JP4046498B2 - コイン繰出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬貨や遊技用のメダルなどのコインが入り込む繰出用開口部を有する回転円板を回転させてコインを1枚ずつ繰り出すコイン繰出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のコイン繰出装置は、例えば、特開平10−69556号公報に記載されているように、ベース板上にコインが1枚ずつ入り込む複数の貫通孔を有する回転円板が回転自在に配置されているとともに、ベース板上で回転円板の周囲の1箇所に回転円板の回転にて貫通孔に入り込んで送られてくるコインが1枚ずつ繰り出される繰出経路が設けられている。
【0003】
回転する回転円板の貫通孔に入り込んだコインは、回転円板の裏面に設けられた突起とベース板から突出するストッパ部材とによって外方の繰出経路へ向けて案内されながら押し出される。押し出されるコインは、繰出経路の一側であって回転円板の回転方向の上流側に位置される案内部材と繰出経路の他側であって回転円板の回転方向の下流側に位置される付勢部材との間に挟まれてその付勢部材を押し広げながら押し出されるとともに、付勢部材の復帰動作によって外方へ弾き出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなコイン繰出装置においては、取り扱うコインの直径に対応して、ストッパ部材、案内部材および付勢部材の位置関係が決まっている。すなわち、異なる直径のコインを処理しようとした場合、各部材の位置を個別に調整する必要がある。
【0005】
しかし、各部材の位置を個別に調整するのは、調整作業が面倒であるとともに、作業者によって各部材の位置にばらつきが生じやすく、調整が確実でない問題があり、しかも、部品交換が多く必要となる問題がある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、取り扱うコインの直径を変更する際の各部材の調整作業を簡単かつ確実にできるとともに、必要とする部品交換を最小限に抑えることができるコイン繰出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のコイン繰出装置は、ストッパ部材用長孔および付勢部材用長孔が設けられたベース板と、このベース板上に回転自在に配置され、コインが1枚ずつ入り込む繰出用開口部を有する回転円板と、前記ベース板上で回転円板の周囲の一部に設けられ、回転円板の回転によって繰出用開口部に入り込んで送られてくるコインが1枚ずつ繰り出される繰出経路と、前記ストッパ用長孔を通じて前記ベース板上に突出され、前記回転円板の回転によって繰出用開口部に入り込んで送られてくるコインを前記繰出経路へ向けて誘導するストッパ部材と、前記ベース板上で繰出経路の一側に設けられた案内部材と、前記付勢部材用長孔を通じて前記ベース板上で繰出経路の他側に位置され、前記案内部材との間隔が拡縮可能でかつ案内部材との間隔が狭まる方向へ付勢された付勢部材と、前記ストッパ部材および付勢部材が設けられ、これらストッパ部材および付勢部材と前記ベース板に設けられた前記案内部材との間隔が拡縮される方向に対応して前記ベース板に位置調整可能に取り付けられる取付部材とを具備しているものである。
【0008】
そして、この構成では、コイン繰出動作時において、回転する回転円板の繰出用開口部に入り込んだコインは、ストッパ部材によって繰出経路へ向けて案内され、繰出経路の一側の案内部材と繰出経路の他側の付勢部材との間に挟まれてその付勢部材を押し広げながら押し出されるとともに、付勢部材の復帰動作によって繰出経路の下流側へ弾き出される。
【0009】
また、取り扱うコインの直径を変更する際などには、取付部材をベース板の所定位置に取り付けることにより、この取付部材に設けたストッパ部材および付勢部材が一体的に案内部材との位置関係が適正となる位置に配置される。
【0010】
請求項2記載のコイン繰出装置は、請求項1記載のコイン繰出装置において、取付部材に案内部材と付勢部材との間隔が拡縮される方向に対応して長い取付用長孔が設けられ、取付部材が取付用長孔とこの取付用長孔を通じてベース板に螺着される取付ねじとによってベース板にスライド可能に取り付けられているものである。
【0011】
そして、この構成では、取付ねじを緩めた状態で取付部材の所定位置へのスライドが可能となり、取付部材が所定位置に位置した状態で取付ねじを締め付けることで取付部材が固定される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0013】
図1はコイン繰出装置の平面図であり、図2はコイン繰出装置の調整ユニットを示し、(a)は平面図、(b)は一部を省略した側面図であり、図3はコイン繰出装置の小径コイン用に調整した状態の平面図であり、図4はコイン繰出装置の大径コイン用に調整した状態の平面図である。
【0014】
本実施の形態のコイン繰出装置11が取り扱うコインとしては遊技用のメダルMを示し、このメダルMには、直径25mmの小径メダルMSと、直径30mmの大径メダルMLとがある。そして、これらのメダルMS,MLは径差が大きいため、同じ設定のコイン繰出装置11では両方を繰り出すことができない。
【0015】
どちらのメダルMS,MLが利用されるかは、遊技店毎や店内のコーナ毎に定まっており、混在することはない。但し、遊技店の方針変更によって小径メダルMSを大径メダルMLに変更したり、店内の模様替えによって大径メダル対応のコイン繰出装置を搭載した機器を小径メダル対応コーナへ移動させる場合がある。また、遊技店の都合は別にしても、製造レベルで考えると、部品を共通化するとともに、切り替え作業が容易なことが好ましい。
【0016】
コイン繰出装置11は、遊技機やメダル貸機などに搭載され、指定された枚数のメダルを1枚ずつ繰り出す。
【0017】
そして、コイン繰出装置11は、ベース板12を有し、このベース板12上に回転円板13が回転自在に配置され、この回転円板13の周囲上方にメダルMを貯留するとともに回転円板13上に導く図示しないホッパが配置され、ベース板12上で回転円板13の周囲の1箇所にメダルMを1枚ずつ繰り出す繰出口14を有する繰出経路15が設けられている。
【0018】
回転円板13は、ベース板12を貫通する駆動軸17の上端に固定され、図示しない駆動部としてのモータによって駆動軸17と一体に繰出回転方向Fへ回転駆動されるもので、小径メダル用回転円板13Sおよび大径メダル用回転円板13Lを有し、取り扱うメダルの直径に応じていずれか一方が用いられる。
【0019】
小径メダル用回転円板13Sの周縁部には、小径メダル用回転円板13Sの上面から下面に貫通開口される繰出用開口部として複数の貫通孔18が円周方向に等間隔に形成されている。本実施の形態では、貫通孔18の直径が小径メダルMSの直径25mmよりやや大きく、貫通孔18の数が5個とされており、各貫通孔18内に水平状態の小径メダルMSが1枚ずつ入り込むように構成されている。
【0020】
大径メダル用回転円板13Lには、大径メダル用回転円板13Lの上面から下面に貫通開口される繰出用開口部として複数の貫通孔18が円周方向に等間隔に形成されている。本実施の形態では、貫通孔18の直径が大径メダルMLの直径30mmよりやや大きく、貫通孔18の数が3個とされており、各貫通孔18内に水平状態の大径メダルMLが1枚ずつ入り込むように構成されている。
【0021】
回転円板13の下面には、各貫通孔18の厚み方向の下部域から回転円板13の外径部まで連通開口されるとともに回転円板13の繰出回転方向Fと反対側へ向けて傾斜される繰出溝19が形成されている。回転円板13の貫通孔18および繰出溝19以外の部分とベース板12の上面との間隔はメダルMの厚みより小さい間隔に設定されるとともに、回転円板13の繰出溝19の部分とベース板12の上面との間隔はメダルMの1枚分の厚みより大きく2枚分の厚みより小さく、メダルMが1枚ずつ通過可能な寸法に設定されている。
【0022】
隣り合う繰出溝19の各間には、回転円板13の繰出回転方向Fと反対方向へ向けてその方向の貫通孔18の外周に沿った円弧状の押出部20が放射状に形成され、これら押出部20には回転円板13の同一円周位置に対応して切欠溝21が形成されている。
【0023】
また、回転円板13の周囲には、繰出口14の領域を除いて、回転円板13の繰出溝19からのメダルMの飛び出しを規制する図示しない周壁部が配置されている。
【0024】
また、繰出口14の付近位置において、回転円板13の下面に対向する位置には回転円板13の回転によって貫通孔18に入り込んで送られてくるメダルMを繰出口14へ向けて誘導するストッパ部材24が配置され、ベース板12上の繰出経路15の一側であって回転円板13の繰出回転方向Fの上流側には案内部材25が立設され、ベース板12上の繰出経路15の他側であって回転円板13の繰出回転方向Fの下流側には案内部材25との間隔が拡縮可能でかつ案内部材25との間隔が狭まる方向へ付勢された付勢部材26が配置されている。ストッパ部材24および付勢部材26はベース板12の下面に位置調整可能に取り付けられる取付部材27に取り付けられており、これらによって調整ユニット28が構成されている。
【0025】
ストッパ部材24は、水平部31およびこの水平部31の一側縁から折曲された垂直部32を有し、水平部31の一端側に取付部材27に揺動可能に取り付けられる引掛部33が形成され、垂直部32の他端側に水平部31より上方へ突出するストッパ部34が突設されている。ストッパ部34は、調整ユニット28の取付位置に対応してベース板12に形成されたストッパ部材用長孔35を通じてベース板12上に下方から突出する突出位置とベース板12上から下方へ退避する退避位置との間を進退可能すなわち引掛部33を支点として揺動可能としており、突出位置をとるように図示しないスプリングなどのストッパ部材付勢手段によって付勢されている。ベース板12上に突出するストッパ部34の位置は、回転円板13の押出部20の切欠溝21内に進入する位置にあり、突出位置にあるストッパ部34が回転円板13と干渉しないように構成されている。さらに、ストッパ部34は回転円板13の回転中心に対して略直角となる向きに配置されている。
【0026】
ストッパ部34の回転円板13の繰出回転方向Fに対向する面つまり繰出回転方向Fの上流側の面には突出位置においてベース板12の上面に対して略垂直状となる係止部36が形成され、回転円板13の繰出回転方向Fの下流側で係止部36と反対側の面には斜めの逃げ部37が形成されている。逃げ部37は、メダルMの詰まり解除動作時などに回転円板13を繰出回転方向Fに対して逆転させる際に、メダルMなどによってストッパ部34が容易に押し下げられるように構成されている。
【0027】
案内部材25は、ベース板12上に立設されるローラ軸40に回転自在の固定ローラ41を有している。
【0028】
付勢部材26は、ローラ軸44に回転自在の払出ローラ45を有し、この払出ローラ45のローラ軸44が取付部材27に形成されたローラ軸用長孔46を通じて取付板材27の下面側に配置される揺動部材47に先端に軸支されている。揺動部材47の基端は揺動軸48によって取付部材27に軸支され、揺動部材47と取付部材27との間に払出ローラ45を固定ローラ41との間隔が狭まる方向に付勢する付勢手段としての引張ばね49が張設されている。払出ローラ45は、調整ユニット28の取付位置に対応してベース板12に形成された付勢部材用長孔としての払出ローラ用長孔50を通じてベース板12上に突出され、固定ローラ41との間隔が拡縮可能でかつ固定ローラ41との間隔が狭まる方向へ付勢され、固定ローラ41に最も接近したときの間隔は処理するメダルMの直径より小さい寸法となるように設定されている。
【0029】
取付部材27は、ベース板12の下面に接合状態に取り付けられるもので、一端から下方へ折曲されてストッパ部材24の引掛部33が揺動可能に引掛係合されるとともに引張ばね49の一端が引っ掛けられる折曲部53が形成されている。取付部材27の複数箇所には取付用長孔54が形成されており、これら各取付用長孔54を通じて各取付ねじ55を調整ユニット28の取付位置に対応してベース板12の複数箇所に設けられた各ねじ孔56に螺着して締め付けることにより、取付部材27がベース板12の下面に取り付けられる。取付部材27の各取付用長孔54は、回転円板13の回転中心に対して略直角となる方向に長く、つまり固定ローラ41とストッパ部材24および払出ローラ45との間隔が拡縮される方向に対応して長く形成されている。各取付用長孔54の形状は、図1および図2に示すように取付ねじ55に取付用長孔54の一端が当接した状態で小径メダル用の取付位置に対応し、取付ねじ55に取付用長孔54の他端が当接した状態で大径メダル用の取付位置に対応している。
【0030】
また、ベース板12上には、繰出経路15を通じて繰り出されるメダルMを計数するための例えばホトインタラプタなどの計数センサ59が配設されている。
【0031】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0032】
まず、メダルMの繰出動作について説明する。このメダルMの繰出動作は、小径メダルMSおよび大径メダルMLとも同様である。
【0033】
回転円板13を繰出回転方向Fに回転させることにより、図示しないホッパから回転円板13上に導かれていて回転円板13上で水平状態にあるメダルMが回転円板13の各貫通孔18に入り込む。
【0034】
各貫通孔18に入り込んだメダルMは、ベース板12の上面に接合して回転円板13と一体的に摺動移動するとともに、回転円板13の回転による遠心力によって外径方向へ移動して繰出溝19内に厚み方向1枚状態で入り込む。
【0035】
メダルMが入り込んだ貫通孔18が繰出口14の領域を除く位置にあるときには、繰出口14の領域を除いて回転円板13の周囲に配置されている図示しない周壁部によって回転円板13の繰出溝19からのメダルMの飛び出しが規制され、回転円板13とともにメダルMが回転移動する。
【0036】
メダルMが入り込んだ貫通孔18が繰出口14の領域にくることにより、送られてきたメダルMは、周壁部がなくなることで遠心力によって繰出溝19の外径方向へ移動しつつ、ベース板12から突出するストッパ部材24のストッパ部34に当接して移動方向が繰出口14へ向けて誘導されるとともに、繰出回転方向Fの上流側の押出部20によって繰出口14へ向けて押し出される。
【0037】
ストッパ部材24と押出部20とによってメダルMは、繰出経路15の固定ローラ41と払出ローラ45との間に押し出される。このとき、払出ローラ45は固定ローラ41との間隔がメダルMの直径より小さくなる位置に引張ばね49で付勢されているため、メダルMで払出ローラ45を付勢に抗して押し広げながら押し出される。
【0038】
メダルMの最大直径部が固定ローラ41と払出ローラ45との間から押し出されることにより、払出ローラ45の引張ばね49の付勢による復帰動作によってメダルMが繰出経路15の下流側へ弾き出される。
【0039】
このようにして、回転円板13のメダルMが入り込んだ各貫通孔18が繰出口14の領域に到達する毎に、ストッパ部材24と押出部20との作用によってメダルMが繰出口14へ押し出されるとともに、固定ローラ41と払出ローラ45との作用によってメダルMが繰出経路15の下流側へ弾き出され、メダルMが1枚ずつ繰り出される。
【0040】
そして、図3に示すように、コイン繰出装置11が小径メダルMSを取り扱う小径メダル用仕様の場合には、固定ローラ41とストッパ部材24との間に小径メダルMSが入ったときに所定の遊び量aが設定されているとともに、固定ローラ41と払出ローラ45との間に小径メダルMSが入ったときの払出ローラ45の揺動量つまり押し広げ量bが所定量に設定されている。
【0041】
また、コイン繰出装置11を小径メダル用仕様から大径メダル用仕様に変更する場合には、小径メダル用回転円板13Sを外し、大径メダル用回転円板13Lに交換する。
【0042】
調整ユニット28の取付部材27をベース板12に固定している各取付ねじ55を緩め、取付部材27の各取付用長孔54の一端が取付ねじ55に当接している状態から各取付用長孔54の他端が取付ねじ55に当接する状態に移動させ、すなわち取付部材27を固定ローラ41から離反する方向へ移動させ、各取付ねじ55を締め付けて取付部材27をベース板12に固定する。
【0043】
これにより、固定ローラ41とストッパ部材24との間に大径メダルMLが入ったときに所定の遊び量cが設定されるとともに、固定ローラ41と払出ローラ45との間に大径メダルMLが入ったときの払出ローラ45の揺動量つまり押し広げ量dが所定量に設定される。
【0044】
また、コイン繰出装置11を大径メダル用仕様から小径メダル用仕様に変更する場合には、大径メダル用回転円板13Lを外し、小径メダル用回転円板13Sに交換する。
【0045】
調整ユニット28の取付部材27をベース板12に固定している各取付ねじ55を緩め、取付部材27の各取付用長孔54の他端が取付ねじ55に当接している状態から各取付用長孔54の一端が取付ねじ55に当接する状態に移動させ、すなわち取付部材27を固定ローラ41に接近する方向へ移動させ、各取付ねじ55を締め付けて取付部材27をベース板12に固定する。
【0046】
このように、取付部材27にストッパ部材24および払出ローラ45を一体的に取り付け、この取付部材27をベース板12の対応する所定位置に取り付けることにより、ストッパ部材24および払出ローラ45を一緒に固定ローラ41との位置関係が適正となる位置に配置することができ、取り扱うメダルMの直径を変更する際の各部材の調整作業が簡単でかつ確実にできるとともに、必要とする部品交換を最小限に抑え、無駄を少なくできる。しかも、異なる直径のメダルMの仕様に対して、部品の共通部分が多くなるので、生産性を向上できる。
【0047】
さらに、取付部材27に固定ローラ41と払出ローラ45との間隔が拡縮される方向に長い取付用長孔54に設け、取付部材27を取付用長孔54とこの取付用長孔54を通じてベース板12に螺着される取付ねじ55とによってベース板12にスライド可能に取り付けるので、取付ねじ55を緩めた状態で取付部材27を対応する所定位置にスライドさせることができ、調整作業を簡単にできる。
【0048】
また、固定ローラ41とストッパ部材24との間にメダルMS,MLが入ったときの遊び量a,cを略等しくすることにより、メダルMS,MLが同一の軌道を描いて繰り出されるようになり、スムーズな繰出動作が可能となる。
【0049】
また、固定ローラ41と払出ローラ45との間にメダルMS,MLが入ったときの払出ローラ45の揺動量つまり押し広げ量b,dを略等しくすることにより、固定ローラ41と払出ローラ45との間から弾き出されるメダルMS,MLの速度が同じなり、スムーズな繰出動作が可能となる。
【0050】
なお、回転円板13の繰出用開口部は、貫通孔18に限らず、例えば繰出溝19の部分も上下に開口されて回転円板13の外径部まで連通した溝部に形成してもよい。この場合、繰出口14の領域に、溝部内に入り込んでベース板12上に接する厚み方向1枚のメダルMのみが繰出口14側に繰出可能とする厚み規制部材を用いることにより、繰出口14へメダルMを1枚ずつ繰り出すことができる。
【0051】
また、案内部材25は、回転自在とした固定ローラ41に限らず、回転しないローラ、ピン、案内板などを用いても、同様の作用効果を奏する。
【0052】
また、ストッパ部材24は、板材でなく、ピンなどの棒材でもよく、同様の作用効果を奏する。
【0053】
また、コイン繰出装置11が取り扱うコインは、メダルMに限らず、硬貨の場合にも適用でき、同様の作用効果を奏する。
【0054】
【発明の効果】
請求項1記載のコイン繰出装置によれば、取付部材にストッパ部材および付勢部材を設け、この取付部材をベース板の所定位置に取り付けることにより、ストッパ部材および付勢部材を案内部材との位置関係が適正となる位置に配置することができ、取り扱うコインの直径を変更する際の各部材の調整作業が簡単かつ確実にできるとともに、必要とする部品交換を最小限に抑え、無駄を少なくでき、しかも、共通部分が多くなるので、生産性を向上できる。
【0055】
請求項2記載のコイン繰出装置によれば、請求項1記載のコイン繰出装置の効果に加えて、取付部材に案内部材と付勢部材との間隔が拡縮される方向に長い取付用長孔に設け、取付部材を取付用長孔とこの取付用長孔を通じてベース板に螺着される取付ねじとによってベース板にスライド可能に取り付けるので、取付ねじを緩めた状態で取付部材を所定位置にスライドさせることができ、調整作業を簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示すコイン繰出装置の平面図である。
【図2】 同上コイン繰出装置の調整ユニットを示し、(a)は平面図、(b)は一部を省略した側面図である。
【図3】 同上コイン繰出装置の小径コイン用に調整した状態の平面図である。
【図4】 同上コイン繰出装置の大径コイン用に調整した状態の平面図である。
【符号の説明】
11 コイン繰出装置
12 ベース板
13,13S,13L 回転円板
15 繰出経路
18 繰出用開口部としての貫通孔
24 ストッパ部材
25 案内部材
26 付勢部材
27 取付部材
35 ストッパ部材用長孔
50 付勢部材用長孔としての払出ローラ用長孔
54 取付用長孔
55 取付ねじ
M,MS,ML コインとしてのメダル
Claims (2)
- ストッパ部材用長孔および付勢部材用長孔が設けられたベース板と、
このベース板上に回転自在に配置され、コインが1枚ずつ入り込む繰出用開口部を有する回転円板と、
前記ベース板上で回転円板の周囲の一部に設けられ、回転円板の回転によって繰出用開口部に入り込んで送られてくるコインが1枚ずつ繰り出される繰出経路と、
前記ストッパ用長孔を通じて前記ベース板上に突出され、前記回転円板の回転によって繰出用開口部に入り込んで送られてくるコインを前記繰出経路へ向けて誘導するストッパ部材と、
前記ベース板上で繰出経路の一側に設けられた案内部材と、
前記付勢部材用長孔を通じて前記ベース板上で繰出経路の他側に位置され、前記案内部材との間隔が拡縮可能でかつ案内部材との間隔が狭まる方向へ付勢された付勢部材と、
前記ストッパ部材および付勢部材が設けられ、これらストッパ部材および付勢部材と前記ベース板に設けられた前記案内部材との間隔が拡縮される方向に対応して前記ベース板に位置調整可能に取り付けられる取付部材と
を具備していることを特徴とするコイン繰出装置。 - 取付部材に案内部材と付勢部材との間隔が拡縮される方向に対応して長い取付用長孔が設けられ、取付部材が取付用長孔とこの取付用長孔を通じてベース板に螺着される取付ねじとによってベース板にスライド可能に取り付けられている
ことを特徴とする請求項1記載のコイン繰出装置。
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