沿って配管される通水管8が接続される。このように、給水栓本体5における通水管接続口5aが、壁面1に沿う方向に開口することから、その壁面1に沿う方向で、通水管8を接続することができる。したがって、壁面1に沿う方向から手前側を向く方向に配管路を変更する継手(エルボーとかチーズ)を必要とせず、壁面1からの、給水栓本体5つまりは給水栓2の突出量が小さくなる。そして、このように壁面1からの給水栓2の突出量を小さくできることから、この給水栓2は、使用にあたってそれほど邪魔になることはない。その上、この給水栓2をリフォームに用いる場合であっても、壁面1からの給水栓2の突出量を小さくできることから、湯水の吐出位置が、リフォーム前とそれほどずれることなく、湯水の使用に支障をきたすこともなく、また、既設のシンクと位置が合わなくなることもない。そして、給水栓本体5の固定部9は、壁面1に当接する座面9bを備えた固定座9aからなることから、給水栓本体5、すなわち給水栓2は、壁面1に安定して取り付けられる。
【0031】
そして、給水栓2は、そのハンドル6が、給水栓本体5から、壁面1に沿う方向(図示実施の形態においては、壁面1に沿う方向としての上方)に進むにつれて壁面1から離れるように(すなわち、室内側に向かうように)斜め方向に突出するので、壁面1からの給水栓本体5の突出量が小さい場合でも、ハンドル6を操作する手が壁面1にあたりにくい。したがって、このように壁面1からの給水栓本体5の突出量が小さい場合でも、壁面1に邪魔されることなく、ハンドル6を操作することができる。
【0032】
さらに、給水栓2は、通水管接続口5aが複数(図示実施の形態においては二つ)設けられることから、一の通水管8から供給される湯水を、他の通水管8側と、この給水栓2の吐水管7側とに分岐させることができる。その他の使用例としては、複数の通水管8、8から供給される湯水を、この給水栓2で合流させて吐水管7から吐出させたりすることが可能となる。すなわち、この給水栓2を湯水混合水栓とし、その湯水混合水栓に、一の通水管8から水を供給し、他の通水管8から湯を供給することで、吐水管7から、水と湯との混合水を吐出させることができる。
【0033】
また、給水栓カバー3は、給水栓2に被せられて、給水栓本体5を覆っている。この給水栓カバー3は、通水管カバー接続口3cを備えており、その通水管カバー接続口3cに、前記通水管8を覆う通水管カバー10が接続される。そして、前述のように、給水栓2は、壁面1からの突出量が小さく、給水栓2に被せられるこの給水栓カバー3においても、壁面1からの突出量を小さくすることができる。そして、このように壁面1からの給水栓カバー3の突出量を小さくできることから、この給水栓カバー3は、使用にあたってそれほど邪魔になることはない。また、このように、給水栓カバー3によって、給水栓本体5が覆われることから、給水栓本体5(ボディ5b)は、表面処理を必要とせず、例えば、鋳肌の状態のままであっても構わない。
【0034】
そして、この給水栓カバー3が、取付部3jによって給水栓2に取り付けられ、そして、給水栓2が、固定座9aによって壁面1に取り付けられることから、この給水栓カバー3は、給水栓2を介して壁面1に取り付けられることとなる。
【0035】
また、給水栓カバー3と通水管カバー10とからなる給水栓カバー装置4においても、給水栓カバー3と同様に、壁面1からの突出量が小さくなる。そして、このように壁面1からの給水栓カバー装置4の突出量を小さくできることから、この給水栓カバー装置4は、使用にあたってそれほど邪魔になることはない。
【0036】
ところで、給水栓2における通水管接続口5aに通水管8が接続されない場合には、その通水管接続口5aには、湯水が漏れないように閉塞キャップ12が取り付けられる。そして、給水栓カバー3においては、対応する通水管カバー接続口3cに補助カバー11が取り付けられ、その補助カバー11により、閉塞キャップ12とともに通水管接続口5aが覆われる。
【0037】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、給水栓2における固定部9は、固定座9aからなっているが、図7に示すように、通水管接続口5aが固定部9を兼ねる等、固定部9は必ずしも固定座9aからならなくともよい。図示実施の形態においては、固定部9を兼ねる通水管接続口5aには、雌ねじMが螺設されており、その雌ねじMに通水管8の雄ねじ(図示せず)が螺合することとなる。そして、固定部9は、その固定部9を止めるサドルSを介して、壁面1に固定されている。
【0038】
また、さらには、給水栓本体5は、固定部9を備えなくともよい。すなわち、例えば、給水栓本体5に接続される通水管8が、壁面1に固定されることで、この給水栓本体5が、通水管8を介して、壁面1に取り付けられてもよい。
【0039】
また、給水栓カバー3は、その給水栓カバー3を給水栓2に取り付けるための取付部3jを備えているが、この取付部3jの替わりに、給水栓カバー3は、給水栓2を支持するようにして配置面としての壁面1に取り付けられるべく、背部側に、前記壁面1に固定される固定部(図示せず)を備えていてもよい。こうして、給水栓カバー3は、その背部側の固定部が壁面1に固定されることで、その壁面1に取り付けられる。そして、壁面1に取り付けられたこの給水栓カバー3によって、給水栓2が支持される。よって、この給水栓2は、給水栓カバー3を介して壁面1に取り付けられる。したがって、この場合には、給水栓2における固定部9となる固定座9aは、無くともよい。
【0040】
また、通水管接続口5aは、二つ設けられているが、一つであってもよく、また、三つ以上であってもよい。また、通水管接続口5aは、ボディ5bにおける左右の各側に形成されているが、壁面1に沿う方向に開口しているのであれば、上部あるいは下部等、その他の側に形成されていてもよい。そして、通水管8を構成する継手8bは、直状となって壁面1に沿って配管されるが、壁面1に沿うのであれば、直状ではなく曲がっていてもよい。
【0041】
また、給水栓カバー3において、第2開口部3bは、表側に少なくとも吐水管7の先端部分が現れるように開口していなくとも、吐水管7からの湯水の吐出を妨げないように開口するものであってもよい。すなわち、第2開口部3bは、吐水管7から吐出している湯水部分で開口していてもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上、詳述したところから明らかなように、この発明に係る給水装置によれば、次の効果がある。
【0043】
請求項1に記載された給水装置によれば、給水栓において、通水管接続口が、配置面に沿う方向に開口することから、その配置面に沿う方向で、通水管を接続することができ、配置面に沿う方向から手前側を向く方向に配管路を変更する継手を必要としないので、配置面からの突出量を小さくすることができる。さらに、給水栓が、配置面からの突出量が小さいため、給水栓に被せられる給水栓カバーにおいても、配置面からの突出量を小さくすることができる。そして、このように配置面からの給水栓および給水栓カバーの突出量を小さくできることから、この給水栓および給水栓カバーは、使用にあたってそれほど邪魔になることはない。その上、配置面からの給水栓の突出量を小さくできることから、湯水の吐出位置が、リフォーム前とそれほどずれることなく、湯水の使用に支障をきたすこともない。
【0044】
また、請求項2に記載された給水装置によれば、請求項1の効果に加えて、給水栓には、通水管接続口が複数設けられているので、一の通水管から供給される湯水を、他の通水管側と、この給水栓の吐出口側とに分岐させたり、あるいは、複数の通水管から供給される湯水を、この給水栓で合流させて吐出口から吐出させたりすることが可能となる。
また、請求項3に記載された給水装置によれば、請求項2の効果に加えて、給水栓における通水管接続口に通水管が接続されない場合には、給水栓カバーにおける、対応する通水管カバー接続口に取り付けられる補助カバーによって、通水管接続口を覆うことができる。
また、請求項4に記載された給水装置によれば、請求項1ないし3のいずれか1項の効果に加えて、給水栓の操作部が、給水栓本体から、配置面に沿う方向に進むにつれて配置面から離れるように斜め方向に突出するので、配置面からの給水栓本体の突出量が小さい場合でも、配置面に邪魔されることなく、操作部を操作することができる。
【0045】
また、請求項に記載された給水装置によれば、請求項1ないし4のいずれか1項の効果に加えて、給水栓本体は、配置面に固定される固定部を備えているので、その固定部が配置面に固定されることで、この給水栓本体、すなわち給水栓を配置面に取り付けることができる。
【0046】
また、請求項に記載された給水装置によれば、請求項の効果に加えて、配置面に取り付けるための固定部が、配置面に当接する座面を備えた固定座からなることから、給水栓本体は、配置面に安定して取り付けられる。
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
また、請求項7および8に記載された給水装置によれば、請求項5または6の効果に加えて、給水栓カバーが、取付部によって、給水栓に取り付けられ、そして、給水栓が配置面に取り付けられることから、この給水栓カバーを、給水栓を介して配置面に取り付けることができる。
【0051】
また、請求項に記載された給水装置によれば、請求項1ないし4のいずれか1項の効果に加えて、給水栓カバーが、給水栓を支持するようにして配置面に取り付けられることから、この給水栓カバーを介すことで、給水栓を配置面に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態の、平断面図である。
【図2】 同じく、側断面図である。
【図3】 同じく、斜視図である。
【図4】 同じく、給水栓のハンドルを外した状態の斜視図である。
【図5】 同じく、補助カバーを取り付けた状態の平断面図である。
【図6】 同じく、補助カバーを取り付けた状態の斜視図である。
【図7】 この発明の他の実施の形態の、図4相当図である。
【符号の説明】
1 壁面(配置面) 2 給水栓
3 給水栓カバー 3a 第1開口部
3b 第2開口部 3c 通水管カバー接続口
3j 取付部 4 給水栓カバー装置
5 給水栓本体 5a 通水管接続口
6 ハンドル(操作部) 7 吐水管(吐出口)
8 通水管 9 固定部
9a 固定座 9b 座面
10 通水管カバー 11 補助カバー
K 被掛止部

Claims (9)

  1. 建物の壁面等の配置面に取り付けられる給水栓と、前記配置面に沿って配管される通水管と、前記給水栓とは別体であってその給水栓に被せられてその給水栓の少なくとも給水栓本体を覆う給水栓カバーと、前記通水管とは別体であってその通水管を覆う通水管カバーとからなる、リフォーム用の給水装置であって、
    前記給水栓は、湯水の吐出および遮断を制御するバルブを備える前記給水栓本体と、前記バルブを操作するための操作部と、前記給水栓本体からの湯水が吐出する吐出口と、を有
    前記給水栓本体は、前記通水管を接続可能とすべく、前記配置面に沿う方向に開口する通水管接続口を備え
    前記給水栓カバーは、表側に前記操作部が現れるように開口する第1開口部と、表側に少なくとも前記吐出口の先端部分が現れるように開口する、または前記吐出口からの湯水の吐出を妨げないように開口する第2開口部とを備え、かつ、前記通水管カバーを接続可能な、通水管カバー接続口を備える、給水装置
  2. 前記通水管接続口と前記通水管カバー接続口とは、複数設けられている請求項1に記載の給水装置
  3. 前記複数の通水管カバー接続口は、前記通水管が接続されていない前記通水管接続口を覆う補助カバーを取付可能に形成されている、請求項2に記載の給水装置。
  4. 前記操作部は、前記給水栓本体から、前記配置面に沿う方向に進むにつれて前記配置面から離れるように斜め方向に、突出して設けられている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の給水装置。
  5. 前記給水栓本体は、前記配置面に取り付けられるべく、前記配置面に固定される固定部を備える、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の給水装置。
  6. 前記固定部は、前記給水栓本体の背部側に設けられて、前記配置面に当接する座面を備えた固定座からなる、請求項5に記載の給水装置。
  7. 前記給水栓カバーは、その給水栓カバーを前記給水栓に取り付けるための取付部を備える、請求項5または6に記載の給水装置。
  8. 前記取付部は、前記給水栓の前記固定部に掛け止められる被掛止部からなる、請求項7に記載の給水装置。
  9. 前記給水栓カバーは、前記給水栓を支持するようにして前記配置面に取り付けられるべく、背部側に、前記配置面に固定される固定部を備える、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の給水装置。
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