JP4051354B2 - 光部品の加工治具 - Google Patents

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Description

本発明は光部品の加工治具に係り、特に光ファイバーアレイ、導波路の直角または斜め研磨を有するガラスおよびセラミック等の端面を仕上げるために好適な光部品の加工治具に関する。
近年、基幹ネットワークの高速度化を目的として、光を用いた通信網が普及しつつある。
そしてこのような光を用いた通信網では、入力ファイバーアレイと出力ファイバーアレイとの間にPLC(光導波路)を設け、このPLCによって入力ファイバーアレイと出力ファイバーアレイとの信号伝達を行うようにしている。
ところで入力ファイバーアレイとPLC、および出力ファイバーアレイとPLCの接続用端部は、精密研磨された角度を有する平坦化端面となっており、この平坦化端面には、直径が約10μmの光ファイバ・コアが露出している。そして信号伝達のロスを抑える目的から平坦化端面に露出するこれら光ファイバ・コアを同軸度(すなわち光軸のずれ)0.2μm以内で接合することが要求されている。
このように光通信デバイスの信頼性を確保するためには、高精度の位置決め方法を用いるとともに、各部材の接合用端面の高平坦化が要求される。
図11は、光部品の従来の加工手順を示す工程図である。
同図に示すように、従来の光部品の製造プロセスでは、ステップ100と110に示すように、加工対象となるワーク(すなわち光部品)をキーパー(治具)に取り付け、その後、ステップ120に示すように粒径の大きなダイヤモンドを用い接合用端面に対しラップ加工を行う。
そしてステップ120終了後は、加工停止とともに接合用端面の洗浄と表面素度等の測定を行い、その後は、更に粒径の小さなダイヤモンド砥粒を用いて2段階のラップ研磨を行う(ステップ140〜150)。
このようにステップ120からステップ150までの2段階のラップ加工を接合用端面に対して行った後は、ステップ170に示されるように研磨パッドを用いたポリッシング工程(軟質樹脂シートとコロイダルシリカとの組み合わせ)に投入する。図12は、従来のポリッシングを行う様子を示した平面図である。
同図に示すように、従来のポリッシング工程(ステップ170)では、自転可能な研磨パッド1上に加工治具2を搭載する。ここで加工治具2は、円盤状の平板の両端を平行に切り落としこの平行部に一対の光部品3を取付可能な形態としており、さらに前記加工治具2の外方には修正輪4が配置される。そして前記加工治具2は修正輪4の内側で研磨パッド1の自転(図中、矢印5を参照)による内外輪差によって回転する(図中、矢印6を参照)。このように研磨パッド1上で前記加工治具2を回転させることで、この加工治具2に取り付けられた光部品3の端面を研磨パッド1の内外位置で研磨を行うようにしている。
また加工治具に対し一対の光部品を取り付けるだけでなく、複数組(以下に示す特許文献では3組)を取り付けるようにしたものも知られている(例えば、特許文献1および特許文献2を参照)。
特開2001−205558号公報(図1) 特開2001−259987号公報(図3)
しかし上述した加工治具を用いた工程では、以下に示すような問題点があった。
すなわち光部品を平行に取り付ける仕様の加工治具では、回転する研磨パッドに対し光部品の長手方向が法線位置にあるのか、あるいは接線位置にあるのかによって内外輪における摩擦力の差が大きく変動し、加工治具は修正輪の中で不規則な回転をするおそれがあり、光部品における研磨端面の平面度を向上させることが困難になることが予想された。
一方、複数組(例えば3組(すなわち合計6個の光部品))の光部品を取り付けるようにした加工治具では、当該加工治具から突出する光部品の寸法にばらつきが生じ、研磨パッドに対し加工治具に取り付けられたいずれかの光部品に浮きが生じるおそれがあった。そしてこの問題を解決するために、取り付けられた全ての光部品の端面が研磨パッドに密着するまで加工を進めようとすると加工時間が必要以上に増大するという新たな問題が発生する。
ところで従来、光部品の加工治具への固定は、前記光部品へのガイドをなす断面コ字状型の枠体を用い、この枠体の中央部分をネジ止めする方式などが用いられていた。しかし前記枠体の中央部分のみをネジ止めする方式では、ネジの螺合による押圧力が光部品の一点に集中してしまい、その結果、前記光部品に大きな変形が生じ、加工端面の平面度が悪化するおそれがあった。
本発明は、上記従来の問題点に着目し、加工効率に優れるとともに治具本体に設置された光部品の加工端面の平面度を高精度に仕上げ、さらに光部品にチッピングや欠け等が生じるのを防止することのできる光部品の加工治具を提供することを目的とする。
本発明は、治具本体から突出する光部品の端面にて治具本体の三点支持を行えば、治具本体の自重が個々の光部品に均等に分散され、加工面に対する光部品の端面の押付力を均等にすることができるという知見に基づいてなされたものである。
すなわち本発明に係る光部品の加工治具は、治具本体の側部に形成された部品取付部に光導波路に用いられる光部品を固定しこの治具本体の底面から突出する前記光部品の端面への研削または研磨を行う光部品の加工治具であって、前記部品取付部を前記治具本体を囲むよう三角形状に配置しこの前記部品取付部から突出する前記光部品の端面にて前記治具本体の三点支持をなすように構成した。
そして前記治具本体を自転可能な研磨用定盤上に設置し前記治具本体の底面から突出する前記光部品の端面を研磨する際、前記治具本体の外側に少なくとも当該治具本体が回転可能な内径を有した修正輪を設け、前記研磨用定盤の自転に伴い前記治具本体を前記修正輪内で回転させることが望ましい。
ここで前記修正輪は、前記研磨用定盤の自転に伴い回転可能であるとともに前記修正輪の内壁面と前記治具本体の頂部との間に嵌合構造を形成し前記修正輪の回転に伴い前記治具本体の連れ回りを可能にしたり、あるいは前記嵌合構造に代えて、前記部品取付部の頂部に緩衝材を設け、この緩衝材の前記修正輪の内壁面に対する摩擦力にて前記治具本体の連れ回りを可能にすることが好ましい。
また前記部品取付部は、前記光部品を前記治具本体の側面に密着させるための押圧部材と、前記治具本体から突出する光部品の端部の他方側に当接し前記治具本体に対する前記光部品の端部の突出量を設定するストッパとから構成され、前記押圧部材は前記光部品の長手方向に沿った複数の押圧点を有し前記光部品に加わる押圧力の分散により前記光部品の変形を抑えることが望ましく、さらに前記光部品への当接をなす前記押圧部材の押付面に第1樹脂層を形成しこの第1樹脂層の変形により前記光部品に加わる押圧力の均一化を図るようにしたり、前記光部品の端部と当接する前記ストッパ表面に第2樹脂層を形成しこの第2樹脂層の変形により前記光部品からの衝撃を吸収するようにすることが好ましい。
そして前記治具本体に重錘を取付可能とし、この重錘を追加することで、加工面に対する前記光部品の端面の押付力を増大させるようにしてもよい。
上記構成によれば、治具本体に光部品を固定すると光部品の端面は前記治具本体から突出することになるが、この際、光部品は治具本体に対し三角形状に配置された部品取付部に固定されるので、光部品の端面が治具本体を三点で支えることとなる。このため治具本体の自重が3つの光部品の端面に均等に加わり、3つの光部品の端面をばらつくことなく(研削や研磨の)加工を施すことが可能である。
そして本発明に係る加工治具を用いて光部品の研磨を行う際には、まず研磨用定盤の上に治具本体を設置するとともに、この治具本体を取り囲むように修正輪を設置する。なお前記修正輪は、研磨用定盤が自転しても当該研磨用定盤上から脱落しないように図示しない連結部材によって保持しておけばよい。このように研磨用定盤上に、光部品が取り付けられた治具本体と修正輪とを搭載し、研磨用定盤を自転させれば、治具本体は光部品の端面に発生する研磨用定盤の内外周における周速の差によって回転させることが可能となる。ここで光部品は、治具本体を囲むように(三角形状に)配置されており図形的に閉じた形態になっているので、光部品を平行に配置した場合と比較して、治具本体の回転をより円滑に行うことが可能である。このため加工効率の向上や光部品の端面における平面度をより高精度に仕上げることができる。
ここで修正輪の内壁面と治具本体との間に嵌合構造を形成し、治具本体より径大な修正輪に、研磨用定盤との摩擦によって発生する回転力を前記治具本体に前記嵌合構造を介して伝達すれば、より円滑な回転を治具本体に与えることが可能になる。なお嵌合構造としては凹凸嵌合が一般的であるが、この形態に限定されることもなく、例えば凸部を修正輪の内壁面と治具本体側とにそれぞれ形成し、これら凸部の接触によって回転力を伝達するようにしてもよい。また前記嵌合構造に変えて部品取付部の頂部に緩衝材を設け、この緩衝材と修正輪との摩擦によって修正輪に発生する回転力を治具側に伝達するようにしてもよい。このように緩衝材を用いれば、修正輪の内壁面に部品取付部の頂部が衝突した際の衝撃を緩和させることができるので、光部品の保護を一層確実にすることができる。また回転力の伝達は、緩衝材を挟み込んだ嵌合構造という組み合わせによって達成するようにしてもよい。
ところで前記部品取付部を、複数の押圧点を有する押圧部材と、光部品の突出量を規定するストッパとから構成すれば、光部品を部品取付部に固定する際、加重が光部品の特定領域に加わることがないので、前記光部品に固定による変形が生じるのを最小限に抑えることができる。このため光部品の加工端面をより高精度に仕上げることが可能になる。なお光部品に当接する(押圧部材の)押付面に第1樹脂層を形成すれば、当該第1樹脂層は前記押圧部材や光部品よりも硬度が低いことから押圧点からの力によって変形し、光部品の表面により均等な押圧力を伝達することができ、さらに光部品の加工端面を高精度に仕上げることが可能になる。
一方、前記ストッパの表面に第2樹脂層を形成すれば、光部品の端部が例えストッパ側に衝突したとしても、その衝撃力を第2樹脂層が変形することで吸収するので、光部品側にチッピングや欠け等といった障害が生じるのを防止することができる。
また治具本体に重錘を取り付け可能にすれば、治具本体の自重に加え重錘の重量が光部品の端面に加わるので、研削や研磨といった加工面(砥石等の加工用媒体)への押付力を増大させることができ、光部品の材料等に応じて容易に押付力を調整することができ、加工時間の短縮化を図ることができる。
以上説明したように本発明によれば、治具本体の側部に形成された部品取付部に光導波路に用いられる光部品を固定しこの治具本体の底面から突出する前記光部品の端面への研削または研磨を行う光部品の加工治具であって、前記部品取付部を前記治具本体を囲むよう三角形状に配置しこの前記部品取付部から突出する前記光部品の端面にて前記治具本体の三点支持を行うようにしたことから、加工効率に優れるとともに治具本体に設置された光部品の加工端面の平面度を高精度に仕上げ、さらに光部品にチッピングや欠け等が生じるのを防止することができる。
以下に本発明に係る光部品の加工治具に好適な具体的実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る光部品の加工治具を用いて製造された光部品の透視図である。同図に示すように本実施の形態に係る光部品の製造方法を用いて製造された光部品10は、ガラス(SiO2)からなる基台12と、当該基台12と同一幅に規定された蓋部14とから構成されている。そして前記蓋部14と対面する基台12の表面には、通信をなす光ファイバ16を保持するためのガイド溝18が光ファイバ16の本数分だけ設けられている。
そして光部品10において、光ファイバ16の端面が露出する面、すなわち他の光部品と密着することで信号の伝達をなす接合端面20(図中、ハッチング部)は、基台12と蓋部14との界面に対する垂直面から8度傾斜された面から構成されている。
ここで本実施の形態に係る加工治具を用いて加工された接合端面20は、高精度に仕上げられ、他光部品との接合を行うのに十分な平面度が得られている。
このように光部品の端面への加工に用いられる加工治具について以下に説明を行う。
図2は、本実施の形態に係る加工治具の全体斜視図であり、図3は、同加工治具の平面図である。
これらの図に示すように本実施の形態に係る加工治具22は、当該加工治具22の中央部分に位置する治具本体24と、この治具本体24における縁辺に構成される部品取付部26とを主な構成要素としている。
ここで前記治具本体24は、金属板を正三角形に切り出した平板状からなり、光部品10を側面に密着させて当該光部品10の接合端面20を加工する際、前記光部品10が加工側からの外力により位置ずれが生じないだけの密着面積を有するよう厚み寸法が設定される。また治具本体24の外縁を構成する各縁辺箇所には窪みがそれぞれ形成されており、この窪みの最奧となる側面30(接合端面の角度を設定するため8度傾斜、図4を参照)に光部品10を密着させ、後述する押圧部材によって前記光部品10を側面30に押しつけることで部品取付部26を構成し、治具本体24に対する光部品10の固定を行うようにしている。また治具本体24の頂部には、樹脂カバー32が取り付けられており、後述する修正輪で加工治具22を回転させる際、当該加工治具22と修正輪の内壁とが摺動により損傷するのを防止するようにしている。
図4は、図3に示すAA断面図である。
同図に示すように部品取付部26は、治具本体24に形成された側面30と、光部品10を前記側面30に押圧する押圧部材と、治具本体24の底面34から光部品10の端部の突出量を設定するストッパ36とで構成されている。
ここで前記押圧部材は、光部品10に接する側から治具外方に向かって順に、光部品10を直に押圧するプッシャー38と、このプッシャー38の外方に配置され前記プッシャー38への押圧をなすガイド板40とで構成されている。そしてこのガイド板40には、光部品10の長手方向に沿ってネジ穴42が複数形成されており(本実施の形態においては9個(図2を参照))、このネジ穴42にセットネジを螺合させ、その締付トルクを規定することで、あらかじめ設定した押圧力で光部品10を挟み込むようにしている。そして光部品10の長手方向に沿って複数の押圧点を有したことから、光部品10の特定箇所に応力が集中することがなく、光部品10を治具本体24に固定する際、当該光部品10の変形を最小限に抑えることができ、これにより光部品10の接合端面10を精度良く仕上げることができる(平面度を向上させることが可能になる)。
図5は、押圧部材の構造を示す説明図であり、同図(1)は、治具本体の要部拡大図を示し、同図(2)は、ネジ穴に螺合されるボールプランジャの断面構造図を示す。
同図(1)に示すように、ガイド板40には、光部品10の長手方向に沿ってネジ穴42が複数形成されており、前述のとおりこのネジ穴42にセットネジを螺合させ、締付トルクを規定することで必要な押圧力を光部品10に加えることが可能であるが、前記セットネジ(通常のネジの形態)に限定されることもなく、同図(2)に示すようなボールプランジャ44を用いてもよい。このように内部にバネ45が埋め込まれたボールプランジャ44を用いれば、セットネジのように厳格なトルク管理をしなくても、前記バネ45の付勢力によって精度良く光部品10を押圧することができる。なお同図においては、セットネジの代わりにボールプランジャ44を用いることとしたがこの形態に限定されることもなく、例えば前記ガイド板40にトグルクランプを設け、このトグルクランプの締付によって、必要な押圧力を光部品10に与えるようにしてもよい。
ところで光部品10との当接をなすプッシャー38の先端には、第1樹脂層となるPETフィルム46が貼り付けられ、前記プッシャー38が光部品10の側面を押圧する際、このPETフィルム46がクッションとなり、前記プッシャー38の先端によって光部品10が損傷するのを防止するようにしている。またPETフィルム46が変形することで、光部品10に加わる押圧力の分布が一層均一になり、前記光部品10に生じる変形を抑えることができるのはいうまでもない。
なおPETフィルム46の厚みや硬度は、光部品10への締付力や、前記光部品10の材料強度に応じて適宜設定すればよく、また光部品10の損傷が防止可能であれば、PETフィルム46に限定されることもなく、他の材料を適用するようにしてもよい。
さらに治具本体24の底面34から光部品10の端部の突出量を設定するストッパ36の表面48にも前記プッシャー38の先端と同様、第2樹脂層となるPETフィルム50が貼り付けられる。このようにPETフィルム50をストッパ36の表面48に貼り付ければ、光部品10における加工側の反対側接合端面20がストッパ36に直に接触せず、これにより光部品10の接合端面にひび割れやチッピングが生じることを防止することができる。なおPETフィルム50も上述したPETフィルム46と同様、その厚みや硬度は、光部品10の材料強度等に応じて適宜設定すればよく、また光部品10の接合端面にひび割れやチッピングが生じることを防止することができるのであれば、PETフィルム50に限定されることもなく、他の材料を適用するようにしてもよい。
ここで上述した加工治具22を用いて光部品の接合端面を加工する手順を以下に説明する。
図6は、光部品の接合端面の加工手順を示す工程図である。
同図に示すように、まず接合端面20を研削するため光部品10をキーパー(いわゆる取付治具)に取り付ける(ステップ200)。そして前記光部品10をキーパーに取り付けた後は、光部品10とともに当該キーパーを図示しないラップ装置に固定する(ステップ210)。
このようにラップ装置にキーパーを固定した後は、光部品10の接合端面20に対し、研削加工・洗浄・測定・評価等を行う(ステップ220)。
図7は、本実施の形態に係る加工治具を研削加工に適用した状態を示す斜視図である。
同図に示すように、回転テーブル52上に複数配置された取付台54に、接合端面20が上向きになるように加工治具22を固定する(同図においては3個であり、回転テーブルの回転方向については図中矢印を参照)。そして前記回転テーブル52の上方から当該回転テーブル52に対面する砥石56を降下させ、接合端面20への研削を行えばよい。ここで加工治具22においては、その外縁に3個の光部品10が取り付けられているので、一度に多数の研削加工を行うことができる。
そしてステップ220に示す研削工程を完了した後は、硬質樹脂材からなる硬質樹脂定盤とセリア砥粒(酸化セリウム)を用いて研磨工程を行う(ステップ230)。
図8は、本実施の形態に係る加工治具を研磨加工に適用した状態を示す平面図である。
同図に示すように加工治具を研磨加工に適用する際には、硬質樹脂定盤58上に、加工治具22を設置するとともに、当該加工治具22を内包するようにリング状の修正輪60を設置する。また当該修正輪60の外方には修正輪ホルダー62が設けられ、この修正輪ホルダー62の二股に分岐された先端部63にて、修正輪60の外縁を保持し、修正輪60と、これに内包される加工治具22が硬質樹脂定盤58上から脱落するのを防止するようにしている。
このように硬質樹脂定盤58上に修正輪60と加工治具22を設置すれば、硬質樹脂定盤58を回転させると(図中、矢印方向を参照)、硬質樹脂定盤58の内外の周速差によって、加工治具22は修正輪60の内側で回転する。ここで加工治具22に取り付けられる光部品10は、正三角形状の閉じた関係に配置されているので、加工治具22の姿勢変動に伴う内外の摩擦力の差が少なくなり、修正輪60内における円滑な回転を達成することができる。このため光部品10における接合端面20を高精度に研磨することが可能になる。
なお本実施の形態では、修正輪の内壁64と加工治具22の頂部である樹脂カバー32との間には特に構造を設けることは無かったが、修正輪60を回転可能にするとともに、この修正輪60の内壁64と前記樹脂カバー32との間に嵌合構造を設けるようにすれば、修正輪60の回転に伴って、加工治具22をより円滑に回転させることができる。
図9は、修正輪の内壁と加工治具との間に設けた嵌合構造を示す説明図である。
同図(1)に示すように、修正輪60の内壁64に内方に張り出す突出部材66を設け、この突出部材66に対応する凹部68を加工治具22の頂部に形成すれば、修正輪60に発生する回転力を確実に加工治具22側に伝達させることができる。また同図(1)においては、修正輪60側を凸側とし、加工治具22側を凹側としたが、この形態に限定されることもなく、製造上の都合に応じて、修正輪60側を凹側とし、加工治具22側を凸側としてもよい。さらに硬質樹脂定盤58の回転方向があらかじめ定まっているのであれば、同図(2)に示すように加工治具22側にも凸部70を形成し、この凸部70を突出部材66に当接させ、回転力の伝達を図るようにしてもよい。
同図(3)は、修正輪と加工治具との間の凹凸嵌合に代えて、緩衝材72を適用した例である。同図(3)に示すように、加工治具22の樹脂カバー32の外縁に緩衝材72を設けるようにすれば、修正輪60の内壁64に対する緩衝材72の摩擦力によって、前記修正輪60の回転力を加工治具22側に伝達させることができる。また緩衝材72を設けることによって修正輪60に加工治具22が当接する際の衝撃を抑えることが可能になり、光部品10の加工信頼性を一層高めることができる。
同図(4)は、同図(1)の凹凸嵌合構造に同図(3)で用いた緩衝材72を適用した応用例である。このような構造を用いれば、回転力の伝達が確実に行えるとともに、修正輪60と加工治具22との間の衝撃を抑えることが可能になる。
ところで本実施の形態に係る加工治具22では、治具本体24の背面側に重錘を搭載し、治具本体24のから突出する光部品10の端面の押付力を調節可能にしている。
図10は、加工治具に重錘を搭載し研磨工程を行う状態を示す説明図である。
同図(1)および同図(2)に示すように、治具本体24の背面側74に、あらかじめ設定した重量を有する重錘76を搭載する。なお治具本体24に対する重錘76の取付方法は、これらの図に示すように前記治具本体24の中央部に位置決め用ピン78を設けるとともに、この位置決め用ピン78が挿入されるだけの穴径を重錘76側に設ければよい。このように位置決め用ピン78を用いれば、加工治具22に対する重錘76の取付位置を確実に設定することができるので、重錘76によって発生する押圧力80を光部品10の接合端面20に均等に加わることができる。なお重錘76の重量は、光部品10の諸特性等によって任意に設定すればよい。
そして上述した図8〜10に示すような研磨加工(ステップ230)を終えた後は、研磨加工を停止し、光部品10の洗浄および接合端面20の測定を行い、測定結果に応じて、(NGの際は)研磨加工をやり直したり、次段の工程へと投入すればよい。
本実施の形態に係る光部品の加工治具を用いて製造された光部品の透視図である。 本実施の形態に係る加工治具の全体斜視図である。 本実施の形態に係る加工治具の平面図である。 図3に示すAA断面図である。 押圧部材の構造を示す説明図であり、同図(1)は、治具本体の要部拡大図を示し、同図(2)は、ネジ穴に螺合されるボールプランジャの断面構造図を示す。 光部品の接合端面の加工手順を示す工程図である。 本実施の形態に係る加工治具を研削加工に適用した状態を示す斜視図である。 本実施の形態に係る加工治具を研磨加工に適用した状態を示す平面図である。 修正輪の内壁と加工治具との間に設けた嵌合構造を示す説明図である。 加工治具に重錘を搭載し研磨工程を行う状態を示す説明図である。 光部品の従来の加工手順を示す工程図である。 従来のポリッシングを行う様子を示した平面図である。
符号の説明
1………研磨パッド
2………加工治具
3………光部品
4………修正輪
5………矢印
6………矢印
10………光部品
12………基台
14………蓋部
16………光ファイバ
18………ガイド溝
20………接合端面
22………加工治具
24………治具本体
26………部品取付部
30………側面
32………樹脂カバー
34………底面
36………ストッパ
38………プッシャー
40………ガイド板
42………ネジ穴
44………ボールプランジャ
45………バネ
46………PETフィルム
48………表面
50………PETフィルム
52………回転テーブル
54………取付台
56………砥石
58………硬質樹脂定盤
60………修正輪
62………修正輪ホルダー
63………先端部
64………内壁
66………突出部材
68………凹部
70………凸部
72………緩衝材
74………背面側
76………重錘
78………位置決め用ピン
80………押圧力

Claims (6)

  1. 三角形状の治具本体の側部に形成された部品取付部に光導波路に用いられる光部品を固定しこの治具本体の底面から突出する前記光部品の端面への研削または研磨を行う光部品の加工治具であって、前記部品取付部を前記治具本体を囲むよう三角形状に配置しこの前記部品取付部から突出する前記光部品の端面にて前記治具本体の三点支持をなし、
    前記治具本体を自転可能な研磨用定盤上に設置し前記治具本体の底面から突出する前記光部品の端面を研磨する際、前記治具本体の外側に少なくとも当該治具本体が回転可能な内径を有する修正輪であって、前記研磨用定盤上からの脱落を防止するための修正輪ホルダにより前記修正輪の外縁が保持され前記研磨用定盤の自転に伴う内外周における周速の差により回転可能な修正輪を設け、前記修正輪の内壁面と前記治具本体の頂部とは接触可能であり、前記研磨用定盤の自転に伴う内外周における周速の差により前記治具本体を前記修正輪内で回転させるようにし、
    前記部品取付部は、前記光部品を前記治具本体の側面に密着させるためのプッシャーと、前記プッシャーを押圧するガイド板と、前記治具本体から突出する前記光部品の端部の他方側に当接し前記治具本体に対する前記光部品の端部の突出量を設定するストッパとから構成され、前記ガイド板前記光部品の長手方向に沿って配置される、内部にバネが埋め込まれた複数のボールプランジャを有し前記光部品に加わる押圧力の分散により前記光部品の変形を抑えるようにしたことを特徴とする光部品の加工治具。
  2. 前記修正輪の内壁面と前記治具本体の頂部との間に嵌合構造を形成し前記修正輪の回転に伴い前記治具本体の連れ回りを可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の光部品の加工治具。
  3. 前記治具本体の頂部に緩衝材を設け、この緩衝材の前記修正輪の内壁面に対する摩擦力にて前記治具本体の連れ回りを可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の光部品の加工治具。
  4. 前記光部品への当接をなす前記プッシャーの押付面に第1樹脂層を形成しこの第1樹脂層の変形により前記光部品に加わる押圧力の均一化を図るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光部品の加工治具。
  5. 前記光部品の端部と当接する前記ストッパ表面に第2樹脂層を形成しこの第2樹脂層の変形により前記光部品からの衝撃を吸収するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光部品の加工治具。
  6. 前記治具本体に重錘を取付可能とし、この重錘を追加することで、加工面に対する前記光部品の端面の押付力を増大させることを特徴とする請求項1に記載の光部品の加工治具。
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