JP4049687B2 - 液体現像剤、その製造方法、画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

液体現像剤、その製造方法、画像形成方法および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4049687B2
JP4049687B2 JP2003050799A JP2003050799A JP4049687B2 JP 4049687 B2 JP4049687 B2 JP 4049687B2 JP 2003050799 A JP2003050799 A JP 2003050799A JP 2003050799 A JP2003050799 A JP 2003050799A JP 4049687 B2 JP4049687 B2 JP 4049687B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
liquid developer
organoaluminum compound
electrostatic latent
silicone oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003050799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004258468A (ja
Inventor
眞 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2003050799A priority Critical patent/JP4049687B2/ja
Publication of JP2004258468A publication Critical patent/JP2004258468A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4049687B2 publication Critical patent/JP4049687B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真方式や静電記録方式等の複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機、プリント基板作製装置並びにフォトマスク作製装置等の画像形成装置に用いられる液体現像剤技術および画像形成技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法は光導電性絶縁体を用いた方式が一般的である(たとえば特許文献1参照)。この方式では、コロナやローラによって帯電させた光導電性絶縁体よりなる静電潜像担持体に光などを照射することによって静電潜像を形成し、この潜像にトナーと呼ばれる顔料や染料により着色した樹脂粒子を静電的に付着させて現像を行い、可視像を形成した後、この可視像を紙やフィルム上へ転写後、熱、圧力、光などによって融着させて印刷像を得る。
【0003】
電子写真法は、一般的に、乾式現像方式と、湿式現像方式(液体現像方式)とに大別される。乾式現像方式は、その現像剤として、トナー粒子を単独で、あるいは、トナーとキャリアと呼ばれる磁性粒子との混合物として用い、いずれも粉体状の現像剤を用いる方式である。湿式現像方式は、トナーが担体となる液体(担体液)中に分散された液体状の現像剤を用いる方式である。
【0004】
静電潜像担持体上に形成された静電潜像をより忠実に再現し、より高精細な画像を出力するためには、トナー粒子の粒径はより小さい方が好ましい。しかしながら、乾式現像方式では、粒径が小さくなると、ハンドリング性に劣る他、飛散したトナー粒子が装置内を汚染したり、人体へ吸入されやすくなり、有害性が大きくなることが指摘されている。このため、粒径5μm程度以下のトナーを乾式現像にて用いることはあまり現実的ではない。一方、湿式現像方式では、トナー粒子が担体液中に存在するため、粒径5μm程度以下のトナー粒子を用いた場合でも、上述のような問題を生ぜずに高精細な画像が得られる点で有利である。
【0005】
一般に、湿式現像方式における電子写真用の液体現像剤は、カーボンブラック、有機顔料、染料などの着色剤と結着樹脂とを主成分としたトナー粒子を、石油系脂肪族炭化水素やシリコーンオイルのような高絶縁性、低誘電率の物質を主成分とする担体液中に分散させた構成となっている。担体液中にはこの他に、担体液中でトナー粒子に適正な電荷を付与するために電荷調整剤が添加されたり、トナー粒子の分散安定性を高めるための分散安定化剤が用いられることもある。しかし、これらの材料から作製された液体現像剤は、初期の印刷特性は得られるものの、再分散性や保管環境や印刷装置内での温度上昇に伴う印刷特性の劣化(たとえば、トナー粒子の凝集、融着)等については、必ずしも十分な効果が得られているとは言い難い。
【0006】
このような問題に対しては、変性シリコーンオイルを用いることにより、印刷特性の劣化を低減し、保存安定性を向上できるが、十分な保存性を得るためには変性シリコーンオイルの添加量を多くする必要があり、変性シリコーンオイルや担体液が多量に付着した状態で画像形成されるため、定着時における溶融したトナー粒子の一体化が阻害されたり、用紙への接着性が阻害されるという問題がある。また、変性シリコーンオイルに加えてアミノシランを用いることにより保存性を高くできるが、アミノシランは、液体現像剤の流動性を低下させ、印刷装置等の画像形成装置内での搬送性が低下するなどの問題が残っていた。
【0007】
【特許文献1】
米国特許第2297691号明細書(クレーム)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記諸問題を解決し、トナー粒子の分散性に優れ、搬送時の流動性が良好で、保存安定性が高く、長期に亘って、安定して高品質な画像を形成可能な液体現像剤、その製造方法、この液体現像剤を使用する画像形成方法および、画像形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様によれば、トナー粒子と担体液とを含有する液体現像剤において、当該担体液が、メルカプト基、アミノ基、カルボキシ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、グリシジル基よりなる群から選ばれた任意の基を少なくとも一つ有するシリコーンオイル(以下、官能基含有シリコーンオイルと略記する場合がある。)および、下記構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物(以下、反応性有機アルミニウム化合物と略記する場合がある。)、または下記構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物の結合の一部または全部が、アセチルアセトネートと置換された有機アルミニウム化合物、またはそれらの混合物を含有する液体現像剤が提供される。
【0011】
【化3】
Figure 0004049687
【0012】
(構造式(I)において、R1,R2,R3は、それぞれ、1〜6の炭素数を有する炭化水素基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。また、互いに化学的に結合していてもよい。)
トナー粒子の含有量の100質量部に対し、シリコーンオイルの含有量が1質量部〜20質量部であり、有機アルミニウム化合物またはその混合物の含有量が1質量部〜40質量部であることが好ましい。
【0013】
本発明の他の態様によれば、メルカプト基、アミノ基、カルボキシ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、グリシジル基よりなる群から選ばれた任意の基を少なくとも一つ有するシリコーンオイルと、下記構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物、または下記構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物の結合の一部または全部が、アセチルアセトネートと置換された有機アルミニウム化合物またはそれらの混合物と、の少なくともいずれか一方を含有する液体中で、当該液体に実質的に不溶でかつ着色剤と結着樹脂とを含有するトナー組成物を粉砕、微粒子化して、トナー粒子および、当該シリコーンオイルと当該有機アルミニウム化合物またはそれらの混合物とを含有する担体液を含有する液体現像剤を形成する、液体現像剤の製造方法や、上記の液体現像剤を使用して、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像して可視像を形成する工程を含む画像形成方法や、静電潜像担持体と、当該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、上記の液体現像剤を収納し、当該静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段とを有する画像形成装置が提供される。
【0014】
【化4】
Figure 0004049687
【0015】
(構造式(I)において、R1,R2,R3は、それぞれ、1〜6の炭素数を有する炭化水素基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。また、互いに化学的に結合していてもよい。)
本発明により、上記諸問題を解決することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図,表,式等を使用して説明する。なお、これらの図,表,式等および説明は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り他の実施の形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
【0017】
(液体現像剤)
本発明に係る液体現像剤は、トナー粒子および、官能基含有シリコーンオイルと本発明に係る有機アルミニウム化合物またはそれらの混合物を含有する担体液を含有する。本発明によれば、トナー粒子の分散性に優れ、搬送時の流動性が良好で、保存安定性が高く、長期に亘って、安定して高品質な画像を形成可能な液体現像剤が実現できる。再分散性や保管環境や印刷装置内での温度上昇に伴う印刷特性の劣化等も少ない。定着時において溶融したトナー粒子の一体化が阻害されることも少なく、用紙等の転写材への接着性が阻害される問題も少ない。従って、長期に亘って、安定して高品質な画像を形成可能となる。
【0018】
本発明の液体現像剤は、ブラック現像剤、マゼンタ現像剤、イエロー現像剤、シアン現像剤等のいずれであってもよい。本発明の液体現像剤は、各種分野において好適であり、電子写真方式による画像形成方法および画像形成装置に適用した場合により好適である。
【0019】
(担体液)
本発明に係る担体液の成分である官能基含有シリコーンオイルとしては、ポリシロキサンを主成分とする分子内に上記官能基を有するものから適宜選択することができる。これらの官能基は1分子内に一つであっても二つ以上であってもよく、1分子内に複数種の官能基を有していてもよく、これらの混合物でもよい。
【0020】
上記の官能基を有することにより、液体現像剤を、保管時や輸送時または印刷装置内において、トナー粒子の凝集、融着等を生ずることがなく、分散性良好な状態に保つことができ、長期に亘る、安定して高品質な画像を形成可能な液体現像剤の実現に寄与する。これは、上記官能基が担体液中のトナー粒子の表面に吸着することにより、官能基含有シリコーンオイルがトナー粒子を被覆し、担体液中におけるトナー粒子の凝集を抑制しているものと考えられる。中でも、メルカプト基やアミノ基を有するシリコーンオイルを用いた場合は、後述する結着樹脂のガラス転移点を超えるような温度環境に置かれた際でも、トナー粒子の凝集、融着等を生ずることがなく、分散性良好に保て、安定して良好な画像が形成可能な点で有利である。
【0021】
メルカプト基含有シリコーンオイル(メルカプト変成シリコーンオイルともいう)の市販品としては、たとえば、KF−2001(信越化学工業社製)、X−22−167B(信越化学工業社製)、KF−2004(信越化学工業社製)等が挙げられる。また、アミノ基含有シリコーンオイルの市販品としては、たとえば、SF8417(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)、FZ−319(日本ユニカ社製)、KF−867((信越化学工業社製)、WR1600(旭化成ワッカーシリコーン社製)等が挙げられる。
【0022】
官能基含有シリコーンオイルの粘度は、2cSt以上であることが好ましい。粘度が2cSt未満であると、揮発性が高くなり、周囲の環境を汚染したり、人体へ吸入され易くなるだけでなく、引火温度も低くなり、危険性も増加する。
【0023】
本発明に係る官能基含有シリコーンオイルの液体現像剤中における含有量としては、トナー粒子の100質量部に対し1〜20質量部が好ましい。1質量部未満であると、トナー粒子間の凝集融着を抑制する効果が小さく十分でないことがある一方、20質量部を超えると、印刷像の定着強度が低くなるとともに、トナー粒子の帯電性や流動性を低下させ、画像品質の劣化を招く可能性がある。
【0024】
本発明に係る担体液の他の成分には、反応性有機アルミニウム化合物またはその結合の一部または全部が、アセチルアセトネートと置換された有機アルミニウム化合物、またはそれらの混合物が含まれるが、この反応性有機アルミニウム化合物の具体例としては、アルミニウムイソプロピラート(aluminum isopropylate)、アルミニウムエチラート(aluminum ethylate)、アルミニウムsec−ブチラート(aluminum sec−butylate)を挙げることができる。
【0025】
上記反応性有機アルミニウム化合物の結合が、アセチルアセトネートと置換された有機アルミニウム化合物は、キレート化合物であり、種々の構造のものが考えられる。たとえば、下記式(II)の構造のものが考えられる。
【0026】
【化5】
Figure 0004049687
【0027】
この場合、R4,R5は構造式(I)のR1,R2,R3の残基であり、R6はCn2n+1で表されるアルキル基であることが好ましい。
【0028】
キレート化合物の方が、空気中の水分と反応して変質することが少ない他、担体液中においても、他成分と反応して変質することが少ない。本発明に係る有機アルミニウム化合物は、その化学構造により担体液への分散性が異なるが、担体液に分散できないものは好ましくなく、溶解またはミセル化して担体液に分散できるものが好ましい。
【0029】
このような化合物としては、エチルアセチルアセトネートアルミニウムジイソブトキシド、エチルアセチルアセトネートアルミニウムジイソプロポキシド、アルキルアセチルアセトネートアルミニウムジイソプロポキシド等が挙げられる。中でも、上記式(II)において、R6のアルキル基であるCn2n+1において炭素数nが6以上の分子量の大きなアルキルアセチルアセトネート基を有する有機アルミニウム化合物を用いた場合、結着樹脂におけるガラス転移点を超えるような温度環境に置かれた際に、トナー粒子の凝集、融着等を生ずることがなく、分散性良好に保て、安定して良好な画像が形成でき、さらには、印刷像の定着強度を大きく損なうこともないことを見出した。R6の炭素数nが6以上のアルキルアセチルアセトネート基を有する有機アルミニウム化合物の市販品としては、たとえば、R6=C1835であるプレンアクトAL−M(味の素ファインテクノ社製)が挙げられる。
【0030】
これらの有機アルミニウム化合物は単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。また、有機アルミニウム化合物やその混合物の添加量は官能基含有シリコーンオイル量にもよるが、担体液中のトナー粒子の100質量部に対して1〜40質量部であることが好ましい。
【0031】
官能基含有シリコーンオイルを添加せず、有機アルミニウム化合物またはその混合物だけでも保存安定性を付与することができるが、添加量を多くする必要があり、そのため、トナー粒子の電荷量が小さくなり、印刷像の背景部の地汚れが増す、画像が流れるなどの画質劣化を招く場合が多くなる。このため、官能基含有シリコーンオイルと有機アルミニウム化合物またはその混合物をともに用い、その添加量を材料系に合わせて最適化することにより、トナー粒子の凝集、融着等を生ずることなく、分散性良好に保て、安定して良好な画像を形成でき、さらには画像の定着強度の高い印刷像を得ることができる。
【0032】
なお、上記担体液には、他の担体液成分を併用することができる。他の担体液成分としては、絶縁性であれば特に制限はなく、液体現像剤において配合される公知の液体を使用できる。たとえば、石油系飽和炭化水素化合物、上記以外のシリコーンオイル、植物油等である。石油系飽和炭化水素化合物としては、たとえば、イソパラフィン、ノルマルパラフィンなどが挙げられ、アイソパーG、H、L、M(エクソン化学社製)やノルパー12(エクソン化学社製)等を例示できる。シリコーンオイルとしては、たとえば、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、環状ジメチルポリシロキサン、フロロシリコーンなどが挙げられ、SH−200(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)、KF−96(信越化学工業社製)、L−45(日本ユニカー社製)等を例示できる。植物油としては、たとえば、大豆油、ひまわり油、なたね油、ひまし油、アマニ油などが挙げられる。これらの担体液は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0033】
併用する担体液の中でも、人体への影響や周囲への影響を考えた場合、揮発しにくいものが好ましいが、化学的安定性の面からもシリコーンオイルが好ましく、更には、上記と同様の理由により、その粘度が2cSt以上であることが好ましい。
【0034】
担体液には、更に、トナー粒子の分散性向上、トナー粒子の電荷調整、液体現像剤の粘性調整等を目的として、オクチル酸金属塩、ナフテン酸金属塩等の金属石鹸のほか、チタンアルコキシド、アルミニウム含有のキレート化合物等の公知の電荷調整剤を含有していてもよい。また、アルキルベンゼンスルホン酸塩等の界面活性剤、脂肪酸エステル化合物およびその誘導体等、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子等の担体液に不溶の固体微粒子等を含有していてもよい。
【0035】
(トナー粒子)
本発明に係る現像剤に使用できるトナー粒子としては、担体液に対し不溶であれば特に制限はなく、少なくとも着色剤および結着樹脂を含み、更に必要に応じてその他の成分を含んでいてもよい。
【0036】
トナー粒子の平均粒子径(体積平均粒子直径)としては、5μm以下であることが好ましい。5μmより大きなトナー粒子は、画質低下を生じるだけでなく、静置しておくと沈降しやすく、トナー粒子の凝集を招く恐れがある。
【0037】
トナー粒子の液体現像剤における含有量としては、0.5〜50質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。含有量が、0.5質量%未満であると、着色力に乏しくなり、印刷像において十分な画像濃度が得られなくなることがある一方、50質量%を超えると、液体現像剤の粘度が高くなり、印刷装置における液体現像剤の搬送性、延展性に劣るため、良好な印刷像が得られなくなることがある。
【0038】
トナー粒子に含まれる着色剤としては、特に制限はなく、公知の無機顔料、有機顔料、および染料等が挙げられる。無機顔料としては、たとえば、カーボンブラック、ベンガラ、フェライト、マグネタイト、等が挙げられる。有機顔料としては、たとえば、モノアゾ系赤色顔料、ジスアゾ系赤色顔料、キナクリドン系マゼンタ顔料、フタロシアニン系のシアン顔料、アントラキノン系青色顔料、等が挙げられる。染料としては、たとえば、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、フタロシアニン染料、メチン染料、キノリン染料、キノリンイミン染料、ベンゾキノン染料、等が挙げられる。
【0039】
これらの着色剤は、1種単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。着色剤のトナー粒子における含有量としては、1〜50質量%が好ましい。
【0040】
(結着樹脂)
転写材に定着させるための結着樹脂としては、樹脂組成、ガラス転移温度、軟化温度、分子量等において特に制限はないが、画像形成の際、転写材上に好適に画像を定着可能な熱可塑性樹脂が好ましい。
【0041】
熱可塑性樹脂としては、溶融定着特性が良好である点で、フローテスタ軟化温度やガラス転移点が低いものが好ましく、具体的には、フローテスタ軟化温度が140℃以下である樹脂が好ましく、ガラス転移点が75℃以下である樹脂がより好ましい。フローテスタ軟化温度はフローテスタ(CFT−500;島津製作所製)を用いて測定できる。ガラス転移点はJIS K7121の方法で測定可能である。
【0042】
トナー粒子に含まれる結着樹脂の具体例としては、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ロジンおよびロジン変性樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、などが挙げられる。これらの結着樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0043】
トナー粒子に含まれるその他の成分としては、ワックス、帯電制御剤、磁性体等の内添剤などが挙げられる。
【0044】
ワックスとしては、特に制限はなく公知のものの中から適宜選択することができ、たとえば、パラフィン系ワックス、ポリエチレン系ワックス、ポリプロピレン系ワックス、ポリエステル系ワックス、アルコール系ワックス、ウレタン系ワックス、等が挙げられる。これらのワックスは、1種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。また、ワックスは、結着樹脂の複数種と混合して使用してもよい。
【0045】
帯電制御剤としては、特に制限はなく公知のものの中から適宜選択することができ、たとえば、フッ素系界面活性剤、サリチル酸金属錯体、アゾ系金属化合物等の含金属染料、四級アンモニウム塩、ニグロシン等のアジン染料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0046】
磁性体としては、特に制限はなく公知のものの中から適宜選択することができ、たとえば、金属、合金、金属化合物、フェライトなどが挙げられる。この金属としては、たとえば、鉄、コバルト、ニッケル等が挙げられ、合金としては、金属の合金などが挙げられ、金属化合物としては、たとえば、Fe34、γ−Fe23、コバルト添加酸化物等が挙げられ、フェライトとしては、たとえば、MnZnフェライト、NiZnフェライト等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0047】
(液体現像剤の製造方法)
本発明の液体現像剤は、公知の液体現像剤の製造方法によって製造することができるが、製造効率等の点で以下の液体現像剤の製造方法により特に好適に製造することができる。
【0048】
すなわち、本発明の液体現像剤の製造方法においては、官能基含有シリコーンオイルと、本発明に係る有機アルミニウム化合物またはその混合物との少なくともいずれか一方を含有する液体中で、当該液体に実質的に不溶でかつ着色剤と結着樹脂とを含有するトナー組成物を粉砕、微粒子化して、最終的に、トナー粒子および、当該シリコーンオイルと当該有機アルミニウム化合物またはそれらの混合物とを含有する担体液を含有する液体現像剤を形成する。なお、官能基含有シリコーンオイル、有機アルミニウム化合物、トナー粒子等の種類やサイズ等の特徴、トナー粒子、官能基含有シリコーンオイル、有機アルミニウム化合物等の含有量等については、上記の本発明に係る液体現像剤の特徴をそのまま適用することができる。
【0049】
具体的な方法としては、次の方法がある。まず、着色剤と結着樹脂とその他必要な添加剤とを混合し、トナー組成物を作製する。この方法としては、特に制限はないが、代表的なものとしては、圧力ニーダ、ロールミル、エクストルーダ等を用いて溶融混練することによって得る方法がある。
【0050】
ついで、上記した液体とトナー組成物とを混合した後、ボールミル、振動ミル、サンドミル(たとえば三井三池加工(株)製アトライタ)等の各種粉砕・混合装置を用い、トナー組成物を粉砕、微粒子化してトナー粒子とする。必要であれば、その他の成分を、粉砕・混合中またはその後に添加する。
【0051】
両者を混合した時に、担体液中に官能基含有シリコーンオイルや本発明に係る有機アルミニウム化合物が存在することにより、粉砕されたトナー組成物やトナー粒子の再凝集が抑制されて、粉砕効率が高くなる利点がある。
【0052】
また、別の液体現像剤の製造方法としては、トナー組成物をあらかじめ所望する粒子径まで微粒子化したものと、担体液や上記液体と、ホモジナイザやボールミルやアトライタ等の各種粉砕・混合装置を用いて粉砕、混合することによっても得られる。この場合にトナー組成物を微粒子化する手法としては特に制限はなく、たとえば、高速気流に載せて衝突板に衝突させたり粒子同士を衝突させるような乾式粉砕により微粒子化する手法、トナー組成物を有機溶剤に溶解させたものをスプレードライヤーにより微粒子化する手法、トナー組成物を有機溶剤に溶解させたものを水系媒体中でホモジナイザ等を用いてせん断して微粒子化した後、有機溶剤および水系媒体を除去して微粒子化する方式などが挙げられる。
【0053】
本発明に係る液体現像剤の製造方法によれば、トナー粒子の分散性に優れ、搬送時の流動性が良好で、保存安定性が高く、長期に亘って、安定して高品質な画像を形成可能な液体現像剤を容易に、信頼性高く製造することができる。この液体現像剤は、再分散性や保管環境や印刷装置内での温度上昇に伴う印刷特性の劣化等も少ない。定着時において溶融したトナー粒子の一体化が阻害されることも少なく、用紙等の転写材への接着性が阻害される問題も少ない。
【0054】
(画像形成方法および画像形成装置)
本発明に係る画像形成方法では、上記のいずれかの液体現像剤または上記のいずれかの製造方法により製造された液体現像剤を使用して、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像して可視像を形成する工程を含む。通常、本発明に係る画像形成方法では、静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、静電潜像を現像して可視像を形成する現像工程とを含み、通常、さらに、可視像を転写して転写像を得る転写工程や転写像を定着装置を用いて定着させて印刷像を得る定着工程を含む。また、必要に応じて適宜選択したその他の工程、たとえば除電工程、クリーニング工程などを含んでいてもよい。
【0055】
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、当該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、上記のいずれかの液体現像剤または上記のいずれかの製造方法により製造された液体現像剤を収納し、当該静電潜像を現像し、可視像を形成する現像手段とを有してなり、通常、さらに、可視像を転写して転写像を得るための転写手段や転写像を定着させて印刷像を得るための定着手段を含む。また、必要に応じて適宜選択したその他の手段、たとえば除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段、などを有していてもよい。
【0056】
本発明の画像形成方法やその各工程は、本発明の画像形成装置やそれに使用する各手段、装置等により好適に実施することができる。以下、各工程について説明する。
【0057】
−静電潜像形成工程および静電潜像形成手段−
静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
【0058】
光導電性絶縁体等よりなる静電潜像担持体(感光体と称する場合もある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、材質等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、たとえばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロシアニン等の有機感光体等を挙げることができる。
【0059】
静電潜像の形成は、たとえば、静電潜像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、静電潜像形成手段により行うことができる。
【0060】
静電潜像形成手段は、静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
【0061】
帯電は、たとえば、帯電器を用いて静電潜像担持体の表面に電荷を付与することにより行うことができる。帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが。たとえば、導電性または半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器等が挙げられる。
【0062】
露光は、たとえば、露光器を用いて静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。露光器としては、帯電器により帯電された静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、たとえば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、発光ダイオード光学系などの各種露光器が挙げられる。
【0063】
−現像工程および現像手段−
現像工程は、静電潜像を本発明の液体現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
【0064】
このための現像手段は、本発明の液体現像剤を収納可能であり、静電潜像に液体現像剤を塗布、噴霧等で接触させて付与する現像器を少なくとも有する。
【0065】
現像器は、湿式現像方式のものであれば特に制限はなく、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよい。たとえば、液体現像剤を、現像ローラにより感光体上に搬送する現像器等が挙げられる。この場合、液体現像剤は、現像剤供給ローラ等によって現像ローラに供給されるような態様であってもよい。液体現像剤においては、担体液中に、電荷を帯びたトナー粒子が懸濁されており、トナー粒子が、静電潜像との静電引力や斥力によって静電潜像担持体(感光体)の表面の適切な箇所に移動する。その結果、静電潜像がトナー粒子の付着により現像され、静電潜像担持体の表面にトナー粒子による可視像が形成される。
【0066】
−転写工程および転写手段−
転写工程は可視像を転写材に転写する工程である。転写は、たとえば、可視像を本発明の液体現像剤に含まれるトナー粒子の極性と逆極性の転写帯電器を用いることにより行うことができ、また、接触時の圧力で転写材にトナーを押し付けることにより行うことができる。このための転写手段には公知のものを使用することができる。転写は、静電潜像担持体からトナー像をベルト状やローラ状の中間転写媒体に転写した後で、公知の記録媒体(記録紙、転写材)に転写する二回転写の態様であってもよい。
【0067】
このための転写手段としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、などの転写器が挙げられる。なお、転写像を受け取る転写材としては、特に制限はなく、公知の記録紙等の記録媒体の中から適宜選択することができる。
【0068】
この転写工程には、ゴムローラ、スポンジローラ、ブレード等の部材を中間転写媒体に接触させて、中間転写媒体上から担体液およびその中に含有されている官能基含有シリコーンオイル、本発明に係る有機アルミニウム化合物等を回収する工程が含まれていてもよい。
【0069】
−定着工程および定着手段−
定着工程は、転写材に転写された転写像を、定着装置を用いて定着させて印刷像を得る工程である。定着は、たとえば、転写材に転写された転写像に対し、熱定着ローラ等の加熱加圧定着手段を用いて行う加熱加圧定着であってもよく、更には、転写材に転写された転写像に対し光定着器等の光定着手段を用いて光照射することにより行うこともできる。
【0070】
光定着手段は、赤外線を照射するフラッシュランプを有する。フラッシュランプとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、たとえば、赤外線ランプ、キセノンランプなどが好適に挙げられる。
【0071】
−その他の工程およびその他の手段−
必要に応じて適宜選択される工程のうち、除電工程は、静電潜像担持体に対し、全面露光または除電バイアスの印加を行って除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。除電手段としては、特に制限はなく、静電潜像担持体に対し、露光または除電バイアスの印加を行うことができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができる。
【0072】
クリーニング工程は、静電潜像担持体上に残留する電子写真トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。クリーニング手段としては、特に制限はなく、静電潜像担持体上に残留する電子写真用湿式トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、たとえば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
【0073】
本発明に係る画像形成方法や画像形成装置によれば、画像形成時における搬送時の流動性不良の問題を防止でき、再分散や保管環境や印刷装置内での温度上昇に伴う印刷特性の劣化等も少なくて済む。定着時において溶融したトナー粒子の一体化が阻害されることも少なく、用紙等の転写材への接着性が阻害される問題も少ない。このため、良好な品質の印刷像を信頼性高く製造できる。
【0074】
【実施例】
次に本発明の実施例および比較例を詳述する。なお、下記の測定方法を採用した。
【0075】
(体積平均粒子径)
レーザスキャン式粒度分布計(CIS−1;GALAI社製)を用いて測定した。
【0076】
(保存性試験)
液体現像剤サンプルを60℃温度環境下に1日放置し、トナー粒子の凝集融着の違いを見るために、放置試験前後のトナー粒子の粒子径を、レーザスキャン式粒度分布計(CIS−1;GALAI社製)を用いて測定し、次式により粒径増加率を算出した。
【0077】
粒径増加率(%)=(保存性試験後の体積平均粒子径/保存性試験前の体積平均粒子径−1)×100
本試験により、トナー粒子の分散性、搬送時の流動性、保存安定性、再分散性等を評価できるものと考えられる。
【0078】
(印刷試験)
保存性試験前、および60℃にて保存性試験を行った後の各液体現像剤を用い、図1に示す画像形成装置にて、以下のようにして画像を形成し印刷試験を行った。
【0079】
すなわち、図1に示す画像形成装置において、まず、矢印方向に回転する感光体ドラム(静電潜像担持体)1上に、帯電器2および露光器3により静電潜像を形成した。
【0080】
一方、液体現像剤を現像剤供給ローラ4から現像ローラ5に供給することにより、供給した液体現像剤を現像ローラ5上に薄層化し現像剤層を形成した。
【0081】
感光体ドラム1を矢印方向に更に回転させることにより、感光体ドラム1上に形成された静電潜像を、現像ローラ5に形成された現像剤層に接触させ、液体現像剤に含まれるトナー粒子により可視像を形成した。
【0082】
次いで感光体ドラム1上の可視像を中間転写ローラ9に転写した。中間転写ローラ上に転写された可視像(転写像)は、逆方向に回転する担体液回収ローラ10と接触させ過剰の担体液の一部を回収した後、加圧ローラ11により記録用紙12上に転写し、定着ローラ13によって加熱加圧定着させることにより印刷像を形成した。
【0083】
画像形成後、得られた印刷像の画像部における画像濃度を、画像濃度測定器(Spectrodensitometer938(X−Rite社製))を用いて測定した。
【0084】
また、印刷像の定着強度を以下の擦り試験により評価した。すなわち、用紙上に形成された画像の表面に、一定荷重を加えたラビングシートを接触させて往復させて、ラビングシートに移行した比率から画像の定着強度を測定した。具体的には、下式の定着率によって評価を行った。
【0085】
定着率(%)=(1−ラビングシートの画像濃度/定着画像の画像濃度)×100
本試験により、定着時において溶融したトナー粒子の一体化が阻害されることが少なく、用紙等の転写材への接着性が阻害される問題が少ない高品質な画像を安定して形成可能であるか否かを評価できるものと考えられる。
【0086】
[実施例1](液体現像剤の作製)
結着樹脂として、エポキシ樹脂であるエピコート1004(JER社製)40質量部およびエピクロンN−770、大日本インキ化学工業社製)40質量部、着色剤としてのシアン顔料(Irgalite Blue 8700、チバスペシャリティケミカルズ社製)20質量部とを、ヘンシェルミキサに投入して予備混合を行った後、エクストルーダ(TCS30;コペリオン社製)によって溶融混練し、次いでロートプレックス粉砕機にて粗粉砕を行い、トナー組成物を得た。
【0087】
次いで、このトナー組成物40.0g、メルカプト基含有シリコーンオイルKF−2001(信越化学工業社製、粘度200cSt)0.4g(トナー組成物の100質量部に対して1質量部、すなわちトナー粒子の100質量部に対して1質量部)、プレンアクトAL−M(味の素ファインテクノ社製)2.0g(トナー組成物の100質量部に対して5質量部、すなわちトナー粒子の100質量部に対して5質量部)、およびシリコーンオイルSH200−20cs(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)157.6gを混合し、セラミックポット中にアルミナボールと共に投入し、120時間撹拌して微粉砕することにより、トナー粒子径(体積平均粒子径)が2.6μmであるシアン色の液体現像剤を作製した。この液体現像剤についての保存性試験、印刷試験の結果を表1に示す。
【0088】
なお、プレンアクトAL−Mは、先述したごとく、本発明に係る有機アルミニウム化合物に該当する。
【0089】
[実施例2〜9]
メルカプト基含有シリコーンオイルKF−2001(信越化学工業社製)、プレンアクトAL−M(味の素ファインテクノ社製)、およびシリコーンオイルSH200−20cs(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)の量を変えた以外は実施例1と同様にして液体現像剤を作製した。シリコーンオイルSH200−20csは、メルカプト基含有シリコーンオイルKF−2001、プレンアクトAL−M、シリコーンオイルSH200−20csの総量が160.0gとなるように配合した。
【0090】
実施例1と同様の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0091】
[実施例10〜12]
プレンアクトAL−MをChelope−A1(ホープ製薬社製)に代え、また、シリコーンオイルSH200−20cs(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)の量を変更した以外は、実施例1と同様にして液体現像剤を作製した。シリコーンオイルSH200−20csは、メルカプト基含有シリコーンオイルKF−2001、Chelope−A1、シリコーンオイルSH200−20csの総量が160.0gとなるように配合した。
【0092】
実施例1と同様の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0093】
なお、Chelope−A1は、本発明に係る有機アルミニウム化合物に該当し、上記式(II)のR4,R5がC49、R6がC25の構造を有するものと考えられている。
【0094】
[実施例13〜15]
メルカプト基含有シリコーンオイルKF−2001に代えて、アミノ基含有シリコーンオイルSF8417(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)を使用し、また、シリコーンオイルSH200−20cs(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)の量を変更した以外は、実施例1と同様に液体現像剤を作製した。シリコーンオイルSH200−20csは、アミノ基含有シリコーンオイルSF8417、プレンアクトAL−M、シリコーンオイルSH200−20csの総量が160.0gとなるように配合した。
【0095】
実施例1と同様の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0096】
[比較例1〜6]
一部メルカプト基含有シリコーンオイルKF−2001を使用しないことと、プレンアクトAL−Mを用いないことと、シリコーンオイルSH200−20cs(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)の量を変更したこと以外は、実施例1と同様にして液体現像剤を作製した。シリコーンオイルSH200−20csは、メルカプト基含有シリコーンオイルKF−2001、シリコーンオイルSH200−20csの総量が160.0gとなるように配合した。
【0097】
実施例1と同様の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0098】
[比較例7〜13]
メルカプト基含有シリコーンオイルKF−2001を用いないことと、シリコーンオイルSH200−20cs(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)の量を変更したこと以外は、実施例1と同様にして液体現像剤を作製した。シリコーンオイルSH200−20csは、プレンアクトAL−M、シリコーンオイルSH200−20csの総量が160.0gとなるように配合した。
【0099】
実施例1と同様の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0100】
[比較例14]
メルカプト基含有シリコーンオイルKF−2001に代えて、アミノ基含有シリコーンオイルSF8417(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)を使用し、プレンアクトAL−Mを使用せず、また、シリコーンオイルSH200−20cs(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)の量を変更した以外は、実施例1と同様に液体現像剤を作製した。シリコーンオイルSH200−20csは、アミノ基含有シリコーンオイルSF8417、プレンアクトAL−M、シリコーンオイルSH200−20csの総量が160.0gとなるように配合した。
【0101】
実施例1と同様の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0102】
【表1】
Figure 0004049687
【0103】
表1より、本発明に係る液体現像剤は良好な結果を示すことが理解される。なお、表1中、「トナー粒子に対する割合」とは、トナー組成物の100質量部、すなわちトナー粒子の100質量部、に対する官能基含有シリコーンオイルや本発明に係る有機アルミニウム化合物の質量部を意味する。
【0104】
上記実施例および比較例の液体現像剤について、シリコーンオイルと本発明に係る有機アルミニウム化合物による粒径増加率と定着率への影響を図2,3にまとめた。
【0105】
図2は官能基含有シリコーンオイルと本発明に係る有機アルミニウム化合物のトナー粒子に対する添加量を各々変えた実施例1〜15の液体現像剤について、粒径増加率と定着率の関係をプロットした図である。液体現像剤の特性としては、粒径増加率が低く、その上定着率が高いものが好ましいといえる。つまり、図2中の点線で囲まれた領域が特に良好な特性を示しているといえる。
【0106】
図3は官能基含有シリコーンオイルと本発明に係る有機アルミニウム化合物のトナー粒子に対する添加量を各々変えた比較例1〜14の液体現像剤について、粒径増加率と定着率の関係をプロットした図である。図2と同様に点線で囲まれた領域が良好な特性を示しているといえるが、その領域に入るものはなかった。
【0107】
なお、上記に開示した内容から、下記の付記に示した発明が導き出せる。
【0108】
(付記1) トナー粒子と担体液とを含有する液体現像剤において、
当該担体液が、
メルカプト基、アミノ基、カルボキシ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、グリシジル基よりなる群から選ばれた任意の基を少なくとも一つ有するシリコーンオイルおよび、
下記構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物、または下記構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物の結合の一部または全部が、アセチルアセトネートと置換された有機アルミニウム化合物、またはそれらの混合物、
を含有する、
液体現像剤。
【0109】
【化6】
Figure 0004049687
【0110】
(構造式(I)において、R1,R2,R3は、それぞれ、1〜6の炭素数を有する炭化水素基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。また、互いに化学的に結合していてもよい。)
【0111】
(付記2) 前記シリコーンオイルがメルカプト基とアミノ基との少なくともいずれか一方を有する、付記1に記載の液体現像剤。
【0112】
(付記3) 前記シリコーンオイルの粘度が2cSt以上である、付記1または2に記載の液体現像剤。
【0113】
(付記4) 前記有機アルミニウム化合物が、エチルアセチルアセトネートアルミニウムジイソブトキシド、エチルアセチルアセトネートアルミニウムジイソプロポキシド、アルキルアセチルアセトネートアルミニウムジイソプロポキシドからなる群から選ばれた少なくとも1種の有機アルミニウム化合物である、付記1〜3のいずれかに記載の液体現像剤。
【0114】
(付記5) 前記トナー粒子の体積平均粒子径が5.0μm以下である、付記1〜4のいずれかに記載の液体現像剤の製造方法。
【0115】
(付記6) 前記トナー粒子の含有量の100質量部に対し、前記シリコーンオイルの含有量が1質量部〜20質量部であり、前記有機アルミニウム化合物またはその混合物の含有量が1質量部〜40質量部である、付記1〜5のいずれかに記載の液体現像剤。
【0116】
(付記7) メルカプト基、アミノ基、カルボキシ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、グリシジル基よりなる群から選ばれた任意の基を少なくとも一つ有するシリコーンオイルと、
下記構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物、または下記構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物の結合の一部または全部が、アセチルアセトネートと置換された有機アルミニウム化合物またはそれらの混合物と、
の少なくともいずれか一方を含有する液体中で、当該液体に実質的に不溶でかつ着色剤と結着樹脂とを含有するトナー組成物を粉砕、微粒子化して、
トナー粒子および、当該シリコーンオイルと当該有機アルミニウム化合物またはそれらの混合物とを含有する担体液を含有する液体現像剤を形成する、
液体現像剤の製造方法。
【0117】
【化7】
Figure 0004049687
【0118】
(構造式(I)において、R1,R2,R3は、それぞれ、1〜6の炭素数を有する炭化水素基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。また、互いに化学的に結合していてもよい。)
(付記8) 前記シリコーンオイルがメルカプト基とアミノ基との少なくともいずれか一方を有する、付記7に記載の液体現像剤の製造方法。
【0119】
(付記9) 前記シリコーンオイルの粘度が2cSt以上である、付記7または8に記載の液体現像剤の製造方法。
【0120】
(付記10) 前記有機アルミニウム化合物が、エチルアセチルアセトネートアルミニウムジイソブトキシド、エチルアセチルアセトネートアルミニウムジイソプロポキシド、アルキルアセチルアセトネートアルミニウムジイソプロポキシドからなる群から選ばれた少なくとも1種の有機アルミニウム化合物である、付記7〜9のいずれかに記載の液体現像剤の製造方法。
【0121】
(付記11) 前記トナー粒子の体積平均粒子径が5.0μm以下である、付記7〜10のいずれかに記載の液体現像剤の製造方法。
【0122】
(付記12) 前記トナー粒子の含有量の100質量部に対し、前記シリコーンオイルの含有量が1質量部〜20質量部であり、前記有機アルミニウム化合物またはその混合物の含有量が1質量部〜40質量部である、付記7〜11のいずれかに記載の液体現像剤の製造方法。
【0123】
(付記13) 付記1〜6のいずれかに記載の液体現像剤を使用して、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像して可視像を形成する工程を含む画像形成方法。
【0124】
(付記14) 付記7〜12のいずれかに記載の液体現像剤の製造方法により製造された液体現像剤を使用して、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像して可視像を形成する工程を含む画像形成方法。
【0125】
(付記15) 静電潜像担持体と、
当該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
付記1〜6のいずれかに記載の液体現像剤を収納し、当該静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段と、
を有する画像形成装置。
【0126】
(付記16) 静電潜像担持体と、
当該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
付記7〜12のいずれかに記載の液体現像剤の製造方法により製造された液体現像剤を収納し、当該静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段と、
を有する画像形成装置。
【0127】
【発明の効果】
本発明により、トナー粒子の分散性、再分散性に優れ、搬送時の流動性が良好で、保存安定性が高く、長期に亘って、安定して高品質な画像を形成可能な液体現像剤を提供することができる。また、再分散性にも優れ、保管環境や印刷装置内での温度上昇に伴う印刷特性の劣化等も少ない。定着時において溶融したトナー粒子の一体化が阻害されることも少なく、用紙等の転写材への接着性が阻害される問題も少ない。
【0128】
また、上記の性質を有する液体現像剤を容易に、信頼性高く製造することができる。
【0129】
更に、本発明に係る画像形成方法や画像形成装置によれば、画像形成時における搬送時の流動性不良の問題を防止でき、再分散や保管環境や印刷装置内での温度上昇に伴う印刷特性の劣化等も少なくて済む。定着時において溶融したトナー粒子の一体化が阻害されることも少なく、用紙等の転写材への接着性が阻害される問題も少ない。このため、良好な品質の印刷像を信頼性高く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に使用した画像形成装置の模式図である。
【図2】官能基含有シリコーンオイルと本発明に係る有機アルミニウム化合物とによる粒径増加率と定着率への影響を示すグラフである。
【図3】官能基含有シリコーンオイルと本発明に係る有機アルミニウム化合物とによる粒径増加率と定着率への影響を示す他のグラフである。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 帯電器
3 露光器
4 現像剤供給ローラ
5 現像ローラ
6 回収ブレード
7 クリーニングブレード
8 除電装置
9 中間転写ローラ
10 担体液回収ローラ
11 加圧ローラ
12 記録用紙
13 定着ローラ

Claims (5)

  1. トナー粒子と担体液とを含有する液体現像剤において、
    当該担体液が、
    メルカプト基、アミノ基、カルボキシ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、グリシジル基よりなる群から選ばれた任意の基を少なくとも一つ有するシリコーンオイルおよび、
    下記構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物、または下記構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物の結合の一部または全部が、アセチルアセトネートと置換された有機アルミニウム化合物、またはそれらの混合物、
    を含有する、
    液体現像剤。
    Figure 0004049687
    (構造式(I)において、R,R,Rは、それぞれ、1〜6の炭素数を有する炭化水素基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。また、互いに化学的に結合していてもよい。)
  2. 前記トナー粒子の含有量の100質量部に対し、前記シリコーンオイルの含有量が1質量部〜20質量部であり、前記構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物、または構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物の結合の一部または全部が、アセチルアセトネートと置換された有機アルミニウム化合物、またはそれらの混合物の含有量が1質量部〜40質量部である、請求項1に記載の液体現像剤。
  3. メルカプト基、アミノ基、カルボキシ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、グリシジル基よりなる群から選ばれた任意の基を少なくとも一つ有するシリコーンオイルと、
    下記構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物、または下記構造式(I)で表される有機アルミニウム化合物の結合の一部または全部が、アセチルアセトネートと置換された有機アルミニウム化合物またはそれらの混合物と、
    の少なくともいずれか一方を含有する液体中で、当該液体に実質的に不溶でかつ着色剤と結着樹脂とを含有するトナー組成物を粉砕、微粒子化して、
    トナー粒子および、当該シリコーンオイルと当該有機アルミニウム化合物またはそれらの混合物とを含有する担体液を含有する液体現像剤を形成する、
    液体現像剤の製造方法。
    Figure 0004049687
    (構造式(I)において、R,R,Rは、それぞれ、1〜6の炭素数を有する炭化水素基であり、互いに同一でも異なっていてもよい。また、互いに化学的に結合していてもよい。)
  4. 請求項1または2に記載の液体現像剤を使用して、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像して可視像を形成する工程を含む画像形成方法。
  5. 静電潜像担持体と、
    当該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    請求項1または2に記載の液体現像剤を収納し、当該静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段と、
    を有する画像形成装置。
JP2003050799A 2003-02-27 2003-02-27 液体現像剤、その製造方法、画像形成方法および画像形成装置 Expired - Fee Related JP4049687B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003050799A JP4049687B2 (ja) 2003-02-27 2003-02-27 液体現像剤、その製造方法、画像形成方法および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003050799A JP4049687B2 (ja) 2003-02-27 2003-02-27 液体現像剤、その製造方法、画像形成方法および画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004258468A JP2004258468A (ja) 2004-09-16
JP4049687B2 true JP4049687B2 (ja) 2008-02-20

Family

ID=33116120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003050799A Expired - Fee Related JP4049687B2 (ja) 2003-02-27 2003-02-27 液体現像剤、その製造方法、画像形成方法および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4049687B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5799970B2 (ja) * 2013-03-25 2015-10-28 富士ゼロックス株式会社 液体現像剤、画像形成装置、画像形成方法、液体現像剤カートリッジ、およびプロセスカートリッジ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004258468A (ja) 2004-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5003455B2 (ja) 湿式現像剤
CN104238297B (zh) 非磁性单组分调色剂、静电荷图像显影剂以及处理盒
CN103176376A (zh) 电子照相用品红色色调剂、显影剂、色调剂盒、处理盒、图像形成装置和图像形成方法
JP3765757B2 (ja) 液体現像剤用トナー及び液体現像剤、並びに、画像形成装置及び画像形成方法
JP4109760B2 (ja) 画像形成方法
JP3765756B2 (ja) 液体現像剤及びその製造方法、並びに、画像形成装置及び画像形成方法
JP4049687B2 (ja) 液体現像剤、その製造方法、画像形成方法および画像形成装置
JP2003345058A (ja) 電子写真用カラートナー並びにそれを用いた電子写真用カラー現像剤、トナーカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2005115244A (ja) 液体現像剤および画像形成装置
JP2003270861A (ja) 電子写真用トナー並びにそれを用いた電子写真用現像剤、画像形成装置及び画像形成方法
JP3885577B2 (ja) 電子写真用トナー並びにそれを用いた電子写真用現像剤、画像形成方法及び画像形成装置
JP4384208B2 (ja) 外添剤の評価方法、トナーの評価方法
JP3716683B2 (ja) 非磁性1成分系ブラックトナー及び画像形成方法
JP4784519B2 (ja) 電子写真用トナー、電子写真用現像剤、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
US5794105A (en) Image forming apparatus and toner for full color development
JP4022814B2 (ja) 液体現像剤及びその製造方法
JP2805417B2 (ja) トナー
JP2010122442A (ja) 画像形成装置
JP2003149872A (ja) 正帯電性液体現像剤
JP2001051444A (ja) 静電潜像現像用二成分現像剤及び画像形成方法
JP3948856B2 (ja) 非磁性一成分系トナー
JPH0882957A (ja) 正帯電一成分非磁性現像剤
JP2012088456A (ja) トナー及びそれを用いたトナー収容容器、現像剤及びそれを用いたプロセスカートリッジ、並びに、画像形成装置
JP2001042570A (ja) 現像剤及び電子写真装置
JP2002365867A (ja) カラー画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees