JP4051286B2 - フラップ弁 - Google Patents

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Description

【0001】
技術分野:
本発明は、請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に発明の上位概念として規定したように、ガス流を制御するためのフラップ弁であって、制御可能な管横断面を備えた、ガス流を導く弁管が設けられており、該弁管内に配置された、該弁管の管横断面を最大限に解放する開弁位置と前記管横断面を遮蔽する閉弁位置との間で旋回可能な弁フラップが設けられており、該弁フラップが、調整可能なフラップ軸に捩れ不能に固着されている形式のものに関する。
【0002】
背景技術:
ドイツ連邦共和国特許出願公開第4305123号明細書に基づいて公知になっている、内燃機関の排気通路内の排ガス流を制御するために配置された絞りフラップの構成では、絞りフラップのフラップ面に対して平行に延びる、絞りフラップを支持するフラップ軸は両側で、排気通路の通路壁内の軸受孔によって案内され、かつそれぞれ軸受スリーブを貫通して突出している。フラップの作動難度を避けると共に、より大きな封止性を得るために、各軸受ケーシング内でばね力によって軸方向に予荷重をかけられた軸受スリーブは、軸受ケーシング内部で半径方向にシフト可能であり、これによって、通路壁に絞りフラップのために形成されたストッパ面とフラップ軸軸受との間の寸法偏差が、絞りフラップの最初の閉弁時に自動的に補償される。
【0003】
未公開のドイツ連邦共和国特許出願第19934113.3号明細書では、本明細書の冒頭で述べた形式のフラップ弁を、内燃機関の吸気帯域内に吸込まれた新鮮空気に排ガスを配量混入するための排ガス戻し弁として使用することが既に提案されている。このために吸気帯域の吸気管の周壁内に1つの開口が設けられており、該開口内に、フラップ弁の弁出口ポートが気密に挿嵌されている。弁フラップは、フラップ調整のために、フラップ平面に対してフラップ軸を斜向配置して薄壁管内に配置されており、該薄壁管は、半径方向遊びをもって剛性の弁管内に挿入されており、かつ薄壁管の管区分が弁管に固定されている。弁フラップを相応に成形することによって、該弁フラップはその閉弁位置において、弾性的な薄壁管の内壁に密着して管横断面を気密に密封するので、弁管と弁フラップとの間に別個のパッキンを設ける必要がなくなる。
【0004】
発明の開示:
請求項1、請求項2、請求項3および請求項4の各特徴部に記載した構成手段を有する本発明のフラップ弁は、閉弁時に、可能な限り小さなトルクでもって高い密封性を得るという利点を有している。弁管および/または弁フラップの可撓性と共に弁管および/または弁フラップの傾動によって、フラップ弁では閉弁時に、比較的補償された応力レベルが生じ、その結果、フラップ弁は高い密封性にもからわらず、ある所定の対称限度範囲内では、機械的なストッパを全く有していない。管端の斜め面取りによって弁フラップの運動中、フラップ輪郭の一部分は弁管の外部に位置し、これによって部分接触しか生じないので、弁フラップの調整のためには著しく小さなトルクで充分になる。閉弁時にフラップの幾何学形状が弁管の幾何学形状によってほぼ包囲される場合にはじめて、弁管および/または弁フラップの弾性変形ならびに傾動によって、やや高い作動モーメントが生じる。さらにまた、フラップ弁の面法線と弁管の管軸線とによって形成される弁傾斜角を選択することによって、最大通流量および少量配量に関するフラップ弁の可変自在な特性曲線が得られる。フラップ傾斜角が小さくなるに応じて、管の斜め面取りに基づいてフラップ弁は、それだけ開放横断面を少なく解放する。さらに弁フラップの傾斜によって、該弁フラップの閉弁位置と最大開弁位置との間の旋回角度が180゜に拡大するので、比較的大きな旋回行程によって、弁フラップの開弁運動の開始時および閉弁運動の終期に、極めて敏感な少量配量が達成される。
【0005】
その他の従属請求項に記載した手段を講じることによって、請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載したフラップ弁のさらに有利な構成と改良が可能になる。
【0006】
本発明の有利な実施形態ではフラップ軸は、弁フラップの面法線に対して鋭角的な軸傾斜角をとって傾斜されている。面法線とフラップ軸の軸線との合致は、両者の直角方位と同様に、排除されねばならない。フラップ軸の軸線が管軸線と軸整合するように、フラップ軸を配置するのが有利である。
【0007】
本発明の有利な実施形態では、弁フラップは、その外側輪郭を確定する縁面を有し、該縁面は凸面状に湾曲されており、要するに弁フラップの面法線の方向で丸め成形されている。これによって得られる利点は、弁管が、閉弁位置における弾性変形および/または傾動によって弁フラップを係合式に密着し、これによって高い封止性が得られ、しかもその場合、弁フラップの外側輪郭が角張ったエッジを有している場合に惹起されるような残留変形が生じることはない。
【0008】
本発明の有利な実施形態によれば、弁管は、少なくとも弁フラップの閉鎖域において、弾性変形可能かつ薄壁に形成されている。弁フラップの外側輪郭の寸法は、弁フラップの閉鎖域における弁管の内側輪郭の寸法よりも幾分大きく設計されている。これによって弁管は弁フラップに良好に密着できると同時に、弁フラップの異なった係合点によって側方にも傾動できるので、著しく高い封止性が生じる。さらにまた、斜め面取りされた管端から離反した方の管端部域における管固定のバリエーションによって、最大閉鎖モーメントの変化ならびに閉鎖モーメントの上昇挙動の変化を生ぜしめることも可能である。
【0009】
弁フラップに弁管を密着させるために重要な点は、弁管の壁厚が大きすぎず、かつ弁管の内径が小さすぎないことである。これとは反対に、強度と振動の理由から弁管の壁厚は過度に小さく、また弁管の内径は過度に大きく選ばれてはならない。したがって本発明の有利な実施形態では薄壁管は0.05mm〜2mmの壁厚をもって構成され、かつ弁管の内径は5mm〜200mmに選ばれている。
【0010】
本発明の有利な実施形態では弁管は、斜め面取りされた管端から隔たった管区分においてベローズ状に波形成形されている。該管区分は、弁管の傾斜ならびに傾動を助成し、したがってフラップ弁における機械的なストップをきわめて確実に防止し、その結果、弁管による弁フラップの包囲が改善される。弁管の傾動によって弁フラップは、その外側輪郭が斜め面取りされた管端の内側輪郭に対比して大きいにもかかわらず、ストップ無しに回動することができる。これに基づいてフラップ弁の制御が単純になると同時に、弁フラップに寸法ばらつきがある場合でも、機械的なクランプが発生するリスクが最低限に抑えられ、弁フラップの前記寸法ばらつきは、いずれにしても弁管に対する弁フラップの傾斜によって、強い作用を及ぼさなくなる。
【0011】
本発明のフラップ弁は、内燃機関の排ガス戻し導管における排ガス戻し弁として、あるいは内燃機関の吸気帯域の給気導管における絞り弁ユニットとして有利に使用される。
【0012】
発明を実施するための最良の形態:
次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説する。
【0013】
図3および図4もしくは図6および図7に斜視図で示したフラップ弁10は、図1の実施例では内燃機関の吸気帯域における排ガス戻し弁として使用される。該吸気帯域は、内燃機関に通じる空気用の吸気管11を有し、該吸気管内には、慣用のように、ここでは図示を省いた絞り弁が空気流を制御するために配置されている。吸気管11の周壁内に1つの開口12が穿設されており、該開口の軸線は、吸気管11の軸線に対して直角に方位づけられている。
【0014】
図3および図4では斜視図で、また図1では縦断面図で示したフラップ弁10は、制御可能な管横断面135を有する、フレキシブルな(場合によっては弾性変形可能な)薄壁の弁管13と、該弁管13内に配置された弁フラップ14とを備え、該弁フラップはフラップ軸15の端面に固着されており、かつフラップ軸15の回動によって、前記弁管13の管横断面135を最大限に解放する開弁位置と、前記弁管13の管横断面135をカバーする閉弁位置(図1)との間を旋回可能である。弁管13は一方の管端でもって弁台座16内に位置決めされており、該弁台座は吸気管11に固定結合可能である。弁台座16には、排ガス戻し導管を装着するための複数の取付け孔21を備えたフランジ22が形成されている。弁台座16内に挿嵌された弁管13の管区分134はベローズ状に構成されているので、固定域には、フラップ軸15に対する弁管13の傾動可能性を伴ったある所定の可撓性が存在している。この管端から離反した方の、弁管13の自由管端は斜めに面取りされており、しかも、円環状の管縁131を、弁管13の管軸線132に対して鋭角βを形成して延びる1平面内に位置させるように斜め面取りされている。この鋭角βは以下、管端斜め面取り角βと呼ぶ。吸気管11の開口12内にフラップ弁10を装嵌しかつ弁台座16を固定した後には、弁管13は吸気管11の内壁111を超えて張出す。管端から最も軸方向に後退した管縁131の縁点133は、吸気管11の内壁111に直接位置しているのが有利である。
【0015】
一端で弁フラップ14を支持するフラップ軸15は軸受部分17でもって、吸気管11の周壁を貫通する軸受孔18内に回動可能に取付けられており、かつフラップ軸15の軸端部151は吸気管11から突出している。吸気管11に固定された調整モータ19が、フラップ弁10を作動するために、前記軸端部151に係合している。図1〜図4の実施例ではフラップ軸15は、弁管13の管軸線132に対して共軸に整合されている。しかし該フラップ軸は、管軸線132に対して最大5゜まで傾斜されていてもよく、その場合原則として、フラップ軸15の軸線152と、弁フラップ14の面法線20との間に鋭角γ(図1)が維持されねばならない。この鋭角γは以下、軸傾斜角γと呼ぶ。
【0016】
弁フラップ14は、図2の断面図から判るように、楕円形またはほぼ楕円形の外側輪郭を有し、かつ、弁フラップの面法線20が管軸線132と鋭角α(図1、以下これをフラップ傾斜角αと呼ぶ)を形成するように、弁管13内で斜め面取りされた管端に沿ってまたは該管端の近くに配置されている。その場合、図1から判るように弁フラップ14の外側輪郭は、該弁フラップ14の外側輪郭を確定する縁面141が凸面状に湾曲するように、面法線20の方向に丸く面取りされている(図1)。この縁面141の丸味に基づき、弁フラップ14の閉弁位置において、可撓性で薄壁の弁管13が、弁フラップ14に包絡することが可能になり、しかもその場合、該弁管13に残留変形が生じることはない。弁フラップ14の面法線20と管軸線132とによって形成されるフラップ傾斜角αおよび、傾斜管端の平面と管軸線132との間に形成された管端斜め面取り角β(図1)は、互いに無関係に自由に選択可能であり、その場合フラップ傾斜角αの選択角度範囲は1°〜89°、また管端斜め面取り角βの選択角度範囲は3°〜85°と確定されている。選択した角度αおよびβに応じて、弁管13内への弁フラップ14の潜入深さが調整されることになる。フラップ傾斜角αが例えば管端斜め面取り角βよりも大きく選ばれた場合には、弁管13内への弁フラップ14の潜入深さは大きくなる。図1〜図4の実施例では標準例が示されている。本実施例ではフラップ傾斜角αと管端斜め面取り角βはそれぞれ45°ある。図6および図7に示した実施例では、フラップ傾斜角αは約30°であり、また管端斜め面取り角βは約45°である。フラップ軸15の前端部に位置する弁フラップ14の旋回支点142はその場合常に弁管13の内部に位置し、かつ、弁フラップ14の閉弁位置を確実にするために、傾斜した管端から軸方向距離を有している。弁管13内への傾斜した弁フラップ14の潜入深さを確定するこの軸方向距離は、任意に選ぶことができるが、傾斜した弁フラップ14の外側輪郭において管端に対して最も前方に位置する縁点143が、弁フラップ14のいかなる旋回位置においても、管縁131の最も後方に位置する縁点133を超えて突出するように、常に設計されねばならない(図3および図4)。この軸方向距離の設計を厳守することによって、弁フラップ14が弁管13から進出回転することができ、かつフラップ弁10がその開弁位置において管横断面を解放することが保証される。しかし傾斜管端からの軸方向距離が大きくなるに応じて、フラップ弁10の開弁位置における最大流過流量は少なくなる。
【0017】
弁フラップ14に対する弁管13の密封を前提とする高い封止性を得るために、フラップの幾何学形状、要するに弁フラップ14の外法寸法は、管の内側幾何学形状、要するに弁フラップ14の閉鎖域における内法管横断面の寸法よりも幾分大きく選ばれているので、フラップ弁10の閉弁時、つまり弁管13内への弁フラップ14の進入回転時に、フラップ輪郭に対する弁管13の変形が生じる。閉弁動作中に同時に、弁管13内へ漸増的に進入回転する弁フラップ14によって、弁管13は、図9に図示したように、管軸線132とフラップ軸15の軸線152との交点を支点として傾動される。前記交点は、フラップ軸15の前端における弁フラップ14の旋回支点142に合致している。
【0018】
図9の部分図では、管傾動角δ(本実施例では例えば5°)だけ傾動した位置にある弁管13が実線で示されており、また図1とは変わらない方位をとる、傾動されていない弁管13は破線で示されている。図面から判るように、傾動によって、弁フラップ14にとって進入回転のために使用される管横断面は増大するので、弁管13内における弁フラップ14の機械的なクランプ作用が防止される。フラップ弁14は、管輪郭に対比してフラップ輪郭が大きいにもかかわらず常にフル回転することができる。これによってフラップ弁10の調節が簡便化され、かつ製作に起因した寸法ばらつきがあっても、フラップ弁10における機械的なクランプ作用が防止される。フラップ輪郭はフラップ傾斜角αに関連し、しかも該フラップ傾斜角αが小さくなるに伴ってフラップ面は減少するが、弁管13に対する傾動力の作用点が管内部へ変位するので、交点Pを中心として弁管13を傾動させるために、より高い傾動力が必要になり、したがって閉弁位置の近くでの弁調整が幾分困難になる。弁フラップ14の外側輪郭は弁管13に調和されて、内法管横断面135に投影された弁フラップ14の面が1つの円を形成し、該円の直径が弁管13の内法管径に等しいか、あるいは結果的に内法管径からの偏差を20%以下にするのが有利である。
【0019】
薄壁の弁管13が閉弁状態で弁フラップ14に密着できるようにするために、弁管13の壁厚は過度に大であってはならず、かつ弁管13の内径は過度に小であってもならない。これとは反対に、強度および振動の理由から、弁管13の壁厚を過度に小さく選ばれたり、弁管13の直径を過度に大きく選ばれることは許されない。これらの対立した要件の最適化は、弁管13の内径を5mm〜200mmに選び、また弁管13の壁厚を0.05mm〜2mmに選ぶことによって得られる。
【0020】
弁管幾何学形状に対比して大きなフラップ幾何学形状を有するフラップ弁10の実施形態の場合には、弁管13の傾動可能性に代えて、図10に図示したように弁フラップ14をフラップ軸15に対して傾動可能にすることも可能である。その場合、弾性変形可能な弁管13は剛性に、要するに傾動不能に構成されているのに対して、弁フラップ14は旋回支点142で傾動可能に構成されている。弁フラップ14の傾動可能性に代えて、あるいは弁フラップ14の傾動可能性に加えて、フラップ輪郭部を薄壁に設計することも可能である。弁フラップ14の楕円形面は、斜め面取りされた管端で管縁131によって包囲された弁管13の内法横断面よりも大である。フラップ弁10の開弁時に、弁フラップ14は部分的に、弁管13から脱出運動し、かつ弁フラップ14は、図1に示した傾斜姿勢を有し、該傾斜姿勢では、弁フラップ14の面法線とフラップ軸15の軸線152との間の軸傾斜角γ、つまりフラップ軸15に対する弁フラップ14の傾度は、γ=45°である。閉弁動作時に弁フラップ14は次第に弁管13内へ回動し、その場合、より大きなフラップ幾何学形状に基づいて弁管13の変形が生じ、かつ同時に弁フラップ14はフラップ軸15の旋回支点142を中心として傾動もしくは変形される。図10に示したフラップ弁10の閉弁位置では、弁フラップ14は最大限に傾動されており、かつ軸傾斜角γは、本実施例では45°から48°に拡大されている。要するに弁フラップ14は、フラップ軸15に対して、より急勾配をなし、かつ、より大きなフラップ傾斜角αを有しており、要するに剛性の弁管13の管軸線132に対して、より急勾配で設定されている(管軸線132がフラップ軸15の軸線152に軸整合する場合には、フラップ傾斜角αと軸傾斜角γは常に等しい)。以上のことから判るように、弁フラップ14の傾動によって、管横断面内に進入回動するフラップ面は縮小するので、前述のようにこの場合も弁フラップ14は、弁管13に当接することなしにフル回転することができる。閉弁位置から脱出回転すると、弁フラップ14は再びγ=45°の元の位置へ戻り傾動する。
【0021】
旋回支点142を中心とする傾動のために付加的に構成することなしに、弁フラップ14の可撓性のみによって同等の効果を得ることが可能である。この場合、弁管13内へ旋回する弁フラップ14の領域は、剛性的な弁管13によって弾性的に変位されるので、管横断面に投影されるフラップ面はやはり縮小される。弁管13も弁フラップ14も共に前記のように傾動可能に構成することが可能である。その場合は前記の効果が補充されて、極度に易動性かつ密封性のフラップ弁10が得られる。
【0022】
弁フラップ14および/または弁管13は、幾何学的形状を相応に形成した場合にシールエレメントとして機能できるところの、合成樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂またはエラストマーから製作することができる。両構成部分は、2成分テクノロジーを採用して製作することもできる。金属またはセラミックから弁フラップ14または弁管13を製作することも同じく可能である。
【0023】
弁フラップ14をエラストマーから製作する場合、可撓性の弁管13に代えて、フラップ弁の閉鎖モーメントを高めることなく剛性の弁管を採用することも可能である。また少なくともほぼ楕円形の弁フラップに種々の可撓性エレメントを装備することも可能であるので、これらのエレメントによって、剛性の弁管ならびに可撓性の薄壁弁管の封止作用が得られる。
【0024】
前記フラップ弁10は、前記の構造によって機械的なクランプ作用を発生するリスクも最小限に抑えられるという利点を有している。それというのは、場合によって生じる弁フラップ14の寸法ばらつきに起因したクランプ作用が、弁管13に対する弁フラップの傾斜によって、著しく弱められるからである。また弁管13のベローズ状の管区分134が、弁管13の傾斜または傾動を助成し、ひいては弁フラップ14の包囲を改善する。前記のフラップ弁10では、弁フラップ14の閉弁位置を確定するための機械的なストッパを設ける必要はない。
【0025】
フラップ弁10の密封性に対する要求が少ない場合には、フラップ弁10の閉鎖モーメントをさらに減少するために、弁フラップ14の外側輪郭を、該弁フラップ14の閉鎖域における管の内法横断面輪郭に等しく、または該内法横断面輪郭よりも小さく選ぶことも可能である。
【0026】
フラップ弁10の制御特性曲線は、傾斜した管縁131を少なくとも局部的に波状に成形することによって変化することができる。図8に示したフラップ弁10の実施例では、円環状の管縁131は全体にわたって波形を有している。該管縁131に沿って凸部および凹部を適当に形成かつ配置することによって、フラップ弁10の解放される開口横断面を、弁フラップ14の旋回行程にわたって、もしくはフラップ軸15の回転角度にわたって所望のように変化することが可能である。吸気管11において弁管13と弁フラップ14とを相対的に回動することによって、特性曲線にさらなる影響を及ぼすことが達成される。
【0027】
本発明は、前記の実施例に限定されるものではない。例えば弁管13全体を可撓性にまたは弾性変形可能に構成する必要はない。弁管13のこのような構成は、弁フラップ14の閉鎖域において行われていれば充分であり、その場合フレキシブルな領域は、斜め面取りされた管縁131にまで達することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 排ガス戻し弁として使用されるフラップ弁の縦断面図である。
【図2】 図1のII−II断面線に沿ったフラップ弁の弁フラップの断面図である。
【図3】 弁フラップを1旋回位置で示したフラップ弁の斜視図である。
【図4】 弁フラップを図3とは異なった旋回位置で示したフラップ弁の斜視図である。
【図5】 図4の矢印Vの方向で見たフラップ弁の平面図である。
【図6】 弁フラップを1旋回位置で示したフラップ弁の変化態様の斜視図である。
【図7】 弁フラップを図6とは異なった旋回位置で示したフラップ弁の斜視図である。
【図8】 フラップ弁のさらに別の実施例の斜視図である。
【図9】 図1〜図4に示したフラップ弁の弁管の傾動可能性を表わす概略図である。
【図10】 図1〜図4に示したフラップ弁の弁フラップの傾動可能性を表わす概略図である。
【符号の説明】
10 フラップ弁、 11 吸気管、 12 開口、 13 弁管、 14 弁フラップ、 15 フラップ軸、 16 弁台座、 17 軸受部分、 18 軸受孔、 19 調整モータ、 20 面法線、 21 取付け孔、 22 フランジ、 111 内壁、 131 円環状の管縁、 132 管軸線、 133 縁点、 134 管区分、 135 制御可能な管横断面、 141 縁面、 142 旋回支点、 143 縁点、 151 軸端部、 152 フラップ軸の軸線、 α フラップ傾斜角、 β 管端斜め面取り角、 δ 管傾動角、 γ 軸傾斜角

Claims (23)

  1. ガス流を制御するためのフラップ弁であって、制御可能な管横断面(135)を備えた、ガス流を導く弁管(13)が設けられており、該弁管(13)内に配置された、該弁管(13)の管横断面(135)を最大限に解放する開弁位置と前記管横断面(135)を遮蔽する閉弁位置との間で旋回可能な弁フラップ(14)が設けられており、該弁フラップ(14)が、調整可能なフラップ軸(15)に捩れ不能に固着されている形式のものにおいて、
    弁管(13)の一方の管端が斜めに面取りされて、該管端の管縁(131)が、実質的に前記弁管(13)の管軸線(132)に対して鋭角的な管端斜め面取り角(β)を形成して延びる1平面内に位置しており、弁フラップ(14)が、少なくともほぼ楕円形の外側輪郭を有していて、かつ前記弁管(13)内で前記の斜め面取りされた管端の領域に配置されて、前記弁フラップ(14)の面法線(20)と前記管軸線(132)とが鋭角的なフラップ傾斜角(α)を形成しており、前記弁管(13)が、少なくとも前記の斜め面取りされた管端の領域において少なくとも局部的にフレキシブルに構成されていることを特徴とする、ガス流を制御するためのフラップ弁。
  2. ガス流を制御するためのフラップ弁であって、制御可能な管横断面(135)を備えた、ガス流を導く弁管(13)が設けられており、該弁管(13)内に配置された、該弁管(13)の管横断面(135)を最大限に解放する開弁位置と前記管横断面(135)を遮蔽する閉弁位置との間で旋回可能な弁フラップ(14)が設けられており、該弁フラップ(14)が、調整可能なフラップ軸(15)に捩れ不能に固着されている形式のものにおいて、
    弁管(13)の一方の管端が斜めに面取りされて、該管端の管縁(131)が、実質的に前記弁管(13)の管軸線(132)に対して鋭角的な管端斜め面取り角(β)を形成して延びる1平面内に位置しており、弁フラップ(14)が、少なくともほぼ楕円形の外側輪郭を有していて、かつ前記弁管(13)内で前記の斜め面取りされた管端の領域に配置されて、前記弁フラップ(14)の面法線(20)と前記管軸線(132)とが鋭角的なフラップ傾斜角(α)を形成しており、前記弁管(13)が少なくとも前記の斜め面取りされた管端の領域においてフラップ軸(15)に対して傾動可能に構成されていることを特徴とする、ガス流を制御するためのフラップ弁。
  3. ガス流を制御するためのフラップ弁であって、制御可能な管横断面(135)を備えた、ガス流を導く弁管(13)が設けられており、該弁管(13)内に配置された、該弁管(13)の管横断面(135)を最大限に解放する開弁位置と前記管横断面(135)を遮蔽する閉弁位置との間で旋回可能な弁フラップ(14)が設けられており、該弁フラップ(14)が、調整可能なフラップ軸(15)に捩れ不能に固着されている形式のものにおいて、
    弁管(13)の一方の管端が斜めに面取りされて、該管端の管縁(131)が、実質的に前記弁管(13)の管軸線(132)に対して鋭角的な管端斜め面取り角(β)を形成して延びる1平面内に位置しており、弁フラップ(14)が、少なくともほぼ楕円形の外側輪郭を有していて、かつ前記弁管(13)内で前記の斜め面取りされた管端の領域に配置されて、前記弁フラップ(14)の面法線(20)と前記管軸線(132)とが鋭角的なフラップ傾斜角(α)を形成しており、前記弁フラップ(14)が、少なくとも局部的にフレキシブルに構成されていることを特徴とする、ガス流を制御するためのフラップ弁。
  4. ガス流を制御するためのフラップ弁であって、制御可能な管横断面(135)を備えた、ガス流を導く弁管(13)が設けられており、該弁管(13)内に配置された、該弁管(13)の管横断面(135)を最大限に解放する開弁位置と前記管横断面(135)を遮蔽する閉弁位置との間で旋回可能な弁フラップ(14)が設けられており、該弁フラップ(14)が、調整可能なフラップ軸(15)に捩れ不能に固着されている形式のものにおいて、
    弁管(13)の一方の管端が斜めに面取りされて、該管端の管縁(131)が、実質的に前記弁管(13)の管軸線(132)に対して鋭角的な管端斜め面取り角(β)を形成して延びる1平面内に位置しており、弁フラップ(14)が、少なくともほぼ楕円形の外側輪郭を有していて、かつ前記弁管(13)内で前記の斜め面取りされた管端の領域に配置されて、前記弁フラップ(14)の面法線(20)と前記管軸線(132)とが鋭角的なフラップ傾斜角(α)を形成しており、前記弁フラップ(14)が、フラップ軸(15)に対して傾動可能に構成されていることを特徴とする、ガス流を制御するためのフラップ弁。
  5. フラップ軸(15)が、弁フラップ(14)の面法線(20)に対して鋭角的な軸傾斜角(γ)をとって傾斜されている、請求項1から4までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  6. フラップ軸(15)の軸線(152)が、管軸線(132)と軸整合している、請求項5記載のフラップ弁。
  7. 弁フラップ(14)が、フラップ軸(15)の一端に固着されている、請求項1から6までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  8. フラップ傾斜角(α)が、1°から89°までの間で決定される、請求項1から7までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  9. 管端斜め面取り角(β)が、3°から85°までの間で決定される、請求項1から8までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  10. フラップ傾斜角(α)と管端斜め面取り角(β)とが、互いに無関係に決定される、請求項1から9までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  11. フラップ軸(15)によって確定された弁フラップ(14)の旋回支点(142)が、斜め面取りされた管端から次のような距離を有していて、すなわち、傾斜した弁フラップ(14)の外側輪郭の、斜め面取りされた管端に向かって最も前方に位置する縁点(143)が、弁フラップ(14)のいかなる旋回位置においても、管縁(131)の最も後方に位置する縁点(133)を越えて突出するような距離、を有している、請求項7から10までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  12. 弁フラップ(14)の外側輪郭が次のように弁管(13)に調和されていて、すなわち、内法管横断面に対する弁フラップ(14)の投影面がほぼ1つの円を形成し、該円の直径が前記弁管(13)の内法直径から20%以上の偏差を有せず、殊に前記内法直径に等しいように調和されている、請求項1から11までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  13. 弁フラップ(14)が、その外側輪郭を確定する縁面(141)を有しており、該縁面が凸面状に湾曲されている、請求項1から12までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  14. 弁管(13)が、少なくとも弁フラップ(14)の閉鎖域において弾性変形可能に形成されている、請求項1から13までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  15. 弁管(13)が、少なくとも弁フラップ(14)の閉鎖域において薄壁に形成されている、請求項1から14までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  16. 弁管(13)が、5mmから200mmまでに設計された内径を有していて、かつ0.05mmから2mmまでに設計された壁厚を有している、請求項1から15までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  17. 弁管(13)が、弁フラップ(14)の閉鎖域に、弁フラップ(14)の外側輪郭の寸法よりも僅かに小さな寸法の内側輪郭を有している、請求項1から16までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  18. 弁管(13)が、弁フラップ(14)の閉鎖域に、弁フラップ(14)の外側輪郭の寸法に等しい寸法の内側輪郭を有している、請求項1から16までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  19. 弁管(13)が、弁フラップ(14)の閉鎖域に、弁フラップ(14)の外側輪郭の寸法よりも幾分大きな寸法の内側輪郭を有している、請求項1から16までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  20. 弁管(13)が、斜め面取りされた管端から隔たった管区分(134)においてベローズ状に波形成形されている、請求項1から19までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  21. 斜め面取りされた管端の管縁(131)が、少なくとも局部的に波形成形されている、請求項1から20までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  22. 内燃機関の排ガス戻し導管内における排ガス戻し弁として使用される、請求項1から21までのいずれか1項記載のフラップ弁。
  23. 内燃機関の吸気帯域の給気導管内に配置されている、請求項1から21までのいずれか1項記載のフラップ弁。
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