JP4053483B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4053483B2
JP4053483B2 JP2003310256A JP2003310256A JP4053483B2 JP 4053483 B2 JP4053483 B2 JP 4053483B2 JP 2003310256 A JP2003310256 A JP 2003310256A JP 2003310256 A JP2003310256 A JP 2003310256A JP 4053483 B2 JP4053483 B2 JP 4053483B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyimide film
semiconductor
semiconductor element
film
semiconductor device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003310256A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005079453A (ja
Inventor
極 徳久
和宣 早田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel and Sumikin Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel and Sumikin Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel and Sumikin Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Steel and Sumikin Chemical Co Ltd
Priority to JP2003310256A priority Critical patent/JP4053483B2/ja
Publication of JP2005079453A publication Critical patent/JP2005079453A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4053483B2 publication Critical patent/JP4053483B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/01Chemical elements
    • H01L2924/01019Potassium [K]
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/095Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00 with a principal constituent of the material being a combination of two or more materials provided in the groups H01L2924/013 - H01L2924/0715
    • H01L2924/097Glass-ceramics, e.g. devitrified glass
    • H01L2924/09701Low temperature co-fired ceramic [LTCC]
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/10Details of semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/102Material of the semiconductor or solid state bodies
    • H01L2924/1025Semiconducting materials
    • H01L2924/10251Elemental semiconductors, i.e. Group IV
    • H01L2924/10253Silicon [Si]

Landscapes

  • Wire Bonding (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Description

本発明は、複数の半導体素子が搭載された実装基板をポリイミドフィルムで一括被覆する半導体装置の製造方法に関するものであり、特に、弾性表面波装置のような半導体素子と配線基板間に中空部を有する半導体装置の製造方法に関するものである。
半導体素子を下向きにして接続するフェイスダウン方式による半導体素子の実装方法による半導体装置の製造方法は、まず両者を電気的に接続し、その後、半導体素子を樹脂で被覆するのが一般的である。実装後の半導体素子を、実装基板の半導体素子接続面の全面に、金型とモールディングコンパウンドを用いて被覆するトランスファーモールドや、下記特許文献1に示されるような、実装基板の半導体素子接続面の略全面を液状封止材により被覆する製造方法がある。これらの方法は、実装基板に複数の半導体素子を一括で樹脂封止できる点で生産性に優れているが、製造工程が煩雑であることや、被覆皮膜が不均一となるという問題点がある。
特開平9−213741号公報 特開平2−186662号公報 特開平7−111438号公報 特開平8−332646号公報
また、弾性表面波装置のように、半導体素子(弾性表面波素子)と配線基板の間に空間を必要とする中空構造を有する半導体装置の場合、加工時に樹脂が液状となる材料を使用した場合に、半導体素子と配線基板との空間に樹脂が入り込むという問題点がある。そのため、従来は、弾性表面波装置の封止方法としては、予めキャップ状構造体に成型されたセラミックや金属あるいは樹脂等により、単数毎に半導体素子を封止していく製造方法が行われていた。しかし、この方法は、半導体装置の小型化や生産性に問題がある。
そこで、特許文献2では、素子と基板とを第1と第2との気密封止材料を用いて接合する方法を提案しているが、工程が2段階となるため生産効率が悪いという欠点がある。また、特許文献3には、金属粒子含有接着剤を用いこれを更に半田材で被覆した弾性表面波装置が示されている。しかし、この方法も液状の樹脂を使用することを前提とするもので、またその製造には多数の工程を必要とするものであった。
一方、従来より、配線基板とフィルムをボイドを生じないように積層するために、真空積層装置が用いられている。特許文献4には、例えば、プリント配線基板とフィルム状フォトレジスト形成層を積層する場合に用いられる真空積層装置と真空積層方法が示されている。しかし、ここに示された技術は、回路高さが80μm以下で比較的凹凸差が小さい基板を被積層体とするものであり、ここに開示された事項をもって半導体素子の搭載された実装基板とフィルム材料とを積層することは困難であった。例えば、厚さが数mmの半導体素子が実装された実装基板とフィルム材料とを、真空積層装置により製造する場合、基板上の凸部(素子部分)に圧力が集中するため、凹凸段差の大きな半導体素子実装部分に、その段差より薄い樹脂フィルムを追従させ貼り付けようとすると、樹脂フィルムに破れが生じたり、厚みが不均一となったりして非常に困難とされていた。そのため段差を完全に埋めるために、段差以上の厚さの樹脂フィルムを用いることも考えられるが、使用する樹脂フィルムが厚くなり、凹凸段差間などにボイドが生じやすくなるという題点を有していた。
本発明は、被覆材に液状材料を用いることなく、半導体素子と配線基板間に中空部を有する半導体素子実装基板と可とう性ポリイミドフィルムとを、ボイドなどの欠陥を生じさせることなく被覆し、信頼性の高い半導体装置を製造する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために検討を重ねた結果、本発明者等は、凹凸段差の比較的大きな、半導体素子を搭載した実装基板をフィルム材料により被覆するにあたり、特定の機能を有する装置と特定のフィルム材料とを使用することで上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、複数の半導体素子が搭載された実装基板の半導体素子接続面側をポリイミドフィルムにより被覆した半導体装置の製造方法であって、
1)半導体素子と配線基板間の少なくとも一部に中空部を有するように半導体素子が搭載された実装基板を準備し、
2)前記実装基板と可とう性ポリイミドフィルムとを、真空化又は排気化手段と加圧気体による加圧手段を有する成形室内に、前記実装基板の半導体素子接続面側と前記可とう性ポリイミドフィルムとを対向して配置し、
3)成形室内を所定時間真空状態に保持し、その後、前記加圧手段に加圧気体を供給することにより、実装基板の半導体素子接続面の略全面を前記可とう性ポリイミドフィルムで密着、被覆すること、及び
4)前記可とう性ポリイミドフィルムがシロキサン変性ポリイミドフィルムであって、半導体素子周囲の密着、被覆が加熱硬化を伴って行われること、を特徴とする半導体装置の製造方法である。
ここで、a)実装基板の半導体素子接続面への可とう性ポリイミドフィルムの密着、被覆が、60〜180℃の範囲で加熱下、加圧気体により形状が変化可能な膜体との接触により行われること、b)半導体素子が弾性表面波用素子であり、配線基板上にフェイスダウン方式で実装されたこと、又は、c)可とう性ポリイミドフィルムがシロキサン変性ポリイミドフィルムであって、半導体素子周囲の密着、被覆が加熱硬化を伴って行われることは、本発明の好ましい態様である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明によって製造される半導体装置は、実装基板の半導体素子接続面側であって、複数の半導体素子を含む範囲の面が、可とう性ポリイミドフィルムにより、一括で被覆されている。そして、実装基板は、配線基板に複数の半導体素子が、配線基板と半導体素子との間に中空部を有するように搭載されている。すなわち、半導体装置の個々の半導体素子はポリイミドフィルムによって保護されている。
配線基板とその上に搭載される半導体素子の間は、弾性表面波装置の構造で知られるように中空部を有するが、本発明においては、その基板上の半導体素子のすべてが中空部を有している必要はなく、その少なくとも一部の素子と基板間に中空部を有していればよい。
被覆層となるポリイミドフィルムは、半導体素子を含む範囲の面を被覆する際に可とう性を示せばよく、加熱硬化後には可とう性を示す必要はない。ポリイミドフィルムを構成するポリイミドとしては、イミド化が完了したポリイミドの他に、前駆体状態のポリイミドが好ましく使用される。前駆体状態のポリイミドフィルムを用いた場合には、通常被覆後に熱処理により硬化される。また、本発明でいうポリイミドフィルムは、前駆体状態のポリイミド、ポリアミドイミド等のポリイミド類から構成されるポリイミドフィルムに限られず、ポリイミド類を主成分とし、これにエポキシ樹脂等の他の樹脂を配合したポリイミド樹脂組成物から構成されるポリイミドフィルムを含む。
次に、可とう性ポリイミドフィルムについて更に詳細に説明する。
本発明で使用される可とう性のポリイミドフィルムは半導体素子被覆工程時に可とう性を示すものであれば特に限定されるものでは無い。好ましくは、テトラカルボン酸二無水物成分とジアミノシロキサン成分を含有するジアミン成分からなる可とう性ポリイミド樹脂(この章で、ポリイミド樹脂というときは、前駆体状態のポリイミド樹脂を含む意味で使用される。)が使用できる。このようなポリイミド樹脂としては、下記一般式(1)及び一般式(2)で表される繰り返し単位を有するものが例示される。
Figure 0004053483
Figure 0004053483
一般式(1)において、Ar1は芳香族テトラカルボン酸二無水物から生じる4価の芳香族基を示し、R1、R2は炭素数1〜6の2価のアルキレン基又はフェニレン基であり、好ましくは、炭素数が3〜5のポリメチレン基又はフェニレン基である。R3〜R6は炭素数1〜6の炭化水素基を示し、メチル基、エチル基、プロピル基又はフェニル基からなるものが好ましい。nは平均繰り返し数であり、1〜10の数であるが、好ましくは3〜9の数である。また、一般式(2)中のAr2はAr1と同様に芳香族テトラカルボン酸二無水物から生じる4価の芳香族基を示す。Ar3は芳香族ジアミンを示すが、この芳香族ジアミンは水酸基、アミノ基、又はカルボキシル基から選ばれる官能基を有していても良い。
上記一般式(1)及び一般式(2)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂は芳香族テトラカルボン酸二無水物成分と芳香族ジアミンとジアミノシロキサンからなるジアミン成分とを反応させることにより得られる。
芳香族テトラカルボン酸二無水物の好ましい具体例としては、3,3',4,4'-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4' -ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3' ,4,4' -ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらの他にその一部として3,3' ,4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3' ,3,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8,-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物等を併用することも好ましい。で
芳香族ジアミンとしては、1)NH2-Ar-Ar-NH2(Arは置換基を有してもよい芳香族環を示す)で表されるビフェニル系ジアミン化合物、2)NH2-Ar-X-Ar-NH2(XはO、CO、SO2、S、CH2、C(CH3)2、C(CF3)2等の2価の基を示す)で表されるジフェニルエーテル系ジアミン化合物、ベンゾフェノン系ジアミン化合物、ジフェニルスルホン系ジアミン化合物、ジフェニルメタン系ジアミン化合物、2,2-ビス(アミノフェニル)プロパンなどのジフェニルアルカン系ジアミノ化合物、3)ジ(フェノキシ)ベンゼン系ジアミン化合物、ジフェニルベンゼン系ジアミン化合物、ジ(フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン系ジアミン系化合物、ビス(フェノキシフェニル)スルホン系ジアミン化合物等の芳香族環、好ましくはベンゼン環を2個以上、特に2〜5個有する芳香族ジアミン化合物を主として含有する芳香族ジアミンを挙げることができ、それらを単独あるいは混合して使用できることができる。
芳香族ジアミンの好ましい具体例としては、2,2-ビス(3-アミノフェノキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)プロパン、1,5-ビス(4-アミノフェノキシ)ペンタン、3,3-ビス(3-アミノフェノキシフェニル)スルホン、4,4-ビス(3-アミノフェノキシフェニル)スルホン、3,3-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)スルホン、3,3-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)スルホン、3,3-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)スルホン、4,4-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)スルホン、4,4-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)スルホン、2,2-ビス(3-アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2-2―ビス(4-アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4-(p-フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4-(m-フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン等の3つ以上の芳香環を有するジアミンが挙げられる。
ポリイミドフィルムの材料中に、ポリイミド樹脂の他にエポキシ樹脂を配合する場合は、更に、上記芳香族ジアミンの1部にエポキシ樹脂と反応性を有する官能基を有するジアミンを配合してもよい。かかる芳香族ジアミンとしては、下記一般式(3)で表されるものがある。
NH2―Ar3(X)m―NH2 (3)
(但し、Ar3は3価又は4価の芳香族基を示し、Xは水酸基、アミノ基、カルボキシル基を示し、mは1又は2を示す)
このようなエポキシ樹脂に対して反応性官能基を有する芳香族ジアミンとしては、2,5-ジアミノフェノール、3,5-ジアミノフェノール、4,4'-(3,3'-ジヒドロキシ)ジアミノビフェニル、4,4'-(2,2'-ジヒドロキシ)ジアミノビフェニル、2,2'-ビス(3アミノ-4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3'、4,4'-ビフェニルテトラアミン、3,3'、4,4'-テトラアミノジフェニルエーテル、4,4'-(3,3'-ジカルボキシ)ジフェニルアミン、3,3'-ジカルボキシ-4,4'-ジアミノジフェニルエーテル等が挙げられ、4,4'-(3,3'-ジヒドロキシ)ジフェニルアミンは好ましいものの1つである。これらの芳香族ジアミンを用いることにより加熱硬化時にエポキシ樹脂と反応し架橋機構を形成するため、ポリイミドフィルムの接着強度、耐薬品性を更に向上させることができる。上記エポキシ樹脂に対して反応性官能基を有する芳香族ジアミンは、全芳香族ジアミンの少なくとも1モル%以上用いることができるが、好ましくは1〜10モル%の範囲である。
ジアミノシロキサンとしては、下記一般式(4)で表されるものが挙げられる。
Figure 0004053483
上記式中ジアミノシロキサンの平均n数は、好ましくは1〜10の範囲であり、より好ましくは1〜8の範囲である。nの値がこの値より大きいと接着性が低下するので好ましくない。これらのジアミノシロキサンを用いてポリイミド樹脂中にシロキサン構造単位を導入することにより、可とう性ポリイミドフィルムに、加熱圧着による流動性を与え、加工時の応力緩和効果を持たせながら、被覆性を向上させることができる。
本発明で使用する可とう性ポリイミドフィルムは、予めイミド化されたフィルムを用いても良く、あるいはポリイミド前駆体であるポリアミック酸構造を有するフィルムを用い、被覆後に加熱イミド化しても良い。本発明のポリイミド樹脂の重合方法は特に限定されるものではなく、公知の重合方法を用いることができる。
なお、可とう性ポリイミドフィルムを構成する樹脂には、公知のカップリング剤、充填剤、顔料、チクソトロピー性付与剤、消泡剤等を、適宜配合してもよい。これらのものは、200℃程度の温度で、分解、揮散しないものが好ましい。また、ポリイミド樹脂は、他の樹脂と混合して使用することもできるが、その場合には他の樹脂成分の量は40wt%以下、好ましくは30wt%以下とすることがよい。
また、ポリイミドフィルムを構成する樹脂に、他の樹脂成分としてエポキシ樹脂を添加することも好ましく、この場合、エポキシ樹脂の種類は特に制限されないが、好ましいエポキシ樹脂として、多官能固形エポキシ樹脂が挙げられる。ここで、多官能固形エポキシ樹脂という場合には3以上のエポキシ基を有するものをいう。エポキシ樹脂を添加する場合、前記官能基を有するポリイミドを使用することができる他、必要により硬化促進の目的でエポキシ樹脂硬化剤を使用することもできる。エポキシ樹脂硬化剤の具体例としては、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック等のフェノール類、無水ピロメリット酸、無水フタル酸等の酸無水物類などが挙げられる。
ポリイミドフィルムは、ポリイミド樹脂類又はこれに上記のような成分を添加したポリイミド樹脂組成物を、適当な有機溶媒に溶解したものを公知の方法でフィルム化することが可能である。好適なフィルム化方法の具体例としては、ポリイミド樹脂及び必要によりエポキシ樹脂その他の成分よりなる樹脂を溶媒に溶解し、得られた樹脂溶液を適当な基材上に公知の方法でコーティングした後、乾燥し基材から剥離する方法が挙げられる。
樹脂溶液が塗布される基材(支持基材)は、特に限定されるものではないが、その表面が剥離しやすくするために離型処理されている金属箔又はPETフィルムがよい。好ましい基材の厚さは100μm以下、更に好ましくは20〜80μmの範囲である。基材上の接着フィルムの好ましい厚さは、フィルムとして使用される状態で、60μm以下であることがよく、特に、40〜50μmの範囲であることが好ましい。この状態においては、数%の溶媒を含んでいてもよい。
上記フィルム化の際に用いられる溶媒として代表的なものは、N,N'-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N'-ジメチルアセトアミド(DMAc)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)、ジグライム、シクロヘキサノン、1,4-ジオキサン(1,4-DO)などである。また、フィルム成形時の溶媒として、ポリイミド樹脂製造時に用いた溶媒をそのまま使用してもよい。
乾燥されて得られたポリイミドフィルムは可とう性ポリイミドフィルムとしてそのまま使用することができるが、必要によりイミド化を一部又は全部進行させた可とう性ポリイミドフィルムとして使用することもできるが、イミド化を完全には進行させない状態で使用することが有利である。また、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を添加する場合は、硬化を進行させないことが有利である。
本発明によれば、複数の半導体素子が搭載された実装基板上の半導体素子を、可とう性ポリイミドフィルムにより、ボイドやフィルムの破れを生じさせることなく簡便な方法で一括して被覆することができるので生産性に優れている。また、本発明の製造方法では、半導体素子の被覆を配線基板と半導体素子との間の中空部を残したまま行なうことができることから、特に、表面弾性波素子やCCD素子を搭載する装置の製造に適している。
次に、本発明の製造方法をの一例を図面を参照して説明する。
図1は本発明の半導体装置の一例である弾性表面波装置の一部を示す概略断面図である。図1の例では、半導体素子2が銅などの導体層から形成される配線回路5を有する配線基板1に接続部4を介して電気的に接続されており、更に、半導体素子2と配線基板1との間には、中空部(空間)6を残して、半導体素子全体2とその周辺の配線基板1を覆うようにポリイミドフィルムによる被覆層3が形成されている。この例では接続部4はバンプにより構成されているが、本発明はこの接続部分を特徴とするものではないので、この電気的接続構造には制限されない。図1において、被覆層3を除いた部分を実装基板といい、配線基板1上に半導体素子2が搭載された面を半導体素子接続面という。本発明の製造方法は、半導体素子の厚さが0.2〜1mmの範囲のものに対して有利である。
図1に示された被覆層3は、半導体素子2の上部及び側部、更に半導体素子の周辺部分の配線基板1に密着して接着している。このことにより、半導体素子2と配線基板1との接着強度を高め、半導体装置の固定を確実にすることができる。そして、かかる構造により不均一な応力の発生をも減少させることができる。
前記中空部6には、空気、窒素、不活性ガス等が存在されるが、温度変化により内部の圧力が高まった時に、ポリイミドフィルムが破れたり、配線基板より剥離しないよう、ポリイミドフィルムの強度や配線基板との接着力は十分高いものが設定される。また、配線基板1の材質は、特に限定されるものでは無いが、セラミック、ガラス、樹脂等の材質のものを使用できる。
被覆層3は、可とう性ポリイミドフィルムから形成されるものであれば特に限定されるものでは無いが、前記のように接着性、強度、成形性、信頼性の点で、ポリイミド構造単位中にシロキサン構造単位を有するシロキサン変性ポリイミドから製造されるフィルム材料であることが好ましい。ここで、シロキサン変性ポリイミドには、接着性向上のためのカップリング剤や流動性や硬化性の付与のためのエポキシ樹脂、あるいは線膨張の低減のためフィラー等が適宜配合されていてもよい。かかるシロキサン変性ポリイミドは、容易にフィルムを形成することが可能である。フィルムの形成方法としては、上記シロキサン変性ポリイミド又はこれを主成分とする樹脂組成物をn−メチル2−ピロリドン等の溶剤に溶かしワニス状とし、これを離型処理を施したPET等の基材フィルムに塗工し、加熱乾燥して溶剤を取り除くことで可とう性ポリイミドフィルムを得ることができる。
被覆層3を形成するポリイミドフィルムの厚みは、厚いほど強度的には有利であるが、15〜400μm、好ましくは25〜150μmの厚さ範囲が好ましい。また、ポリイミドフィルムは、半導体素子を被覆する際に可とう性を有していればよいが、室温で可とう性ポリイミドフィルムが可とう化した場合、ボイドを残さず半導体装置に可とう性ポリイミドフィルムを被覆するのが困難であるため、40℃以上の温度で可とう化するポリイミドフィルムが好ましい。また、本発明の製造方法で使用される製造装置内の膜体13の耐熱性の問題やその他の条件から、加工温度の上限は200℃以下であることが好ましく、したがって、40〜180℃の温度範囲で可とう化するポリイミドフィルムが好ましい。被覆層3を形成するポリイミドフィルムは、可とう性ポリイミドフィルムから生じるが、被覆層形成後は加熱硬化又は冷却等により可とう性を有しなくてもよい。
次に、本発明における半導体装置の製造方法を、その製造工程の一例を示す図2を参照して説明する。
本発明では、製造装置として、製造装置内の成形室内を真空(減圧)にする手段又は排気する手段(以下、両者を排気手段等ともいう)及び加圧する手段を備えており、これを用いて工程中、真空化、排気又は加圧が行われる。真空ポンプ等の排気手段等は、管14及び15と接続して、成形室内を真空としたり、成形室内のガスを排気したりする。また、コンプレッサー等の加圧手段は、管15と接続して、成形室内を加圧する。管15の先には切替え弁が設けられ、排気手段等と加圧手段との切替えが行われる。この加圧手段は、半導体素子を搭載した実装基板とフィルム材料とを加圧密着させるために使用され、膜体13を介して行われる。
図2において、成形室は上部熱天板ブロック体11と下部ブロック体12の間に、一定の空間を有して設けられている。この上部熱天板ブロック体11と下部ブロック体12の両方又は一方は、可動とされ、実装基板やフィルム等の原料が搬入されるときは、成形室を開放し、フィルムを密着、被覆させるときは、成形室を密閉する構造となっている。成形室内の密閉化の手段は制限されず、下部ブロック体12を固定し、上部熱天板ブロック体11を昇降して密閉された成形室を形成してもよい。なお、図2に示したように、下部ブロック体12に対向した面は平面形状とすることが有利である。
成形室内には、上部熱天板ブロック体11及び下部ブロック体12の対向面内に設けられ、気体加圧により実装基板の表面形状に合わせて変形し、被形成体である可とう性ポリイミドフィルムを実装基板表面に加圧密着可能な膜体13を有する。膜体13は、伸縮性、可とう性、耐熱性等を有する材質が用いられ、例えばシリコンゴムやフッ素ゴム等の材質が使用される。
また、装置には、前記のように密閉された成形室内を真空引きする排気手段等と、実装基板とポリイミドフィルム3との加圧接着のための膜体13を変形させる気体加圧手段を備えている。装置には、吸引手段と気体加圧手段に接続される管15及び14が設けられ、図2では、上部及び下部ブロック体の略中央に設けられているが、その位置は任意である。
上部熱天板ブロック体11及び下部ブロック体12には、実装基板やポリイミドフィルムを加熱するために、又は成形室内を加温するために加熱手段を具備していることが好ましい。加熱手段には、電気ヒーターを用いることができるが、熱媒や蒸気などの加熱流体を循環させてもよい。
このような、機構や機能を有した装置は、真空積層装置として知られており、例えば、特許文献4に記載の装置や名機製作所株式会社製の真空積層装置MVLP-500などを使用できる。かかる真空積層装置は、被覆される実装基板と可とう性ポリイミドフィルムを所定間隔毎に連続的に、上部熱天板ブロック11と下部ブロック体12の対向面の空間に供給する機能を有していることが有利である。
本発明における半導体装置の製造方法では、まず、図2の(a)に示すように、上部熱天板ブロック体11と膜体13を備えた下部ブロック12との間に、実装基板と可とう性ポリイミドフィルム3を、半導体素子実装面と熱可とう性ポリイミドフィルムが対向するように配置する。後の工程で、可とう性ポリイミドフィルム3は膜体13により加圧されるので、可とう性ポリイミドフィルム3は膜体13側に配置される。また、このとき実装基板と可とう性ポリイミドフィルム3は、接触した状態、あるいは近接離間した状態で配置される。次いで、下部ブロック体12を上部熱天板ブロック体11に対して近接移動させることにより密閉された成形室を形成する。
次いで、図2の(b)に示すように、下部ブロック体12と上部熱天板ブロック体11からなる密閉された成形室内を、真空手段により減圧する。なお、下部ブロック体12下部及び上部熱天板ブロック体11上部よりの空気吸引量は略同等に設定し、膜体13は下部ブロック体12から離間しないよう設定されることが望ましい。
成形室内の減圧が完了したら、図2の(c)に示すように、下部ブロック体12下部よりの空気吸引を停止して圧縮空気を供給し、膜体13を下部ブロック体12より離間するように膨らませて、可とう性ポリイミドフィルムを半導体素子が搭載された実装基板に加圧、密着させる。このとき、被成形体(可とう性ポリイミドフィルムと半導体素子が搭載された実装基板)には上部熱天板ブロック体11の熱が伝播されており、可とう性ポリイミドフィルムの軟化を助け、実装基板との密着性と接着性を高める。更には、密着後の可とう性ポリイミドフィルムのイミド化又は硬化を促進させてもよい。
実装基板へのポリイミドフィルム3の被覆が完了したら、図2の(d)に示すように、下部ブロック体12からの圧縮空気供給、上部熱天板ブロック体11からの空気吸引を停止し、成形室内を大気圧状態にもどし、下部ブロック体12を離間移動させ、フィルム材により被覆された実装基板からなる半導体装置を取り出す。
上記製造方法により半導体実装基板上の略全面に被覆した後、ポリイミドフィルムの硬化等が必要な場合は、熱風オーブンなどを用い、溶剤の除去、エポキシ樹脂の硬化、イミド化のため、好ましくは130〜180℃の温度で熱処理するとよい。
以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の各種物性値等は下記測定方法によるものである。
[ガラス転移温度]
ポリイミド樹脂溶液を離型処理されたアルミ支持基材に、乾燥後50μmになるように塗布し、その後80℃、15分、次いで180℃、60分熱風乾燥機中で乾燥後、アルミ支持基材から引き剥がし、熱処理したポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムを、粘弾性測定装置(レオメトリック社製)で昇温させながら動的粘弾性挙動を調べた。1Hzにおける20〜350℃までの動的損失正接(tanδ)を測定し、そのピークをガラス転移温度とした。
[貯蔵弾性率]
ポリイミド樹脂溶液を離型処理されたアルミ支持基材に、乾燥後50μmになるように塗布し、その後80℃、15分、次いで180℃、60分熱風乾燥機中で乾燥後、アルミ支持基材から引き剥がし、熱処理したポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムを用いて、粘弾性測定装置(レオメトリック社製)で1Hzにおける20〜350℃までの貯蔵弾性率E'の測定を行った。このときの25℃における測定値を貯蔵弾性率E’の値とした。
[ピール強度]
ポリイミド樹脂溶液を離型処理されたアルミ支持基材に、乾燥後50μmになるように塗布し、その後80℃、15分、次いで120℃、10分熱風乾燥機中で乾燥後、アルミ支持基材から引き剥がしポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムを厚さ0.5mmのアルミナセラミック板(京セラ製A-445)とポリイミドフィルム層とが接するように、160℃、0.5MPa、60秒間のラミネート条件で名機製作所製真空ラミネーターMVLP-500を用いてラミネートした。その後、180℃、60分間熱風乾燥機中で加熱による硬化処理を行い、ポリイミドフィルム層を被覆したアルミナセラミック板を形成した。引張試験機にてアルミナセラミック板とポリイミドフィルムの90度方向での接着強度を引張り速度20mm/分の条件にて常温で測定した値をピール強度とした。
実施例1
乾燥窒素ガス導入管、温度計、攪拌機を備えた、500mlのセパラブルフラスコに3,3',4,4'-オキシジフタル酸二無水物(ODPA)71.59g 0.2308モル、トリエチレングリコールジメチルエーテル130gを入れ、窒素ガスを流し、系中を室温で良く混合した。次に、PSX-X(平均分子量740のジアミノシロキサン:東レダウコーニング社製 BY16-853X)100.00g 0.1316モルを滴下し、室温で約2時間撹拌した。続いて、この反応溶液を窒素雰囲気下において190℃に加熱して、縮合水を除去しながら15時間加熱攪拌した。次いで、この反応溶液を室温まで冷却し、1,5-ビス(4-アミノフェノキシ)ペンタン28.41g 0.0992 モル及びトリグライム150gを加え、この反応溶液を窒素雰囲気下40℃に加熱して約2時間撹拌し、ポリイミド前駆体樹脂溶液を得た。
前記した各測定条件によりフィルム特性を測定したところ、ガラス転移温度が48℃、貯蔵弾性率が0.5GPa、ピール強度が1.5kN/mであった。
次に、得られたポリイミド樹脂溶液を離型処理されたアルミ箔に乾燥後50μmになるように塗布し、その後80℃、15分、次いで120℃、10分熱風乾燥機中で乾燥後、アルミ支持基材から引き剥がし、可とう性のポリイミド前駆体フィルムを得た。
次いで、160℃に保たれた、真空化及び排気化が可能であって、かつ気体による加圧機構を有する装置の成形室内に、図2(a)に示したように実装基板と可とう性のポリイミドフィルムとを配置した。ここで、実装基板には、アルミナセラミック基板上に、幅1mm、長さ1.5mm、高さ0.5mmの複数のシリコンチップがセラミック面より0.05mmの中空部を有するように搭載されたもので、複数のシリコンチップの間隔は0.5mm間隔であり、シリコンチップはフェイスダウン方式でボンディングされた実装基板を用いた。
実装基板と可とう性のポリイミドフィルムとを、実装基板の半導体素子接続面側と可とう性ポリイミド前駆体フィルムとが対向するように上部熱天板ブロック体11と気体による加圧機能を有する膜体13を備えた下部ブロック体12との間に配置した後、成型室内を密閉し、4hPaになるまで減圧した(図2(b))。その後、図2(c)に示したように装置の成形室内に加圧気体を供給することにより、0.5MPaの圧力で60秒間保持し、実装基板の半導体素子接続面の略全面を可とう性ポリイミドフィルムにより被覆した。
装置の成形室から取り出された被覆層付き実装基板は、その後、熱風乾燥機中で180℃、30分の加熱による硬化処理を行った。硬化処理後のイミド化率を測定したところ95%以上イミド化していることが赤外吸収スペクトルの分析により確認された。得られた被覆層付きの半導体装置は、複数のシリコンチップ間にポリイミドの被覆層が十分に充填され、かつフィルム全面において、破れ無く被覆されていた。更に、断面形状を観察したところ、半導体素子とアルミナセラミック基板との間の中空部に、可とう性ポリイミドの侵入は観察されなかった。さらにチップ間をダイシング装置を用い、複数の単位半導体装置に分割したところ、各単位の半導体装置は完全にフィルムにより被覆され、かつ密閉されていた。
実施例2
乾燥窒素ガス導入管、温度計、攪拌機を備えた、500mlのセパラブルフラスコに3,3',4,4'-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)0.110モル、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)200g及びキシレン10gを入れ、窒素ガスを流し、系中を室温で良く混合した。次に、PSX-X(平均分子量740のジアミノシロキサン:東レダウコーニング社製 BY16-853X)0.015モルを滴下し、この反応溶液を攪拌下で氷冷し、2,2'-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)プロパン(BAPP)0.090モル、及び4,4'-ジアミノ-3,3'-ヒドロキシ-ビフェニル(HAB)0.004モルを添加し、室温にて2時間攪拌しポリアミック酸を得た。このポリアミック酸を190℃に昇温、14hr加熱、攪拌を続け、加熱時に発生する水を系外に除きポリイミド樹脂溶液を得た。なお、得られたポリイミド樹脂のイミド化率は赤外吸収スペクトル分析法を用いて測定したところ、イミド閉環により生じるイミド環に起因する吸収ピークが95%以上であり、ほぼ完全にイミド化されたポリイミド樹脂であることが確認された。
次に、得られたポリイミド樹脂溶液の固形分100重量部に対し、ノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製BREN-S)25重量部を混合し、3時間攪拌させて、エポキシ樹脂混合のポリイミド樹脂溶液を調製した。前記した各測定条件によりフィルム特性を測定したところ、ガラス転移温度が173℃、貯蔵弾性率が1.9GPa、ピール強度が2.0kN/mであった。
上記混合ポリイミド樹脂溶液を離型処理されたアルミ箔に乾燥後50μmになるように塗布し、その後80℃、15分、次いで120℃、10分熱風乾燥機中で乾燥後、アルミ支持基材から引き剥がし、可とう性ポリイミドフィルムを得た。
次いで、160℃に保たれた、真空化及び排気化が可能であって、かつ気体による加圧機構を有する装置の成形室内に、図2(a)に示したように実装基板と可とう性のポリイミドフィルムとを配置した。ここで、実装基板には、アルミナセラミック基板上に、幅1mm、長さ1.5mm、高さ0.5mmの複数のシリコンチップがセラミック面より0.05mmの中空部を有するように搭載されたもので、複数のシリコンチップの間隔は0.5mm間隔であり、シリコンチップはフェイスダウン方式でボンディングされた実装基板を用いた。
実装基板と可とう性のポリイミドフィルムとを、実装基板の半導体素子接続面側と可とう性ポリイミド前駆体フィルムとが対向するように上部熱天板ブロック体11と気体による加圧機能を有する膜体13を備えた下部ブロック体12との間に配置した後、成型室内を密閉し、4hPaになるまで減圧した(図2(b))。その後、図2(c)に示したように装置の成形室内に加圧気体を供給することにより、0.5MPaの圧力で60秒間保持し、実装基板の半導体素子接続面の略全面を可とう性ポリイミドフィルムにより被覆した。
装置の成形室から取り出された被覆層付き実装基板は、その後、熱風乾燥機中で180℃、30分の加熱による硬化処理を行った。得られた被覆層付きの半導体装置は、複数のシリコンチップ間にポリイミドの被覆層が十分に充填され、かつフィルム全面において、破れ無く被覆されていた。更に、断面形状を観察したところ、半導体素子とアルミナセラミック基板との間の中空部に、可とう性ポリイミドの侵入は観察されなかった。さらにチップ間をダイシング装置を用い、複数の単位半導体装置に分割したところ、各単位の半導体装置は完全にフィルムにより被覆され、かつ密閉されていた。
半導体装置の一例である弾性表面波装置の概略断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法を説明するための工程図を示す。
符号の説明
1 配線基板
2 半導体素子(弾性表面波素子)
3 ポリイミドフィルム(層)
4 接続部
5 配線回路
6 中空部
11 上部熱天板ブロック体
12 下部ブロック体
13 膜体
14、15 管

Claims (3)

  1. 複数の半導体素子が搭載された実装基板の半導体素子接続面側をポリイミドフィルムにより被覆した半導体装置の製造方法であって、
    1)半導体素子と配線基板間の少なくとも一部に中空部を有するように半導体素子が搭載された実装基板を準備し、
    2)前記実装基板と可とう性ポリイミドフィルムとを、真空化又は排気化手段と加圧気体による加圧手段を有する成形室内に、前記実装基板の半導体素子接続面側と前記可とう性ポリイミドフィルムとを対向して配置し、
    3)前記成形室内を所定時間真空状態に保持し、その後、前記加圧手段に加圧気体を供給することにより、前記実装基板の半導体素子接続面を前記可とう性ポリイミドフィルムで密着、被覆すること、及び
    4)前記可とう性ポリイミドフィルムがシロキサン変性ポリイミドフィルムであって、前記半導体素子周囲の密着、被覆が加熱硬化を伴って行われること、
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記実装基板の半導体素子接続面への前記可とう性ポリイミドフィルムの密着が、60〜180℃の範囲で加熱下、加圧気体により形状が変化可能な膜体との接触により行われる請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 半導体素子が弾性表面波用素子であり、配線基板上にフェイスダウン方式で実装された請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法。
JP2003310256A 2003-09-02 2003-09-02 半導体装置の製造方法 Expired - Fee Related JP4053483B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003310256A JP4053483B2 (ja) 2003-09-02 2003-09-02 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003310256A JP4053483B2 (ja) 2003-09-02 2003-09-02 半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005079453A JP2005079453A (ja) 2005-03-24
JP4053483B2 true JP4053483B2 (ja) 2008-02-27

Family

ID=34412181

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003310256A Expired - Fee Related JP4053483B2 (ja) 2003-09-02 2003-09-02 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4053483B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101445614B (zh) * 2007-11-28 2012-02-15 中国科学院微电子研究所 一种制作聚酰亚胺有机镂空薄膜的方法
CN101960578B (zh) 2008-04-18 2013-01-02 松下电器产业株式会社 倒装芯片安装方法和倒装芯片安装装置及其所使用的工具保护膜
JP5860628B2 (ja) * 2011-07-29 2016-02-16 リンテック株式会社 転写装置および転写方法
JP5953033B2 (ja) * 2011-11-21 2016-07-13 リンテック株式会社 シート貼付装置および貼付方法
JP6027672B2 (ja) * 2015-12-21 2016-11-16 リンテック株式会社 分割装置および分割方法
US11166363B2 (en) * 2019-01-11 2021-11-02 Tactotek Oy Electrical node, method for manufacturing electrical node and multilayer structure comprising electrical node

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005079453A (ja) 2005-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6819293B2 (ja) 仮貼り用積層体フィルム、仮貼り用積層体フィルムを用いた基板加工体および積層基板加工体の製造方法、ならびにこれらを用いた半導体装置の製造方法
WO2018237377A1 (en) CURABLE POLYIMIDES
JP6555126B2 (ja) ポリイミド樹脂、これを用いた樹脂組成物および積層フィルム
JP6303503B2 (ja) 樹脂組成物、硬化膜、積層フィルム、および半導体装置の製造方法
CN108603028B (zh) 树脂组合物、树脂层、临时粘贴粘接剂、层叠膜、晶片加工体及其应用
US20220204696A1 (en) Phenolic functionalized polyimides and compositions thereof
TWI500733B (zh) 半導體裝置製造用遮罩片材及使用其之半導體裝置的製造方法
JP3979792B2 (ja) 静電チャック装置用接着シート及び静電チャック装置
TWI546322B (zh) 交聯聚醯亞胺樹脂、其製造方法、接著劑樹脂組成物、其硬化物、覆層膜、電路基板、熱傳導性基板及熱傳導性聚醯亞胺膜
JPH08325533A (ja) 電子部品用接着テープおよび液状接着剤
JP4593187B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4053483B2 (ja) 半導体装置の製造方法
KR20040030244A (ko) 다이싱테입
JP4062941B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2001262116A (ja) 電子部品用接着性ポリイミド樹脂
JP5428964B2 (ja) 半導体素子及び半導体素子の製造方法
JP2002299505A (ja) 半導体素子の製造方法
JP3724790B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP3570202B2 (ja) 接着フィルム、その製造法、接着フィルム付き支持部材及び半導体装置
JP2001226656A (ja) 半導体製造装置またはエッチング装置用接着剤、該装置用接着シート及びそれらを用いた構造部品
JP4923678B2 (ja) 金属箔付フレキシブル基板及びフレキシブルプリント配線板
JP2006190717A (ja) 半導体集積回路用基板
CN112840747A (zh) 热基板
JP2004299309A (ja) 樹脂付硬質基板の製造方法
JPH0778840A (ja) 樹脂封止型半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070612

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071205

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111214

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131214

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131214

Year of fee payment: 6

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131214

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees