JP4047371B2 - 摩擦攪拌接合用工具及びそれを用いた接合法 - Google Patents

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Description

本発明は、高融点部材を摩擦攪拌接合(Friction Stir Welding)するための摩擦攪拌接合用工具と、それを用いた摩擦攪拌接合法並びに該摩擦攪拌接合法によって得られた加工物に関する。
金属の接合方法として、摩擦攪拌接合法の技術が開示されている(例えば特許文献1又は2を参照。)。摩擦攪拌接合法は、被加工物を相互に当接若しくはほぼ当接させて細長の結合領域を規定し、結合領域に挿入した摩擦攪拌接合用工具を回転させつつ移動させて、摩擦熱を利用して被加工物を接合する接合法である。そして、摩擦攪拌接合法は、鉄、アルミニウム合金などの金属相互の溶接は勿論異種金属の溶接すら可能な溶接法である。
摩擦攪拌接合法については、融点が比較的低いアルミニウム及びアルミニウム合金を対象とした接合が多く検討されており、1350℃以上の高融点を有する金属又は合金を被加工物として摩擦攪拌接合法を適用した報告例は少ないが、高融点である白金を接合した技術の開示がある(例えば特許文献3を参照。)。
特表平7−505090号公報 特表平9−508073号公報 特開2004−090050号公報
しかし、このような高融点を有する被加工物とする場合、摩擦攪拌接合用工具と被加工物との摩擦による発熱は、例えばアルミニウム及びアルミニウム合金等の比較的融点が低い被加工物を対象とした場合と比較して、さらに高温まで上げる必要がある。したがって、摩擦攪拌接合用工具は、高融点の被加工物を接合し、長寿命であるために、摩擦によって高温に発熱させてもそれに耐える化学的安定性、耐熱強度、耐摩耗性及び耐熱衝撃性が要求される。
そこで本発明の目的は、摩擦攪拌接合用工具について、1350℃以上の高融点を有する金属又は合金からなる被加工物を摩擦攪拌接合した場合においても、工具からの不純物の混入が少なく、摩耗が少なく、且つ、破壊されにくい工具を提供することであり、そしてこの工具を用いて安定して摩擦攪拌接合を実現することである。
本発明者らは、摩擦攪拌接合用工具を形成する材料の組成を種々検討した結果、イリジウムを含有し、所定の元素を副成分として含有する組成をもつ合金によって摩擦攪拌接合用工具を形成すると、高融点を有する被加工物を安定して摩擦攪拌接合できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明に係る摩擦攪拌接合用工具は、1350℃以上の高融点を有する金属若しくは合金を被加工物として摩擦攪拌接合することができる摩擦攪拌接合用工具であって、少なくとも前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、レニウム、ルテニウム、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、ロジウム或いはこれらの2種以上を含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム、イットリウム或いはこれらの2種以上を含有する組成を有し、且つ、マイクロビッカース硬度が300Hv以上の硬度を有することを特徴とする。
本発明に係る摩擦攪拌接合用工具では、前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、レニウム又はルテニウムを1.0〜50.0原子%含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを0.1〜5.0原子%含有する3元合金で形成されていることが好ましい。
本発明に係る摩擦攪拌接合用工具では、前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、モリブテン又はタングステンを1.0〜35.0原子%含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを0.1〜5.0原子%含有する3元合金で形成されていることが好ましい。
本発明に係る摩擦攪拌接合用工具では、前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、ニオブ又はタンタルを1.0〜25.0原子%含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを0.1〜5.0原子%含有する3元合金で形成されていることが好ましい。
本発明に係る摩擦攪拌接合用工具では、 前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、レニウム又はルテニウムを1.0〜50.0原子%及びロジウムを1.0〜18.0原子%含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを0.1〜5.0原子%含有する4元合金で形成されていることが好ましい。
本発明に係る摩擦攪拌接合用工具では、前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、モリブテン又はタングステンを1.0〜35.0原子%及びロジウムを1.0〜18.0原子%含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを0.1〜5.0原子%含有する4元合金で形成されていることが好ましい。
本発明に係る摩擦攪拌接合用工具では、前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、ニオブ又はタンタルを1.0〜25.0原子%及びロジウムを1.0〜18.0原子%含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを0.1〜5.0原子%含有する4元合金で形成されていることが好ましい。
本発明に係る摩擦攪拌接合用工具では、前記被加工物に接触させる部分が、少なくともイリジウムとロジウムとを含有し、ロジウムの含有量が1.0〜18.0原子%であることが好ましい。ロジウムを含有させることで、機械的摩耗のみならず、高温揮発が抑制されていることによって、工具の長寿命化が図られる。
本発明に係る摩擦攪拌接合法は、被加工物を相互に当接若しくはほぼ当接させて細長の結合領域を規定し、該結合領域に挿入した摩擦攪拌接合用工具を回転させつつ移動させて、前記被加工物を接合する摩擦攪拌接合法において、前記被加工物は、1350℃以上の高融点を有する金属若しくは合金からなり、前記摩擦攪拌接合用工具として、本発明に係る摩擦攪拌接合用工具を使用することを特徴とする。
本発明に係る摩擦攪拌接合法では、前記摩擦攪拌接合用工具の押し当て面の裏面側に、イリジウムのバックプレート又はイリジウムを含有し、レニウム、ルテニウム、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、ロジウム、ジルコニウム又はハフニウム或いはこれらの2種以上を副成分として含有する組成を有するバックプレート又はイリジウム被膜若しくは前記組成を有する被膜を施したバックプレートをあてがいながら、接合を行なうことが好ましい。被加工物の裏面側もかなりの高温まで上昇する。そこでそれに耐えうる化学的安定性、耐熱強度及び耐熱衝撃性を有する材料からなるバックプレート又は該組成を有する被膜を施したバックプレートをあてがうことで、バックプレートの融着を防止し、またバックプレートからの不純物の混入を防止できる。
本発明は、摩擦攪拌接合用工具について、1350℃以上の高融点を有する金属又は合金からなる被加工物を摩擦攪拌接合した場合においても、工具からの不純物の混入を少なくし、摩耗を少なくし、且つ、破壊されることを低減できる。また、この工具を用いて安定した摩擦攪拌接合を実現することができる。
摩擦攪拌接合法の機構の一形態を示す概念図である。 再結晶温度とマイクロビッカース硬度との関係を示す図である。 熱処理時間と単位面積あたりの質量減との関係を示す図である。 ツール外周の回転距離と単位面積あたりの質量減との関係を示す図である。 Ir‐Re‐Zr系合金においてマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲を示す図である。 Ir‐Re‐Hf系合金においてマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲を示す図である。 Ir‐Re‐Y系合金においてマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲を示す図である。 Ir‐Re‐Sm系合金においてマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲を示す図である。 Ir‐Ru‐Zr系合金においてマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲を示す図である。 Ir‐Ru‐Hf系合金においてマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲を示す図である。 Ir‐Mo‐Zr系合金においてマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲を示す図である。 Ir‐Mo‐Hf系合金においてマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲を示す図である。 Ir‐Re‐Zr‐Rh系合金においてマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲を示す図である。
符号の説明
1A,1Bは被加工物、2は結合領域、3は摩擦攪拌接合用工具(プローブピン)、4はペンシル部分、5は肩状部、6はバックプレート、7はモータ、8は進行方向。
以下、本発明について詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。最初に図1を参照して摩擦攪拌接合法のプロセスとその装置について説明する。
摩擦攪拌接合法は、被加工物1A,1Bを相互に当接若しくはほぼ当接させて細長の結合領域2を規定する工程、摩擦攪拌接合用工具3を回転させながら結合領域2に挿入して摩擦攪拌接合用工具3と結合領域2との間で摩擦熱を発生させる工程、発熱させた結合領域中に可塑性領域を発生させ、被加工物同士を接合する工程を備えるものである。接合後は、摩擦攪拌接合用工具3は結合領域2から取り外された状態となっている。
ここで、摩擦攪拌接合用工具3は円柱形の肩状部5とその端面に形成されたペンシル部分4とを備える。なお、摩擦攪拌接合用工具3はモータ7によって回転する。摩擦攪拌接合用工具3と被加工物1A,1Bとの摩擦が行なわれなければならないので、被加工物1A,1Bは相互に当接されていなければならない。摩擦が行なわれることを条件に被加工物がほぼ当接していても良い。また、スポット接合ではなく連続した接合を行なうために結合領域2は細長でなければならず、結合領域2に大きな空間があると摩擦攪拌接合用工具3と被加工物1A,1Bとの摩擦が行なわれない。さらに、摩擦攪拌接合用工具3は摩擦熱に耐えなければならず、且つ回転によるねじれの応力に耐え得る強度を有する必要がある。また、被加工物1A,1Bの裏面側にはバックプレート6が配置される。
次に摩擦攪拌接合法の原理について説明する。被加工物1A,1Bを突合せ、摩擦攪拌接合用工具3を回転させ、ペンシル部分4をゆっくりと結合領域2である突合せラインに挿入する。このとき、ペンシル部分4が設けられている円柱形の肩状部5の端面と、被加工物1A,1Bの表面が当接し合っている。このペンシル部分4の長さは溶接深さに必要なものとする。摩擦攪拌接合用工具3が回転して、結合領域2に接触すると摩擦が接触点の材料を急速に加熱させ、その結果、材料の機械的強度を低下させる。さらに力を加えると摩擦攪拌接合用工具3はその進行方向8に沿って材料をこね、押し出す。結合領域2では、摩擦攪拌接合用工具3の回転する肩状部5とペンシル部分4によって発生した摩擦熱が、肩状部5の端面部分とペンシル部分4の周りの金属に高温の可塑性領域を作る。被加工物1A,1Bが摩擦攪拌接合用工具3の動きと反対方向に動くかその逆に動くと、塑性化した金属は摩擦攪拌接合用工具3の進行方向8の前端で潰れ、機械的攪拌と摩擦攪拌接合用工具3の形状と回転方向による鍛造作用によって後端へ移動する。この結果、摩擦攪拌接合用工具3の前面の接合部を加熱し、可塑性領域を作り出す。そして被加工物に存在する酸化膜を破壊し潰れた金属を攪拌しながら、摩擦攪拌接合用工具3の後端で可塑性領域は接合される。
摩擦攪拌接合法では、亀裂発生がなくなり、溶着金属の蒸発による合金要素のロスが無く、合金成分をそのまま保持でき、さらに溶接器具の圧入、攪拌及び鍛造作用によって微細な粒状組織が溶着金属に形成されるというメリットがある。
本実施形態に係る摩擦攪拌接合用工具3は、1350℃以上の高融点を有する金属若しくは合金を被加工物として摩擦攪拌接合することができる摩擦攪拌接合用工具であって、少なくとも前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、レニウム、ルテニウム、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、ロジウム或いはこれらの2種以上を含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム、イットリウム或いはこれらの2種以上を含有する組成を有し、且つ、マイクロビッカース硬度が300Hv以上の硬度を有するというものである。
本実施形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、接合目的の被加工物は、特に1350℃以上の高融点を有する金属若しくは合金である。もちろん1350℃未満の融点を有する金属若しくは合金を接合する目的としても使用できる。1350℃以上の高融点を有する金属若しくは合金としては、数例を例示すれば、チタン、チタン基合金、白金、白金基合金、ステンレス鋼、炭素含有量が2質量%以下の鋼である。ここでステンレス鋼は、12%以上のクロムを含む鋼であり、マルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト系のいずれも含まれる。さらに、フェライト/オーステナイト2相混合組織をもつ2相ステンレス鋼、PHステンレス鋼も含まれる。本実施形態に係る摩擦攪拌接合用工具3では、1600℃以上の高融点を有する金属若しくは合金を被加工物、例えばチタン、チタン基合金、白金、白金基合金について摩擦攪拌接合を行なう場合には、前記したジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム、イットリウムのグループのうち、ジルコニウム又は/及びハフニウムを含む工具とすることが好ましい。
なお、つき合わせる被加工物同士は異種組成のものであっても良い。さらに、強度強化のために酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化ハフニウム等の酸化物微粒子を分散させた酸化物分散強化型の金属若しくは合金も本実施形態における高融点を有する金属若しくは合金に含まれる。
被加工物に接触させる部分とは、図1を参照すれば、円柱形の肩状部5とその端面に形成されたペンシル部分4である。少なくとも当該部分が特に化学的安定性、耐熱強度、耐摩耗性及び耐熱衝撃性が要求される。図1では肩状部5を長く形成して直接モータ7を取り付けているが、例えば肩状部5の上端部分に他材質からなる軸部(不図示)を固定し、該軸部にモータ7を取り付けることとしても良い。軸部は、直接摩擦される部分ではないため、上記要求特性は被加工物に接触させる部分と比較して高度に要求されないためである。ただし、軸となることから耐ねじれ強度は要求される。なお、軸部は被加工物に接触させる部分とはならないが、肩状部5とペンシル部分4と同一材料で形成されていても良い。
被加工物に接触させる部分は、イリジウムを含有し、レニウム、ルテニウム、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、ロジウム或いはこれらの2種以上を含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム、イットリウム或いはこれらの2種以上を含有する組成を有する材料で形成される。1350℃以上の高融点を有する被加工物を摩擦攪拌接合する際、摩擦攪拌接合用工具は、被加工物の結合領域に押し付けられた状態で回転させられるため、上記被加工物の融点に近い温度まで加熱された状態で、圧縮応力とねじれ応力が加えられる。
前記組成を有する材料で摩擦攪拌接合用工具を形成する場合において、レニウム、ルテニウム、モリブデン、タングステン、ニオブ又はタンタルの添加によって材料強度及び材料硬度の向上が図られる。ロジウムの添加によって高温域使用雰囲気の酸化減耗に対する化学的安定性の向上が図られる。また、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの添加によって材料強度及び材料硬度の向上と結晶粒微細化が図られる。これらの作用によって被加工物との摩擦による工具の摩耗を減少させ、被加工物へ不純物の混入を減少させる。
また、これらの材料で摩擦攪拌接合用工具を形成することで高温強度が得られ、作業中に圧縮応力とねじれ応力が加えられてもそれに耐えうる。また、耐熱衝撃性も良好となるため、作業を行なうたびに昇温降温が繰り返されてもそれを原因として破壊されることは少ない。
さらに被加工物に接触させる部分は、耐摩耗性が要求されるため、上記組成の材料で形成されるもののうち、マイクロビッカース硬度が300Hv以上の硬度を有する材料で形成する必要がある。好ましくはマイクロビッカース硬度が390Hv以上、さらに好ましくは490Hv以上である。本実施形態の摩擦攪拌接合用工具の硬度は、マイクロビッカース硬度試験(JIS−Z2244)によって評価した。マイクロビッカース硬度が300Hv未満の材質で工具を形成すると、被加工物との摩擦によって早期に摩耗してしまうため寿命が短い。
なお、マイクロビッカース硬度の測定温度は、1350℃で熱処理後にマイクロビッカース硬度試験(JIS−Z2244)によって測定されたものである。
本実施形態に係る摩擦攪拌接合用工具において、少なくとも被加工物に接触させる部分は、3元系合金又は4元系合金或いは5元以上の合金によって形成されるが、例えば、3元系合金の種類を示せば次の通りである。表記は元素記号を用いる。
3元系合金の種類として、例えば、Ir−Re−Zr系、Ir−Ru−Zr系、Ir−Mo−Zr系、Ir−W−Zr系、Ir−Nb−Zr系、Ir−Ta−Zr系、Ir−Rh−Zr系、Ir−Re−Hf系、Ir−Ru−Hf系、Ir−Mo−Hf系、Ir−W−Hf系、Ir−Nb−Hf系、Ir−Ta−Hf系、Ir−Rh−Hf系、Ir−Re−La系、Ir−Ru−La系、Ir−Mo−La系、Ir−W−La系、Ir−Nb−La系、Ir−Ta−La系、Ir−Rh−La系、Ir−Re−Ce系、Ir−Ru−Ce系、Ir−Mo−Ce系、Ir−W−Ce系、Ir−Nb−Ce系、Ir−Ta−Ce系、Ir−Rh−Ce系、Ir−Re−Sm系、Ir−Ru−Sm系、Ir−Mo−Sm系、Ir−W−Sm系、Ir−Nb−Sm系、Ir−Ta−Sm系、Ir−Rh−Sm系、Ir−Re−Gd系、Ir−Ru−Gd系、Ir−Mo−Gd系、Ir−W−Gd系、Ir−Nb−Gd系、Ir−Ta−Gd系、Ir−Rh−Gd系、Ir−Re−Sc系、Ir−Ru−Sc系、Ir−Mo−Sc系、Ir−W−Sc系、Ir−Nb−Sc系、Ir−Ta−Sc系、Ir−Rh−Sc系、Ir−Re−Y系、Ir−Ru−Y系、Ir−Mo−Y系、Ir−W−Y系、Ir−Nb−Y系、Ir−Ta−Y系、Ir−Rh−Y系がある。
ここで被加工物に接触させる部分を、イリジウムを含有し、レニウムを含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを含有する3元合金で形成する場合には、レニウムの含有量を1.0〜50.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは10.0〜25.0原子%とする。また、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1〜5.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0原子%とする。レニウムの含有量を1.0原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が50.0原子%を超えると、高温での酸化揮発減耗量が増加する。ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が5.0原子%を超えると、融点の低下や材料の均一性が劣る場合がある。
ここで被加工物に接触させる部分を、イリジウムを含有し、ルテニウムを含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを含有する3元合金で形成する場合には、ルテニウムの含有量を1.0〜50.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは10.0〜25.0原子%とする。また、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1〜5.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0原子%とする。ルテニウムの含有量を1.0原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が50.0原子%を超えると、高温での酸化揮発減耗量が増加する。ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が5.0原子%を超えると、融点の低下や材料の均一性が劣る場合がある。
ここで被加工物に接触させる部分を、イリジウムを含有し、モリブデンを含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを含有する3元合金で形成する場合には、モリブデンの含有量を1.0〜35.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜20.0原子%とする。また、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1〜5.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0原子%とする。モリブデンの含有量を1.0原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が35.0原子%を超えると、高温での酸化揮発減耗量が増加する。ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が5.0原子%を超えると、融点の低下や材料の均一性が劣る場合がある。
ここで被加工物に接触させる部分を、イリジウムを含有し、タングステンを含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを含有する3元合金で形成する場合には、タングステンの含有量を1.0〜35.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜20.0原子%とする。また、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1〜5.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0原子%とする。タングステンの含有量を1.0原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が35.0原子%を超えると、高温での酸化揮発減耗量が増加する。ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が5.0原子%を超えると、融点の低下や材料の均一性が劣る場合がある。
ここで被加工物に接触させる部分を、イリジウムを含有し、タンタルを含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを含有する3元合金で形成する場合には、タンタルの含有量を1.0〜25.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜15.0原子%とする。また、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1〜5.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0原子%とする。タンタルの含有量を1.0原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が25.0原子%を超えると、高温での酸化揮発減耗量が増加する。ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が5.0原子%を超えると、融点の低下や材料の均一性が劣る場合がある。
ここで被加工物に接触させる部分を、イリジウムを含有し、ニオブを含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを含有する3元合金で形成する場合には、ニオブの含有量を1.0〜25.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜15.0原子%とする。また、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1〜5.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0原子%とする。ニオブの含有量を1.0原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が25.0原子%を超えると、高温での酸化揮発減耗量が増加する。ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が5.0原子%を超えると、融点の低下や材料の均一性が劣る場合がある。
なお、本実施形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、被加工物に接触させる部分を、副成分が2成分である3成分系合金のみならず、副成分が3成分以上である4成分系以上の合金としても良い。例えば、イリジウム−レニウム−ロジウム−ジルコニウム合金、イリジウム−レニウム−ロジウム−ハフニウム合金、イリジウム−レニウム−ロジウム−イットリウム合金、イリジウム−レニウム−ロジウム−スカンジウム合金、イリジウム−モリブデン−ロジウム−ジルコニウム合金、イリジウム−モリブデン−ロジウム−ハフニウム合金、イリジウム−モリブデン−ロジウム−イットリウム合金、イリジウム−モリブデン−ロジウム−スカンジウム合金などが有る。これらの4元系合金を含めて、下記の4元系合金であることが好ましい。
前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、レニウム及びロジウムを含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを含有する4元合金で形成されている場合には、レニウムの含有量を1.0〜50.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは10.0〜25.0原子%とする。ロジウムの含有量を1.0〜18.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜15.0原子%とする。また、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1〜5.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0原子%とする。レニウムの含有量を1.0原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が50.0原子%を超えると、高温での酸化揮発減耗量が増加する。ロジウムの含有量を1.0原子%未満とすれば、高温での酸化揮発減耗抑制効果が低く、18.0原子%を超えても高温での酸化揮発減耗抑制効果の向上する割合が小さい。ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が5.0原子%を超えると、融点の低下や材料の均一性が劣る場合がある。
前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、ルテニウム及びロジウムを含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを含有する4元合金で形成されている場合には、ルテニウムの含有量を1.0〜50.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは10.0〜25.0原子%とする。ロジウムの含有量を1.0〜18.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜15.0原子%とする。また、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1〜5.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0原子%とする。ルテニウムの含有量を1.0原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が50.0原子%を超えると、高温での酸化揮発減耗量が増加する。ロジウムの含有量を1.0原子%未満とすれば、高温での酸化揮発減耗抑制効果が低く、18.0原子%を超えても高温での酸化揮発減耗抑制効果の向上する割合が小さい。ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が5.0原子%を超えると、融点の低下や材料の均一性が劣る場合がある。
ここで被加工物に接触させる部分を、イリジウムを含有し、モリブデン及びロジウムを含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを含有する4元合金で形成する場合には、モリブデンの含有量を1.0〜35.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜20.0原子%とする。ロジウムの含有量を1.0〜18.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜15.0原子%とする。また、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1〜5.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0原子%とする。モリブデンの含有量を1.0原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が35.0原子%を超えると、高温での酸化揮発減耗量が増加する。ロジウムの含有量を1.0原子%未満とすれば、高温での酸化揮発減耗抑制効果が低く、18.0原子%を超えても高温での酸化揮発減耗抑制効果の向上する割合が小さい。ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が5.0原子%を超えると、融点の低下や材料の均一性が劣る場合がある。
ここで被加工物に接触させる部分を、イリジウムを含有し、タングステン及びロジウムを含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを含有する4元合金で形成する場合には、タングステンの含有量を1.0〜35.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜20.0原子%とする。ロジウムの含有量を1.0〜18.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜15.0原子%とする。また、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1〜5.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0原子%とする。タングステンの含有量を1.0原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が35.0原子%を超えると、高温での酸化揮発減耗量が増加する。ロジウムの含有量を1.0原子%未満とすれば、高温での酸化揮発減耗抑制効果が低く、18.0原子%を超えても高温での酸化揮発減耗抑制効果の向上する割合が小さい。ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が5.0原子%を超えると、融点の低下や材料の均一性が劣る場合がある。
ここで被加工物に接触させる部分を、イリジウムを含有し、タンタル及びロジウムを含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを含有する4元合金で形成する場合には、タンタルの含有量を1.0〜25.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜15.0原子%とする。ロジウムの含有量を1.0〜18.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜15.0原子%とする。また、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1〜5.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0原子%とする。タンタルの含有量を1.0原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が25.0原子%を超えると、高温での酸化揮発減耗量が増加する。ロジウムの含有量を1.0原子%未満とすれば、高温での酸化揮発減耗抑制効果が低く、18.0原子%を超えても高温での酸化揮発減耗抑制効果の向上する割合が小さい。ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が5.0原子%を超えると、融点の低下や材料の均一性が劣る場合がある。
ここで被加工物に接触させる部分を、イリジウムを含有し、ニオブ及びロジウムを含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを含有する4元合金で形成する場合には、ニオブの含有量を1.0〜25.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜15.0原子%とする。ロジウムの含有量を1.0〜18.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは5.0〜15.0原子%とする。また、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1〜5.0原子%とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0原子%とする。ニオブの含有量を1.0原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が25.0原子%を超えると、高温での酸化揮発減耗量が増加する。ロジウムの含有量を1.0原子%未満とすれば、高温での酸化揮発減耗抑制効果が低く、18.0原子%を超えても高温での酸化揮発減耗抑制効果の向上する割合が小さい。ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムの含有量を0.1原子%未満とすれば、耐摩耗性が不十分となる場合があり、一方含有量が5.0原子%を超えると、融点の低下や材料の均一性が劣る場合がある。
いずれの場合においてもイリジウムは、必須の成分である。主成分として50原子%以上含有されることが好ましい。より好ましくは70原子%以上である。なお、副成分の含有量により、イリジウムの含有量が50原子%未満となる場合も含まれる。
本実施形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、3元系合金又は4元以上の合金のいずれの場合においても、高温における揮発を抑制するために、被加工物に接触させる部分が、少なくともイリジウムとロジウムとを含有し、ロジウムの含有量が1.0〜18.0原子%であることが好ましい。機械的摩耗のみならず、高温揮発が抑制されていることによって、工具の長寿命化が図られる。
また本実施形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、前記組成を満たした工具を製造する際に、溶解法によって得た固溶体で工具を形成することが好ましい。また、焼結法によって得た焼結体で工具を形成することとしても良い。
本実施形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、必須成分であるイリジウムに対する副成分の組み合わせを複数例示しているが、副成分の選択は、被加工物に応じて使い分けても良い。
本実施形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、工具の形状には限定されない。工具の形状は、摩擦係数や攪拌効率を考慮して被加工物に応じて適宜選択する。
本実施形態に係る摩擦攪拌接合法では、1350℃以上の高融点を有する金属若しくは合金からなる被加工物を、本実施形態に係る摩擦攪拌接合用工具を使用して接合を図るものである。
さらに摩擦攪拌接合用工具の押し当て面の裏面側に、イリジウムのバックプレート又はイリジウムを含有し、レニウム、ルテニウム、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、ロジウム、ジルコニウム又はハフニウム或いはこれらの2種以上を副成分として含有する組成を有するバックプレート(図1中、符号6)又はイリジウム被膜若しくは前記組成を有する被膜を施したバックプレートをあてがいながら、接合を行なうことが好ましい。摩擦攪拌接合用工具を押し当てる面の裏面側も高温まで昇温するため、ステンレス等のバックプレートをあてがうと、バックプレートと被加工物が接合する場合がある。摩擦攪拌接合用工具のみならず、バックプレートについてもイリジウムのバックプレート又はイリジウムを含有し、レニウム等を副成分として含有する上記組成で形成することで、被加工物と接合せず、接合部への不純物の混入を低減できる。また、イリジウム被膜若しくは上記組成の被膜をバックプレートに施すこととしても良い。この場合、被膜を施す基材は、上記組成の材料で形成されていることが好ましいが、上記組成の材料で形成されていない場合も本実施形態に含まれる。被膜の厚さは例えば10〜500μmとし、50〜100μmとすることが好ましい。また、摩擦攪拌接合用工具の組成とバックプレート若しくはそれに施す被膜の組成とは同一の組成とすることが好ましいが、イリジウムのバックプレート又はイリジウムを含有し、レニウム、ルテニウム、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、ロジウム、ジルコニウム又はハフニウム或いはこれらの2種以上を副成分として含有する組成のバックプレート、或いはこれらを被膜化したバックプレートであることを満たす限り、異種組成を組み合わせても良い。
本実施形態の摩擦攪拌接合法を行なうことで、高融点を有する被加工物であっても、不純物の混入が少ない摩擦攪拌接合部位を有する加工物を得ることができる。
表1に示した組成の合金を実施例1〜実施例4、比較例1〜3として形成し、マイクロビッカース硬度試験(JIS−Z2244)((株)アカシ、HV−112)にもとづき、実施例1〜3、比較例1〜3の再結晶温度に基づくマイクロビッカース硬度を測定した。測定結果を図2(再結晶温度調査)に示した。図2は、再結晶温度とマイクロビッカース硬度との関係を示す図である。また、大気中1600℃における高温揮発における質量減を測定した。サンプルの熱処理前後の質量を計量し、差を求めて質量減とした。そのとき、サンプルの表面積を求め、質量減を表面積で除して、単位面積あたりの質量減を求めた。測定結果を図3(高温揮発試験)に示した。図3は、熱処理時間と単位面積あたりの質量減との関係を示す図である。
Figure 0004047371
硬度及び耐摩耗性の観点から、ビッカース硬度300Hv以上が要求され、図2から実施例1〜3は、1350℃以上で熱処理されたものを室温で測定してもビッカース硬度300Hv以上を維持することができるが、比較例1、2は、1300℃付近で熱処理されたものを室温で測定すると、ビッカース硬度300Hvを下回る結果になった。硬度を得るためには、ジルコニウムやロジウム又はハフニウム等の他元素及び適度な含有量が必要であることが確認された。
また、図3からロジウムを含有する実施例2、3は、比較例1〜3より熱処理時間における合金の質量減が減少した。ロジウムを含有することにより、揮発減耗に対して、300Hv以上の硬度を維持する効果が確認された。
次に実施例1、比較例3の摩耗量を測定した。被加工物として、酸化物分散強化型白金合金(白金82.13原子%、酸化ジルコニウム0.23原子%、ロジウム17.64原子%、厚さ1.5mm、フルヤ金属製)の板同士をつき合わせて、境界領域を形成し、該境界領域に実施例1、比較例3の各摩擦攪拌接合用工具を押し当てて、摩擦攪拌接合法により接合を試みた。なお、当該酸化ジルコニウム分散強化型白金合金の融点はおよそ1860℃である。測定結果を図4(摩耗量調査)に示した。図4は、ツール外周の回転距離と単位面積あたりの質量減との関係を示す図である。ツール外周の回転距離は、肩上部5の円周×回転数×接合時間(接合距離/送り速度)のように求めた。このときのツール外周の質量減は、接合前の重量−接合後の重量のように求めた。図4から3元合金で形成された実施例1は、2元合金で形成された比較例3より回転距離における質量減が減少した。3元合金以上で形成することにより、摩耗に対する耐性を維持する効果が確認された。
次に実施例1と比較例1の組成で形成した摩擦攪拌接合用工具を用いた摩擦攪拌接合テストを試みた。すなわち、被加工物として、ステンレス(SUS−304)の板同士をつき合わせて、境界領域を形成し、該境界領域に実施例1と比較例1の組成で形成した各摩擦攪拌接合用工具を押し当てて、摩擦攪拌接合法によって接合を試みた。なお、当該SUS−304の融点は1400〜1450℃である。そして、接合は、実施例1、比較例1の組成で形成した各摩擦攪拌接合用工具を用いて共に行なうことができた。また、実施例1、比較例1の組成で形成した各摩擦攪拌接合用工具を用いたいずれの例においても摩擦攪拌接合用工具の割れは見られなかった。
次に実施例1と比較例3の組成で形成した摩擦攪拌接合用工具を用いた摩擦攪拌接合テストを試みた。すなわち、被加工物として、酸化物分散強化型白金合金(白金82.13原子%、酸化ジルコニウム0.23原子%、ロジウム17.64原子%、厚さ1.5mm、フルヤ金属製)の板同士をつき合わせて、境界領域を形成し、該境界領域に実施例1と比較例3の組成で形成した各摩擦攪拌接合用工具を押し当てて、摩擦攪拌接合法によって接合を試みた。なお、当該酸化ジルコニウム分散強化型白金合金の融点はおよそ1860℃である。そして、接合は実施例1、比較例3の組成で形成した各摩擦攪拌接合用工具を用いて共に行なうことができた。また実施例1、比較例3の組成で形成した各摩擦攪拌接合用工具を用いたいずれの例においても摩擦攪拌接合用工具の割れは見られなかった。
次にSUS−304の接合距離を100cmとして、接合を1回行なった後、摩擦攪拌接合用工具の摩耗量を評価した。回転数と送り速度は一定とした。摩耗量は、接合前と接合後の摩擦攪拌接合用工具の質量の差を測定した。実施例1の摩擦攪拌接合用工具の摩耗量は0.3(g)であるのに対して、比較例1の摩擦攪拌接合用工具の摩耗量は、約1.5(g)であった。したがって、実施例1の摩擦攪拌接合用工具は、高融点の被加工物を摩擦攪拌接合できると共に、工具の摩耗が少なかった。一方、比較例1の摩擦攪拌接合用工具は、高融点の被加工物を摩擦攪拌接合できたものの、工具の摩耗量が多く、劣化が早いといえる。
次に酸化物分散強化白金(白金82.13原子%、酸化ジルコニウム0.23原子%、ロジウム17.64原子%、厚さ1.5mm、フルヤ金属製)の接合距離を100cmとして、接合を1回行なった後、摩擦攪拌接合用工具の摩耗量を評価した。回転数と送り速度は一定とした。摩耗量は、接合前と接合後の摩擦攪拌接合用工具の質量の差を測定した。実施例1の摩擦攪拌接合用工具の摩耗量は0.60(g)であるのに対して、比較例3の摩擦攪拌接合用工具の摩耗量は1.14(g)であった。したがって、実施例1の摩擦攪拌接合用工具は、高融点の被加工物を摩擦攪拌接合できると共に、工具の摩耗が少なかった。一方、比較例3の摩擦攪拌接合用工具は、高融点の被加工物を摩擦攪拌接合できたものの、工具の摩耗量が多く、劣化が早いといえる。
次に実施例1の組成を有する摩擦攪拌接合用工具と、実施例1の89.0Ir−10.0Re−1.0Zr(数値は原子%)の組成を有するバックプレートに被加工物を載せて行なった。このとき被加工物にバックプレートが接合することはなかった。そこで、接合部分の板厚方向について、摩擦攪拌接合用工具の押し当て表面、及び、バックプレート側の裏面について、電子線マイクロアナライザ(日本電子株式会社製)を用いてEPMA分析を行なった。その結果、イリジウム、レニウム、ジルコニウムが不純物として接合部分に混入しているとは認められなかった。さらに、実施例2の組成を有する摩擦攪拌接合用工具と実施例2の組成のバックプレートを用いた場合、実施例3の組成を有する摩擦攪拌接合用工具と実施例3の組成のバックプレートを用いた場合、実施例4の組成を有する摩擦攪拌接合用工具と実施例4の組成のバックプレートを用いた場合のいずれにおいても、同様に接合防止及び接合部分への不純物の混入防止ができることが判明した。
一方、実施例1の組成を有する摩擦攪拌接合用工具と、SUS−304のバックプレートを用いて接合を行なった。このとき被加工物にバックプレートの接合が生じた。そして同様にEPMA分析を行なった。その結果、鉄が不純物として接合部分に拡散し、接合されていることが認められた。そして、バックプレート側である被加工物裏面における鉄含有量は最大3%であり、摩擦攪拌接合用工具の押し当て側である被加工物表面における鉄含有量は最大300ppmであった。したがって、摩擦攪拌される工程中に被加工物の表面側(押し当て面側)にSUS−304が攪拌され混入していくと考えられる。
次にIr‐Re‐Zr系合金の組成と硬さの関係を調べた。表2に示した組成を有する合金を形成して試料とし、マイクロビッカース硬度試験(JIS−Z2244)((株)アカシ、HV−112)にもとづき、各試料について、溶解してさらに凝固した後でのマイクロビッカース硬度を測定した。測定結果を表2に示した。また、図5にマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲(網かけを付した領域)を示した。なお図5において、Reが50原子%を超える組成範囲及びZrが5原子%を超える組成範囲の記載を省略した。また、二元系のイリジウム合金の組成と硬さの関係も調べた。
Figure 0004047371
図5を参照すると、ReとZrとでは添加量に対するマイクロビッカース硬度の向上率が異なり、マイクロビッカース硬度が300Hv以上とするためには、Zrを下限の0.1原子%とした場合、Reは2.5原子%以上含有させれば良いことがわかる。また、Reを下限の1.0原子%とした場合、Zrは0.3原子%以上含有させれば良いことがわかる。なお、Reが50原子%を超える組成範囲及びZrが5原子%を超える組成範囲では、摩擦攪拌時に揮発損失が多くなったり、低融点化するおそれがある。
次にIr‐Re‐Hf系合金の組成と硬さの関係を調べた。表3に示した組成を有する合金を形成して試料とし、Ir‐Re‐Zr系合金の場合と同様に、各試料について、溶解してさらに凝固した後でのマイクロビッカース硬度を測定した。測定結果を表3に示した。また、図6にマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲(網かけを付した領域)を示した。なお図6において、Reが50原子%を超える組成範囲及びHfが5原子%を超える組成範囲の記載を省略した。また、二元系のイリジウム合金の組成と硬さの関係も調べた。
Figure 0004047371
図6を参照すると、ReとHfとでは添加量に対するマイクロビッカース硬度の向上率が異なり、マイクロビッカース硬度が300Hv以上とするためには、Hfを下限の0.1原子%とした場合、Reは2.5原子%以上含有させれば良いことがわかる。また、Reを下限の1.0原子%とした場合、Hfは0.3原子%以上含有させれば良いことがわかる。なお、Reが50原子%を超える組成範囲及びHfが5原子%を超える組成範囲では、摩擦攪拌時に揮発損失が多くなったり、低融点化するおそれがある。
次にIr‐Re‐Y系合金の組成と硬さの関係を調べた。表4に示した組成を有する合金を形成して試料とし、Ir‐Re‐Zr系合金の場合と同様に、各試料について、溶解してさらに凝固した後でのマイクロビッカース硬度を測定した。測定結果を表4に示した。また、図7にマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲(網かけを付した領域)を示した。なお図7において、Reが50原子%を超える組成範囲及びYが5原子%を超える組成範囲の記載を省略した。また、二元系のイリジウム合金の組成と硬さの関係も調べた。
Figure 0004047371
図7を参照すると、ReとYとでは添加量に対するマイクロビッカース硬度の向上率が異なり、マイクロビッカース硬度が300Hv以上とするためには、Yを下限の0.1原子%とした場合、Reは3.0原子%以上含有させれば良いことがわかる。また、Reを下限の1.0原子%とした場合、Yは0.3原子%以上含有させれば良いことがわかる。なお、Reが50原子%を超える組成範囲及びYが5原子%を超える組成範囲では、摩擦攪拌時に揮発損失が多くなったり、低融点化するおそれがある。
次にIr‐Re‐Sm系合金の組成と硬さの関係を調べた。表5に示した組成を有する合金を形成して試料とし、Ir‐Re‐Zr系合金の場合と同様に、各試料について、溶解してさらに凝固した後でのマイクロビッカース硬度を測定した。測定結果を表5に示した。また、図8にマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲(網かけを付した領域)を示した。なお図8において、Reが50原子%を超える組成範囲及びSmが5原子%を超える組成範囲の記載を省略した。また、二元系のイリジウム合金の組成と硬さの関係も調べた。
Figure 0004047371
図8を参照すると、ReとSmとでは添加量に対するマイクロビッカース硬度の向上率が異なり、マイクロビッカース硬度が300Hv以上とするためには、Smを下限の0.1原子%とした場合、Reは4.0原子%以上含有させれば良いことがわかる。また、Reを下限の1.0原子%とした場合、Smは0.3原子%以上含有させれば良いことがわかる。なお、Reが50原子%を超える組成範囲及びSmが5原子%を超える組成範囲では、摩擦攪拌時に揮発損失が多くなったり、低融点化するおそれがある。
次にIr‐Ru‐Zr系合金の組成と硬さの関係を調べた。表6に示した組成を有する合金を形成して試料とし、Ir‐Re‐Zr系合金の場合と同様に、各試料について、溶解してさらに凝固した後でのマイクロビッカース硬度を測定した。測定結果を表6に示した。また、図9にマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲(網かけを付した領域)を示した。なお図9において、Ruが50原子%を超える組成範囲及びZrが5原子%を超える組成範囲の記載を省略した。また、二元系のイリジウム合金の組成と硬さの関係も調べた。
Figure 0004047371
図9を参照すると、RuとZrとでは添加量に対するマイクロビッカース硬度の向上率が異なり、マイクロビッカース硬度が300Hv以上とするためには、Zrを下限の0.1原子%とした場合、Ruは14原子%以上含有させれば良いことがわかる。また、Ruを下限の1.0原子%とした場合、Zrは0.3原子%以上含有させれば良いことがわかる。なお、Ruが50原子%を超える組成範囲及びZrが5原子%を超える組成範囲では、摩擦攪拌時に揮発損失が多くなったり、低融点化するおそれがある。
次にIr‐Ru‐Hf系合金の組成と硬さの関係を調べた。表7に示した組成を有する合金を形成して試料とし、Ir‐Re‐Zr系合金の場合と同様に、各試料について、溶解してさらに凝固した後でのマイクロビッカース硬度を測定した。測定結果を表7に示した。また、図10にマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲(網かけを付した領域)を示した。なお図10において、Ruが50原子%を超える組成範囲及びHfが5原子%を超える組成範囲の記載を省略した。また、二元系のイリジウム合金の組成と硬さの関係も調べた。
Figure 0004047371
図10を参照すると、RuとHfとでは添加量に対するマイクロビッカース硬度の向上率が異なり、マイクロビッカース硬度が300Hv以上とするためには、Hfを下限の0.1原子%とした場合、Ruは14原子%以上含有させれば良いことがわかる。また、Ruを下限の1.0原子%とした場合、Hfは0.3原子%以上含有させれば良いことがわかる。なお、Ruが50原子%を超える組成範囲及びHfが5原子%を超える組成範囲では、摩擦攪拌時に揮発損失が多くなったり、低融点化するおそれがある。
次にIr‐Mo‐Zr系合金の組成と硬さの関係を調べた。表8に示した組成を有する合金を形成して試料とし、Ir‐Re‐Zr系合金の場合と同様に、各試料について、溶解してさらに凝固した後でのマイクロビッカース硬度を測定した。測定結果を表8に示した。また、図11にマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲(網かけを付した領域)を示した。なお図11において、Moが35原子%を超える組成範囲及びZrが5原子%を超える組成範囲の記載を省略した。また、二元系のイリジウム合金の組成と硬さの関係も調べた。
Figure 0004047371
図11を参照すると、MoとZrとでは添加量に対するマイクロビッカース硬度の向上率が異なり、マイクロビッカース硬度が300Hv以上とするためには、Zrを下限の0.1原子%とした場合、Moは3.0原子%以上含有させれば良いことがわかる。また、Moを下限の1.0原子%とした場合、Zrは0.5原子%以上含有させれば良いことがわかる。なお、Moが35原子%を超える組成範囲及びZrが5原子%を超える組成範囲では、摩擦攪拌時に揮発損失が多くなったり、低融点化するおそれがある。
次にIr‐Mo‐Hf系合金の組成と硬さの関係を調べた。表9に示した組成を有する合金を形成して試料とし、Ir‐Re‐Zr系合金の場合と同様に、各試料について、溶解してさらに凝固した後でのマイクロビッカース硬度を測定した。測定結果を表9に示した。また、図12にマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲(網かけを付した領域)を示した。なお図12において、Moが35原子%を超える組成範囲及びHfが5原子%を超える組成範囲の記載を省略した。また、二元系のイリジウム合金の組成と硬さの関係も調べた。
Figure 0004047371
図12を参照すると、MoとHfとでは添加量に対するマイクロビッカース硬度の向上率が異なり、マイクロビッカース硬度が300Hv以上とするためには、Hfを下限の0.1原子%とした場合、Moは4.0原子%以上含有させれば良いことがわかる。また、Moを下限の1.0原子%とした場合、Hfは0.5原子%以上含有させれば良いことがわかる。なお、Moが35原子%を超える組成範囲及びHfが5原子%を超える組成範囲では、摩擦攪拌時に揮発損失が多くなったり、低融点化するおそれがある。
次にIr‐Re‐Zr‐Rh系合金の組成と硬さの関係を調べた。表10に示した組成を有する合金を形成して試料とし、Ir‐Re‐Zr系合金の場合と同様に、各試料について、溶解してさらに凝固した後でのマイクロビッカース硬度を測定した。Ir‐Re‐Zr‐Rh系合金の組成において、Rhの組成はいずれの試料においても17.2原子%とした。測定結果を表10に示した。また、図13にマイクロビッカース硬度が300Hv以上となる組成の範囲(網かけを付した領域)を示した。なお図13において、Reが50原子%を超える組成範囲及びZrが5原子%を超える組成範囲の記載を省略した。また、二元系のイリジウム合金の組成と硬さの関係も調べた。
Figure 0004047371
図13を参照すると、ReとZrとでは添加量に対するマイクロビッカース硬度の向上率が異なり、マイクロビッカース硬度が300Hv以上とするためには、Zrを下限の0.1原子%とした場合、Reは2.5原子%以上含有させれば良いことがわかる。また、Reを下限の1.0原子%とした場合、Zrは0.4原子%以上含有させれば良いことがわかる。なお、Reが50原子%を超える組成範囲及びZrが5原子%を超える組成範囲では、摩擦攪拌時に揮発損失が多くなったり、低融点化するおそれがある。
なお、表2〜表10において、同一組成で共通に掲載されている合金があるが、これらについて便宜上、同一試料番号とせずに異なる試料番号を付した。このとき、マイクロビッカース硬度は同一値である。
3元系合金として、Ir−W−Zr系、Ir−Nb−Zr系、Ir−Ta−Zr系、Ir−Rh−Zr系、Ir−W−Hf系、Ir−Nb−Hf系、Ir−Ta−Hf系、Ir−Rh−Hf系、Ir−Re−La系、Ir−Ru−La系、Ir−Mo−La系、Ir−W−La系、Ir−Nb−La系、Ir−Ta−La系、Ir−Rh−La系、Ir−Re−Ce系、Ir−Ru−Ce系、Ir−Mo−Ce系、Ir−W−Ce系、Ir−Nb−Ce系、Ir−Ta−Ce系、Ir−Rh−Ce系、Ir−Ru−Sm系、Ir−Mo−Sm系、Ir−W−Sm系、Ir−Nb−Sm系、Ir−Ta−Sm系、Ir−Rh−Sm系、Ir−Re−Gd系、Ir−Ru−Gd系、Ir−Mo−Gd系、Ir−W−Gd系、Ir−Nb−Gd系、Ir−Ta−Gd系、Ir−Rh−Gd系、Ir−Re−Sc系、Ir−Ru−Sc系、Ir−Mo−Sc系、Ir−W−Sc系、Ir−Nb−Sc系、Ir−Ta−Sc系、Ir−Rh−Sc系、Ir−Ru−Y系、Ir−Mo−Y系、Ir−W−Y系、Ir−Nb−Y系、Ir−Ta−Y系、Ir−Rh−Y系についても、図5〜図12でみられた組成とマイクロビッカース硬度との関係について同様の傾向が見られた。
4元系合金として、イリジウム−レニウム−ロジウム−ハフニウム合金、イリジウム−レニウム−ロジウム−イットリウム合金、イリジウム−レニウム−ロジウム−スカンジウム合金、イリジウム−モリブデン−ロジウム−ジルコニウム合金、イリジウム−モリブデン−ロジウム−ハフニウム合金、イリジウム−モリブデン−ロジウム−イットリウム合金、イリジウム−モリブデン−ロジウム−スカンジウム合金についても、図13でみられた組成とマイクロビッカース硬度との関係について同様の傾向が見られた。
本発明に係る摩擦攪拌接合用工具は、高融点部材を摩擦攪拌接合することができる。

Claims (10)

  1. 1350℃以上の高融点を有する金属若しくは合金を被加工物として摩擦攪拌接合することができる摩擦攪拌接合用工具であって、
    少なくとも前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、レニウム、ルテニウム、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、ロジウム或いはこれらの2種以上を含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム、イットリウム或いはこれらの2種以上を含有する組成を有し、且つ、マイクロビッカース硬度が300Hv以上の硬度を有することを特徴とする摩擦攪拌接合用工具。
  2. 前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、レニウム又はルテニウムを1.0〜50.0原子%含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを0.1〜5.0原子%含有する3元合金で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌接合用工具。
  3. 前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、モリブテン又はタングステンを1.0〜35.0原子%含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを0.1〜5.0原子%含有する3元合金で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌接合用工具。
  4. 前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、ニオブ又はタンタルを1.0〜25.0原子%含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを0.1〜5.0原子%含有する3元合金で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌接合用工具。
  5. 前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、レニウム又はルテニウムを1.0〜50.0原子%及びロジウムを1.0〜18.0原子%含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを0.1〜5.0原子%含有する4元合金で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌接合用工具。
  6. 前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、モリブテン又はタングステンを1.0〜35.0原子%及びロジウムを1.0〜18.0原子%含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを0.1〜5.0原子%含有する4元合金で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌接合用工具。
  7. 前記被加工物に接触させる部分が、イリジウムを含有し、ニオブ又はタンタルを1.0〜25.0原子%及びロジウムを1.0〜18.0原子%含有し、さらにジルコニウム、ハフニウム、ランタン、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、スカンジウム又はイットリウムを0.1〜5.0原子%含有する4元合金で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌接合用工具。
  8. 前記被加工物に接触させる部分が、少なくともイリジウムとロジウムとを含有し、ロジウムの含有量が1.0〜18.0原子%であることを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌接合用工具。
  9. 被加工物を相互に当接若しくはほぼ当接させて細長の結合領域を規定し、該結合領域に挿入した摩擦攪拌接合用工具を回転させつつ移動させて、前記被加工物を接合する摩擦攪拌接合法において、
    前記被加工物は、1350℃以上の高融点を有する金属若しくは合金からなり、前記摩擦攪拌接合用工具として、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8のいずれか一項に記載の摩擦攪拌接合用工具を使用することを特徴とする摩擦攪拌接合法。
  10. 前記摩擦攪拌接合用工具の押し当て面の裏面側に、イリジウムのバックプレート又はイリジウムを含有し、レニウム、ルテニウム、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、ロジウム、ジルコニウム又はハフニウム或いはこれらの2種以上を副成分として含有する組成を有するバックプレート又はイリジウム被膜若しくは前記組成を有する被膜を施したバックプレートをあてがいながら、接合を行なうことを特徴とする請求項9に記載の摩擦攪拌接合法。
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