JP4049486B2 - ショーケース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、断熱壁内に商品を陳列するための貯蔵室を構成し、この貯蔵室内又はショーケース自体を照明する照明装置を備えたショーケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種ショーケースは、例えば特開平7−91822号公報(F25D27/00)に示される如く、断面略コ字状の断熱壁の開口上縁に形成した吐出口から、開口下縁の吸込口に向けて冷気を吐出することにより、前記開口にエアーカーテンを形成すると共に、断熱壁にて囲繞された貯蔵室を所定温度に冷却している。そして、開口上縁の外側又は開口両側縁及び棚下などに複数の蛍光灯を取り付け貯蔵室内及びショーケース自体の照明を行っていた。
【0003】
以下、図11を用いて係る従来のショーケースの照明構造について説明する。図11は、従来のショーケース100の縦断側面図を示しており、101は断面略コ字状の断熱壁である。この断熱壁101の両側には、図示しない側壁が設けられていると共に、断熱壁101と側壁の内側には、貯蔵室103が形成されている。また、この貯蔵室103には、上下に渡って複数段の棚104・・が架設されている。
【0004】
そして、この断熱壁101の開口上縁の外側には、透孔性のシェード105が設けられ、その内側には蛍光灯106が取り付けられ、ショーケース100の前方の照明を行っている。また、前記側壁の前端にもシェード107が取り付けられ、そのシェード107の内側には蛍光灯108が取り付けられ、貯蔵室103内の照明及びショーケース100の照明を行っている。更に、前記棚104の前部下面においても蛍光灯109が取り付けられ、棚104上に陳列された商品等を照明していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のショーケースは、照明装置として蛍光灯を使用していたため、それぞれの蛍光灯を収納するためのスペースを取り付け場所のそれぞれにおいて確保する必要があった。そのため、蛍光灯収納スペースが広く必要となり、その分だけ商品陳列スペースが縮小される問題があった。また、蛍光灯を取り付けるためには、両端に設けられたソケットも取り付けなければならず、リード線の配設も困難となり組立作業性が悪化すると共に、部品点数の増加と製造コストの高騰を招く問題があった。
【0006】
特に、開口上縁の外側に取り付けられる蛍光灯は、顧客等の目に直接光が入ることを防止するため、シェードを取り付ける必要があった。そのため、シェードの内側に取り付けられる蛍光灯の脱着作業性及び組立作業性が悪化する問題があった。
【0007】
また、貯蔵室内に取り付けられる蛍光灯については、貯蔵室内が所定温度に冷却されるため、蛍光灯の温度依存性により、通電される電力量に対する照度が低下する問題があった。
【0008】
更に、蛍光灯は、短期間で経年劣化による点灯不良が生じるため、蛍光灯の交換作業などのメンテナンスが煩雑となる問題があった。
【0009】
そこで、本発明は従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、商品収納スペースを拡大することができると共に、メンテナンスの容易な照明装置を備えたショーケースを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のショーケースは、貯蔵室の前面開口を複数枚の引き戸式扉にて開閉自在に閉塞すると共に、開口を閉じた状態において各扉が重合する位置の後側に対応する貯蔵室内に上下に渡る支柱を設置し、この支柱には棚を架設してなるものであって、支柱の後面には平面型蛍光ランプを取り付けると共に、貯蔵室の開口縁には扉枠が設けられ、扉はこの扉枠内に取り付けられると共に、この扉枠の後面には平面型蛍光ランプを取り付けたことを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、貯蔵室の前面開口を複数枚の引き戸式扉にて開閉自在に閉塞すると共に、開口を閉じた状態において各扉が重合する位置の後側に対応する貯蔵室内に上下に渡る支柱を設置し、この支柱には棚を架設してなるショーケースにおいて、支柱の後面には平面型蛍光ランプを取り付けたので、貯蔵室内は前面より上下に渡って照明されるため、棚上に陳列された商品を効果的に照明することができるようになる。また、幅寸法の狭い平面型蛍光ランプを取り付けることにより照明を行うため、照明装置を取り付けるためのスペースを特に確保する必要がなく、十分に棚面積を確保することができ、陳列商品を増加させることができるようになる。更に、平面型蛍光ランプは、熱負荷とならないため、照明される商品を加熱することが無く、ショーケース全体の冷却効率を向上させることができるようになる。
【0012】
更に、貯蔵室の開口縁には扉枠が設けられ、扉はこの扉枠内に取り付けられると共に、扉枠の後面には平面型蛍光ランプを取り付けたので、貯蔵室内前方から棚に向けて照明が取り付けられるため、棚商品を効果的に照明することができるようになる。また、平面型蛍光ランプは薄いため、貯蔵室内の商品陳列スペースを有効に使用することができるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、図面に基づき本発明の実施例を詳述する。図1は本発明のショーケース1の斜視図、図2はショーケース1の縦断側面図をそれぞれ示している。本発明のショーケース1は断面略コ字状の断熱壁2と、この断熱壁2の両側に取り付けられた側板3、3とから構成されている。断熱壁2の内側にはそれぞれ間隔を存して仕切板4が取り付けられ、この仕切板4と断熱壁2間をダクト7としている。
【0014】
仕切板4の底部には底板としてのデックパン9が設けられており、これら仕切板4及びデックパン9の内側を貯蔵室11としている。断熱壁2の前面開口12の上縁にはハニカム材13が取り付けられた吐出口16が設けられており、この吐出口16に対向して開口の下縁には吸込口18が設けられており、これら吐出口16及び吸込口18はそれぞれダクト7に連通している。
【0015】
一方、断熱壁2の底壁2A上にファンケース23が設置されており、このファンケース23には送風機24が取り付けられている。仕切板4後方のダクト7内には冷却装置の冷却器27が縦設されており、前記送風機24が運転されると冷却器27と熱交換した冷気はダクト7内を上昇せられ、吐出口16より吸込口18に向かって吐出される。そして、吸込口18から吸い込まれた冷気は再び送風機24によって加速される。これによって、開口12にはエアーカーテンが形成され、冷気エアーカーテンの一部が貯蔵室11内に循環されて貯蔵室は冷却される。
【0016】
貯蔵室11の両側背部には支柱28が位置しており、この支柱28の後辺の前面には所定間隔で係合孔29が複数形成されている。この係合孔29・・には複数のブラケット31・・の後端が着脱自在に係合されており、左右一対のブラケット31、31上にはそれぞれ棚32が取り付けられて貯蔵室11内に架設されている。
【0017】
また、断熱壁2の底壁2Aの下方には、機械室3が形成されており、この機械室3内には前記冷却器27と所謂冷媒サイクルを形成する凝縮器30及び図示しない圧縮機等が設けられている。また、この凝縮器30の後方には、凝縮器用送風機33が取り付けられており、機械室3前面には、グリル5が形成され、グリル5より吸気され、後方より廃熱が外部に排出される(図2参照)。
【0018】
他方、断熱壁2の天壁2Bの前端には、取付板34が取り付けられており、この取付板34は断熱壁2の天面から断熱壁2の前面及び吐出口16前面を被覆するように構成されている。そして、取付板34の前面には、図3に示す如く前面に開口した凹所36が形成されており、この凹所36には、平面型蛍光ランプ35が取り付けられる。
【0019】
ここで、図10を参照して平面型蛍光ランプ35について詳述する。平面型蛍光ランプ35は、成形ガラス41及び板ガラス42によりガラス容器を形成し、このガラス容器の底面及び天面の内側には蛍光体43、43が配され構成されているている。さらにガラス容器内の相対向する一対の側面には放電電極44、44が配設され、この放電電極44、44には図示しない電極リードが接続される。また、ガラス容器内はほぼ真空とされ、微量の水銀蒸気(Hg)や例えばアルゴン(Ar)などの微量の希ガスが封入される。
【0020】
そして、前記電極リードに図示しない配線によって交流電源を接続し、放電電極44、44間は放電させると、加速された電子46が水銀(Hg)やアルゴン(Ar)分子に衝突し、エネルギー準位が基底状態から励起状態に変化する。この励起された分子又は原子が基底状態に戻るときに、各分子特有の紫外線が放射され、この紫外線が前記蛍光体43、43に当たる際に可視光として板ガラス42表面より放出される。これにより、平面型蛍光ランプ35の表面から例えば乳白色の所定の照度を得ることができる。また、この平面型蛍光ランプは、例えば縦寸法が50mm、横寸法が300mm、幅寸法が約10mmのものであり、配設場所に応じて複数枚並設される。しかしながら、平面型蛍光ランプの強度を考慮しないのであれば、どのような大きさでも可能である。
【0021】
以上の構成により、断熱壁2の前面には、上述の如き平面型蛍光ランプ35は幅寸法が約10mmと薄いため、従来の如く、蛍光灯を取り付けるスペースを要することなく、ショーケース1前面を照明する照明装置を設けることができるようになる。これにより、冷気の吐出口16から前方に突出する取付板34の幅寸法を小さくでき、これに伴って、貯蔵室11内の拡大を図ることが可能となる。
【0022】
また、平面型蛍光ランプ35は、蛍光灯を照明装置として配設する場合と異なり、取付部材を簡素化することができ、組立作業性の向上を図ることができると共に、コストの軽減を図ることができる。また、平面型蛍光ランプ35は表面より乳白色の光を放出するため、特にシェードを前面に設ける必要が無く、コストの軽減を図ることができる。尚、平面型蛍光ランプ35の前面に文字や好みの色のシェードを取り付ける装飾を行い商品の展示販売効果を向上させることもでき顧客の購買意欲を増加させることができるようになる。
【0023】
更に、平面型蛍光ランプ35は、従来の如き蛍光灯と比較して低温特性が優れているため、低温ショーケースの如く、比較的低温の環境で使用しても、照度の低下を未然に回避することができる。
【0024】
更にまた、平面型蛍光ランプ35は、表面に熱を持たないため、顧客等が手指で触れた場合にも、火傷などの損傷を負う問題が無く、安全性に優れていると共に、冷気吐出口16付近において、熱負荷とならないため、冷却効率の向上を図ることができる。また、平面型蛍光ランプ35は、内部がほぼ真空とされているため、断熱効果があり、表面に結露が発生することを未然に防止することができるようになる。そのため、従来の如く、結露防止のために発熱体としてのヒータを取り付ける必要がなくなり、コストの低減を図ることができるようになる。
【0025】
また、平面型蛍光ランプ35は、蛍光灯と比較して著しく耐用年数が長いため、点灯不良による蛍光灯の交換等のメンテナンスを行う煩雑な作業を回避することができるようになる。
【0026】
一方、図4は前記側板3の平断面図を示している。前記側板3は、2枚のガラス板3A及び3Bにより構成されており、この側板3の前端には、上下に渡って取付具46が取り付けられている。この取付具46は、側板3の前端を保持するための側板3側に開口を有する断面略コ字状の保持部47と、貯蔵室11側に開口を有する断面略コ字状の取付部48とにより構成されている。この取付部48は、開口面の両端がそれぞれ内方に向かって少許折曲されて形成されている。そして、この取付具46の取付部48の開口面には前記平面型蛍光ランプ35と同様の平面型蛍光ランプ49が収納される。
【0027】
これにより、貯蔵室11は側板3、3の前端に取り付けられた平面型蛍光ランプ49、49により、側方から照明を得ることができるようになる。従来の如く蛍光灯及び蛍光灯を被覆するシェード等を設けるスペースを要することなく、わずかな幅寸法にて、貯蔵室11内を側方から照明することができる。そのため、貯蔵室11の側端部に載置された商品がシェード等により隠蔽されることなく、貯蔵室11に陳列することが可能となる。
【0028】
尚、本実施例においては、平面型蛍光ランプ49は、取付具46にて側板3の前端に取り付けられる例を示しているが、側板3の内面側を構成するガラス板3Bを平面型蛍光ランプとしても良い。また、側板3の内面側のガラス板3Bと外面側のガラス板3Cの間に平面型蛍光ランプを設けても良い。
【0029】
他方、図5は前記棚32の縦断側面図を示している。棚32の前面には、値札などを保持するためのプライスレール50が取り付けられており、このプライスレール50の下面には、内方に開口を有する断面略コ字状の取付具51が取り付けられている。また、棚32の前部下面であって、前記取付具51の後方には、下方に開口を有する断面略コ字状の取付具52が取り付けられている。これら取付具51、52の開口面の両端は、それぞれ内方に向かって少許折曲されて形成されている。そして、この取付具51、52の開口面には、前記平面型蛍光ランプ35と同様の平面型蛍光ランプ53、54がそれぞれ収納されている。ここで、平面型蛍光ランプ53の縦及び横寸法は、前記平面型蛍光ランプ49よりも小さくても良い。尚、図2においては、最上段以外の棚32においては平面型蛍光ランプ53、54は省略している。
【0030】
これにより、棚32の下面には、下方の棚32上に向かって上方及び前方から平面型蛍光ランプ53、54を取り付けたので、棚32上の商品を効果的に照明することができるようになる。従来の如く蛍光灯により、下方の棚を照明する場合と比して、蛍光灯を配設するためのスペースを要することなく、わずかな幅寸法にて、下方の棚32上を照明することができる。そのため、各棚32間の寸法を拡大することができるようになる。
【0031】
また、平面型蛍光ランプ53、54は、上記平面型蛍光ランプ35と同様に熱負荷とならないため、棚32上に陳列された商品に熱を加えることがないため、冷却効率を向上させることができるようになる。更に、従来の蛍光灯による照明装置の場合は、棚数が多くなると、熱負荷が大きくなり圧縮機の能力を拡大する必要があったが、本発明によれば、熱負荷とならないため、圧縮機の能力を拡大することなく、冷却運転を行うことができ、経済面においても優れている。
【0032】
更に、前記取付具51又はプライスレール50は、透孔性のある素材にて形成すると棚の前面を照明することができるようになり、より一層顧客等にアピールすることができるようになる。
【0033】
次に図6を参照してショーケース1の下部を詳述する。図6は貯蔵室11下方の縦断側面図を示している。前述の如く断熱壁2の底壁2A上方にはダクト用の間隔を存してデックパン9が取り付けられ、このデックパン9の前方には冷気の吸込口18が設けられている。ここで、デックパン9の前端と吸込口18の間には、左右方向に開口55が形成されており、この開口55には、上方を照明するように前記平面型蛍光ランプ35と同様の平面型蛍光ランプ56が取り付けられている。このとき、平面型蛍光ランプ56の上面は、デックパン9の上面と略面一となるように取り付ける。
【0034】
これにより、貯蔵室11内は、下方より平面型蛍光ランプ56による照明を行うため、効果的に棚32及びデックパン9上に陳列された商品を照明することができ、ディスプレイ効果を向上させることができる。また、平面型蛍光ランプ56は、熱負荷とならないため、デックパン9上に陳列された商品を加熱することがないため、冷却効率を向上させることができる。更に、平面型蛍光ランプ56は、冷気の吸込口18付近であっても、ほぼ温度依存性なく低温特性に優れているため照度の低下は回避される。
【0035】
一方、断熱壁2の開口12下縁には、ハンドレール57が形成されている(図2では図示しない)。このハンドレール57は前端から後方に向けて低く形成されていると共に、左右に渡って開口58が形成されている。この開口58には、前記平面型蛍光ランプ35と同様の平面型蛍光ランプ59が取り付けられる。尚、平面型蛍光ランプ59の縦及び横寸法は、前記平面型蛍光ランプ49よりも小さくても良い。
【0036】
これにより、貯蔵室11内は、ハンドレール57に取り付けられた平面型蛍光ランプ59により、前方下方より照明することができるため、陳列された商品をより一層効果的に照明することができる。
【0037】
また、断熱壁2の開口12下縁を縁取る前下壁の前面、即ち底壁2Aの前面には、前面に開口した凹所60が形成されており、この凹所60には、前記平面型蛍光ランプ35と同様の平面型蛍光ランプ61が取り付けられる(図2では図示しない)。
【0038】
これにより、ショーケース1の下方からも照明を行うことができるため、展示販売効果を向上させることができる。尚、平面型蛍光ランプ61の縦及び横寸法は、前記平面型蛍光ランプ49よりも大きくても良い。
【0039】
次に、図7乃至図9を参照して他の実施例のショーケース70を説明する。図7はショーケース70の斜視図、図8はショーケース70上部の縦断側面図、図9はショーケース70の平断面図である。本実施例のショーケース70は図7に示す如く前面に開口した断熱壁71より構成されており、この断熱壁71内には貯蔵室72が構成される。また、貯蔵室72内には商品を陳列するための棚77・・が上下に渡って複数段架設されている。そして、この貯蔵室72上部後方には冷却装置の冷却器75が設けられ、この冷却器75の前方には送風機76が設置されており、これら冷却器75及び送風機76は、仕切板80により貯蔵室72と区画されている。この仕切板80の送風機76が対応する位置には、開口81が形成されており、冷却器75からの冷気を送風機76にて強制循環することによって貯蔵室72内は所定の温度に冷却される。
【0040】
そして、貯蔵室72の前面開口73縁には扉枠78がそれぞれ取り付けられており、この扉枠78には引き戸式のガラス扉74、74が取り付けられ、前面開口73を開閉自在に閉塞している。ここで、開口73の上縁に取り付けられた扉枠78の貯蔵室72側には、左右に渡って上記実施例の平面型蛍光ランプ35と同様の平面型蛍光ランプ79が取り付けられる。
【0041】
これにより、ショーケース70内は、開口上縁の扉枠に平面型蛍光ランプ79が取り付けられるため、貯蔵室72内前方から棚77に向けて照明が取り付けられるため、棚77上の商品を効果的に照明することができるようになる。また、平面型蛍光ランプ79は、幅寸法が約10mmと薄いため、貯蔵室71内の商品陳列スペースを有効に使用することができるようになる。
【0042】
そして、この仕切板80の前方であって、断熱壁71の天壁71Aの前部には左右に渡って上記実施例の平面型蛍光ランプ35と同様の平面型蛍光ランプ82が貯蔵室71内方に向かって取り付けられる。
【0043】
これにより、貯蔵室71内は天壁71Aの前部より下方に向けて照明が取り付けられるため、貯蔵室71内に陳列された商品を効果的に照明することができるようになる。また、平面型蛍光ランプ82は幅寸法が狭いため、従来の如く蛍光灯を取り付ける場合と比較して、特に照明を収納するスペースを必要としないため、有効に貯蔵室71内を使用することができるようになる。
【0044】
また、従来の蛍光灯を取り付ける場合のように取り付け部品はほとんど必要でないため、備品点数を削減することができると共に、組立作業性を向上させることができるようになる。
【0045】
一方、貯蔵室71の前面開口を開閉自在に閉塞する扉74、74を閉じた状態において各扉74、74が重合する位置の後側に対応する位置には、上下に渡って前記棚77を支持するための支柱84が設置されている。この支柱84の後面には上下に渡って貯蔵室71内を照明するための上記実施例の平面型蛍光ランプ35と同様の平面型蛍光ランプ85が取り付けられている。
【0046】
これにより、貯蔵室71内は前面より上下に渡って照明されるため、棚77・・上に陳列された商品を効果的に照明することができるようになる。また、幅寸法の狭い平面型蛍光ランプ85を取り付けることにより照明を行うため、照明装置を取り付けるためのスペースを特に確保する必要がないため、十分に棚面積を確保することができ、陳列商品を増加させることができるようになる。更に、平面型蛍光ランプ85は、熱負荷とならないため、照明される商品を加熱することが無く、ショーケース70全体の冷却効率を向上させることができるようになる。
【0047】
尚、本実施例においても、断熱壁71の前面に平面型蛍光ランプ83を取り付けても良い。
【0048】
上記において、ショーケース1又は70に照明装置として平面型蛍光ランプを使用しているが、平面型蛍光ランプは、業務用冷却貯蔵庫や家庭用冷却貯蔵庫に使用しても良い。
【0049】
特に、上面に開口を有する図示しないアイスクリーム用ショーケースにおいて、開口奥の天壁の下面に前記平面型蛍光ランプ35と同様の平面型蛍光ランプを取り付け、開口を開閉自在に塞ぐガラス扉が開放された際に、貯蔵室内を照明しても良い。また、このショーケースにおいて、天壁上の広告用の蛍光灯を平面型蛍光ランプを取り付けても良い。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明によれば、貯蔵室の前面開口を複数枚の引き戸式扉にて開閉自在に閉塞すると共に、開口を閉じた状態において各扉が重合する位置の後側に対応する貯蔵室内に上下に渡る支柱を設置し、この支柱には棚を架設してなるショーケースにおいて、支柱の後面には平面型蛍光ランプを取り付けたので、貯蔵室内は前面より上下に渡って照明されるため、棚上に陳列された商品を効果的に照明することができるようになる。また、幅寸法の狭い平面型蛍光ランプを取り付けることにより照明を行うため、照明装置を取り付けるためのスペースを特に確保する必要がなく、十分に棚面積を確保することができ、陳列商品を増加させることができるようになる。更に、平面型蛍光ランプは、熱負荷とならないため、照明される商品を加熱することが無く、ショーケース全体の冷却効率を向上させることができるようになる。
【0051】
更に、貯蔵室の開口縁には扉枠が設けられ、扉はこの扉枠内に取り付けられると共に、扉枠の後面には平面型蛍光ランプを取り付けたので、貯蔵室内前方から棚に向けて照明が取り付けられるため、棚商品を効果的に照明することができるようになる。また、平面型蛍光ランプは薄いため、貯蔵室内の商品陳列スペースを有効に使用することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例のショーケースの斜視図である。
【図2】 本実施例のショーケースの縦断側面図である。
【図3】 本実施例のショーケースの吐出口付近の縦断側面図である。
【図4】 本実施例のショーケースの側板の平断面図である。
【図5】 本実施例のショーケースの棚の縦断側面図である。
【図6】 本実施例のショーケースの下部の縦断側面図である。
【図7】 他の実施例のショーケースの斜視図である。
【図8】 図7のショーケースの上部の縦断側面図である。
【図9】 図7のショーケースの平断面図である。
【図10】 平面型蛍光ランプの構造説明図である。
【図11】 従来のショーケースの縦断側面図である。
【符号の説明】
1、70 ショーケース
2、71 断熱壁
11、72 貯蔵室
12、73 開口
32、77 棚
34 取付板
35、49、53、54、56、59、61、79、82、83 平面型蛍光ランプ
36、60 凹所
41 成形ガラス
42 板ガラス
43 蛍光体
44 放電電極
46、51、52 取付具
47 保持部
48 取付部
78 扉枠
84 支柱

Claims (1)

  1. 貯蔵室の前面開口を複数枚の引き戸式扉にて開閉自在に閉塞すると共に、前記開口を閉じた状態において各扉が重合する位置の後側に対応する前記貯蔵室内に上下に渡る支柱を設置し、この支柱には棚を架設してなるショーケースにおいて、
    前記支柱の後面には平面型蛍光ランプを取り付けると共に、前記貯蔵室の開口縁には扉枠が設けられ、前記扉はこの扉枠内に取り付けられると共に、この扉枠の後面には平面型蛍光ランプを取り付けたことを特徴とするショーケース。
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