JP4048004B2 - 自動車の車体構造 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衝突時の乗員保護性能をより一層向上するための自動車の車体構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車が例えば剛体に正面衝突した場合、乗員は、シートベルトを用いてその移動を拘束されてはいるものの、シートベルトの弛みを皆無にすることはできないので、車体が停止した後も、慣性力によって前方への移動を継続する。そして乗員の前方への移動によってシートベルトが伸ばされ、その伸びが最大に達したところで乗員減速度がピークに達する。この乗員減速度のピーク値は、乗員の移動量が大きければ大きいほど高くなり、一般に車体の平均減速度よりも高くなると言われている。
【0003】
さて、自動車が衝突した時に乗員に加わるダメージを低減するには、乗員減速度をできる限り低くすることが肝要である。乗員減速度を低くするためには、車体(またはシート)に対し、平均減速度よりも高い減速度を衝突初期に一定時間(短時間)発生させ、続いて衝突中期に逆向きの減速度(加速度)を一定時間(短時間)発生させた、衝突終盤では一定の減速度で減速させるような減速度パターンとすることが効果的であることが分かっている(図参照)。
【0004】
本件出願人は、このような減速度パターンを実現するための車体構造として、シートベルトを一体的に組み込んだシートが結合された第1のフロアを、車体の外殻を構成する第2のフロアから分離独立させ、かつ衝突荷重による変形強度が互いに異なるフレームに各フロアを結合した車体構造を既に提案している(特願平10−233749号明細書参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、既出願の車体構造によると、第1のフロアと第2のフロアとの減速度を互いに異ならせる都合上、シートの位置調節機構をどのようにするのかが問題となる。減速度を正確にコントロールする上からは第1のフロアにシートを剛固に結合してしまうことが理想的であるが、これは使い勝手を悪化させるので好ましくはない。一対のシートスライドレールの一方に位置決め機構を設けた従来形式によると、シートスライドレールごと第1のフロアに組み付けなければならないので、車体の軽量化が困難である。
【0006】
本発明は、このような不都合を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、通常時の使い勝手を低下させることのないシートの位置調節機構を備え、かつ乗員減速度の低減に効果的なシート減速度を実現した上で軽量化をより一層推進することのできる自動車の車体構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的を果たすために、本発明においては、衝突荷重を受けて変形し易い部分(サイドフレーム1)を備えるメインフレーム(4)と、該メインフレームの前記変形し易い部分に比して衝突初期により変形し難い部分および前記メインフレームに対して衝突荷重の作用方向に沿って移動可能な部分(ビーム状部分6)を備えるコントロールフレーム(5)と、着座した乗員を拘束するシートベルト(8)を備えたシート(9)と、衝突荷重に対向する力を衝突中期に前記移動可能な部分に加えるべく前記メインフレームに設けられた力発生手段(ストッパ11)とを有すると共に、 前記メインフレームと前記シートとの間にシートを前後移動可能に支持する支持手段(ガイドレール12及びスライドシュー13)を設け、前記コントロールフレームの前記移動可能な部分と前記シートとの間にシートを任意の位置で固定する位置調節手段(ラッチ爪15及びラック部材16)を設けるものとした。
【0008】
これによれば、通常は前後移動可能にシートを支持する支持手段の働きでシートの位置調節が行え、衝突時は、任意の位置でシートを固定する位置調節段の働きでコントロールフレームとシートとが一体となっているのでシート減速度を正確にコントロールすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面に示された具体的な実施の形態を参照して本発明について詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の原理を説明するための概念図である。この車体構造は、より具体的な図2に併せて示すように、車体の前後方向に延在するサイドフレーム1、フロントダッシュボード2、及びフロントフロア3からなるメインフレーム4と、メインフレーム4に対して後方へある距離を移動可能なコントロールフレーム5とに分割されている。
【0011】
コントロールフレーム5は、運転席と助手席との各シートの幅方向の中央直下にそれぞれが車体前後方向に延在する一対のビーム状部分6を備え、その後端側に固定されたステー7に、乗員Pを拘束するためのシートベルト8の両端を結合したシート9が結合されるようになっている。
【0012】
そしてメインフレーム4の左右サイドフレーム1とコントロールフレーム5との前端同士は、車幅方向に延在するフロントメンバ10で連結されている。
【0013】
これらメインフレーム4に於ける左右サイドフレーム1の前部並びにコントロールフレーム5の前部は、共に衝突時の衝撃荷重を受けて圧縮変形し、車両の居住空間部分に作用する減速度を低減させると共に、居住空間部分に変形が及ぶ以前に衝撃エネルギを吸収する機能を担っている。
【0014】
メインフレーム4に於けるビーム状部分6の後端面に対向する位置には、コントロールフレーム5の後方への移動距離を規定するストッパ11が設けられている。このストッパ11の前面には、コントロールフレーム5に与える負の減速度(加速度)を適切にするためのダンパ部材Dが設けられている。
【0015】
メインフレーム4のフロントフロア3上には、図3に示すように、左右各一対のガイドレール12が固定されている。これら左右のガイドレール12は、それぞれが前後方向に延在すると共に、一対のガイドレール12毎に、シート9の下面に固定されたスライドシュー13が摺合している。これにより、フロントフロア3上にガイドレール12で規定された範囲内を、運転席と助手席との各シート9が前後に移動可能になっている。
【0016】
ビーム状部分6に固定されたステー7は、フロントフロア3に設けられた開口14から車室内に入り込んでおり、その上面に、シート9を任意の位置で固定するべくシート9側に枢着されたラッチ爪15を係合させるためのラック部材16が取り付けられている。なお、このシート位置の調節機構自体は、上記のラッチ爪15とラック部材16との組み合わせに限定されるものではなく、公知のシート位置調節機構をそのまま応用できる。
【0017】
ここで肝心な点は、シート9の幅方向の中央直下、つまりシート9の重心位置の直下に、車体前後方向に延在する一対のビーム状部分6を通し、かつビーム状部分6に対してシート9の位置決めを行うものとしたことにある。このようにすることにより、シート9及び乗員Pの慣性力がコントロールフレーム5に於けるビーム状部分6の延在方向に作用し、コントロールフレーム5に水平面内でのモーメントが作用しなくなるので、コントロールフレーム5の強度負担を軽減できるという利点が得られる。
【0018】
なお、コントロールフレーム5は、図には示されていないが、前輪懸架装置用のサブフレームとして利用することもできる。
【0019】
次に本発明の作用について、路上構築物に車両が正面衝突した場合を想定し、図4および図5を併せて参照して説明する。
【0020】
車両が衝突した瞬間にサイドフレーム1の前部並びにコントロールフレーム5の前部が共に衝撃荷重を受けて変形を開始するが、コントロールフレーム5の前部に発生する変形応力に対してコントロールフレーム5側の質量が十分に小さいので、メインフレーム4側に比して急峻に立ち上がる大きな減速度(図5のaの領域)をもって、コントロールフレーム5に固定されたシート9がより早期に減速する。このため、シート9は、サイドフレーム1の圧縮変形によって前方への移動を継続するフロントフロア3に対し、見掛け上は後方へ移動する(図4−A)。
【0021】
この状態では、慣性力により乗員Pが前方へ移動しようとするが、ビーム状部分6と一体をなすシート9はフロントフロア3に対して瞬時に後方へ移動するので、乗員Pに対して加わるシートベルト8の拘束力が増大し、乗員Pの前方への移動が阻止される。
【0022】
衝突中期では、その前部が突っ張っているために大きな減速度が作用しているビーム状部分6の後端に、サイドフレーム1の圧縮変形によって前方への移動を継続しているメインフレーム4のストッパ11(ダンパ部材D)が衝当する(図4−B)。するとメインフレーム4の慣性力がコントロールフレーム5に伝わり、ダンパ部材Dの変形が底付きするまで、フロントフロア3とビーム状部分6との相対移動が継続する。これにより、メインフレーム4に作用している衝突荷重に対向する力がビーム状部分6を介してシート9に加わり、この衝突時の車両進行方向への加速度によって乗員Pに作用している前方への慣性力がうち消される(図5のbの領域)。
【0023】
衝突終期では、サイドフレーム1の変形応力にコントロールフレーム5の変形応力が加わった瞬間に減速度が高まり(図5のcの領域)、その後、フロントフロア3とシート9とが一体となって減速する(図4−C)。そして上記のプロセスを経てフロントフロア3とシート9との相対速度がゼロになり、シートベルト8の拘束荷重が衝突終期の減速度とつり合うので、乗員Pもフロントフロア3およびシート9と一体となって減速し、この状態は車体が完全停止するまで継続する(図5のdの領域)。
【0024】
車両衝突時に乗員Pの受ける衝撃の低減を考える上で、まず乗員減速度を小さく抑えることが重要な要素であるが、以上説明したように、衝突初期に平均車体減速度より高い減速度をシート9に短時間発生させ、次いで逆向きの減速度(加速度)をシート9に短時間発生させ、その後平均車体減速度で減速するような減速度波形(図5の実線)とすれば、図5の破線で示すように、同一車体変形量で比較した場合、従来の車体構造の車両に比して乗員減速度を低く抑えられる。
【0025】
【発明の効果】
このように本発明によれば、通常時は位置調節手段の働きでシートの位置調節が行え、衝突時はコントロールフレームとシートとが一体となっているのでシート減速度を正確にコントロールすることができる。しかもコントロールフレームとシートとの間にフロアが介在しないので、軽量化を実現し得る。即ち本発明により、通常時の使い勝手を低下させることのないシートの位置調節機構を備え、かつ乗員減速度の低減に効果的なシート減速度を実現した上で軽量化をより一層推進することのできる自動車の車体構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された自動車の車体構造の概念図
【図2】本発明の車体構造の要部を示す分解斜視図
【図3】シート取付部の縦断面図
【図4】衝突時の挙動説明図
【図5】車体減速度及び乗員減速度の望ましい波形図
【符号の説明】
1 サイドフレーム
4 メインフレーム
5 コントロールフレーム
8 シートベルト
9 シート
11 ストッパ
15 ラッチ爪
16 ラック部材

Claims (1)

  1. 衝突荷重を受けて変形し易い部分を備えるメインフレームと、該メインフレームの前記変形し易い部分に比して衝突初期により変形し難い部分および前記メインフレームに対して衝突荷重の作用方向に沿って移動可能な部分を備えるコントロールフレームと、着座した乗員を拘束するシートベルトを備えたシートと、衝突荷重に対向する力を衝突中期に前記移動可能な部分に加えるべく前記メインフレームに設けられた力発生手段とを有する自動車の車体構造であって、
    前記メインフレームと前記シートとの間にシートを前後移動可能に支持する支持手段が設けられ、
    前記コントロールフレームの前記移動可能な部分と前記シートとの間にシートを任意の位置で固定する位置調節手段が設けられることを特徴とする自動車の車体構造。
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