JP4049349B2 - 両面形状および厚みムラ測定装置 - Google Patents

両面形状および厚みムラ測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平行平面板の両面の表面形状および該平行平面板の厚みムラを測定するように構成された両面形状および厚みムラ測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光学部材等の被検体の表面形状を測定する手段として、光源からの可干渉光を2分割し、一方の光線束を被検面に入射させてその反射光を物体光とするとともに他方の光線束を基準面に入射させてその反射光を参照光とし、これら物体光および参照光の光干渉により生じる干渉縞を測定する干渉計装置が知られている。また、このような干渉計を用いた両面形状および厚みムラ測定装置も知られている。
【0003】
この両面形状および厚みムラ測定装置は、被検体となる不透明の平行平面板を被検体保持部材で保持するとともに、その両側に1対の干渉計を対向配置した状態で、該平行平面板の両面を被検面として干渉縞測定を行うことにより、平行平面板の両面の表面形状の測定を行うとともに両干渉計の干渉縞測定結果を用いて平行平面板の厚みムラを解析的に測定するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の両面形状および厚みムラ測定装置においては、両干渉計の基準面相互の平行度が十分確保されているとの前提で干渉縞測定が行われているが、平行度が十分に得られないまま干渉縞測定が行われた場合には、平行平面板の両面の表面形状およびその厚みムラの測定結果が不正確なものとなってしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、両干渉計の基準面相互の平行度が十分に得られないまま干渉縞測定が行われた場合においても、平行平面板の両面の表面形状およびその厚みムラを正確に測定することができる両面形状および厚みムラ測定装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の両面形状および厚みムラ測定装置は、干渉縞測定に際して両干渉計の基準面相互の平行度を測定し得る構成としたことを特徴とするものである。
【0007】
すなわち、本発明に係る第1の装置は、光源からの可干渉光を2分割し、一方の光線束を被検面に入射させてその反射光を物体光とするとともに他方の光線束を基準面に入射させてその反射光を参照光とし、これら物体光および参照光の光干渉により生じる干渉縞を測定するように構成された1対の干渉計と、被検体となる不透明の平行平面板を保持する被検体保持部材とを備えてなり、前記平行平面板の両側に前記1対の干渉計を対向配置した状態で該平行平面板の両面を被検面として干渉縞測定を行うことにより、該両面の表面形状および該平行平面板の厚みムラを測定するように構成された両面形状および厚みムラ測定装置において、
前記被検体保持部材が、前記1対の干渉計の光路外へ退避可能に設けられているとともに、前記1対の干渉計のうち少なくとも一方に、該干渉計の光源からの可干渉光を遮断し得る遮光部材が設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明に係る第2の装置は、光源からの可干渉光を2分割し、一方の光線束を被検面に入射させてその反射光を物体光とするとともに他方の光線束を基準面に入射させてその反射光を参照光とし、これら物体光および参照光の光干渉により生じる干渉縞を測定するように構成された1対の干渉計と、被検体となる不透明の平行平面板を保持する被検体保持部材とを備えてなり、前記平行平面板の両側に前記1対の干渉計を対向配置した状態で該平行平面板の両面を被検面として干渉縞測定を行うことにより、該両面の表面形状および該平行平面板の厚みムラを測定するように構成された両面形状および厚みムラ測定装置において、
前記被検体保持部材に、前記各干渉計の可干渉光の一部を他方の干渉計の基準面まで到達させるための透孔部が穿設され、かつ前記1対の干渉計のうちいずれか一方に、該干渉計の光源からの可干渉光のうち前記透孔部に入射する可干渉光を遮断する遮光部材が設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明に係る第3の装置は、光源からの可干渉光を2分割し、一方の光線束を被検面に入射させてその反射光を物体光とするとともに他方の光線束を基準面に入射させてその反射光を参照光とし、これら物体光および参照光の光干渉により生じる干渉縞を測定するように構成された1対の干渉計と、被検体となる不透明の平行平面板を保持する被検体保持部材とを備えてなり、前記平行平面板の両側に前記1対の干渉計を対向配置した状態で該平行平面板の両面を被検面として干渉縞測定を行うことにより、該両面の表面形状および該平行平面板の厚みムラを測定するように構成された両面形状および厚みムラ測定装置において、
前記被検体保持部材に、前記各干渉計の可干渉光の一部を他方の干渉計の基準面まで到達させるための透孔部が穿設され、かつ前記各干渉計に、該干渉計の光源からの可干渉光を遮断し得る遮光部材が設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
まず、本発明に係る第1の実施形態について説明する。
【0012】
図1は、本実施形態に係る両面形状および厚みムラ測定装置10を示す全体構成図である。
【0013】
図示のように、この両面形状および厚みムラ測定装置10は、1対の干渉計12A、12Bと、被検体となる不透明の平行平面板(例えば、セラミック板、金属板、ブロックゲージ等)2を保持する被検体保持部材14と、コンピュータ16と、モニタ18とを備えてなり、平行平面板2の両側に1対の干渉計12A、12Bを対向配置した状態で平行平面板2の両面2a、2bを被検面として干渉縞測定を行うことにより、該両面2a、2bの表面形状および平行平面板2の厚みムラを測定するように構成されている。
【0014】
各干渉計12A、12Bは、フィゾー型の干渉計であって、その干渉計本体20A、20Bにより、図示しない光源からの可干渉光を基準板22A、22Bの基準面22Aa、22Baに入射させ、該基準面22Aa、22Baにおいて透過光線束と反射光線束とに2分割し、透過光線束を被検面2a、2bに入射させてその反射光を物体光とするとともに基準面22Aa、22Baにおける反射光を参照光とし、これら物体光および参照光の光干渉により生じる干渉縞を図示しないCCDカメラに取り込んで干渉縞を測定するようになっている。
【0015】
これら各干渉計12A、12Bは、フリンジスキャン解析機能を備えている。すなわち、各干渉計12A、12Bの基準板22A、22Bは、PZT駆動回路24A、24Bに接続された複数のピエゾ素子26A、26Bを介して基準板支持部材28A、28Bに支持されている。そして、各干渉計12A、12Bにおいては、所定のタイミングでピエゾ素子26A、26Bに所定電圧を印加して該ピエゾ素子26A、26Bを駆動することにより基準板22A、22Bを光軸Ax方向に移動させるとともに、この移動により変化する干渉縞の画像データをコンピュータ16に出力するようになっている。
【0016】
コンピュータ16は、各干渉計12A、12Bから入力された干渉縞の画像データに基づいてフリンジスキャニング法を用いて干渉縞の自動解析を行い、被検面2a、2bの形状測定(凹凸判定および立体形状測定)を行うとともに、干渉縞あるいは立体形状の画像データをモニタ18に表示するようになっている。このとき用いられるフリンジスキャニング法は、基準面22Aa、22Baと被検面2a、2bとの相対距離を変化させながら所定のフリンジスキャンステップ毎の干渉縞画像データから被検面2a、2bの各点における干渉縞強度を測定し、その測定結果を用いて各点の位相計算等の干渉縞解析を行う手法である。
【0017】
本実施形態に係る両面形状および厚みムラ測定装置10は、上述したように平行平面板2の両面2a、2bの表面形状の測定を行うとともに、両干渉計12A、12Bの干渉縞測定結果を用いて平行平面板2の厚みムラを解析的に測定するように構成されている。この厚みムラ測定は、図3に示すように、平行平面板2の各面2a、2bにおける各点の光軸直交平面からの変位量Δa、Δbのデータを用い、その差Δa−Δbを算出することにより行われる。
【0018】
その際、両干渉計12A、12Bの基準面22Aa、22Baが完全に平行であれば、上記Δa−Δbの値がそのまま平行平面板2の厚みムラを表わすこととなるが、一般には基準面22Aa、22Baが完全に平行ということはあり得ないので、本実施形態においては、基準面22Aa、22Ba相互の平行度を加味して厚みムラの測定が行われるようになっている。具体的には、基準面22Aa、22Ba相互間に形成される干渉縞を測定し、その測定結果を用いて両干渉計12A、12Bの基準面22Aa、22Ba相互の平行度を測定し、そのずれを補正するようになっている。
【0019】
本実施形態においては、被検面2a、2bおよび基準面22Aa、22Ba間の干渉縞測定とともに基準面22Aa、22Ba相互間の干渉縞測定を行い得るようにするため、以下のような構成が採用されている。
【0020】
図1は、被検面2a、2bおよび基準面22Aa、22Ba間の干渉縞測定の様子を示すものであり、図2が、基準面22Aa、22Ba相互間の干渉縞測定の様子を示している。
【0021】
被検体保持部材14は、図1および2において矢印で示すように、両基準板22A、22Bの中間において両干渉計12A、12Bの光路内の被検体測定位置(図1に示す位置)と光路外の退避位置(図2に示す位置)とを採り得るよう光軸直交方向に移動可能に設けられている。そして、この被検体保持部材14は、被検面2a、2bおよび基準面22Aa、22Ba間に形成される干渉縞を測定する際には、被検体測定位置に移動せしめられ、これにより各干渉計12A、12Bによる被検面2a、2bの形状測定を可能ならしめるようになっている。一方、基準面22Aa、22Ba相互間の干渉縞を測定する際には、退避位置に移動せしめられるようになっている。
【0022】
また、1対の干渉計12A、12Bのうち一方の干渉計12Bには、その光源からの可干渉光を遮蔽し得る遮光部材30が設けられている。この遮光部材30は、図1および2において矢印で示すように、干渉計本体20Bと基準面22Baとの間において光路内の遮蔽位置(図2に示す位置)と光路外の退避位置(図1に示す位置)とを採り得るよう光軸直交方向に移動可能に設けられている。そして、この遮光部材30は、被検面2a、2bおよび基準面22Aa、22Ba間に形成される干渉縞を測定する際には、退避位置に移動せしめられた状態にあるが、基準面22Aa、22Ba相互間に形成される干渉縞を測定する際には、遮蔽位置に移動せしめられ、これにより干渉計12Bの光源からの可干渉光を遮蔽した状態で、他方の干渉計12Aによる基準面22Aa、22Ba相互間の干渉縞測定を可能ならしめるようになっている。
【0023】
以上詳述したように、本実施形態に係る両面形状および厚みムラ測定装置10は、各干渉計12A、12Bにより被検体保持部材14に保持された平行平面板2の各面2a、2bを被検面として干渉縞測定を行うようになっているが、被検体保持部材14は1対の干渉計12A、12Bの光路外へ退避可能に設けられるとともに、一方の干渉計12Bにはその光源からの可干渉光を遮断し得る遮光部材30が設けられているので、上記干渉縞測定の前または後に、被検体保持部材30を光路外に退避させるとともに遮光部材30により干渉計12Bの光源からの可干渉光を遮断することにより、この状態で干渉計12Aによる基準面22Aa、22Ba相互間の干渉縞測定を行うことができる。
【0024】
そしてこれにより、平行平面板2の両面2a、2bの表面形状の測定およびその厚みムラの測定を行う際、基準面22Aa、22Ba相互間の干渉縞測定結果を用いてその平行度のずれを補正することができる。
【0025】
したがって、本実施形態によれば、両干渉計12A、12Bの基準面22Aa、22Ba相互の平行度が十分に得られないまま干渉縞測定が行われた場合においても、平行平面板2の両面2a、2bの表面形状およびその厚みムラを正確に測定することができる。
【0026】
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。
【0027】
図4は、本実施形態に係る両面形状および厚みムラ測定装置110を示す全体構成図である。
【0028】
図示のように、この両面形状および厚みムラ測定装置110は、基本的構成は図1に示す両面形状および厚みムラ測定装置10と同様であるが、被検体保持部材14および遮光部材30の構成が異なっている。
【0029】
すなわち、本実施形態における被検体保持部材114は両干渉計12A、12Bの光路内に固定配置されており、該被検体保持部材114には、各干渉計12A、12Bの可干渉光の一部を他方の干渉計の基準面まで到達させるための透孔部114aが形成されている。また、本実施形態における遮光部材130は、干渉計12Bの光源からの可干渉光のうち透孔部114aに入射する可干渉光を遮断するようにして固定配置されている。
【0030】
本実施形態においては、遮光部材130が設けられていない干渉計12Aにより透孔部114aを透して基準面22Aa、22Ba相互間の干渉縞測定を行うことができる。しかも、この基準面22Aa、22Ba相互間の干渉縞測定と同時に、各干渉計12A、12Bにより平行平面板2の各面2a、2bを被検面とする干渉縞測定を同時に行うことができる。そして、平行平面板2の両面2a、2bの表面形状の測定およびその厚みムラの測定を行う際、基準面22Aa、22Ba相互間の干渉縞測定結果を用いてその平行度のずれを補正することができる。
【0031】
したがって、本実施形態によれば、両干渉計12A、12Bの基準面22Aa、22Ba相互の平行度が十分に得られないまま干渉縞測定が行われた場合においても、平行平面板2の両面2a、2bの表面形状およびその厚みムラを正確に測定することができる。しかも、本実施形態においては、被検体保持部材14を光路外に退避させる必要がないので、短時間で干渉縞測定を行うことができる。
【0032】
次に、本発明に係る第3の実施形態について説明する。
【0033】
図5は、本実施形態に係る両面形状および厚みムラ測定装置210を示す全体構成図である。
【0034】
図示のように、この両面形状および厚みムラ測定装置210も、基本的構成は図1に示す両面形状および厚みムラ測定装置10と同様であるが、被検体保持部材14および遮光部材30の構成が異なっている。
【0035】
すなわち、本実施形態においては、図4に示す被検体保持部材114と同様、被検体保持部材214が両干渉計12A、12Bの光路内に固定配置されており、該被検体保持部材214には、各干渉計12A、12Bの可干渉光の一部を他方の干渉計の基準面まで到達させるための透孔部214aが形成されている。
【0036】
また、本実施形態においては、1対の遮光部材230A、230Bが用いられている。これら遮光部材230A、230Bは、図1に示す遮光部材30と同様、干渉計本体20A、20Bと基準面22Aa、22Baとの間において光路内の遮蔽位置と光路外の退避位置とを採り得るよう光軸直交方向に移動可能に設けられている。ただし、これら遮光部材230A、230Bは、一方が遮蔽位置にあるとき、他方は退避位置にあるように移動制御されるようになっている。
【0037】
本実施形態においては、遮光部材230Bにより干渉計12Bの光源からの可干渉光を遮断した状態で、干渉計12Aにより基準面22Aa、22Ba相互間の干渉縞測定および平行平面板2の干渉計12A側の面2aを被検面とする干渉縞測定を同時に行うことができ、また、遮光部材230Aにより干渉計12Aの光源からの可干渉光を遮断した状態で、干渉計12Bにより基準面22Aa、22Ba相互間の干渉縞測定および平行平面板2の干渉計12B側の面2bを被検面とする干渉縞測定を同時に行うことができる。
【0038】
そして、平行平面板2の両面2a、2bの表面形状の測定およびその厚みムラの測定を行う際、基準面22Aa、22Ba相互間の干渉縞測定結果を用いてその平行度のずれを補正することができる。
【0039】
したがって、本実施形態によれば、両干渉計12A、12Bの基準面22Aa、22Ba相互の平行度が十分に得られないまま干渉縞測定が行われた場合においても、平行平面板2の両面2a、2bの表面形状およびその厚みムラを正確に測定することができる。
【0040】
その際、基準面22Aa、22Ba相互間の干渉縞測定結果は、いずれか一方の干渉計のものを用いれば足りるが、両干渉計12A、12Bの干渉縞測定結果を用いて透孔部214aの光軸直交方向の位置ズレ(例えば透孔部214aの中心位置の位置ズレ)を比較するようにすれば、両干渉計12A、12Bの光軸ズレをも測定することができる。したがって、この測定結果を用いて、平行平面板2の両面2a、2bの表面形状の測定およびその厚みムラの測定を行う際に光軸ズレの補正を行うようにすれば、平行平面板2の両面2a、2bの表面形状およびその厚みムラをより正確に測定することができる。
【0041】
最後に、より高精度な測定を行うために、上記実施形態における厚みムラ測定についての具体的な数式演算をその各ステップを列挙する形式で簡単に説明する。なお、この場合においては上記両干渉計の光軸直交方向の位置ズレは無視できるものとする。
【0042】
▲1▼ サンプルを挿入せずに、図6に示す如き基準板Aと基準板Bの相対形状をいずれかの干渉計により測定する。この測定結果をφAB(x,y)とし、また、それぞれの基準面の形状を、A(x,y)、B(x,y)とし、傾き量をT(x,y)とすると、
φAB(x,y)=A(x,y)+B(x,y)+T(x,y)…(1)
と表される。なお、図6において実線は面形状、点線はその傾きを表わす。
【0043】
▲2▼ これに対し、解析的手法を用いて傾きを補正し、φ’AB(x,y)を求めると、
φ’AB(x,y)=A(x,y)+B(x,y) …(2)
と表される。
【0044】
▲3▼ 次に図7に示す如く、基準板A,Bの間に測定サンプルを挿入する。
【0045】
▲4▼ 基準面Aとサンプル上面S、基準面Bとサンプル下面S、基準面Aと基準面Bの各面上における一部の測定を行う。このサンプルのそれぞれの面形状(ウェッジを含む)をS(x,y)、S(x,y)とし、それぞれの対向する基準板の傾き量をT(x,y)、T(x,y)とすると、基準面Aとサンプル上面Sとの相対形状の測定結果φSA(x,y)は、
φSA(x,y)=A(x,y)+S(x,y)+T(x,y)…(3)
となる。
【0046】
また、基準面Bとサンプル下面Sとの相対形状の測定結果φSB(x,y)は、
φSB(x,y)=B(x,y)+S(x,y)+T(x,y)…(4)
となる。
【0047】
基準面A、基準面Bの各面上における一部分形状をA(x,y)、B(x,y)とし、さらにその相対形状の測定結果をφPAB(x,y)、このときの傾き量をT(x,y)とすると、
φPAB(x,y)=A(x,y)+B(x,y)+T(x,y)…(5)
と表される。
【0048】
ここで、T(x,y)およびT(x,y)は、基準板の光軸に対する傾き量のみを意味しているので、
(x,y)=T(x,y)+T(x,y) …(6)
と表される。
【0049】
また、上記(2)式により、対向する基準板どうしの傾き量を含まない形状は求まっているため、このφ’AB(x,y)のφPAB(x,y)に対応する一部を抽出し、それをφ’PAB(x,y)とすると、
φ’PAB(x,y)=A(x,y)+B(x,y) …(7)
と表される。
その後、式(5)から式(7)を差し引けば、式(6)が求まる。
【0050】
▲5▼ 最後に、式(3)と式(4)を加えたものから、式(2)および式(6)を差し引けば、基準板形状誤差を含まず、かつウェッジむらを含んだ厚み形状が求まる。
【0051】
なお、上記各実施形態においては、各干渉計12A、12Bとしてフィゾー型の干渉計を用いたものについて説明したが、マイケルソン型の干渉計を用いた場合等においても、上記各実施形態と同様の構成を採用することにより上記各実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0052】
また、上記説明においては、干渉計としていわゆる縦型のものを用いているが、これに代え、光軸を水平方向に配したいわゆる横型の干渉計を用いることも可能である。
【0053】
【発明の効果】
本発明に係る第1の両面形状および厚みムラ測定装置は、被検体保持部材が1対の干渉計の光路外へ退避可能に設けられており、これら1対の干渉計のうち少なくとも一方に該干渉計の光源からの可干渉光を遮断し得る遮光部材が設けられているので、干渉縞測定の前または後に、被検体保持部材を光路外に退避させるとともに遮光部材により一方の干渉計の光源からの可干渉光を遮断した状態で、他方の干渉計により基準面相互間の干渉縞測定を行うことができる。
【0054】
そこで、各干渉計により平行平面板の各面を被検面として干渉縞測定を行うとともに、これと前後して基準面相互間の干渉縞測定を行うようにすれば、平行平面板の両面の表面形状の測定およびその厚みムラの測定を行う際、基準面相互間の干渉縞測定結果を用いて両干渉計の基準面相互の平行度のずれを補正することができる。
【0055】
したがって、本発明に係る第1の装置によれば、両干渉計の基準面相互の平行度が十分に得られないまま干渉縞測定が行われた場合においても、平行平面板の両面の表面形状およびその厚みムラを正確に測定することができる。
【0056】
本発明に係る第2の両面形状および厚みムラ測定装置は、被検体保持部材に各干渉計の可干渉光の一部を他方の干渉計の基準面まで到達させるための透孔部が形成されているとともに、いずれか一方の干渉計にその光源からの可干渉光のうち透孔部に入射する可干渉光を遮断する遮光部材が設けられているので、遮光部材が設けられていない他方の干渉計により透孔部を透して基準面相互間の干渉縞測定を行ことができ、しかもこの基準面相互間の干渉縞測定と同時に各干渉計により平行平面板の各面を被検面として干渉縞測定を同時に行うことができる。
【0057】
そして、平行平面板の両面の表面形状の測定およびその厚みムラの測定を行う際、基準面相互間の干渉縞測定結果を用いて両干渉計の基準面相互の平行度のずれを補正することができる。
【0058】
したがって、本発明に係る第2の装置によれば、両干渉計の基準面相互の平行度が十分に得られないまま干渉縞測定が行われた場合においても、平行平面板の両面の表面形状およびその厚みムラを正確に測定することができる。しかもその際、被検体保持部材を光路外に退避させる必要がないので、短時間で干渉縞測定を行うことができる。
【0059】
本発明に係る第3の両面形状および厚みムラ測定装置は、被検体保持部材に各干渉計の可干渉光の一部を他方の干渉計の基準面まで到達させるための透孔部が形成されているとともに、各干渉計にその光源からの可干渉光を遮断し得る遮光部材が設けられているので、遮光部材により一方の干渉計の光源からの可干渉光を遮断した状態で、他方の干渉計により基準面相互間の干渉縞測定および平行平面板の第1面を被検面とする干渉縞測定を同時に行うことができ、また、遮光部材により上記他方の干渉計の光源からの可干渉光を遮断した状態で、上記一方の干渉計により基準面相互間の干渉縞測定および平行平面板の第2面を被検面とする干渉縞測定を同時に行うことができる。
【0060】
そして、平行平面板の両面の表面形状の測定およびその厚みムラの測定を行う際、基準面相互間の干渉縞測定結果を用いて両干渉計の基準面相互の平行度のずれを補正することができる。
【0061】
したがって、本発明に係る第3の装置によれば、両干渉計の基準面相互の平行度が十分に得られないまま干渉縞測定が行われた場合においても、平行平面板の両面の表面形状およびその厚みムラを正確に測定することができる。その際、基準面相互間の干渉縞測定結果は、いずれか一方の干渉計のものを用いれば足りるが、両干渉計の干渉縞測定結果を用いて透孔部の光軸直交方向の位置ズレを比較するようにすれば、両干渉計の光軸ズレをも測定することができるので、この測定結果を用いて平行平面板の両面の表面形状の測定およびその厚みムラの測定を行う際に光軸ズレの補正を行うようにすれば、平行平面板の両面の表面形状およびその厚みムラをより正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る両面形状および厚みムラ測定装置を示す全体構成図
【図2】図1の実施形態装置において基準面相互間の干渉縞測定の様子を示す図
【図3】図1の実施形態装置において干渉縞測定結果を用いて平行平面板の厚みムラを解析的に測定する手順を示す図
【図4】本発明の第2の実施形態に係る両面形状および厚みムラ測定装置を示す全体構成図
【図5】本発明の第3の実施形態に係る両面形状および厚みムラ測定装置を示す全体構成図
【図6】本発明の実施形態を数式を用いて説明する際に用いられる図
【図7】本発明の実施形態を数式を用いて説明する際に用いられる図
【符号の説明】
2 平行平面板
2a、2b 両面(被検面)
10、110、210 両面形状および厚みムラ測定装置
12A、12B 干渉計
14、114、214 被検体支持部材
16 コンピュータ
18 モニタ
20A、20B 干渉計本体
22A、22B 基準板
22Aa、22Ba 基準面
24A、24B PZT駆動回路
26A、26B ピエゾ素子
28A、28B 基準板支持部材
30、130、230A、230B 遮光部材
Ax 光軸

Claims (4)

  1. 光源からの可干渉光を2分割し、一方の光線束を被検面に入射させてその反射光を物体光とするとともに他方の光線束を基準面に入射させてその反射光を参照光とし、これら物体光および参照光の光干渉により生じる干渉縞を測定するように構成された1対の干渉計と、被検体となる不透明の平行平面板を保持する被検体保持部材とを備えてなり、
    前記平行平面板の両側に前記1対の干渉計を対向配置した状態で該平行平面板の両面を被検面として干渉縞測定を行うことにより、該両面の表面形状および該平行平面板の厚みムラを測定するように構成された両面形状および厚みムラ測定装置において、
    前記被検体保持部材が、前記1対の干渉計の光路外へ退避可能に設けられているとともに、前記1対の干渉計のうち少なくとも一方に、該干渉計の光源からの可干渉光を遮断し得る遮光部材が設けられていることを特徴とする両面形状および厚みムラ測定装置。
  2. 光源からの可干渉光を2分割し、一方の光線束を被検面に入射させてその反射光を物体光とするとともに他方の光線束を基準面に入射させてその反射光を参照光とし、これら物体光および参照光の光干渉により生じる干渉縞を測定するように構成された1対の干渉計と、被検体となる不透明の平行平面板を保持する被検体保持部材とを備えてなり、
    前記平行平面板の両側に前記1対の干渉計を対向配置した状態で該平行平面板の両面を被検面として干渉縞測定を行うことにより、該両面の表面形状および該平行平面板の厚みムラを測定するように構成された両面形状および厚みムラ測定装置において、
    前記被検体保持部材に、前記各干渉計の可干渉光の一部を他方の干渉計の基準面まで到達させるための透孔部が穿設され、かつ前記1対の干渉計のうちいずれか一方に、該干渉計の光源からの可干渉光のうち前記透孔部に入射する可干渉光を遮断する遮光部材が設けられていることを特徴とする両面形状および厚みムラ測定装置。
  3. 光源からの可干渉光を2分割し、一方の光線束を被検面に入射させてその反射光を物体光とするとともに他方の光線束を基準面に入射させてその反射光を参照光とし、これら物体光および参照光の光干渉により生じる干渉縞を測定するように構成された1対の干渉計と、被検体となる不透明の平行平面板を保持する被検体保持部材とを備えてなり、
    前記平行平面板の両側に前記1対の干渉計を対向配置した状態で該平行平面板の両面を被検面として干渉縞測定を行うことにより、該両面の表面形状および該平行平面板の厚みムラを測定するように構成された両面形状および厚みムラ測定装置において、
    前記被検体保持部材に、前記各干渉計の可干渉光の一部を他方の干渉計の基準面まで到達させるための透孔部が穿設され、かつ前記各干渉計に、該干渉計の光源からの可干渉光を遮断し得る遮光部材が設けられていることを特徴とする両面形状および厚みムラ測定装置。
  4. 前記各干渉計が、該干渉計の基準面を可干渉光の光軸方向に移動させて該基準面と前記被検面との相対距離を変化させることにより、前記干渉縞の解析を行うように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の両面形状および厚みムラ測定装置。
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