JP4053410B2 - 車載モータの回生制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載モータの回生制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば二次電池等からなる複数の単位セルを直列に接続してなる組電池(バッテリ)において、各単位セルに並列に接続されたセル電圧検出回路およびバイパス回路を備え、各セル電圧検出回路により検出される端子間電圧に応じて各単位セルが満充電状態か否かを判定し、満充電状態であると判定されたセルへの充電電流をバイパス回路へ通電させることで各単位セルの端子間電圧のばらつきを調整すると共に、検出される端子間電圧に応じて各単位セルへの充電電流を設定し、各単位セルが過充電状態となることを防止するバッテリの充電装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
そして、このようなバッテリを駆動用電源として車両に搭載し、バッテリからの電力供給によって走行用モータを駆動させると共に、車両の減速時等において走行用モータの回生作動により発生する回生エネルギーをバッテリに蓄電させ、バッテリと走行用モータとの間で電気エネルギーの授受を行うように構成した車両が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−299032号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術の一例に係るバッテリの充電装置においては、セルが満充電状態であると判定されると、セルに対する充電電流をゼロまたはセルの自己放電電流まで低減させるように設定されている。従って、このようなバッテリの充電装置を車両に搭載した場合、例えば車両の減速時等において走行用モータの回生作動により発生する回生エネルギーをバッテリに充電している状態でセルが満充電状態であると判定されると、走行用モータの回生量がゼロまたはゼロ近傍の値まで低減されることになる。これにより、車両の制動動作に運転者が予期しない急激な変化が生じてしまう場合があり、運転者が車両の挙動に違和感を感じてしまう虞がある。
また、各単位セルが満充電状態か否かを判定する際の判定条件は、バッテリの温度に応じて変更されることが望ましく、この場合には、バッテリの温度変化に応じて走行用モータの回生量がゼロまたはゼロ近傍の値まで急激に低減されてしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車載モータと電気エネルギーの授受を行う蓄電装置を保護しつつ、車載モータにより車両を滑らかに走行させることが可能な車載モータの回生制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の車載モータの回生制御装置は、車両の駆動源とされる車載モータ(例えば、実施の形態における走行用モータ15)と、複数のセル(例えば、実施の形態におけるキャパシタセル)が接続されて構成され、前記車載モータの回生電力によって充電される蓄電装置(例えば、実施の形態におけるキャパシタ13)と、前記蓄電装置の前記複数のセルの端子間電圧の和である総電圧を検出する総電圧検出手段(例えば、実施の形態における電圧センサ22)と、前記複数のセルの何れかのセルの端子間電圧(例えば、実施の形態におけるセル電圧)が所定の回生制限電圧(例えば、実施の形態における回生制限電圧VR)を超えたか否かを判定するセル電圧判定手段(例えば、実施の形態におけるステップS02)と、前記蓄電装置の温度を検出する温度検出手段(例えば、実施の形態におけるキャパシタ温度センサ23)と、前記セル電圧判定手段により前記何れかのセルの端子間電圧が前記回生制限電圧を超えたと判定されたときに、前記温度検出手段により検出される前記温度に基づき、前記何れかのセルの端子間電圧が前記回生制限電圧よりも大きい回生禁止電圧(例えば、実施の形態における回生禁止電圧VU)に到達するときのその温度における前記総電圧(例えば、実施の形態における総電圧上限値の予測値SVU)を予測する総電圧予測手段(例えば、実施の形態におけるステップS09)と、前記予測されたその温度における前記総電圧と予め設定された前記セルの温度特性に基づいて、他の温度において前記セルの端子間電圧が前記回生禁止電圧に到達するときの前記総電圧を予測して記憶手段(例えば、実施の形態における記憶装置18)に記憶する温度変化予測手段(例えば、実施の形態におけるステップS10)と、前記温度検出手段で検出された現在の温度に対応して前記記憶手段に記憶されている前記総電圧(例えば、実施の形態における総電圧上限値の予測値SVU)と、前記総電圧検出手段で検出された前記総電圧(例えば、実施の形態における総電圧検出値SVE)との偏差に応じて前記車載モータの回生量を制御する回生制御手段(例えば、実施の形態におけるステップS04)とを備えることを特徴としている。
【0006】
上記構成の車載モータの回生制御装置によれば、総電圧予測手段は、各複数のセルの何れかのセルの端子間電圧が所定の回生制限電圧を超えたときに、例えば、この時点で総電圧検出手段により検出される総電圧に、回生制限電圧と回生禁止電圧との差分の複数のセルに亘る積算値を加算することによって、回生制限電圧を超えた何れかのセルの端子間電圧が回生禁止電圧に到達するときの総電圧を予測する。そして、温度変化予測手段は、この総電圧の予測値を、この時点で温度検出手段により検出される温度に対応させると共に、さらに、セルの温度特性に基づき、他の温度での総電圧を予測し、総電圧の予測値の温度に応じた変化つまり温度依存性のデータを作成し、記憶手段に記憶する。
回生制御手段は、適宜のタイミングで温度検出手段により検出される温度に応じて、作成された温度依存性のデータを検索し、総電圧の予測値を取得すると共に、取得した総電圧の予測値と、検出される総電圧との偏差に応じて車載モータの回生量を制御し、例えば偏差が小さくなることに伴い、回生量が減少するように、あるいは、偏差が大きくなることに伴い、回生量が増大するように設定する。
【0007】
これにより、検出されるキャパシタの温度に応じて、何れかのセルの端子間電圧が回生禁止電圧に到達したときの総電圧の予測値が変動する場合であっても、適切なタイミング、例えば検出される総電圧と予測される総電圧との差異が過剰に小さくなるタイミングよりも以前のタイミングで、総電圧の差異に応じた回生制御を開始することができる。すなわち、総電圧の予測値の温度依存性のデータを作成しておくことにより、検出される総電圧と予測される総電圧との差異の温度に応じた変化を検知することができ、例えば、何れかのセルの端子間電圧が回生制限電圧未満であっても、温度の変動によって総電圧の差異が所定の程度を超えて小さくなる場合には、回生制御を開始することにより、滑らかに回生量を低減させることができ、車両の走行状態に過剰に急激な変化が生じることを防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る車載モータの回生制御装置について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態による車載モータの回生制御装置10は、例えば燃料電池車両やハイブリッド車両等の車両に搭載されており、例えば図1に示すように、燃料電池11と、電流・電圧制御器12と、キャパシタ13と、出力制御器14と、走行用モータ15と、保護装置16と、制御装置17と、記憶装置18とを備えて構成される燃料電池車両においては、例えば、出力制御器14と、保護装置16と、制御装置17と、記憶装置18と、電流センサ21と、電圧センサ22と、キャパシタ温度センサ23とを備えて構成されている。
【0009】
燃料電池11は、陽イオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜を、アノード触媒およびガス拡散層からなる燃料極(アノード)と、カソード触媒およびガス拡散層からなる酸素極(カソード)とで挟持してなる電解質電極構造体を、更に一対のセパレータで挟持してなる燃料電池セルを多数組積層して構成されている。
燃料電池11のアノードには、高圧の水素タンクによって水素からなる燃料ガス(反応ガス)が供給され、アノードのアノード触媒上で触媒反応によりイオン化された水素は、適度に加湿された固体高分子電解質膜を介してカソードへと移動し、この移動に伴って発生する電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギーとして利用される。カソードには、例えば酸素を含む酸化剤ガス(反応ガス)である空気がエアーコンプレッサによって供給され、このカソードにおいて、水素イオン、電子及び酸素が反応して水が生成される。
【0010】
燃料電池11から取り出される発電電流は電流・電圧制御器12に入力されており、この電流・電圧制御器12には、蓄電装置をなす、例えば電気二重層コンデンサや電解コンデンサ等からなるキャパシタ13が接続されている。
そして、燃料電池11とキャパシタ13は、出力制御器14を介して、電気的負荷である走行用モータ15に対して並列に接続されている。
電流・電圧制御器12は、例えばDC−DCチョッパ等を備えて構成されており、制御装置17から出力される電流指令値つまり燃料電池11に対する発電指令に基づいて、燃料電池11から取り出される発電電流の電流値を制御する。
【0011】
出力制御器14は、例えばパルス幅変調(PWM)によるPWMインバータを備えており、制御装置17から出力される制御指令に応じて走行用モータ15の駆動および回生動作を制御する。例えば走行用モータ15の駆動時には、制御装置17から出力されるトルク指令に基づき、電流・電圧制御器12およびキャパシタ13から出力される直流電力を3相交流電力に変換して走行用モータ15へ供給する。一方、走行用モータ15の回生時には、走行用モータ15から出力される3相交流電力を直流電力に変換し、キャパシタ13を充電する。
なお、走行用モータ15は、例えば界磁として永久磁石を利用する永久磁石式の3相交流同期モータとされており、出力制御器14から供給される3相交流電力により駆動制御されると共に、車両の減速時に駆動輪側から走行用モータ15側に駆動力が伝達されると、走行用モータ15は発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。
【0012】
キャパシタ13は、例えば電気二重層コンデンサや電解コンデンサ等からなる複数のキャパシタセルが直列に接続されて構成されており、キャパシタ13には各キャパシタセルの入出力端子に接続された電圧検出線を介して保護装置16が接続されている。
保護装置16は、例えば、各キャパシタセルの端子間電圧(セル電圧)を検出するセル電圧検出回路と、各キャパシタセルへ通電される充電電流をバイパスし、各キャパシタセルを放電可能なバイパス回路と、バイパス制御部と、セル電圧判定部とを備えて構成され、セル電圧検出回路およびバイパス回路は、電圧検出線を介して各キャパシタセルに並列に接続されている。
【0013】
バイパス回路は、例えば、バイパス抵抗およびバイパス抵抗への通電のオン/オフを切替可能なスイッチング素子を備えて構成されている。
バイパス制御部は、バイパス回路のスイッチング素子のオン/オフ動作を制御しており、制御装置17から出力される制御指令や、キャパシタセルのセル電圧が所定の回生制限電圧VR(例えば、VR=2.5V)を超えたことを示す判定結果に応じて、スイッチング素子をオン状態に設定する論理「ハイ」レベルのオン信号を出力する。これにより、対応するキャパシタセルはバイパス抵抗を介して放電すると共に、このキャパシタセルへ通電される充電電流はバイパス抵抗へバイパスされるようになっている。
セル電圧判定部は、各セル電圧が、所定の回生制限電圧VR(例えば、VR=2.5V)や、回生制限電圧VRよりも大きな値の回生禁止電圧VU(例えば、VU=2.7V)等の各判定値を超えたか否かを判定し、各判定結果をバイパス制御部や制御装置17へ出力する。
【0014】
制御装置17は、例えば、車両の運転状態や、燃料電池11のアノードに供給される反応ガスに含まれる水素の濃度や、燃料電池11のアノードから排出される排出ガスに含まれる水素の濃度や、燃料電池11の発電状態、例えば各複数の燃料電池セルの出力電圧や、燃料電池11から取り出される発電電流等に基づき、エアーコンプレッサおよび水素タンクから燃料電池11へ供給される各反応ガスの流量に対する指令値を出力し、燃料電池11の発電状態を制御すると共に、燃料電池11に対する発電指令を電流・電圧制御器12へ出力し、燃料電池11から取り出される発電電流の電流値を制御する。
【0015】
また、制御装置17は、出力制御器14に具備されたPWMインバータの電力変換動作を制御しており、例えば走行用モータ15の駆動時においては、運転者によるアクセルペダルの踏み込み操作量等に係るアクセル開度の信号に基づいてトルク指令を算出する。そして、制御装置17が、このトルク指令を出力制御器14に入力することで、トルク指令に応じたパルス幅変調信号がPWMインバータに入力され、要求されたトルクを発生させるための各相電流が走行用モータ15の各相へと出力される。
このため、制御装置17には、例えば、燃料電池11から取り出される発電電流の電流値を検出する電流センサ21から出力される検出信号と、アクセル開度センサ31から出力される検出信号と、運転者によるブレーキ操作の有無を検知するブレーキスイッチ32から出力される信号と、車両の作動を指示するIGスイッチ33から出力される信号とが入力されている。
【0016】
さらに、制御装置17は、保護装置16のセル電圧判定部から出力される各判定結果、つまり各セル電圧が、所定の回生制限電圧VRや回生禁止電圧VU等の各判定値を超えたか否かの判定結果と、キャパシタ13の状態、例えばキャパシタ13の温度や、複数のキャパシタセルのセル電圧の和である総電圧の検出値(総電圧検出値SVE)に基づき、走行用モータ15の回生動作を制御する。
例えば、制御装置17は、後述するように、何れかのキャパシタセルのセル電圧が所定の回生制限電圧VRを超えたと判定されたときに、このキャパシタセルのセル電圧が回生禁止電圧VUに到達するときの総電圧(つまり、総電圧上限値の予測値SVU)を予測する。そして、予測した総電圧上限値の予測値SVUと、この時点でキャパシタ温度センサ23により検出されるキャパシタ13の温度(キャパシタ温度)とを対応させると共に、後述するセルの温度特性に基づき、検出された温度以外の温度に対して総電圧上限値の予測値SVUを予測し、総電圧上限値の予測値SVUの温度依存性のデータを生成し、記憶装置18に記憶する。
【0017】
そして、制御装置17は、何れかのキャパシタセルのセル電圧が回生禁止電圧VUに到達するまでの期間に加えて、回生制限電圧VRを超えたと判定されたキャパシタセルのセル電圧が回生制限電圧VR以下となった状態であっても、キャパシタ温度センサ23により検出されるキャパシタ13の温度に応じた総電圧上限値の予測値SVUと、検出した総電圧検出値SVEとの偏差に応じて走行用モータ15の回生動作を制御する。例えば、制御装置17は、偏差が小さくなることに伴い、回生量が減少するように、あるいは、偏差が大きくなることに伴い、回生量が増大するように設定する。
このため、制御装置17には、キャパシタ13に並列に接続され、セル電圧の総和である総電圧を検出する電圧センサ22から出力される検出信号と、キャパシタ13の温度を検出するキャパシタ温度センサ23から出力される検出信号とが入力されている。
【0018】
本実施の形態による車載モータの回生制御装置10は上記構成を備えており、次に、この車載モータの回生制御装置10の動作、特に走行用モータ15の回生動作に対し、回生量(例えば、出力制御器14から出力される回生電流の電流値等)を制御する処理について添付図面を参照しながら説明する。
【0019】
先ず、例えば図2に示すステップS01においては、キャパシタ13の各キャパシタセルのセル電圧を検出する。
次に、ステップS02においては、何れかのセル電圧が所定の回生制限電圧VR(例えば、VR=2.5V)を超えたか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS05に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS03に進む。
ステップS03においては、何れかのセル電圧が所定の回生制限電圧VRを超えた後に総電圧上限値の予測値SVUを予測したことを示すフラグFのフラグ値にゼロを設定して、フラグFをリセットする。
そして、ステップS04においては、キャパシタ13の現在の温度の検出値に対応する総電圧上限値の予測値SVUを、記憶装置18に記憶した総電圧上限値の予測値SVUの温度依存性のデータから検索し、キャパシタ13の現在の温度の検出値に対応する総電圧上限値の予測値SVUと、総電圧検出値SVEとの偏差に応じて、例えば所定の回生量テーブルのテーブル検索等により回生量を設定し、この回生量によって走行用モータ15の回生動作を制御し、一連の処理を終了する。
なお、ステップS04における所定の回生量テーブルは、例えば総電圧検出値SVEと総電圧上限値の予測値SVUとの偏差が所定偏差以上となるときに、回生動作に対する規制が解除されるようにして、偏差の増大に伴って規制の程度が小さくなるように、つまり規制の無い状態での回生量(例えば、回生電流の電流値等)を100%として、偏差の増大に伴って回生量が0%から100%まで増大傾向に変化するように設定されている。
【0020】
また、ステップS05においては、バイパス処理として、各キャパシタセルに並列に接続されたバイパス回路のスイッチング素子をオン状態に設定し、バイパス抵抗を介してキャパシタセルを放電すると共に、キャパシタセルへ通電される充電電流をバイパス抵抗へバイパスさせる。
次に、ステップS06においては、何れかのセル電圧が、回生制限電圧VRよりも大きな値の所定の回生禁止電圧VU(例えば、VU=2.7V)を超えたか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS11に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS07に進む。
【0021】
ステップS07においては、フラグFのフラグ値がゼロか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS04に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS08に進む。
ステップS08においては、何れかのセル電圧が所定の回生制限電圧VRを超えたと判定されたときに検出したキャパシタ温度において、所定の回生制限電圧VRを超えたキャパシタセルのセル電圧が、回生禁止電圧VUに到達するときの総電圧(総電圧上限値の予測値SVU)を予測し、検出されたキャパシタ温度と対応させて記憶装置18に記憶する。
ここでは、例えば、この時点で検出されるキャパシタ13の総電圧(総電圧検出値SVE)に、回生禁止電圧VUと回生制限電圧VRとの差分のキャパシタセルの個数N分の総和((VU−VR)×N)を加算して得た値を、総電圧上限値の予測値SVUとして設定する。
【0022】
そして、ステップS09においては、何れかのセル電圧が所定の回生制限電圧VRを超えたと判定されたときに検出したキャパシタ温度以外の温度において、所定の回生制限電圧VRを超えたキャパシタセルのセル電圧が、回生禁止電圧VUに到達するときの総電圧(総電圧上限値の予測値SVU)を予測して記憶装置18に記憶する。
ここでは、例えば図3に示すように、予め、キャパシタ13の温度に応じた総電圧上限値の予測値SVUの変化を示す適宜のデータ(例えば、図3に示す実線A)を予め記憶装置18に記憶しておく。そして、何れかのセル電圧が所定の回生制限電圧VRを超えたと判定された時点で検出されたキャパシタ13の温度(例えば、図3での温度T0)に対して、データから得られる総電圧上限値の予測値SVU(例えば、図3での電圧VA)が、総電圧検出値SVE(例えば、図3での電圧VC)に基づいて予測された総電圧上限値の予測値SVU(例えば、図3での電圧VB)と同等になるようにデータの較正を行い(例えば、図3において総電圧上限値の予測値SVUの軸に沿って実線Aを平行移動させ)、総電圧上限値の予測値SVUの温度依存性のデータ(例えば、図3に示す点線B)を生成し、記憶装置18に記憶する。
これにより、現在検出したキャパシタ13の温度(例えば、図3での温度T0)以外の他の温度において、セル電圧が回生禁止電圧VUに到達するときのキャパシタ13の総電圧上限値を予測することができる。
【0023】
そして、ステップS10においては、何れかのセル電圧が所定の回生制限電圧VRを超えた後に総電圧上限値の予測値SVUを予測したことを示すフラグFのフラグ値に1を設定し、上述したステップS04に進む。
また、ステップS11においては、走行用モータ15の回生動作を禁止、つまり回生量を0%に設定して、一連の処理を終了する。
【0024】
上述したように、本実施の形態による車載モータの回生制御装置10によれば、何れかのセル電圧が所定の回生制限電圧VRを超えたと判定されたときに検出したキャパシタ温度以外の温度において、所定の回生制限電圧VRを超えたキャパシタセルのセル電圧が回生禁止電圧VUに到達するときの総電圧(総電圧上限値の予測値SVU)を予測することができる。
さらに、何れかのセル電圧が回生制限電圧VRを超える毎に予測した総電圧上限値の予測値SVUの温度依存性のデータを記憶しておき、この記憶されたデータからキャパシタ13の現在の温度の検出値に対応する総電圧上限値の予測値SVUを検索し、この総電圧上限値の予測値SVUと総電圧検出値SVEとの偏差に応じて走行用モータ15の回生動作による回生量を制御することで、回生量を滑らかに変更することができ、車両の走行状態に過剰に急激な変化が生じることを防止することができる。
これにより、例えば総電圧上限値の予測値SVUの温度依存性のデータの作成後にセル電圧が回生制限電圧VR未満となっても、キャパシタ13の温度の変動に伴って総電圧上限値の予測値SVUと総電圧検出値SVEとの偏差が所定の程度を超えて小さくなる場合には、偏差に応じた回生制御を開始することにより、滑らかに回生量を低減させることができる。
【0025】
なお、上述した実施の形態においては、何れかのセル電圧が回生制限電圧VRを超えたと判定される毎に、総電圧検出値SVEに基づいて総電圧上限値の予測値SVUの温度依存性のデータが更新されるように設定したが、これに加えて、例えばデータの更新を許可する開始温度(例えば、図3に示す温度T2)や、例えば設定された温度依存性のデータの使用を解除する解除温度(例えば、図3に示す温度T1)等を設けてもよい。
すなわち、検出されるキャパシタ13の温度が上昇傾向に変化する際に、開始温度未満の場合には、予め記憶装置18に記憶している総電圧上限値の予測値SVUの温度依存性のデータを総電圧検出値SVEによって較正する処理は実行せず、キャパシタ13の温度が開始温度以上となった場合に較正処理を実行する。また、検出されるキャパシタ13の温度が低下傾向に変化する際に、解除温度以上の場合には、較正処理によって得られた総電圧上限値の予測値SVUの温度依存性のデータにより総電圧上限値の予測値SVUを算出し、キャパシタ13の温度が解除温度未満となった場合には、較正処理によって得られたデータは使用せず、予め記憶装置18に記憶している総電圧上限値の予測値SVUの温度依存性のデータにより総電圧上限値の予測値SVUを算出する。
これにより、例えばキャパシタ13の温度の変動に伴って、各キャパシタセル同士の間のセル電圧のばらつきが増大し、較正処理によって得られた総電圧上限値の予測値SVUの温度依存性のデータの誤差が増大する場合であっても、総電圧上限値の予測値SVUに対する予測精度が過剰に低下してしまうことを防止することができる。
【0026】
なお、上述した実施の形態においては、ステップS11において走行用モータ15の回生動作を禁止するとしたが、これに限定されず、例えば走行用モータ15の回生量をゼロ近傍の値まで低減させてもよい。
【0027】
なお、上述した実施の形態においては、走行用モータ15と電気エネルギーの授受を行う蓄電装置をキャパシタ13としたが、これに限定されず、例えばリチウムイオン電池等の二次電池からなる複数のセルを直列に接続してなる組電池等であってもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の本発明の車載モータの回生制御装置によれば、検出されるキャパシタの温度に応じて、何れかのセルの端子間電圧が回生禁止電圧に到達するときの総電圧の予測値が変動する場合であっても、適切なタイミングで、総電圧の差異に応じた回生制御を開始することができる。すなわち、総電圧の予測値の温度依存性のデータを作成しておくことにより、検出される総電圧と予測される総電圧との差異の温度に応じた変化を検知することができ、例えば、何れかのセルの端子間電圧が回生制限電圧未満であっても、温度の変動によって総電圧の差異が所定の程度を超えて小さくなる場合には、回生制御を開始することにより、滑らかに回生量を低減させることができ、車両の走行状態に過剰に急激な変化が生じることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る車載モータの回生制御装置の構成図である。
【図2】 図1に示す車載モータの回生制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】 総電圧上限値の予測値SVUのキャパシタの温度に応じた変化の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 車載モータの回生制御装置
13 キャパシタ(蓄電装置)
15 走行用モータ(車載モータ)
18 記憶装置(記憶手段)
22 電圧センサ(電圧検出手段)
23 キャパシタ温度センサ(温度検出手段)
ステップS02 セル電圧判定手段
ステップS04 回生制御手段
ステップS09 総電圧予測手段
ステップS10 温度変化予測手段

Claims (1)

  1. 車両の駆動源とされる車載モータと、
    複数のセルが接続されて構成され、前記車載モータの回生電力によって充電される蓄電装置と、
    前記蓄電装置の前記複数のセルの端子間電圧の和である総電圧を検出する総電圧検出手段と、
    前記複数のセルの何れかのセルの端子間電圧が所定の回生制限電圧を超えたか否かを判定するセル電圧判定手段と、
    前記蓄電装置の温度を検出する温度検出手段と、
    前記セル電圧判定手段により前記何れかのセルの端子間電圧が前記回生制限電圧を超えたと判定されたときに、前記温度検出手段により検出される前記温度に基づき、前記何れかのセルの端子間電圧が前記回生制限電圧よりも大きい回生禁止電圧に到達するときのその温度における前記総電圧を予測する総電圧予測手段と、
    前記予測されたその温度における前記総電圧と予め設定された前記セルの温度特性に基づいて、他の温度において前記セルの端子間電圧が前記回生禁止電圧に到達するときの前記総電圧を予測して記憶手段に記憶する温度変化予測手段と、
    前記温度検出手段で検出された現在の温度に対応して前記記憶手段に記憶されている前記総電圧と、前記総電圧検出手段で検出された前記総電圧との偏差に応じて前記車載モータの回生量を制御する回生制御手段と
    を備えることを特徴とする車載モータの回生制御装置。
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