(第1の実施の形態)
下に、本発明に係る多色画像形成装置の実施の形態について図面により詳しく説明する。
[多色画像形成装置の全体構成]
まず、多色画像形成装置の全体構成について、図3を参照して概要説明する。なお、図3は多色画像形成装置の一態様であるフルカラーレーザービームプリンタの全体構成を示す縦断面図である。なお、図中右側がプリンタの手前(正面)側である。
同図に示す多色画像形成装置は、垂直方向に並設された4個の感光体ドラム1a,1b,1c,1dを備えている。感光体ドラム1(1a,1b,1c,1d)は、駆動手段(不図示)によって、同図中、反時計回りに回転駆動される。感光体ドラム1の周囲には、その回転方向に従って順に、感光体ドラム1の表面を均一に帯電する帯電装置2(2a、2b、2c、2d)、画像情報に基づいてレーザービームを照射し感光体ドラム1上の静電潜像を形成するスキャナユニット3(3a、3b、3c、3d)、静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像装置4(4a、4b、4c、4d)、感光体ドラム1上のトナー像を転写材Sに転写させる静電転写ユニット5、転写後の感光体ドラム1表面に残った転写残トナーを除去するクリーニング装置6(6a、6b、6c、6d)等が配設されている。
ここで、感光体ドラム1と帯電装置2、現像装置4、クリーニング装置6は一体的にカートリッジ化されプロセスカートリッジ7を形成している。以下、感光体ドラム1から順に詳述する。
感光体ドラム1は、例えば直径30mmのアルミシリンダの外周面に有機光導伝体層(OPC感光体)を塗布して構成したものである。感光体ドラム1は、その両端部を支持部材によって回転自在に支持されており、一方の端部に駆動モータ(不図示)からの駆動力が伝達されることにより、反時計周りに回転駆動される。
帯電装置2としては、接触帯電方式のものを使用することができる。帯電部材は、ローラー状に形成された導電性ローラーであり、このローラーを感光体ドラム1の表面に当接させるとともに、このローラーに帯電バイアス電圧を印加することにより、感光体ドラム1表面を一様に帯電させるものである。
スキャナユニット3は、対応する感光体ドラム1と上下方向において略同レベルに配置され、レーザーダイオード(不図示)によって画像信号に対応する画像光が、スキャナモーター(不図示)によって高速回転されるポリゴンミラー9(9a、9b、9c、9d)に照射される。ポリゴンミラー9に反射した画像光は、結像レンズ10(10a、10b、10c、10d)を介して帯電済みの感光体ドラム1表面を選択的に露光して静電潜像を形成するように構成している。
現像装置4a,4b,4c,4dはそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを夫々収納した現像器から構成される。現像器内には、トナーを収納するトナー容器があり、トナー容器内にLED光を透過することで、透過時間をセンシングし、トナー残量の検出をおこなっている。
すべての感光体ドラム1a,1b,1c,1dに対向し、接するように循環移動する静電転写ベルト11が配設される。静電転写ベルト11は1011〜1014Ω・cmの体積抵抗率を持たせた厚さ約150μmのフィルム状部材で構成される。この静電転写ベルト11は、垂直方向に4軸でローラーに支持され、図中左側の外周面に転写材Sを静電吸着して上記感光体ドラム1に転写材Sを接触させるべく循環移動する。これにより、転写材Sは静電転写ベルト11により転写位置まで搬送され、感光体ドラム1上のトナー像を転写される。
この静電転写ベルト11の内側に当接し、4個の感光体ドラム1a,1b,1c,1dに対向した位置に転写ローラー12(12a,12b,12c,12d)が並設される。これら転写ローラー12から正極性の電荷が静電転写ベルト11を介して転写材Sに印加され、この電荷による電界により、感光体ドラム1に接触中の用紙に、感光体ドラム1上の負極性のトナー像が転写される。
静電転写ベルト11は周長約700mm、厚み150μmのベルトであり、駆動ローラー13、従動ローラー14a、14b、テンションローラー15の4本のローラーにより掛け渡され、図の矢印方向に回転する。これにより、上述した静電転写ベルト11が循環移動して転写材Sが従動ローラー14a側から駆動ローラー13側へ搬送される間にトナー像を転写される。
給紙部16は、画像形成部に転写材Sを給紙搬送するものであり、複数枚の転写材Sが給紙カセット17に収納されている。画像形成時には給紙ローラー18(半月ローラー)、レジストローラー対19が画像S先端はレジストローラー対19に突き当たり一旦停止し、ループを形成した後静電転写ベルト11の回転と画像書出し位置の同期をとって、レジストローラー対19によって静電転写ベルト11へと給紙されていく。
定着部20は、転写材Sに転写された複数色のトナー画像を定着させるものであり、回転する加熱ローラー21aと、これに圧接して転写材Sに熱及び圧力を与える加圧ローラー21bとからなる。その下流には排紙ローラー対23があり、転写材Sを装置本体外に排出する。
また、定着ローラー対21と排紙ローラー対23との間には排紙センサー(不図示)を配置しており、転写材Sが確実に本体外に排出できたか、定着ローラー対21に巻きついていないかをモニターしている。
すなわち、感光体ドラム1上のトナー像を転写した転写材Sは定着部20を通過する際に定着ローラー対21で搬送されるとともに、定着ローラー対21によって熱及び圧力を与えられる。これによって複数色のトナー像が転写材S表面に定着される。
両面パスは、静電転写ベルトユニット5の裏面部に形成されている。両面パスには対をなす搬送ローラー25、26が上下に配置され、図中下方向に転写材Sを搬送していく。最下点にはシートの搬送方向を変えるべくUターンパス27が設けられ、Uターンパス27に導かれた転写材Sはレジストローラー対19に再給紙されていく。
画像形成の動作としては、プロセスカートリッジ7a、7b、7c、7dが、印字タイミングに合わせて順次駆動され、その駆動に応じて感光体ドラム1a、1b、1c、1dが、反時計回り方向に回転駆動される。そして、各々のプロセスカートリッジ7に対応するスキャナユニット3が順次駆動される。この駆動により、帯電ローラー2は感光体ドラム1の周面に一様な電荷を付与し、スキャナユニット3は、その感光体ドラム1周面に画像信号に応じて露光を行って感光体ドラム1周面上に静電潜像を形成する。現像装置4内の現像ローラーは、静電潜像の低電位部にトナーを転移させて感光体ドラム1周面上にトナー像を形成(現像)する。
最上流にある感光体ドラム1周面上のトナー像の先端が、静電転写ベルト11との対向点に回転搬送されてくるタイミングで、その対向点に転写材Sの印字開始位置が一致するように、レジローラー対19が回転を開始して転写材Sを静電転写ベルト11へ給送する。
転写材Sは静電吸着ローラー22と静電転写ベルト11とによって挟み込むようにして静電転写ベルト11の外周に圧接し、かつ静電転写ベルト11と静電吸着ローラー22との間に電圧を印加することにより、誘電体である転写材Sと静電転写ベルト11の誘電体層に電荷を誘起し、転写材を静電転写ベルト11の外周に静電吸着するように構成している。これにより、転写材Sは静電転写ベルト11に安定して吸着され、最下流の転写部まで搬送される。
このように搬送されながら転写材Sは、各感光体ドラム1と転写ローラー12との間に形成される電界によって、各感光体ドラム1のトナー像を順次転写される。
4色のトナー像を転写された転写材Sは、ベルト駆動ローラー13の曲率により静電転写ベルト11から曲率分離され、定着部20に搬入される。転写材Sは、定着部20で上記トナー像を熱定着された後、排紙ローラー対23によって、排紙部24から画像面を下にした状態で本体外に排出される。
両面印字の動作について説明する。プリンタ本体は、両面印字の信号を受け取ると、転写材Sが定着ローラー対21を抜けたことを排紙センサーにて検知する。その検出信号により、排紙ローラー対23は逆回転を行い、両面パスに転写材Sを導いていく。両面パスに入った転写材Sは搬送ローラー25、26により、Uターンパス27を通り、レジストローラー対19まで搬送されていく。その後、表面印字と同様の画像形成プロセスで印字が完了し、転写材Sは排紙部24より装置本体外に排出される。
次に感光ドラムを支持する本体フレームの構成、及び支持構成について図4により説明する。
図4は、本体フレームに対してカートリッジ7が取り外された状態を示している。図中には図示していないが前述したようにカートリッジ7内には、帯電手段、現像手段、クリーニング手段を一体的に構成している。カートリッジ7内に備えられた感光ドラム1の長手方向両端部には、軸受け31(31a、31b)(ベアリング)が勘合し、回転自在にとりつけてある。軸受け31は、カートリッジの容器にはめ込まれ、軸方向をEリング(不図示)により規制されている。また、カートリッジ7には不図示の付勢手段であるバネがカートリッジの後ろすなわち、感光体1と反対側にあり、カートリッジ7が固定位置からの固定が解除された場合に抜け方向に移動するように構成されている。
カートリッジ7が本体に装着される位置には、軸受け31の外周面に当接するような部位に左側板32a、右側板32bを配置している。前記左右側板32はその下部において外側に曲げが形成され、上方より底板33にビスで締結されている。底板33は、左右側板32同様、板金で形成され、正面側にはシートが通るよう通紙穴33aが開けられている。
また、左右側板32の中央近傍には、ステー50が配置され、左右側板32の外側からビス(不図示)にて締結されている。ステー50は板金で形成され、感光ドラム1に対して水平方向には、レーザー光路が通るスリット穴50aが4個所開けられている。
左右側板32は、正面(カートリッジ挿入側)にも曲げ形状を持たせ、部品単体の剛性をもたせている。また、左右側板32は、曲げ形状部にかかるように開口穴34がそれぞれのカートリッジの両端部に計8箇所開けてある。開口穴34は感光ドラム1の位置決めに利用しており、軸受け31(ベアリング)を開口穴34の端面に押圧し突き当てることで位置決めされる。
左右側板32内面には、ガイド部材49(49a、49b)がそれぞれのカートリッジ7について左右4個所ずつ計8箇所とりつけられている。このガイド部材49は、樹脂で成形され、左右側板に不図示のビスにて固定されており、カートリッジ7挿入時、前述した感光ドラム1の軸受け31(31a、31b)が開口穴34(34a、34e)まで導く役目をしている。当然のことながら、カートリッジ7着脱の過程では、カートリッジ7は、ガイド部材49は接触しながらガイドされるが、位置決めされた時点では、ガイド部材49(49a、49b)と接触しないような配置をしている。
次に転写ベルトユニット5の支持構成について図1により説明する。前述した感光ドラム1の支持方法と同様に構成している。転写ベルトユニット5内のベルトの張架を担う駆動ローラー13、従動ローラー14aは、その両端部に軸受け43(ベアリング)が勘合した状態でとりつけられ、駆動ローラー13、従動ローラー14bとも転写ベルトユニット5に回転自在に支持されている。
一方左右側板32には、転写ベルトユニット5の位置決め面44、45、46を形成する開口部が設けられており、前述した駆動ローラー13、従動ローラー14b両端部の軸受け43b(ベアリング)の外周面を突き当てることで位置決めされる。
また、図5に示すように、静電転写ベルトユニット5は、その下部に支点穴53が設けられており、その支点穴53は、左右側板32(32a、32b)に加締められた支点軸41にはまりこむよう、左右側板32(32a、32b)に支持されている。支点穴53の直径は、支点軸41の直径に対して1〜2mm程度大きく設定している。
このように、転写ベルトユニット5を、本体骨格を形成する左右側板32(32a、32b)に揺動自在にとりつけ構成することで、感光ドラム1へのアクセスを容易にしている。また、支点穴53は、支点軸41に対して一定のクリアランスを設けているため、装置本体に装着された際は、前述した位置決めするための面に確実に突き当て当接できるようになっている。
また、静電転写ベルトユニット5はベルト11を保護するため、感光体ドラム1と当接する面を除いて保護部材42で覆われている。保護部材42の図中右側の外表面には通紙リブを設け、両面印字パスの紙ガイドを兼ねている。
図5に示すように、装置本体の上カバー54を図中矢印方向に開け、下カバー55を図中矢印方向に開け、その後に転写ベルトユニット5を矢印方向に開けることでカートリッジ7へのアクセス可能としている。
次に本発明で最も特徴的である感光ドラム1を含むカートリッジ7と、転写ベルトユニット5の位置決め付勢手段、及び連動機構について、図1(a)、図1(b)、図2を用いて詳しく説明する。
図1(a)はカラープリンタ本体を左側板の外側からみた図である。付勢手段、連動機構をわかりやすく説明するため、カートリッジ7部は感光ドラム1,ベアリング31部以外の部分については、表示を省略する。
左側板32には、図1(a)に示すように、4つの感光ドラム1(1a〜1d)近傍部に、支点軸101、押圧部103およびバネ受け面106を有する押圧レバー102、円筒上のボス124がある受け面104、円筒状のボス107及び圧縮バネ115が各々4つづつ配置されている。それぞれの感光ドラム1(1a〜1d)の近傍部には支点軸101が加締められている。支点軸101には、押圧レバー102が回転自在にとりつけられている。押圧レバー102は樹脂で成形されており、その端部には、カートリッジ7が装着された状態で、ベアリング31の外周面に当接可能な位置に押圧部103を一体的に形成している。また、他端部には、リブの形状をした受け面104を一体的に形成されている。
また、バネ受け面104近傍には、連動板105が配置されている。この連動板105は、不図示の支持部材によって、左側板32の面上を図中上下方向にスライド移動可能に支持されている。連動板105は樹脂によって成形され、前述したバネ受け面104が一体的に形成されている。
図6に示すよう、バネ受け面104の上面には、円筒上のボス124が一体的に形成されている。また、連動板105の図中左端部には、4箇所の円筒状のボス107が図中手前方向に向け一体的に形成されている。また、連動板105下部には、横長の開口穴108が開けられている。
左側板32には、連動板105の下方の位置に加締め軸109が加締められている。加締め軸109には、連動歯車110が回転自在にとりつけてある。連動歯車110の側面に円筒ボス111が一体的に形成されており、前述した連動板105下部に形成された横長の開口穴108にはまり込む形でとりつけられている。
さらに加締め軸109の右側の位置には、支点軸112が配置されている。支点軸112は加締め軸同様に左側板32に加締められている。支点軸112には、押圧板113が回転自在にとりつけられている。押圧板113は樹脂で成形されており、その外周の一部には、連動歯車110と噛み合うような歯車部が一体的に形成されている。また、押圧板113は、転写ベルトユニット5内の従動ローラー114a端部にとりつけられた軸受け43(ベアリング)外周と当接可能な位置に押圧部114を一体的に形成している。
さらに、前述したバネ受け面104上に形成された円筒上のボス124には、圧縮バネ115が軽圧入された状態でとりつけられている。図1に示すように圧縮バネ115の上端部は、前述した受け面104に押圧力を発揮する状態で当接している。つまり、圧縮バネ115のバネ力により、押圧レバー102は図中時計回り方向に回転力を与えられている状態になっている。
次に連動機構を用いた付勢手段によって働く付勢力について図1(a)を用いて説明する。
まず、圧縮バネ115は図の状態においてそれぞれ約500gfの力を発揮している。押圧レバー102は、回転支点から受け面104までの距離と回転支点から押圧部103までの距離を2:1の比で設定しているため、押圧レバー102(102a〜102d)は支点軸101を中心に時計回り方向の回転力を得て、その結果、感光ドラム1端部のベアリング外周面を位置決め面に向けて、約1kgfの力で付勢して、固定位置に固定させていることになる。即ち、固定位置に固定する力となっているのである。
この反力は、すべて連動板105に働いている。その力は、図中下方に働き、その大きさは、約2.0kgfとなっている。この力は連動板105下部の開口穴111にはまっている円筒ボス112に伝わり、結果として連動歯車110を図中時計回り方向に回転させる回転力となる。
ここで重要なことは、図の状態において、円筒ボス111の位置が支点軸109位置に対して図中右側に配置されているところにある。これにより、連動歯車の回転力が確実に時計回り方向に働くようになり、いわばロック機構の役目も果たしているのである。
連動歯車110は押圧板113に設けられた歯車と噛み合っているため、押圧板113には、図中反時計回り方向の回転力が伝えられている。これにより、連動板113内の押圧部114が従動ローラー14a端部の軸受け43(ベアリング)外周面を位置決め面に向けて、付勢しており、固定位置に固定していることになる。
このように、感光ドラム1を含むカートリッジ7、転写ベルトユニットの位置決め付勢力が、連動機構により連結されているため、ワンアクションでそれぞれの装着及び固定が確実にできるようになる。即ち、転写ベルトユニット5を装置本体に装着するために移動させる力がカートリッジ7を装置本体へ固定する力に変換されているものである。また、感光ドラム1が固定されなければ転写ベルトユニット5の装着が完了しないので、感光ドラム1が固定された後にのみ転写ベルトユニット5の固定がされるものである。
また、転写ベルトユニットを装着する動作によって、初めてカートリッジの付勢手段は動作し、転写ベルトユニットの装着を完了する前に、確実にカートリッジの付勢は完了しており、カートリッジの装着ミスといった現象がなくなった。さらに、従来構成で可能性のあった、カートリッジが不完全な固定状態で転写ベルトユニットを装着するといったことがなくなるため、感光ドラムとベルト表面との摺擦による傷の発生がなくなった。
加えて、従来のように別々の付勢手段を設けた場合にくらべ、カートリッジ、転写ベルトユニットの付勢力の総力が小さく設定できるため、ユーザーが操作する際の操作力を最小限に抑えることができ、前述したワンアクションの操作をも含め、ユーザビリティを飛躍的に向上させている。
上記構成説明は、左側板部について説明したが、右側板部についても対称形状であるものの、全く同じ部品の構成をとっている。
次に、感光ドラム1の付勢手段による、固定位置からのの退避手段について図2を用いて説明する。
前述したように転写ベルトユニット5は、図2のように支点軸(不図示)を中心に時計回り方向に揺動可能に構成している。この動作によって、押圧板113は支点軸112を中心に時計回り方向に回転移動する。押圧板113と噛み合っている連動歯車110は反時計回り方向に回転し、円筒ボス111と係合している連動板105が図中下方にスライド移動する。
連動板105が下方に移動すると、圧縮バネ115上端部は、押圧レバー102内に形成された受け面104から退避し、今まで付勢していた付勢力を解放する。同時に押圧板105内に設けられた円筒状のボス107が押圧レバー102と当接をはじめ、押圧レバー102は、円筒状ボス107により、図中反時計回り方向に回転移動させられる。その結果、感光ドラム1の付勢手段である押圧レバー102は退避を完了し、転写ベルトユニット5を開いた状態においては、感光ドラムには、その付勢力が全く働かない状態となる。
これにより、ユーザーが感光ドラム1を含むカートリッジ7を抜く際に、従来例のように別途カートリッジを固定位置から解除するための操作力が実質上必要なくなり、カートリッジ7の交換性が飛躍的に向上した。また、装着時に負荷が少ないため、従来発生していた装着ミスを無くすことが可能になり、装着ミスによる画像不良を未然に防止することが可能となっている。
さらに転写ベルトユニット5を開閉する方向と同方向にカートリッジ7を挿抜する構成であるため、カートリッジ交換、ジャム処理等のユーザー操作が、装置本体の一方向のみのアクセスで済むため、ユーザビリティの向上がはかれている。
感光ドラム1を含むカートリッジ7を交換した後は、転写ベルトユニット5を閉じる。その際は、従動ローラー端部のベアリング外周面が押圧板113内に形成された係合部123に当接し、押圧板113を図中反時計回り方向に回転移動させながら閉じることとなる。その際の操作力は、係合部123が転写ベルトユニット5の揺動支点近傍にあるため、操作力としては小さく設定できている。
駆動ローラー13部の付勢については、不図示の付勢手段によって行われている。本実施の形態のようなカラープリンタにおいては、複数配置された像担持体をひとつの連動板105で連動動作が図れるため、比較的シンプルな構成が可能になっている。また、従来、連動解除させる機構は、解除時に、過大な力がかかるよう構成されていたが、本実施の形態では、連動板105に圧縮バネを取り付けており、押圧レバー102解除時には、圧縮バネのバネ力は連動機構に全く働かないよう構成できている。そのため、連動板が強度不足によって破壊される心配はなくなり、カラープリンタのように4ヶ所付勢手段が必要な場合に、部品の強度を心配することなく同時に付勢を行えるようになった。これにより、連動機構の構成が簡易化され、機構部の信頼性があがるとともに、部品点数が削減できコストダウン効果も期待できるものである。
次に、画像形成時等に生じるカラープリンタ特有の画像問題である色ズレに対しての効果について図1(b)を用いて説明する。本発明の構成は、トナー担持体である感光ドラムとトナー担持体からトナーを受ける転写材を搬送する転写ベルトとの相対位置関係を維持する手段として極めて有効な構成である。
画像形成時には、トナー担持体である感光体1は固定位置に付勢されているが、ここで、感光体1が振動等で抜けそうになった場合の力の及び方について説明する。感光体1へは図1(b)の右方向に移動しようとする力が及ぶ。すると、軸受け31が押圧レバー102を右上に押しのけようとし、その力は回転軸101周りのモーメントとなり、連動板105を押し下げる力となる。更にその力は、ギア110及び113を経て、結局、転写ベルトユニット5を左側に付勢する力となる。この転写ベルト5を左側に付勢する力は、結局のところ、先に示した感光体1が右方向へ抜けようとする力に相反する力となる。即ち、本発明の構成によれば、感光体1が固定位置から移動させる力が働くと、転写ベルトユニット5に、それを抑制する、相反する力が働き、結局のところ、感光体1と転写ベルトユニット5はその相対位置関係を装置本体上で押圧しあって維持されることになるのである。一方、転写ベルトユニット5に閉まる側の力が発揮された場合には、ギア113は反時計方向に回転するとともに、ギア110が時計方向に回転し、連動板105を押し下げ、軸受け31を付勢する力が若干弱まることとなる。すると、先述したカートリッジに備え付けられている不図示のバネによって感光体1が転写ベルトユニット5の方向へ移動しようとし、結局のところ、感光体1と転写ベルトユニット5はその相対位置関係を装置本体上で押圧しあって維持されることになるのである。これら、本発明が有するの機能によって、画像形成時等に生じる感光体1の移動により生じる色ズレ等を防止することができるものである。
(第2の実施の形態)
図11(a)、図11(b)は本発明における多色画像形成装置の第2の実施の形態を示す。なお、本多色画像形成装置の構成を説明するにあたり、上記第1の実施の形態に記載の多色画像形成装置と同一部材等には同一符号を付すとともに、構成的かつ機能的に変わらないものについては、その説明を省略する。
図11(a)は、第2の実施の形態のフルカラーレーザービームプリンタ部分的な断面図を示す。図11(a)の構成は、4つの感光ドラム1(1a,1b,1c,1d)を平行に並べ、その右に転写ベルトユニット5を配置した構成である。図示していないが、スキャナユニット3は感光ドラムの下方にそれぞれ配置されている。
本実施の形態での転写ベルトユニットは、駆動ローラー13の両端部に配置されている軸受け(不図示)が本体に固定されている。つまり、転写ベルトユニット5は駆動ローラー軸を中心に回転自在に取り付けられていることになる。カートリッジを交換した後は、転写ベルトユニット5を図中破線の矢印125方向に閉じ、感光体1(1aから1d)を固定位置に付勢し、転写ベルトユニット5を装着することができる。連動機構、解除機構は、第1の実施の形態と同じ構成をとっている。
本実施の形態においても、感光体1に固定位置から移動させる力が働くと、転写ベルトユニット5に、それを抑制する、相反する力が働き、結局のところ、感光体1と転写ベルトユニット5はその相対位置関係を装置本体上で押圧し合って維持することになるのである。図11(b)をもって説明すると、感光ドラム1が感光ドラム1へ、固定位置からはなれる方向に(図中右方向に)力が働いた際、押圧レバー102、圧縮バネ115を介して、連動板105は図中下方向に力が働く。その結果、連動機構を介して、転写ベルトユニット11内の従動ローラー14端部の軸受け23bを図中左方向に移動させようとする力が働く。即ち、転写ベルトユニット11は、図中左方向に力が働くように構成している。
これにより、感光ドラム1が抜けようとした場合、転写ベルトユニット11の付勢力が、抜ける力と逆の方向に発生し、感光ドラムを押さえつけることができるようになっている。
このように、感光ドラム1を含むカートリッジ7、転写ベルトユニットの位置決め付勢力がこの2つのユニット内で力の関係が完結しているため、その他外力の影響を受にくい構成となっている。また、画像不良につながる感光ドラムと転写ベルトの相対位置関係が崩れにくく、画像不良を未然に防止できている。
(第3の実施の形態)
図12は本発明における多色画像形成装置の第3の実施の形態を示す。なお、本多色画像形成装置構成を説明するにあたり、上記第1の実施の形態に記載の多色画像形成装置と同一部材等には同一符号を付すとともに、機能的に変わらないものについては、その説明を省略する。
図12は、フルカラーレーザービームプリンタの部分的な断面図であり、第1の実施の形態に対して、転写ベルトユニット5の付勢機構を変更したものである。
左側板32上部には、支点軸116が加締められている。支点軸116には、押圧板117が回転自在にとりつけられている。押圧板117は樹脂で成形されており、図中左端部には、穴118が一体的に形成されている。また、押圧板117には、転写ベルトユニット5内の駆動ローラー13端部にとりつけられた軸受け43(ベアリング)外周面に、当接可能な位置に押圧部119を形成しているとともにその右側には、斜面部120を一体的に形成している。この斜面部120は、転写ベルトユニット5を閉じる際、押圧板117と駆動ローラー13端部の軸受け43外周面が当接し、押圧板117をバネ力に抗して退避させるのに有効である。つまり操作力低減に有効な形状である。
一方、連動板105上部には、開口穴121を形成しており、引っ張りバネ122がひっかけられている。引っ張りバネ122の他端部は、前述した押圧板117内の開口穴118に引っ掛けられている。
つまり引っ張りバネ122のバネ力は、押圧板117を図中、反時計回り方向に回転させる力となっている。
一方で、転写ベルトユニット5を装置本体から外している状態を図13に示す。この状態は、先に説明した図12の説明から理解されるように、押圧板117を一旦、時計回りに持ち上げて、転写ベルトユニット5のロックを解除し、転写ベルトユニット5を軸112を中心に時計周りに回転することで外すものである。なお、押圧レバー117近傍には、左側板32から一体的に曲げ起こされた凸形状部124、125が配置されている。この凸形状部124,125により、押圧板117はその揺動範囲を規制されている。図の状態においては、凸形状121、122と第2の押圧板117とは接触しない位置関係となっている。
次に本実施の形態の連動機構を用いた付勢手段により働く付勢力について図12を用いて説明する。
引っ張りバネ122は図の状態においてそれぞれ約500gfの力を発揮している。押圧レバー117は、回転支点から開口穴118までの距離と回転支点から押圧部119までの距離を3:1の比で設定しているため、押圧レバー117は支点軸116を中心に反時計回り方向の回転力を得て、その結果駆動ローラー13の軸受け43外周面を固定位置方向に向けて、約1.5kgfの力で付勢していることになる。
この構成により、感光ドラム1(1a〜1d)と転写ベルトユニット5の付勢力は、力の関係がこの2つのユニット内で完結しており、他の外力、変動の影響を受けない。また、感光ドラム1、転写ベルトユニット5の付勢力は、同一方向に働き、2ユニット間での力の打ち消し合いが全くない。つまり、付勢力が安定して働き、画像形成上重要である2ユニットの相対位置関係が崩れない構成となっている。
これにより、従来発生していた色ずれ、バンディング、転写不良等の画像不良を防止できるようになっている。
本実施の形態の構成も、トナー担持体である感光ドラムとトナー担持体からトナーを受ける転写材を搬送する転写ベルトとの相対位置関係を維持する手段として極めて有効な構成である。
画像形成時には、感光体1は固定位置に付勢されているが、ここで、感光体1が振動等で抜けそうになった場合の力の及び方について説明する。ギア113が転写ベルトユニット5を押圧する構成については、第1の実施の形態で示しているものと同様である。即ち、感光体1へは図12の右方向に移動しようとする力が及ぶ。すると、軸受け31が押圧レバー102を右上に押しのけようとし、その力は回転軸101周りのモーメントとなり、連動板105を押し下げる力となる。更にその力は、ギア110及び113を経て、結局、転写ベルトユニット5を左側に付勢する力となる。そして、この転写ベルト5を左側に付勢する力は、結局のところ、先に示した感光体1が右方向へ抜けようとする力に相反する力となる。
一方で、本実施の形態においては、図12の転写ベルトユニット5の駆動ローラー13にも感光体1を押し戻す力が及ぶ。先に示したとおり、連動板105を押し下げると、押圧板117が支点軸116を中心に半時計回りに回転し、押圧部119が駆動ローラーの軸受け43を左方向の力を含む力で押すことになり、結局のところ、転写ベルトユニット5を駆動ローラー13側からも左方向へ押すことになる。
即ち、本実施の形態によれば、感光体1が固定位置から移動させる力が働くと、転写ベルトユニット5に、それを抑制する、相反する力がニ点に働き、結局のところ、感光体1と転写ベルトユニット5はその相対位置関係を装置本体上で押圧しあって維持されることになるのである。これら、本発明が有するの機能によって、画像形成時等に生じる感光体1の移動により生じる色ズレ等を防止することができるものである。
また、本実施の形態においては、上記の実施の形態と同様に、カートリッジ7の装着が不十分であった場合、転写ベルトユニット5の装着により、カートリッジ7は付勢手段により装着が完了でき、装着ミスがなくなる。それとともに、各色のカートリッジの形状を若干変化させ構成することで、異なる場所に色カートリッジを装着した場合、転写ベルトユニット5の装着ができないよう構成でき、カートリッジの誤装着を防止できる。
上記構成説明は、左側板部について説明したが、右側板部についても対称形状であるものの、全く同じ部品の構成をとっている。
(第4の実施の形態)
図14は本発明における画像形成装置の第4の実施の形態を示す。本実施の形態は、第1の実施の形態のカラープリンタをモノクロプリンタに置き換えた形態になっている。上記第1の実施の形態に記載の画像形成装置と同一部材等には、同一符号を付するとともに、構成的かつ機能的にかわらないものについては、その説明を省略する。
図14は、モノクロレーザービームプリンタの縦断面図を示す。感光ドラム1の右側には、転写ユニット201が配置されている。転写ユニット201内には、転写ローラー202が回転自在に支持されており、転写ローラー202の軸受けは、ローラーに高圧を印加できるよう導電性の樹脂で構成されている。また、転写ローラー202は感光ドラム1に向け、圧縮バネ203により付勢力が働いている。
転写ユニット201は、感光ドラム1に対して、精度よく位置決めされるよう、装置本体に位置決め面(不図示)を設け、転写ユニット201が図中左側に付勢されることで位置決め支持されている。
具体的に付勢手段については、図15に示すように、感光ドラムの付勢力を発揮している圧縮バネ115の反力が連動板105、連動歯車110を介して、押圧板113に伝わり、転写ユニット201の係合部204に当接し、図中左側への付勢力を発揮している。
前述した実施の形態同様、画像形成の中で重要である感光ドラム1と転写ローラー202との付勢力が、この2つの要素内で完結しており、その他の外力を受けにくい構成になっている。また、感光ドラム1が図中矢印方向に変位しようと力が働いた場合、その力を打ち消す方向に、転写ユニット201の付勢力が働く。
そのため、カラープリンタと同様に、転写不良やバンディング等の画像不良につながる感光ドラムと転写ローラーとの相対関係が崩れない構成が実現でき、画像不良を未然に防止できている。さらに、カートリッジ7の装着が完了しないと転写ユニット201の装着ができないため、カートリッジ7の装着ミスがなくなる。
図16には、カートリッジ7交換、ジャム処理時にプリンタ本体の前扉を開けた状態を示している。転写ユニット201は前扉に保持されており、図16のように矢印方向に移動する。その結果、押圧板113、連動歯車110、連動板105は図中矢印方向に移動し、円筒部107により、感光ドラムを付勢していた押圧レバー112は退避する。
(第5の実施の形態)
図7は本発明における多色画像形成装置の第5の実施の形態を示す。なお、本多色画像形成装置150の構成を説明するにあたり、上記第1の実施の形態に記載の多色画像形成装置と同一部材等には同一符号を付すとともに、構成的かつ機能的に変わらないものについては、その説明を省略する。
図7は多色画像形成装置の一態様であるフルカラーレーザービームプリンタ150の全体構成を示す縦断面図である。
垂直方向に並設された4個の感光体ドラム1a,1b,1c,1dに接するようにプリンタの手前側に中間転写ベルト91を備えている。また、定着部20は、給紙カセットの上方で、最下段位置のスキャナユニット3aの下方で、プリンタ本体の奥部に配置されている。
像担持体である中間転写ベルト91は、厚さ約150μmのフィルム状部材で構成される。中間転写ベルトユニット92は、その基本的部品構成は前述の静電転写ベルト11と同様であり、時計回り方向に移動し、トナー担持体である感光体ドラム1上のトナー像がベルト上に順次一次転写(移動)していく。
中間転写ベルト91上に転写された4色のトナー像は、従動ローラー93と2次転写ローラー94が当接する2次転写部において、給紙部より搬送された転写材に一括して2次転写される。
その後、定着部20で上記トナー像を熱定着された後、不図示の排紙ローラー対によって、プリンタ本体の奥側を上方に向けて搬送され排紙部から画像面を下にした状態でプリンタ本体外に排出される。
中間転写ベルト91は、中間転写ベルトユニット92として、プリンタ本体の支点95を回転中心として取り付けられ位置決めされている。
また、下カバー96はカバー支点97を中心に揺動可能にとりつけられており、図中時計回り方向に揺動し開く構成をとっている。下カバー96を開くと中間転写体ユニット92が露出する。静電転写ベルトユニット11と同様に保護部材内に形成された把手部をつかみ矢印方向に開ける。この操作で4つのカートリッジが露出した状態にすることが可能となるとともに、第1の実施の形態同様、連動機構により連動された付勢手段が有効に働くようになる。
(その他の実施の形態)
本発明の実施の形態として、トナー担持体としての中間転写体から別の中間転写体にトナーを受ける構成、その他、トナー担持体として現像装置、一方、トナー担持体からトナーを受けるものとして、感光体(感光ドラム、感光ベルト)の組み合わせにも応用可能である。更には、トナー担持体としての現像装置から、直接転写材が直接トナーを受ける場合にも応用可能である。
これら、トナー担持体と、トナー担持体からトナーを受けるものの相対位置を変動無きように確保することは、画像形成装置での画像形成上、非常に重要であり、本発明の構成を用いることで、その目的を達成できるものである。
なお、上記第1の実施の形態等では、トナー担持体からトナーを受ける転写材を搬送する転写ベルトユニット5を装着することで、トナー担持体である感光体1を固定位置に固定する構成について記載したが、感光体1を装着することによって、転写ベルトユニット5を固定する構成とすることも可能である。