JP2002051056A - 通信制御方法、通信システム及び通信装置 - Google Patents

通信制御方法、通信システム及び通信装置

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JP2002051056A
JP2002051056A JP2000237454A JP2000237454A JP2002051056A JP 2002051056 A JP2002051056 A JP 2002051056A JP 2000237454 A JP2000237454 A JP 2000237454A JP 2000237454 A JP2000237454 A JP 2000237454A JP 2002051056 A JP2002051056 A JP 2002051056A
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communication device
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Yuichi Kageyama
雄一 影山
Naoyuki Sato
直之 佐藤
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 IEEE1394方式などのネットワーク内
において、複数台の機器から特定の機器への要求が重な
った場合の問題を回避する。 【解決手段】 複数台の通信装置の間で相互にデータ通
信可能に構成されたネットワーク内での通信を制御する
場合に、ネットワーク内の第1の通信装置から第2の通
信装置に対して第1のコマンドを送り、第2の通信装置
で実行される所定の状態変化があったことを、第1の通
信装置に通知させる指示を行うことで、第2の通信装置
で所定の状態変化が発生したとき、第1の通信装置に状
態変化があったことを通知するように設定し、第2の通
信装置から第1の通信装置に、上記設定に基づいた状態
変化の通知を行ったとき、ネットワーク内の各通信装置
に対して、第1のコマンドを新たに受け付けられる状態
になったことを、同報通信で知らせるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばIEEE1
394方式のバスラインで接続された機器の間でデータ
伝送を行う場合に適用して好適な通信制御方法及び通信
システムと、この通信制御方法を適用した通信装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】IEEE1394方式のシリアルデータ
バスを用いたネットワークで介して、相互に情報を伝送
することができるネットワークに接続されているオーデ
ィオ機器やビデオ機器(これらの機器をAV機器と称す
る)が開発されている。このバスを介してデータ伝送を
行う際には、比較的大容量の動画データ,オーディオデ
ータなどをリアルタイム伝送する際に使用されるアイソ
クロナス転送モードと、静止画像,テキストデータ,制
御コマンドなどを確実に伝送する際に使用されるアシン
クロナス転送モードとが用意され、それぞれのモード毎
に専用の帯域が伝送に使用され、両モードの伝送は1つ
のバス上で混在できるようにしてある。
【0003】このネットワークにおいては、所定のコマ
ンド(AV/C Command Transaction Set:以下AV/Cコ
マンドと称する)を用いることにより、AV機器を遠隔
制御することが可能である。IEEE1394方式の詳
細及びAV/Cコマンドの詳細については、1394 Trade
Associationで公開しているAV/C Digital InterfaceCo
mmand Set General Specificationに記載されている。
【0004】このIEEE1394方式のバスラインで
接続されるAV機器間でのAV/Cコマンドの伝送とし
ては、単に相手の機器を制御するコントロールコマンド
の伝送による処理だけでなく、相手の機器の状態を知る
ステータスコマンドや、相手の機器から所定の状態の変
化を通知させるように要求するノティファイコマンド
(通知コマンド)が定義されて、それらのコマンドに基
づいた処理も実行できるようにしてある。ノティファイ
コマンドの使用例としては、例えばバスライン上のチャ
ンネルに空きがないとき、そのチャンネルを設定してい
る機器に対してノティファイコマンドを送り、チャンネ
ルに空きが発生したとき、そのことを通知させるような
ことが考えられる。これらのコマンドの具体例について
は、後述する実施の形態の中で詳細に説明する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ネットワー
ク内の相手の機器に対して、所定の状態の変化を通知さ
せるように要求するノティファイコマンドを使用する場
合には、そのコマンドを受信した側の機器では、そのコ
マンドで指示された状態の変化がいつ発生するか予測が
出来ないために、その機器内でどの機器からの要求であ
るかをキューとして記憶しておく必要がある。このキュ
ーを記憶しておくエリアには限りがあるため、そのエリ
アが全て使用中であるとき、新しいノティファイコマン
ドを受信したとしても、そのコマンドは拒絶されてしま
う。
【0006】従って、例えばある機器で記憶できるキュ
ーの数が1つであり、その機器に送られたノティファイ
コマンドで指示した状態の変化が、いつまで経っても発
生しないとき、その機器は別の機器からのノティファイ
コマンドを受付できない状態が継続することになり、ネ
ットワーク内で用意されたコマンドを使用した通知処理
が正常に行えない状態が発生してしまう。このような場
合、ネットワーク内の機器構成に変化があったときに発
生するバスリセットが発生するまで、キューの記憶が継
続し、バスリセットが発生しない限り、新たなノティフ
ァイコマンドの受付ができない状態が継続してしまう。
【0007】このように新たなノティファイコマンドの
受付ができない状態になると、その機器にノティファイ
コマンドを送りたい機器では、キューの記憶エリアに空
きが発生するまでは、何回ノティファイコマンドを送っ
ても、そのコマンドが拒絶されることになる。ここで、
ノティファイコマンドを送信する側の機器では、送った
ノティファイコマンドに対するレスポンスとして、その
コマンドを拒絶することを示すレスポンスが返送される
だけであり、何時ノティファイコマンドが受付可能にな
るのか判断がつかないため、受付られるまでノティファ
イコマンドの送信が繰り返し実行されてしまう問題があ
る。
【0008】図31は、従来のノティファイコマンドの
使用例を示した図である。この例では、ネットワーク内
に3つのコントローラa,b,cが存在し、各コントロ
ーラからのノティファイコマンドを受け付けるターゲッ
ト機器では、2つのノティファイのキューを記憶できる
構成としてある。この状態で、例えばコントローラaか
らターゲット機器に対して、所定の処理Xに関する状態
変化を通知させるノティファイコマンドを送信する(ス
テップS91)。このノティファイコマンドをターゲッ
ト機器が受信すると、処理Xに関する2つのキューの記
憶エリアの内の1つに、コントローラaのノードIDが
記憶され、ターゲット機器からコントローラaに対し
て、ノティファイコマンドを受理したことを示すインタ
ーリームレスポンスを返送する(ステップS92)。
【0009】その後、コントローラbからもターゲット
機器に対して、所定の処理Xに関する状態変化を通知さ
せるノティファイコマンドを送信したとする(ステップ
S93)。このノティファイコマンドをターゲット機器
が受信すると、処理Xに関する残りの1つのキューの記
憶エリアに、コントローラbのノードIDが記憶され、
ターゲット機器からコントローラbに対して、ノティフ
ァイコマンドを受理したことを示すインターリームレス
ポンスを返送する(ステップS94)。
【0010】その後、さらにコントローラcからもター
ゲット機器に対して、所定の処理Xに関する状態変化を
通知させるノティファイコマンドを送信したとする(ス
テップS95)。このノティファイコマンドをターゲッ
ト機器が受信すると、このときには処理Xに関するキュ
ーの記憶エリアに空きがないので、そのノティファイコ
マンドを拒絶するリジェクトレスポンスが、ターゲット
機器からコントローラcに対して返送される(ステップ
S96)。
【0011】そして、ターゲット機器の制御により、処
理Xに関する状態変化が発生したとき、この処理Xに関
するキューに記憶されたコントローラa及びbに対し
て、状態変化が発生したことを示すチェンジドのレスポ
ンスを送り(ステップS97,S98)、キューに記憶
されたノードIDを消去する。
【0012】ここで、コントローラcでは、処理Xに関
する状態変化が何時発生するのか判らないため、キュー
の記憶エリアに空きが発生するまで、ステップS95で
のノティファイコマンドの送信と、ステップS96での
リジェクトレスポンスの返送が繰り返されてしまう。従
って、ネットワーク内での冗長な通信が増えてしまい、
ネットワーク内での通信状態が好ましくない状態になっ
てしまう。また、処理Xに関する状態変化が発生した直
後に、コントローラcからのノティファイコマンドの送
信があるとは限らないため、ターゲット機器のキューの
記憶エリアに空きが発生したとしても、そのターゲット
機器にキューがセットされない状態が長く続いてしまう
可能性があり、ネットワーク内での制御処理が迅速には
できない問題がある。
【0013】なお、ここではIEEE1394方式のバ
スラインで接続されたネットワークでノティファイコマ
ンドを使用する場合の問題について説明したが、その他
の通信構成のネットワーク内で通知処理を行う場合にも
同様の問題が存在する。
【0014】本発明の目的は、IEEE1394方式の
バスラインなどで構成されるネットワーク内において、
複数台の機器から通知を行う要求があった場合の問題を
回避することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明においては、複数
台の通信装置の間で相互にデータ通信可能に構成された
ネットワーク内での通信を制御する場合に、ネットワー
ク内の第1の通信装置から第2の通信装置に対して第1
のコマンドを送り、第2の通信装置で実行される所定の
状態変化があったことを、第1の通信装置に通知させる
指示を行うことで、第2の通信装置で所定の状態変化が
発生したとき、第1の通信装置に状態変化があったこと
を通知するように設定し、第2の通信装置から第1の通
信装置に、上記設定に基づいた状態変化の通知を行った
とき、ネットワーク内の各通信装置に対して、第1のコ
マンドを新たに受け付けられる状態になったことを、同
報通信で知らせるようにした。
【0016】かかる発明によると、第2の通信装置で、
第1のコマンドによる通知を行うように設定されて、新
たな第1のコマンドによる通知の設定ができない状態が
発生した後に、新たな第1のコマンドを受け付けできる
ようになったとき、同報通信でネットワーク内の各通信
装置に、そのことが告知される。従って、ネットワーク
内の各通信装置は、この同報通信があった後に第1のコ
マンドを発行させることで、効率良く第1のコマンドが
受け付けられるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
図1〜図26を参照して説明する。
【0018】図1は、本発明の一実施の形態によるネッ
トワーク構成例を示す図である。本例の場合には、IE
EE1394方式で規格化されたバスライン1a,1
b,1c,1dを使用して、複数台のAV機器を接続さ
せてネットワークを構成させてある。即ち、本例におい
てはAV機器として、IRD(Integrated Receiver De
coder :デジタル衛星放送受信機)100と、テレビジ
ョン受像機200と、ビデオ記録再生装置300と、オ
ーディオ記録再生装置400と、オーディオ再生装置5
00とを用意して、各種機器100〜500が備えるI
EEE1394方式のバスライン用ポートを、バスライ
ン1a,1b,1c,1dで順に接続させてある。
【0019】この場合、IRD100とテレビジョン受
像機200とビデオ記録再生装置300との3台の機器
で第1のネットワークN1が構成してあり、オーディオ
記録再生装置400とオーディオ再生装置500とで第
2のネットワークN2が構成してある。そして、第1の
ネットワークN1と第2のネットワークN2とをバスラ
イン1dで接続してある。このバスライン1dが、2つ
のネットワークの間を接続するバスブリッジに相当す
る。
【0020】なお、バスライン1a〜1dに接続されて
いる各機器は、AV/Cコマンドにおいてはユニットと
呼ばれている。ユニット間においては、AV/Cコマン
ドで規定されているコマンドを使用して、各ユニットに
記憶されている情報を相互に読み書きすることが可能で
ある。また、ユニットに内蔵された各機能ブロックはサ
ブユニットと呼ばれている。ユニットとサブユニットの
具体的な例については後述する。
【0021】また、各ユニットはノード(node)とも呼
ばれ、ここではバス上でのノードIDとして、IRD1
00をノードA、テレビジョン受像機200をノード
B、ビデオ記録再生装置300をノードC、オーディオ
記録再生装置400をノードD、オーディオ再生装置5
00をノードEとしてある。但し、このノードIDは、
バスリセット時に付与し直されるものであり、別のノー
ドIDに変化する場合もある。また、実際のノードID
は、各ネットワーク毎に付与されるものであり、図1に
示すように複数のネットワークがバスブリッジで接続さ
れている場合には、ノードIDとネットワーク識別ID
を使用して各機器が認識されるものである。
【0022】図2は、IRD100の具体的な構成例を
示す図である。衛星からの放送電波をアンテナ100a
によって受信して端子100bに入力し、デジタル衛星
放送受信機100に設けられている番組選択手段として
のチューナ101に供給する。IRD100は、中央制
御ユニット(CPU)111の制御に基づいて各回路が
動作するようになされており、チューナ101によって
所定のチャンネルの信号を得る。チューナ101で得た
受信信号は、デスクランブル回路102に供給する。
【0023】デスクランブル回路102は、IRD10
0本体に差し込まれたICカード(図示せず)に記憶さ
れている契約チャンネルの暗号キー情報に基づいて、受
信データのうち契約されたチャンネル(又は暗号化され
ていないチャンネル)の多重化データだけを取り出して
デマルチプレクサ103に供給する。
【0024】デマルチプレクサ103は、供給される多
重化データを各チャンネル毎に並び換え、ユーザによっ
て指定されたチャンネルだけを取り出し、映像部分のパ
ケットからなるビデオストリームをMPEGビデオデコ
ーダ104に送出すると共に、音声部分のパケットから
なるオーバーラップストリームをMPEGオーディオデ
コーダ109に送出する。
【0025】MPEGビデオデコーダ104は、ビデオ
ストリームをデコードすることにより、圧縮符号化前の
映像データを復元し、これを加算器105を介してNT
SCエンコーダ106に送出する。NTSCエンコーダ
106は、映像データをNTSC方式の輝度信号及び色
差信号に変換し、これをNTSC方式のビデオデータと
してデジタル/アナログ変換器107に送出する。デジ
タル/アナログ変換器107は、NTSCデータをアナ
ログビデオ信号に変換し、これを接続された受像機に供
給する。図1ではアナログビデオ信号を伝送する信号線
については図示してないが、この受像機としては例えば
テレビジョン受像機200が使用できる。
【0026】また、本例のIRD100は、CPU11
1の制御に基づいて、グラフィカル・ユーザ・インター
フェース(GUI)用に各種表示用の映像データを生成
させるGUIデータ生成部108を備える。このGUI
データ生成部108で生成されたGUI用の映像データ
(表示データ)は、加算器105に供給して、MPEG
ビデオデコーダ104が出力する映像データに重畳し
て、GUI用の映像が受信した放送の映像に重畳される
ようにしてある。
【0027】MPEGオーディオデコーダ109は、オ
ーディオストリームをデコードすることにより、圧縮符
号化前のPCMオーディオデータを復元し、デジタル/
アナログ変換器110に送出する。
【0028】デジタル/アナログ変換器110は、PC
Mオーディオデータをアナログ信号化することにより、
LChオーディオ信号及びRChオーディオ信号を生成し、
これを接続されたオーディオ再生システムのスピーカ
(図示せず)を介して音声として出力する。
【0029】また本例のIRD100は、デマルチプレ
クサ103で抽出したビデオストリーム及びオーディオ
ストリームを、IEEE1394インターフェース部1
12に供給し、インターフェース部112に接続された
IEEE1394方式のバスラインに送出できる構成と
してある。この受信したビデオストリーム及びオーディ
オストリームは、アイソクロナス転送モードで送出され
る。さらに、GUIデータ生成部108でGUI用の映
像データを生成させている際には、その映像データを、
CPU111を介してインターフェース部112に供給
し、インターフェース部112からバスラインにGUI
用の映像データを送出できるようにしてある。
【0030】CPU111には、ワークRAM113及
びRAM114が接続してあり、これらのメモリを使用
して制御処理が行われる。また、操作パネル115から
の操作指令及び赤外線受光部116からのリモートコン
トロール信号が、CPU111に供給されて、各種操作
に基づいた動作を実行できるようにしてある。また、バ
スライン側からインターフェース部112に伝送される
コマンドやレスポンスなどを、CPU111が判断でき
るようにしてある。
【0031】図2は、テレビジョン受像機200の構成
例を示すブロック図である。本例のテレビジョン受像機
200は、デジタルテレビジョン受像機と称されるデジ
タル放送を受信して、表示させる装置である。
【0032】図示しないアンテナが接続されたチューナ
201で、所定のチャンネルを受信して得たデジタル放
送データを、受信回路部202に供給し、デコードす
る。デコードされた放送データを、多重分離部203に
供給して、映像データと音声データに分離する。分離さ
れた映像データを映像生成部204に供給し、受像用の
処理を行い、その処理された信号によりCRT駆動回路
部205で陰極線管(CRT)206を駆動し、映像を
表示させる。また、多重分離部203で分離された音声
データを、音声信号再生部207に供給して、アナログ
変換,増幅などの音声処理を行い、処理された音声信号
をスピーカ208に供給して出力させる。
【0033】また、テレビジョン受像機200は、IE
EE1394方式のバスラインに接続するためのインタ
ーフェース部209を備えて、IEEE1394方式の
バスライン側からこのインターフェース部209に得ら
れる映像データや音声データを、多重分離部203に供
給して、CRT206での映像の表示及びスピーカ20
8からの音声の出力ができるようにしてある。また、チ
ューナ201が受信して得た映像データや音声データ
を、多重分離部203からインターフェース部209に
供給して、IEEE1394方式のバス側に送出できる
ようにしてある。
【0034】テレビジョン受像機200での表示処理及
びインターフェース部209を介した伝送処理について
は、中央制御ユニット(CPU)210の制御により実
行される。CPU210には、制御に必要なプログラム
などが記憶されたROMであるメモリ211及びワーク
RAMであるメモリ212が接続してある。また、操作
パネル214からの操作情報及び赤外線受光部215が
受光したリモートコントロール装置からの制御情報が、
CPU210に供給されて、その操作情報や制御情報に
対応した動作制御を行うようにしてある。さらに、IE
EE1394方式のバスを介してインターフェース部2
09がAV/Cコマンドなどの制御データを受信した際
には、そのデータはCPU210に供給して、CPU2
10が対応した動作制御を行えるようにしてある。
【0035】図4は、ビデオ記録再生装置300の具体
的な構成例を示すブロック図である。
【0036】記録系の構成としては、ビデオ記録再生装
置300に内蔵されたチューナ301で所定のチャンネ
ルを受信して得たデジタル放送データを、MPEG(Mo
vingPicture Expers Group )エンコーダ302に供給
し、記録に適した方式のデータ、例えばMPEG2方式
の映像データ及び音声データとする。受信した放送デー
タがMPEG2方式の場合には、エンコーダ302での
処理は行わない。
【0037】MPEGエンコーダ302でエンコードさ
れたデータは、記録再生部303に供給して、記録用の
処理を行い、処理された記録データを回転ヘッドドラム
304内の記録ヘッドに供給して、テープカセット30
5内の磁気テープに記録させる。
【0038】外部から入力したアナログの映像信号及び
音声信号については、アナログ/デジタル変換器306
でデジタルデータに変換した後、MPEGエンコーダ3
02で例えばMPEG2方式の映像データ及び音声デー
タとし、記録再生部303に供給して、記録用の処理を
行い、処理された記録データを回転ヘッドドラム304
内の記録ヘッドに供給して、テープカセット305内の
磁気テープに記録させる。再生系の構成としては、テー
プカセット305内の磁気テープを回転ヘッドドラム3
04で再生して得た信号を、記録再生部303で再生処
理して映像データ及び音声データを得る。この映像デー
タ及び音声データは、MPEGデコーダ307に供給し
て、例えばMPEG2方式からのデコードを行う。デコ
ードされたデータは、デジタル/アナログ変換器308
に供給して、アナログの映像信号及び音声信号とし、外
部に出力させる。
【0039】また、ビデオ記録再生装置300は、IE
EE1394方式のバスラインに接続するためのインタ
ーフェース部309を備えて、IEEE1394方式の
バスライン側からこのインターフェース部309に得ら
れる映像データや音声データを、記録再生部303に供
給して、テープカセット305内の磁気テープに記録さ
せることができるようにしてある。また、テープカセッ
ト305内の磁気テープから再生した映像データや音声
データを、記録再生部303からインターフェース部3
09に供給して、IEEE1394方式のバスライン側
に送出できるようにしてある。
【0040】このインターフェース部309を介した伝
送時には、このビデオ記録再生装置300内で媒体(磁
気テープ)に記録する方式(例えば上述したMPEG2
方式)と、IEEE1394方式のバス上で伝送される
データの方式とが異なるとき、ビデオ記録再生装置30
0内の回路で方式変換を行うようにしても良い。
【0041】ビデオ記録再生装置300での記録処理や
再生処理、及びインターフェース部309を介した伝送
処理については、中央制御ユニット(CPU)310の
制御により実行される。CPU310には、ワークRA
Mであるメモリ311が接続してある。また、操作パネ
ル312からの操作情報及び赤外線受光部313が受光
したリモートコントロール装置からの制御情報が、CP
U310に供給されて、その操作情報や制御情報に対応
した動作制御を行うようにしてある。さらに、IEEE
1394方式のバスを介してインターフェース部309
がAV/Cコマンドなどの制御データを受信した際に
は、そのデータはCPU310に供給して、CPU31
0が対応した動作制御を行えるようにしてある。
【0042】図5は、オーディオ記録再生装置400の
具体的な構成例を示すブロック図である。本例のオーデ
ィオ記録再生装置400は、MD(ミニディスク)と称
される樹脂パッケージに収納された光磁気ディスク又は
光ディスクを記録媒体として使用して、音声信号などを
デジタルデータとして記録し再生する装置である。
【0043】記録系の構成としては、外部から入力した
アナログの2チャンネルの音声信号を、アナログ/デジ
タル変換器401でデジタル音声データとする。変換さ
れたデジタル音声データは、ATRAC(Adaptive Tra
nsform Acoustic Coding)エンコーダ402に供給し
て、ATRAC方式で圧縮された音声データにエンコー
ドする。また、外部から直接デジタル音声データが入力
した場合には、その入力音声データを、アナログ/デジ
タル変換器401を介さずに直接ATRACエンコーダ
402に供給する。エンコーダ402でエンコードされ
たデータは、記録再生部403に供給して記録用の処理
を行い、その処理されたデータに基づいて光ピックアッ
プ404を駆動して、ディスク(光磁気ディスク)40
5にデータを記録する。なお、記録時には図示しない磁
気ヘッドにより磁界変調を行うようにしてある。
【0044】再生系の構成としては、ディスク(光磁気
ディスク又は光ディスク)405に記録されたデータを
光ピックアップ404で読出し、記録再生部403で再
生処理を行って、ATRAC方式で圧縮された音声デー
タを得る。この再生音声データを、ATRACデコーダ
406に供給して、所定の方式のデジタル音声データに
デコードし、そのデコードされた音声データをデジタル
/アナログ変換器407に供給して、2チャンネルのア
ナログ音声信号に変換して出力させる。また、外部に直
接デジタル音声データを出力させる場合には、ATRA
Cデコーダ406でデコードされた音声データを、デジ
タル/アナログ変換器407を介さずに直接出力させ
る。図5の例では、アナログ変換された出力音声信号
を、アンプ装置491に供給して、増幅などの音声出力
処理を行い、接続されたスピーカ492,493から2
チャンネルの音声(オーディオ)を出力させる構成とし
てある。
【0045】また、オーディオ記録再生装置400は、
IEEE1394方式のバスラインに接続するためのイ
ンターフェース部408を備えて、IEEE1394方
式のバスライン側からこのインターフェース部408に
得られる音声データを、ATRACエンコーダ402を
経由して記録再生部402に供給して、ディスク405
に記録させることができるようにしてある。ディスク4
05から再生した音声データを、記録再生部402から
ATRACデコーダ406を経由してインターフェース
部408に供給して、IEEE1394方式のバスライ
ン側に送出できるようにしてある。
【0046】オーディオ記録再生装置400での記録処
理や再生処理、及びインターフェース部408を介した
伝送処理については、中央制御ユニット(CPU)41
0の制御により実行される。CPU410には、ワーク
RAMであるメモリ411が接続してある。また、操作
パネル412からの操作情報が、CPU410に供給さ
れて、その操作情報に対応した動作制御を行うようにし
てある。さらに、IEEE1394方式のバスラインを
介してインターフェース部408がAV/Cコマンドな
どの制御データを受信した際には、そのデータはCPU
410に供給して、CPU410が対応した動作制御を
行えるようにしてある。
【0047】図6は、オーディオ再生装置500の具体
的な構成例を示すブロック図である。本例のオーディオ
再生装置500は、CD(コンパクトディスク)と称さ
れる光ディスクに記録されたデジタルデータを再生する
装置である。
【0048】光ディスク501に記録されたデータを光
ピックアップ502で読出し、再生部503で再生処理
を行って、デジタル音声データを得る。この再生音声デ
ータをデジタル/アナログ変換器504に供給して、2
チャンネルのアナログ音声信号に変換して出力させる。
また、外部に直接デジタル音声データを出力させる場合
には、再生部503で処理されたデジタル音声データ
を、デジタル/アナログ変換器504を介さずに直接出
力させる。図6の例では、アナログ変換された出力音声
信号を、アンプ装置491に供給して、増幅などの音声
出力処理を行い、接続されたスピーカ492,493か
ら2チャンネルの音声(オーディオ)を出力させる構成
としてある。
【0049】また、オーディオ再生装置500は、IE
EE1394方式のバスラインに接続するためのインタ
ーフェース部505を備えて、ディスク501から再生
した音声データを、再生部503からインターフェース
部505に供給して、IEEE1394方式のバスライ
ン側に送出できるようにしてある。
【0050】オーディオ再生装置500での再生処理及
びインターフェース部505を介した伝送処理について
は、中央制御ユニット(CPU)510の制御により実
行される。CPU510には、ワークRAMであるメモ
リ511が接続してある。また、操作パネル512から
の操作情報が、CPU510に供給されて、その操作情
報に対応した動作制御を行うようにしてある。さらに、
IEEE1394方式のバスラインを介してインターフ
ェース部505がAV/Cコマンドなどの制御データを
受信した際には、そのデータはCPU510に供給し
て、CPU510が対応した動作制御を行えるようにし
てある。
【0051】次に、以上説明した各機器を接続したIE
EE1394方式のバスラインでデータ伝送が行われる
処理構成について説明する。
【0052】図7は、IEEE1394で接続された機
器のデータ伝送のサイクル構造を示す図である。IEE
E1394では、データは、パケットに分割され、12
5μSの長さのサイクルを基準として時分割にて伝送さ
れる。このサイクルは、サイクルマスタ機能を有するノ
ード(バスに接続ささたいずれかの機器)から供給され
るサイクルスタート信号によって作り出される。アイソ
クロナスパケットは、全てのサイクルの先頭から伝送に
必要な帯域(時間単位であるが帯域と呼ばれる)を確保
する。このため、アイソクロナス伝送では、データの一
定時間内の伝送が保証される。ただし、伝送エラーが発
生した場合は、保護する仕組みが無く、データは失われ
る。各サイクルのアイソクロナス伝送に使用されていな
い時間に、アービトレーションの結果、バスを確保した
ノードが、アシンクロナスパケットを送出するアシンク
ロナス伝送では、アクノリッジ、およびリトライを用い
ることにより、確実な伝送は保証されるが、伝送のタイ
ミングは一定とはならない。
【0053】所定のノードがアイソクロナス伝送を行う
為には、そのノードがアイソクロナス機能に対応してい
なければならない。また、アイソクロナス機能に対応し
たノードの少なくとも1つは、サイクルマスタ機能を有
していなければならない。更に、IEEE1394シリ
アスバスに接続されたノードの中の少なくとも1つは、
アイソクロナスリソースマネージャの機能を有していな
ければならない。
【0054】IEEE1394は、ISO/IEC13
213で規定された64ビットのアドレス空間を有する
CSR(Control&Status Register )アーキテクチャに
準拠している。図8は、CSRアーキテクチャのアドレ
ス空間の構造を説明する図である。上位16ビットは、
各IEEE1394上のノードを示すノードIDであ
り、残りの48ビットが各ノードに与えられたアドレス
空間の指定に使われる。この上位16ビットは更にバス
IDの10ビットと物理ID(狭義のノードID)の6
ビットに分かれる。全てのビットが1となる値は、特別
な目的で使用されるため、1023個のバスと63個の
ノードを指定することができる。
【0055】下位48ビットにて規定されるアドレス空
間のうちの上位20ビットで規定される空間は、204
8バイトのCSR特有のレジスタやIEEE1394特
有のレジスタ等に使用されるイニシャルレジスタスペー
ス(Initial Register Space)、プライベートスペース
(Private Spece )、およびイニシャルメモリスペース
(Initial Memory Spece)などに分割され、下位28ビ
ットで規定される空間は、その上位20ビットで規定さ
れる空間が、イニシャルレジスタスペースである場合、
コンフィギレーションROM(configuration read onl
y memory)、ノード特有の用途に使用されるイニシャル
ユニットスペース(Initial Unit Space)、プラグコン
トロールレジスタ(Plug Control Register (PCR
s))などとして用いられる。
【0056】図9は、主要なCSRのオフセットアドレ
ス、名前、および働きを説明する図である。図9のオフ
セットとは、イニシャルレジスタスペースが始まるFF
FFF0000000h(最後にhのついた数字は16
進表示であることを表す)番地よりのオフセットアドレ
スを示している。オフセット220hを有するバンドワ
イズアベイラブルレジスタ(Bandwidth Available Regi
ster)は、アイソクロナス通信に割り当て可能な帯域を
示しており、アイソクロナスリソースマネージャとして
動作しているノードの値だけが有効とされる。すなわ
ち、図8のCSRは、各ノードが有しているが、バンド
ワイズアベイラブルレジスタについては、アイソクロナ
スリソースマネージャのものだけが有効とされる。換言
すれば、バンドワイズアベイラブルレジスタは、実質的
に、アイソクロナスリソースマネージャだけが有する。
バンドワイズアベイラブルレジスタには、アイソクロナ
ス通信に帯域を割り当てていない場合に最大値が保存さ
れ、帯域を割り当てる毎にその値が減少していく。
【0057】オフセット224h乃至228hのチャン
ネルアベイラブルレジスタ(Channels Available Resis
ter )は、その各ビットが0乃至63番のチャンネル番
号のそれぞれに対応し、ビットが0である場合には、そ
のチャンネルが既に割り当てられていることを示してい
る。アイソクロナスリソースマネージャとして動作して
いるノードのチャンネルアベイラブルレジスタのみが有
効である。
【0058】図8に戻り、イニシャルレジスタスペース
内のアドレス200h乃至400hに、ゼネラルROM
フォーマットに基づいたコンフィギレーションROMが
配置される。図10は、ゼネラルROMフォーマットを
説明する図である。IEEE1394上のアクセスの単
位であるノードは、ノードの中にアドレス空間を共通に
使用しつつ独立して動作をするユニットを複数個有する
ことができる。ユニットディレクトリ(unit directori
es)は、このユニットに対するソフトウェアのバージョ
ンや位置を示すことができる。バスインフォブロック
(bus info block)とルートディレクトリ(root direc
tory)の位置は固定されているが、その他のブロックの
位置はオフセットアドレスによって指定される。
【0059】図11は、バスインフォブロック、ルート
ディレクトリ、およびユニットディレクトリの詳細を示
す図である。バスインフォブロック内のCompany
IDには、機器の製造者を示すID番号が格納され
る。Chip IDには、その機器固有の、他の機器と
重複のない世界で唯一のIDが記憶される。また、IE
C1833の規格により、IEC1883を満たした機
器のユニットディレクトリのユニットスペックID(un
it spec id)の、ファーストオクテットには00hが、
セカンドオクテットにはAohが、サードオクテットに
は2Dhが、それぞれ書き込まれる。更に、ユニットス
イッチバージョン(unit sw version )のファーストオ
クテットには、01hが、サードオクテットのLSB
(Least Significant Bit )には、1が書き込まれる。
【0060】インターフェースを介して、機器の入出力
を制御する為、ノードは、図8のイニシャルユニットス
ペース内のアドレス900h乃至9FFhに、IEC1
883に規定されるPCR(Plug Control Register )
を有する。これは、論理的にアナログインターフェース
に類似した信号経路を形成するために、プラグという概
念を実体化したものである。図12は、PCRの構成を
説明する図である。PCRは、出力プラグを表すoPC
R(output Plug Control Register)、入力プラグを表
すiPCR(input Plug Control Register )を有す
る。また、PCRは、各機器固有の出力プラグまたは入
力プラグの情報を示すレジスタoMPR(output Maste
r Plug Register )とiMPR(input Master Plug Re
gister)を有する。各機器は、oMPRおよびiMPR
をそれぞれ複数持つことはないが、個々のプラグに対応
したoPCRおよびiPCRを、機器の能力によって複
数持つことが可能である。図12に示されるPCRは、
それぞれ31個のoPCRおよびiPCRを有する。ア
イソクロナスデータの流れは、これらのプラグに対応す
るレジスタを操作することによって制御される。
【0061】図13は、oMPR,oPCR,iMP
R、およびiPCRの構成を示す図である。図13
(A)はoMPRの構成を、図13(B)はoPCRの
構成を、図13(C)はiMPRの構成を、図13
(D)はiPCRの構成を、それぞれ示す。oMPRお
よびiMPRのMSB側の2ビットのデータレートケイ
パビリティ(data rate capability)には、その機器が
送信または受信可能なアイソクロナスデータの最大伝送
速度を示すコードが格納される。oMPRのブロードキ
ャストチャンネルベース(broadcast channel base)
は、ブロードキャスト出力に使用されるチャンネルの番
号を規定する。
【0062】oMPRのLSB側の5ビットのナンバー
オブアウトプットプラグス(numberof output plugs)
には、その機器が有する出力プラグ数、すなわちoPC
Rの数を示す値が格納される。iMPRのLSB側の5
ビットのナンバーオブインプットプラグス(number of
input plugs )には、その機器が有する入力プラグ数、
すなわちiPCRの数を示す値が格納される。non-pers
istent extension fild およびpersistent extension f
ieldは、将来の拡張の為に定義された領域である。
【0063】oPCRおよびiPCRのMSBのオンラ
イン(on-line )は、プラグの使用状態を示す。すなわ
ち、その値が1であればそのプラグがON−LINEで
あり、0であればOFF−LINEであることを示す。
oPCRおよびiPCRのブロードキャストコネクショ
ンカウンタ(broadcast connection counter)の値は、
ブロードキャストコネクションの有り(1)または無し
(0)を表す。oPCRおよびiPCRの6ビット幅を
有するポイントトウポイントコネクションカウンタ(po
int-to-point connection counter )が有する値は、そ
のプラグが有するポイントトウポイントコネクション
(point-to-point connection )の数を表す。
【0064】oPCRおよびiPCRの6ビット幅を有
するチャンネルナンバー(channelnumber)が有する値
は、そのプラグが接続されるアイソクロナスチャンネル
の番号を示す。oPCRの2ビット幅を有するデータレ
ート(data rate )の値は、そのプラグから出力される
アイソクロナスデータのパケットの現実の伝送速度を示
す。oPCRの4ビット幅を有するオーバーヘッドID
(overhead ID )に格納されるコードは、アイソクロナ
ス通信のオーバーのバンド幅を示す。oPCRの10ビ
ット幅を有するペイロード(payload )の値は、そのプ
ラグが取り扱うことができるアイソクロナスパケットに
含まれるデータの最大値を表す。
【0065】図14はプラグ、プラグコントロールレジ
スタ、およびアイソクロナスチャンネルの関係を表す図
である。AVデバイス(AV-device )71〜73は、I
EEE1394シリアスバスによって接続されている。
AVデバイス73のoMPRにより伝送速度とoPCR
の数が規定されたoPCR
〔0〕〜oPCR〔2〕のう
ち、oPCR〔1〕によりチャンネルが指定されたアイ
ソクロナスデータは、IEEE1394シリアスバスの
チャンネル#1(channel #1)に送出される。AVデ
バイス71のiMPRにより伝送速度とiPCRの数が
規定されたiPCR
〔0〕とiPCR〔1〕のうち、入
力チャンネル#1が伝送速度とiPCR
〔0〕により、
AVデバイス71は、IEEE1394シリアスバスの
チャンネル#1に送出されたアイソクロナスデータを読
み込む。同様に、AVデバイス72は、oPCR
〔0〕
で指定されたチャンネル#2(channel #2)に、アイ
ソクロナスデータを送出し、AVデバイス71は、iP
RC〔1〕にて指定されたチャンネル#2からそのアイ
ソクロナスデータを読み込む。
【0066】このようにして、IEEE1394シリア
スバスによって接続されている機器間でデータ伝送が行
われるが、本例のシステムでは、このIEEE1394
シリアスバスを介して接続された機器のコントロールの
ためのコマンドとして規定されたAV/Cコマンドセッ
トを利用して、各機器のコントロールや状態の判断など
が行えるようにしてある。次に、このAV/Cコマンド
セットについて説明する。
【0067】まず、本例のシステムで使用されるAV/
Cコマンドセットにおけるサブユニット アイデンティ
ファイヤ ディスクリプタ(Subunit Identifier Descr
iptor )のデータ構造について、図15〜図18を参照
しながら説明する。図15は、サブユニットアイデンテ
ィファイヤディスクリプタのデータ構造を示している。
図15に示すように、サブユニットアイデンティファイ
ヤディスクリプタの階層構造のリストにより形成されて
いる。リストとは、例えば、チューナであれば、受信で
きるチャンネル、ディスクであれば、そこに記録されて
いる曲などを表す。階層構造の最上位層のリストはルー
トリストと呼ばれており、例えば、リスト0がその下位
のリストに対するルートとなる。他のリストも同様にル
ートリストとなる。ルートリストはオブジェクトの数だ
け存在する。ここで、オブジェクトとは、例えば、バス
に接続されたAV機器がチューナである場合、デジタル
放送における各チャンネル等のことである。また、1つ
の階層の全てのリストは、共通の情報を共有している。
【0068】図16は、ジェネラル サブユニット デ
ィスクリプタ(The General Subunit Identifier Descr
iptor )のフォーマットを示している。サブユニット
ディスクリプタには、機能に関しての属性情報が内容と
して記述されている。ディスクリプタ長(descriptor l
ength )フィールドは、そのフィールド自身の値は含ま
れていない。ジェネレーションID(generation ID )
は、AV/Cコマンドセットのバージョンを示してお
り、その値は例えば“00h”(hは16進を表す)と
なっている。ここで、“00h”は、例えば図17に示
すように、データ構造とコマンドがAV/C ジェネラ
ル規格(General Specification )のバージョン3.0
であることを意味している。また、図17に示すよう
に、“00h”を除いた全ての値は、将来の仕様のため
に予約確保されている。
【0069】リストIDサイズ(size of list ID )
は、リストIDのバイト数を示している。オブジェクト
IDサイズ(size of object ID )は、オブジェクトI
Dのバイト数を示している。オブジェクトポジションサ
イズ(size of object position )は、制御の際、参照
する場合に用いられるリスト中の位置(バイト数)を示
している。ルートオブジェクトリスト数(number of ro
ot object list)は、ルートオブジェクトリストの数を
示している。ルートオブジェクトリストID(root obj
ect list id )は、それぞれ独立した階層の最上位のル
ートオブジェクトリストを識別するためのIDを示して
いる。
【0070】サブユニットに属するデータ長(subunit
dependent length)は、後続のサブユニットに属するデ
ータフィールド(subunit dependent information )フ
ィールドのバイト数を示している。サブユニットに属す
るデータフィールドは、機能に固有の情報を示すフィー
ルドである。製造メーカ特有のデータ長(manufacturer
dependent length )は、後続の製造メーカ特有のデー
タ(manufacturer dependent information)フィールド
のバイト数を示している。製造メーカー特有のデータ
は、ベンダー(製造メーカ)の仕様情報を示すフィール
ドである。尚、ディスクリプタの中に製造メーカ特有の
データがない場合は、このフィールドは存在しない。
【0071】図18は、図16で示したリストIDの割
り当て範囲を示している。図18に示すように、“00
00h乃至0FFFh”および“4000h乃至FFF
Fh”は、将来の仕様のための割り当て範囲として予約
確保されている。“1000h乃至3FFFh”および
“10000h乃至リストIDの最大値”は、機能タイ
プの従属情報を識別するために用意されている。
【0072】次に、本例のシステムで使用されるAV/
Cコマンドセットについて、図19〜図23を参照しな
がら説明する。図19は、AV/Cコマンドセットのス
タックモデルを示している。図19に示すように、物理
レイヤ81、リンクレイヤ82、トランザクションレイ
ヤ83、およびシリアスバスマネジメント84は、IE
EE1394に準拠している。FCP(Function Contr
ol Protocol )85は、IEC61883に準拠してい
る。AV/Cコマンドセット86は、1394TAスペ
ックに準拠している。
【0073】図20は、図19のFCP85のコマンド
とレスポンスを説明するための図である。FCPはIE
EE1394方式のバス上の機器(ノード)の制御を行
うためのプロトコルである。図20に示すように、制御
する側がコントローラで、制御される側がターゲットで
ある。FCPのコマンドの送信またはレスポンスは、I
EEE1394のアシンクロナス通信のライトトランザ
クションを用いて、ノード間で行われる。データを受け
取ったターゲットは、受信確認のために、アクノリッジ
をコントローラに返す。
【0074】図21は、図20で示したFCPのコマン
ドとレスポンスの関係をさらに詳しく説明するための図
である。IEEE1394バスを介してノードAとノー
ドBが接続されている。ノードAがコントローラで、ノ
ードBがターゲットである。ノードA、ノードBとも
に、コマンドレジスタおよびレスポンスレジスタがそれ
ぞれ、512バイトずつ準備されている。図21に示す
ように、コントローラがターゲットのコマンドレジスタ
93にコマンドメッセージを書き込むことにより命令を
伝える。また逆に、ターゲットがコントローラのレスポ
ンスレジスタ92にレスポンスメッセージを書き込むこ
とにより応答を伝えている。以上2つのメッセージに対
して、制御情報のやり取りを行う。FCPで送られるコ
マンドセットの種類は、後述する図22のデータフィー
ルド中のCTSに記される。
【0075】図22は、AV/Cコマンドのアシンクロ
ナス転送モードで伝送されるパケットのデータ構造を示
している。AV/Cコマンドセットは、AV機器を制御
するためのコマンドセットで、CTS(コマンドセット
のID)=“0000”である。AV/Cコマンドフレ
ームおよびレスポンスフレームが、上記FCPを用いて
ノード間でやり取りされる。バスおよびAV機器に負担
をかけないために、コマンドに対するレスポンスは、1
00ms以内に行うことになっている。図22に示すよ
うに、アシンクロナスパケットのデータは、水平方向3
2ビット(=1quadlet )で構成されている。図中上段
はパケットのヘッダ部分を示しており、図中下段はデー
タブロックを示している。ディスティネーション(dest
ination ID)は、宛先を示している。
【0076】CTSはコマンドセットのIDを示してお
り、AV/CコマンドセットではCTS=“0000”
である。Cタイプ/レスポンス(ctype/response)のフ
ィールドは、パケットがコマンドの場合はコマンドの機
能分類を示し、パケットがレスポンスの場合はコマンド
の処理結果を示す。コマンドは大きく分けて、(1)機
能を外部から制御するコマンド(CONTROL)、
(2)外部から状態を問い合わせるコマンド(STAT
US)、(3)制御コマンドのサポートの有無を外部か
ら問い合わせるコマンド(GENERAL INQUI
RY(opcodeのサポートの有無)およびSPEC
IFIC INQUIRY(opcodeおよびope
randsのサポートの有無))、(4)状態の変化を
外部に知らせるよう要求するコマンド(NOTIFY)
の4種類が定義されている。
【0077】レスポンスはコマンドの種類に応じて返さ
れる。コントロール(CONTROL)コマンドに対す
るレスポンスには、「実装されていない」(NOT I
MPLEMENTED)、「受け入れる」(ACCEP
TED)、「拒絶」(REJECTED)、および「暫
定」(INTERIM)がある。ステータス(STAT
US)コマンドに対するレスポンスには、「実装されて
いない」(NOT IMPLEMENTED)、「拒
絶」(REJECTED)、「移行中」(INTRAN
SITION)、および「安定」(STABLE)があ
る。コマンドのサポートの有無を外部から問い合わせる
コマンド(GENERAL INQUIRYおよびSP
ECIFIC INQUIRY)に対するレスポンスに
は、「実装されている」(IMPLEMENTED)、
および「実装されていない」(NOT IMPLEME
NTED)がある。状態の変化を外部に知らせるよう要
求するコマンド(NOTIFY)に対するレスポンスに
は、「実装されていない」(NOT IMPLEMEN
TED)、「拒絶」(REJECTED)、「暫定」
(INTERIM)および「変化した」(CHANGE
D)がある。
【0078】サブユニットタイプ(subunit type)は、
機器内の機能を特定するために設けられており、例え
ば、テープレコーダ/プレーヤ(tape reccorder/playe
r ),チューナ(tuner )等が割り当てられる。このサ
ブユニットタイプには、機器に対応した機能の他に、他
の機器に情報を公開するサブユニットであるBBS(ブ
リテンボードサブユニット)についても割り当てがあ
る。同じ種類のサブユニットが複数存在する場合の判別
を行うために、判別番号としてサブユニットID(subu
nit id)でアドレッシングを行う。オペレーションのコ
ードであるオペコード(opcode)はコマンドを表してお
り、オペランド(operand )はコマンドのパラメータを
表している。必要に応じて付加されるフィールド(ddit
ional operands)も用意されている。オペランドの後に
は、0データなどが必要に応じて付加される。データC
RC(Cyclic Reduncy Check)はデータ伝送時のエラー
チェックに使われる。
【0079】図23は、AV/Cコマンドの具体例を示
している。図23(A)は、コマンドタイプ/レスポン
スの具体例を示している。図中上段がコマンドを表して
おり、図中下段がレスポンスを表している。“000
0”にはコントロール(CONTROL)、“000
1”にはステータス(STATUS)、“0010”に
はスペシフィックインクワイリ(SPECIFIC I
NQUIRY)、“0011”にはノティファイ(NO
TIFY)、“0100”にはジェネラルインクワイリ
(GENERAL INQUIRY)が割り当てられて
いる。“0101乃至0111”は将来の仕様のために
予約確保されている。また、“1000”には実装なし
(NOT INPLEMENTED)、“1001”に
は受け入れ(ACCEPTED)、“1010”には拒
絶(REJECTED)、“1011”には移行中(I
N TRANSITION)、“1100”には実装あ
り(IMPLEMENTED/STABLE)、“11
01”には状態変化(CHNGED)、“1111”に
は暫定応答(INTERIM)が割り当てられている。
“1110”は将来の仕様のために予約確保されてい
る。
【0080】図23(B)は、サブユニットタイプの具
体例を示している。“00000”にはビデオモニタ、
“00011”にはディスクレコーダ/プレーヤ、“0
0100”にはテープレコーダ/プレーヤ、“0010
1”にはチューナ、“00111”にはビデオカメラ、
“01010”にはBBS(Bulletin Board Subunit)
と称される掲示板として使用されるサブユニット、“1
1100”には製造メーカ特有のサブユニットタイプ
(Vender unique )、“11110”には特定のサブユ
ニットタイプ(Subunit type extended tonext byte )
が割り当てられている。尚、“11111”にはユニッ
トが割り当てられているが、これは機器そのものに送ら
れる場合に用いられ、例えば電源のオンオフなどが挙げ
られる。
【0081】図23(C)は、オペコード(オペレーシ
ョンコード:opcode)の具体例を示している。各サブユ
ニットタイプ毎にオペコードのテーブルが存在し、ここ
では、サブユニットタイプがテープレコーダ/プレーヤ
の場合のオペコードを示している。また、オペコード毎
にオペランドが定義されている。ここでは、“00h”
には製造メーカ特有の値(Vender dependent)、“50
h”にはサーチモード、“51h”にはタイムコード、
“52h”にはATN、“60h”にはオープンメモ
リ、“61h”にはメモリ読出し、“62h”にはメモ
リ書込み、“C1h”にはロード、“C2h”には録
音、“C3h”には再生、“C4h”には巻き戻しが割
り当てられている。
【0082】図24は、AV/Cコマンドとレスポンス
の具体例を示している。例えばターゲット(コンスー
マ)としての再生機器に再生指示を行う場合、コントロ
ーラは、図24Aのようなコマンドをターゲットに送
る。このコマンドは、AV/Cコマンドセットを使用し
ているため、CTS=“0000”となっている。ct
ype(コマンドタイプ)には、機器を外部から制御す
るコマンド(CONTROL)を用いるため、cタイプ
=“0000”となっている(図23参照)。サブユニ
ットタイプはテープレコーダ/プレーヤであることよ
り、サブユニットタイプ=“00100”となっている
(図23参照)。idはID0の場合を示しており、i
d=000となっている。オペコードは再生を意味する
“C3h”となっている(図23参照)。オペランドは
順方向(FORWARD)を意味する“75h”となっ
ている。そして、再生されると、ターゲットは図24B
のようなレスポンスをコントローラに返す。ここでは、
「受け入れ」(accepted)がレスポンスに入る
ため、レスポンス=“1001”となっている(図23
参照)。レスポンスを除いて、他は図24Aと同じであ
るので説明は省略する。
【0083】なお、ここまで説明した処理は、基本的に
IEEE1394方式の内の、IEEE1394−19
95規格として規定された伝送構成を適用したものであ
る。このIEEE1394−1995規格を拡張する規
格として、IEEE1394aと称される規格が規定さ
れている。このIEEE1394a規格の場合には、ア
シンクロナス通信(非同期通信)を行う場合にも、ネッ
トワーク内の全てのノードに対して同報通信を行うパケ
ットが規定されている。
【0084】このアシンクロナス通信用の同報通信パケ
ットは、GASP(Global Asynchronous Stream Packe
t )と称されるフォーマットで規定されているもので、
例えば図25に示す構成とされる。この同報通信用のパ
ケットは、データ長(data length )のフィールドに、
データフィールドのデータのバイト数が示される。タグ
(tag )のフィールドには、GASPのパケットである
ことを示すデータが配置される。その他のヘッダのデー
タ(チャンネル,tコード,sy,ヘッダCRC)につ
いては、他のアシンクロナス通信用のパケットと基本的
に同じ構成である。
【0085】データフィールドには、送り手のノード
(ソース)のIDを示すソースIDフィールド、IEE
E RA(Registration Authority)から割当てられた
IDを記述する24ビットのスペシィファイアIDフィ
ールド、及びこのIDの所有者によって定義されるバー
ジョンフィールドを持つ。そして図25の例では、この
GASPのパケットを使用して、AV/Cコマンドのコ
マンド及びレスポンスを伝送する例としてあり、図22
に示したAV/Cコマンド用のパケットのデータブロッ
クと同様のデータが配置される。図25の例では、AV
/Cコマンドの状態変化(CHANGED)を示すレス
ポンスを伝送する場合の例である。
【0086】なお、このGASPのパケットを使用し
て、アシンクロナス通信で同報通信を行うことで、例え
ば図1に示すように、バスブリッジを介して複数のネッ
トワークが接続されている場合に、接続された他のネッ
トワーク側にも同報通信される。
【0087】次に、以上説明したIEEE1394方式
のバスラインを使用して実行される、本例の伝送処理に
ついて説明する。本例においては、例えば図1に示した
ネットワーク構成とした上で、そのネットワークを構成
する各機器で上述したAV/Cコマンドのやり取りを行
うものとし、そのコマンドとしてノティファイ(NOT
IFY)を使用する場合の処理である。ノティファイコ
マンドは、既に説明したように、相手の機器から所定の
状態の変化を通知させるように要求するいわゆる通知コ
マンドである。このノティファイコマンドを受信した機
器では、そのコマンドで指示された通知を行うために、
ノティファイ用のキューの記憶処理を行う。このキュー
の記憶は、例えば各機器の中央制御ユニットに接続され
たメモリを記憶エリアとして使用し、ノティファイコマ
ンドの発行元のノードIDなどを記憶する。そして、ノ
ティファイコマンドで指示された状態変化が発生したと
制御手段が判断したとき、キューに記憶されたノードI
Dの機器に対して、該当する状態変化が発生したことを
通知する。この通知は、状態変化(CHNGED)のレ
スポンスが使用される。
【0088】また、本例の場合には、ノティファイコマ
ンドを受信した機器で、ノティファイ用のキューが使用
されて、キューを記憶するエリアに空きがない場合に、
そのことを通知するためのスイッチとして使用されるフ
ラグが、制御手段に接続されたメモリの一部の記憶エリ
アを使用して用意されている。そして、このスイッチが
オンに設定されて、キューを記憶するエリアに空きが発
生したとき、制御手段の制御で、ネットワーク内の各ノ
ードに、空きが発生したことを同報通信するようにして
ある。この同報通信は、本例の場合、図25に示したG
ASPのパケットを使用して行う。
【0089】なお、ノティファイコマンドの使用例とし
ては、例えばバスライン上でのチャンネルや帯域の使用
状態に関する変化があったときに、そのことを知らせる
ようにすることが考えられる。即ち、上述したように、
IEEE1394方式のバスラインでは、特定のチャン
ネル及び帯域を使用して、他の機器とのコネクションを
張ってデータ伝送を行うことが行われるが、そのコネク
ションを解除して、そのチャンネルを使用されない状況
に開放することは、コネクションを張った機器でなけれ
ばできない。従って、該当するチャンネルを使用したい
別の機器があったとき、そのコネクションを張った機器
に対して、該当するチャンネル及び帯域が開放される処
理が実行されたときに通知させるように、ノティファイ
コマンドを送ることが考えられる。
【0090】図26は、本例の場合に、ターゲットとな
る機器がノティファイコマンドを受信した場合の処理例
を示したフローチャートである。以下、図26のフロー
チャートに従って説明すると、まず各機器の制御手段
(中央制御ユニットなど)は、バスラインを介して自局
宛のノティファイコマンドを受信したか否か判断する
(ステップST11)。そして、ノティファイコマンド
を受信したと判断したとき、キューの記憶エリアに空き
があるか否か判断する(ステップST12)。
【0091】ここで、キューの記憶エリアに空きがある
と判断したときには、コマンド発行元のノードIDを、
該当するキューの記憶エリアに記憶させる(ステップS
T13)。このとき、通知する状態変化に関する情報に
ついても同時に記憶させておく。このキューの記憶エリ
アへの記憶を行ったときには、キューを記憶するエリア
に空きがないことを通知するためのスイッチとして使用
されるフラグを、オンに設定する。また、このキューの
記憶を行ったときには、ノティファイコマンドが正常に
処理された状態であるので、コマンドの発行元に対して
「暫定」(INTERIM)のレスポンスを送信する。
【0092】そして、ステップST12でキューの記憶
エリアに空きがないと判断したときには、コマンドの発
行元に対して「拒絶」(REJECTED)のレスポン
スを送信し、ノティファイコマンドが受け付けられなか
ったことを通知する(ステップST14)。
【0093】ステップST13,ST14の処理が行わ
れた後、及びステップST11でノティファイコマンド
を受信してないと判断したときには、このターゲット機
器の制御手段は、キューに登録(記憶)された状態変化
が発生したか否か判断する(ステップST15)。この
判断で、状態変化がないと判断したとき、ステップST
11のノティファイコマンドの受信判断に戻る。
【0094】そして、ステップST15でキューに登録
された状態変化が発生したと判断したとき、キューに登
録されたノードIDの機器に対して、状態変化(CHN
GED)のレスポンスを送信する(ステップST1
6)。このとき、キューに記憶されたノードID及び状
態変化に関する情報を消去する。
【0095】この状態変化(CHNGED)のレスポン
スを送信した後には、キューを記憶するエリアに空きが
ないことを通知するためのスイッチとして使用されるフ
ラグがオンに設定されているので、GASPのパケット
を使用したアシンクロナス通信で、キューに空きが発生
したことを、ネットワーク(ここでのネットワークとは
バスブリッジで接続された他のネットワークも含む)内
の全てのノードに対して同報通信し、動作状態にある
(即ち電源が投入された状態にある)全てのノードで受
信させる(ステップST17)。このGASPのパケッ
トを送信した後は、キューを記憶するエリアに空きがな
いことを通知するためのスイッチとして使用されるフラ
グをオフ状態に戻しておく。この処理を行った後は、ス
テップST11のノティファイコマンドの受信判断に戻
る。
【0096】図27は、本例のネットワークを使用して
ノティファイコマンドを伝送した場合の処理例を、ター
ゲット機器でのキューの記憶状態と、レスポンスなどの
伝送状態を時間の経過で示した図である。
【0097】この例では、図1に示したネットワーク構
成の中のノードAの機器(IRD100)をターゲット
としてあり、ノードBの機器(テレビジョン受像機20
0)を第1のコントローラ、ノードCの機器(ビデオ記
録再生装置300)を第2のコントローラ、ノードDの
機器(オーディオ記録再生装置400)を第3のコント
ローラとしてある。そして、ターゲットに対して各コン
トローラがノティファイコマンドを伝送した場合の処理
としてある。また、本例のターゲット(ノードA)は、
1つのキューを記憶するエリアが用意されているものと
する。
【0098】図27に従って伝送状態を説明すると、初
期状態では、ターゲット機器のキューの記憶エリアに何
もデータの記憶がなく、キューの空きを示すスイッチを
構成するフラグもオフ状態になっているものとする。
【0099】この状態で、第1のコントローラ(ノード
B)が、ターゲット(ノードA)に対して、状態Xに関
する変化を通知させるためのノティファイコマンドを伝
送したとする(ステップS11)。このコマンドを受信
したターゲット(ノードA)では、キューの記憶エリア
に、ノードBのノードIDと通知する状態変化Xを記憶
させ、第1のコントローラ(ノードB)に対して、ノテ
ィファイコマンドを承諾する「暫定」(INTERI
M)のレスポンスを伝送する(ステップS12)。この
キューの記憶エリアへの設定があることで、キューの記
憶エリアに空きがなくなり、キューの空きを示すスイッ
チがオンに設定される。
【0100】次に、第2のコントローラ(ノードC)
が、ターゲット(ノードA)に対して、状態Yに関する
変化を通知させるためのノティファイコマンドを伝送し
たとする(ステップS13)。このコマンドを受信した
ターゲット(ノードA)では、キューの記憶エリアに空
きがないので、第2のコントローラ(ノードC)に対し
て、「拒絶」(REJECTED)のレスポンスを送信
し、ノティファイコマンドが受け付けられなかったこと
を通知する(ステップS14)。
【0101】また、同様に第3のコントローラ(ノード
D)が、ターゲット(ノードA)に対して、状態Xに関
する変化を通知させるためのノティファイコマンドを伝
送したとする(ステップS15)。このコマンドを受信
したターゲット(ノードA)では、キューの記憶エリア
に空きがないので、第3のコントローラ(ノードD)に
対して、「拒絶」(REJECTED)のレスポンスを
送信し、ノティファイコマンドが受け付けられなかった
ことを通知する(ステップS16)。
【0102】そして、その後にキューとして記憶された
状態Xの変化が発生したとき、ターゲット(ノードA)
は第1のコントローラ(ノードB)に「状態変化」(C
HNGED)のレスポンスを送信する(ステップS1
7)。このとき、ターゲット機器内では、キューの記憶
エリアに記憶されたノードIDと状態変化に関するデー
タを消去し、キューの空きを示すスイッチの状態を判断
する。このときには、スイッチがオンに設定されている
ので、GASPのパケットを使用したアシンクロナス通
信で、キューに空きが発生したことを、ネットワーク内
の全てのノードに対して同報通信し、全てのノードで受
信させる(ステップS18)。このときには、例えば状
態変化(CHNGED)のレスポンスを伝送して、キュ
ーの空きを告知する。そして、キューの空きを示すスイ
ッチをオフに戻させる。
【0103】このようにして、ターゲット機器でのキュ
ーの記憶エリアに空きが発生したとき、このことを同報
通信でネットワーク内の全てのノードに通知するように
したことで、ネットワーク内の機器で、ターゲット機器
に対してノティファイコマンドを送って通知処理を実行
させたい機器がある場合に、この同報通信のパケットを
受け取った段階で、直ちにノティファイコマンドを送信
することで、そのノティファイコマンドが受け付けられ
る可能性が発生し、ノティファイコマンドを使用した制
御処理が効率良く実行されるようになる。即ち、従来の
場合には、例えば図27の中で、第2のコントローラが
ステップS13でノティファイコマンドを送信して、そ
のコマンドを拒絶するレスポンスをステップS14で受
け取ったとき、第2のコントローラは、ノティファイコ
マンドが受け付けられるまで、そのノティファイコマン
ドの送信処理を繰り返し実行する必要があった。これに
対して本例の場合には、一度ノティファイコマンドを送
信して拒絶された後は、同報通信でキューの記憶エリア
に空きが発生したことが通知されるのを待って、その通
知があったとき、ノティファイコマンドを再送信すれば
良く、無駄なデータ伝送をそれだけ少なくすることがで
き、ネットワーク上での冗長なデータの伝送がなくな
る。
【0104】またこの例では、ターゲットとなる機器で
は、キューの記憶エリアとして、1つのエリアだけを用
意したが、その1つの記憶エリアに、通知するノードI
Dと、そのノードIDが要求している状態変化に関する
データとを記憶させるようにしたことで、要求される状
態変化が複数種類存在する場合であっても、キューの記
憶エリアを共用化でき、キューの記憶エリアを状態変化
毎に個別に設ける必要がなく、それだけターゲット機器
の制御構成を簡単にすることができる。
【0105】また、上述した図27の例では、キューの
記憶エリアに空きがなくなった時点で、キューの記憶エ
リアの空きを通知するスイッチをオンに設定するように
したが、キューの記憶エリアに空きがなくなった状態
で、いずれかのノードからノティファイコマンドが伝送
された時点で、キューの記憶エリアの空きを通知するス
イッチをオンに設定するようにしても良い。即ち、例え
ば図27の例では、ステップS13で第2のコントロー
ラからノティファイコマンドをターゲット機器が受信し
た時点で、スイッチをオンに設定しても良い。
【0106】また、コントローラとなるノードからター
ゲット機器への、何らかの要求の伝送で、キューの記憶
エリアの空きを通知するスイッチをオンに設定するよう
にしても良い。即ち、例えば図28に示すように、AV
/Cコマンド用のコマンドとして、未使用の特定の値
(ここでは“0101”)に、ノティファイのノティフ
ァイであることを示すコマンド(NOTIFY OF
NOTIFY)を規定して、このコマンドを伝送したと
き、ノティファイコマンドで設定された通知が行われた
ことを通知するようにしても良い。図28に示すその他
のコマンド及びレスポンスの値は、図23に示したコマ
ンド及びレスポンスと同じである。
【0107】図29のフローチャートは、このノティフ
ァイのノティファイであることを示すコマンドを定義し
たときの、ターゲット機器でのノティファイコマンド受
信に関連した処理を示したフローチャートである。以
下、このフローチャートに従って処理を説明すると、ま
ず各機器の制御手段(中央制御ユニットなど)は、バス
ラインを介して自局宛のノティファイコマンドを受信し
たか否か判断する(ステップST21)。そして、ノテ
ィファイコマンドを受信したと判断したとき、キューの
記憶エリアに空きがあるか否か判断する(ステップST
22)。
【0108】ここで、キューの記憶エリアに空きがある
と判断したときには、コマンド発行元のノードIDを、
該当するキューの記憶エリアに記憶させる(ステップS
T23)。このとき、通知する状態変化に関する情報に
ついても同時に記憶させておく。このキューの記憶を行
ったときには、ノティファイコマンドが正常に処理され
た状態であるので、コマンドの発行元に対して「暫定」
(INTERIM)のレスポンスを送信する。
【0109】そして、ステップST22でキューの記憶
エリアに空きがないと判断したときには、コマンドの発
行元に対して「拒絶」(REJECTED)のレスポン
スを送信し、ノティファイコマンドが受け付けられなか
ったことを通知する(ステップST24)。
【0110】ステップST23,ST24の処理が行わ
れた後、及びステップST21でノティファイコマンド
を受信してないと判断したときには、このターゲット機
器の制御手段は、ノティファイのノティファイコマンド
(図28参照)を受信したか否か判断する(ステップS
T25)。ここで、ノティファイのノティファイコマン
ドを受信したと判断したとき、キューを記憶するエリア
に空きがないことを通知するためのスイッチとして使用
されるフラグを、オンに設定する(ステップST2
6)。
【0111】ステップST25,ST26の処理が行わ
れた後には、キューに登録(記憶)された状態変化が発
生したか否か判断する(ステップST27)。この判断
で、状態変化がないと判断したとき、ステップST11
のノティファイコマンドの受信判断に戻る。
【0112】そして、ステップST27でキューに登録
された状態変化が発生したと判断したとき、キューに登
録されたノードIDの機器に対して、状態変化(CHN
GED)のレスポンスを送信する(ステップST2
8)。このとき、キューに記憶されたノードID及び状
態変化に関する情報を消去する。
【0113】この状態変化(CHNGED)のレスポン
スを送信した後には、キューを記憶するエリアに空きが
ないことを通知するためのスイッチとして使用されるフ
ラグがオンか否か判断する(ステップST29)。この
判断で、スイッチがオンでない場合には、ステップST
11のノティファイコマンドの受信判断に戻る。そし
て、ステップST29でスイッチがオンであると判断し
たときには、GASPのパケットを使用したアシンクロ
ナス通信で、キューに空きが発生したことを、ネットワ
ーク(ここでのネットワークとはバスブリッジで接続さ
れた他のネットワークも含む)内の全てのノードに対し
て同報通信し、動作状態にある(即ち電源が投入された
状態にある)全てのノードで受信させる(ステップST
30)。このGASPのパケットを送信したときには、
キューを記憶するエリアに空きがないことを通知するた
めのスイッチとして使用されるフラグをオフ状態に戻し
ておく。この処理を行った後は、ステップST11のノ
ティファイコマンドの受信判断に戻る。
【0114】図30は、図28に示したノティファイの
ノティファイコマンドを用意して、図29に示した処理
をターゲット機器が実行する場合に、ネットワーク内で
ノティファイコマンドを伝送した場合の処理例を、ター
ゲット機器でのキューの記憶状態と、レスポンスなどの
伝送状態を時間の経過で示した図である。
【0115】この図30の例の場合にも、図27の例の
場合と同様に、図1に示したネットワーク構成の中のノ
ードAの機器(IRD100)をターゲットとしてあ
り、ノードBの機器(テレビジョン受像機200)を第
1のコントローラ、ノードCの機器(ビデオ記録再生装
置300)を第2のコントローラ、ノードDの機器(オ
ーディオ記録再生装置400)を第3のコントローラと
してある。そして、ターゲットに対して各コントローラ
がノティファイコマンドを伝送した場合の処理としてあ
る。また、本例のターゲット(ノードA)は、1つのキ
ューを記憶するエリアが用意されているものとする。
【0116】図30に従って伝送状態を説明すると、初
期状態では、ターゲット機器のキューの記憶エリアに何
もデータの記憶がなく、キューの空きを示すスイッチを
構成するフラグもオフ状態になっているものとする。
【0117】この状態で、第1のコントローラ(ノード
B)が、ターゲット(ノードA)に対して、状態Xに関
する変化を通知させるためのノティファイコマンドを伝
送したとする(ステップS21)。このコマンドを受信
したターゲット(ノードA)では、キューの記憶エリア
に、ノードBのノードIDと通知する状態変化Xを記憶
させ、第1のコントローラ(ノードB)に対して、ノテ
ィファイコマンドを承諾する「暫定」(INTERI
M)のレスポンスを伝送する(ステップS22)。
【0118】次に、第2のコントローラ(ノードC)
が、ターゲット(ノードA)に対して、状態Xに関する
変化を通知させるためのノティファイコマンドを伝送し
たとする(ステップS23)。このコマンドを受信した
ターゲット(ノードA)では、キューの記憶エリアに空
きがないので、第2のコントローラ(ノードC)に対し
て、「拒絶」(REJECTED)のレスポンスを送信
し、ノティファイコマンドが受け付けられなかったこと
を通知する(ステップS24)。このノティファイコマ
ンドが拒絶された第2のコントローラ(ノードC)で
は、キューの記憶エリアに空きが発生したとき通知させ
るためのノティファイのノティファイコマンドを、ター
ゲット(ノードA)に対して伝送する(ステップS2
5)。
【0119】このノティファイのノティファイコマンド
をターゲットが受信すると、キューの空きを示すスイッ
チを構成するフラグをオンに設定し、ターゲットから第
2のコントローラに対して、ノティファイのノティファ
イコマンドが受け付けられたことを示す「暫定」(IN
TERIM)のレスポンスを伝送する(ステップS2
6)。
【0120】また、第3のコントローラ(ノードD)
が、ターゲット(ノードA)に対して、状態Yに関する
変化を通知させるためのノティファイコマンドを伝送し
たとする(ステップS27)。このコマンドを受信した
ターゲット(ノードA)では、キューの記憶エリアに空
きがないので、第3のコントローラ(ノードD)に対し
て、「拒絶」(REJECTED)のレスポンスを送信
し、ノティファイコマンドが受け付けられなかったこと
を通知する(ステップS28)。このノティファイコマ
ンドが拒絶された第3のコントローラ(ノードD)で
は、キューの記憶エリアに空きが発生したとき通知させ
るためのノティファイのノティファイコマンドを、ター
ゲット(ノードA)に対して伝送する(ステップS2
9)。
【0121】このノティファイのノティファイコマンド
をターゲットが受信すると、キューの空きを示すスイッ
チを構成するフラグをオンに設定する。但し、この場合
には既に別のコントローラからの指示でオンに設定され
ているので、オンの状態が維持されるだけである。そし
て、ターゲットから第3のコントローラに対して、ノテ
ィファイのノティファイコマンドが受け付けられたこと
を示す「暫定」(INTERIM)のレスポンスを伝送
する(ステップS30)。
【0122】そして、その後にキューとして記憶された
状態Xの変化が発生したとき、ターゲット(ノードA)
は第1のコントローラ(ノードB)に「状態変化」(C
HNGED)のレスポンスを送信する(ステップS3
1)。このとき、ターゲット機器内では、キューの記憶
エリアに記憶されたノードIDと状態変化に関するデー
タを消去し、キューの空きを示すスイッチの状態を判断
する。このときには、スイッチがオンに設定されている
ので、GASPのパケットを使用したアシンクロナス通
信で、キューに空きが発生したことを、ネットワーク内
の全てのノードに対して同報通信し、全てのノードで受
信させる(ステップS32)。このときには、例えば状
態変化(CHNGED)のレスポンスを伝送して、キュ
ーの空きを告知する。そして、キューの空きを示すスイ
ッチをオフに戻させる。
【0123】このようにして、コントローラからの要求
に基づいて、ターゲット機器でのキューの記憶エリアに
空きが発生したとき、このことを同報通信でネットワー
ク内の全てのノードに通知するようにしたことで、ネッ
トワーク内でノティファイコマンドを送りたい機器があ
るときに、そのコマンドを送りたい機器に対してそのこ
とが通知される。この場合、同報通信用のパケットを使
用したことで、図30の例のように、ノティファイコマ
ンドを送りたい機器が複数存在する場合に、その全ての
機器に該当する通知が一度で送られ、通知のためのデー
タ伝送量を少なくすることができ、効率の良い通知がで
きる。
【0124】なお、上述した実施の形態では、ノティフ
ァイコマンドを受信するターゲット機器として、IRD
100を使用した場合について説明したが、ネットワー
ク内のその他の機器が、ターゲット機器となって、同様
の制御を行うようにしても良い。また、上述した実施の
形態では、ターゲット機器の制御で設定されるチャンネ
ルや帯域の使用状況を、ノティファイコマンドで通知さ
せる例について説明したが、ターゲット機器の制御で実
行される処理であれば、その他の処理状態の変化を通知
させるようにしても良い。
【0125】また、上述した実施の形態では、IEEE
1394方式のバスで構成されるネットワークの場合に
ついて説明したが、その他のネットワーク構成の機器間
で同様のデータ伝送を行う場合にも適用できるものであ
る。この場合、有線の信号線で直接接続して構成される
ネットワークの他に、無線伝送により機器間のデータ伝
送が行われる構成のネットワークにも適用できるもので
ある。
【0126】
【発明の効果】請求項1に記載した通信制御方法による
と、ターゲット側の機器である第2の通信装置で、新た
なコマンドを受け付けできるようになったとき、同報通
信でネットワーク内の各通信装置に、そのことが告知さ
れるので、ネットワーク内の各通信装置は、この同報通
信があった後に該当するコマンドを発行させることで、
効率良くコマンドが受け付けられるようになる。従っ
て、コマンドの発行元の通信装置から何回もコマンドを
送る必要がなくなり、ネットワーク内での冗長な通信を
増やすことなく、必要な処理が迅速かつ確実に実行され
るようになる。
【0127】請求項2に記載した通信制御方法による
と、請求項1に記載した発明において、第2の通信装置
での状態変化があったことを通知する設定は、所定のキ
ューを記憶するエリアを確保して行い、そのエリアに第
1のコマンドの発行元の識別データと、状態変化に関す
るデータを記憶させて、第1のコマンドで指示される状
態変化が異なる場合にも、エリアを共通で使用するよう
にしたことで、ターゲット側の機器である第2の通信装
置で、通知のためのデータを記憶するエリアを多数確保
する必要がなくなり、簡単な構成及び処理で相手の通信
装置に通知を行うことができる。
【0128】請求項3に記載した通信制御方法による
と、請求項1に記載した発明において、第2の通信装置
からの第1のコマンドを受け付けられる状態になったこ
との同報通信は、第1のコマンドに基づいた設定が第2
の通信装置に行われた状態で、ネットワーク内の第3の
通信装置から第2のコマンドが伝送された場合に行うこ
とで、新たに第1のコマンドを送りたい通信装置が存在
する場合に、必要な同報通信が行われることになり、効
率良く通知を行うことができる。
【0129】請求項4に記載した通信システムによる
と、ターゲット側の機器である第2の通信装置で、新た
なコマンドを受け付けできるようになったとき、同報通
信でネットワーク内の各通信装置に、そのことが告知さ
れるので、ネットワーク内の各通信装置は、この同報通
信があった後に該当するコマンドを発行させることで、
効率良くコマンドが受け付けられるようになる。従っ
て、コマンドの発行元の通信装置から何回もコマンドを
送る必要がなくなり、ネットワーク内での冗長な通信を
増やすことなく、必要な処理が迅速かつ確実に実行され
る通信システムが得られる。
【0130】請求項5に記載した通信システムによる
と、請求項4に記載した発明において、第2の通信装置
は、所定のキューを記憶する記憶手段を備え、第2の制
御手段が所定の状態変化があったことを通知するための
設定は、記憶手段に第1のコマンドの発行元の識別デー
タと状態変化に関するデータを記憶させて、第1のコマ
ンドで指示される状態変化が異なる場合にも、記憶手段
を共通で使用するようにしたことで、ターゲット側の機
器である第2の通信装置で、通知のためのデータを記憶
するエリアを多数確保する必要がなくなり、簡単な構成
及び処理で相手の通信装置に通知を行うことができる通
信システムが得られる。
【0131】請求項6に記載した通信システムによる
と、請求項4に記載した発明において、第2の通信手段
からの第1のコマンドを受け付けられる状態になったこ
との同報通信は、第2の制御手段で第1のコマンドに基
づいた設定が行われた状態で、ネットワーク内の第3の
通信装置から第2の通信手段が第2のコマンドを受信し
た場合に行うことで、新たに第1のコマンドを送りたい
通信装置が存在する場合に、必要な同報通信が行われる
ことになり、効率良く通知を行うことができる通信シス
テムが得られる。
【0132】請求項7に記載した通信装置によると、新
たなコマンドを受け付けできるようになったとき、同報
通信でネットワーク内の各通信装置に、そのことを告知
するので、ネットワーク内の他の通信装置は、この同報
通信があった後に該当するコマンドを発行させること
で、効率良くコマンドが受け付けられるようになる。従
って、この通信装置で既に通知に関する設定がある場合
であっても、この通信装置に対して他の通信装置から何
回もコマンドを送る必要がなくなり、この通信装置が接
続されたネットワークでは、ネットワーク内での冗長な
通信を増やすことなく、必要な処理が迅速かつ確実に実
行されるようになる。
【0133】請求項8に記載した通信装置によると、請
求項7に記載した発明において、所定のキューを記憶す
る記憶手段を備え、制御手段が所定の状態変化があった
ことを通知するための設定は、記憶手段にコマンドの発
行元の識別データと状態変化に関するデータを記憶させ
て、第1のコマンドで指示される状態変化が異なる場合
にも、記憶手段を共通で使用するようにしたことで、通
知のためのデータを記憶するエリアを多数確保する必要
がなくなり、簡単な構成及び処理で相手の通信装置に通
知を行うことができる。
【0134】請求項9に記載した通信装置によると、請
求項7に記載した発明において、通信手段からの第1の
コマンドを受け付けられる状態になったことの同報通信
は、制御手段で第1のコマンドに基づいた設定が行われ
た状態で、第2のコマンドを通信手段が受信した場合に
行うことで、新たに第1のコマンドを送りたい通信装置
が存在する場合に、必要な同報通信が行われることにな
り、同報通信が必要な場合に効率良く通知を行うことが
できる。
【0135】請求項10に記載した通信装置によると、
所定の状態変化があったことを通知させる第1のコマン
ドを生成させて送信させて、この第1のコマンドが拒否
されたとき、第1のコマンドが受け付け可能になったと
きに通知させる第2のコマンドを生成させて送信させる
ことで、所定の状態変化があったことを通知させる第1
のコマンドがいつ受け付け可能になるかを、相手の通信
装置からの通知を待つことで検出できるようになる。従
って、第1のコマンドが拒否されたとき、第1のコマン
ドが受け付けられるようになるまで、繰り返し第1のコ
マンドを送るような処理が必要なくなり、第1のコマン
ドを使用した通知を要求するための制御が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるネットワーク構成
例を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施の形態のネットワーク内の機器
の構成例(IRDの例)を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態のネットワーク内の機器
の構成例(テレビジョン受像機の例)を示すブロック図
である。
【図4】本発明の一実施の形態のネットワーク内の機器
の構成例(ビデオ記録再生装置の例)を示すブロック図
である。
【図5】本発明の一実施の形態のネットワーク内の機器
の構成例(オーディオ記録再生装置の例)を示すブロッ
ク図である。
【図6】本発明の一実施の形態のネットワーク内の機器
の構成例(オーディオ再生装置の例)を示すブロック図
である。
【図7】IEEE1394方式のバスでのデータ伝送の
サイクル構造の例を示す説明図である。
【図8】CRSアーキテクチャのアドレス空間の構造の
例を示す説明図である。
【図9】主要なCRSの位置、名前、働きの例を示す説
明図である。
【図10】ゼネラルROMフォーマットの例を示す説明
図である。
【図11】バスインフォブロック、ルートディレクト
リ、ユニットディレクトリの例を示す説明図である。
【図12】PCRの構成の例を示す説明図である。
【図13】oMPR、oPCR、iMPR、iPCRの
構成の例を示す説明図である。
【図14】プラグ、プラグコントロールレジスタ、伝送
チャンネルの関係の例を示す説明図である。
【図15】ディスクリプタの階層構造によるデータ構造
例を示す説明図である。
【図16】ディスクリプタのデータフォーマットの例を
示す説明図である。
【図17】図16のジェネレーションIDの例を示す説
明図である。
【図18】図16のリストIDの例を示す説明図であ
る。
【図19】AV/Cコマンドのスタックモデルの例を示
す説明図である。
【図20】FCPのコマンドとレスポンスの関係を示す
説明図である。
【図21】図20のコマンドとレスポンスの関係を更に
詳しく示す説明図である。
【図22】AV/Cコマンドのデータ構造例を示す説明
図である。
【図23】AV/Cコマンドの具体例を示す説明図であ
る。
【図24】AV/Cコマンドのコマンド及びレスポンス
の具体例を示す説明図である。
【図25】GASPパケットの構成例を示す説明図であ
る。
【図26】本発明の一実施の形態によるノティファイコ
マンド受信時の処理を示すフローチャートである。
【図27】本発明の一実施の形態による伝送例を示すタ
イミングチャートである。
【図28】本発明の他の実施の形態によるコマンド及び
レスポンスの例を示す説明図である。
【図29】本発明の他の実施の形態によるノティファイ
コマンド受信時の処理を示すフローチャートである。
【図30】本発明の他の実施の形態による伝送例を示す
タイミングチャートである。
【図31】従来のノティファイコマンドの伝送例を示す
タイミングチャートである。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d…バスライン、100…IRD
(デジタル衛星放送受信機)、200…テレビジョン受
像機、300…ビデオ記録再生装置、400…オーディ
オ記録再生装置、500…オーディオ再生装置、N1…
第1のネットワーク、N2…第2のネットワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B077 AA01 FF02 NN02 5B089 HA18 JB10 KA12 KE02 KG02 5K033 AA06 BA04 CB01 CB04 CB13 CC01 DA01 DA11 5K034 AA05 BB07 EE10 FF02 HH01 HH02 HH07 HH11 LL01 NN26

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数台の通信装置の間で相互にデータ通
    信可能に構成されたネットワーク内での通信を制御する
    通信制御方法において、 上記ネットワーク内の第1の通信装置から第2の通信装
    置に対して第1のコマンドを送り、第2の通信装置で実
    行される所定の状態変化があったことを、上記第1の通
    信装置に通知させる指示を行うことで、 上記第2の通信装置で上記所定の状態変化が発生したと
    き、上記第1の通信装置に状態変化があったことを通知
    するように設定し、 上記第2の通信装置から上記第1の通信装置に、上記設
    定に基づいた上記状態変化の通知を行ったとき、上記ネ
    ットワーク内の各通信装置に対して、上記第1のコマン
    ドを新たに受け付けられる状態になったことを、同報通
    信で知らせるようにした通信制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の通信制御方法において、 上記第2の通信装置での状態変化があったことを通知す
    る設定は、所定のキューを記憶するエリアを確保して行
    い、そのエリアに上記第1のコマンドの発行元の識別デ
    ータと、上記状態変化に関するデータを記憶させて、上
    記第1のコマンドで指示される状態変化が異なる場合に
    も、上記エリアを共通で使用するようにした通信制御方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の通信制御方法において、 上記第2の通信装置からの上記第1のコマンドを受け付
    けられる状態になったことの同報通信は、上記第1のコ
    マンドに基づいた設定が第2の通信装置に行われた状態
    で、上記ネットワーク内の第3の通信装置から第2のコ
    マンドが伝送された場合に行う通信制御方法。
  4. 【請求項4】 複数台の通信装置を、相互にデータ通信
    可能に構成されたネットワークで接続して構成される通
    信システムにおいて、 上記ネットワークに接続された第1の通信装置として、 ネットワーク内の他の通信装置に対して、その他の通信
    装置の制御で実行される所定の状態変化があったことを
    通知させる第1のコマンドを生成させるコマンド生成手
    段と、 上記コマンド生成手段が生成させた第1のコマンドを上
    記ネットワークに送出させ、そのコマンドの送信先から
    の通知を受信する第1の通信手段と、 上記第1の通信手段が受信した通知を判断する第1の制
    御手段とを備え、 上記ネットワークに接続された第2の通信装置として、 上記ネットワーク内の他の通信装置で通信を行う第2の
    通信手段と、 上記第2の通信手段が受信した第1のコマンドに基づい
    て、所定の状態変化の有無を判断して、状態変化が発生
    したとき通知するように設定させ、その設定があるとき
    に、所定の状態変化を検出して上記第2の通信手段から
    通知させたとき、上記第1のコマンドを新たに受け付け
    られる状態になったことを、同報通信で上記第2の通信
    手段から上記ネットワーク内の各通信装置に対して知ら
    せる制御を行う第2の制御手段とを備えた通信システ
    ム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の通信システムにおいて、 上記第2の通信装置は、 所定のキューを記憶する記憶手段を備え、 上記第2の制御手段が所定の状態変化があったことを通
    知するための設定は、上記記憶手段に上記第1のコマン
    ドの発行元の識別データと、上記状態変化に関するデー
    タを記憶させて、上記第1のコマンドで指示される状態
    変化が異なる場合にも、上記記憶手段を共通で使用する
    ようにした通信システム。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の通信システムにおいて、 上記第2の通信手段からの上記第1のコマンドを受け付
    けられる状態になったことの同報通信は、上記第2の制
    御手段で上記第1のコマンドに基づいた設定が行われた
    状態で、上記ネットワーク内の第3の通信装置から上記
    第2の通信手段が第2のコマンドを受信した場合に行う
    通信システム。
  7. 【請求項7】 所定の伝送路により形成されたネットワ
    ークに接続されて、そのネットワーク内の他の通信装置
    と相互にデータ通信が可能な通信装置において、 ネットワーク内の他の通信装置と通信を行う通信手段
    と、 上記通信手段が受信した第1のコマンドに基づいて、所
    定の状態変化の有無を判断して、状態変化が発生したと
    き通知するように設定させ、その設定があるときに、所
    定の状態変化を検出して上記通信手段から通知させたと
    き、上記第1のコマンドを新たに受け付けられる状態に
    なったことを、同報通信で上記通信手段から上記ネット
    ワーク内の各通信装置に対して知らせる制御を行う制御
    手段とを備えた通信装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の通信装置において、 所定のキューを記憶する記憶手段を備え、 上記制御手段が所定の状態変化があったことを通知する
    ための設定は、上記記憶手段に上記コマンドの発行元の
    識別データと、上記状態変化に関するデータを記憶させ
    て、上記第1のコマンドで指示される状態変化が異なる
    場合にも、上記記憶手段を共通で使用するようにした通
    信装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の通信装置において、 上記通信手段からの上記第1のコマンドを受け付けられ
    る状態になったことの同報通信は、上記制御手段で上記
    第1のコマンドに基づいた設定が行われた状態で、第2
    のコマンドを上記通信手段が受信した場合に行う通信装
    置。
  10. 【請求項10】 所定の伝送路により形成されたネット
    ワークに接続されて、そのネットワーク内の他の通信装
    置と相互にデータ通信が可能な通信装置において、 ネットワーク内の他の通信装置と通信を行う通信手段
    と、 ネットワーク内の所定の通信装置の制御で実行される所
    定の状態変化があったことを通知させる第1のコマンド
    を生成させて、上記通信手段から送信させ、上記第1の
    コマンドが拒否されたとき、上記第1のコマンドが受け
    付け可能になったときに通知させる第2のコマンドを生
    成させて、上記通信手段から送信させる制御手段とを備
    えた通信装置。
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