JP4047452B2 - 手持ち式シンボル読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷媒体上のシンボルに光を照射し、このシンボルから反射した光の受光量に対応した電気量を出力する光電変換素子から構成された撮像センサを備えた手持ち式シンボル読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷媒体上のシンボルに光を照射し、このシンボルから反射した光の受光量に対応した電気量を出力する光電変換素子から構成された画像センサを備えたハンディタイプのシンボル情報読取装置が知られている。
【0003】
一般的に、シンボルはマトリクス状に構成されているため、シンボルを読み取るための画像センサとして、エリアセンサが用いられている。
【0004】
そして、エリアセンサで読み取られたデジタルの画像データは、画像メモリに記憶される。この画像メモリにすべてのデジタル画像データが入力された後、CPUの制御下でプログラムメモリに記憶されているコマンドにより画像メモリに記憶されているデジタルの画像データからマークが解読される。
【0005】
このマークの解読が成功すると、表示器及び発音器を動作させることにより、解読が成功したことがオペレータに通報されると共に、通信インタフェースを介してホストコンピュータに出力される。
【0006】
また、照明やターゲットもCPUで制御されている。シンボルを読み取るために、ターゲットの焦点位置までハンディスャナの読取口を駆動させる。
【0007】
その後、読み取りトリガスイッチを押して、シンボルに向けて照明を点灯させて、画像センサにシンボルの画像を入力するようにしている。
【0008】
また、ハンディスキャナを駆動するための直流電源は、外部から供給され、ハンディターミナルのようなバッテリ駆動機器から供給されることも多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このようなハンディスキャナにおいては、画像センサ等は筐体のヘッド部に設けられ、トリガスイッチは上記ヘッド部の下側に一体的に設けられた筐体握り部に取り付けられていた。
【0010】
また、上記ヘッド部には上記ハンディスキャナの読取口が設けられている。
【0011】
従って、読取り動作を行なう場合にはオペレータは筐体握り部を手で握り、トリガスイッチを操作していた。
【0012】
このように、読取り動作を行なう場合には、オペレータを筐体握り部を手に握らなければならず、その作業が煩わしかった。
【0013】
さらに、読取口の角度は身長やオペレータの手の使用の仕方で色々な角度になるが、その読取口の角度をシンボルに対して一定の角度にしようとすると、オペレータが手の使用の仕方を変えなければならず、オペレータに手に疲労がかかるという問題があった。
【0014】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は、読取り装置の筐体のヘッド部と握り部とを分離可能とすることにより、オペレータが握り部を手に握らなくても読取り動作を行なうことができる手持ち式シンボル読取装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の手持ち式シンボル読取装置は、印刷媒体上のシンボルに光を照射し、このシンボルから反射された光の受光量に対応した電気量を出力する光電変換素子から構成された撮像手段と、この撮像手段で撮像された上記シンボルの画像データを記憶する画像メモリと、この画像メモリに記憶された上記シンボルの画像データを復元解読するデコード手段とを筐体に収納し、筐体外部に設けられた外部電源電圧から電源が供給されている手持ち式シンボル読取装置において、上記筐体のヘッド部に設けられ、上記撮像手段を含む光学ユニットを固定するための光学フレームと、上記光学フレームに接続された三脚台座と、上記筐体のヘッド部と着脱自在に設けられた上記筐体の握り部と、上記筐体のヘッド部と上記筐体の握り部のそれぞれに設けられたコネクタユニットと、上記筐体のヘッド部と上記筐体の握り部にそれぞれ設けられたコネクタユニットとの間に接続される変角アダプタと、上記筐体の握り部に設けられ、上記読取装置の読取り動作に起動をかけるための補助トリガ端子とを具備し、上記筐体の握り部に設けられたトリガスイッチ及び上記補助トリガ端子を介して入力されるトリガ信号により上記読取装置の読取り動作が開始されることを特徴とする。
【0019】
請求項2記載の手持ち式シンボル読取装置は、印刷媒体上のシンボルに光を照射し、このシンボルから反射された光の受光量に対応した電気量を出力する光電変換素子から構成された撮像手段と、この撮像手段で撮像された上記シンボルの画像データを記憶する画像メモリと、この画像メモリに記憶された上記シンボルの画像データを復元解読するデコード手段とを筐体に収納し、筐体外部に設けられた外部電源電圧から電源が供給されている手持ち式シンボル読取装置において、上記筐体のヘッド部には、上記筐体を自立させる脚部材が収納されていることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
まず、この発明を適用する2種類のハンディスキャナの概要を説明する。
図1は、この発明を適用するハンディタイプのタッチ式( 接触式 )コードスキャナ1を示す斜視図である。
装置本体2にはインターフェイスケーブル3が接続されている。このインターフェイスケーブル3により前記装置本体2は図示しないホストコンピュータ等のコードデータを処理する装置と接続されている。なお、このインターフェイスケーブル3を通しての通信の他に、無線通信、赤外線通信等の通信手段を選択して使用することができるようになっている。
【0021】
前記装置本体2のボディケース2a,2bはプラスチック材等により、図2に示すように、上下に分割された筺体が嵌め合わせ又はネジ止めにより一体型に構成された中空構造になっており、防塵、防滴構造となっている。
前記装置本体2の側面には、図3に示すように、コード読取時に操作者が読取タイミングを指示するためのトリガスイッチ4が配置され、前記装置本体2の上面には、読取完了又は読取エラー等のステータスをそれぞれ表示方法( 点滅周期、点灯時間等 )を変えて表示するための表示装置( 例えばLED=light emitting diode )5が配置されている。
【0022】
前記トリガスイッチ4については、前記装置本体2の横倒しや落下によっても誤動作( ON操作)しないように、前記装置本体3の側面の前記トリガスイッチ4が配置されている部分は凹形状に形成されて前記装置本体3の外輪郭線より内側に収められている。
前記装置本体2には、読取のための開口を持つ読取口6が硬質材料と軟質材料の2種類の材質を組合わせて構成されている。すなわち、図4に示すように、前記読取口6の近傍は軟質材料からなるフード( コーン=円錐形状部材 )7が取付けられ、前記装置本体2は硬質材料からなる前記ボディケース2a,2bから構成されている。これは読取対象である印刷媒体との接触による衝撃を吸収して、衝撃による破損を防止するための構造である。
前記フード7の形状は、基本的に円錐形状で一端に開口面積の小さい開口部、他端に開口面積の小さい開口部が形成され、いずれか一方が前記装置本体2に容易に着脱可能に取付られている。
【0023】
図5( a )に示すように、レンズ7aをこの着脱可能なフード7に内蔵することで任意に読取倍率等を変更することができる構成になっている。
前記読取口6の前記フード7の印刷媒体に接触する開口端の形状を後述する画像読取センサによる読取範囲と同じにすることにより、シンボル( バーコード、2次元コード )をスムーズに読取範囲内に収容することができる。
また、図5( b )に示すように、前記フード7に該当位置( 中央位置 )に強度補正のためのリブ7bを設けることにより、読取範囲の中心が目視により判別し易くなる。前記フード7は上述した機能を備え、画像のはみ出し切れを防止する効果を実現している。
図5( c )に示すように、印刷媒体に接触する前記フード7の先端に読取範囲の中心に対応してR形状の凹部7cを形成することで、円柱形状や球形状表面に印刷されたシンボルの読取りにおいても、円柱形状や球形状の印刷媒体の転がりを防ぎ、安定した読取りを実現することができる。
前記フード7を半透明にしたものでは、読取らせるシンボルの読取状態を前記フード7を通して直接目視により確認できるので、シンボルをこのコードスキャナ1の読取範囲( 視野 )内に入るようにタッチ式コードスキャナ1の位置決め操作を行うことができる。
【0024】
前記ボディケース2a,2bの前記トリガスイッチ4より前記読取口6とは反対側の部分は操作者が片手で握る握り部として、前記トリガスイッチ4近傍がくびれるようにして、親指及び人差し指で保持するのに適当な大きさを持つようにする。そして、手のひらの小指方向に向かって手のひらに合わせた形状で幅は広くなり、小指部分には滑らかな突起を形成する形状となっている。
【0025】
これは、その握り部を手によって握った場合に人差し指で前記トリガスイッチ4を自然に操作できるようになっている。
【0026】
この握り部の中心軸と前記読取口6部分の中心軸とのなす角は、少なくとも90°より大きく110°以下となるように形成されている。
握り部と前記読取口6( フード7 )の位置関係では、握り部を握ったときに、腕の延長線上に前記読取口6( フード7 )が存在するようになっている。このような形状とすることにより、操作者が無理なく前記読取口6を最適な角度で印刷媒体状のシンボルに接触させることができ、読取操作時が自然な動作によって行うことができ、読取性能の向上や疲労の低減を図っている。
【0027】
図6は、タッチ式( 接触式 )コードスキャナ1の要部構成を示す側面断面図であり、図7は、タッチ式コードスキャナ1の前記読取口6周辺の構成を示す側面断面図である。
前記読取口6は、シンボルの画像を入力するためのシンボルインターフェイスとして最も外部環境の影響を受ける箇所であり、ほこり等の阻害物を遮断するために透明なアクリル樹脂板又はガラス板で形成される読取口カバー8で覆われている。
この読取口カバー8は、摩擦や衝撃に対する耐久性を高めるためにその表面を強化コーティングする。特に、この読取口カバー8が原因で読取画像に歪みを発生させないためには、材質としてはガラス板を使用し、強度や硬度をさらに強化するためにはサファイヤコーティングやダイヤモンドコーティングする。
【0028】
読取対象となる印刷媒体上のシンボルを照明するために、前記読取口6内部( フード7内部 )には複数のLED照明部9-1が設けられており、これらのLED照明部9-1は、図示しないが、各LEDと、各LEDからの光を均一に拡散させるプラスチック材やガラス材等の光透過材料から形成された拡散レンズとから構成されている。拡散レンズとしては、レンズを光拡散性のある材料で形成したものと、透明レンズと拡散板と組合わせたものとの2つの種類がある。
また、図8に示すように、LED照明部9-1からの発光を反射して拡散する拡散反射板10-1を前記読取口6の内壁又は前記フード7の内壁に設けることも、また、LED照明部9-1からシンボルへの直線光路上に拡散板10-2を設けることも、シンボルに対する均一照明を得るために効果がある。
【0029】
これらのLED照明部9-1は、読取動作を行う前記トリガスイッチ4をON操作( 押す操作 )することで、一定時間あるいは読取りが完了するまでの時間照明を行う。
【0030】
さらに、前記読取口6内部には、スポット光源としてビームスポットLED( ターゲットLED )9-2が、前記LED照明部9-1から印刷媒体上のシンボルへの光路及びシンボルからの反射光の後述する撮像センサへの光路を妨害しない位置に2個又は4個読取範囲の中心に対して対称に配置されている。
【0031】
各ビームスポットLED9-2は、光を絞ったスポット光を照射し、図9に示すように、この各スポット光は予め設定した読取中心軸上で( 例えば読取範囲の中心 )で交わる( 重なる )ように配置されている。これにより、前記読取口6を正確に読取るシンボルの中心に合わせて導くことが容易となる。
また、読取範囲を明確にするためにスポット光を1点に重ならせずに、そのスポット光で読取範囲の境界( 角、隅 )を照射する方法もある。
【0032】
前記ビームスポットLED9-2のスポット光によるターゲット表示は、実際の読取動作時には必要がないので、トリガタイミングに応じてOFF制御を行い、読取時には消灯させる。
【0033】
前記読取口6から入射したシンボル映像光( シンボルからの反射光 )は、前記装置本体2内に収納されている撮像センサ11まで後述するように導かれ、この撮像センサ11面上で結像する。
前記読取口6から前記撮像センサ11までの空間は映像光の光路となっており、前記装置本体2の形状によってミラー又はプリズム等からなる光路変更部品12を使用して光路を形成する。また、結像のためにはレンズや絞り等から構成されたレンズブロック13及び不必要な外来光を減衰・除去するフィルタブロック14を前記撮像センサ11の前面に配置して、映像光を正確に前記撮像センサ11面上に結像させる。なお、この実施の形態ではレンズブロック13とフィルタブロック14を1つのブロックとして形成している。
【0034】
前記レンズブロック13は、焦点距離や倍率に合わせて1つのレンズあるいは複数枚のレンズを組合わせが選択され、読取対象からの反射光の光量に合わせて絞り機構あるいは絞り部品を組込んでいる。
【0035】
このレンズブロック13のレンズによる画像の歪みを極力減少させるためには、複数枚のレンズによって補正することや非球面レンズを採用することが必要である。
レンズ表面における反射によるゴーストが発生して問題になるときには、表面に反射防止コーティングなどの処理を施したレンズを使用する。
【0036】
前記撮像センサ11の解像度は固定されているので、シンボルの印字サイズと細かさ( 情報密度 )によっては、十分な精度で読取処理ができない場合が考えられる。このため、印刷媒体上のシンボルの印字サイズを細かさに応じて読取処理に適したサイズで前記撮像センサ11面上に結像させるため、倍率変換機能が必要になる。
前記装置本体2内部に配置されている前記レンズブロック13におけるレンズの倍率を変更( 調整 )することは容易には実施できない。そこで、前記読取口6から前記撮像センサ11までの光路は固定としておき、前記読取口6の前述したように倍率変換用のレンズユニット7-1が取付けられた前記読取口カバー7を前記装置本体2に対して着脱自在として交換することにより倍率変換機能を実現する。
【0037】
また、前記レンズブロック13中のレンズの構成及び位置を前記装置本体2の外部から容易に調整( 交換 )できる構造とした場合には、その設計によって任意の倍率( 画角 )を変化させることが可能となる。
【0038】
前記撮像センサ11はエリアセンサを使用し、この1つのエリアセンサにより2次元コードの読取用及びバーコードの読取用として兼用して使用する。
エリアセンサとしては、撮像素子を2次元的に配列して面で画像を読取る方式と、撮像素子を1次元的( ライン的 )に配列して線で走査型として読取る方式とがある。
撮像素子としては固体撮像素子を使用することにより、固体撮像素子ではない撮像管などを使用したカメラ等の撮像装置より、装置の小形化、省電力化、高信頼性が得られる。
固体撮像素子としては、CCD型、MOS型、CMD型などのタイプがある。なお、MOS型は低消費電力を特徴としている。
【0039】
握り部の内部には、読取り装置の回路部品が実装された回路基板15が収納されている。この握り部の内部の後部には前記インターフェイスケーブル3を外部に引き出すためのケーブル取付口が用意され、内部の回路基板と前記インターフェイスケーブル3とが接続されている。
このコードスキャナ1の重心は、直接手が触れるこのコードスキャナ1を保持する支点に位置するように、光学ブロックや、回路基板上の電源部品等の重量の大きい部品を握り部と手との支持点の近くに集める。このように配置することにより、操作性や疲労低減の効果を得ることができる。
【0040】
図10に示すように、電気回路は大きく分けると、撮像センサユニット21、画像メモリユニット22、CPU(central processing unit )ユニット23、I/Oユニット24、電源ユニット25からなっている。それぞれは独立した基板上に実装されていても、また複数のユニットが混在して1枚の基板上に実装されていても良いものである。
前記電源ユニット25を小形化するため、さらに前記インターフェイスケーブル3における取扱い容易にするために、特にこのインターフェイスケーブル3の内包信号線の本数を最小限にすると共にその安全性を確保するために、前記インターフェイスケーブル3から前記電源ユニット25に供給される電圧は、低電圧DC( 直流電流 )となっている。前記電源ユニット25は、この供給された低電圧DCを回路動作に必要とする複数の電圧に変換して、前記各ユニット21〜24のそれぞれ必要な各回路各部に供給する。なお、低電圧AC( 交流電流 )を供給する方法もあるが、前記インターフェイスケーブル3には他のデータ通信のための信号線もあり、AC電流の磁界変化による誘導ノイズや誘導電圧を生じさせる虞があるので望ましくない。
【0041】
結像された画像は前記撮像センサ11によって電気信号に変換される。ここでは、前記撮像センサ11はCCD型として説明する。
前記撮像センサユニット21は、前記撮像センサ11、この撮像センサ11を駆動するためのドライバ回路、前記撮像センサ11から出力された微小出力をS/N良く増幅させるためのアンプ回路、このアンプ回路から出力されたアナログ信号を量子化するための2値化回路からなっている。
【0042】
前記撮像センサ11の出力は、図11に示すように、光学的な光量の低下などからセンサ出力も信号の両端( 読取範囲の周辺部に対応する信号 )でレベル低下するシェーディング現象が発生するので、シェーディング補正として2値化回路において量子化の基準値を、図12に示すように、シェーディング現象に合わせて変化させる方法をとる。このシェーディング補正としては他の方法もあり、この発明はこのシェーディング補正の方法について限定されないものである。
【0043】
前記撮像センサユニット21からの出力信号は、画像を2値化した2値化信号と、それぞれの画素位置を特定するための座標がカウンタによって計数され出力される。
また、2値化信号と同時に階調信号を出力する構成にしておけば、後段での活用を図ることも有効であるが、ここでは説明を簡単にするため階調信号についての説明は省略する。
【0044】
前記撮像センサユニット21からの2値映像信号「1」,「0」値及びアドレス座標値は、前記画像メモリユニット22のDMA(direct memory access)回路を通してこの画像メモリユニット22の本体である画像メモリの所定位置に保存される。なお、2値映像信号及びアドレス座標値を、DMA回路を通さず( 設けず )に前記CPUユニット23( CPUバス )を通して画像メモリの所定位置に保存しても良い。
画像を構成する予め設定された個数( 画素数 )のデータが書込まれた時点で、前記画像メモリユニット22のDMA回路から書込完了の信号が出力される。
【0045】
この画像メモリユニット22からの書込完了の信号が出力されると、前記CPUユニット23はプログラムメモリ( ROM=read only memory )に保存されているコード解読プログラムに基づいてCPUが駆動されて画像メモリに保存されたイメージデータからコード値( コードデータ )を解読( デコード )する。
前記CPUユニット23のプログラムメモリとしては、フラッシュROMを利用する。このようにすることにより、プログラム( 例えばコード解読プログラム )をインターフェイスケーブル3及び通信インターフェイス経由で書換えることが可能であるので、製造時に性能が決定されることがなく、利用現場に対応した最新のプログラムを組込むことにより最適な性能向上を図ることができる。
【0046】
この解読したコード値は、前記I/Oユニット24の通信インターフェイスを通してホストコンピュータ等の外部装置へ転送される。通信インターフェイスは、汎用的シリアルポートであるRS−232CやCMOS論理レベルで転送するCMOSインターフェイス、さらには高速シリアルバスであるUSBポートやIEEE1394などの次期標準と考えられている通信インターフェイスが用意される。また、ケーブルを使用しない赤外線インターフェイスなども実用的である。
【0047】
データ転送の通信プロトコルは、CPUによって行われ、自由にデータフォーマットなどが設定できる。
【0048】
また、前記I/Oユニット24には、監視及び制御のできるI/O( input/ output )ポートが含まれている。このI/Oポートには、前記LED照明部9、前記トリガスイッチ4、外部からのトリガ入力を受付ける外部トリガ入力端子、前記表示装置5、読取過程が正常に行われたか否かあるいはその結果を操作者に音感的に報知する発音器( ブザー )が接続されている。
【0049】
前記トリガスイッチ4の操作方法によって読取コード種の設定ができる。すなわち、図13は前記CPUユニット23が前記トリガスイッチ4がON状態になったときに行うトリガ割込処理の流れを示す図であり、通常のONして直ぐにOFFする短時間のON操作( トリガ操作 )では2次元コード( マトリックスコード )の読取処理( 解析・デコード処理 )を行い、予め設定された時間以上ONを続ける長時間のON操作( 連続操作 )ではバーコードの読取処理( 解析・デコード処理 )を行う。
また、読取動作を制御する前記トリガスイッチ4のON操作には、電源のON/OFF動作が連動している。すなわち、読取動作のOFF状態のときには、電源もOFF状態にして、非読取時の無駄な電力の浪費を防止するようになっている。
【0050】
図14は、ガンタイプの非接触式コードスキャナ31を示す斜視図であり、図15は、このコードスキャナ31の要部構成を示す側面断面図である。このガンタイプのコードスキャナ31は、外観形状、エリアセンサ及びリニアセンサ( ラインセンサ )の2系統の撮像センサを備えている点、非接触で読取るための構成を備えている点を除いて、基本的には前述のタッチ式コードスキャナ1と同じ構成であるので、同じ機能を有する部材には同一符号を付してその説明を省略する。
【0051】
このガンタイプの非接触式コードスキャナ31の前記読取口6内部には、後述するリニアセンサ用のリニア用照明部32及び後述するエリアセンサ用のエリア用照明部33が配置されている。これらの照明部32,33は、タッチ式のコードスキャナ1のLED照明部9とほとんど同様に、それぞれLED及び拡散レンズから構成されている。
【0052】
前記トリガスイッチ4の操作方法によって読取コード種が設定されるが、その読取コード種の設定に応じて照明部32,33の駆動制御が行われる。すなわち、トリガスイッチ4を通常のONして直ぐにOFFする短時間のON操作では、エリアセンサ用照明部33が駆動されて照明が行われ、予め設定された時間以上ONを続ける長時間のON操作では、リニア用照明部32が駆動されて照明が行われる。
各照明部32,33の照明時間は、前記LED照明部9と同様に、トリガスイッチ4がON操作してから一定時間あるいは読取りが完了するまでの時間となっている。
【0053】
ビームスポットLED34,35から照射されるスポット光は、図16及び図17に示すように、この各スポット光の照射範囲及び方向が予め設定した読取中心軸上の焦点距離で所定の1点( 例えば読取範囲の中心 )で交わる( 重なる )ように配置されている。
そのスポット光の照射角度が調整できるように設置されており、スポット光の集まり状況を撮像センサにて監視することにより、読取範囲にシンボルがあるか否かのチェックの自動化が可能な構成となっている。
以上のように、このガンタイプの非接触式コードスキャナ31では、2次元コードとバーコード( 1次元コード )との2系統のシンボルを正確に読取るために、それぞれのコードに最適な照明を備え、読取範囲にシンボルを合わせるためにスポット光によるターゲット表示を備えている。
各照明部32,33は、それぞれトリガスイッチ4の操作によりいずれか一方が駆動されて照明を行うようになっていたが、選択せずに両方共駆動して照明を行うこともできる。そのような場合には、お互いの系に影響が及ばないように、それぞれの発光波長を異なるようにして、後述する各撮像センサの受光波長をBPF等の光学フィルタで異なるようにすれば、上記影響を除去することができる。
【0054】
撮像センサは、2次元コードを読取るためのエリアセンサ36と、バーコード( 1次元コード )を読取るためのリニアセンサ( ラインセンサ )37とを備えている。
これらの撮像センサ36,37は、前記撮像センサ11と同様に固体撮像素子から構成されている。前記エリアセンサ36は、固体撮像素子をマトリックス状に配列して構成されているものであり、前記リニアセンサ37は、固体撮像素子をライン状( 1列 )に配列して構成されているものである。なお、前記リニアセンサ37でも順次操作する操作機構を設ければ2次元コードを読取ることができる。
【0055】
なお、前記エリアセンサ36の前面には、シンボルからの反射光をこのエリアセンサ36で結像させるためのレンズ、絞り、フィルタ等から構成されたエリア用光学機構部38が配置され、前記リニアセンサ37の前面には、シンボル( バーコード )からの反射光をこのリニアセンサ37で結像させるためのレンズ、絞り、フィルタ等から構成されたリニア用光学機構部39が配置されている。なお、読取口カバー8の前記リニア用照明部32の光軸が通過する位置にはシェーディング補正を兼ねた拡散レンズ( シリンドリカルレンズ )8aが配置されている。
【0056】
なお、図18は、前記エリアセンサ36の読取範囲36Aと前記リニアセンサ37の読取範囲37Aを示す図である。前記エリアセンサ36の読取範囲36Aは、2次元コードを取込めるように縦・横に広がりを持つ領域となっており、前記リニアセンサ37の読取範囲37Aは、バーコードを取込めるように一方向( 横方向 )にのみ広がりを持つ領域となっている。一般的にこのリニアセンサ37の読取範囲37Aの一方向の広がり( 長さ )は、前記エリアセンサ36の読取範囲36Aの長手方向の広がりより大きくなっている。
【0057】
2次元コードと1次元コードとを同時に読ませる読取装置の場合には、撮像センサユニットの設置には2つの方法がある。
第1の方法は、エリアセンサ36からなるユニットのみを使用し、2次元コードと1次元バーコードの読取りを同一のエリアセンサ36で行ってしまう方法である。
第2の方法は、エリアセンサ36からなるユニットとリニアセンサ37からなるユニットとを、それぞれ読取り対象の2次元コードと1次元バーコードとで選択・使用する方法である。
【0058】
第1の方法では、エリアセンサ36が1方向( 1行又は1列 )の固体撮像素子の配列数がリニアセンサ37に比べて少ないため、エリアセンサ36でバーコードを読取る場合には、バーコードのサイズ及び解像度に制限が加わることになる。その読取ることができるバーコードの最小解像度と読取りサイズは、2次元コードと同等になる。
第2の方法では、2次元コードとバーコード( 1次元コード )とで、それぞれ独立した読取範囲及び読取解像度を得ることができ、現在FA分野や流通分野で利用されている大きいサイズのバーコードがリニアセンサ37により読取ることができる。
【0059】
例えば、エリアセンサ36に800×600画素のCCDを利用し、リニアセンサ37に4096画素のCCDを使用した場合を考えると、解像度を0.25mm/4ピクセルでコードを読取る場合には、エリアセンサ36で50mm幅、リニアセンサ37では256mm幅のシンボルまで読取ることができる。
従って、高解像度、広幅バーコードの読取りにはリニアセンサ37を使用した方が有利となる。
また、一般的に2次元コードは高密度、バーコードは低密度で印字されることが多いので、解像度設定を個々に行えるようにエリアセンサ36からなるユニットとリニアセンサ37からなるユニットとを独立させて設置する。
【0060】
図19は、このガンタイプの非接触式コードスキャナ31の要部回路構成を示すブロック図である。機能構成的には前述したタッチ式コードスキャナ1のブロック図と同じであるが、この非接触式コードスキャナ31では実際の回路構成について説明する。
前記エリアセンサ36からなるエリアセンサユニット41には、その他に、前記エリアセンサ36を駆動する( エリアセンサ用の )ドライブ回路42と、このドライブ回路42からの駆動タイミングに基づいて座標値を計数する( エリアセンサ用の )カウンタ43と、前記エリアセンサ36からの撮像信号を増幅する( エリアセンサ用の )増幅回路44と、シェーディング補正機能を備え、前記増幅回路44により増幅された撮像信号を0又は1のデジタルデータに変換させる( エリアセンサ用の )2値化回路45とから構成されている。
【0061】
前記リニアセンサ37からなるリニアセンサユニット46には、その他に、前記エリアセンサ37を駆動する( リニアセンサ用の )ドライブ回路47と、このドライブ回路47からの駆動タイミングに基づいて座標値を計数する( リニアセンサ用の )カウンタ48と、前記エリアセンサ37からの撮像信号を増幅する( リニアセンサ用の )増幅回路49と、シェーディング補正機能を備え、前記増幅回路49により増幅された撮像信号を0又は1のデジタル撮像信号に変換させる( リニアセンサ用の )2値化回路50とから構成されている。
【0062】
データセレクタ51には、前記エリアセンサユニット41の2値化回路45からのエリア撮像データ線及びカウンタ43からの座標データ線が接続されると共に、前記リニアセンサユニット46の2値化回路50からのリニア撮像データ線及びカウンタ48からの座標データ線が接続されている。このデータセレクタ51は、制御部本体を構成するCPU52により発生された選択信号に基づいて、前記エリアセンサユニット41からのデータ線と前記リニアセンサユニット46からのデータ線とのうちいずれか一方をDMA(direct memory access)53への出力データ線と接続するようになっている。
【0063】
前記CPU52は、システムバス54を通して、プログラムメモリ55、画像メモリ56、前記DMA53、I/O(input/output)ポート57、通信インターフェイス58とそれぞれ接続されている。なお、前記CPU52から前記データセレクタ51への選択信号も、前記システムバス54を通して前記データセレクタ51へ出力する。
プログラムメモリ55は、前記CPU52が行う処理のプログラムデータ等が記憶されている。
【0064】
前記画像メモリ56は、複数枚分の撮像データが記憶される容量を備え、前記DMA53により、前記データセレクタ51で選択された方のユニットの撮像データがその座標データに基づいて画像データとして、前記CPU52を介さずに前記画像メモリ56に展開される。
前記I/Oポート57には、ターゲット( ビームスポットLED34,35 )、照明( 照明部32,33 )、前記トリガスイッチ4、外部トリガ入力59、表示器60、発音器( ブザー )61がぞれぞれ割当てられた入出力ポートに接続されている。
【0065】
エリアセンサユニット41とリニアセンサユニット46の2系統を搭載した2次元リーダの動作は以下のようになる。
読取コード種の切換は、トリガスイッチ4の操作による指示、ホストコンピュータからのコマンドによる指示、撮像データを解析して自動的に切換えるという3つの方法がある。
【0066】
これらの方法による読取コード種の決定は、この決定したコード種を読取るセンサユニットからの撮像データを有効データとして、データセレクタ51にそのセンサユニットからの出力データのDMAへの接続を指示して有効データ切換を制御することに利用することもできるが、エリアセンサユニット41、リニアセンサユニット46にそれぞれメモリバッファを設けて、データセレクタ51の前で撮像データを一時的に記憶することにより、両方の撮像データを画像メモリ56に入力する順序を決めるために利用することもできる。
データセレクタ41の選択信号はCPU52により制御されているので、学習機能により過去の傾向に基づいて切換順序などを自動的に設定することを行うこともできる。
【0067】
トリガ入力の後、リニアセンサ37、エリアセンサ36のそれぞれのコード読取視野、読取焦点位置を示すリニア用、エリア用のビームスポットLED34、35を消灯する。このスポット光の照明消灯後、リニアセンサ37の撮像入力を行い、次にエリアセンサ36の撮像入力を行う。
図20は、エリア用及びリニア用の前記照明部32、34、エリア用及びリニア用の前記ビームスポットLED34、35、前記トリガスイッチ4の駆動タイミングを示す図である。
【0068】
CPU52に搭載されたプログラムにより実現されるデコードアルゴリズムは、例えばエリアセンサ36による撮像入力終了後、その画像の特徴抽出を行う。この処理は画像中にバーコード、2次元コードらしきものが存在するかを調べる処理である。
その存在が確認されたら、デコード処理を行い、読取の成功/失敗を判定し、成功ならばその結果を表示器60によって表示すると共に、通信インターフェイス58を通して送信出力して終了となる。失敗ならば失敗原因を表示器60に表示し、読取処理を終了して、再びトリガ入力待ち状態に戻る。
【0069】
本シンボル読取装置に使われているセンサユニットの構成を図21に示す。図21のセンサユニット61は、レンズユニット62とイメージセンサ63で構成される。このイメージセンサ63の直前には、光学フィルタ64が設けられている。
【0070】
ここで、レンズユニット61は、図2のリニア用光学機構部39あるいはエリア用光学機構部38を指し、イメージセンサ63はリニアセンサ37あるいはエリアセンサ36を指している。
【0071】
図21中において、レンズユニット62の視野範囲は、線分62a〜62bの間の視野範囲にあり、レンズユニット62の焦点位置はfo位置にある。
【0072】
そして、レンズユニット62で集光された光束は、イメージセンサ63に入力される。
【0073】
視野範囲、焦点位置foあるいは画像倍率などはレンズユニット62によって決定される。つまり、焦点位置での視野範囲の画像がイメージセンサ63に結像するようにする。また、外乱光によるノイズを防ぐために光学フィルタ64を挿入するのが良いが、なくても良い。
【0074】
また、それぞれのレンズ及び照明光学系の読取り可能な領域の少なくとも焦点てた、解像度などの変更方法は、レンズユニット62内のレンズ位置の変更により可能となる。
【0075】
図21においては、センサユニット61が1つの場合について説明したが、このようなセンサユニット61を2つ使用し、図22に示すように2つのセンサユニットの焦点位置を異なるようにしたり、2つのセンサユニットの焦点位置を同じにしている。
【0076】
まず、図22は2つのセンサユニットの読取りレンズの読取り可能な領域を同一方向の異なる領域に設定するようにしている。
【0077】
つまり、図22において、装置本体2には、第1のセンサユニット71及び第2のセンサユニット72が設けられている。この第1のセンサユニット71内には、焦点距離Aを持つレンズユニット71aを備え、第2のセンサユニット72には焦点距離Bを持つレンズユニット72aが備えられている。
【0078】
ここで、71b,72bは光学フィルタ、71c,72cはイメージセンサであり。
【0079】
このように、第1のセンサユニット71と第2のセンサユニット72との焦点距離をAとBというように異ならせるようにしたので、第1のセンサユニット71と第2のセンサユニット72とで性質の違うコードをそれぞれのコードに適した位置で読み取らせるようにすることができるので、操作性を向上させることができる。
【0080】
次に、図23ないし図29を参照して本発明の実施の形態について説明する。まず、図23を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。図23は図14の斜視図に示した非接触式コードスキャナの垂直断面図である。
【0081】
図23において、81aは筐体のヘッド部、81bはこの筐体のヘッド部81aの下部に設けられた筐体握り部である。
【0082】
この筐体のヘッド部81a内には、光学フレーム82が設置されている。この光学フレーム82には、図22の第1のセンサユニット71及び第2のセンサユニット72である光学ユニット83が固定されている。
【0083】
そして、光学フレーム82には、図示しない三脚を取り付け可能な三脚台座84が接続されている。
【0084】
また、筐体握り部81bには、読取り動作を開始させるときに操作する図14に示したトリガスイッチ4が設けられている。
【0085】
このトリガスイッチ4が押圧されると、トリガ信号発生器85はトリガ信号a1をオア回路86の一方の入力端子に出力する。
【0086】
また、オア回路86の他方の入力端子には、筐体握り部81bの下端に設けられた補助トリガ端子87から出力される補助トリガ信号a2が入力されている。
【0087】
そして、オア回路86の出力は、図19のトリガスイッチ4から出力されるトリガ信号と同様にCPU52に出力され、読取装置の読取り動作を開始させるようにしている。
【0088】
以上のように構成することにより、筐体握り部81bをオペレータの手で握らないで、読取装置の読取り動作を開始させる場合には、三脚台座84に三脚を取り付けて、筐体ヘッド部81aを自立させる。
【0089】
そして、筐体握り部81bの下端に設けられた補助トリガ端子87に遠隔でトリガ信号を出力する図示しない信号ケーブルを装着する。
【0090】
そして、この信号ケーブルを介してトリガ信号を補助トリガ端子87に入力される。
【0091】
このトリガ信号はオア回路86を介してCPU52に出力され、CPU52により読取動作が開始される。
【0092】
このようにして、オペレータが筐体握り部81bを握らなくても、三脚を三脚台座84に取り付けることにより、筐体ヘッド部81aを自立させている。
【0093】
さらに、補助トリガ端子87を介してトリガ信号をCPU52に出力することができるので、読取り動作の開始を遠隔操作で指示させることができる。
【0094】
次に、本発明の第2の実施の形態について図24及び図25を参照して説明する。この第2の実施の形態においは、筐体ヘッド部81aと筐体握り部81bとを着脱自在に構成している。
【0095】
図24において、図23と同一部分には同一番号を付し、その詳細な説明については省略する。図24において、筐体ヘッド部81aの底面には、コネクタユニットとしての接続ガイド凹部91が取り付けられている。
【0096】
さらに、筐体握り部81bの上面には、コネクタユニットとしての接続ガイド凸部92が設けられている。そして、接続ガイド凹部91には複数のメスピン91aが取り付けられている。
【0097】
さらに、接続ガイド凸部92には上記複数のメスピン91aに差し込まれる複数のオスピン92aが取り付けられている。
【0098】
接続ガイド凹部91と接続ガイド凸部92が整合するように接続されると、複数のメスピン91aに複数のオスピン92aが差し込まれる。
【0099】
また、トリガスイッチ85から出力されるトリガ信号a1及び補助トリガ端子87を介して入力されるトリガ信号a2はデコーダ93に入力される。このデコーダ93は図19のCPU52に相当するもので、トリガ信号a1あるいはa2がデコーダ93に入力されると、光学ユニット83で読み取られたシンボルの画像データのデコード処理がデコーダ93で行なわれる。
【0100】
このように、筐体ヘッド部81aと筐体握り部81bとを分離できるようにしたので、図25の延長ケーブル100を用いることにより、接続ガイド凹部91と接続ガイド凸部92とを延長ケーブル100を介して接続することができる。
【0101】
この延長ケーブル100はその両端に、上記接続ガイド凸部92と同一形状の接続ガイド凸部101及び上記接続ガイド凹部91と同一形状の接続ガイド凹部102が設けられている。
【0102】
接続ガイド凸部101には、接続ガイド凸部92と同じ位置にオスピン101aが設けられおり、接続ガイド凹部102には、接続ガイド凹部91と同じ位置にメスピン102aが設けられている。
【0103】
以上のように、筐体ヘッド部81aを筐体握り部81bから分離できるようにし、延長ケーブル100を使用することにより、筐体ヘッド部81aと筐体握り部81bとを延長ケーブル100の長さ分だけ延ばすことができる。
【0104】
従って、筐体ヘッド部81aと筐体握り部81bとを設置する場所の自由度を増すことができる。
【0105】
さらに、補助トリガ端子87を設けているので、補助トリガ端子87を介してデコーダ93にトリガ信号を出力することにより、読取り動作を開始させることができるので、製造ラインにおいて使用をすることもできる。
【0106】
次に、図26を参照して本発明の第3の実施の形態について説明する。図26において、図24と同じ部分には同一番号を付し、その詳細な説明については省略する。図25においては、筐体ヘッド部81aと筐体握り部81bとを分離させ、延長ケーブル100を介して接続するようにしたが、この第3の実施の形態においては、接続ガイド凹部91と接続ガイド凸部92との間に変角アダプタ110を介装させて、筐体ヘッド部81aと筐体握り部81bと変角アダプタ110とを一体的に構成するようにして、筐体ヘッド部81aと筐体握り部81bとがなす角度を調整することができる。
【0107】
変角アダプタ110は、図26に示すように、ほぼ楔形状をしている。そして、接続ガイド凸部92と同一形状をしている接続ガイド凸部111が取り付けられた第1面と接続ガイド凹部91と同一形状をしている接続ガイド凹部112が取り付けられた第2面とのなす角度はΘである。
【0108】
また、接続ガイド凸部111には接続ガイド凸部92に設けられた複数のオスピン92aと同じ位置に複数のオスピン111aが設けられている。さらに、接続ガイド凹部112には接続ガイド凹部91に設けられた複数のメスピン91aと同じ位置に複数のメスピン112aが設けられている。
【0109】
以上のように構成することにより、変角アダプタ110の第1面に設けられた接続ガイド凸部111を筐体ヘッド部81aの下面に設けられた接続ガイド凹部91に装着し、変角アダプタ110の第2面に設けられた接続ガイド凹部112を筐体握り部81bの上面に設けられた接続ガイド凸部92に装着することにより、筐体ヘッド部81aと筐体握り部81bとを、変角アダプタ110を装着する前よりも角度がΘだけ角度を増加させることができる。
【0110】
なお、この第3の実施の形態においては、変角アダプタ110の角度Θは固定であったが、変角アダプタ110の第1面と第2面とがなす角度Θを調整できるようにして、筐体ヘッド部81aと筐体握り部81bとのなす角度を自由に調整することも可能である。
【0111】
次に、本発明の第4の実施の形態について図27及び図28を参照して説明する。この第4の実施の形態は、図19に示すように筐体ヘッド部81aに設けられたシンボルを照らすための照明部32、33の他に、補助照明を設けるようにしている。
【0112】
図27(A)はガンタイプの非接触式コードスキャナを示す斜視図、図27(B)は図27(A)のA−A線に沿った断面図、図28は図27(A)の側面図である。
【0113】
図27(A)において、図14と同じ部分には同一番号を付し、その詳細な説明については省略する。さらに、図23と同じ部分についても、同一番号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0114】
図27(A)に示すように、筐体ヘッド部81aの読取口6を挟んだ両側面には、一対の補助照明120a、120bが設けられている。
【0115】
この補助照明120a、120bは図23において説明した三脚台座84に接続されたコの字状の照明フレーム121の両端部にそれぞれ取り付けられている。
【0116】
また、図27(C)に示すように、スキャナの側面には補助照明コネクタ122が設けられている。この補助照明コネクタ122には、筐体ヘッド部81aに設けられた図示しない二次電池に接続される。
【0117】
そして、補助照明120a、120bを点灯させる場合には、補助照明120a、120bに接続されている補助照明制御線123を補助照明コネクタ122に接続する。
【0118】
以上のように構成することにより、筐体ヘッド部81a内に設けられた照明部32、33だけではシンボルを照明する光量が不足する場合には、補助照明120a、120bを点灯させることにより、シンボルを照明する光量を満たすことができる。
【0119】
次に、図28及び図29を参照して本発明の第5の実施の形態について説明する。図28はガンタイプの非接触式コードスキャナの斜視図、図29(A)は2つの脚部材132、133を引き出して筐体ヘッド部81aを自立させた状態を示す正面図、図29(B)は図29(A)の側面図である。
【0120】
図28において、筐体ヘッド部81aには筐体握り部81bを挟んで溝130、131が刻まれている。そして、この溝130、131には脚部材132、133が収納されている。
【0121】
脚部材132、133はいずれも溝130、131内において回動自在に支持されている。
【0122】
この脚部材131は溝130に設けられた軸132aを中心に回動自在に収納されている。この軸132aは図29(B)に示しておく。
【0123】
以上のように、筐体握り部81bを持たないで、読取り動作を行ないたい場合には、脚部材132及び133を溝130、131から引き出して、図28に示すように脚部材132及び133と筐体握り部81bとでコードスキャナを自立させている。
【0124】
このようにコードスキャナをハンズフリーとすることにより、オペレータの手の疲労を最小限に抑えることができる。
【0125】
この場合において、トリガスイッチ4あるいは補助トリガ端子27を介してトリガ信号を入力することにより、連続読取りを行なうことができる。
【0128】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、筐体ヘッド部と筐体握り部とを分離可能とし、この筐体ヘッド部と筐体握り部との間に変角アダプタを介装させることにより、筐体ヘッド部と筐体握り部との角度を調整することができる。
【0130】
請求項2記載の発明によれば、脚部材を取り出せばハンズフリーで読取り動作を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の各実施の形態に共通するハンディタイプのタッチ式コードスキャナを示す斜視図。
【図2】同ハンディタイプのタッチ式コードスキャナのボディケースを示す正面断面図。
【図3】同ハンディタイプのタッチ式コードスキャナを示す上面図。
【図4】同ハンディタイプのタッチ式コードスキャナ本体及びフードを示す斜視図。
【図5】同ハンディタイプのタッチ式コードスキャナ本体に取付可能な各種フードを示す斜視図。
【図6】同ハンディタイプのタッチ式コードスキャナの要部構成を示す側面断面図。
【図7】同ハンディタイプのタッチ式コードスキャナの読取口周辺の構成を示す側面断面図。
【図8】同ハンディタイプのタッチ式コードスキャナの拡散反射板及び拡散板を示す図。
【図9】同ハンディタイプのタッチ式コードスキャナの要部機能構成を示すブロック図。
【図10】同ハンディタイプのタッチ式コードスキャナの要部機能構成を示すブロック図。
【図11】同ハンディタイプのタッチ式コードスキャナのシェーディング現象を示す図。
【図12】同ハンディタイプのタッチ式コードスキャナのシェーディング補正を示す図。
【図13】同ハンディタイプのタッチ式コードスキャナが行うトリガ割込処理の流れを示す図。
【図14】この発明の各実施の形態に共通するガンタイプの非接触式コードスキャナを示す斜視図。
【図15】同ガンタイプの非接触式コードスキャナの要部構成を示す側面断面図。
【図16】同ガンタイプの非接触式コードスキャナのスポット光の焦点距離を説明するための図。
【図17】同ガンタイプの非接触式コードスキャナのスポット光の焦点距離を説明するための図。
【図18】同ガンタイプの非接触式コードスキャナの2種類のセンサに対応する読取範囲を示す図。
【図19】同ガンタイプの非接触式コードスキャナの要部回路構成を示すブロック図。
【図20】同ガンタイプの非接触式コードスキャナのエリア用及びリニア用の照明部、エリア用及びリニア用のビームスポットLED、トリガスイッチの駆動タイミングを示す図。
【図21】センサユニットの構成を示す図。
【図22】センサユニットの構成を示す図。
【図23】本発明の第1の実施の形態に係わるコードスキャナの垂直断面図。
【図24】本発明の第2の実施の形態に係わるコードスキャナの断面図。
【図25】同第2の実施の形態に係わるコードスキャナに延長コードを接続した状態を示す図。
【図26】本発明の第3の実施の形態に係わるコードスキャナの構成を示す断面図。
【図27】本発明の第4の実施の形態に係わるコードスキャナを示す図。
【図28】本発明の第5の実施の形態に係わるコードスキャナの斜視図。
【図29】同第5の実施の形態に係わるコードスキャナの正面図及び側面図。
【符号の説明】
1…タッチ式コードスキャナ、
4…トリガスイッチ、
6…読取口、
7…フード、
9−1…LED照明部、
9−2,34,35…ビームスポットLED、
11…撮像センサ、
23…CPUユニット、
31…ガンタイプの非接触式コードスキャナ、
32…リニア用照明部、
33…エリア要照明部、
36…エリアセンサ、
81a…筐体、
81b…筐体握り部、
82…光学フレーム、
83…光学ユニット、
84…三脚台座、
85…トリガ信号発生器、
86…オア回路、
87…補助トリガ端子、
91…接続ガイド凹部、
92…接続ガイド凸部、
93…デコーダ、
100…延長ケーブル、
110…変角アダプタ、
120a、120b…補助照明、
121…照明フレーム。
Claims (2)
- 印刷媒体上のシンボルに光を照射し、このシンボルから反射された光の受光量に対応した電気量を出力する光電変換素子から構成された撮像手段と、この撮像手段で撮像された上記シンボルの画像データを記憶する画像メモリと、この画像メモリに記憶された上記シンボルの画像データを復元解読するデコード手段とを筐体に収納し、筐体外部に設けられた外部電源電圧から電源が供給されている手持ち式シンボル読取装置において、
上記筐体のヘッド部に設けられ、上記撮像手段を含む光学ユニットを固定するための光学フレームと、
上記光学フレームに接続された三脚台座と、上記筐体のヘッド部と着脱自在に設けられた上記筐体の握り部と、
上記筐体のヘッド部と上記筐体の握り部のそれぞれに設けられたコネクタユニットと、
上記筐体のヘッド部と上記筐体の握り部にそれぞれ設けられたコネクタユニットとの間に接続される変角アダプタと、
上記筐体の握り部に設けられ、上記読取装置の読取り動作に起動をかけるための補助トリガ端子とを具備し、上記筐体の握り部に設けられたトリガスイッチ及び上記補助トリガ端子を介して入力されるトリガ信号により上記読取装置の読取り動作が開始されることを特徴とする手持ち式シンボル読取装置。 - 印刷媒体上のシンボルに光を照射し、このシンボルから反射された光の受光量に対応した電気量を出力する光電変換素子から構成された撮像手段と、この撮像手段で撮像された上記シンボルの画像データを記憶する画像メモリと、この画像メモリに記憶された上記シンボルの画像データを復元解読するデコード手段とを筐体に収納し、筐体外部に設けられた外部電源電圧から電源が供給されている手持ち式シンボル読取装置において、
上記筐体のヘッド部には、上記筐体を自立させる脚部材が収納されていることを特徴とする手持ち式シンボル読取装置。
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