JP3065794B2 - 給水加熱装置 - Google Patents

給水加熱装置

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JP3065794B2
JP3065794B2 JP4172721A JP17272192A JP3065794B2 JP 3065794 B2 JP3065794 B2 JP 3065794B2 JP 4172721 A JP4172721 A JP 4172721A JP 17272192 A JP17272192 A JP 17272192A JP 3065794 B2 JP3065794 B2 JP 3065794B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気タービン発電プラ
ントにガスタービン発電プラントを追設した排気再燃方
式のコンバインドサイクルプラントにおける給水加熱装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガスタービンの排気は通常50
0℃であり、この排熱を如何に利用するかが重要な問題
となっており、その一つの手段としてボイラの燃焼ガス
として上記ガスタービン排気を使用することが提案され
ている。
【0003】図2は、排気再燃方式を採用したコンバイ
ンドサイクルの従来のシステム構成図であって、ボイラ
1で発生した蒸気は主蒸気管2を経て高圧蒸気タービン
3に供給され、そこで膨張し仕事を行なった蒸気は低温
再熱管4を経てボイラ1に戻され再熱される。この再熱
された再熱蒸気は高温再熱管5を経て中圧蒸気タービン
6および低圧蒸気タービン7に送られ、そこで膨張仕事
を行なった後復水器8で復水される。そして各タービン
で行われた仕事は蒸気タービン用発電機9で電気エネル
ギーとして取り出される。
【0004】上記復水器8で復水された復水は、復水ポ
ンプ10によって低圧給水加熱器11a,11b,11
cおよびこれと並列に接続された低圧排ガスクーラ12
aを通って、脱気器13に送られ、更に給水ポンプ14
によって高圧給水加熱器15a,15b,15cおよび
これと並列に接続された高圧排ガスクーラ12bを経て
ボイラ1に環流される。
【0005】一方、コンプレッサ15で加圧された圧縮
空気は燃焼器17に送られ、その燃焼機17に供給され
た燃料の燃焼により高圧の混合ガスとなりガスタービン
18に供給され、そこで膨張し仕事を行ない、ガスター
ビン用発電機19で電気エネルギーとし取り出される。
また、上記ガスタービン17で仕事を行なった排ガスは
ボイラ1に送られ、そこで燃焼用空気として使用され
る。
【0006】上記ボイラ1からの排ガスは高圧排ガスク
ーラ12bおよび低圧排ガスクーラ12aを通り給水お
よび復水と熱交換した後煙突20から排出される。
【0007】ところで、高圧給水加熱器15cには抽気
管21cを介して高圧タービン3の途中段階から抽気が
供給され、高圧給水加熱器15bには抽気管21bを介
して低温再熱管4から抽気が供給され、高圧給水加熱器
15aには抽気管21aを介して中圧タービン6の途中
段落から抽気が供給されるようになっており、さらに各
低圧給水加熱器11a,11b,11cにはそれぞれ低
圧タービン7の途中段落から抽気管22a,22b,2
2cを介して抽気が供給されるようにしてある。そし
て、各抽気管21a,21b,21cおよび22a,2
2b,22cにはそれぞれ抽気を全閉できる抽気弁23
および抽気の逆流による蒸気タービンのオーバースピー
ドを防止する抽気逆止弁24が設けられている(抽気管
22a,22b,22cについては図示を一部省略す
る)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
通常の給水加熱器に対してガスタービン排ガスを加熱源
とするガスクーラを並設設置するものにおいては、圧縮
機で圧縮される空気量は部分負荷においてもさほど変化
せず、高圧排ガスクーラへ排出される排ガス量は定格運
転時と殆ど変化しない。一方、蒸気タービンサイクル系
では、部分負荷になるとその負荷に応じて復水管や給水
管に流れる水の量が減少する。したがって、ガスタービ
ン排ガスを加熱源とするガスクーラにおいては、少量の
ボイラ給水と多量のガスタービン排ガスとが熱交換さ
れ、最終ボイラ給水温度が著しく上昇し、ボイラ内でス
チーミングを起す等の問題がある。
【0009】本発明はこのような点に鑑み、部分負荷運
転時においても最終ボイラ給水温度を所定温度以下に保
つとともに、ガスタービン排ガスが有する熱を十分利用
し得るようにした給水加熱装置を得ることを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、蒸気タービン
抽気を加熱源とする給水加熱器とガスタービン排ガスを
加熱源とする排ガスクーラとを並列に接続した給水加熱
装置において、上記排ガスクーラの給水出口部からフラ
ッシュタンクに給水を導くフラッシュタンク用バイパス
管を分岐導出し、上記フラッシュタンクを給水ポンプ駆
動タービンに接続するとともに、減圧装置及び制御弁を
介して復水器に接続したことを特徴とする。
【0011】
【作用】部分負荷運転に際し、最終ボイラ給水流量が減
少した場合、排ガスクーラからの給水の一部がフラッシ
ュタンクに導かれ、そのフラッシュタンクで発生した蒸
気が給水ポンプ駆動タービンに送給され、その蒸気によ
って給水ポンプ駆動タービンが駆動される。しかして、
蒸気タービンからの抽気量を減少することができる。そ
して、フラッシュタンクで発生する蒸気量が給水ポンプ
駆動タービンに必要な量以上となると、減圧装置等を介
して復水器に排出され、全ての部分負荷運転に対応させ
ることができる。
【0012】
【実施例】以下、図1を参照して本発明の一実施例につ
いて説明する。なお、図2と同一部分については同一符
号を付しその詳細な説明は省略する。
【0013】復水器8で復水された復水は低圧給水加熱
器11で加熱された後、給水ポンプ14によって高圧給
水加熱器15側に送給される。ところで、上記給水ポン
プ14の吐出側で、給水管26が高圧給水加熱器側給水
管26aとガスクーラ側給水管26bに分岐されてお
り、その高圧給水加熱器側給水管26aに高圧給水加熱
器15が接続され、ガスクーラ側給水管26bに高圧排
ガスクーラ12bが接続されている。しかして、給水ポ
ンプ14から吐出された給水は高圧給水加熱器15及び
高圧排ガスクーラ12bに送給され、そこでそれぞれ加
熱された後合流され、ボイラ1に供給される。
【0014】ガスクーラ側給水管26bには、高圧排ガ
スクーラ12bの給水出口側において、フラッシュタン
ク用バイパス管27が分岐導出されており、そのバイパ
ス管27の先端がフラッシュタンク28に接続されてい
る。上記フラッシュタンク28の上部は、給水ポンプ駆
動タービン29への抽気管30に導管31を介して接続
されており、さらに、上記導管31の途中が減圧装置3
2及び制御弁33を介して復水器8に接続されている。
【0015】また、上記フラッシュタンク28の下部は
ドレン管34によって低圧給水加熱器11に接続されて
おり、さらにそのドレン管34は制御弁35を介して復
水器8にも接続されている。なお、図中符号36はフラ
ッシュタンク用バイパス管27に設けられた制御弁、3
7はガスクーラ側給水管26bに設けられた制御弁であ
る。
【0016】ところで、高圧給水加熱器15及び低圧給
水加熱器11にそれぞれ加熱蒸気を送給する抽気管2
1,22、及び高圧給水加熱器側給水管26aとガスク
ーラ側給水管26bとの合流点より下流側の給水管に
は、それぞれ抽気流量計38a,38b及び温度・流量
センサ39が設けられ、さらにフラッシュタンク28に
はレベル計40が設けられており、それらの検出信号が
制御装置41に入力されており、その制御装置41から
の制御信号によって各制御弁33,35,36,37が
制御されるようにしてある。
【0017】しかして、定格負荷運転時には、制御弁3
3,35,36が全閉されており、給水ポンプ14で送
られる給水が高圧給水加熱器15或は高圧排ガスクーラ
12bでそれぞれ加熱された後合流し、ボイラ1に供給
され、一方ボイラ1からの排ガスは高圧排ガスクーラ1
2bで減温された後煙突20から大気中に放出される。
【0018】そこで、プラントが部分負荷運転に入り、
ボイラ1への給水供給量が所定流量以下になり或は給水
温が所定以上になると、制御弁36が開方向に制御され
る。したがって、高圧排ガスクーラ12bで高温となっ
た高圧水の一部がフラッシュタンク28に送られ、そこ
でフラッシュした蒸気は導管31を介して給水ポンプ駆
動タービン29に送られ、給水ポンプ駆動タービン29
の駆動用に供される。一方、フラッシュタンク28に溜
まったドレンは低圧給水加熱器11に送られる。
【0019】また、負荷がさらに低下し、高圧給水加熱
器15への抽気量がなくなったことが抽気流量計38a
によって検出されると、制御弁37によって給水の大部
分が高圧排ガスクーラ12bに送られるように制御され
る。また、抽気流量計38bによって低圧給水加熱器1
1への抽気量が0になったことが検出されると、制御弁
35が開かれ、フラッシュタンク28のドレン量がレベ
ル計40によって検出されており、その量がフラッシュ
タンク容量を越えるような場合にも、制御弁35が開か
れ、ドレンが復水器8に排出される。
【0020】一方、給水ポンプ駆動タービンの駆動用蒸
気がフラッシュタンクからの蒸気で十分となり、すなわ
ち、蒸気タービン42から給水ポンプ駆動タービン29
への抽気が0となり、かつ最終ボイラ給水の温度と流量
が、温度・流量センサ39により検出され、高温になり
すぎた場合、または流量が多くなり過ぎた場合には、制
御弁33が開かれ、フラッシュタンク28で発生した蒸
気が減圧装置32で減圧されて復水器8に送給される。
【0021】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、ガ
スタービン排気をボイラ燃焼用ガスとして使用した後、
排ガスクーラでボイラ給水を加熱し、その加熱された高
温水を必要に応じフラッシュタンクでフラッシュさせ、
その蒸気で給水ポンプ駆動タービンを駆動することがで
き、最終ボイラ給水温度の異常上昇を防止することがで
きるとともに、蒸気タービンからの抽気量を減少させ、
プラントの出力の増加を図ることができる。また、フラ
ッシュ蒸気が余った場合にはその蒸気を復水器に送るこ
とができ、プラントの部分負荷運転範囲を拡大すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の給水加熱装置の概略系統図。
【図2】従来の給水加熱装置の概略系統図。
【符号の説明】
1 ボイラ 8 復水器 11 低圧給水加熱器 12b 高圧排ガスクーラ 14 給水ポンプ 15 高圧給水加熱器 18 ガスタービン 27 フラッシュタンク用バイパス管 28 フラッシュタンク 29 給水ポンプ駆動タービン 33、35、36、37 制御弁

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸気タービン抽気を加熱源とする給水加熱
    器とガスタービン排ガスを加熱源とする排ガスクーラと
    を並列に接続した給水加熱装置において、上記排ガスク
    ーラの給水出口部からフラッシュタンクに給水を導くフ
    ラッシュタンク用バイパス管を分岐導出し、上記フラッ
    シュタンクを、給水ポンプ駆動タービンに接続するとと
    もに減圧装置及び制御弁を介して復水器に接続したこと
    を特徴とする給水加熱装置。
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JP6962798B2 (ja) * 2017-12-01 2021-11-05 三菱重工業株式会社 循環式ボイラシステム、火力発電プラント、及び排熱回収方法
CN114234663B (zh) * 2021-12-01 2023-10-27 东方电气集团东方汽轮机有限公司 一种汽轮机工业补水除氧系统及方法

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