JP4052590B2 - シーケンス制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シーケンス制御装置に関し、特に、制御対象の変更を行ったときに制御プログラムの変更を行う簡易型の入力手段を備えたシーケンス制御装置に関するものである。
従来のシーケンス制御装置では、制御対象である設備を改造する際に、その都度、生産する車種の番号や、ロボットが使用するツール治具のID番号などの数値データを変更するためにラダープログラムの改造を行う必要があった。ラダープログラムの改造の手順としては、(1)まず、改造する設備へ行き、ラダープログラムデータをフロッピー(登録商標)ディスクなどに保存する。(2)ラダープログラムデータを図面として用紙にプリントアウトする。(3)その図面に赤ペンなどで改造を加える。(4)プログラム用のパソコン(プログラム入力装置)から改造点をラダープログラムデータに打ち込む。(5)変更したプログラムデータをシーケンサにロードする。
一般的に生産設備は、シーケンサと呼ばれる制御装置を持ち、そのシーケンサ内のプログラム(通常ラダープログラムで記載される)にて動いている。それゆえ、新機種導入などにより設備(制御対象)の動きを変えたいときは、プログラミングツール(プログラム入力装置)を用いてシーケンサ内のラダープログラムを変更することによって動きを変えている。しかし、そのときラダープログラムの内容を理解するには電気の専門知識が必要である。
そこで、特許文献1に示されるような容易にプログラムのデータを設定作成できるようにしたシーケンス制御装置が開示されている。
特許文献1に開示されるシーケンス制御プログラム作成装置は、複数の動作工程によって構成されるシーケンス制御プログラムの作成に必要なデータの設定入力を受け付け、設定入力されたデータに基づいてシーケンス制御プログラムを作成するシーケンス制御プログラム作成装置である。この装置は、動作内容を示す動作内容欄と出力状態を示す出力ピンボード欄と動作工程を更新するための歩進条件を示す歩進条件欄とを動作工程毎に一行として、動作工程順に複数行に一覧表示した入力画面を表示する表示手段と、表示手段により表示された入力画面において動作工程毎に各欄の指示を受け付ける指示手段を備えている。また、この装置は、指示手段により指示された欄において動作内容、出力状態または歩進条件の入力を受け付ける入力手段と、入力手段において入力された動作内容、出力状態または歩進条件を指示手段により指示された欄に対応するエリアに記憶する入力情報記憶手段を備えている。
また、特許文献2に開示されるプログラマブルコントローラのモニタ装置は、複数の動作工程によって構成されるシーケンス制御プログラムに基づいて制御装置のシーケンス制御を実行するプログラマブルコントローラに接続され、プログラマブルコントローラの動作状態を監視するモニタ装置である。この装置は、シーケンス制御プログラムにおける制御命令の指示入力を受け付ける制御命令手段と、制御命令手段から指示入力された制御命令の優先順位とプログラマブルコントローラが実行中の制御動作の優先順位とを比較する優先順位比較手段を備えている。また、優先順位比較手段の比較結果において制御命令手段から指示入力された制御命令の優先順位がプログラマブルコントローラが実行中の制御動作の優先順位より上位である場合に制御命令手段から指示入力された制御命令をプログラマブルコントローラに出力する制御命令出力手段を備えている。
さらに、特許文献3に開示されるシーケンス制御装置は、制御装置の入出力機器に接続されるインタフェース手段と、制御装置の動作状態を表示する表示手段と、制御装置に対する動作内容の設定入力を受け付ける入力手段と、制御装置に対するシーケンス制御の処理動作を規定する動作プログラムを表示手段の表示処理を規定する表示プログラムとともに記憶する記憶手段を備えている。
特開平8−221107号公報 特開平8−272407号公報 特開平8−272405号公報
本発明の課題は、設備を変更したときにラダープログラムを直接変更する必要があるということと、そのラダープログラムの内容を理解するには電気の専門知識が必要であるという問題点を解消することである。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、ラダープログラムの直接の変更をする必要がなく、設備の改造を簡単に行えるシーケンス制御装置を提供することにある。
本発明に係るシーケンス制御装置は、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
第1のシーケンス制御装置(請求項1に対応)は、シーケンサから成る制御盤とシーケンサ内の制御プログラムを作成するプログラム入力装置と制御盤に接続された操作盤とから成るシーケンス制御装置において、制御盤に接続された制御対象の変更を行ったときにシーケンサ内の制御プログラム内に指定される車種を識別する車種番号に対応するハンドツールを識別するハンドツール番号の変更を行う入力簡易手段を備え、その制御プログラムは入力簡易手段により変更されたハンドツール番号に基づいて、制御対象が選択しているハンドツールのハンドツール番号と、ハンドツールにより作業される車種の車種番号とが対応しているか否かの照合を行う照合手段を備える構成をとっている。この構成により、入力簡易手段からの入力により容易に制御プログラムの変更を行い、変更内容が反映された制御プログラムにおいて照合手段がハンドツールのハンドツール番号と車種の車種番号とが対応しているか否かの照合を行うことができる。
第2のシーケンス制御装置(請求項2に対応)は、上記の構成において、好ましくは、入力簡易手段は操作盤に備えられ、その入力はタッチパネルによって行うことで特徴づけられる。この構成により、ラインに設置されているタッチパネルに、設定ボタン、テンキーなどで構成される新機種導入用の画面を追加する。と同時に、ラダープログラムにて、従来は直接数値を指定してあった部分を、タッチパネルにて数値を変更できるレジスタに置き換える。これにより、タッチパネルの画面上にて数値を設定することにより、ラダープログラム内で扱う数値が変わり、設備の動きを変更することができる。
第3のシーケンス制御装置(請求項3に対応)は、上記の構成において、好ましくは、制御プログラムは所定のデータをレジスタ番号で代用し、入力簡易手段からの所定のデータ入力によりレジスタ番号に対応するレジスタに所定のデータが記憶されることで特徴づけられる。
第4のシーケンス制御装置(請求項4に対応)は、上記の構成において、好ましくは、制御プログラムはラダープログラムで作成され、そのプログラムには所定のオンオフ制御を行いたい装置に対して接点とダミーの接点を入れた回路から作成されており、入力簡易手段から所定のオンオフ制御を行いたい装置に対してオンオフの入力を行うことにより、ダミーの接点がオンオフすることで特徴づけられる。
第5のシーケンス制御装置(請求項5に対応)は、上記の構成において、好ましくは、制御対象は、ロボットであることで特徴づけられる。
本発明によれば、設備改造する際に入力簡易手段によりレジスタ内の数値や接点のオンオフの設定をすることにより制御プログラムを変更することができるので、通常のプログラミングツールからのラダープログラムの改造を行う必要がなく、ラダープログラムの知識がなくても容易に設備の動きを変更することができる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るシーケンス制御装置の構成を説明するための図である。また、図2は、本発明の第1の実施形態に係るシーケンス制御装置のブロック構成図である。図1に示すように、シーケンス制御装置10はシーケンサから成る制御盤11とシーケンサ内の制御プログラムを作成するプログラム入力装置(プログラミングツール)12と制御盤11に接続された操作盤13とから成っている。また、制御盤11に制御対象としてのロボット14a,14bをロボットコントローラ15a,15bを介して接続されている。プログラミングツール12と制御盤11はケーブル16で接続され、操作盤13と制御盤11はケーブル17で接続され、制御盤11とロボットコントローラ15aはケーブル18で接続され、制御盤11とロボットコントローラ15bはケーブル19で接続され、ロボットコントローラ15aとロボット14aはケーブル20で接続され、ロボットコントローラ15bとロボット14bはケーブル21で接続される。そして、制御盤11に接続された制御対象の変更を行ったときにシーケンサ内の制御プログラムの変更を行う入力簡易装置22を備えた構成をとる。
制御盤11は、CPU23とプログラムメモリ24とデータレジスタ25と入力部26と出力部27からなっている。CPU23は、プログラム入力装置(プログラミングツール)12から入力部26を介して入力されたプログラムをプログラムメモリ24に記憶させ、そのプログラムに従ってロボットを制御する信号を出力部27を介してロボットコントローラ15a(15b)に出力する。レジスタ25は、入力部26を介して入力された操作盤13から送られたデータを記憶する装置である。入力部26は、プログラム入力装置12や操作盤13やロボット14a(14b)からの信号を入力する装置である。出力部27は、プログラムに従って信号を操作盤13やロボットコントローラ15a(15b)に出力する装置である。
プログラム入力装置12は、キーボードなどの入力装置28aと、表示装置28bを備え、キーボード28aによりプログラムを入力し、シーケンサからなる制御盤11に送る装置である。
操作盤13は、CPU29、入力部30、表示装置31、メモリ32、出力部33と入力簡易装置22を備えている。CPU29は、入力部30から入力される制御盤11から出力される出力情報を表示装置31に表示させたり、メモリ32に記憶させたりする。また、CPU29は、入力簡易装置22から入力されたデータをメモリ32に記憶し、表示装置31に表示し、出力部33からメモリ32に記憶されたデータを制御盤11に送る。入力部30は、制御盤11から送られる出力情報信号を入力する装置である。表示装置31は、制御盤11から送られた情報を表示させたり、入力簡易装置22から入力されたデータを表示する装置である。メモリ32は、入力部30から入力された出力情報を記憶したり、また、入力簡易装置22から入力されるデータを記憶する装置である。出力部33は、入力簡易装置22から入力し、メモリ32に記憶されたデータを出力する装置である。入力簡易装置22は操作盤13に備えられ、その入力はタッチパネルによって行う。
この第1の実施形態では、車両生産工場に設置されたシーケンス制御装置10を用いて、ロボットのハンドツールIDの照合を行うためのプログラムとプログラム変更時のデータの入力のし方について説明する。生産する車種によってワーク形状が異なるため、ロボット14a,14bがワークを把持するためのハンドツール14a−1,14b−1も車種毎に違う。そこで間違ったハンドツールを使用することを防ぐために、車両生産工場に設置されたシーケンス制御装置10は、車種ナンバーとツールIDを照合するプログラムをシーケンサのプログラムメモリ24に記憶させ、そのプログラムに従って車種ナンバーとツールIDの照合を実行する。
図3は、従来の車種ナンバーとツールIDを照合するラダープログラムの一例を示す。このラダープログラムは車種ナンバー1のときハンドツールID1なら正しいという回路であり、欄C10はステップを表し、符号C11で示す記号は接点を表し、この接点がオンになったらIDを照合し、符号C12で示す命令は、アンド演算を実行する命令であり、ツールIDのレジスタ402210に31以上の数字が入っていたら31以上の部分を切り捨てるという命令である。符号C13で示す命令は、レジスタ402210の数と1の間で大小の比較を行い、等しいときにオンとなるという命令である。ここで、数値1がハンドツールIDを表し、プログラム中に数値で入れられている。符号14で示す命令はレジスタ402053と数値1を比較し、一致するならばオンとなるという命令である。ここでの数値1は車種ナンバーである。符号C15で示す命令はレジスタ402053と数値3を比較し、一致するならばオンとなるという命令である。ここでの数値3は車種ナンバーである。符号C16で示す記号はコイルを表し、車種ナンバー1のときハンドツールID1なら正しいという回路である。
このように、従来の回路ではハンドツールIDが実際の数字で指定されているため、新機種導入の度にプログラミングツール12を用いてプログラマーにて新機種に対応するツールIDの変更を行わなければならない。実際には、図3で示した回路が15車種のばあいにはロボット4台の設備においては120回路の数字を修正する必要があった。
図4は本発明での車種ナンバーとツールIDを照合するラダープログラムの一例を示す。このラダープログラムは車種ナンバー1のときハンドツールID1なら正しいという回路であり、欄C20はステップを表し、符号C21で示す記号は接点を表し、この接点がオンになったらIDを照合し、符号C22で示す命令は、アンド演算を実行する命令であり、ツールIDのレジスタ402210に31以上の数字が入っていたら31以上の部分を切り捨てるという命令である。符号C23で示す命令は、レジスタ402210の数とレジスタ409000に記憶されたハンドツールIDの番号との間で大小の比較を行い、等しいときにオンとなるという命令である。ここで、レジスタ409000に記憶された番号がハンドツールIDを表し、プログラム中にレジスタで指定されている。符号24で示す命令はレジスタ402053と数値1を比較し、一致するならばオンとなるという命令である。ここでの数値1は車種ナンバーである。また、符号C25で示す命令は、レジスタ402210の数とレジスタ409001に記憶されたハンドツールIDの番号との間で大小の比較を行い、等しいときオンとなるという命令である。符号C26で示す命令はレジスタ402053と数値3を比較し、一致するならばオンとなるという命令である。ここでの数値3は車種ナンバーである。符号C27で示す記号はコイルを表し、車種ナンバー1のときハンドツールID1なら正しいという回路である。
このように、従来のプログラム内で数値にて指定していたハンドツールIDをレジスタにて指定するようにしている。実際のレジスタへの変数の入力は、次に示すような入力簡易装置であるタッチパネルから入力する。
図5に操作盤13での入力簡易装置22の入力画面35の具体的な構成を示す。入力画面35は、タッチパネルによって形成されている。入力画面35には、機種ナンバー欄36、ツールIDテキストボックス37、設定ボタン38と設定ボタン38を押したときに表示されるテンキー39が表示される。
この入力画面35からテンキー39から数値を入力することによりツールIDが入力され、メモリ32に記憶後、制御盤11のレジスタ25に記憶されるようにする。
次に、本実施形態における入力簡易装置22によるデータ入力処理を詳細に説明する。
シーケンス制御装置10を起動した操作盤13は、入力簡易装置22の画面上に図5で示した入力画面35を表示する(図6のステップS11)。操作者は、入力簡易装置22に表示された入力画面35を見ながら、タッチパネルにより、ツールIDテキストボックス37に、設定ボタン38を押すことにより表示されるテンキー39によりツールIDの番号を入力する(図6のステップS12)。入力されたツールIDの番号は、対応するメモリ32に記憶される(図6のステップS13)。そして、ツールIDの番号を入力簡易装置22の入力画面35に表示する(図6のステップS14)。
操作者は、それらのデータ(ツールIDの番号)でよいかどうか確認する(図6のステップS15)。修正するときは、修正ボタンをタッチする。修正ボタンがタッチされたかどうか判断する(図6のステップS16)。修正ボタンがタッチされたときは、ステップS12から実行する。また、修正ボタンがタッチされないときは、入力画面35上に表示されたOKボタンがタッチされたかどうか判断する(ステップS17)。OKボタンがタッチされたならば、データを制御盤11に送信する(図6のステップS18)。OKボタンがタッチされないときは、プログラムはステップST16に戻る。ツールIDの番号のデータを受信した制御盤11は、対応するレジスタ25にツールIDの番号のデータを記憶する(図6のステップS19)。
これにより、レジスタ25には、変更したツールIDの番号データが入っているので、図4で示したプログラムを実行するときのレジスタを読み込むとき変更したデータを読み込んで実行する。
このように、入力簡易装置22のタッチパネルにて車種ナンバーに対応するツールIDの番号を入力するだけでプログラム内のレジスタにおけるハンドツールIDの番号が変更され、プログラミングツール12からのプログラムの変更をする必要がなくなる。
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。2機種のロボットによりワークを搬送する工程において、ロボット同士で直接ワークの受け取りができないため、一度ワークを仮置き台に置いてから搬送している。このとき、車種毎のワーク形状の違いにより仮置き台にてクランプする部分も異なっている。これに対応するため車種を変更した時に仮置き台のクランプユニットをシフトやスイングさせる必要が生じる。この実施形態では、クランプユニットのシフトやスイングの動作を行う制御について説明する。シーケンス制御装置は、図1,2で説明した構成と同様であるので、プログラム以外の説明は省略する。
図7は、従来のプログラムを示す。このプログラムは生産中の車種に対応した接点がオンのときのクランプユニットの動作を制御する回路である。欄C30はステップを表し、符号C31、C32やC37、C38で示す記号は接点を表し、符号C41,C42で示す記号はコイルを表す。この回路では、車種に対応する接点C31,C32等のいずれかがオンのとき、コイルC41が作動し、クランプユニットがシフトする。また、車種に対応する接点C37,C38等のいずれかがオンのとき、コイルC42が作動し、シフトしたクランプユニットがもとに戻るという制御を行う。
このように、従来の回路では車種を回路上でクランプユニットのシフト機構がシフトさせた状態にする車種(接点C31,C32等)とシフトを元に戻す状態にする車種(接点C37,C38等)にグループ分けしている。生産中の車種の接点がオンし、クランプユニットをシフトさせるか元の状態に戻すかを決めている。従来の回路では新車種導入の度に新車種の接点を回路に追加しなければならなかった。そのため、プログラミングツール12からプログラムを変更しなければならなかった。
図8は本発明でのプログラムを示す。このプログラムでは、ステップを表す欄C50と、車種に対応した符号C51やC66等で表した接点とダミーに対応した符号D51やD66等で示した接点が設けられている。また、符号C81、C82はコイルを示す。この回路では、ダミーの接点と同時に車種の接点がオンのとき、コイルC81は動作し、クランプユニットがシフトする。例えば、ダミーの接点D51がオンであるとき、車種に対応した接点C51がオンになったらC81のコイルが動作し、クランプユニットがシフトする。また、ダミーの接点と同時に車種の接点がオンのとき、コイルC82は動作し、クランプユニットのシフトを元に戻す。例えば、ダミーの接点D66がオンであるとき、車種に対応する接点C66がオンになったときC82のコイルが動作することを示す。
このように、プログラム内に15車種分の接点とダミーの接点を入れた回路をクランプユニットをシフトをさせる車種とシフトをさせない2種類作成する。次に述べるように、タッチパネルにボタンを押すたびにダミーの接点をオンオフさせる画面を追加する。クランプユニットのスイングの動作に対しても同様のプログラムを作成することができる。
図9に操作盤13での入力簡易装置22の入力画面35の具体的な構成を示す。入力画面35は、機種ナンバー50、シフトをさせるかシフトを元の状態に戻すかのシフト出ボタン51、シフト戻りボタン52と、スイングを行うボタン53とスイングを元の状態に戻すボタン54とリセットボタン55とシフトしているかどうかとスイングしているかどうかのCPU状態表示部56と、OKボタン57と修正ボタン58から成る。
次に、本実施形態における入力簡易装置22によるデータ入力処理を詳細に説明する。
シーケンス制御装置10を起動した操作盤13の入力画面で図示しないシフト/スイング動作設定ボタンをタッチすることにより、入力簡易装置22の画面上に図9で示した入力画面35bを表示する(図10のステップS21)。操作者は、入力簡易装置22に表示された入力画面35bを見ながら、車種ナンバーに対応して、シフトが必要な車種にはシフト出ボタン51をタッチし、シフトを元に戻す車種には、シフト戻りボタン52をタッチする(図10のステップS22)。これにより、入力されたデータは、メモリ32に記憶される(図10のステップS23)。また、スイングに対しても同様に、スイングが必要な車種に対しては、スイングオンボタン53をタッチし、スイングが必要ではない車種に対しては、スイングオフボタン54をタッチする。
操作者は、それらのデータでよいかどうか確認する(図10のステップS24)、修正するときは修正ボタン58をタッチする。修正ボタンがタッチされたかどうか判断する(図10のステップS25)。修正ボタンがタッチされたときは、ステップS22に戻り、修正ボタンがタッチされないときは、入力画面35b上に表示されたOKボタン57がタッチされたかどうか判断する(図10のステップS26)。OKボタンがタッチされたならば、オンオフのデータを制御盤11に送信する(図10のステップS27)。データを受信した制御盤11は、対応するレジスタにオンオフデータを記憶する(図10のステップS28)。OKボタンがタッチされないときは、ステップS27に戻る。
これにより、変更したときレジスタ25に記憶されたオンオフに従ってダミー接点D51等がオンオフし、オンしたダミー接点に連結した接点に対応する車種では、そのコイルが動作することになる。
このように、入力簡易装置22で車種毎に任意のボタンを押すだけでクランプユニットがシフトするようになり、プログラミングツール12による新車種用の接点を追加するという改造をする必要がなくなる。
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。車両の生産工程のうち溶接工程では、溶接時のワークの姿勢が車種毎に違うので、車種をワークの姿勢毎にグループ分けし設備の動きを変えている。溶接時のワークの姿勢は、(1)ハンドリングロボットがワークをつかんだまま、スポット溶接ロボットが溶接する。(2)ワークを立てたまま置き台において、スポット溶接ロボットが溶接する。(3)ワークを寝かして置き台において、スポット溶接ロボットが溶接するという3種類の溶接方法がある。この実施形態では、ロボットがスポット溶接ロボットであることと、プログラミングが異なる以外は第1,第2実施形態と同様であるので構成についての説明は省略する。
図11は、従来のプログラムを示す。このプログラムは欄C90はステップを表し、生産中の車種に対応した接点C91,C92,C93がオンのときコイルC94が動作し、置き台での溶接を実行し、符号C95で示す接点がオンのとき、コイルC96が動作し、空中溶接を行う制御のためのものである。
このように、従来の回路では生産車種を置台溶接と空中溶接にグループ分けし、生産中の車種の接点がオンすることによって置台溶接か空中溶接かを決めている。したがって、従来の回路では新機種導入の度に新車種の接点を回路に追加しなければならなかった。それゆえ、プログラミングツール12からプログラムを変更する必要があった。
図12は本発明でのプログラムを示す。このプログラムでは、符号C101等で表した車種接点と符号D101等で示したダミー接点が設けられている。また、これらの接点に対してコイルC116が接続されている。また、符号C117等で表した車種接点と符号D117等で示したダミー接点が設けられている。これらの接点に対してコイルC132が接続されている。この回路では、ダミー接点と車種接点が同時にオンのとき、例えば、車種に対応した接点C101とダミー接点D101がオンのときコイルC116が動作し、置き台溶接が行われる。また、ダミー接点と車種接点がオンのとき、コイルC132が作動し、空中溶接が行われる。例えば、車種に対応する接点C117とダミー接点D117がオンのとき、コイルC132が作動し、空中溶接が行われる。
このように、回路内に15車種分の接点とタッチパネルにてオンオフできるダミー接点を入れた回路を3種類(空中/縦置き/横置き)作成する。タッチパネルにボタンを押すたびに接点をオンオフさせる画面を追加する。
図13に操作盤13での入力簡易装置22の入力画面35cの具体的な構成を示す。入力画面35cは、機種ナンバー61、空中/縦置き/横置きの設定ボタン62とリセットボタン63と状態表示64とOKボタン65と修正ボタン66から成る。
次に、本実施形態における入力簡易装置22によるデータ入力処理を詳細に説明する。
シーケンス制御装置10を起動した操作盤13の図示しない溶接設定ボタンをタッチすることにより、入力簡易装置22の画面上に図13で示した入力画面35cを表示する(図14のステップS31)。操作者は、入力簡易装置22に表示された入力画面35cを見ながら、設定ボタン62に、例えば、空中/縦置き/横置きのいずれかをオンしたデータを入力する(図14のステップS32)。入力されたデータは、対応する記憶装置に記憶される(図14のステップS33)。
操作者は、それらのデータでよいかどうか確認する(図14のステップS34)、修正するときは、修正ボタンをタッチする。修正ボタンがタッチされたかどうか判断する(図14のステップS35)。修正ボタンがタッチされたならば、ステップS32に戻る。また、修正ボタンがタッチされないときは、出力画面上に表示されたOKボタン72がタッチされたかどうか判断する(図14のステップS36)。OKボタンがタッチされたとき、決定のデータを送信する(図14のステップS37)。OKボタンがタッチされない場合、ステップS35に戻る。
データを受信した制御盤11は、対応するレジスタにデータを記憶する(図14のステップS38)。そして、このデータに従ってダミー接点がオンオフする。そして、ダミー接点がオンのとき、それに連結した接点に対応する車種のときには、コイルが動作する。
このように、車種毎に任意のボタンを押すだけでそれぞれの溶接方法が選択され、新車種用の接点を追加するという改造がなくなり、プログラミングツール12からのプログラムの変更をする必要がなくなる。
本発明は、データを容易に変更することができるシーケンス制御装置として利用される。
本発明の第1の実施形態に係るシーケンス制御装置の構成を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係るシーケンス制御装置のブロック構成図である。 従来の車種ナンバーとツールIDを照合するラダープログラムの一例を示す図である。 本発明での車種ナンバーとツールIDを照合するラダープログラムの一例を示す図である。 操作盤での入力簡易装置の入力画面の具体的な構成を示す図である。 本実施形態における入力簡易装置によるデータ入力処理を説明するフローチャートである。 従来のラダープログラムの一例を示す図である。 本発明でのラダープログラムの一例を示す図である。 操作盤での入力簡易装置の入力画面の具体的な構成を示す図である。 本実施形態における入力簡易装置によるデータ入力処理を説明するフローチャートである。 従来のラダープログラムの一例を示す図である。 本発明でのラダープログラムの一例を示す図である。 操作盤での入力簡易装置の入力画面の具体的な構成を示す図である。 本実施形態における入力簡易装置によるデータ入力処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 シーケンス制御装置
11 制御盤
12 プログラム入力装置
13 操作盤
14a,b ロボット
15a,b ロボットコントローラ
16,17,18,19,20,21 ケーブル
22 入力簡易装置
23 CPU
24 プログラムメモリ
25 データレジスタ
26 入力部
27 出力部
28a 入力装置
28b 表示装置
29 CPU
30 入力部
31 表示装置
32 メモリ
33 出力部
35 入力画面

Claims (5)

  1. シーケンサから成る制御盤と前記シーケンサ内の制御プログラムを作成するプログラム入力装置と前記制御盤に接続された操作盤とから成るシーケンス制御装置において、
    前記制御盤に接続された制御対象の変更を行ったときに前記シーケンサ内の前記制御プログラム内に指定される車種を識別する車種番号に対応するハンドツールを識別するハンドツール番号の変更を行う入力簡易手段を備え、
    前記制御プログラムは前記入力簡易手段により変更された前記ハンドツール番号に基づいて、前記制御対象が選択している前記ハンドツールの前記ハンドツール番号と、前記ハンドツールにより作業される前記車種の前記車種番号とが対応しているか否かの照合を行う照合手段を備える、
    ことを特徴とするシーケンス制御装置。
  2. 前記入力簡易手段は前記操作盤に備えられ、その入力はタッチパネルによって行うことを特徴とする請求項1記載のシーケンス制御装置。
  3. 前記制御プログラムは所定のデータをレジスタ番号で代用し、前記入力簡易手段からの前記所定のデータ入力により前記レジスタ番号に対応するレジスタに前記所定のデータが記憶されることを特徴とする請求項1または2記載のシーケンス制御装置。
  4. 前記制御プログラムはラダープログラムで作成され、そのプログラムには所定のオンオフ制御を行いたい装置に対して接点とダミーの接点を入れた回路から作成されており、前記入力簡易手段から前記所定のオンオフ制御を行いたい装置に対してオンオフの入力を行うことにより、前記ダミーの接点がオンオフすることを特徴とする請求項1または2記載のシーケンス制御装置。
  5. 前記制御対象は、ロボットであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシーケンス制御装置。
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