JP4052414B2 - 複合発電設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた複合発電設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
エネルギー資源の有効利用と経済性の観点から、発電設備(発電プラント)では様々な高効率化が図られている。ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた複合発電プラントもその一つである。
【0003】
複合発電プラントでは、ガスタービンからの高温の排気ガスが廃熱ボイラに送られ、廃熱ボイラ内で加熱ユニットを介して蒸気を発生させ、発生した蒸気を蒸気タービンに送って蒸気タービンで仕事をするようになっている。加熱ユニットは加熱器、蒸気発生器(ドラム及び蒸発器)等を有しており、蒸気発生器の熱回収率を向上させるため、複数段(例えば、高圧、中圧、低圧)の加熱ユニットが備えられている。そして、高圧、中圧、低圧の加熱ユニットのそれぞれに加熱器や蒸気発生器等が備えられている。
【0004】
複合発電プラントの運用方法の一つに、蒸気タービンの運転を停止してガスタービンでのみ発電運転を実施するドライ運転がある。ドライ運転は、例えば、蒸気タービン側の定期点検や、ガスタービン側のみの設備が完成した時点での際に運用される。ドライ運転を実施する場合、ガスタービンからの高温の排気ガスが仕事をせずにそのまま廃熱ボイラを通過することになる。このため、ボイラチューブ群が高温に曝され、特に、中圧、低圧のボイラチューブ群が当初設定された最高圧力温度以上となり、材料強度上問題になる。
【0005】
そこで、従来から複合発電プラントでは、ガスタービンと廃熱ボイラの間のダクトにバイパスライン(ダンパー、煙突等)を設け、ドライ運転を実施する際に、高温の排気ガスをバイパスさせて廃熱ボイラを通過させないようにしている。バイパスラインを設けることにより、ドライ運転時に廃熱ボイラのチューブ群の材料強度に問題が生じることがない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の複合発電プラントでは、ドライ運転を行なうために、ガスタービンと廃熱回収ボイラの間のダクトにダンパーや煙突等のバイパスラインを設けている。このため、バイパスラインを構築するためのコストやスペースが必要となってドライ運転によるコスト低減の効果が薄れてしまう問題があった。
【0007】
また、ドライ運転終了後に通常の運転を行なうために廃熱回収ボイラ内に注水を行なうが、ドライ運転を行なった場合には廃熱回収ボイラの配管が高温になるため、所定の温度まで配管を冷却しなければ注水できない。廃熱回収ボイラの配管が冷却されるには長時間を要し、ドライ運転終了後に通常の運転を行なうための運転切り換えの時間が長くなっていた。
【0008】
更に、廃熱回収ボイラの金属材料の配管が高温になると、化学変化し易くなり、酸化スケールの発生量が増加してしまう。酸化スケールは時間の経過と共に厚くなり、やがて剥離して下流に流れるため、配管や蒸気タービンを損傷する虞があるので、ドライ運転を実施する複合発電プラントでは、配管等を酸化スケールの発生し難い高価な耐食性鋼を採用していた。このため、従来の複合発電プラントは構成部材のコスト面でも不利になっていた。
【0009】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、コストをかけることなくしかも短時間でドライ運転から通常の運転への切り換えが可能な複合発電設備を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための第1発明の構成は、ガスタービンからの排気ガスによって廃熱回収ボイラで蒸気を発生させ、廃熱回収ボイラで発生された蒸気により蒸気タービンを運転する複合発電設備において、その制御手段が、廃熱回収ボイラで蒸気を発生させずに蒸気タービンの運転を停止することを選択したときに、ガスタービンの出力を低下させてその排気ガス温度を所定温度以下に保持することを特徴とする。
【0011】
また、上記目的を達成するための第2発明の構成は、第1発明の複合発電設備において、廃熱回収ボイラで蒸気を発生させずに蒸気タービンの運転を停止するとき、廃熱回収ボイラの配管内に不活性ガスを注入することを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するための第3発明の構成は、第1または第2発明の複合発電設備において、蒸気タービンの運転再開を選択したときは、ガスタービンの起動用モータを運転させ、ガスタービンの圧縮機をファンとして運用し、冷却用の空気を廃熱回収ボイラに供給して冷却してから、廃熱回収ボイラに給水することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1に基づいて本発明の複合発電設備を説明する。図1には本発明の一実施形態例に係る複合発電設備の概略構成、図2には制御装置の要部ブロック構成を示してある。
【0015】
本実施形態例の複合発電設備(複合発電プラント)では、ガスタービンからの高温の排気ガスが廃熱回収ボイラに送られ、廃熱回収ボイラ内で加熱ユニットを介して蒸気を発生させ、発生した蒸気を蒸気タービンに送ってガスタービンと共に蒸気タービンで仕事をするようになっている。そして、例えば、蒸気タービン側の定期点検時等には、蒸気タービンの運転を停止してガスタービンでのみ発電運転を実施するドライ運転が行なわれるようになっている。
【0016】
図に示すように、ガスタービン1からの排気ガスが廃熱回収ボイラ2に送られるようになっており、廃熱回収ボイラ2には高圧加熱ユニット3、中圧加熱ユニット4及び低圧加熱ユニット5が備えられている。廃熱回収ボイラ2内では高圧加熱ユニット3、中圧加熱ユニット4及び低圧加熱ユニット5を介して蒸気を発生させ、発生した蒸気を高・中圧タービン6及び低圧タービン7からなる蒸気タービン8に送って蒸気タービン8で仕事をするようになっている。
【0017】
つまり、廃熱回収ボイラ2の高圧加熱ユニット3、中圧加熱ユニット4及び低圧加熱ユニット5にはそれぞれドラム及び蒸発器・加熱器が設けられている。高圧加熱ユニット3のドラムには低圧タービン7及び復水器9を介して復水が供給され、高圧加熱ユニット3からは高・中圧タービン6の高圧側に蒸気が導入される。低圧加熱ユニット5のドラムには低圧タービン7及び復水器9を介して復水が供給され、低圧加熱ユニット5からは低圧タービン7に蒸気が導入される。中圧加熱ユニット4のドラムには高・中圧タービン6の高圧側から排出される蒸気が供給され、中圧加熱ユニット4からは高・中圧タービン6の中圧側に蒸気が導入される。高・中圧タービン6の中圧側から排出される蒸気は低圧加熱ユニット5からの蒸気と合流して低圧タービン7に導入される。
【0018】
廃熱回収ボイラ2の高圧加熱ユニット3、中圧加熱ユニット4及び低圧加熱ユニット5の配管類は耐熱性材料で構成され、ドライ運転時に配管類の温度が上昇しても破損が生じないようになっている。通常は、高圧加熱ユニット3、中圧加熱ユニット4及び低圧加熱ユニット5の順に排ガスの温度が低くなるので、配管類はそれに合わせた最高使用圧力温度が設定されているが、中圧加熱ユニット4及び低圧加熱ユニット5の配管類も高圧加熱ユニット3の配管類に相当する最高使用圧力温度の材料で構成されている。
【0019】
具体的な材料選定にあたっては、耐圧部と非耐圧部等とに部材を分類し、各部材の重要度や荷重のかかり方を考慮し、ドライ運転時(例えば480 ℃)における許容応力を選定する。そして、引張り強さ、降伏応力、長時間のクリープ破断強度等を考慮して許容応力に耐え得る材料を選定する。尚、許容応力の選定は、プラントの状況等により適宜設計事項等が種々考慮される。
【0020】
例えば、耐圧部では、チューブやヘッダーは0.5Mo 鋼、フィンは応力を受けないため炭素鋼、連結管はガス通路外にあるため炭素鋼が用いられている。また、非耐圧部等では、低温部ケーシング、低温ダクト、煙突等は0.5Mo 鋼、耐圧支持部である支持材や吊棒等は1Cr0.5Mo鋼、高温になる防振バッフル等は炭素鋼が用いられている。炭素鋼、0.5Mo 鋼及び1Cr0.5Mo鋼は、ドライ運転時における各部材の許容応力を越える引張り強さ、降伏応力、長時間のクリープ破断強度等を有している。尚、上記部材の材料は一例であり、プラントの大きさや運転状況等により種々変更されるものである。
【0021】
ガスタービン1の圧縮機11には吸入空気量を調整するダンパ手段12が設けられており、ダンパ手段12は制御手段としての制御装置13の指令に応じて開閉制御され、ダンパ手段12の開閉により吸入空気量が減らされるようになっている。ガスタービン1のタービン14の出口部には温度検出器15が設けられ、温度検出器15によりタービン14の排気温度が検出されて制御装置13に入力される。また、制御装置13により燃焼器16の燃料の供給状態が制御され、ダンパ手段12により吸入空気量が減らされると共に燃料量が減らされることによりガスタービン1の出力が低下されるようになっている。
【0022】
つまり、ダンパ手段12及び燃料の供給状態が制御される制御装置13により出力低下手段が構成されている。蒸気タービン8の運転を停止してガスタービン1でのみ発電運転を実施するドライ運転の際に、出力低下手段によりガスタービン1の出力が低下され、廃熱回収ボイラ2の配管類の最高使用圧力温度以下の所定温度以下に排気ガス温度が保たれるようになっている。
【0023】
一方、ガスタービン1の発電機17にはガスタービン1の起動用のモータ18が連結され、モータ18は連続定格運転が可能に構成されている。即ち、モータ18自身の冷却設備が強化されていると共に電源設備の容量アップ等がなされている。
【0024】
制御装置13には、蒸気タービンの運転を停止してガスタービンでのみ発電運転を実施するドライ運転の時に切り換え操作される切り換えスイッチ19の操作情報が入力される。また、制御装置13からは、タービン14の排気温度が所定温度以上の時にドライ運転が実施されるとアラーム20に作動指令が出力されるようになっている。
【0025】
廃熱回収ボイラ2の高圧加熱ユニット3、中圧加熱ユニット4及び低圧加熱ユニット5の配管類にはガス注入手段21が連通し、ドライ運転時には、配管類から水分が排出されてガス注入手段21から不活性ガス(窒素ガス、炭酸ガス、アルゴンガス等)が充填される。配管類に充填される不活性ガスの圧力は、ドライ運転前の低温時に大気圧力より若干高い圧力に設定される。これにより、ドライ運転開始と同時に配管類の圧力が上昇し不活性ガスの圧力はボイルシャルルの法則により昇圧するが、配管類の耐圧からみて問題のある圧力とはならない。また、不活性ガスの圧力を大気圧以上としておくことで、外部の空気との置換がなくなり空気が混入することがない。尚、不活性ガスの圧力を検出する手段を設け、不活性ガスの圧力が設定圧力以下となった場合に自動的に不活性ガスを補給する装置を設けることも可能である。
【0026】
図2に基づいて制御装置13のブロック構成を説明する。
【0027】
図に示すように、制御装置13には判断手段23が設けられ、判断手段23には切り換えスイッチ19の情報が入力される。判断手段23では、蒸気タービン8の運転を停止してガスタービン1でのみ発電運転を実施するドライ運転か否かが、切り換えスイッチ19の情報に応じて判断される。判断手段23でドライ運転であると判断された場合の情報は温度判定手段24に入力され、温度判定手段24では、温度検出器15の情報に応じたドライ運転の実施を指令する。
【0028】
一方、判断手段23でドライ運転ではないと判断された場合、そのまま通常運転の実施を指令するか、もしくは、モータ制御手段25により起動用のモータ18を所定時間の間連続定格運転させてた後通常運転の実施を指令する。つまり、ドライ運転後は、廃熱回収ボイラ2の高圧加熱ユニット3、中圧加熱ユニット4及び低圧加熱ユニット5のドラム内に給水を行なうが、ドライ運転後の廃熱回収ボイラ2内は高温(例えば500 ℃以上)になっているため、冷却した後(例えば100 ℃以下)でなければ給水を行なうことができない。廃熱回収ボイラ2を放置することで自然冷却することができるが、この場合、冷却に長時間(数日)を要してしまう。このため、起動用のモータ18を所定時間の間連続定格運転させ、ガスタービン1の圧縮機11をファンとして運用し、廃熱回収ボイラ2へ冷却空気を送給して強制冷却するようになっている。
【0029】
起動用のモータ18を連続定格運転させて圧縮機11をファンとして運用することにより、専用の冷却用ファン等の大がかりな追加設備を設けることなくモータ18を連続定格運転可能に構成するだけで、廃熱回収ボイラ2を短時間で冷却することが可能になる。
【0030】
上述した複合発電プラントでは、通常運転時は、ガスタービン1からの高温の排気ガスが廃熱回収ボイラ2に送られ、廃熱回収ボイラ2内で加熱ユニットを介して蒸気を発生させ、発生した蒸気を蒸気タービン8に送ってガスタービン1と共に蒸気タービン8で仕事をするようになっている。
【0031】
一方、蒸気タービン8側の定期点検時等の場合には、蒸気タービン8の運転を停止してガスタービン1でのみ発電運転を実施するドライ運転が行なわれるようになっている。この場合、ガスタービン1からの高温の排気ガスは、そのまま廃熱回収ボイラ2に送られる。ドライ運転が実施されると、廃熱回収ボイラ2の高圧加熱ユニット3、中圧加熱ユニット4及び低圧加熱ユニット5の配管類は通常の運転状態よりも温度が高くなる(100 ℃から300 ℃)が、配管類は耐熱性材料で構成されて最高使用圧力温度が高温の排気ガスの最高温度で設定されている。このため、通常の運転状態よりも温度が高くなっても廃熱回収ボイラ2の配管類に材料強度上で問題が生じることがない。
【0032】
また、ドライ運転が行なわれる場合、廃熱回収ボイラ2の高圧加熱ユニット3、中圧加熱ユニット4及び低圧加熱ユニット5の配管類は通常の運転状態よりも温度が高くなるため、酸化スケールの生成量が多くなるが、ドライ運転が行なわれる場合、配管類から水分が排出されてガス注入手段21から不活性ガスが充填される。配管内に不活性ガスが充填されることにより、酸化作用は起こらなくなり、酸化スケールの生成が阻止される。
【0033】
図2に基づいて上記構成の複合発電プラントにおける運転状況を説明する。
【0034】
図に示すように、切り換えスイッチ19の動作状況、即ち、ドライ運転か否かの情報が判断手段23に入力され、ドライ運転ではないと判断された場合、通常運転が実施される。この場合、ドライ運転を実施した後の通常運転の時には、モータ制御手段25により起動用のモータ18を所定時間の間連続定格運転させ、ガスタービン1の圧縮機11をファンとして運用し、廃熱回収ボイラ2へ冷却空気を送給して強制冷却する。これにより、専用の冷却用ファン等の大がかりな追加設備を設けることなく廃熱回収ボイラ2を短時間で冷却することが可能になり、通常運転への切り換えのためのドラムへの水の供給を短時間で開始することができる。
【0035】
一方、判断手段23でドライ運転であると判断された場合、温度検出器15で検出された排気ガスの温度が温度判定手段24で判定される。即ち、排気ガスの温度が第1上限値(例えば500 ℃)以上である場合、廃熱回収ボイラ2の配管類の最高使用圧力温度以上になるため、タイマ26を介して設定時間(例えば3秒)後にガスタービン1の運転を停止する。排気ガスの温度が第2上限値(第1上限値>第2上限値:例えば490 ℃)以上である場合、廃熱回収ボイラ2の配管類の最高使用圧力温度以上になる虞があるため、アラーム20を作動させる。
【0036】
温度検出器15で検出された排気ガスの温度が第2上限値未満の場合、廃熱回収ボイラ2の配管類の最高使用圧力温度以下であるため、ガス注入手段21により配管類に不活性ガスを注入した後、ドライ運転を実施する。ドライ運転を実施する際には、ダンパ手段12を操作して吸入空気量を減少させると共に燃料量を制御して燃焼器16に供給される燃料量を減少させ、ガスタービン1の出力を低下させる。この時、大気温度により出力の低下状況は変化するため、ダンパ手段12の操作及び燃料量の制御は大気温度に基づいて実施され、大気温度に拘らずガスタービン1の出力を所定状態に低下させる。
【0037】
ガスタービン1の出力を低下させることにより、排気ガスの温度を第2上限値未満に保ち、廃熱回収ボイラ2に送られる排気ガスの温度を配管類の最高使用圧力温度以下に保持する。これにより、ドライ運転時に廃熱回収ボイラ2の配管類が過熱状態になって破損することがない。
【0038】
上述した複合発電プラントでは、廃熱回収ボイラ2の配管類を耐熱性材料で構成し、ドライ運転を実施する際にはガスタービン1の出力を低下させて排気ガスの温度を配管類の最高使用圧力温度以下に保持するようにしたので、ドライ運転時であっても廃熱回収ボイラ2にガスタービン1の排気ガスを送ることができる。このため、ガスタービン1と廃熱回収ボイラ2の間のダクトにダンパーや煙突等のバイパスラインを設けることなくドライ運転が可能となり、バイパスラインを構築するためのコストやスペースが不要となって、コストをかけずにドライ運転が可能になる。
【0039】
また、ガスタービン1の起動用のモータ18を連続定格運転可能に構成し、ドライ運転終了後に通常の運転を行なう際にモータ18を連続定格運転して圧縮機11をファンとして運用するようにしたので、廃熱回収ボイラ2を強制冷却することが可能になり、短時間でドラム等に注水できるようになる。このため、ドライ運転終了後に通常の運転を行なうための運転切り換え時間の短縮化が図れる。
【0040】
更に、ガス注入手段21を設け、ドライ運転を実施する際に廃熱回収ボイラ2の配管内に不活性ガスを充填するようにしたので、酸化スケールの発生が阻止され、配管が高温になっても廃熱回収ボイラ2の配管内に酸化スケールが生成されることがない。このため、高価な耐食性鋼を用いることなく酸化スケールの生成を無くすことが可能になる。
【0041】
尚、上述した複合発電プラントは、廃熱回収ボイラ2の配管類を耐熱性材料で構成し、ドライ運転を実施する際にはガスタービン1の出力を低下させるようにすると共に、起動用のモータ18を連続定格運転可能に構成し、ガス注入手段21を設けた例を挙げて説明したが、必要に応じて、起動用のモータ18を連続定格運転可能にする構成及びガス注入手段21を省略することも可能である。また、起動用のモータ18を連続定格運転可能にする構成もしくはガス注入手段21のいずれか一方を省略することも可能である。
【0042】
【発明の効果】
第1発明の複合発電設備は、ガスタービンからの排気ガスによって廃熱回収ボイラで蒸気を発生させ、廃熱回収ボイラで発生された蒸気により蒸気タービンを運転する複合発電設備において、その制御手段が、廃熱回収ボイラで蒸気を発生させずに蒸気タービンの運転を停止することを選択したときに、ガスタービンの出力を低下させてその排気ガス温度を所定温度以下に保持することを特徴とするので、ドライ運転を実施する際にはガスタービンの出力を低下させて排気ガスの温度を配管類の最高使用圧力温度以下に保持することができ、ドライ運転時であっても廃熱回収ボイラにガスタービンの排気ガスを送ることができる。この結果、ガスタービンと廃熱回収ボイラの間にバイパスラインを設けることなくドライ運転が可能となり、バイパスラインを構築するためのコストやスペースが不要となって、コストをかけずにドライ運転が可能になる。
【0043】
また、第2発明の複合発電設備は、第1発明の複合発電設備において、廃熱回収ボイラで蒸気を発生させずに蒸気タービンの運転を停止するとき、廃熱回収ボイラの配管内に不活性ガスを注入することを特徴とするので、ドライ運転を実施する際には配管内の酸化スケールの発生が阻止されると共に、ガスタービンの出力を低下させて排気ガスの温度を配管類の最高使用圧力温度以下に保持することができ、ドライ運転時であっても廃熱回収ボイラにガスタービンの排気ガスを送ることができる。この結果、高価な耐食性鋼を用いることなく酸化スケールの生成を無くすことが可能になると共に、ガスタービンと廃熱回収ボイラの間にバイパスラインを設けることなくドライ運転が可能となり、バイパスラインを構築するためのコストやスペースが不要となって、コストをかけずにドライ運転が可能になる。
【0044】
また、第3発明の複合発電設備は、第1または第2発明の複合発電設備において、蒸気タービンの運転再開を選択したときは、ガスタービンの起動用モータを運転させ、ガスタービンの圧縮機をファンとして運用し、冷却用の空気を廃熱回収ボイラに供給して冷却してから、廃熱回収ボイラに給水することを特徴とするので、ドライ運転を実施する際にはガスタービンの出力を低下させて排気ガスの温度を配管類の最高使用圧力温度以下に保持することができ、ドライ運転時であっても廃熱回収ボイラにガスタービンの排気ガスを送ることができると共に、通常運転への切り換え時に廃熱回収ボイラを強制冷却することが可能になり、短時間でドラム等に注水できるようになる。この結果、ガスタービンと廃熱回収ボイラの間にバイパスラインを設けることなくドライ運転が可能となり、バイパスラインを構築するためのコストやスペースが不要となって、コストをかけずにドライ運転が可能になると共に、ドライ運転終了後に通常の運転を行なうための運転切り換え時間の短縮化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例に係る複合発電プラントの概略構成図。
【図2】制御装置のブロック構成図。
【符号の説明】
1 ガスタービン
2 廃熱回収ボイラ
3 高圧過熱ユニット
4 中圧過熱ユニット
5 低圧過熱ユニット
6 高・中圧タービン
7 低圧タービン
8 蒸気タービン
9 復水器
11 圧縮機
12 ダンパ手段
13 制御装置
14 タービン
15 温度検出器
16 燃焼器
17 発電機
18 モータ
19 切り換えスイッチ
20 アラーム
21 ガス注入手段
23 判定手段
24 温度判定手段
25 モータ制御手段

Claims (3)

  1. ガスタービンからの排気ガスによって廃熱回収ボイラで蒸気を発生させ、廃熱回収ボイラで発生された蒸気により蒸気タービンを運転する複合発電設備において、その制御手段が、廃熱回収ボイラで蒸気を発生させずに蒸気タービンの運転を停止することを選択したときに、ガスタービンの出力を低下させてその排気ガス温度を所定温度以下に保持することを特徴とする複合発電設備。
  2. 請求項 1 記載の複合発電設備において、廃熱回収ボイラで蒸気を発生させずに蒸気タービンの運転を停止するとき、廃熱回収ボイラの配管内に不活性ガスを注入することを特徴とする複合発電設備。
  3. 請求項1または2記載の複合発電設備において、蒸気タービンの運転再を選択したときは、ガスタービンの起動用モータを運転させ、ガスタービンの圧縮機をファンとして運用し、冷却用の空気を廃熱回収ボイラに供給して冷却してから、廃熱回収ボイラに給水することを特徴とする複合発電設備。
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