JP4051492B2 - 台車用キャスター - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、台車用キャスターに関し、特にローラーあるいはローラー部材に衝撃が加えられたとき、台車の荷台への衝撃を吸収することができる台車用キャスターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、荷物を運搬するための台車には、台車用キャスターが用いられる。そして、この台車用キャスターのローラーは、台車の使用環境や台車の積載重量によってさまざまな材料が用いられる。
【0003】
図14は例えば、ウレタン樹脂製のローラー部材を用いた従来の台車用キャスターを示す側面図であり、図15は図14の一部破断した正面図である。これらの図において、1は筐体であり、この筐体1は、例えば台車の荷台である。2はローラーであり、このローラー2は、芯部材3およびウレタン樹脂製のローラー部材4とから構成され、筐体1の荷重および積載物の荷重を受けて、図示せぬ床面上を回転可能に取り付けられる。
なお、芯部材3は、断面形状が略コの字形に形成され、中心部に透穴が設けられた円形部材を2枚で形成され、この2枚の円形部材を互いに向かい合わせて、その外周部の合わせ部を溶接して一体化したものである。
また、このウレタン樹脂製のローラー部材4の内周面は、上記芯部材3の外周部に接着により固定される。
【0004】
5A(図示せず)、5B(図15参照)は例えばベアリングなどの回転部材であり、この回転部材5A(図示せず)、5B(図15参照)はそれぞれ芯部材3の中心部に設けられた透穴に挿入される。
なお、上記回転部材5A(図示せず)、5B(図15参照)は、上記スリーブ6(図15参照)によって離問され、このスリーブ6(図15参照)は、その両端に形成した段部(図示せず)によって、この回転部材5A(図示せず)、5B(図15参照)の間に位置決めされる。
7は支持部材であり、この支持部材7は、図15に示すように、ボルト8、ワッシャー9およびナット10から構成される。
11は筐体支持部材であり、この筐体支持部材11は、逆U字状に形成され、その基部はボルト(図示せず)によって筐体1に固定され、その両脚部の端部には透穴(図示せず)が設けられている。
【0005】
上記の構成による台車用キャスターの組み立て動作について説明する。まず、断面形状が略コの字形に形成され、中心部に透穴が設けられた円形部材を、例えば、図示せぬプレスによって2枚作成する。そして、この2枚の円形部材を互いに向かい合わせて、その外周部の合わせ部分を溶接し、一体化することにより芯部材3を作ることができる。
そして、この芯部材3の外周面にウレタン樹脂製のローラー部材4を接着して固定する。そして、この芯部材3の中心部に設けた透穴に、回転部材5A(図示せず)、スリーブ6(図15参照)、回転部材5B(図15参照)を嵌め込むことにより、ローラー2を作成することができる。
そして、この逆U字状に形成された筐体支持部材11の両脚部の間に、このローラー2を位置決めする。そして、ボルト8を、筐体支持部材11の一方の脚部の透穴−ローラー2の回転穴−筐体支持部材11の他方の脚部の透穴−ワッシャー9に通したのち、このボルト8の一端のネジ溝にナット10をネジ込むことにより、筐体支持部材11にローラー2を回転自在に取り付けることができる。
【0006】
図16は例えば、ゴムシート製のローラー部材およびポリアセタール樹脂製の芯部材を用いた従来の他の台車用キャスターを示す側面図であり、図17は図16の一部破断した正面図である。これらの図において、12はローラーであり、このローラー12はポリアセタール樹脂製の芯部材13およびこの芯部材13の外周面に接着により固定したゴムシート14から構成される。
なお、このゴムシート14によって衝撃を吸収するものである。
【0007】
上記の構成による台車用キャスターの組み立て動作について簡単に説明する。ポリアセタール樹脂製の芯部材13を金型によって作成する。この芯部材13の外周面にゴムシート14を接着して固定する。そして、この芯部材13の中心部に設けた透穴に、回転部材5A(図示せず)、スリーブ6(図17参照)、回転部材5B(図17参照)を嵌め込むことにより、ローラー12を作成することができる。そして、この逆U字状に形成された筐体支持部材11の両脚部の間に、このローラー12を位置決めする。そして、ボルト8を、筐体支持部材11の一方の脚部の透穴−回転部材5B−スリーブ6−回転部材5A−筐体支持部材11の他方の脚部の透穴−ワッシャー9に通したのち、このボルト8の一端のネジ溝にナット10をネジ込むことにより、筐体支持部材11にローラー12を回転自在に取り付けることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ウレタン樹脂製のローラー部材を用いた従来の台車用キャスターは、ローラーが床の段差を乗り越えるときに生じる衝撃がそのまま台車の荷台に伝わり、荷台の積載物、例えば精密部品などが破損されるなどの問題があった。
また、ゴムシート製のローラー部材およびポリアセタール樹脂製の芯部材を用いた従来の他の台車用キャスターは、ゴムシートによって衝撃をある程度吸収することができるが、このゴムシートが磨耗し易いため、ローラーとしての寿命が短いなどの問題があった。
【0009】
したがって、本発明の目的は、ローラーに加わる衝撃を有効に吸収することができ、しかも、ローラーの耐磨耗性を良好にして寿命を大幅に延ばすことができる台車用キャスターを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る台車用キャスターは、一端が台車の筐体に取り付けられる筐体支持部材と、この筐体の荷重および積載物の荷重を受けると共に床面上を回転可能なローラーと、このローラーを回転自在に支持する回転部材と、上記ローラーを挟んで両側に設けた一対の緩衝部材と、上記筐体支持部材の他端に取り付けて、上記回転部材および上記一対の緩衝部材を支持する支持部材とから構成し、上記緩衝部材は、上記支持部材を支持する内筒と、上記筐体支持部材の他端に固定した外筒と、上記内筒の外周面と上記外筒の内周面の間に加硫接着されると共に走行方向のバネ定数を高くした高バネ定数部と荷重方向のバネ定数を低くした低バネ定数部を備えたゴム状の弾性体とから構成したものである。
また、本発明に係る他の台車用キャスターは、一端が台車の筐体に取り付けられる筐体支持部材と、この筐体の荷重および積載物の荷重を受けると共に床面上を回転可能な緩衝部材付きローラーと、上記筐体支持部材の他端に取り付けて、この緩衝部材付きローラーを支持する支持部材とから構成し、上記緩衝部材付きローラーは、緩衝部材、回転部材およびローラー部材を備え、上記緩衝部材は、内筒と、外筒と、上記内筒の外周面とこの外筒の内周面の間に加硫接着されると共に走行方向のバネ定数を高くした高バネ定数部と荷重方向のバネ定数を低くした低バネ定数部を有するゴム状の弾性体を備え、上記回転部材は、上記緩衝部材の外筒と上記ローラー部材の内周との間に装着し、上記支持部材は上記緩衝部材の内筒の回転を拘束するように支持するように構成したものである。
さらに、上記発明に加えて、上記緩衝部材の高バネ定数部を高硬度弾性体とし、低バネ定数部を低硬度弾性体としたものである。
【0011】
また、本発明の他の台車用キャスターは、一端が台車の筐体に取り付けられる筐体支持部材と、この筐体の荷重および積載物の荷重を受けると共に床面上を回転可能なローラーと、このローラーを回転自在に支持する回転部材と、上記ローラーを挟んで両側に設けた一対の緩衝部材と、上記筐体支持部材の他端に取り付けて、上記回転部材および上記一対の緩衝部材を支持する支持部材とから構成し、上記緩衝部材は、上記支持部材を支持する内筒と、上記筐体支持部材の他端に固定した外筒と、上記内筒の外周面と上記外筒の内周面の間に加硫接着されると共に走行方向のバネ定数を高くした高バネ定数部と、荷重方向のバネ定数を低くした低バネ定数部からなり、上記高バネ定数部はゴム状の弾性体から構成し、上記低バネ定数部は空所から構成するとともに、上記空所内の上記内筒の外周面または上記外筒の内周面にゴム状のストッパーを設け、上記内筒と上記外筒とが衝撃的に接触するのを防止したものである。
また、本発明に係る他の台車用キャスターは、一端が台車の筐体に取り付けられる筐体支持部材と、この筐体の荷重および積載物の荷重を受けると共に床面上を回転可能な緩衝部材付きローラーと、上記筐体支持部材の他端に取り付けて、この緩衝部材付きローラーを支持する支持部材とから構成し、上記緩衝部材付きローラーは、緩衝部材、回転部材およびローラー部材を備え、上記緩衝部材は、内筒と、外筒と、上記内筒の外周面と上記外筒の内周面の間に加硫接着されると共に走行方向のバネ定数を高くした高バネ定数部と荷重方向のバネ定数を低くした低バネ定数部からなり、上記高バネ定数部はゴム状の弾性体から構成し、上記低バネ定数部は空所から構成し、上記回転部材は、上記緩衝部材の外筒と上記ローラー部材の内周との間に装着し、上記支持部材は上記緩衝部材の内筒の回転を拘束するように支持するとともに、上記空所内の上記内筒の外周面または上記外筒の内周面にゴム状のストッパーを設け、上記内筒と上記外筒とが衝撃的に接触するのを防止したものである。
また、上記発明に加えて、上記ローラーを制電性材料あるいは導電性材料で形成し、上記筐体支持部材、上記回転部材、上記緩衝部材、上記支持部材を導電性材料で形成したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る台車用キャスターの一実施例を示す側面図であり、図2は図1のA1−A2断面を示す図であり、図3は図1の台車用キャスターの一部を破断した正面図である。これらの図において、15,16は緩衝部材であり、この緩衝部材15,16はその平面図を図4(A)に示し、その断面図を図4(B)に示すように、内筒17、外筒18およびゴム、熱可塑性樹脂などの弾性体19から構成される。この弾性体19はこの内筒17の外周面とこの外筒18の内周面に加硫接着される。
なお、この弾性体19は、台車用キャスターの走行方向のバネ定数を高くした高バネ定数部20(図1、図2参照)、台車用キャスターの荷重方向のバネ定数を低くした低バネ定数部21(図1、図3参照)から構成される。この実施例の場合、低バネ定数部21は空所(図1、図3参照)である。
22は筐体支持部材であり、この筐体支持部材22は、逆U字状に形成されており、その基部は例えば台車の荷台(図示せず)に固定され、その両脚部の端部にはそれぞれ円形の透穴が形成されている。そして、この筐体支持部材22の脚部の各端部に形成された円形の透穴に、それぞれ上記緩衝部材15,16の外筒18が圧入される。
【0013】
上記の構成による台車用キャスターの組み立て動作について説明する。まず、円形部材は図示せぬプレスによって、図2に示すように、例えば、断面形状が略コの字形に作られ、その中心部に透穴が設けられる。そして、この円形部材を2枚作成する。そして、図2に示すように、この2枚の円形部材を互いに向かい合わせて、その外周部の合わせ部分を溶接し、一体化することにより芯部材3を作ることができる。そして、この芯部材3の外周面にウレタン樹脂製のローラー部材4を接着して固定する。そして、この芯部材3の中心部に設けた透穴に、回転部材5A(図2参照)、スリーブ6、回転部材5B(図2参照)を嵌め込むことにより、ローラー2を作成することができる。
そして、この逆U字状に形成された筐体支持部材22の両脚部の端部にそれぞれ形成した透穴に緩衝部材15,16(図2参照)を圧入して取り付ける。
そして、この逆U字状に形成された筐体支持部材22の両脚部の間に、上記ローラー2を嵌め込んで位置決めする。そして、ボルト8を、筐体支持部材22の一方の脚部の端部の透穴−ローラー2の回転軸穴−筐体支持部材22の他方の脚部の端部の透穴−ワッシャー9に通したのち、このボルト8の一端のネジ溝にナット10をネジ込むことにより、ローラー2を回転自在に取り付けることができる。
【0014】
上記構成による台車用キャスターのローラーに加わる衝撃を吸収する動作について簡単に説明する。まず、ローラー2が図示せぬ床の段差を乗り越えるとき、ローラー2に加わった衝撃は、その支持部材7(ボルト8、ナット10)を介して緩衝部材15の内筒17および緩衝部材16の内筒17に伝わる。この内筒17に伝わった衝撃は緩衝部材15の弾性体19および緩衝部材16の弾性体19によって吸収することができる。したがって、緩衝部材15の外筒18および緩衝部材16の外筒18にはこの衝撃が伝わらない。このため、筐体支持部材22、筐体1(荷台)には衝撃がないため、荷台の積載物、例えば精密部品などが破損することがない。しかも、耐磨耗性のよいローラー2を使用することができるため、寿命を大幅に延ばすことができる。
なお、この緩衝部材15の弾性体19および緩衝部材16の弾性体19は、その走行方向に、バネ定数が高いので、キャスターの走行方向を安定にすることができる。
【0015】
また、荷台の積載物、例えば静電気の発生を嫌うICチップなどの場合、ローラー部材4はゴムあるいは樹脂に金属粉、導電性繊維、カーボン、金属イオンなどを混入した制電材料、あるいは、金属材料を用いてもよいことはもちろんである。これにより、支持部材7、緩衝部材15および緩衝部材16の内筒17および外筒18、筐体支持部材22を導電性材料で構成してもよいことはもちろんであり、筐体や荷台に帯電した静電気を床に逃がすことができる。
また、緩衝部材15および緩衝部材16の内筒17および外筒18を導線で接続すれば、絶縁材料の弾性体を用いることができることはもちろんである。
【0016】
図5は本発明に係る台車用キャスターの他の一実施例を示す側面図であり、図6は図5の台車用キャスターの一部を破断した正面図である。
この第2の実施例では、緩衝部材15および緩衝部材16の各弾性体19の各低バネ定数部21を空所にせず、低硬度の弾性部材、例えば低硬度ゴム23を設けたものである。
なお、上記構成の台車用キャスターの組み立て動作、衝撃吸収(防振)動作については、図1〜図3に示す台車用キャスターと同様であることはもちろんである。
【0017】
図7は本発明に係る台車用キャスターの更に他の一実施例を示す側面図であり、図8は図7の台車用キャスターの一部を破断した正面図である。
この第3の実施例では、緩衝部材15および緩衝部材16の各弾性体19の上方の低バネ定数部21(例えば、空所)にストッパー24Aを設ける。このストッパー24Aは、空所21における外筒18の内周面に、例えば接着によって固定する。同様に、下方の低バネ定数部(例えば、空所)21にストッパー24Bを設ける。このストッパー24Bは、空所21における外筒18の内周面に、例えば接着によって固定する。
なお、上記構成の台車用キャスターの組み立て動作、衝撃吸収(防振)動作については、図1〜図3に示す台車用キャスターと同様にできることはもちろんであるが、この第3の実施例では、衝撃を弾性体19が吸収しきれなかったとき、各内筒17がストッパー24A、ストッパー24Bに当たる。このストッパー24A、ストッパー24Bにより、衝撃を吸収するものである。
【0018】
図9は本発明に係る台車用キャスターの更に他の一実施例を示す側面図であり、図10は図9の台車用キャスターの一部を破断した正面図である。
この第4の実施例では、緩衝部材15および緩衝部材16の各弾性体19の上方の低バネ定数部21(例えば、空所)にストッパー25Aを設ける。このストッパー25Aは、空所21における内筒17の外周面に、例えば接着によって固定する。同様に、下方の低バネ定数部(例えば、空所)21にストッパー25Bを設ける。このストッパー25Bは、空所21における内筒17の外周面に、例えば接着によって固定する。
なお、上記構成の台車用キャスターの組み立て動作、衝撃吸収(防振)動作については、図7、図8に示す台車用キャスターと同様であることはもちろんであるが、この第4の実施例では、衝撃を弾性体19が吸収しきれなかったとき、ストッパー25A、ストッパー25Bがそれぞれの外筒18に当たる。このストッパー25A、ストッパー25Bにより、衝撃を吸収するものである。
【0019】
図11は本発明に係る台車用キャスターの更に他の一実施例を示す側面図であり、図12は図11の緩衝部材付きローラー28を示す一部破断した正面図である。
この第5の実施例の台車用キャスターにおいて、26は支持部材であり、この支持部材26は角形の軸を持ったボルト27、ワッシャー(図示せず)およびナット(図示せず)から構成される。
28は1個の緩衝部材付きローラーであり、この緩衝部材付きローラー28は、その詳細な構成を図12に示すように、筐体(図示せず)の荷重および積載物の荷重を受けて図示せぬ床面上を回転可能に取り付けられている。
29は筐体支持部材であり、この筐体支持部材29は、逆U字状に形成され、その基部はボルト(図示せず)によって筐体(図示せず)に取り付けられ、その両脚部の端部には角形の透穴(図示せず)が設けられている。
【0020】
なお、図12に示す緩衝部材付きローラー28において、30は緩衝部材、31は例えば、ベアリングなどの回転部材、32はローラーであり、このローラー32は内輪33および例えば、ウレタン樹脂製のローラー部材34から構成される。
また、上記緩衝部材30は、角形の内筒30A、円形の外筒30B、およびゴム、熱可塑性樹脂などの弾性体30Cから構成される。そして、この弾性体30Cは、この内筒30Aの外周面とこの外筒30Bの内周面に加硫接着される。
また、この弾性体30Cは、台車用キャスターの走行方向のバネ定数を高くした高バネ定数部30D、台車用キャスターの荷重方向のバネ定数を低くした低バネ定数部30Eから構成される。この実施例の場合、低バネ定数部30Eは空所である。
【0021】
上記構成による台車用キャスターの組み立て動作について説明する。まず、例えば、ベアリングなどの回転部材31の内径部に緩衝部材30を圧入して取り付ける。同様に、この緩衝部材付き回転部材の外径部にローラー32の内輪33を圧入して取り付ける。これにより、図12に示す緩衝部材付きローラー28を作成することができる。
そして、この緩衝部材付きローラー28の緩衝部材30の角形の内筒30Aと筐体支持部材29の両脚部の端部の角形の透穴(図示せず)を合わせて、支持部材26のボルト27を通し、ワッシャー(図示せず)およびナット(図示せず)でねじ止めする。
この取り付け状態では、緩衝部材30の弾性体30Cは、台車用キャスターの走行方向のバネ定数を高く、台車用キャスターの荷重方向のバネ定数を低くなるように固定することができる。
また、筐体支持部材29の両脚部を幅広(台車用キャスターの走行方向)にすることにより、この両脚部が緩衝部材付き回転部材の側面を確実にガイドするため、台車用キャスターの方向変更などにより、力がかかっても、緩衝部材付きローラー28の緩衝部材30の弾性体30Cは座屈せず、スムーズに回転し、走行することができる。
なお、上記構成の台車用キャスターの衝撃吸収(防振)動作については、図1〜図10に示す台車用キャスターと同様であることはもちろんである。
【0022】
次に、従来の台車用キャスターおよび本発明の実施例の台車用キャスターについての衝撃試験を実施した結果を図13に示す。この図において、比較例1は図14、図15に示す従来の台車用キャスターであり、比較例2は図16、図17に示す従来の台車用キャスターであり、実施例は図1〜図3に示す本発明の台車用キャスターである。
この衝撃試験の結果から、比較例1は荷重が小さくなるにつれて、衝撃が急激に大きくなる。また、比較例2は荷重が小さくなるにつれて、衝撃がなだらかに大きくなり、その衝撃の大きさは比較例1の約3分の1である。これはゴムシート製のローラー部材が衝撃を吸収するためである。実施例は小さな荷重から大きな荷重まで、衝撃を十分に吸収するため、ほぼ一定の小さな衝撃になるまで減衰させることができる。
【0023】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明に係る台車用キャスターによれば、緩衝部材を備えているため、走行により地面から受ける衝撃がこの緩衝部材によって十分に吸収され、台車(筐体)に衝撃が伝わらなくすることができ、しかも、安定な走行を確保することができ、寿命を大幅に延ばすことができるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る台車用キャスターの一実施例を示す側面図である。
【図2】図1のA1−A2断面を示す断面図である。
【図3】図1の台車用キャスターの一部を破断した正面図である。
【図4】図1に示す緩衝部材の断面図およびそのB1−B2断面図である。
【図5】本発明に係る台車用キャスターの第2の実施例を示す側面図である。
【図6】図5の台車用キャスターの一部を破断した正面図である。
【図7】本発明に係る台車用キャスターの第3の実施例を示す側面図である。
【図8】図7の台車用キャスターの一部を破断した正面図である。
【図9】本発明に係る台車用キャスターの第4の実施例を示す側面図である。
【図10】図9の台車用キャスターの一部を破断した正面図である。
【図11】本発明に係る台車用キャスターの第5の実施例を示す側面図である。
【図12】図11のローラーの断面図である。
【図13】従来および本発明の台車用キャスターの衝撃試験の結果を示す図である。
【図14】従来の台車用キャスターを示す側面図である。
【図15】図14の台車用キャスターの一部を破断した正面図である。
【図16】従来の他の台車用キャスターを示す側面図である。
【図17】図16の台車用キャスターの一部を破断した正面図である。
【符号の説明】
15,16 緩衝部材
17 内筒
18 外筒
19 弾性体
20 高バネ定数部
21 低バネ定数部
22 筐体支持部材
24A,24B ストッパー部材
25A,25B ストッパー部材
26 支持部材
28 緩衝部材付きローラー
29 筐体支持部材
30 緩衝部材
31 回転部材
32 ローラー

Claims (6)

  1. 一端が台車の筐体に取り付けられる筐体支持部材と、この筐体の荷重および積載物の荷重を受けると共に床面上を回転可能なローラーと、このローラーを回転自在に支持する回転部材と、上記ローラーを挟んで両側に設けた一対の緩衝部材と、上記筐体支持部材の他端に取り付けて、上記回転部材および上記一対の緩衝部材を支持する支持部材とから構成し、
    上記緩衝部材は、上記支持部材を支持する内筒と、上記筐体支持部材の他端に固定した外筒と、上記内筒の外周面と上記外筒の内周面の間に加硫接着されると共に走行方向のバネ定数を高くした高バネ定数部と荷重方向のバネ定数を低くした低バネ定数部を備えたゴム状の弾性体とから構成したことを特徴とする台車用キャスター。
  2. 一端が台車の筐体に取り付けられる筐体支持部材と、この筐体の荷重および積載物の荷重を受けると共に床面上を回転可能な緩衝部材付きローラーと、上記筐体支持部材の他端に取り付けて、この緩衝部材付きローラーを支持する支持部材とから構成し、
    上記緩衝部材付きローラーは、緩衝部材、回転部材およびローラー部材を備え、上記緩衝部材は、内筒と、外筒と、上記内筒の外周面とこの外筒の内周面の間に加硫接着されると共に走行方向のバネ定数を高くした高バネ定数部と荷重方向のバネ定数を低くした低バネ定数部を有するゴム状の弾性体を備え、上記回転部材は、上記緩衝部材の外筒と上記ローラー部材の内周との間に装着し、上記支持部材は上記緩衝部材の内筒の回転を拘束するように支持することを特徴とする台車用キャスター。
  3. 一端が台車の筐体に取り付けられる筐体支持部材と、この筐体の荷重および積載物の荷重を受けると共に床面上を回転可能なローラーと、このローラーを回転自在に支持する回転部材と、上記ローラーを挟んで両側に設けた一対の緩衝部材と、上記筐体支持部材の他端に取り付けて、上記回転部材および上記一対の緩衝部材を支持する支持部材とから構成し、
    上記緩衝部材は、上記支持部材を支持する内筒と、上記筐体支持部材の他端に固定した外筒と、上記内筒の外周面と上記外筒の内周面の間に加硫接着されると共に走行方向のバネ定数を高くした高バネ定数部と、荷重方向のバネ定数を低くした低バネ定数部からなり、上記高バネ定数部はゴム状の弾性体から構成し、上記低バネ定数部は空所から構成するとともに、上記空所内の上記内筒の外周面または上記外筒の内周面にゴム状のストッパーを設け、上記内筒と上記外筒とが衝撃的に接触するのを防止したことを特徴とする台車用キャスター。
  4. 一端が台車の筐体に取り付けられる筐体支持部材と、この筐体の荷重および積載物の荷重を受けると共に床面上を回転可能な緩衝部材付きローラーと、上記筐体支持部材の他端に取り付けて、この緩衝部材付きローラーを支持する支持部材とから構成し上記緩衝部材付きローラーは、緩衝部材、回転部材およびローラー部材を備え、上記緩衝部材は、内筒と、外筒と、上記内筒の外周面と上記外筒の内周面の間に加硫接着されると共に走行方向のバネ定数を高くした高バネ定数部と荷重方向のバネ定数を低くした低バネ定数部からなり、上記高バネ定数部はゴム状の弾性体から構成し、上記低バネ定数部は空所から構成し、
    上記回転部材は、上記緩衝部材の外筒と上記ローラー部材の内周との間に装着し、上記支持部材は上記緩衝部材の内筒の回転を拘束するように支持するとともに、上記空所内の上記内筒の外周面または上記外筒の内周面にゴム状のストッパーを設け、上記内筒と上記外筒とが衝撃的に接触するのを防止したことを特徴とする台車用キャスター。
  5. 上記緩衝部材の高バネ定数部は高硬度弾性体であり、低バネ定数部は低硬度弾性体であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の台車用キャスター。
  6. 上記ローラーを制電性材料あるいは導電性材料で形成し、上記筐体支持部材、上記回転部材、上記緩衝部材、上記支持部材を導電性材料で形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項記載の台車用キャスター。
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