JP4045970B2 - 通信方法及び通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers )1394方式のバスラインで接続された機器の間でデータ通信を行う通信方法と、この通信方法を適用した通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
IEEE1394方式のシリアルデータバスを用いたネットワークで介して、相互に情報を伝送することができるオーディオ機器やビデオ機器(以下これらの機器をAV機器と称する)が開発されている。このバスを介してデータ伝送を行う際には、比較的大容量のデータをリアルタイム伝送する際に使用されるアイソクロナス転送モード(アイソクロナス通信)と、制御コマンドなどを確実に伝送する際に使用されるアシンクロナス転送モード(アシンクロナス通信)とが用意され、アイソクロナス転送モードの場合には、専用のチャンネルが伝送に使用される。また、IEEE1394方式では、アシンクロナス転送モードでの制御コマンドなどの伝送で、AV機器の遠隔制御を行うようにしたAV/Cコマンドが用意されている。IEEE1394方式の詳細及びAV/Cコマンドの詳細については、1394 Trade Associationで公開しているAV/C Digital Interface Command Set General Specificationに記載されている。
【0003】
ここで、従来のIEEE1394方式のバスでアイソクロナス転送モードでデータ伝送を行う際には、ブロードキャストチャンネルと称される各機器で共通に使用されるチャンネルを使用していた。ブロードキャストチャンネルを使用する場合に、アイソクロナスチャンネルを管理するマネージャに対して、チャンネル権を獲得する処理を行い、そのチャンネル権を獲得された機器が、該当するチャンネルに伝送する。
【0004】
このブロードキャストチャンネルを使用した伝送は、チャンネル権さえ獲得できれば、伝送が可能であるため、比較的簡単な制御で伝送が可能であるが、基本的に相手を特定しないで伝送する処理であるため、相手機器の状態に依存して自分の状態が決まるような性質を持つコントロール機器と、相手機器からの制御信号に依存して自分の状態が決まるような性質を持つターゲット機器とのコネクションを設立するのには適さない。
【0005】
ブロードキャストチャンネルを使用しないで伝送する場合には、コントロール機器とターゲット機器との間で、アイソクロナス転送用のポイントトウポイントのコネクションを設立させて、そのコネクションが設立されたアイソクロナスチャンネルでデータを送出させる必要がある。例えば、コントロール機器の制御で、ターゲット機器との間でポイントトウポイントのコネクションを設立させた上で、ターゲット機器からアイソクロナスチャンネルでコントロール機器に転送させることで、コントロール機器で必要なデータが取得できる。
【0006】
このポイントトウポイントのコネクションを設立させることで、ネットワーク上の他の機器から邪魔されることなく、2台の機器間での良好なデータ転送が可能になる。
【0007】
また、このポイントトウポイントのコネクションを複数設立させることで、3台以上の機器間でのデータ転送も可能である。例えば、第1,第2,第3の機器の3台の機器をバスラインに接続して、第1の機器と第2の機器との間で、所定のアイソクロナスチャンネルでポイントトウポイントのコネクションを設立させ、さらに第1の機器と第3の機器との間で、所定のアイソクロナスチャンネル(このチャンネルは第1,第2の機器間の接続で使用したチャンネルとは別)でポイントトウポイントのコネクションを設立させることが可能である。このようにすることで、第1の機器から第2の機器へのビデオデータなどのストリームデータの出力と、第1の機器から第3の機器へのストリームデータの出力とが同時に可能になる。
【0008】
ところで、IEEE1394方式に接続可能なAV機器は、データ転送速度として、複数種類用意されていて、機器により最大のデータ転送速度が異なる。即ち、現状では100Mbps,200Mbps,400Mbpsの3種類のデータ転送速度(規格上はそれぞれS100,S200,S400と呼ばれる)が規格化されており、IEEE1394方式のバスラインに接続可能な機器の最大のデータ転送速度が、この3種類のいずれかに決められている。200Mbpsに対応した機器の場合には、それよりも低速の100Mbpsでのデータ転送も可能であり、400Mbpsに対応した機器の場合には、それよりも低速の200Mbpsや100Mbpsでのデータ転送も可能である。
【0009】
IEEE1394方式の場合、1つのバスライン上に張られた複数のアイソクロナスチャンネルのそれぞれが、データ転送速度が異なることも可能である。例えば、第1の機器と第2の機器との間でのデータ転送をS100モードで行い、第3の機器と第4の機器との間のデータ転送をS200モードで行うことも可能である。
【0010】
特許文献1は、このような複数種類の転送速度でデータ転送を行う際に、データ転送速度を変換する装置についての開示がある。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−145433号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、同一のストリームデータを複数台の機器に伝送させることを考えた場合、上述した特許文献1に記載されたようなデータ転送速度変換装置を用意しない限りは、データ転送速度が全て等しい必要がある。即ち、例えばチューナが受信したビデオデータをテレビジョン受像機に転送するときに、チューナとテレビジョン受像機とが、S400モードに対応している機器である場合には、S400モードで両機器の間でコネクションが張られて、400Mbpsの転送速度でビデオデータが転送され、チューナで受信した映像がテレビジョン受像機に表示される。
【0013】
このようなチューナとテレビジョン受像機とのS400モードでのデータ転送が行われている状態で、チューナが出力するビデオデータをビデオ記録装置(VTRなど)で記録させたい場合には、チューナとビデオ記録装置との間でも、コネクションを張って、別のアイソクロナスチャンネルでビデオデータを転送することで、ビデオ記録装置にも同じビデオデータが伝送されて、記録できる。
【0014】
ところが、このときビデオ記録装置がS400モードでのデータ転送に対応してなく、S200モード又はS100モードでのデータ転送しかできない場合には、チューナからテレビジョン受像機に400Mbpsの転送速度で送られているビデオデータを、そのままビデオ記録装置にも送ることは困難である。
【0015】
IEEE1394方式で、2台の機器間でコネクションを確立させる場合には、そのコネクションを確立させる際に、データ転送速度を決める必要があり、確立されたコネクションでデータ転送を行っている最中に、データ転送速度を変更することは規格上禁止されていて、不可能である。例えば、上述した特許文献1に記載されたようなデータ転送速度変換装置をチューナ内に内蔵させて、同一のビデオデータを、2つのアイソクロナスチャンネルにそれぞれ異なる転送速度で送出させることは、全く不可能ではないが、このような構成をとることは、機器構成の複雑化を招き、現実的ではない。
【0016】
従って従来は、1台の出力機器と、対応速度が異なる2台以上の入力機器にコネクションを張ることを想定した場合には、予めそれらの入力機器の内の最もデータ転送速度が遅い機器に合わせて、コネクションを張るようにしておく必要があった。ところが、このようにデータ転送速度を遅い速度に設定してしまうと、せっかく高速のデータ転送ができる機器がネットワークに接続されていても、その高速データ転送が実行されことになり、伝送効率の向上が図れない問題があった。
【0017】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、IEEE1394方式の如きネットワークで、データ転送速度が異なる複数台の機器をネットワークに接続させた場合の問題を解決することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定のネットワークに接続された機器の間で通信を行う場合に、ネットワークに接続された第1の機器と第2の機器との間で、第1の速度でデータ転送可能な第1のコネクションを張った状態で、さらに第1の速度よりも遅い第2の速度でデータ転送が可能な第3の機器を、第1の機器とコネクションを張る必要がある場合に、第1の速度でデータ転送可能な第1のコネクションを一旦外して、第1の機器と第2の機器との間を、第2の速度でデータ転送可能な状態で、第1のコネクションを張り直した上で、第1の機器と第3の機器との間を、第2の速度でデータ転送可能な状態で第2のコネクションを張るようにしたものである。
【0019】
このようにしたことで、第1のコネクションのデータ転送速度と第2のコネクションのデータ転送速度が異なる場合であっても、第1のコネクションが張り直されて、そのコネクションの張り直しの際にデータ転送速度が変更されて、両コネクションでデータ転送速度を合わせることが可能になる。従って、例えば予め遅いデータ転送速度を設定しておかなくても、第1,第2のコネクションで同じストリームデータの伝送が可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
【0021】
まず、本発明を適用したネットワークシステムの構成例について、図1を参照して説明する。このネットワークシステムは、IEEE1394方式のシリアルデータバス900(以下単にバス900と称する)を介して、複数台の機器が接続してある。図1では、3台のAV機器100,200,300を接続した例を示してあるが、システムで決められた多数の機器(例えば63台まで)の同時接続が可能である。ここでは、バス900に接続される3台の機器として、それぞれがIEEE1394方式の端子を備えたテレビジョン受像機100とハードディスク記録再生装置200とビデオテープ記録再生装置300としてある。各機器100,200,300は、各機器単独で動作することも可能であるが、テレビジョン受像機100からの制御で、ハードディスク記録再生装置200やビデオテープ記録再生装置300が作動することもできるようにしてある。このテレビジョン受像機100からの制御時には、テレビジョン受像機100がコントローラとなり、ハードディスク記録再生装置200やビデオテープ記録再生装置300がターゲット機器になる。
【0022】
また、ここではテレビジョン受像機100とハードディスク記録再生装置200が、最大のデータ転送速度400MbpsのS400モードに対応した機器であり、ビデオテープ記録再生装置300は、最大のデータ転送速度200MbpsのS200モードに対応した機器であるとする。
【0023】
図2は、は、テレビジョン受像機100の構成例を示すブロック図である。本例のテレビジョン受像機100は、デジタルテレビジョン受像機と称されるデジタル放送を受信して、表示させる装置である。
【0024】
図示しないアンテナが接続されたチューナ101で、所定のチャンネルを受信して得たデジタル放送データを、受信回路部102に供給し、デコードする。デコードされた放送データを、多重分離部103に供給して、映像データと音声データに分離する。分離された映像データを映像生成部104に供給し、受像用の処理を行い、その処理された信号によりCRT駆動回路部105で陰極線管(CRT)106を駆動し、映像を表示させる。また、多重分離部103で分離された音声データを、音声信号再生部107に供給して、アナログ変換,増幅などの音声処理を行い、処理された音声信号をスピーカ108に供給して出力させる。
【0025】
また、テレビジョン受像機100は、IEEE1394方式のバスに接続するためのインターフェース部109を備えて、IEEE1394方式のバス側からこのインターフェース部109に得られる映像データや音声データを、多重分離部103に供給して、CRT106での映像の表示及びスピーカ108からの音声の出力ができるようにしてある。また、チューナ101が受信して得た映像データや音声データを、多重分離部103からインターフェース部109に供給して、IEEE1394方式のバス側に送出できるようにしてある。
【0026】
テレビジョン受像機100での表示処理及びインターフェース部109を介した伝送処理については、中央制御ユニット(CPU)110の制御により実行される。CPU110には、制御に必要なプログラムなどが記憶されたROMであるメモリ111及びワークRAMであるメモリ112が接続してある。また、操作パネル114からの操作情報及び赤外線受光部115が受光したリモートコントロール装置からの制御情報が、CPU110に供給されて、その操作情報や制御情報に対応した動作制御を行うようにしてある。さらに、IEEE1394方式のバスを介してインターフェース部109が後述するAV/Cコマンドなどの制御データを受信した際には、そのデータはCPU110に供給して、CPU110が対応した動作制御を行えるようにしてある。
【0027】
なお、ここで示したテレビジョン受像機100は、表示手段として陰極線管(CRT)を使用したタイプのものを一例として示したが、液晶表示パネルなどの他の表示手段を使用したタイプのテレビジョン受像機として構成しても良い。その場合には、表示手段に対応した駆動回路部105を用意すれば良い。
【0028】
図3は、ハードディスク記録再生装置200の構成例を示すブロック図である。
【0029】
記録系の構成としては、ハードディスク記録再生装置200に内蔵されたチューナ201で所定のチャンネルを受信して得たデジタル放送データを、MPEG(Moving Picture Experts Group )エンコーダ202に供給し、記録に適した方式、例えばMPEG2方式の映像データ及び音声データとする。受信した放送データがMPEG2方式の場合には、エンコーダ202での処理は必要ない。
【0030】
MPEGエンコーダ202でエンコードされたデータは、ディスク記録再生部203に供給して、記録用の処理を行い、処理された記録データをハードディスク204に記録させる。
【0031】
外部から入力したアナログの映像信号及び音声信号については、アナログ/デジタル変換器206でデジタルデータに変換した後、MPEGエンコーダ202で例えばMPEG2方式の映像データ及び音声データとし、ディスク記録再生部203に供給して、ハードディスク204に記録させる。
【0032】
再生系の構成としては、ハードディスク204から再生して得た信号を、ディスク記録再生部203で再生処理して映像データ及び音声データを得る。この映像データ及び音声データは、MPEGデコーダ207に供給して、例えばMPEG2方式からのデコードを行う。デコードされたデータは、デジタル/アナログ変換器208に供給して、アナログの映像信号及び音声信号とし、外部に出力させる。
【0033】
また、ハードディスク記録再生装置200は、IEEE1394方式のバスに接続するためのインターフェース部209を備えて、IEEE1394方式のバス側からこのインターフェース部209に得られる映像データや音声データを、記録再生部203に供給して、ハードディスク204に記録させることができるようにしてある。また、ハードディスク204から再生した映像データや音声データを、記録再生部203からインターフェース部209に供給して、IEEE1394方式のバス側に送出できるようにしてある。
【0034】
このインターフェース部209を介した伝送時には、このハードディスク記録再生装置200で媒体(ハードディスク)に記録する方式(例えば上述したMPEG2方式)と、IEEE1394方式のバス上で伝送されるデータの方式とが異なるとき、ハードディスク記録再生装置200内の回路で方式変換を行うようにしても良い。
【0035】
ハードディスク記録再生装置200での記録処理や再生処理、及びインターフェース部209を介した伝送処理については、中央制御ユニット(CPU)210の制御により実行される。CPU210には、ワークRAMであるメモリ211が接続してある。また、操作パネル212からの操作情報及び赤外線受光部213が受光したリモートコントロール装置からの制御情報が、CPU210に供給されて、その操作情報や制御情報に対応した動作制御を行うようにしてある。さらに、IEEE1394方式のバスを介してインターフェース部209が後述するAV/Cコマンドなどの制御データを受信した際には、そのデータはCPU210に供給して、CPU210が対応した動作制御を行えるようにしてある。
【0036】
図4は、ビデオテープ記録再生装置300の構成例を示すブロック図である。
【0037】
記録系の構成としては、ビデオテープ記録再生装置300に内蔵されたチューナ301で所定のチャンネルを受信して得たデジタル放送データを、MPEG(Moving Picture Experts Group )エンコーダ302に供給し、記録に適した方式、例えばMPEG2方式の映像データ及び音声データとする。受信した放送データがMPEG2方式の場合には、エンコーダ302での処理は行わない。
【0038】
MPEGエンコーダ302でエンコードされたデータは、記録再生部303に供給して、記録用の処理を行い、処理された記録データを回転ヘッドドラム304内の記録ヘッドに供給して、テープカセット305内の磁気テープに記録させる。
【0039】
外部から入力したアナログの映像信号及び音声信号については、アナログ/デジタル変換器306でデジタルデータに変換した後、MPEGエンコーダ302で例えばMPEG2方式の映像データ及び音声データとし、記録再生部303に供給して、記録用の処理を行い、処理された記録データを回転ヘッドドラム304内の記録ヘッドに供給して、テープカセット305内の磁気テープに記録させる。
【0040】
再生系の構成としては、テープカセット305内の磁気テープを回転ヘッドドラム304で再生して得た信号を、記録再生部303で再生処理して映像データ及び音声データを得る。この映像データ及び音声データは、MPEGデコーダ307に供給して、例えばMPEG2方式からのデコードを行う。デコードされたデータは、デジタル/アナログ変換器308に供給して、アナログの映像信号及び音声信号とし、外部に出力させる。
【0041】
また、ビデオテープ記録再生装置300は、IEEE1394方式のバスに接続するためのインターフェース部309を備えて、IEEE1394方式のバス側からこのインターフェース部309に得られる映像データや音声データを、記録再生部303に供給して、テープカセット305内の磁気テープに記録させることができるようにしてある。また、テープカセット305内の磁気テープから再生した映像データや音声データを、記録再生部303からインターフェース部309に供給して、IEEE1394方式のバス側に送出できるようにしてある。
【0042】
このインターフェース部309を介した伝送時には、このビデオテープ記録再生装置300で媒体(磁気テープ)に記録する方式(例えば上述したMPEG2方式)と、IEEE1394方式のバス上で伝送されるデータの方式とが異なるとき、記録再生装置300内の回路で方式変換を行うようにしても良い。
【0043】
記録再生装置300での記録処理や再生処理、及びインターフェース部309を介した伝送処理については、中央制御ユニット(CPU)310の制御により実行される。CPU310には、ワークRAMであるメモリ311が接続してある。また、操作パネル312からの操作情報及び赤外線受光部313が受光したリモートコントロール装置からの制御情報が、CPU310に供給されて、その操作情報や制御情報に対応した動作制御を行うようにしてある。さらに、IEEE1394方式のバスを介してインターフェース部309がAV/Cコマンドなどの制御データを受信した際には、そのデータはCPU310に供給して、CPU310が対応した動作制御を行えるようにしてある。
【0044】
次に、各機器100,200,300を相互に接続したIEEE1394方式のバス1でのデータ伝送状態について説明する。
【0045】
図5は、IEEE1394方式のバスラインで接続された機器のデータ伝送のサイクル構造を示す図である。IEEE1394方式では、データは、パケットに分割され、125μSの長さのサイクルを基準として時分割にて伝送される。このサイクルは、サイクルマスタ機能を有するノード(バスに接続ささたいずれかの機器)から供給されるサイクルスタート信号によって作り出される。アイソクロナスパケットは、全てのサイクルの先頭から伝送に必要な帯域(時間単位であるが帯域と呼ばれる)を確保する。このため、アイソクロナス伝送では、データの一定時間内の伝送が保証される。但し、受信側からの確認(アクノリッジメント)は行われず、伝送エラーが発生した場合は、保護する仕組みが無く、データは失われる。各サイクルのアイソクロナス伝送に使用されていない時間に、アービトレーションの結果、バスを確保したノードが、アシンクロナスパケットを送出するアシンクロナス伝送では、アクノリッジ、およびリトライを用いることにより、確実な伝送は保証されるが、伝送のタイミングは一定とはならない。
【0046】
図5に示した1通信サイクル中の各アイソクロナスパケット(Isoパケット)には、それぞれ個別のチャンネル番号0,1,2‥‥63を付与して、複数のIso伝送データを区別できるようにしてある。これがアイソクロナス用チャンネルであり、ここでは64チャンネル用意されていて、チャンネル番号63の63chはブロードキャスト用チャンネルであり、その他のチャンネルはコネクションを設立させた上で特定の機器間で伝送されるチャンネルである。なお、ブロードキャスト用チャンネルとして63ch以外のチャンネルを使用しても良い。
【0047】
Isoパケットの通信が終了した後、次のサイクルスタートパケットまでの期間が、アシンクロナスパケット(Asyncパケット)の伝送に使用される。従って、Asyncパケットが伝送できる期間は、そのときのIsoパケットの伝送チャンネル数により変化する。また、Isoパケットは、1通信サイクル毎に予約した帯域(チャンネル数)が確保される伝送方式であるが、受信側からの確認は行わない。Asyncパケットで伝送する場合には、受信側からアクノリッジメント(Ack)のデータを返送させて、伝送状態を確認しながら確実に伝送させる。
【0048】
所定のノードがアイソクロナス伝送を行う為には、そのノードがアイソクロナス機能に対応していなければならない。また、アイソクロナス機能に対応したノードの少なくとも1つは、サイクルマスタ機能を有していなければならない。更に、IEEE1394シリアスバスに接続されたノードの中の少なくとも1つは、アイソクロナスリソースマネージャの機能を有していなければならない。
【0049】
また、IEEE1394方式のバスで接続して構成されるネットワークシステムでは、各機器に個別に付与されたノードユニークIDの他に、ノードIDを持つようにしてある。このノードIDは、バスへの機器の新規の接続又はバスからの機器の取り外し等があって、バスリセットがあった際に、ネットワーク上に設けられたコントローラの制御で各機器から収集するようにしてある。
【0050】
IEEE1394は、ISO/IEC13213で規定された64ビットのアドレス空間を有するCSR(Control&Status Register )アーキテクチャに準拠している。図6は、CSRアーキテクチャのアドレス空間の構造を説明する図である。上位16ビットは、各IEEE1394上のノードを示すノードIDであり、残りの48ビットが各ノードに与えられたアドレス空間の指定に使われる。この上位16ビットは更にバスIDの10ビットと物理ID(狭義のノードID)の6ビットに分かれる。全てのビットが1となる値は、特別な目的で使用されるため、1023個のバスと63個のノードを指定することができる。ノードIDは、バスリセットがあった際に、付与し直される。バスリセットは、バスに接続される機器の構成が変化した場合に発生する。例えば、バスに接続されたいずれか1台の機器が外されたり、また新規にバスに機器が接続されことを認識したとき、バスリセットが実行される。
【0051】
下位48ビットにて規定されるアドレス空間のうちの上位20ビットで規定される空間は、2048バイトのCSR特有のレジスタやIEEE1394特有のレジスタ等に使用される初期化レジスタスペース(Initial Register Space)、プライベートスペース(Private Space )、および初期化メモリスペース(Initial Memory Space)などに分割され、下位28ビットで規定される空間は、その上位20ビットで規定される空間が、初期化レジスタスペースである場合、コンフィギレーションROM(Configuration read only memory)、ノード特有の用途に使用される初期化ユニットスペース(Initial Unit Space)、プラグコントロールレジスタ(Plug Control Register (PCRs))などとして用いられる。
【0052】
図7は、主要なCSRのオフセットアドレス、名前、および働きを説明する図である。図7のオフセットとは、初期化レジスタスペースが始まるFFFFF0000000h(最後にhのついた数字は16進表示であることを表す)番地よりのオフセットアドレスを示している。オフセット220hを有するバンドワイズアベイラブルレジスタ(Bandwidth Available Register)は、帯域割当て用のレジスタであり、アイソクロナス通信に割り当て可能な帯域を示しており、アイソクロナスリソースマネージャとして動作しているノードの値だけが有効とされる。すなわち、図5のCSRは、各ノードが有しているが、バンドワイズアベイラブルレジスタについては、アイソクロナスリソースマネージャのものだけが有効とされる。換言すれば、バンドワイズアベイラブルレジスタは、実質的に、アイソクロナスリソースマネージャだけが有する。バンドワイズアベイラブルレジスタには、アイソクロナス通信に帯域を割り当てていない場合に最大値が保存され、帯域を割り当てる毎にその値が減少していく。
【0053】
オフセット224h乃至228hのチャンネルアベイラブルレジスタ(Channels Available Register )は、チャンネル割当て用のレジスタであり、その各ビットが0乃至63番のチャンネル番号のそれぞれに対応し、ビットが0である場合には、そのチャンネルが既に割り当てられていることを示している。アイソクロナスリソースマネージャとして動作しているノードのチャンネルアベイラブルレジスタのみが有効である。
【0054】
図6の説明に戻ると、初期化レジスタスペース内のアドレス200h乃至400hに、ゼネラルROM(read only memory)フォーマットに基づいたコンフィギレーションROMが配置される。コンフィギレーションROMには、バスインフォブロック、ルートディレクトリ、およびユニットディレクトリが配置される。
【0055】
インターフェースを介して、機器の入出力を制御する為、ノードは、図6のイニシャルユニットスペース内のアドレス900h乃至9FFhに、IEC1883に規定されるPCR(Plug Control Register )を有する。これは、論理的にアナログインターフェースに類似した信号経路を形成するために、プラグという概念をレジスタを使用して実体化した、仮想的なプラグである。図8は、PCRの構成を説明する図である。PCRは、出力プラグを表すoPCR(output Plug Control Register)、入力プラグを表すiPCR(input Plug Control Register )の領域を有する。また、PCRは、各機器固有の出力プラグまたは入力プラグの情報を示すレジスタoMPR(output Master Plug Register )とiMPR(input Master Plug Register)を有する。各機器は、oMPRおよびiMPRをそれぞれ複数持つことはないが、個々のプラグに対応したoPCRおよびiPCRを、機器の能力によって複数持つことが可能である。図8に示されるPCRは、それぞれ31個のoPCRおよびiPCRを有する。アイソクロナスデータの流れは、これらのプラグに対応するレジスタを操作することによって制御される。
【0056】
図9は、バスインフォブロック、ルートディレクトリ、及びユニットディレクトリの詳細を示す図である。バスインフォブロック内のカンパニーIDには、機器の製造者を示すID番号が格納される。チップIDには、その機器固有の、他の機器と重複のない世界で唯一のIDが記憶される。このカンパニーIDとチップIDを使用して、各機器に固有の識別番号であるノードユニークIDが生成される。また、IEC1833の規格により、IEC1833を満たした機器のユニットディレクトリのユニットスペックIDの、ファーストオクテットには00hが、セカンドオクテットにはA0hが、サードオクテットには2Dhが、それぞれ書き込まれる。更に、ユニットスイッチバージョン(Unit sw version )のファーストオクテットには01hが、サードオクテットのLSB(Least Significant Bit )には、1が書き込まれる。
【0057】
図10は、oMPR,oPCR,iMPR、およびiPCRの構成を示す図である。図10AはoMPRの構成を、図10BはoPCRの構成を、図10CはiMPRの構成を、図10DはiPCRの構成を、それぞれ示す。図10A,図10Cに示されるoMPRおよびiMPRのMSB側の2ビットのデータレートの能力(data rate capability)には、その機器が送信または受信可能なアイソクロナスデータの最大伝送速度を示すコードが格納される。このコードにより、その機器が扱える最大のデータ転送速度が、100Mbps,200Mbps,400Mbpsの3種類のいずれか(即ちS100モード,S200モード,S400モードのいずれか)であるか示される。oMPRの同報チャンネルベース(broadcast channel base)は、ブロードキャスト出力(同報出力)に使用されるチャンネルの番号を規定する。
【0058】
oMPRのLSB側の5ビットの出力プラグ数(number of output plugs)には、その機器が有する出力プラグ数、すなわちoPCRの数を示す値が格納される。iMPRのLSB側の5ビットの入力プラグ数(number of input plugs )には、その機器が有する入力プラグ数、すなわちiPCRの数を示す値が格納される。主拡張フィールド及び補助拡張フィールドは、将来の拡張の為に定義された領域である。
【0059】
oPCRおよびiPCRのMSBのオンライン(on-line )は、プラグの使用状態を示す。即ち、その値が1であればそのプラグがオンラインであり、0であればオフラインであることを示す。oPCRおよびiPCRの同報コネクションカウンタ(broadcast connection counter)の値は、同報コネクションの有り(1)または無し(0)を表す。oPCRおよびiPCRの6ビット幅を有するポイントトウポイントコネクションカウンタ(point-to-point connection counter )が有する値は、そのプラグが有するポイントトウポイントコネクション(point-to-point connection )の数を表す。ポイントトウポイントコネクション(以下P−Pコネクションと称する)は、特定の1つのノードと他の特定のノード間だけで伝送を行うためのコネクションである。
【0060】
oPCRおよびiPCRの6ビット幅を有するチャンネル数(channel number)が有する値は、そのプラグが接続されるアイソクロナスチャンネルの番号を示す。oPCRの2ビット幅を有するデータレート(data rate )の値は、そのプラグから出力されるアイソクロナスデータのパケットの現実の伝送速度を示す。このデータレート(データ転送速度)は、通常は、出力機器のデータレートの能力(oMPRで示される)と、入力機器のデータレートの能力(iMPRで示される)とから、とり得る最大のデータレートが選定される。但し本例の場合には、後述するように、複数のコネクションを設立する場合などに、最大のデータレート以外のレートが選定される場合もある。
【0061】
oPCRの4ビット幅を有するオーバーヘッドID(overhead ID )に格納されるコードは、アイソクロナス通信のオーバーのバンド幅を示す。oPCRの10ビット幅を有するペイロード(payload )の値は、そのプラグが取り扱うことができるアイソクロナスパケットに含まれるデータの最大値を表す。
【0062】
図11はプラグ、プラグコントロールレジスタ、およびアイソクロナスチャンネルの関係を表す図である。ここではIEEE1394方式のバスに接続された機器を、AVデバイス(AV-device :AV機器)91〜93として示してある。AVデバイス93のoMPRにより伝送速度とoPCRの数が規定されたoPCR〔0〕〜oPCR〔2〕のうち、oPCR〔1〕によりチャンネルが指定されたアイソクロナスデータは、IEEE1394シリアスバスのチャンネル#1に送出される。AVデバイス91のiMPRにより伝送速度とiPCRの数が規定されたiPCR〔0〕とiPCR〔1〕のうち、入力チャンネル#1が伝送速度とiPCR〔0〕により、AVデバイス91は、IEEE1394シリアスバスのチャンネル#1に送出されたアイソクロナスデータを読み込む。同様に、AVデバイス92は、oPCR〔0〕で指定されたチャンネル#2に、アイソクロナスデータを送出し、AVデバイス91は、iPRC〔1〕にて指定されたチャンネル#2からそのアイソクロナスデータを読み込む。
【0063】
このようにして、IEEE1394シリアスバスによって接続されている機器間で、アイソクロナスチャンネルを使用して、ポイントトウポイントのコネクションを設立して、データ伝送が行われる。このポイントトウポイントのコネクションは、原則として、コネクションを設立させる処理を行った機器だけが、そのコネクションを解除することができ、他の機器は直接的にはコネクションを解除できない。
【0064】
次に、このようなネットワーク構成で、バス上の機器間でコネクションを設立する処理の例を、図12及び図13を参照して説明する。ここでは、図1に示すようにテレビジョン受像機100とハードディスク記録再生装置200とビデオテープ記録再生装置300とがバスライン900により接続させてある状態を想定する。既に説明したように、この3台の機器は、テレビジョン受像機100とハードディスク記録再生装置200が、最大のデータ転送速度400MbpsのS400モードに対応した機器であり、ビデオテープ記録再生装置300が、最大のデータ転送速度200MbpsのS200モードに対応した機器である。
【0065】
まず、図13Aに示すように、テレビジョン受像機100とハードディスク記録再生装置200との間で、所定のアイソクロナスチャンネルを使用して、2台の機器100,200に用意された最も高速のデータ転送速度であるS400モードでポイントトウポイントのコネクションを設立して、そのコネクションで、ハードディスク記録再生装置200でハードディスクに記録されたストリームデータ(ビデオデータ及びオーディオデータ)を、テレビジョン受像機100に伝送(転送)して、テレビジョン受像機100で映像を表示させると共に、音声を出力させる処理を行っているものとする。
【0066】
この状態で、ハードディスク記録再生装置200が出力しているストリームデータを、ビデオテープ記録再生装置300でビデオテープに記録させる要求が、ユーザ操作などにより発生したものとする。この場合には、ハードディスク記録再生装置200とビデオテープ記録再生装置300との間で、コネクションを確立させて、ハードディスク記録再生装置200が出力するストリームデータをビデオテープ記録再生装置300に送る必要がある。ところが、ビデオテープ記録再生装置300は、最高のデータ転送速度がS200モードであるため、現在ハードディスク記録再生装置200が出力しているストリームデータを、そのままビデオテープ記録再生装置300に送ることは出来ない。
【0067】
本例においては、このような状況が発生したことを、テレビジョン受像機100又はハードディスク記録再生装置200で判断した場合には、テレビジョン受像機100とハードディスク記録再生装置200との間のコネクションを張り直す処理が行われる。
【0068】
図12は、このような場合の本例における処理例を示したフローチャートである。まず、コネクションを張る処理を行う機器(テレビジョン受像機100又はハードディスク記録再生装置200)では、何らかのコネクションが張られた状態で、この1つ目のコネクションで設定されたデータ転送速度をS1とすると、2つ目のコネクションで張るべきデータ転送速度S2は、速度S1よりも遅いか否か判断する(ステップS11)。この判断で、速度S2は、速度S1と等しいか、或いは速度S1よりも高速の転送速度である場合には、2つ目のコネクションを設立する際に、そのコネクションの速度を速度S1に設定する(ステップS12)。
【0069】
ステップS11の判断で、2つ目のコネクションで張るべきデータ転送速度S2は、速度S1よりも遅い場合には、速度S1で張ってある1つ目のコネクションを外す処理を行う(ステップS13)。そして、その外した1つ目のコネクションを、速度S2で張り直す処理を行う(ステップS14)。1つ目のコネクションが張り直されると、2つ目のコネクションを、速度S2で張る処理を行う(ステップS15)。
【0070】
このフローチャートの処理を、図13の例で説明すると、図13Aに示すように、テレビジョン受像機100とハードディスク記録再生装置200との間で、S400モードのコネクションが1つ目のコネクションとして設立されている状態で、ハードディスク記録再生装置200とビデオテープ記録再生装置300との間で2つ目のコネクションを張る必要が生じたとする。このとき、ビデオテープ記録再生装置300はS200モードまでの対応であるので、テレビジョン受像機100とハードディスク記録再生装置200との間のコネクションを一旦外し、図13Bに示すように、両機器間のコネクションを、S200モードで張り直す。そして、図13Cに示すように、ハードディスク記録再生装置200とビデオテープ記録再生装置300との間についても、S200モードでコネクションを張る。
【0071】
この図13Cに示すようにコネクションを張ることで、ハードディスク記録再生装置200が同一のストリームデータを2台の機器100,300に同じ転送速度で転送できるようになる。
【0072】
なお、図13の例で、例えば1つ目のコネクションをテレビジョン受像機100側での処理で設定させて、テレビジョン受像機100側での操作(指令)で、ハードディスク記録再生装置200とビデオテープ記録再生装置300との間を接続させるような場合には、1つ目のコネクションを設定させた機器であるテレビジョン受像機100での処理で、1つの目のコネクションの再設定が行える。これに対して、1つ目のコネクションを張った機器と異なる機器で、2つ目のコネクションを張る処理を行うような場合には、2つ目のコネクションを張る処理を行う機器が、1つ目のコネクションを張った機器に対して、AV/Cコマンドなどの制御指令を送って、コネクションを張り直すようにすることで、同様の処理が可能になる。
【0073】
また、ここまでの説明では、バスライン900上のアイソクロナスチャンネルの管理を行う、IRM(Isochronous Resource Manager)については特に説明しなかったが、IRMがコネクションを張る機器とは別の機器である場合には、そのIRMに対してコネクションの設立要求やコネクションの解除要求を行って、コネクションを張り直しなどの処理を行う必要がある。
【0074】
また、図13の例では、ハードディスク記録再生装置200と2台の機器100,300との間で2つのコネクションを張るようにしたが、例えばビデオテープ記録再生装置300については、テレビジョン受像機100との間でコネクションを設立させて、テレビジョン受像機100が受信したストリームデータを、ビデオテープ記録再生装置300に送るようにしても良い。
【0075】
また、上述した実施の形態では、1つ目のコネクションが張られた状態で、2つ目のコネクションを張る場合の処理について説明したが、より多数のコネクションが同時に設定された状態で、後から張るコネクションのデータ転送速度が、それ以前のコネクションと一致しない場合の処理にも適用可能である。
【0076】
また、上述した実施の形態では、IEEE1394方式のバスで構成されるネットワークの場合について説明したが、その他のネットワーク構成の機器間で同様のデータ伝送を行う場合にも適用できるものである。この場合、上述したIEEE1394方式の場合には、物理的なケーブルで接続させてネットワークを構成させるものであるが、例えば、無線伝送により複数台の機器でネットワークを構成させて、そのネットワーク中の特定の複数台の機器間で無線によるコネクションを張って、データの伝送や制御を行うようなものにも適用可能である。
【0077】
ネットワークを構成する機器についても、上述したテレビジョン受像機や記録再生装置などのAV機器に限定されるものではない。
【0078】
また、上述した実施の形態では、それぞれの機器に上述した処理を行う機能を設定させるようにしたが、同様の処理を実行するプログラムを何らかの提供媒体に記憶させてユーザに配付し、ユーザはその媒体に記憶されたプログラムをコンピュータ装置などに実装させて、同様の通信機能を実行させるようにしても良い。
【0079】
【発明の効果】
本発明によると、第1のコネクションのデータ転送速度と第2のコネクションのデータ転送速度が異なる場合であっても、第1のコネクションが張り直されて、そのコネクションの張り直しの際にデータ転送速度が変更されて、両コネクションでデータ転送速度を合わせることが可能になる。従って、例えば予め遅いデータ転送速度を設定しておかなくても、そのときの接続状態に応じた最も高速のデータ転送速度を設定させながら、複数のコネクションが同時に設定された場合には、複数のコネクションで同じストリームデータの伝送が可能になり、バスライン上でのデータ伝送効率の向上と、複数のコネクション設立時におけるデータ転送速度の一致を行うことができ、良好なデータ転送が可能になる。
【0080】
この場合、第1のコネクションで第1の機器から第2の機器に転送するストリームデータと、第2のコネクションで第1の機器から第3の機器に転送するストリームデータとを、同一のストリームデータとしたことで、同一のストリームデータを最大転送速度が異なる複数台の機器に同時に送れるようになる。
【0081】
また、第1のコネクションと第2のコネクションの2つのコネクションが張られる機器が、少なくとも第1のコネクションを張る処理を行った機器でない場合であっても、その機器から、コネクションを張る処理を行った別の機器にコネクションを張り直す処理を実行させる指令を送ることで、同様の対処が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態による受像機の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態による記録再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】IEEE1394方式で規定されるフレーム構造の例を示す説明図である。
【図5】CRSアーキテクチャのアドレス空間の構造の例を示す説明図である。
【図6】主要なCRSの位置、名前、働きの例を示す説明図である。
【図7】プラグコントロールレジスタの構成例を示す説明図である。
【図8】バスインフォ、ルートディレクトリ、ユニットディレクトリの構成例を示す説明図である。
【図9】 oMPR、oPCR、iMPR、iPCRの構成例を示す説明図である。
【図10】プラグ、プラグコントロールレジスタ、伝送チャンネルの関係の例を示す説明図である。
【図11】プラグとチャンネルの関係の例を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態によるコネクション設定例を示したフローチャートである。
【図13】本発明の一実施の形態によるコネクションの張り直し処理の例を示した説明図である。
【符号の説明】
91,92,93…AVデバイス、100…テレビジョン受像機、101…チューナ、102…受信回路部、103…多重分離部、104…映像生成部、105…CRT駆動回路部、106…CRT(陰極線管)、107…音声信号再生部、108…スピーカ、109…インターフェース部、110…中央制御ユニット(CPU)、111…ROM、112…RAM、114…操作パネル、115…赤外線受光部、200…ハードディスク記録再生装置、203…ディスク記録再生部、204…ハードディスク、206…アナログ/デジタル変換器、207…MPEGデコーダ、208…デジタル/アナログ変換器、209…インターフェース部、210…中央制御ユニット(CPU)、211…RAM、212…操作パネル、213…赤外線受光部、300…ビデオテープ記録再生装置、301…チューナ、302…MPEGエンコーダ、303…記録再生部、304…回転ヘッドドラム、305…テープカセット、306…アナログ/デジタル変換器、307…MPEGデコーダ、308…デジタル/アナログ変換器、309…インターフェース部、310…中央制御ユニット(CPU)、311…RAM、312…操作パネル、313…赤外線受光部、900…IEEE1394方式のバスライン

Claims (6)

  1. 所定のネットワークに接続された機器の間で通信を行う通信方法において、
    前記ネットワークに接続された第1の機器と第2の機器との間で、第1の速度でデータ転送可能な第1のコネクションを張った状態で、
    さらに前記第1の速度よりも遅い第2の速度でデータ転送が可能な第3の機器を、前記第1の機器とコネクションを張る必要がある場合に、
    前記第1の速度でデータ転送可能な第1のコネクションを一旦外して、前記第1の機器と前記第2の機器との間を、前記第2の速度でデータ転送可能な状態で、前記第1のコネクションを張り直した上で、
    前記第1の機器と前記第3の機器との間を、前記第2の速度でデータ転送可能な状態で第2のコネクションを張るようにした
    通信方法。
  2. 請求項1記載の通信方法において、
    前記第1のコネクションで前記第1の機器から前記第2の機器に転送するストリームデータと、前記第2のコネクションで前記第1の機器から前記第3の機器に転送するストリームデータとを、同一のストリームデータとした
    通信方法。
  3. 請求項1記載の通信方法において、
    前記第1のコネクションの張り直しは、第1の機器から第2の機器へのコネクションの解除及び設立指令を送ることによる、第2の機器での処理で行う
    通信方法
  4. 所定のネットワークに接続された他の機器との間での通信を制御するコントロール機能を有する通信装置において、
    ネットワーク内の他の通信装置との間で、コネクションを張ってストリームデータの転送を行うと共に、そのデータ転送速度として少なくとも第1の転送速度と、第1の転送速度よりも遅い第2の転送速度が設定可能な通信手段と、
    前記通信手段で、ネットワーク内の第1の通信装置との間で、第1の転送速度で第1のコネクションを張った状態で、さらに第2の転送速度でデータ転送が可能な第2の通信装置とコネクションを張る要求がある場合に、前記第1のコネクションを一旦外す処理を行い、前記第1の通信装置との間で、第2の転送速度で第1のコネクションを張り直した上で、前記第2の通信装置との間を、前記第2の転送速度で第2のコネクションを張る制御を行う通信管理手段とを備えた
    通信装置。
  5. 請求項4記載の通信装置において、
    前記張り直した第1のコネクションで前記通信手段から前記第1の通信装置に転送するストリームデータと、前記第2のコネクションで前記通信手段から前記第2の通信装置に転送するストリームデータとを、同一のストリームデータとした
    通信装置。
  6. 請求項4記載の通信装置において、
    前記通信管理手段からの指示により、前記第1のコネクションを張り直す処理を、前記第1の通信装置で実行させる
    通信装置。
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