JP4047378B2 - 卵菌類からのトランスグルタミナーゼ - Google Patents

卵菌類からのトランスグルタミナーゼ Download PDF

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Description

本発明は、鞭毛菌亜門卵菌綱(Oomycetes)から得られうる新規なトランスグルタミナーゼ調製物、フィトフトーラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)、CBS 618.94又はIFO30474由来の新規のトランスグルタミナーゼ、該トランスグルタミナーゼ酵素をコードするDNA構成物、前記新規のトランスグルタミナーゼ及び前記新規のトランスグルタミナーゼ調製物を生産する方法、ゲル又は蛋白質ゲル化組成物を生産するための方法、並びにそれらの使用に関する。
発明の背景
トランスグルタミナーゼは、ペプチド結合グルタミン残基のγ−カルボキシアミド基がアシル供与体であるアシル転移反応を触媒することができる酵素である。種々の化合物の第1アミノ基は、次のペプチド結合グルタミン酸の単置換されたγ−アミドの形成を伴うアシル受容体として機能し得る。ペプチド鎖中のリシン残基のε−アミノ基がアシル受容体として作用する場合、トランスグルタミナーゼは細胞内又は細胞間ε−(γ−Glu)−Lys架橋を形成する。
このペプチド架橋活性は、蛋白質のゲル化、蛋白質の抗原性の減少、穀粉のベーキングの質の改良、蛋白質脂肪及び水からのペーストタイプの食物材料の生産、ミルク濃縮物からのチーズの調製、切り取った肉製品の結合、食物蛋白質の風味及び組織の改良、ゼリーの生産、ゲル化粧品等を含む種々の工業的目的に役立つ。
広範囲のトランスグルタミナーゼが動物及び植物から単離され、キャラクタライズされている。動物由来TGaseはCa2+依存性であり、しばしば多重サブユニット酵素である。最も広く用いられる哺乳動物トランスグルタミナーゼ、FXIIIaは大量に得るのが難しく、これにより高価である抑制された産物であり、それゆえ全ての適用に役立つわけではない。
US 5,156,956に開示されるストレプトベルチシリア(Streptoverticillia)及びUS 5,252,469に開示される関連する種からのCa2+依存性TGaseを含むいくつかの微生物のTGaseが開示されている。
振とうフラスコ及び発酵槽における微生物のトランスグルタミナーゼの収率は、他の工業的な酵素に見られる収率よりはるかに低い。これにより、新しい高収率で生産するものを含むより優れた生産方法が必要とされる。以前に、この目的は、大腸菌、S.セレビシアエ(S. cerevisiae)及びS.リビダンス(S. lividans)におけるクローニング及び発現のために慣用的な組換えDNA技術を適用することにより行われた(Washizu et al.;Tahekana et al.;Takagi et al.)が、成功しなかった。
Kleinらは、全分子量77kDaを有するホモダイマーである粘菌フィサルム・ポリセファルム(Physarum polycephalum)からのトランスグルタミナーゼを見い出し、部分的にキャラクタライズした。JP60-78783公開公報は、蛋白質ゲル化のためのこのトランスグルタミナーゼの使用に関する。しかしながら、粘菌が大規模工業発酵に不適切であることは公知である。更に、フィサルムは真菌でない;それは変形菌類(Myxomycetes)に属する(Entrez NIHデータベース、current version January 1996)。分類学的に、卵菌類、変形菌類及び真菌門(真菌)の唯一の共通の特徴は、それら全てがミトコンドリアを有する真核生物であることである。
本発明の目的は、新規のトランスグルタミナーゼ、新規のトランスグルタミナーゼ調製物、工業目的のためにトランスグルタミナーゼが単独又は他の酵素と組み合わせてのいずれかで用いられ得る従来可能であったより優れた収率かつより高い純度でトランスグルタミナーゼ又はトランスグルタミナーゼ調製物を生産するための方法を提供することである。
発明の概要
驚くことに、卵菌類に属する生物がトランスグルタミナーゼを産生し、これらのケノサイト形成性生物を増殖させることにより高レベルの発現が達成され得ることが見い出された。
特に、ツユカビ目(Peronosporales)、フィチアセアエ(Pythiaceae)科、並びにフィチウム(Phythium)及びフィトフトーラ(Phytophthora)属に属する単離体を含む卵菌綱に属する単離体は、前例のない大量のトランスグルタミナーゼを発現することが示された。
従って、本発明は、卵菌綱のトランスグルタミナーゼ産生株を培養することにより生産され得るトランスグルタミナーゼ調製物に、そして卵菌綱のトランスグルタミナーゼ産生株由来の新規のトランスグルタミナーゼに関する。好ましくは、本発明の新規のトランスグルタミナーゼ及びトランスグルタミナーゼ調製物は、卵菌綱に属するトランスグルタミナーゼ産生株から得られ、又はそれから生産され得る。
更に、本発明は、フィトフトーラ・カクトルム(Phytophthora cactorum),CBS 618.94又はIFO30474、フィトフトーラ・クリプトゲア(Phytophthora cryptogea)、CBS 651.94、フィチウム・ペリイルム(Pythium periilum)(又はP.ペリプロクム(P. periplocum)、CBS 620.94、フィチウム・イレグラレ(Pythium irregulare)、CBS 701.95、フィチウム(Pythium)種、CBS 702.95、フィチウム・インテルメジウム(Pythium intermedium)、CBS 703.95、フィチウム種、CBS 704.95、フィチウム・ウルチムム(Pythium ultimum)、CBS 705.95から選択される種由来の又はそれらから産生され得る親トランスグルタミナーゼ又はそれらの機能的アナログに関する。
本発明は、卵菌綱に属する株、好ましくはツユカビ目(Peronosporales)、ミズカビ目(Sprolegniales)、フシミズカビ目(Leptomitales)及びクサリフクロカビ目(Lagenidiales)、に属する株、更に好ましくはフィチアセアエ(Pythiaceae)、ペロノスポラセアエ(Peronosporaceae)、サプロレグニアセアエ(Saprolegniaceae)、レプトミタセアエ(Leptomitaceae)、リフィジアセアエ(Rhiphidiaceae)及びラゲニジアセアエ(Lagenidiaceae)から選択される科に属する株、特にフィチウム(Pythium)及びフィトフトーラ(Phytophthora)から選択される属に属する株を、適切な培地中で培養することにより、本発明によるトランスグルタミナーゼを生産するための方法にも関する。
更に、本発明は、驚くことに、トランスグルタミナーゼ活性を示す卵菌類フィトフトーラ・カクトルムの株からDNA配列を単離、キャラクタライズすることに成功し、それにより組換えトランスグルタミナーゼを調製することが可能になった。
従って、更に他の態様において、本発明はトランスグルタミナーゼ活性を示す酵素をコードするDNA配列を含むDNA構成物であって、前記DNA配列が、
a)配列番号:1に示されるDNA配列、及び/又は大腸菌DSM10256中のプラスミドから得られうるDNA配列又は
b)i)配列番号:1に示されるDNA配列及び/又は大腸菌DSM10256中のプラスミドから得られうるDNA配列と相同であり、又は
ii)配列番号:1に示されるDNA配列及び/又は大腸菌DSM10256
中のプラスミドから得られうるDNA配列と同じオリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイズし、又は
iii)配列番号:1に示されるDNA配列及び/又は大腸菌DSM10256中のプラスミドから得られうるDNA配列を含むDNA配列によりコードされるポリヌクレオチドと相同であるポリヌクレオチドをコードし、又は
iv)配列番号:1に示されるDNA配列及び/又は大腸菌DSM10256中のプラスミドから得られうるDNA配列によりコードされる精製されたトランスグルタミナーゼに対して生ずる抗体と免疫学的に反応するポリペプチドをコードする
配列番号:1に示されるDNA配列及び/又は大腸菌DSM10256中のプラスミドから得られうるDNA配列のアナログ
を含むことを特徴とするDNA構成物に関する。
配列番号:1に示されるDNA配列は大腸菌DSM10256中のプラスミドから得られうるDNA配列と同一であると信じられる。
大腸菌株は、ブタペスト条約に従って、DSM-Deutshe Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH Maascheroder Weg 1b, D-38125 Braunschweig, Germanyに1995年9月14日に寄託番号DSM10256下で寄託した。
他の態様において、本発明は、本発明のトランスグルタミナーゼ又はトランスグルタミナーゼ調製物に蛋白質の基質を接触させることを含む蛋白質を架橋する方法に関する。
更に他の態様において、本発明は、穀粉、焼いた製品、肉製品、魚製品、化粧品、チーズ、ミルク製品、ゲル化食物製品及び皮の仕上げにおけるトランスグルタミナーゼ又はトランスグルタミナーゼ調製物の使用に関する。
発明の詳細な記載
本明細書及び請求の範囲において、“トランスグルタミナーゼ”という言葉は、ペプチド結合グルタミン残基のγ−カルボキシアミド基がアシル供与体であるアシル転移反応を触媒することができる酵素として理解されることを意図する。
本文脈において、“由来”又は“得られうる”という言葉は、問題の生物の株により生産されるトランスグルタミナーゼばかりでなく、このような株から単離されたDNA配列によりコードされ、前記DNA配列で形質転換された宿主生物中で生産されたトランスグルタミナーゼも示すことを意図する。更に、その言葉は、合成及び/又はcDNA源のDNA配列によりコードされ、問題のトランスグルタミナーゼの同定する特徴を有するトランスグルタミナーゼを示すと意図される。
トランスグルタミナーゼは、与えられた微生物により産生された酵素系において発生する構成物であり得る。ここでこのような酵素系は、大部分が、いくつかの異なる酵素構成物を含む。本明細書及び請求の範囲において、このような少なくとも1つのトランスグルタミナーゼ構成物を含む酵素系は、“トランスグルタミナーゼ調製物”と呼ばれる。
あるいは、トランスグルタミナーゼは、単一の構成物、即ち与えられた微生物により産生された酵素系において通常発生する他の酵素構成物を本質的に含まない構成物であって、前記単一の構成物が組換え構成物、即ち該単一の構成物をコードするDNA配列のクローニング、並びに次の該DNA構成物での細胞形質転換及び宿主中での発現により産生される構成物であり得る。宿主は、好ましくは異種の宿主であるが、該宿主は、特定の条件下で同種の宿主であり得る。組換えトランスグルタミナーゼは、当業者に慣用的である標準的技術に従ってクローニングされ、発現され得る。
本発明によれば、ネイティブ又は未修飾のトランスグルタミナーゼは、微生物源のものであり得、特に卵菌綱に属する株から得られうるものである。
卵菌綱は、ツユカビ目、ミズカビ目、フシミズカビ目及びクサリフクロカビ目を含む。
ツユカビ目は、フィチアセアエ、ペロノスポラセアエ、ペロノフィトフトーラセアエ(Peronophytophthoraceae)及びアルブギナセアエ(Albuginaceae)科を含む。
ミズカビ目は、サプロレグニアセアエ、エクトロゲルラセアエ(Ectrogellaceae)、トラウストキトリアセアエ(Thraustochytriaceae)、ハリフトラセアエ(Haliphthoraceae)及びレプトレグニエラセアエ(Leptolegniellaceae)科を含む。
フシミズカビ目は、レプトミタセアエ及びリフィジアセアエ科を含む。
クサリフクロカビ目は、ラゲニジアセアエ、オルピジアセアエ(Olpidiaceae)及びシロルピジアセアエ(Sirolpidiaceae)科を含む。
分類学的に卵菌綱に属する全ての目及び全ての科は、トランスグルタミナーゼ産生株を含むと考えられる。この点において、ペロノフィトフトーラセアエ、アルブギナセアエ、エクトロゲルラセアエ、トラウストキトリアセアエ、ハリフトラセアエ、レプトレグニエラセアエ、オルピジアセアエ及びシロルピジアセアエ科は少し、そしてしばしば高度に詳説される。これにより、フィチアセアエ、ペロノスポラセアエ、サプロレグニアセアエ、レプトミタセアエ、リフィジアセアエ及びラゲニジアセアエが卵菌類の代表であると考えられるべきである。
好ましい実施形態において、本発明のトランスグルタミナーゼ調製物は、分類学的にフィチアセアエ科、好ましくはフィチウム属又はフィトフトーラ属、更に好ましくはフィチウム・プリングシェイム(Pythium Pringsheim)(Waterhouse)属の下位区分又はフィトフトーラ・デバリー(Phytophthora deBary)(Newhook, Waterhouse and Stamps)属の下位区分に属するトランスグルタミナーゼ産生株により産生され得る。以下に、フィチウム属の全ての下位区分(I〜III)及びフィトフトーラ属の全ての下位区分(I〜VI)の例を示す。フィチウム属のトランスグルタミナーゼ産生種の例は、
I)P.イレグラレ(P. irregulare),CBS 701.95;
IIA1)P.ジスソトクム(P. dissotocum);
IIA2)P.ペリイルム(P. periilum)(又はP.ペリプロクム(P. periplocum));P.トルロスム(P. torulosum);P.アファニデルマトゥム(P. aphanidermatum);好ましくはP.ペリイルム(P. periilum)(又はP.ペリプロクム(P. periplocum)),CBS 620.94;
IIB)P.ウルチムム(P. ultimum),CBS 705.95;
III)P.インテルメジウム(P. intermedium),CBS 703.95である。フィトフトーラ属のトランスグルタミナーゼ産生種の例は、
I)P.カクトルム(P. cactorum);好ましくはP.カクトルム(P. cactorum),CBS 618.94及びIFO 30474。
II)P.パルミボーラ(P. palmivora);
III)P.ポリ(P. porri);
IV)P.インフェスタンス(P. infestans);
V)P.メガスペルマ(P. megasperma);
VI)P.クリプトゲア(P. cryptogea);及びP.シンナモミ(P. cinnnamomi);好ましくはP.クリプトゲア(P.cryptogea),CBS 651.94
である。
他の好ましい実施形態において、本発明のトランスグルタミナーゼ調製物は、分類学的にペロノスポラセアエ科好ましくはプラスモパラ(Plasmopara)属、更に好ましくは、プラスモパラ・ハルステジイ(Plasmopara halstedii)に属するトランスグルタミナーゼ産生株により産生され得る。
更に他の好ましい実施形態において、本発明のトランスグルタミナーゼ調製物は、分類学的にサプロレグニアセアエ科、好ましくはアキルヤ(Achlya)、サプロレグニア(Saprolegnia)及びアファノマイセス(Aphanomyces)属から選択される属に属するトランスグルタミナーゼ産生株により産生され得る。
更に他の好ましい実施形態において、本発明のトランスグルタミナーゼ調製物は、分類学的にレプトミタセアエ科、好ましくはアポダキリヤ(Apodachlya)及びレプトミトゥス(Leptomitus)属から選択される属に属するトランスグルタミナーゼ産生株により生産され得る。
更に他の好ましい実施形態において、本発明のトランスグルタミナーゼ調製物は、分類学的にリフィジアセアエ科、好ましくはアクアリンデレラ(Aqualinderella)及びリフィジウム(Rhiphidium)属から選択される属に属するトランスグルタミナーゼ産生株により産生され得る。
更に他の好ましい実施形態において、本発明のトランスグルタミナーゼ調製物は、分類学的にラゲニジアセアエ、好ましくはラゲニジウム(Lagenidium)及びオルピジオプシス(Olpidiopsis)属から選択される属に属するトランスグルタミナーゼ産生株により産生され得る。
本発明の好ましい態様において、新規のトランスグルタミナーゼは、フィチウム又はフィトフトーラからなる属の群、更に好ましくはフィチウム・ペリイルム(又はP.ペリプロクム)、フィチウム・イレグラレ、フィチウム種、フィチウム・ウルチムム、フィチウム・インテルメジウム、フィトフトーラ・カクトルム及びフィトフトーラ・クリプトゲア種、特に寄託番号CBS 620.94で1994年12月20日にCentraalbureau voor Schimmelcultures, Oosterstraat. 1, NL-3742 SK Baarn, The Netherlandsに寄託されたフィチウム・ペリイルム(又はP.ペリプロクム);1994年12月20日に寄託番号CBS 618.94でCentraalbureau voor Schimmelculturesに寄託され(1995年10月19日に再寄託され)、先に寄託番号IFO30474でInstitute for Fermentation, Osakaに寄託されたフィトフトーラ・カクトルム;寄託番号CBS 651.94で1994年12月27日にCentraalbureau voor Schimmelculturesに寄託されたフィトフトーラ・クリプトゲア;寄託番号CBS 701.95で1995年10月19日にCentraalbureau voor Schimmelculturesに寄託されたフィチウム・イレグラレ;寄託番号CBS 702.95で1995年10月19日にCentraalbureau voor Schimmelculturesに寄託されたフィチウム種;寄託番号CBS 703.95で1995年10月19日にCentraalbureau voor Schimmelculturesに寄託されたフィチウム・インテルメジウム;寄託番号CBS 704.95で1995年10月19日にCentraalbureau voor Schimmelculturesに寄託されたフィチウム種;寄託番号CBS 705.95で1995年10月19日にCentraalbureau voor Schimmelculturesに寄託されたフィチウム・ウルチムムの種から選択される種により得られ得、又はそれらから得られうる。ここで、全ての寄託はブタペスト条約下のものである。
トランスグルタミナーゼ構成物は、同種又は異種の宿主のいずれかから得られうる。好ましくは、その構成物は同種である。しかしながら、高度に精製されたトランスグルタミナーゼに対して発生する抗体と免疫学的に反応し、特定の微生物から得られる異種構成物も好ましい。
有利には、フィチウム及びフィトフトーラ属の株から得られうる親トランスグルタミナーゼが用いられ得る。
好ましい実施形態において、親トランスグルタミナーゼは、フィトフトーラ・カクトルム、CBS 618.94/IFO30474、トランスグルタミナーゼ;フィチウム・ペリイルム(又はP.ペリプロクム)、CBS 620.94、トランスグルタミナーゼ;フィチウム・イレグラレCBS 701.95、トランスグルタミナーゼ;フィチウム種、CBS 702.95、トランスグルタミナーゼ;フィチウム・インテルメジウム、CBS 703.95、トランスグルタミナーゼ;フィチウム種、CBS 704.95、トランスグルタミナーゼ;フィチウム・ウルチムム、CBS 705.95、トランスグルタミナーゼ及びフィトフトーラ・クリプトゲア、CBS 651.94、トランスグルタミナーゼからなる群から選択されるか;又は
(i)前記親トランスグルタミナーゼのアミノ酸配列と少なくとも40%、好ましくは少なくとも60%、特に74%超の相同性を有するアミノ酸配列を含み、
(ii)前記親トランスグルタミナーゼに対して生ずる抗体と反応し、及び/又は
(iii)前記親トランスグルタミナーゼをコードするDNA配列と同じプローブとハイブリダイズするDNA配列によりコードされる
前記いずれかの親トランスグルタミナーゼの機能的アナログである。
アナログの特徴i)は、第2の配列から第1の配列の起源を示すアナログと親トランスグルタミナーゼとの間の同一性の程渡を示す
ことを意図する。特に、ポリペプチドは、各々のアミノ酸配列の比較が45%,50%,55%,60%,65%,70%,74%,80%,85%,90%又は95%を超えるような約40%超の同一性を示すなら、親トランスグルタミナーゼと相同であると考えられる。配列比較は、Lipman and Pearson(1985)により記載されるもののような周知のアルゴリズムにより行われ得る。
親トランスグルタミナーゼのアナログの更なる特徴ii)及びiii)は次のように決定され得る:
特徴ii)即ち免疫交差反応性は、親トランスグルタミナーゼの少なくとも1つのエピトープに対して発生する又はそれと反応する抗体を用いてアッセイされ得る。モノクローナル又はポリクローナルのいずれかであり得る抗体は、例えばHudson et al., 1989に記載されるように、当該技術で周知である方法により生産され得る。免疫交差反応性は、当該技術で周知であるアッセイを用いて決定され得る。その例は、例えばHudson et al., 1989に記載されるようなウエスタンブロッティング又は放射免疫拡散アッセイである。
先に規定される特徴iii)に従うアナログのキャラクタリゼーションに用いられるプローブは、適切には、親トランスグルタミナーゼの全部又は部分的なヌクレオチド又はアミノ酸配列に基づいて調製され得る。DNA配列がハイブリダイズするのを許容するいずれかの適切な条件下でハイブリダイゼーションが行われ得る。例えば、このような条件は、例えば、5×SSC中に予め浸漬し、5×SSC,5×Denhardt's溶液、0.5%SDS及び100μg/mlの変性音波処理サケ精子DNAの溶液中に約45℃で1時間、プレハイブリダイズした後、32P−dcTP−標識プローブが補給された同じ溶液中で約45℃で12時間、ハイブリダイズすること、又は例えばSambrook et al., 1989により記載される他の方法を含む特定条件下でのハイブリダイゼーションである。
本文脈において、配列番号:1に示されるDNA配列の“アナログ”は、請求項27の特徴i)〜iv)のいずれか又は全てを有するトランスグルタミナーゼ活性を示す酵素をコードするいずれかのDNA配列を示すことを意図する。アナログDNA配列は、
a)例えば本明細書に記載される手順を用いて、配列番号:1に示されるDNA配列に基づいてトランスグルタミナーゼ活性を有する酵素を産生する他の又は関連するく例えば同じ)生物から単離され得、例えば本明細書に示されるDNA配列を含むDNA配列の対立遺伝子又は種変異体であり、
b)例えばDNA配列によりコードされたトランスグルタミナーゼの他のアミノ酸配列を生じさせず、その酵素の産生のために意図されたDNA宿主生物のコドン使用に対応するヌクレオチド置換の導入により、又は異なるアミノ酸配列を生じさせ得るヌクレオチド置換の導入により、配列番号:1に示されるDNA配列に基づいて作製され得る。しかしながら、後者の場合、アミノ酸変換は、好ましくは蛋白質のホールディングもしくは活性に大きな影響を与えない保存性アミノ酸置換;例えば1〜約30アミノ酸の小さな欠失;アミノ末端メチオニン残基のような小さなアミノもしくはカルボキシル末端伸長;約20〜25残基までの小さなリンカーペプチド;又はポリヒスチジントラクト、抗原性エピトープもしくは結合ドメインのような精製を容易にする小さな伸長である小さな性質のものである。一般的に、Ford et al., Protein Expression and PuriPication 2:95〜107, 1991を参照のこと。保存性置換の例は(アルギニン、リジン、ヒスチジンのような)塩基性アミノ酸、(グルタミン酸及びアスパラギン酸のような)酸性アミノ酸、(グルタミン及びアスパラギンのような)極性アミノ酸、(ロイシン、イソロイシン、バリンのような)疎水性アミノ酸、(フェニルアラニン、トリプトファン、チロシンのような)芳香族アミノ酸及び(グリシン、アラニン、セリン、トレオニン、メチオニンのような)小さなアミノ酸である。
このような置換が、分子の機能に重大な領域の外側で行われ得、なお活性ポリペプチドを生ずることは当業者に明らかであろう。本発明のDNA構成物によりコードされるポリペプチドの活性に本質的であり、それゆえ好ましくは置換されないアミノ酸は、部位特異的変異誘発又はアラニンスキャニング変異誘発のような当該技術で周知である手順に従って同定され得る(Cunningham and Wells, Science 244, 1081〜1085, 1989)。後者の技術において、変異は分子中の残基毎に導入され、その結果生ずる変異分子は、分子の活性に重大であるアミノ酸残基を同定するために生物(即ちトランスグルタミナーゼ)活性についてテストされる。基質−酵素相互作用の部位は、核磁気共鳴、結晶学又はホトアフィニティーラベリングのような技術により決定されるように、結晶構造の分析によっても決定され得る。例えばde Vos et al., Science 255:306-312, 1992;Smith et al., J. Mol. Biol. 224:899-904, 1992;Wlodaver et al., FEBS Lett. 309:59-64, 1992を参照のこと。
先の又は請求項27のi)に言及される相同性は、第2の配列からの第1の配列の由来を示す2つの配列間の同一性の程度として決定される。相同性は、適切にはGCGプログラムパッケージ(Needleman, S. B. and Wunsch, C. D., Journal of Molecular Biology, 48:443〜453, 1990)に供されるGAPのような当該技術で周知であるコンピュータープログラムにより決定され得る。DNA配列比較のための次のセッティング:5.0のGAPクリエーションペナルティ及び0.3のGAPエクステンションペナルティでGAPを用いてDNA配列のコーディング領域は、配列番号:1に示されるDNA配列のコーディング領域と好ましくは少くとも40%、更に好ましくは少くとも50%、更により好ましくは少くとも60%、より好ましくは少くとも70%、より好ましくは少くとも74%、更により好ましくは少くとも80%、特に少くとも90%の同一性の程度を示す。
先又は請求項27のii)に言及されるハイブリダイゼーションは、アナログ配列が、後に材料及び方法セクションで詳細に記載される特定の条件下でトランスグルタミナーゼ酵素をコードするDNA配列と同じプローブにハイブリダイズすることを示すことを意図する。通常、アナログDNA配列は、本発明のトランスグルタミナーゼをコードする配列番号:1に示されるDNA配列と、少くとも70%、少くとも75%、少くとも80%、少くとも85%、少くとも90%、更に少くとも95%相同であるように、そのDNA配列と高度に相同である。
先の又は請求項27のiii)に言及される相同性は、第2の配列からの第1の配列の由来を示す2つの配列間の同一性の程度として決定される。相同性は、適切にはGCGプログラムパッケージ(Needleman, S. B. and Wunsch, C. D., Journal of Molecular Biology, 48:443〜453, 1990)に供されるGAPのような当該技術で周知であるコンピュータープログラムにより決定され得る。ポリペプチド配列比較のための次のセッティング:3.0のGAPクリエーションペナルティ及び0.1のGAPエクステンションペナルティでGAPを用いて相同DNA配列によりコードされるポリペプチドは、配列番号:1に示されるDNA配列を含むDNA構成物によりコードされる酵素と好ましくは少くとも70%、更に好ましくは少くとも75%、更により好ましくは少くとも80%、特に少くとも90%の同一性の程度を示す。
先又は請求項27のiv)の特徴に関して、株CBS 618.94から単離されたDNA配列によりコードされ、前記DNA配列で形質転換された宿主生物中で産生され、又は株CBS 618.94により産生されたトランスグルタミナーゼを示すことを意図する。免疫学的反応性は、以下の材料及び方法セクションに記載される方法により決定され得る。
更なる態様において、本発明は、本発明のDNA構成物を有する発現ベクター、前記DNA構成物又は発現ベクターを含む細胞、並びにトランスグルタミナーゼ活性を示す酵素を生産する方法であって、該方法が前記酵素の産生を許容する条件下で前記細胞を培養し、そしてその培養物から前記酵素を回収することを含むことを特徴とする方法に関する。
なお更なる態様において、本発明は、トランスグルタミナーゼ活性を示す酵素であって、該酵素が、
a)本発明のDNA構成物によりコードされ、
b)本発明の方法により生産され、及び/又は
c)配列番号:1に示されるDNA配列によりコードされた精製されたトランスグルタミナーゼに対して発生する抗体と免疫学的に反応する
ことを特徴とする酵素に関する。
先のc)に言及されるトランスグルタミナーゼは、株フィトフトーラ・カクトルム、CBS 618.94から単離されたDNA配列によりコードされ得、そして前記DNA配列で形質転換された宿主生物中で産生され得るか、又は株CBS 618.94により産生され得る。
トランスグルタミナーゼ活性を示す酵素をコードする本発明のDNA配列は、
−適切なベクター内でフィトフトーラ・カクトルムからのDNAライブラリーをクローニングし、
−適切なイースト宿主細胞を前記ベクターで形質転換し、
−適切な条件下で前記宿主細胞を培養して前記DNAライブラリー中のクローンによりコードされるいずれかの関心の酵素を発現させ、
−前記クローンにより産生された前記酵素のいずれかのトランスグルタミナーゼ活性を決定することにより、陽性クローンについてスクリーニングし、
−前記クローンから、前記酵素をコードするDNAを単離することを含む一般的方法により単離され得る。
一般的な方法は、その内容が引用により本明細書に組み込まれるWO94/14953に更に開示される。スクリーニング方法のより詳細な記載は以下の実施例5に示される。
前記酵素をコードするDNA配列は、例えば、フィトフトーラ・カクトルムのcDNAライブラリーをスクリーニングし、そしてトランスグルタミナーゼ活性を発現するクローンについて選択することにより、又は大腸菌DSM10256から単離され得る。次に適切なDNA配列は例えば実施例5に記載されるような標準的な手順によって、クローンから単離され得る。
相同な酵素をコードするDNA配列、即ちアナログDNA配列は他の微生物から得られうることが予想される。例えば、DNA配列はフィチウムの株のような他の真菌のcDNAライブラリーを同様にスクリーニングすることにより得られうる。
あるいは、本発明のトランスグルタミナーゼをコードするDNAは、公知の手順に従って、便利には、本明細書に開示されるDNA配列に基づいて調製された合成オリゴヌクレオチドプローブの使用により、先に言及される生物のいずれかのような適切なソースからDNAから単離され得る。例えば、適切なオリゴヌクレオチドプローブは、配列番号:1に示されるヌクレオチド配列又はそのいずれかのサブ配列に基づいて調製され得る。
次にDNA配列は組換え発現ベクター内に挿入され得る。これは、便利には組換えDNA手順が行われ得るいずれかのベクターであり得、ベクターの選択はしばしば、その中に導入されるべき宿主細胞によるだろう。これによりベクターは、自己複製ベクター、即ち染色体外物として存在し、その複製が染色体の複製と独立しているもの、例えばプラスミドであり得る。あるいは、ベクターは、宿主細胞内に導入された時、宿主細胞ゲノム内に一体化され、その中に一体化された染色体と一緒に複製されるものであり得る。
ベクターにおいて、トランスグルタミナーゼをコードするDNA配列は、適切なプロモーター及びターミネーター配列に作用的に結合されるべきである。プロモーターは、選択された宿主細胞中で転写活性を示すいずれかのDNA配列であり得、宿主細胞に同種又は異種のいずれかの蛋白質をコードする遺伝子から得られうる。トランスグルタミナーゼをコードするDNA配列、プロモーター及びターミネーター各々を連結し、それらを適切なベクター内に挿入するのに用いられる手順は当業者に公知である(例えばSambrook et al., 1989)。
本発明の酵素をコードするDNA配列で形質転換される宿主細胞は、好ましくは真核細胞、特にイースト又は糸状菌細胞のような真菌細胞である。特にその細胞は、アスペルギルス(Aspergillus)又はトリコデルマ(Trichoderma)の種、最も好ましくはアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)又はアスペルギルス・ニゲル(Aspergillus niger)に属し得る。真菌細胞は、プロトプラスト形成及び該プロトプラストの形質転換の後、それ自体周知である方法で細胞壁を再生することを含む方法により形質転換され得る。宿主微生物としてのアスペルギルスの使用は、その内容が引用により本明細書に組み込まれる(Novo Nordisk Alsの)EP 238 023に記載される。宿主細胞は、イースト細胞、例えばサッカロマイセス(Saccharomyces)の株、特にサッカロマイセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス・クルイベリ(Saccharomyces kluyveri)又はサッカロマイセス・ウバルム(Saccharomyces uvarum)、スキゾサッカロマイセス・ボンベ(Schizosaccharomyces pombe)のようなスキゾサッカロマイセス(Schizosaccharomyces)種の株、ハンセヌラ(Hansenula)種、ピキア(Pichia)種、ヤロビア・リポライチカ(Yarrowia lipolytica)のようなヤロビア(Yarrowia)種又はクルイベロマイセス・ラクチス(Kluyveromyces lactis)のようなクルイベロマイセス(Kluyveromyces)種の株でもあり得る。
更なる態様において、本発明は、本発明による酵素を生産する方法であって、前記酵素をコードするDNA配列で形質転換された適切な宿主細胞を酵素の産生を許容する条件下で培養し、そして結果として生ずる酵素をその培養物から回収することを特徴とする方法に関する。
形質転換された宿主細胞を培養するのに用いられる培地は、問題の宿主細胞を増殖させるのに適したいずれかの慣用的な培地であり得る。発現されたトランスグルタミナーゼは、便利には、培養培地内に分泌され得、遠心又はろ過により培地から細胞を分離し、硫酸アンモニウムのような塩により培地の蛋白質構成物を沈殿させ、次にイオン交換クロマトグラフィー又はアフィニティークロマトグラフィー等のようなクロマトグラフィー手順を行うことを含む公知の手順によって、そこから回収され得る。
フィトフトーラ・カクトルムからのトランスグルタミナーゼ酵素のクローニング及び発現
材料及び方法
寄託された生物:シャトルベクターpYES 2.0中に本発明のトランスグルタミナーゼをコードする全長のDNA配列を含むプラスミドを含む大腸菌DSM10256。
イースト株:用いたサッカロマイセス・セレビシアエ株は、W3124(MAT α;ura 3-52;leu2-3, 112;his 3-D200;pep 4-1137;prcl::HIS3;prbl::LEU2;cirt)であった。
プラスミド:アスペルギルス発現ベクターpHD414は(EP238023に記載される)プラスミドp775の誘導体である。pHD414の作製は、WO93/11249に更に記載される。
pYES 2.0(Invitrogen)
配列番号:1に示されるDNA配列の単離:
本発明のトランスグルタミナーゼをコードする配列番号:1に示されるcDNA配列を含む全長のDNA配列は、当該技術で周知である方法(Sambrook et al.)によりプラスミドDNAの抽出により寄託された生物大腸菌DSM10256から得られうる。
全RNAの抽出を、グアニジウムチオシアネートで行い、次に5.7MCsClクッションを通しての超遠心を行い、そしてポリ(A)+RNAの単離をWO94/14953に記載される手順を用いるオリゴ(dt)−セルロースアフィニティークロマトグラフィーにより行った。
cDNA合成:二本鎖cDNAを、F. S. Hagen(pers. comm.)により開発されたヘアピン改良を用いるRNaseH法(Gubler and Hoffman, Sambrook et al.)により5μgのポリ(A)+RNAから合成した。ポリ(A)+RNA(DEPC処理水5μl中5μg)をプレシリコン処理されたRNase無含有エッペンドルフチューブ中で8分間、70℃に加熱し、氷上で消光し、最終容量50μlで、1mMのdATP,dGTP及びdTTP並びに0.5mMの5−メチル−dCTP(Pharmacia),40ユニットのヒト胎盤リボヌクレアーゼインヒビター(RNasin, Promega),1.45μgのオリゴ(dT)18−Not Iプライマー(Pharmacia)並びに1000ユニットのSuper Script II RNaseH逆転写酵素(Bethesda Research Laboratories)を含む逆転写酵素緩衝液(50mM Tris−Cl, pH8.3, 75mM KCl, 3mM MgCCl2, 10mM DTT, Bethesda Research Laboratories)と組み合わせた。第1の鎖のcDNAを1時間、45℃で反応混合物をインキュベートすることにより合成した。合成の後、mRNA:cDNAハイブリッド混合物を製造元の説明書に従ってMicroSpin S-400 HR(Pharmacia)スピンカラムを通してゲルろ過した。
ゲルろ過の後、そのハイブリッドを200μMの各々のdNTP,60ユニットの大腸菌DNAポリメラーゼI(Pharmacia),5.25ユニットRNaseH(Promega)及び15ユニットの大腸菌DNAリガーゼ(Boehringer Mannheim)を含む250μlの第2の鎖の緩衝液(20mM Tris−Cl, pH7.4, 90mM KCl, 4.6mM MgCl2, 10mM(NH42SO4, 0.16mM β NAD+)中に希釈した。第2の鎖のcDNA合成を、16℃で2時間、更に25℃で15分反応チューブをインキュベートすることによって行った。その反応を、最終濃度20mMにEDTAを加えて停止し、次にフェノール及びクロロホルム抽出を行った。
ヤエナリ(Mung bean)ヌクレアーゼ処理:2容量の96%EtOH, 0.2容量の10M NH4Acを加えることにより二本鎖cDNAを12時間、−20℃で沈殿させ、遠心により回収し、70%EtOH中で洗浄して乾燥し、25ユニットのヤエナリヌクレアーゼ(Pharmacia)を含む30μlのヤエナリヌクレアーゼ緩衝液(30mM NaAc, pH4.6, 300mM NaCl, 1mM ZnSO4, 0.35mM DTT,2%グリセロール)中に再懸濁した。一本鎖ヘアピンDNAを、30分間、30℃でその反応物をインキュベートすることによりとって、次に70μlの10mMのTris−Cl, pH7.5, 1mM EDTAを加え、フェノール抽出し、そして30分間、氷上で2容量の96%EtOH及び0.1容量の3M NaAc, pH5.2で沈殿させた。
T4 DNAポリメラーゼでの平滑断端化:二本鎖cDNAを遠心により回収し、0.5mMの各々のdNTP及び5ユニットのT4 DNAポリメラーゼ(New England Biolabs)を含む30μlのT4 DNAポリメラーゼ緩衝液(20mM Tris−acetate, pH87.9, 10mM MgAc, 50mM KAc,1mM DTT)中で、1時間、16℃でその反応混合物をインキュベートすることにより平滑断端化した。その反応を最終濃度20mMにEDTAを加えて停止し、次にフェノール及びクロロホルム抽出し、2容量の96%EtOH及び0.1容量の3M NaAc pH5.2を加えることにより−20℃で12時間、沈殿させた。
アダプター連結、NotI消化及びサイズ選択:
フィル・イン(fill−in)反応の後、cDNAを遠心により回収し、70%EtOH中で洗浄し、乾燥させた。そのcDNAペレットを2.5μgの非パリンドロームBstX Iアダプター(Invitrogen)及び30ユニットのT4リガーゼ(Promega)を含む25μlの連結緩衝液(30mM Tris−HCl, pH7.8, 10mM MgCl2, 10mM DTT, 0.5mM ATP)中に再懸濁し、12時間、16℃でインキュベートした。その反応を、20分間、65℃に加熱することにより停止し、次に5分間、氷上で冷却した。アダプター連結されたcDNAを、20μlの水、5μlの10×NotI制限酵素緩衝液(New England Biolabs)及び50ユニットのNotI(New EngIand Biolabs)を加え、次に37℃で2.5時間、インキュベートすることによりNotI制限酵素で消化した。その反応を、10分間、65℃に加熱することにより停止した。そのcDNAを1×TBE中で0.8%SeaPlaque GTG低融点アガロースゲル(FMC)上でのゲル電気泳動によりサイズ分画し、未連結のアダプターと小さなcDNAを分離した。そのcDNAを0.7kbのカットオフでサイズ選択し、製造元の説明書に従って、β−アガラーゼ(β−Agarase)(New England Biolabs)を用いることによりゲルから離し、2容量の96%EtOH及び0.1容量の3M NaAc, pH5.2を加えることにより−20℃で12時間、沈殿させた。
ライブラリーの作製:指向性のサイズ選択されたcDNAを遠心により回収し、70%EtOHで洗浄し乾燥させ、30μlの10mM Tris−Cl, pH7.5,1mM EDTA中に再懸濁した。cDNAを、製造元の説明書に従って、MicroSpin S-300HR(Pharmacia)スピンカラムを通してゲルろ過により脱塩した。5μlの二本鎖cDNA(反応チューブ#1及び#2)、15ユニットのT4リガーゼ(Phomega)及び30ng(チューブ#1)、40ng(チューブ#2)及び40ng(チューブ#3、ベクターバックグラウンド対照)のBstXI−NotI開裂pYES 2.0ベクターを含む10μlの連結緩衝液(30mM Tris−Cl, pH7.8, 10mM MgCl2, 10mM DTT, 0.5mM ATP)中で3つのテスト連結反応を行った。16℃で12時間インキュベートし、70℃で20分間、加熱し、そして各々のチューブに10μlの水を加えることにより連結反応を行った。各々の連結混合物1μlを、記載(Sambrook et al.)されるように40μlのエレクトロコンピテント大腸菌DH10B細胞(Bethesda research Laboratories)内にエレクトロポレートした。最適条件を用いて、15,000〜30,000コロニー形成単位を含むプールからなる大腸菌中にライブラリーを確立した。形質転換された大腸菌の各々のプールを、24時間、37℃でのインキュベーションの後、15,000〜30,000コロニー/プレートを供するLB+アンピシリン寒天プレート上に広げた。20mlのLB+アンピシリンをプレートに加え、その細胞をここに懸濁した。細胞懸濁液を37℃で1時間、50mlチューブ中で振とうした。QIAGENプラスミドキットを用いて、製造元の説明書に従って、プラスミドDNAをその細胞から単離し、−20℃で保存した。
個々のプールからの精製されたプラスミドDNA(100ng/μl)の1μlアリコートを、エレクトロポレーション(Becker and Guarante)によりS.セレビシアエW3124内に形質転換し、その形質転換体を2%グルコースを含むSC寒天上にプレートし、30℃でインキュベートした。
陽性コロニーの同定:増殖3〜5日後、寒天プレートを−セットのSC変異寒天プレート上にレプリカプレートした。これらのプレートを30℃で6〜8日間、インキュベートした。
蛋白質ブロッティングのための円形(直径8.2cm)Immobilon PVDF Transfer Membraneを1〜3秒間、96%EtOHで湿らせ、1分間、水で洗浄した。その膜を2%N,N−ジメチルカゼイン、150mM NaCl, 0.1Mトリス緩衝液pH7.5中で2時間、インキュベーし、150mM NaCl, 0.1Mトリス緩衝液pH7.5中で2回(1分間)、洗浄した。
カゼイン飽和膜をイーストコロニーを有する各々のSC変異寒天プレート上に置いた。そのプレートを、1mlの0.5mMの5−(ビオチンアミド)−ペンチルアミン(Pierce)、0.1Mのトリス緩衝液pH7.5, 50mM CaCl2と共に一晩、30℃でインキュベートした。0.1MのNa3PO4/H3PO4緩衝液pH6.5で3回洗浄(15分)した後、その膜を10mlの0.17μg/mlのペルオキシダーゼ標識ストレプタビジン(Kirkegaard & Pevry Laboratories Inc.)と共に室温で1時間、インキュベートした。更に、0.1MのNa3PO4/H3PO4緩衝液pH6.5で3回洗浄(15分)した後、その膜を、トランスグルタミナーゼ陽性コロニーが緑又はライラック色のゾーンにより同定されるまで1mlの2mM ABTS(Sigma),1mM H2O2, 0.1M Na3PO4/H3PO4緩衝液pH6.5と共に室温でインキュベートした。
酵素陽性コロニーからの細胞を寒天上に単一コロニー単離のために広げ、同定された各々のトランスグルタミナーゼ産生性コロニーのために酵素産生性単一コロニーを選択した。
陽性コロニーのキャラクタリゼーション:陽性クローンを単一コロニーとして得て、そのcDNA挿入物をビオチン化ポリリンカープライマーを用いてイーストコロニーから直接増幅し、マグネチックビーズ(Dynabead M-280, Dynal)システムにより精製し、連鎖停止法(Sanger et al.)及びSequenaseシステム(United States Biochemical)を用いて、各々のcDNAクローンの5’末端を配列決定することにより、個々にキャラクタライズした。
アスペルギルス中の発現のためのcDNA遺伝子の単離:
トランスグルタミナーゼ産生性イーストコロニーを50mlガラステストチューブ中の20ml YPDブイヨン内に接種した。そのチューブを30℃で2日間、振とうした。その細胞を3000rpmで10分間、遠心により収集した。
DNAをWO94/14953に従って単離し、50μlの水中に溶かした。そのDNAを標準的手順により大腸菌内に形質転換した。プラスミドDNAを標準的手順を用いて大腸菌から単離し、制限酵素分析により分析した。cDNA挿入物を適切な制限酵素を用いて切除し、アスペルギルス発現ベクター内に連結した。
アスペルギルス・オリザエ又はアスペルギルス・ニゲルの形質転換
プロトプラストはWO95/02043, p 16, 21行〜p 17, 12行に記載されるように調製し得る。
100μlのプロトプラスト懸濁液を10μlのSTC(1.2Mソルビトール、10mM Tris−HCl, pH7.5, 10mM CaCl2)中で5〜25μgの適切なDNAと混合する。プロトプラストをp3SR2(A,ニジュランスand S遺伝子含有プラスミド)と混合する。その混合物を25分間、室温に放置する。0.2mlの60%PEG4000(BDH29576),10mMのCaCl2及び10mMのTris−HCl, pH7.5を加え、注意深く(2回)混合し、そして最後に、同溶液0.85mlを加えて注意深く混合する。その混合物を25分間、室温に放置し、15分間、2500gで遠心して、そのペレットを2mlの1.2Mのソルビトール中に再懸濁する。
1以上の沈降の後、そのプロトプラストを、1.0Mスクロース、pH7.0、窒素源としての10mMアセトナミド及びバックグラウンド増殖を阻害するための20mM CsClを含む最小プレート(Cove)上に広げる。37℃での4〜7日間のインキュベーションの後、胞子を取って、単一コロニーのために広げる。この手順を繰り返し、第2の再単離後の単一コロニーの胞子を規定された形質転換体として保存する。
A.オリザエ形質転換体のテスト
各々の形質転換体を10mlのYPM中に接種し、増殖させた。37℃でのインキュベーションの2〜5日後、10mlの上清を除去した。トランスグルタミナーゼ活性を先に記載される5−(ビオチンアミド)−ペンチルアミンプレートアッセイ及び以下の実施例1に記載されるプトレッシンアッセイにより同定した。
(本発明のDNA構成物の特徴ii)を評価するのに用いられるべき)ハイブリダイゼーション条件:
DNAもしくはRNA又はオリゴヌクレオチドプローブと、相同なDNA又はRNA配列との間のハイブリダイゼーションを決定するための適切な条件は、5×SSC(標準クエン酸塩類溶液)中でハイブリダイズさせるためのDNAフラグメント又はRNAを含むフィルターに10分間、プレソーキングし、そして5×SSC(Sambrook et al., 1989),5×Denhardt's溶液(Sambrook et al., 1989)。0.5%SDS及び100μg/mlの変性音波処理サケ精子DNA(Sambrook et al., 1989)の溶液中でそのフィルターをプレハイブリダイズした後、ランダムプライム(Feinberg and Vogelstein, 1983)32P−dCTP標識(特異活性1×109cpm/μg超)プローブを含む同溶液中で約45℃で12時間、ハイブリダイズすることを含む。次にフィルターを好ましくは45℃以下、更に好ましくは50℃以下、より好ましくは55℃以下、より好ましくは60℃以下、最も好ましくは65℃以下、特に70℃以下、更に好ましくは75℃以下の温度で2×SSC, 0.5%SDS中で30分間、2回洗浄する。
ハイブリダイゼーションに用いられるべき適切なDNAもしくはRNA又はオリゴヌクレオチドプローブは、配列番号:1に示されるDNA配列、又は配列番号:2に示される予測アミノ酸配列に基づいて調製され得る。
免疫交差反応性:免疫交差反応性を決定するのに用いられるべき抗体は、精製されたトランスグルタミナーゼを用いることにより調製され得る。更に詳しくは、本発明のトランスグルタミナーゼに対する抗血清が、N. Axelsen et al., Chapter 23又はA. Johnstone and R. Thorpeに記載される手順に従ってウサギ(又は他のげっ歯動物)を免疫化することにより発生され得る。精製されたイムノグロブリンは、例えば塩沈殿((NH42SO4)、次の透析及び例えばDEAE−Sephadexによるイオン交換クロマトグラフィーにより、抗血清から得られうる。蛋白質の免疫化学的キャラクタリゼーションは、オクタロニー二重拡散分析(O. Ouchterlony)、交差イムノエレクトロホレシス(N. Axelsen et. al., Chapter 3 and 4)、又はロケットイムノエレクトロホレシス(N. Axelsen et al., Chapter 2)のいずれかによって行われ得る。
媒 地
YPD:10gイーストエキス、20gペプトン、H2Oで900mlにする。オートクレーブして、100mlの20%グルコース(滅菌ろ過)を加える。
YPM:10gイーストエキス、20gペプトン、H2Oで900mlにする。オートクレーブして、100mlの20%マルトデキストリン(滅菌ろ過)を加える。
10×Basal塩:75gイースト窒素ベース、113gコハク酸、68g NaOH, H2Oで1000ml、滅菌ろ過。
SC−URA:100mlの10×Basal塩、28mlの20%ビタミン無含有カザミノ酸、10mlの1%トリプトファン、H2Oで900ml、オートクレーブ、3.6mlの5%トレオニン及び100mlの20%グルコース又は20%ガラクトースを加える。
SC−寒天:SC-URA, 20g/l寒天を加える。
SC−変異寒天:20g寒天、20mlの10×Basal塩、H2Oを加えて900ml、オートクレーブ、10mlの1%トリプトファン、3.6mlの5%トレオニン及び100mlの20%ガラクトースを加える。
本発明の組成物
有用なトランスグルタミナーゼ調製物又は組換えトランスグルタミナーゼが上述のように添加され得るが、適切な組成物に製剤化されることが好ましい。工業的に用いられるべきトランスグルタミナーゼは、問題の使用に適したいずれかの形態、例えば乾燥粉体もしくは粒状物、特に非散布性粒状物、液体、特に安定化液、又は保護された酵素の形態であり得る。粒状物は、例えばUS 4,106,991及びUS 4,661,452に開示されるように製造され得、任意に当該技術で周知である方法により被覆され得る。液体酵素調製物は、例えば、糖、糖アルコールもしくは他のポリオール、乳酸又は他の有機酸のような栄養的に許容される安定剤を確立された方法に従って加えることにより安定化され得る。保護された酵素は、EP 238,216に開示される方法により調製され得る。本発明の酵素調製物は、防腐剤も含み得る。
通常、穀粉、焼くもしくは焼かれた製品、肉製品、チーズ及び他のミルク製品、魚製品、化粧品、種々のゲル化食物中に含有させるため、酵素調製物は乾燥物、例えば非散布性粒状化物の形態であることが有利であり得、他方液体と共に含有させるために、液体形態が有利である。
本発明の組換えトランスグルタミナーゼ及びトランスブルタミナーゼ調製物は、生地及び/又は体積の成長、弾性及び/又は安定性、焼かれた製品の粉構造及び/又は腐敗特性を改良するために焼くことにも用いられ得る。本トランスグルタミナーゼは、いずれのタイプの穀粉又は肉(例えばライ麦、大麦、オート麦、又はトウモロコシに基づくもの)から調製された生地又は焼かれた製品の調製のためにも用いられ得るが、本トランスグルタミナーゼは、小麦から作られ、又は実質的な量の小麦を含む生地又は焼かれた製品の調製に特に有用であることが見い出されている。本発明のトランスグルタミナーゼと共に作られた焼かれた製品は、パン、ロールパン、及びフランスパン等を含む。焼く目的のために、本発明のトランスグルタミナーゼは、唯一の又は主要な酵素活性として用いられ得、又はリパーゼ、アミラーゼ、オキシダーゼ(例えばグルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ)、ラッカーゼ及び/又はプロテアーゼのような他の酵素と組み合わせて用いられ得る。
好ましくは、本発明のトランスグルタミナーゼ、特に組換えトランスグルタミナーゼは、穀粉、生地、焼かれた製品、肉製品、チーズ及び他のミルク製品、魚製品、化粧品、及び種々のゲル化食物製品に、kg当り0.01〜100mgの間、更に好ましくはkg当り0.1〜50mgの間、最も好ましくはkg当り0.5〜30mgの間、特にkg当り1〜10mgの間の量で用いられる。
更に、本発明の組換えトランスグルタミナーゼ及びトランスグルタミナーゼ調製物は、グルタミナーゼ活性も示し得、即ちグルタミン特異的脱アミド化を行うことができることが考慮される。従って、例えばグルテン又はグルテン水解物のような本質的にリシンがないか、又は少くとも極めて少い量のリシンを含む蛋白質基質が本発明のトランスグルタミナーゼを適用することにより脱アミド化され得る。本発明の他の態様において、本発明のトランスグルタミナーゼは、例えばパン及び他の焼かれた食物製品の白さ(palability)又は他の特性を改良するため、又は、グルテンもしくはグルテン水解物を含む食物製品のアレルゲン性を減少させるための、グルテンを含む食物製品の処理のために役立ち得る。
本発明は、以下の非限定的実施例に更に詳説される。
実施例1
卵菌類に属するトランスグルタミナーゼ分泌性の同定
卵菌を、PDAプレート(39g/lポテトデキストロース寒天)から4〜8の小さな菌糸体の断片(5mm×5mm)に切断することにより、振とうフラスコ内に接種した。その振とうフラスコは、SFM−4(4g/l肉抽出液、4g/lイーストエキス、40g/lグルコース、8g/lトリプトン、0.001g/l FeSO4・7H2O,2錠剤/lのEBIOS, pH7.0),1/2 BPX(ポテトミール25g/l、大麦ミール12.5g/l,BAN 800 MG 0.013g/l,Na−カゼイン2.5g/l、大豆ミール5g/l、Na2HPO4 2.25g/l、プルロニック0.025ml/l)又はFG−4(大豆ミール30g/l、マルトデキストリン15g/l、バクトペプトン5g/l、プルロニック0.2g/l)培地のいずれかを含んでいる。その培養物を、振とうしながら5〜7日間、26℃で培養した。結果として生ずる培養ブイヨンを、2300gで10分間、遠心して無細胞培養ブイヨンを供した(トランスグルタミナーゼ調製物)。
トランスグルタミナーゼを以下に詳細に記載されるアッセイを用いていくつかの卵菌の無細胞ブイヨン中で同定した。微生物のトランスグルタミナーゼについてスクリーニングすることにおいて他人により記載される(EP O 481504 A1)のようなヒドロキサメートアッセイ(Folk & Cole)を用いて、これらのトランスグルタミナーゼ活性を検出することが可能であった。
用いたアッセイは、もとの手順(Curtis & Lorand)の少し改良したバージョンである。トランスグルタミナーゼ活性をα−カゼイン内への〔1,4−14C〕プトレッシンの組込みとして測定する。C14−プトレッシン組込みアッセイの検出限界は、ヒドロキサメートアッセイの検出限界の1/20であることが見い出された。
20μlの無細胞培養ブイヨンに、5μlの〔1,4−14C〕プトレッシン(2%エタノール水溶液中1.85 MBq/ml;特異活性4.22 GBq/mmol)及び20μlのα−カゼイン(50mM Tris-HCl, 100mM NaCl, pH7.5中2%)を加える。室温で2時間、インキュベーションを行った後、30μlのアッセイ混合物を小さな円形のWhatman 3MMフィルター上にスポットする。そのフィルターを冷却10%トリクロロ酢酸中に浸漬したバスケット内に直ちに入れ、20分間、洗浄して過剰の放射能を除去する。この最初の洗浄の後、そのフィルターを冷却5%トリクロロ酢酸で3回、冷却エタノール:アセトン(50:50,v:v)で1回、そして冷却アセトンで1回、洗浄する。これらの洗浄の各々は5分間行う。全ての洗浄ステップにおいて、洗浄液の量は少くともフィルター毎に5mlであるべきである。その洗浄したフィルターをシンチレーションバイアル内で直接計数する。
表1は、培養に基づいて増殖培地内にトランスグルタミナーゼを分泌する卵菌に属する種の例を示し、決定された酵素活性をトランスグルタミナーゼ活性のユニットによって示す。
Figure 0004047378
実施例2
カゼイン重合
α−カゼインを重合するためのフィトフトーラ・カクトルム培養ブイヨン中に存在するトランスグルタミナーゼの能力を、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を用いて研究した。
20μlのフィトフトーラ・カクトルム培養ブイヨンに、0.2M Tris-HCl, pH7.5中20μlの1.5%α−カゼインを加えた。その混合物を室温で2時間、インキュベートした。
培養ブイヨン又はα−カゼインが水で置換されている対照サンプルを平行してインキュベートした。
3つのサンプルの各々の10μlのSDS−PAGEは、唯一フィトフトーラ・カクトルム培養ブイヨンのみが、α−カゼインを高分子量ポリマーに転化させたことを明らかに示した。
実施例3
異なる温度におけるシステイン又はCa2+イオンの存在下での活性依存性
異なる温度におけるトランスグルタミナーゼ活性へのシステイン及びCa2+イオンのような還元剤の効果を、実施例1に記載されるプトレッシンアッセイの改良型を用いて研究した。
トランスグルタミナーゼ調製物をFiltronからのMacrosepTM濃縮器を用いて約10倍、濃縮した。以下のいずれかでサンプルを10倍に希釈した:
a)50mM Tris−HCl, 100mM NaCl,2mM EDTA, pH7.5;
b)50mM Tris−HCl, 100mM NaCl,2mM EDTA, 1mMシステイン、pH7.5;
c)50mM Tris−HCl, 100mM NaCl,5mM CaCl2, pH7.5;or
d)50mM Tris−HCl, 100mM NaCl,1mMシステイン、5mM CaCl2, pH7.5。
活性測定のために室温、40℃及び55℃の各々で1時間、インキュベーションを行った。
以下の表は、異なるパラメータの活性依存性を示す。酵素活性は相対活性で与えられる。室温で緩衝液+EDTAで得られた活性を100とする。トランスグルタミナーゼの活性はカルシウムに依存し、ほとんどの場合、培養ブイヨン中で測定された活性は、システインの存在により更に増加される。
Figure 0004047378
Figure 0004047378
実施例4
卵菌トランスグルタミナーゼのpH依存性
フィチウム・イレグラレ(CBS 701.95)、フィチウム種(CBS 702.95)、フィチウム・ペリイルム(又はP.ペリプロクム)(CBS 620.94)、フィチウム・インテルメジウム(CBS 703.95)、フィチウム種(CBS 704.95)、フィチウム・ウルチムム(CBS 705.95)、フィトフトーラ・カクトルム(CBS 618.94/IFO 30474)及びフィトフトーラ・クリプトゲア(CBS 651.94)のトランスグルタミナーゼ調製物中に存在するトランスグルタミナーゼ活性のpH依存性を、実施例1に記載されるプトレッシンアッセイの改良型を用いて研究した。
4%α−カゼイン溶液を、50mM Tris−HCl, 100mM NaCl,5mM CaCl2,1mMシステイン、pH7.5中に作り、以下に示されるpH値における改良された200mMのBritton−Robinson緩衝液(0.1M CH3COOH, 0.2M H3BO3)中に1:1に希釈した。
pH依存性測定のために、各々pH6.0,6.5,7.0,7.5,8.0,8.5又は9.0において1時間、室温でインキュベーションを行った。
以下の表は、卵菌トランスグルタミナーゼのpH依存性を示す。示される酵素活性は相対活性である。
Figure 0004047378
実施例5
フィトフトーラ・カクトルムCBS 618.94及びIFO 30474からのトランスグルタミナーゼのクローニング及び発現
mRNAをフィトフトーラ・カクトルム、CBS 618.94及びIFO 30474から単離し、十分な通気を確実にするために撹拌しながらSFM−4発酵培地中で増殖させた。3〜5日の増殖の後、菌糸体を収集し、液体窒素中で直ちに凍結して−80℃に保存した。約9×105の個々のクローンからなるP.カクトルム、CBS 618.94又はIFO 30474からのライブラリーを1%のベクターバックグラウンドで記載されるように大腸菌中に作製した。いくつかのプールからのプラスミドDNAをイースト内に形質転換し、250〜400のイーストコロニーを含む50〜100プレートを各々のプールから得た。
5−(ビチオンアミド)−ペンチルアミンアッセイでトランスグルタミナーゼ陽性コロニーを同定し、寒天プレート上に単離した。cDNA挿入物をイーストコロニーから直接増幅して先の材料及び方法セクションに記載されるようにキャラクタライズした。トランスグルタミナーゼをコードするcDNAのDNA配列を配列番号:1に示し、対応するアミノ酸配列を配列番号:2に示す。
cDNAはDSM 10256中のプラスミドから得られうる。
全DNAをイーストコロニーから単離し、プラスミドDNAを先に記載されるように大腸菌の形質転換により取った。アスペルギルス中でトランスグルタミナーゼを発現させるために、DNAをHindIII/XbaIで消化し、ゲル上でサイズ分画し、トランスグルタミナーゼに対応するフラグメントを精製した。次にその遺伝子をHindIII/Xba I消化pHD414に連結し、プラスミドpA2TG3とした。
大腸菌内でそのDNAを増幅させた後、そのプラスミドを先に記載されるようにアスペルギルス・オリザエ内に形質転換した。
A.オリザエ形質転換体のテスト
各々の形質転換体を先に記載されるように酵素活性についてテストした。いくつかの形質転換体は、アスペルギルス・オリザエのバックグラウンドよりかなり大きいトランスグルタミナーゼ活性を有していた。これは、アスペルギルス・オリザエ中のトランスグルタミナーゼの十分な発現を証明する。
フェド・バッチ発酵
炭素源としてマルトースシロップ及び窒素源としてアンモニアを用いて、フェド・バッチ(fed−batch)法として発酵を行った。そのバッチフェーズをpH6.5で行い、そのpHをフェド・バッチ・フェーズの間、7.5に増加させた。温度を全過程の間、34℃に維持した。
実施例6
フィトフトーラ・カクトルム、CBS 618.94/IFO 60474からのトランスグルタミナーゼの産生
フィトフトーラ・カクトルム、CBS 618.94/IFO 30474を8lのSFM−4培地中に接種し、7日間、26℃で振とうしながら培養した。結果として生じたブイヨンをMiraclothを通してろ過し、5lの培養ろ過物を供した。その培養ろ過物中のトランスグルタミナーゼ活性は22ユニット/mlであった。
実施例7
ネイティブ及び組換えフィトフトーラ・カクトルムトランスグルタミナーゼの精製及びキャラクタリゼーション
プトレッシンアッセイで測定されたトランスグルタミナーゼ活性:原則として、Lorand et alに従ってプトレッシンアッセイを行った。
反応混合物は:2μmolのCaCl2,1μmolのシステイン、75nmolの〔14C〕−プトレッシン(4.03 GBq/mmol;Amersham)、0.7mgのα−カゼイン、及び0.6μgのトランスグルタミナーゼを含み、0.1M Tris−HCl, pH7.9で1mlにしたものである。周囲温度でインキュベーションを行った。60分のインキュベーションの後、30μlのアリコートを取り、Whatman 3MMフィルター(D=2cm)上にスポットした。そのフィルターを直ちに、氷冷10%TCA中に浸漬されたバスケット内に入れ、20分間、洗浄した。最初の洗浄の後、そのフィルターを氷冷5%TCAで3回、氷冷アセトンで2回、洗浄した。各々の洗浄ステップにおいて、フィルター当り少くとも5mlの洗浄液であるはずである。そのフィルターを乾燥させ、8mlのシンチレーション液(Optiphase, Wallac)を含む計数バイアル内に入れ、Packard Tris−Carb液体シンチレーションスペクトロメーターで放射能を測定した。各々の測定は3回重複で行った。
ネイティブP.カクトルムトランスグルタミナーゼの部分精製
培養ブイヨンを微生物ろ過して、10kDaカットオフのFiltron Minisette膜を用いる限外ろ過により5倍濃縮した。20mM Tris−HCl, pH8.0に対する透析の後、サンプルを、20mM Tris−HCl, pH8.0で平衡化されたQ−Sepharoseカラムを通した。トランスグルタミナーゼを0〜0.5 M塩化ナトリウムの直線勾配を用いてカラムから溶出した。トランスグルタミナーゼ活性を有する画分(プトレッシンアッセイ)をプールし、10kDa Diaflo膜を備えたAmiconセル内で濃縮した。このネイティブトランスグルタミナーゼの調製物は部分的にのみ純粋であった。
組換えP.カクトルムトランスグルタミナーゼの精製、特異活性及びN末端配列決定
アスペルギルス・オリザエ培養ブイヨンを微生物ろ過し、アスペルギルス・オリザエ培養ブイヨンを微生物ろ過して、10kDaカットオフのFiltron Minisette膜を用いる限外ろ過により5倍濃縮した。50mMホウ素ナトリウム、pH8.0に対する透析の後、サンプルを、20mMホウ素ナトリウム、pH8.0で平衡化されたQ−Sepharoseカラムを通した。トランスグルタミナーゼを0〜0.5 M塩化ナトリウムの直線勾配を用いてカラムから溶出した。カゼインをゲル化する画分をプールし、10kDa Diaflo膜を備えたAmiconセル内で濃縮した。
アスペルギルス・オリザエにおいて、組換えトランスグルタミナーゼは2形態として産生され、SDS−PAGEから、分子量は各々57kDa及び43kDaと判断される。2つの形態の間の割合は発酵時間に依存する。発酵初期においては57kDa形態が支配列であるが、この形態は発酵の間、低分子量形態に処理される。両方の形態のトランスグルタミナーゼは触媒活性を有する。組換えトランスグルタミナーゼの特異活性を、プトレッシンアッセイで測定し、3000U/mgであることが見い出された。
トランスグルタミナーゼの2つの形態のN末端アミノ酸配列決定は、57kDa形態は、ブロックされたN末端を有し、43kDaの形態は配列番号:2でLeu 168から開始することを示した。
組換えP.カクトルムトランスグルタミナーゼの活性へのカルシウム及びシステインの影響
(還元剤として用いられる)カルシウム及びシステインの効果を、プトレッシンアッセイにおいて研究した。以下に示す結果は相対活性として供される。25℃で得られた活性を100とする。
トランスグルタミナーゼの活性はカルシウムに依存し、その活性は還元剤としてのシステインの存在により更に増加されない。
Figure 0004047378
P.カクトルム・トランスグルタミナーゼによるカゼインのゲル化へのカルシウム及びシステインの影響
カゼインのゲル化へのカルシウム及びシステインの影響を以下に記載されるように研究した。
ゲル化混合物は80mgのハンマーステンカゼイン、2μmolのカルシウム、1μmolのシステイン、及び約0.03mgのトランスグルタミナーゼを含み、0.2M Tris-HCl, pH7.5で1mlにしたものである。37℃で一晩のインキュベーションの後、サンプルを周囲温度にして視覚的検査によりゲル化を判断した。
ネイティブ及び組換えトランスグルタミナーゼの両方ともカゼインをゲル化することができる。ネイティブ酵素と反対に、還元剤としてシステインが存在することが組換え酵素には本質的でない。
Figure 0004047378
P.カクトルムトランスグルタミナーゼの温度プロファイル
0.1 M Tris−HCl, pH7.9のわりに0.1Mホウ酸ナトリウム/酢酸緩衝液、pH7.9でプトレッシンアッセイを用いて温度プロファイルを測定した。
表から見られ得るように、ネイティブ及び組換え両方のトランスグルタミナーゼのための最適温度は45℃である。
Figure 0004047378
P.カクトルムトランスグルタミナーゼのpHプロファイル
0.1 M ホウ酸ナトリウム/酢酸緩衝液でプトレッシンアッセイを用いて、pHプロファイルを測定した。
組換えフィトフトーラ・カクトルムトランスグルタミナーゼの最適pHはpH8.5であることが見い出される。
Figure 0004047378
実施例8
時間の関数としての粘度増加により測定された溶液中のNa−カゼイネートの架橋
9%蛋白質溶液をNa−カゼイネート(Miprodan 30, MD Foods, Denmark, 87.8%蛋白質)から調製した。塩化カルシウムを5mMの濃度まで溶液に溶かし、NaOHを用いてpHを7.0に調節した。その溶液を40℃に加熱した。
Haake Viscosimeter, VT 501(Haake Mess−Tecknik GmbH, Germany)を、スピードレンジH、スピード3におけるセンサ−システムMV1により、40℃における粘度測定のために準備した。
蛋白質溶液に実施例7の組換えフィトフトーラ・カクトルムトランスグルタミナーゼを加え、0.08%(酵素の重量/蛋白質の重量)の投与量で電気泳動の純度まで精製した。その溶液を測定のために直ちに粘度計に移した。次に酵素添加のない対照溶液の粘度を測定した。
結果:時間の関数としての粘度(mPa*s):
Figure 0004047378
酵素を有するカゼイン溶液は数分間でゲルに個体化し、他方対照の粘度は120分間、53 mPa*sで一定のままであった。
実施例9
グルテン強化のためのトランスグルタミナーゼ
小麦穀粉生地又はグルテン生地への供された生地コンディショナーの強化効果は、流動力学的測定により測定され得る。これらの測定は、振動下での生地の強度を示すことができる。小麦穀粉生地及びグルテン生地は粘弾性材料である。振動測定において、小麦生地及びグルテン生地の粘弾特性は、2つの構成物、即ち動力学的せん断記憶モジュラス(storage modulus)G’及び動力学的せん断損失モジュラス(loss modulus)G’’に分けられる。損失及び記憶モジュラスの比率は粘弾性位相δのタンジェントに数字的に等しい。記憶モジュラスG’の増加及び位相δの減少はより強くかつより弾性のある生地を示す。
動力学的せん断記憶モジュラスG’及び粘弾性位相δを、2つの投与量、即ち各々4mg及び10mgにおいて実施例6に記載される組換えトランスグルタミナーゼで処理した3つの生地からのグルテンで測定した。トランスグルタミナーゼを生地を混合する前に穀粉に加えた。穀粉生地を
Figure 0004047378
32℃でインキュベートした後、グルテンからコンディショナーを含む穀粉生地を洗い落とした。テストの結果を以下の表に示す。ここで、各々穀粉のkg当り4mg及び10mgの酵素を含むものからのG’及びδの測定値は、トランスグルタミナーゼを含まない対照生地(示数100)に対する示数値として供される。
Figure 0004047378
その結果から、驚くことに酵素を含まない対照と比較してトランスグルタミナーゼが生地中に存在する場合、記憶モジュラスG’がかなり高いことが見られる。これは、グルテン、及びそれによる生地も酵素の作用によりかなり強化されることを示す。
更に、粘弾性位相は、トランスグルタミナーゼが生地中に存在する場合、対照と比較して低いことを示し、これは、グルテン及びそれによる生地のより弾性のある流動学的特性が酵素の作用により達成されることを示す。
Figure 0004047378
Figure 0004047378
配列表
(2)配列番号:1の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:1901塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:cDNA
(vi)起源:
(A)生物名:Phytophthora cactorum
(B)株名:CBS 618.94
(xi)配列の記載:配列番号:1:
Figure 0004047378
Figure 0004047378
Figure 0004047378
Figure 0004047378
(2)配列番号:2の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:573アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:蛋白質
(xi)配列の記載:配列番号:2:
Figure 0004047378
Figure 0004047378
Figure 0004047378

Claims (26)

  1. トランスグルタミナーゼ調製物の製造方法において、
    (i)フィチウム(Pythium)属又はフィトフトラ(Phytophthora)属に属する菌株を培養し、
    (ii)無細胞培養液を調製し、そして
    (iii)トランスグルタミナーゼ活性について試験する、
    ことを含んで成る方法。
  2. 前記トランスグルタミナーゼ調製物が、他の酵素成分を実質的に含まない単一成分としてトランスグルタミナーゼを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記菌株が、フィチウム・スペーシス(Pythium sp.)、フィチウム・イレグラレ(Pythium irregulare)、フィチウム・ジスソトクム(Pythium dissotocum)、フィチウム・ペリイルム(Pythium periilum)(又はフィチウム・ペリプロクム(P. periplocum))、フィチウム・トルロスム(Pythium torulosum)、フィチウム・ウルチムム(Pythium ultimum)及びフィチウム・アファニデルマトウム(Pythium aphanidermatum)から選択される種、好ましくはフィチウム・イレグラレ(CBS 701.95)、フィチウム属の種(CBS 702.95)、フィチウム・インテルメジウム(Pythium intermedium)(CBS 703.95)、フィチウム属の種(CBS 704.95)、フィチウム・ウルチウム(CBS 705.95)又はフィチウム・ペリイルム(又はフィチウム・ペリプロクム)(CBS 620.94)から選択される種に属する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記菌株が、フィトフトーラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)、フィトフトーラ・パルミボラ(Phytophthora palmivora)、フィトフトーラ・ポリ(Phytophthora porri)、フィトフトーラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)、フィトフトーラ・メガスペルマ(Phytophthora megasperma)、フィトフトーラ・シンナモミ(Phytophthora cinnamomi)及びフィトフトーラ・クリプトゲア(Phytophthora cryptogea)から選択される種、好ましくはフィトフトーラ・カクトルム(CBS 618.94もしくはIFO 30474)、又はフィトフトーラ・クリプトゲア(CBS 651.94)から選択される種に属する、請求項1に記載の方法。
  5. 下記の性質:
    (1)SDS-PAGEにより測定した分子量:57kDa又は43kDa;
    (2)酵素反応の最適温度:45℃;
    (3)酵素反応の最適pH:8.5;及び
    (4)トランスグルタミナーゼ活性はカルシウムイオンに依存する;
    を有する、フィトフトーラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)種由来のトランスグルタミナーゼ酵素。
  6. 前記フィトフトーラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)種がフィトフトーラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)CBS 618.94株である、請求項5に記載のトランスグルタミナーゼ酵素。
  7. 配列番号:2に示すアミノ酸配列を有するトランスグルタミナーゼ酵素。
  8. 配列番号:2に示すアミノ酸配列において、168位のLeuから573位のLeuまでのアミノ酸配列を有するトランスグルタミナーゼ酵素。
  9. 配列番号:2に示すアミノ酸配列において、1個〜数個のアミノ酸の付加、欠失及び/又は置換により修飾されたアミノ酸配列を有するトランスグルタミナーゼ酵素。
  10. 配列番号:2に示すアミノ酸配列に対して少なくとも90%のアミノ酸配列の同一性を有するアミノ酸配列を有するトランスグルタミナーゼ酵素。
  11. 配列番号:1に示すヌクレオチド配列を有する核酸に対して、高ストリンジェント条件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を有するトランスグルタミナーゼ酵素。
  12. フィトフトーラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)種に由来する、請求項7〜11のいずれか1項に記載のトランスグルタミナーゼ酵素。
  13. 前記フィトフトーラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)種がフィトフトーラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)CBS 618.94株である、請求項12に記載のトランスグルタミナーゼ酵素。
  14. 請求項7〜13のいずれか1項に記載のトランスグルタミナーゼ酵素をコードするDNA。
  15. 前記DNAが、フィトフトーラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)種に由来し又は大腸菌DSM 618.94から得られる、請求項14に記載のDNA。
  16. 請求項14又は15に記載のDNAを含んで成るベクター。
  17. 請求項16に記載のベクターにより形質転換された宿主細胞。
  18. 真菌細胞である、請求項17に記載の宿主細胞。
  19. アスペルギルス(Aspergillus)属の細胞である、請求項18に記載の宿主細胞。
  20. 請求項5又は6に記載のトランスグルタミナーゼ酵素の製造方法において、
    (1)フィトフトーラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)種に属し、トランスグルタミナーゼ酵素を生産することが出来る微生物を培養し;そして
    (2)培養物からトランスグルタミナーゼを採取する;
    工程を含んで成る方法。
  21. 請求項5〜13のいずれか1項に記載のトランスグルタミナーゼ酵素を含んで成る組成物。
  22. 請求項5〜13のいずれか1項に記載のトランスグルタミナーゼ酵素又は請求項21に記載の組成物を、蛋白質基質に接触させることを特徴とする蛋白質を架橋するための方法。
  23. 穀粉、肉製品、魚製品、化粧品、チーズ、ミルク製品、ゲル化食物製品又は皮の仕上げにおける、請求項5〜13のいずれか1項に記載のトランスグルタミナーゼ酵素又は請求項21に記載の組成物の使用。
  24. 生地又は焼き製品の製造における、請求項5〜13のいずれか1項に記載のトランスグルタミナーゼ酵素又は請求項21に記載の組成物の使用。
  25. フィトフトーラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)種に属し、請求項に記載のトランスグルタミナーゼを生産することが出来る微生物。
  26. フィトフトーラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)CBS 618.94株である、請求項25に記載の微生物。
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