JP4049241B2 - 水分計 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水分計に関し、特に加熱乾燥式の水分計に適用することができる。本発明は、質量センサーを熱伝導率の低い板材により囲んでなる内ケースを採用し、この内ケースの天板と計量皿との間を、空気層を間に挟んだ断熱構造とし、この空気層の空気を装置外に排気することにより、また質量センサー出力を別体の信号処理回路により処理することにより、従来に比して測定精度を向上することができるようにする。
【0002】
【従来の技術】
従来、加熱乾燥式の水分計においては、加熱により水分を蒸発させて質量の変化を測定することにより、試料の水分率を検出するようになされている。このような水分計においては、質量の測定精度を向上することにより、少ないサンプル量により所望の測定精度を確保することができ、貴重な試料の損失を少なくすることができる。また測定により発生する廃棄物の量も少なくすることができ、さらには試料のサンプル量を減らせることにより測定に要する時間も短くすることができる。
【0003】
このためこの種の水分計においては、分解能の高い電磁平衡式天秤により試料の質量を測定すると共に、加熱等により質量の測定結果が変化しないようにし、これにより質量の測定精度を向上するようになされている。
【0004】
すなわち図3は、この種の水分計を側方より見て示す断面図である。この水分計1は、水分計本体2と、カバー部3とにより構成される。ここで水分計本体2は、所定のケース4に、質量センサー5、アナログ信号処理回路6及びディジタル信号処理回路による配線基板7、操作表示部8、電源回路部9等を収納して構成される。
【0005】
ここで質量センサー5は、電磁平衡式天秤を構成するセンサーであり、所定の連結部材10を介して計量皿11が接続され、この連結部材10よる荷重に応じて信号レベルが変化する荷重検出信号を出力するようになされている。かくするにつき水分計1では、この計量皿11に試料を配置するようになされ、これにより質量センサー5で、試料の質量に応じて信号レベルが変化するアナログ信号による荷重検出信号を生成するようになされている。アナログ信号処理回路6は、この荷重検出信号をアナログディジタル変換処理して荷重検出データを生成する。配線基板7に配置してなるディジタル信号処理回路は、操作表示部8における操作に応動してこの荷重検出データをディジタル信号処理して試料の質量を検出し、この検出結果を操作表示部8に表示する。また後述する加熱源13の加熱による試料の質量変化を検出し、この検出結果より水分率を計算して操作表示部8に表示する。電源回路部9は、この水分計1の各部の動作に必要な電源を生成して各部に供給する。
【0006】
カバー部3は、計量皿11を覆うように構成され、この計量皿11の上方にヒーター等による加熱源13が配置される。これらの構成により水分計1では、加熱源13による加熱により計量皿11に配置された試料の水分を蒸発させ、質量センサー5でこの試料の質量の変化を測定することにより、試料の水分率を検出するようになされている。
【0007】
このような水分計1においては、ケース4と質量センサー5との間に断熱部材14を配置することにより、さらにはケース4と計量皿11との間に断熱部材15を配置すること等により、計量皿11側から質量センサー5への熱伝導が少なくなるように、質量センサー5と計量皿11との間を断熱構造とし、これによっても加熱による測定結果の変動を低減するようになされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで水分計において、測定精度をさらに向上することができれば、その分、一段と少ないサンプル量により短い時間で測定結果を得ることができると考えられる。この場合、計量皿11と質量センサー5との間の断熱構造をさらに多層化することにより、計量皿11側から質量センサー5への熱伝導をさらに少なくして、測定精度を向上できると考えられる。
【0009】
しかしながらこのように計量皿11と質量センサー5との間の断熱構造をさらに多層化すると、その分、全体構成の大型化を避け得ない問題がある。
【0010】
またこの断熱構造の多層化により、計量皿11側から質量センサー5への熱伝導を少なくすることができるものの、質量センサー5への熱伝導を完全には防止し得ない。またこのような断熱構造の多層化により、却って水分計本体2側における放熱の効率が低下する傾向になる。また水分計1では、この水分計本体2側に、アナログ信号処理回路6、電源回路部9等の発熱部が配置されている。
【0011】
これらにより断熱構造を多層化しても、計量皿11側から質量センサー5への熱伝導により、さらには水分計本体2側に配置した電源回路部9等の発熱により、十分に質量センサー5の温度変化を防止し得ず、その分、測定精度を充分に向上できない問題があった。
【0012】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、全体形状の大型化を有効に回避して、従来に比して測定精度を向上することができる水分計を提案しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため請求項1の発明においては、試料を載置する計量皿と、前記計量皿の上方に配置されて、この試料を加熱する加熱源と、計量皿に載置された試料の質量に応じて信号レベルが変化するアナログ信号による荷重検出信号を出力する質量センサーと、この荷重検出信号をアナログディジタル変換処理して荷重検出データを生成し、この荷重検出データをデータ処理することにより、試料の水分率を計算するディジタル信号処理回路とを有する水分計に適用して、質量センサーを熱伝導率の低い板材により囲む内ケースと、少なくとも前記ディジタル信号処理回路、前記内ケースを収納し、上方に前記計量皿が配置される本体ケースと、前記本体ケースの天板と前記内ケースの天板との間に配置されて、前記本体ケースの天板と前記内ケースの天板との間の空間を上下の空気層に仕切る第1の断熱部材と、前記本体ケースの天板と前記計量皿との間に配置された第2の断熱部材とを備え、前記本体ケースは、前方側の下方に、前記上下の空気層に向かって空気を流入させる吸気口が設けられ、背面側の上方に、前記上下の空気層からの空気を流出させる排気口が設けられ、自然排気により前記上下の空気層からの加熱された空気を前記排気口から排出すると共に、自然吸気により前記吸気口から流入する空気を前記上下の空気層に導き、前記内ケースに収納した前記質量センサーの温度上昇を防止する
【0018】
請求項1の構成によれば、計量皿側からの熱伝導を少なくすることができ、また熱の蓄熱、内部発熱による熱の蓄積を排気機構による排気により防止することができる。これにより簡易な構成による断熱機構の採用により全体形状の大型化を防止し、かつ質量センサーの温度変化を従来に比して格段的に少なくして測定精度を向上することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳述する。
【0024】
(1)第1の実施の形態
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る水分計を側方より見て示す断面図である。この図1に示す構成において、図3について上述した水分計1と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複した説明は省略する。
【0025】
この水分計21は、水分計本体22とカバー部23とにより構成され、水分計本体22は、電磁平衡式の質量センサー5、配線基板7、操作表示部8、電源回路部9Bがケース24に配置されて構成される。
【0026】
ここでケース24は、射出成形による比較的熱伝導率の低い樹脂材料により作成される。ケース24は、計量皿11を配置する部位より奥側に向かって、天板が平坦な面により作成され、奥側の側面近傍でカバー部23側に天板が飛び出して、この奥側の部位では厚みが厚くなるように形成される。水分計本体22は、この計量皿11の配置する部位のほぼ下側よりこの厚みが厚くなる奥側の部分に、質量センサー5が内ケース25に収納されて配置される。ケース24は、この計量皿11を配置する部位に、連結部材26を配置するための円形形状の貫通が形成される。ケース24は、これらの構成により天板が計量皿11と質量センサー5とを断熱する断熱部材として機能するようになされ、この機能により試料の加熱による質量センサー5の温度上昇を少なくするようになされている。
【0027】
これに対して内ケース25は、熱伝導率の低い板材により、略6面体により形成され、計量皿11との連結部材26が配置される部分に円形形状の貫通が形成される点を除いて、質量センサー5をすっぽり覆って密閉するようになされている。これによっても水分計本体22では、質量センサー5に計量皿11の熱を伝わり難くするようになされている。
【0028】
ケース24は、このように内ケース25を配置して、内ケース25の天板との間に所定の厚みによる空間が形成されるように、その高さが選定され、この空間に断熱部材27が配置される。ここで断熱部材27は、内ケース25の天板をほぼ覆うように、さらにケース24の天板と内ケース25の天板との間の空間を厚み方向にほぼ当分に仕切るように形成され、連結部材26が配置される部分に円形形状の貫通が形成されるようになされている。断熱部材27は、それぞれケース24の天板、内ケース25の天板との間に、所定のギャップが形成されるように、例えば円柱形状によるスペーサーを介してケース24に保持されるようになされている。これにより水分計21は、この断熱部材26Aによっても、質量センサー5に計量皿11の熱を伝わり難くするようになされている。
【0029】
これらにより水分計21は、内ケース25の天板と計量皿11との間を、ケース24及び断熱部材27により挟まれた第1の空気層、断熱部材27及び内ケース25の天板とに挟まれた第2の空気層を有する断熱構造とし、計量皿11の熱が質量センサー5に伝わり難くするようになされている。
【0030】
ケース24は、このように配置される断熱部材27のカバー部23側の内部空間であって、カバー部23側に厚みが厚くなってなる奥側の内部空間に電源回路部9Bが配置され、この奥側の壁面に、排気口を構成する開口29が作成される。ここで電源回路部9Bは、加熱源13の駆動用を除いた、この水分計21の駆動用電源を生成する電源回路であり、水分計本体2に配置される各回路において、最も発熱量の大きな回路である。
【0031】
またケース24は、このように内ケース25を配置してなる部位より手前側においては、底板側に徐々に厚みが薄くなるように形成され、このように徐々に厚みが薄くなるように形成して斜めに傾いた天板側に操作表示部8が配置されるのに対し、内ケース25と前側壁面との間にアナログ信号処理回路6、ディジタル信号処理回路による配線基板7が配置される。ケース24は、この手前側の壁面が、下方向に向かって倒れた形状により作成され、この壁面に吸気口を構成する開口30が作成されるようになされている。
【0032】
これにより水分計本体22においては、吸気口30側の内部空間に比して、排気口29側の内部空間が高温になるように、各回路ブロックが配置されるようになされ、その結果として吸気口30よりケース24の内部に外気を流入させると共に、この流入した外気を排気口29より排出するようにし、ケース24の内部にこれら吸気口30から排気口29に向かう空気流を形成するようになされている。さらに水分計本体22においては、このように外気が流入する吸気口30に比して、内部の空気を排出する排気口29を高い位置に配置することにより、いわゆる煙突効果によって、充分な流速によりこの内部の空気流が発生するようになされている。水分計本体22では、この内部の空気流によりケース24内部の暖気を排気するようになされ、その分、アナログ信号処理回路6、ディジタル信号処理回路、電源回路部9Bの発熱によるケース24内の温度上昇を防止するようになされている。
【0033】
水分計本体22は、内ケース25が配置されている部位では、この内部の空気流の殆どが断熱部材27の上下面を流れるように、すなわちこの図における紙面奥側及び手前側においては内ケース25の壁面とケース24の壁面とがほぼ密着するように、また底面側においては内ケース25の底面とケース24の底面とが密着するように内ケース25が配置される。これにより水分計本体22では、ケース24内の温度上昇を防止する空気流により、断熱部材27、この断熱部材27と対向するケース24の天板内側表面及び内ケース25の天板表面を冷却するようになされ、長時間の使用によっても、計量皿11から伝搬する熱が蓄熱しないようになされている。
【0034】
水分計本体22は、さらにケース24の天板と計量皿11との間にも断熱部材31が配置され、これにより計量皿11側からケース24側への熱伝導を少なくするようになされている。
【0035】
なお水分計本体22において、計量皿11を質量センサー5に接続する連結部材26は、熱伝導率の低い断熱部材26Aが途中に配置されるようになされ、これにより連結部材26の熱伝導によっても、計量皿11側から質量センサー5への熱伝導を少なくするようになされている。
【0036】
これに対して水分計21において、カバー部23は、背面側に配置された断熱壁32により内部空間が前後に2つに区分され、この背面側の空間に、加熱源13を駆動する駆動用電源回路部9Aが配置される。これによりこの水分計21では、加熱源13以外の発熱源であって、最も発熱量の大きな電源回路については、その発熱の多くを占める加熱源駆動用の電源をカバー側に配置するようになされ、その分、水分計本体22側の発熱を少なくして質量センサー5の温度変化を少なくするようになされている。
【0037】
(1−2)第1の実施の形態の動作
以上の構成において、この水分計21では、ユーザーが計量皿11に試料をセットして操作表示部8を操作すると、配線基板7に配置されたディジタル信号処理回路の処理により、質量センサー5で試料の質量による荷重に応じて信号レベルが変化する荷重検出信号が検出され、この荷重検出信号がアナログ信号処理回路6によりアナログディジタル変換処理されて荷重検出データが生成される。さらにこの荷重検出データのディジタル信号処理回路における処理により、試料の初期質量が検出される。
【0038】
水分計21では、このようにして試料の初期質量が検出されると、ディジタル信号処理回路による電源回路部9Aの制御により、加熱源13による試料の加熱が開始され、試料の水分が徐々に蒸発する。さらにこの加熱の継続により、試料の水分が完全に飛散すると、試料の質量変化が停止する。水分計21では、この水分が蒸発することによる質量の変化が、初期質量を検出した場合と同様にして監視され、このような質量の変化により試料の水分質量が計算され、さらには水分率が測定され、測定結果が操作表示部8に表示される。
【0039】
また計量皿11の下側に、順次、熱伝導率の低い材料による断熱部材31、ケース24の天板、断熱部材27が配置され、これにより計量皿11側の熱が質量センサー5に伝導し難くして、質量センサー5の温度変化が低減される。また質量センサー5自体が熱伝導率の低い板材により囲まれて内ケース25に収納されることによっても、計量皿11側の熱が質量センサー5に伝導し難くして、質量センサー5の温度変化が低減される。さらに計量皿11の荷重を質量センサー5に伝導する連結部材26においても、熱伝導率の低い部材26Aが途中に配置されていることにより、これによっても計量皿11側の熱が質量センサー5に伝導し難くして、質量センサー5の温度変化が低減される。
【0040】
このようにして質量センサー5に熱を伝わり難くしても、実際上、計量皿11の熱が質量センサー5側に伝導し、この熱が蓄熱されると、質量センサー5においては、温度上昇することになる。また水分計本体22の内部発熱においては、このように断熱構造を採用すると、却って蓄積し、これにより質量センサー5の温度が上昇することになる。
【0041】
水分計21では、ケースの背面側、上方に排気口29が形成され、この排気口29の内側に水分計本体22で最も発熱の大きな電源回路部9Bが配置されることにより、この電源回路部9Bの発熱により加熱されたケース24内部の空気が排気口29より排出される。またこの排気口29と内ケース25を間に挟んで対向する側である正面側の、下方に、吸気口30が配置されることにより、このようにして排気口29よりケース24内部の空気が排出されると、その分、外気がケース24に導入される。
【0042】
水分計21では、この吸気口30側に、比較的発熱の少ない構成部品が配置され、この吸気口30より、ケース30の天板が斜め上方に傾いた後、内ケース25の部分でほぼ平坦となって、奥側でカバー部23側に飛び出して排気口29に続くことにより、下方より上方に流れるように流路が作成され、これによりファン等の機構を設けなくても煙突効果により充分な流速による空気の流れが形成される。これにより水分計21では、内部発熱により温められた空気を効率良く外部に排出し、内部の発熱により質量センサー5の温度上昇が防止される。
【0043】
水分計21においては、計量皿11と質量センサー5との間の断熱構造が、ケース24の天板と断熱部材27との間の第1の空気層、断熱部材27と内ケース25の天板との間の第2の空気層を有するように構成され、この第1及び第2の空気層の空気が、このような吸気口30から排気口29に向かう空気流により装置の外部に排気され、これにより断熱構造の蓄熱が防止される。
【0044】
すなわち水分計21では、このようにして外部に排気される空気の流路が、計量皿11の下側では、ケース24の天板と内ケース25の天板との間の空間となるように形成され、これによりこのように内部発熱による廃熱を外部に放出する空気流により、ケース24の天板、断熱部材27、内ケース25が冷却され、計量皿11側からの熱伝導による蓄熱が防止される。
【0045】
また質量センサー5においては、熱伝導率の低い板材により形成された内ケース25にすっぽり収納されていることにより、比較的活発な空気流によりいわば内ケース25等を冷却しながら試料の質量変化を測定するようにしても、このような空気流の影響を何ら受けることなく荷重検出信号を出力することができる。これらにより水分計21においては、従来に比して格段的に質量センサー5の温度変化を少なくすることができ、その分、全体形状の大型化を有効に回避して、従来に比して測定精度を向上することができる。
【0046】
(1−3)第1の実施の形態の効果
以上の構成によれば、質量センサーを熱伝導率の低い板材により囲んでなる内ケース25を採用し、この内ケースの天板と計量皿との間を、空気層を間に挟んだ断熱構造とし、この空気層の空気を装置外に排気することにより、簡易な断熱構造により計量皿側からの熱伝導を少なくすると共に、計量皿からの熱伝導による蓄熱、内部発熱による蓄熱を防止することができ、これにより全体形状の大型化を有効に回避して、質量センサー5の温度変化を少なくすることができる。従って、その分、全体形状の大型化を有効に回避して、従来に比して測定精度を向上することができる。
【0047】
またこのときケース24と内ケース25との間に断熱部材27を配置して、2つの空気層を間に挟んだ断熱構造とすることにより、熱伝導、蓄熱を実用上充分に少なくすることができる。
【0048】
また内ケース25を間に挟んで排気口と吸気口とを配置し、この吸気口及び排気口をそれぞれケース24の下方側及び上方側に作成することにより、いわゆる煙突効果により自然な空気流を形成して空気層の空気を装置外に排気することができ、その分、簡易な構成により測定精度を向上することができる。
【0049】
またこのような空気の流れの殆どが、計量皿の下側では、断熱構造による空気層となるようにすることにより、このような空気流により効率よく蓄熱を防止することができ、その分、測定精度を向上することができる。
【0050】
(2)第2の実施の形態
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る水分計を示す断面図である。この水分計41は、別体に構成された計測部42とデータ処理部43とをケーブル44で接続して構成される。なおこの図2において、図1及び図3と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複した説明は省略する。
【0051】
この水分計41において、計測部42は、加熱源13、計量皿11、質量センサー5とを配置して構成される。これにより水分計41は、加熱源13、計量皿11、質量センサー5が、アナログ信号処理回路6、ディジタル信号処理回路等と別体に保持され、質量センサー5の出力であるアナログ信号による荷重検出信号をケーブル44によりデータ処理部43に伝送して試料の質量を検出するようになされ、さらにはケーブル44を介してデータ処理部43側で生成した加熱源13の駆動用電源を計測部42に供給するようになされている。
【0052】
計測部42は、この質量センサー5が、第1の実施の形態について説明した内ケース25に収納されて配置され、さらにケース45、断熱部材27、内ケース25による2つの空気層を有する断熱構造により計量皿11側からの熱伝導が少なくなるように保持される。またケース45に形成された図示しない吸気口、排気口による煙突効果を利用した自然排気機構により、この2つの空気層の空気を排出して、蓄熱が防止される。また連結部材26の断熱部材26Aにより、さらには計量皿11側に配置された断熱部材15によっても、質量センサー5への熱伝導が少なくなるように構成される。
【0053】
かくするにつきこのように加熱源13、計量皿11、質量センサー5を、アナログ信号処理回路6、ディジタル信号処理回路等と別体に保持すれば、質量センサー5においては、単に計量皿11側からの熱である加熱源13による発熱の対策だけで、測定精度を向上することができる。これにより簡易な構成により、従来に比して測定精度を向上することができる。
【0054】
特にこの実施の形態においては、この計測部42側において、第1の実施の形態と同様の熱対策が構じられていることにより、内部発熱源を別体に配置した分、第1の実施の形態に比して、さらに一段と質量センサー5の温度変化を少なくすることができ、その分、さらに一段と測定精度を向上することができる。
【0055】
これらにより水分計41において、データ処理部43は、アナログ信号処理回路6及びディジタル信号処理回路を配置してなる配線基板7、操作表示部8、電源回路部9を所定のケース47に収納して構成される。この構成において、データ処理部43は、熱伝導率の低い板材による断熱部材48により、ケース47の内部空間が2つに区切られ、この2つの空間にそれぞれ電源回路部9と、配線基板7及び操作表示部8とが配置されるようになされている。これによりこの水分計41では、質量センサー5の温度変化を少なくして測定精度を向上した場合に問題となる、アナログ信号処理回路における温度変化による測定精度の低下を有効に回避するようになされている。
【0056】
第2の実施の形態によれば、質量センサー出力を別体の信号処理回路で処理することにより、従来に比して測定精度を向上することができる。
【0057】
(3)他の実施の形態
なお上述の第1の実施の形態においては、電源回路部を2つに分離してそれぞれカバー側、質量センサー側に配置する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必要に応じて一体化してカバー側又は質量センサー側に配置するようにしてもよい。
【0058】
また上述の第1の実施の形態においては、電源回路部を装置の奥側、断熱部材のカバー側に配置し、さらにはアナログ信号処理回路、ディジタル信号処理回路を手前側に配置する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、実用上充分に質量センサーの温度変化を防止できる場合には、種々の配置場所に配置することができる。
【0059】
また上述の実施の形態においては、2つの空気層を有する断熱構造により構成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、空気層の数については、必要に応じて種々に選定することができる。
【0060】
また上述の実施の形態においては、電磁平衡式の質量センサーにより水分計を構成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば歪みゲージによる質量センサーにより水分計を構成する場合等にも広く適用することができる。
【0061】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、質量センサーを熱伝導率の低い板材により囲んでなる内ケースを採用し、この内ケースの天板と計量皿との間を、空気層を間に挟んだ断熱構造とし、この空気層の空気を装置外に排気することにより、また質量センサー出力を別体の信号処理回路により処理することにより、従来に比して測定精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る水分計を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る水分計を示す断面図である。
【図3】従来の水分計を示す断面図である。
【符号の説明】
1、21、41……水分計、2、22……水分計本体、3、23……カバー部、4、24、45、47……ケース、5……質量センサー、6……アナログ信号処理回路、9、9A、9B……電源回路部、11……計量皿、13……加熱源、14、15、27、31、48……断熱部材、25……内ケース、29……排気口、30……吸気口、42……計測部、43……データ処理部

Claims (1)

  1. 試料を載置する計量皿と、
    前記計量皿の上方に配置されて、前記試料を加熱する加熱源と、
    前記計量皿に載置された前記試料の質量に応じて信号レベルが変化するアナログ信号による荷重検出信号を出力する質量センサーと、
    前記荷重検出信号をアナログディジタル変換処理して荷重検出データを生成し、前記荷重検出データをデータ処理することにより、前記試料の水分率を計算するディジタル信号処理回路とを有する水分計において、
    前記質量センサーを熱伝導率の低い板材により囲む内ケースと、
    少なくとも前記ディジタル信号処理回路、前記内ケースを収納し、上方に前記計量皿が配置される本体ケースと、
    前記本体ケースの天板と前記内ケースの天板との間に配置されて、前記本体ケースの天板と前記内ケースの天板との間の空間を上下の空気層に仕切る第1の断熱部材と
    前記本体ケースの天板と前記計量皿との間に配置された第2の断熱部材とを備え、
    前記本体ケースは、
    前方側の下方に、前記上下の空気層に向かって空気を流入させる吸気口が設けられ、
    背面側の上方に、前記上下の空気層からの空気を流出させる排気口が設けられ、
    自然排気により前記上下の空気層からの加熱された空気を前記排気口から排出すると共に、自然吸気により前記吸気口から流入する空気を前記上下の空気層に導き、前記内ケースに収納した前記質量センサーの温度上昇を防止する
    ことを特徴とする水分計。
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