JP4050139B2 - 電子デバイス測定治具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部端子として複数本のリードを備えた電子デバイスの特性を測定するために、測定用基板の導体パターンを各リードに接触させた状態に保持するための電子デバイス測定治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子デバイスの特性を測定する場合には、当該デバイスに測定用信号を与えるための信号発生部と、当該デバイスから出力された信号を測定するための信号処理部とを、当該デバイスの外部端子に安定した状態で一時的に接続しなければならない。このため、当該デバイスを所定位置に確実に保持するとともに、信号発生部や信号処理部に接続された測定用基板の導体パターンを当該デバイスの外部端子に押し付けて導通させるための手段として、電子デバイス測定用治具が用いられる。
【0003】
ここで、測定すべき電子デバイスが、本体であるパッケージ等から細長い棒状のリードが複数本並んで突出する構造である場合には、測定用基板に形成された複数の導体パターンに各リードを確実に接触させる必要がある。特に、かかるリードタイプの高周波デバイスの場合には、リードの根元から先端までのインピーダンスの整合を崩すことなく測定するために、リードの全長を測定用基板の導体リードに正しく接触させるために、導体パターンがリードと平行となるように測定用基板を配置して接触させていた。
【0004】
図14及び図15は、本体101の下面側に複数本のリード102が2列に並べられた高周波電子デバイス100の測定治具における電気的接続の態様を示す図である。ここでは、電子デバイス100のリード102と導体パターン103が平行となるように二枚の測定用基板104がリード102の外側に配置され、これらをリード102に押し付けて導通を図っていた。
【0005】
また、図16は、同様に高周波電子デバイス100の測定治具における電気的接続の態様を示す図であるが、ここでは、電子デバイス100のリード102と導体パターン103が平行となるように二枚の測定用基板104をリード102の内側に配置し、2つのブロック105をリード102の外側にそれぞれ移動可能に配置して、該ブロック105でリード102を測定用基板104の導体パターン103に押し付けて導通を図っていた。
図16に示した先行技術に相当する文献情報としては次のものがある。
【0006】
【特許文献1】
特許公開公報(特開2000−214215号)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図14及び図15に示す構造では、図14に示すように電子デバイス100のリード102に内側や外側への曲がり・位置ずれ等の変形があると、測定用基板104の導体パターン103に正確に接触させることが困難であり、誤って他の導体パターン103に接触させてしまう場合もあった。また、複数本のリード102の全てを同様の圧力で導体パターン103に接触させることも同様に困難であった。
【0008】
また、図16に示す構造では、2列のリード102,102の間 (内側)に配置された2枚の測定用基板104,104は、2列に配置されたリード102,102の間隔に合わせて位置が固定されており、測定時には電子デバイス100のリード102を2枚の基板104,104の外側に差し込むように装着する。しかし、このデバイス100のリード102の抜き差しの際に導体パターン103をリード102で傷つける場合があり、測定用基板104の寿命が短くなるという問題があった。
【0009】
このように従来の電子デバイス測定治具におけるリードと導電パターンの接触導通構造においては、リードに曲がり・位置ずれ等の変形があってもこれを矯正する手段がなく、上記のような不都合を避けるには、煩雑な手作業でリードの曲がり等を修正しなければならなかった。
【0010】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、外部端子として複数本のリードを備えた電子デバイスの特性を測定する電子デバイス測定治具において、複数本のリードの曲がり・位置ずれ等の変形を矯正でき、所定の位置にリードを保持した状態で正確な測定を可能とすることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された電子デバイス測定治具は、本体1a,61と前記本体1a,61に列設された複数本のリード3を有する電子デバイス1,60を測定するために、前記リード3に測定用基板40の導体パターン41を接触させる電子デバイス測定治具6であって、前記電子デバイス1,60を支持するとともに、前記リード3を溝7,7a,7b,7cに沿って保持する絶縁性のデバイス支持体16,63と、前記溝7,7a,7b,7cに保持された前記リード3と平行に配置された測定用基板40と、前記測定用基板40を前記デバイス支持体16,63に向けて押圧することにより前記リード3と前記導体パターン41を導通させる押圧手段27とを有する電子デバイス測定治具6において、前記デバイス支持体16,63は、前記電子デバイス1,60を上面に載置するとともに、側面に前記溝17,17a,17b,17cを有しており、前記測定用基板40は、前記デバイス支持体16,63の側面に対応して配置されており、前記押圧手段27が、前記測定用基板40を前記デバイス支持体16,63に向けて押圧することにより、前記リード3が前記デバイス支持体16,63の前記溝7,7a,7b,7cに押し付けられて前記リード3の変形が矯正されることを特徴としている。
【0013】
請求項2に記載された電子デバイス測定治具6は、請求項1記載の電子デバイス測定治具において、前記溝7,7a,7b,7cは、前記リード3を保持した際に前記リード3の一部が前記デバイス支持体16,63の前記側面よりも突出するように構成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載された電子デバイス測定治具6は、請求項1記載の電子デバイス測定治具において、前記デバイス支持体16,63に載置された前記電子デバイス1,60の本体1a,61を所定の力で前記電子デバイス支持体16,63に向けて押圧する保持手段18,68を備えたことを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載された電子デバイス測定治具6は、請求項3記載の電子デバイス測定治具において、前記電子デバイス60が、前記本体61の上面側に外部との信号入出力部62を有しており、前記保持手段68が、前記信号入出力部62を露出するにげ部69が形成されて前記本体61を押える保持部材70を備えていることを特徴としている。
【0016】
請求項5に記載された電子デバイス測定治具6は、請求項1記載の電子デバイス測定治具において、前記電子デバイス1,60を前記デバイス支持体16,63に載置し、前記押圧手段により押圧した際に、前記電子デバイス1,60の接地端子2に所定の力で接触して導通する接地部材43,44,45を設けたことを特徴としている。
【0017】
請求項6に記載された電子デバイス測定治具6は、本体1a,61に複数本のリード3が列設された電子デバイス1,60の特性を測定するために、複数本の導体パターン41を有する測定用基板40の前記各導体パターン41を前記各リード3に接触させて導通させる電子デバイス測定治具6において、まず前記電子デバイス1,60を上面に載置するとともに対向する一対の側面に前記リード3を保持する溝17,17a,17b,17cがそれぞれ形成された絶縁性のデバイス支持体16,63と、前記デバイス支持体16,63が着脱可能に取り付けられる基体13を備えている。次に、前記基体13の上方に設けられて、前記デバイス支持体16,63に載置された前記電子デバイス1,60の本体1a,61を押えて前記デバイス支持体16,63に保持する保持手段18,68を備えている。次に、前記デバイス支持体16,63の一対の側面に対応して前記基体13の両側にそれぞれ配置され、前記デバイス支持体16,63の各側面に対して往復移動可能に配置された一対の移動体35,35を備えている。次に、前記デバイス支持体16,63の各側面の各溝7,7a,7b,7cに保持された前記リード3に対して前記導体パターン41が平行となるように配置され、前記各移動体35に取り付けられた一対の測定用基板40,40を備えている。次に、前記一対の移動体35,35を前記デバイス支持体16,63に向けて移動させ、前記各測定用基板40で前記リード3を押圧して前記リードを前記デバイス支持体の前記溝7,7a,7b,7cに押し付けて前記リードの変形を矯正するとともに前記リード3と前記導体パターン41を導通させる一対の第1の押圧手段27,27を備えている。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1〜図4を参照して説明する。
本実施の形態は、外部端子として複数本のリードを備えた電子デバイス、例えば高周波信号と光信号を入出力する電子デバイスとしてのSFF(small form-factor) 光トランシーバ1に適用される。図6には、電子デバイスとしてのSFF光トランシーバ1が図示されているが、この図に示すように、この光トランシーバ1のパッケージ(本体1a)の下面には、略四隅に本体1aをグランドに落とすためのケース接地端子2があり、また片側5本、合計10本のリード3が一対の側面に平行に2列に設けられている。また、本体1aの後端面には光送受信部4が設けられている。
【0019】
このようなリードタイプの高周波デバイスの場合には、リード3の根元から先端までのインピーダンスの整合を崩すことなく測定するために、リード3の全長を測定用基板の導体パターンに正しく接触させる必要があるが、以下に説明する本例の電子デバイス測定治具は、複数本のリード3の曲がり・位置ずれ等の変形を矯正でき、所定の位置にリード3を保持した状態で正確な測定を可能とするものである。
【0020】
図1に示すように、電子デバイスの特性を測定する本例の全システムは、信号発生部5 (パルスパターンジェネレータ、PPG)と、被測定電子デバイスを保持する電子デバイス測定用治具6と、信号測定部7と、処理部8から構成される。
【0021】
信号発生部5は、前記電子デバイスの機能を測定するために必要な測定用信号を発生し、当該電子デバイスに出力するための手段である。電子デバイス測定用治具6は、当該デバイスを所定位置に保持し、当該電子デバイスの各リード3を測定用基板の導電パターンに確実に接触させて入出力端子に接続するための手段である。電子デバイス測定用治具6に取り付けられた電子デバイスには、信号発生部5からの測定用信号が入力され、当該デバイスから出力された信号は外部に出力される。前記信号測定部7は、前記電子デバイスから出力された信号を測定等するための手段である。信号測定部7で測定等された信号は、パソコン等の処理部8で演算処理されて表示手段9で表示される。
【0022】
図2は電子デバイス測定用治具6の正面図、図3は電子デバイス測定用治具6の平面図、図4は電子デバイス測定用治具6の側面図である。
平面視略矩形の板状の基板10には、その底面の4隅に支持脚11があり、その一対の側面には操作用のハンドル12が取り付けられている。
【0023】
前記基板10の上面には、その中央に基体13が取り付けられている。基体13は両端の支持部材14,14に橋梁状に支持されたブロック状の部材であり、上面には開口部15が設けられている。この開口部15内には、絶縁性のデバイス支持体16が着脱可能に取り付けられている。デバイス支持体16は、図6に示すように、光トランシーバ1の2列のリード3の間に収まるサイズの略直方体状のブロックである。その一対の側面の各々には、光トランシーバ1の各列のリード3の間隔で、各リード3に平行にそれぞれ5本ずつの溝17が形成されている。溝17の長さは、光トランシーバ1のリード3の長さよりもやや大きく、光トランシーバ1をデバイス支持体16の上に載せてリード3を溝17に沿って挿入すると、リード3の全長が溝17に沿って保持される。
【0024】
図7に示すように、溝17の断面形状はV字形であり、その深さと形状は、ここに断面丸形のリード3を保持させた場合、リード3の一部がデバイス支持体16の側面から外に突出するように構成されるている。
【0025】
但し、溝17の断面形状は必ずしもV字形でなくてもよい。断面丸形のリード3を保持させる場合には、図8(a)に示すようにリード3が角縁で保持されるような断面矩形の溝17aでもよいし、図8(b)に示すように角縁がリード3に接触することなくリード3が溝17b内に収納される大きな断面矩形でもよく、さらに図8(c)に示すようにリード3の断面よりも大径の円形の一部を断面形状とする断面円周状の溝17cでもよい。いずれにしても、溝17に保持されるリード3の一部がデバイス支持体16の側面から外に突出するように構成されるていることが必要である。
【0026】
このような構成であれば、前記基体13の上面から光トランシーバ1を取り付けて上面に載置すると、光トランシーバ1の各リード3はデバイス支持体16の各溝17に挿入されて案内され、各溝17に保持された状態となる。
【0027】
前記基体13の上方にはデバイスの保持手段18が設けられている。この保持手段18は、基板10上に取り付けられた板状の支持体19を基体としている。該支持体19には、案内レール20を介して昇降体21が昇降可能に取り付けられている。昇降体21は基部22と水平方向に延設された腕部23からなる。昇降体21の基部22は支持体19の上方部と復帰ばね24で連結されており、昇降体21に下方に向けた力が作用しなければ、昇降体21は上方の所定位置に戻される。腕部23の先端には、ねじ25で上下位置の調整が可能となるように保持部材26が設けられている。この保持部材26はゴム等の弾性部材からなり、光トランシーバ1の本体1aの上面を押える。
【0028】
前記保持手段18の支持体19には、押圧手段27が設けられている。この押圧手段27は、図4又は図5に示すように、軸支された揺動自在のハンドル28で往復直動する操作棒29を有している。操作棒29の先端には筒体30が止めねじ等の固定手段で固定されている。筒体30の内部には、当接棒31が軸方向に移動自在に設けられている。当接棒31の先端は、筒体30の先端の孔30aから外に突出しており、孔30aよりも大径である当接棒31の係止フランジ31aが筒体30の先端内面に係止する。そして、筒体30の内部において、当接棒31の後端と操作棒29の先端との間には、付勢手段である弾性部材としてのコイルばね32が内装されている。
【0029】
以上の構成によれば、ハンドル28を操作して操作棒29を下方に向けて所定距離だけ移動させれば、復帰ばね24に抗して当接棒31の先端が昇降体21を押し下げ、保持部材26が光トランシーバ1の本体1aを押えてデバイス支持体16に保持する。この保持力は筒体30内のコイルばね32により定まるが、筒体30内への操作棒29の挿入長さを調整して固定手段33で再固定すれば、筒体30内のコイルばね32の撓み量が調整されて光トランシーバ1の押え力を自在に変更できる。
【0030】
前記基板10上には、前記デバイス支持体16の溝17が形成された一対の側面に対応して、前記基体13の両側にそれぞれ移動体35が配置されている。移動体35は、基板10上に設けられた案内手段としてのレール36に案内されており、デバイス支持体16の一対の側面に対して接近し又離れる方向に移動可能である。移動体35と基板10は復帰ばね37で連結されており、移動体35にデバイス支持体16に向けた力が作用しなければ、移動体35はデバイス支持体16から離れた所定位置に戻される。図6に示すように、移動体35のデバイス支持体16側の側面には、光トランシーバ1のリード3に接続される測定用基板40(マイクロストリップライン基板40)が取り付けられている。測定用基板40は、デバイス支持体16の各側面の各溝17に保持されたリード3 (本例では垂直方向に保持される)に対して導体パターン41が平行(即ち垂直方向)となるように配置される。
【0031】
前記各移動体35の外側には、各移動体35をデバイス支持体16に向けて移動させる押圧手段27がそれぞれ支持体42を介して設けられている。この押圧手段27の構造・機能・押圧力の調整方法等は、光トランシーバ1の保持手段18に設けられた前記押圧手段27と実質的に同一であるから、これと同一の符号を付してその説明を省略する。
【0032】
図6、図9及び図10に示すように、前記光トランシーバ1の本体1aの四隅には、ケースグランド用のリード (ケース接地端子2)が計4本設けられているが、これらのケース接地端子2は、光トランシーバ1を本電子デバイス測定用治具6に取り付けた際に、電子デバイス測定用治具6に設けられた3つのケース接地部材43,44,45に接続導通されるように構成されている。
【0033】
図6及び図10に示すように、前記移動体35には、弾性導電部材である金属製の板ばねからなるケース接地部材43,44がそれぞれ設けられている。図6に示すように光トランシーバ1をデバイス支持体16に取り付けて左右から測定用基板40で挟むと、図10に示すようにケース接地部材43,44はケース接地端子2,2に接触してたわみ、測定用基板40の導体パターン41に接続される。
【0034】
図9(b)に示すように、光トランシーバ1の先端側に近い基体13の開口部15の縁部上面にも、弾性導電部材である金属製の板ばねからなるケース接地部材45が開口部15内に突出して設けられている。図9(a)に示すように、光トランシーバ1をデバイス支持体16に取り付けると、このケース接地部材45は光トランシーバ1の先端側のケース接地端子2に接触してたわみ、確実な導通が得られる。
【0035】
図2〜図4に示すように、基体13の支持部材にはコネクタ50が設けられている。光トランシーバ1の片側5本のリード3のうち、送信側電源、送信側接地、光モニターに対応する3本のリード3は、測定用基板40の各導体パターン41を介して、このコネクタ50に接続されている。他方の列の5本のリード3のうち、受信側電源、受信側接地、光遮断に対応する3本のリード3は、他方の測定用基板40の各導体パターン41を介して、同コネクタ50に接続されている。
【0036】
図4に示すように、前記各移動体35には、入出力端子としてのRF端子51が2つずつ設けられている。各移動体35において、2つのRF端子51は、測定用基板40の各導体パターン41を介して、光トランシーバ1の対応するデータ入力端子及びデータバー入力端子であるリード3にそれぞれ接続される。
【0037】
以上の構成によれば、ハンドル28を操作して操作棒29をデバイス支持体16の方向に所定距離だけ移動させれば、当接棒31の先端が復帰ばね37に抗して移動体35をデバイス支持体16に向けて押す。リード3はデバイス支持体16の溝17によって全長が保持された状態にあり、リード3を押す測定用基板40の導体パターン41の上端は該リード3の根元に当たる位置にある。よって、リードは、その根元から先端までの全長にわたって測定用基板40の導体パターン41と接触することとなる。
【0038】
次に、以上の構成になる電子デバイス測定用治具6に電子デバイスとしての前記光トランシーバ1を装着する手順と各部の動作等について説明する。
まず、保持手段18のハンドル28を上げて保持部材26による押圧を解除し、保持部材26を復帰ばね24で上方の退避位置に設定しておく。これで基体13の上面は開放されるので、ここに設けられたデバイス支持体16に光トランシーバ1を載置し、リード3を溝17に挿入する。リード3はその根元から先端までの全長にわたって溝17に沿って保持される。
【0039】
また、電子デバイス測定用治具6のケース接地部材43,44,45は、光トランシーバ1のケース接地端子2に接触して弾性変形するので、光トランシーバ1はデバイス支持体16に載置された状態でケース接地部材43,44,45で確実に保持され、その本体1aは確実に接地された状態となる。
【0040】
次に、保持手段18のハンドル28を下げて保持部材26を下方に押し、保持部材26で光トランシーバ1をデバイス支持体16の上に保持固定する。光トランシーバ1はこれでさらに確実に位置が固定される。
【0041】
次に、各測定用基板40の各押圧手段27をハンドル28で操作して各移動体35をデバイス支持体16に向けて移動させる。移動体35の測定用基板40は、デバイス支持体16に装着された光トランシーバ1のリード3に所定の圧力をもって当接する。リード3は、その根元から先端までの全長にわたり、測定用基板40の対応する各導体パターン41に正規の状態で接触する。また、このとき、溝17に沿って保持されたリード3は、測定用基板40に押されて溝17に沿って型付けられるので、多少の変形等があっても真直に矯正される。
【0042】
これで光トランシーバ1の各リード3は、その曲がり・位置ずれ等の変形が矯正され、測定用基板40の各導体パターン41とインピーダンスの整合を崩すことなく正規に接触した状態となるので、光トランシーバ1の特性を正確に測定することが可能となる。
【0043】
具体的には、光トランシーバ1に高周波信号を入力し、光出力を測定する場合には、信号発生部5で周波数、振幅パターンを設定し、電子デバイス測定用治具6に装着された光トランシーバ1にRF端子51から高周波信号を入力する。光送受信部4から出力した光は、光出力、波長、Tr、Tf、ジッタ消光比等の各項目が測定され、パソコン等によりデータが処理され、必要に応じてモニター等に表示等される。
【0044】
また、光トランシーバ1を光入力、高周波信号出力で測定する場合には、レベルの調整された光が光送受信部4から入力され、電子デバイス測定用治具6に装着された光トランシーバ1のRF端子51から高周波信号が出力され、Tr、Tf、ジッタ消光比、ビット誤り率等の各項目が測定され、パソコン等によりデータが処理され、必要に応じてモニター等に表示等される。
【0045】
本例の光トランシーバ1において、本体1a内の回路を例えば50Ωで設計している場合、リード3の先端を50Ωの測定用基板40の導電パターン41に接続しても、このリード3は見かけ上インピーダンスが高くなってしまうため、高周波が入力できない状態となってしまう。しかしながら、本例の電子デバイス測定用治具6によれば、リード3の根元から先端までの全長にわたって測定用基板40の導体パターン41に接触させることができるので、インピーダンスの整合を崩すことなく測定することができるという効果がある。
【0046】
以上説明した例では、電子デバイス測定用治具6に装着される電子デバイスとしてはリード3のあるタイプ(規格上はSFFタイプと呼ばれる)の光トランシーバ1を例に挙げたが、本発明の電子デバイス測定用治具6にはリードを有するものであれば、他の機能・目的の電子デバイスも装着できる。
【0047】
例えば、リード3を有する面発光のレーザーダイオード60(VCSEL)なども取り付けることができる。この例を図11〜図13を参照して説明する。
図11に示すように、本例のレーザーダイオード60 (以下LD60と呼ぶ)は、本体61の上面側にレーザーを出力する外部との信号入出力部62を有している。また、本体61の下面から突出したリード3は片側2本ずつの合計4本である。
【0048】
デバイス支持体63は、基体13に設けられた装着ピン64に挿通される装着孔65aが形成された一対の大端部65と、対応する一対の側面にそれぞれ2本ずつ溝66が形成された中間部67からなる。測定用基板40が設けられた移動体35の構成・機能は前記第1の例と同様である。
【0049】
LD65の信号入出力部62を隠すと測定ができないので、LD65を上から押えてデバイス支持体63に保持する本例の保持手段68は、図12に示すように、信号入出力部62を露出するにげ部69が形成されて前記信号入出力部62の周囲のみを押える二股状の保持部材70を備えている。
【0050】
従って、本例によれば、図13に示すように保持手段68の保持部材70でLD60を押えた状態で、図示しない測定用基板40をリード3にそれぞれ接続し、信号入出力部62からのレーザーの出力をレンズ71を介して光ファイバー72から信号測定部7に導くことができる。
【0051】
以上説明したリード3のある光トランシーバ1やリード3を有する面発光のレーザーダイオード60だけでなく、本発明の電子デバイス測定用治具6にはリードを有するものであれば他の電子デバイスも装着できる。例えば、リードを有するフォトダイオード等も適用できる。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、溝を形成した絶縁性のデバイス支持体に電子デバイスを装着してリードを溝に保持させ、測定用基板でリードを押圧して導通をとる構成であるので、リードの曲がり・位置ずれ等の変形を矯正でき、リードを所定の位置に確実に保持して測定用基板の導電パターンと正規の状態で接触させ、正確な測定をすることができる。
【0053】
特に、リードの根元から先端までの全長にわたって測定用基板の導体パターンに接触させることができるので、インピーダンスの整合を崩すことなく測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における電子デバイスの測定システムの全体を示す概念図である。
【図2】本発明の実施の形態における電子デバイス測定用治具の正面図である。
【図3】本発明の実施の形態における電子デバイス測定用治具の平面図である。
【図4】本発明の実施の形態における電子デバイス測定用治具の側面図である。
【図5】本発明の実施の形態における電子デバイス測定用治具に用いられる押圧手段の断面図である。
【図6】本発明の実施の形態における電子デバイス測定用治具の要部の構造と作動を光トランシーバと共に示す模式的斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態における電子デバイスのリードを保持したデバイス支持体の溝の断面図である。
【図8】本発明の実施の形態における電子デバイスのリードを保持したデバイス支持体の溝の他の形状例を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態における電子デバイス測定用治具のケース接地部材と光トランシーバのケース接地端子の接触状態を示す断面図である。
【図10】本発明の実施の形態における電子デバイス測定用治具のケース接地部材と光トランシーバのケース接地端子の接触状態を示す図であって、図9(b)の(イ)−(イ)切断線における断面図である。
【図11】本発明の実施の形態の第2の例における電子デバイス測定用治具の要部の構造と作動をレーザーダイオードと共に示す模式的斜視図である。
【図12】本発明の実施の形態の第2の例の電子デバイス測定用治具にレーザーダイオードを装着した状態を示す模式的斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態の第2の例の電子デバイス測定用治具に装着したレーザーダイオードから得た光出力を測定している状態を示す模式的斜視図である。
【図14】従来の電子デバイス測定用治具における電子デバイスのリードと測定用基板の接続態様を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図15】従来の電子デバイス測定用治具における電子デバイスのリードと測定用基板の接続態様を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図16】従来の電子デバイス測定用治具における電子デバイスのリードと測定用基板の接続態様を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1…電子デバイスとしての光トランシーバ、
1a…電子デバイスの本体(パッケージ)、2…ケース接地端子、
3…リード、6…電子デバイス測定治具、13…基体、
16,63…デバイス支持体、17,17a,17b,17c…溝、
18,68…保持手段、26,70…保持部材、27…押圧手段、
35…移動体、40…測定用基板、41…導体パターン、
43,44,45…ケース接地部材、60…電子デバイスとしてのレーザーダイオード(LD)、62…信号入出力部、69…にげ部。
Claims (6)
- 本体(1a,61)と前記本体に列設された複数本のリード(3)を有する電子デバイス(1,60)を測定するために、前記リードに測定用基板(40)の導体パターン(41)を接触させる電子デバイス測定治具(6)であって、
前記電子デバイスを支持するとともに、前記リードを溝(17,17a,17b,17c)に沿って保持する絶縁性のデバイス支持体(16,63)と、
前記溝に保持された前記リードと平行に配置された測定用基板(40)と、
前記測定用基板を前記デバイス支持体に向けて押圧することにより前記リードと前記導体パターンを導通させる押圧手段(27)と、
を有する電子デバイス測定治具(6)において、
前記デバイス支持体(16,63)は、前記電子デバイスを上面に載置するとともに、側面に前記溝(17,17a,17b,17c)を有しており、
前記測定用基板(40)は、前記デバイス支持体の側面に対応して配置されており、
前記押圧手段(27)が、前記測定用基板を前記デバイス支持体に向けて押圧することにより、前記リードが前記デバイス支持体の前記溝に押し付けられて前記リードの変形が矯正されることを特徴とする電子デバイス測定治具(6)。 - 前記溝(17,17a,17b,17c)は、前記リード(3)を保持した際に前記リードの一部が前記デバイス支持体(16,63)の前記側面よりも突出するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の電子デバイス測定治具(6)。
- 前記デバイス支持体(16,63)に載置された前記電子デバイス(1,60)の本体(1a,61)を所定の力で前記電子デバイス支持体(16,63)に向けて押圧する保持手段(18,68)を備えた請求項1記載の電子デバイス測定治具(6)。
- 前記電子デバイス(60)は、前記本体(61)の上面側に外部との信号入出力部(62)を有しており、
前記保持手段(68)は、前記信号入出力部を露出するにげ部(69)が形成されて前記本体を押える保持部材(70)を備えている請求項3記載の電子デバイス測定治具(6)。 - 前記電子デバイス(1,60)を前記デバイス支持体(16,63)に載置し、前記押圧手段により押圧した際に前記電子デバイスの接地端子(2)に所定の力で接触して導通する接地部材(43,44,45)を設けた請求項1記載の電子デバイス測定治具(6)。
- 本体(1a,61)に複数本のリード(3)が列設された電子デバイス(1,60)の特性を測定するために、複数本の導体パターン(41)を有する測定用基板(40)の前記各導体パターンを前記各リードに接触させて導通させる電子デバイス測定治具(6)において、
前記電子デバイスを上面に載置するとともに対向する一対の側面に前記リードを保持する溝(17,17a,17b,17c)がそれぞれ形成された絶縁性のデバイス支持体(16,63)と、
前記デバイス支持体が着脱可能に取り付けられる基体(13)と、
前記基体の上方に設けられて、前記デバイス支持体に載置された前記電子デバイスの本体(1a,61)を押えて前記デバイス支持体に保持する保持手段(18,68)と、
前記デバイス支持体の一対の側面に対応して前記基体の両側にそれぞれ配置され、前記デバイス支持体の各側面に対して往復移動可能に配置された一対の移動体(35)と、
前記デバイス支持体の各側面の各溝に保持された前記リードに対して前記導体パターン(41)が平行となるように配置され、前記各移動体に取り付けられた一対の測定用基板(40)と、
前記一対の移動体を前記デバイス支持体に向けて移動させ、前記各測定用基板で前記リードを押圧して前記リードを前記デバイス支持体の前記溝に押し付けて前記リードの変形 を矯正するとともに前記リードと前記導体パターンを導通させる一対の第1の押圧手段(27)と、
を有する電子デバイス測定治具(6)。
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