JP4045948B2 - 用紙後処理装置を備える画像記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばデジタル複写機やデジタル複合機等に用いられる用紙後処理装置を備える画像記録装置に関し、特に、Z折り、外三折り、内三折り、ダブルパラレル、観音折り、外中折り、内中折り等の後処理を行う用紙後処理装置を備える画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像記録装置の付属装置として用いられる用紙後処理装置は、その機能が増加する傾向にあり、Z折り、外三折り、内三折り、ダブルパラレル、観音折り、外中折り、内中折り等の機能が用紙後処理装置に標準的な機能として装備されるようになっている。
【0003】
上記用紙後処理装置を備える画像記録装置として、例えば、ループを作る搬送ローラ対と折り込みを行う折りローラ対とを別体として構成し、折りローラ対の上流の搬送ローラ対と折りローラ対の下流側の正逆転可能な搬送ローラ対によって、用紙(記録紙)の中央部にたわみを作るように搬送するものが知られている(特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−148983号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載の用紙後処理装置を備える画像記録装置においては、記録紙(用紙)を折りローラ側に凸の形状となって折り込まれ、折った用紙を再び開いて搬送する必要があり、用紙端部を保持して折り込むことができなかった。
【0006】
本発明は上記の不具合を解消し、省スペースで、且つ可能な折りの種類を増加させることの可能な用紙後処理装置を備える画像記録装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、搬入される用紙を1枚毎または複数枚重ねて搬送し、折りローラ対が用紙を撓ませる方向に駆動する折り処理部を設けることにより折り処理を可能とした用紙後処理装置を備える画像記録装置において、前記用紙後処理装置には、用紙搬送路に折り処理動作を選択的に実施する第1の折り処理部と第2の折り処理部と第3の折り処理部との3つの折り処理部とが設けられていて、該第1の折り処理部において折られた用紙は第1の搬送パスを経由して、第2の折り処理部または第3の折り処理部に向かうことを可能とし、前記第2の折り処理部において折られた用紙は第2の搬送パスを経由して第3の折り処理部に向かう構成とし、前記第1、第2、第3の折り処理部においては折り処理を行わずに搬送される用紙は、バイパスパスを経由して排紙口へ搬送される構成とし、進入する用紙の搬送方向に対して第1の折り処理部と第2の折り処理部において用紙を折る方向は、第3の折り処理部において用紙を折る方向と逆方向とすることを特徴とする用紙後処理装置を備える画像記録装置によって達成される。
【0008】
本発明は上記の如き構成をとることにより、省スペースで、且つ内中折り、外中折り、Z折り、内三折り、外三折り、ダブルパラレル、観音折り等の7種の折りが可能で、一度折った用紙を再び開いて搬送する必要のない用紙後処理装置を備える画像記録装置の提供を可能とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を説明する。なお、本欄の記載は請求項の技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、以下の、本発明の実施の形態における断定的な説明は、ベストモードを示すものであって、本発明の用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。
【0010】
(1)本発明の適用される画像記録装置の一例を図1に示す。なお、図1は画像形成装置Aと用紙後処理装置Bとからなる画像記録装置の全体構成図であり、また、画像形成装置Aにおいて画像が形成されて用紙後処理装置Bに送り込まれる用紙を記録紙と言う。
【0011】
[画像形成装置]
画像形成装置Aは、回転する像担持体1の周囲に、帯電手段2、像露光手段(書込手段)3、現像手段4、転写手段5A、除電手段5B、分離爪5C及びクリーニング手段5Dを配置した画像形成部を有し、帯電手段2によって像担持体1の表面に一様帯電を行った後に、像露光手段3のレーザビームによって原稿から読み取られた画像データに基づく露光走査を行って潜像を形成し、該潜像を現像手段4により反転現像して像担持体1の表面にトナー像を形成する。
【0012】
一方、給紙手段6Aから給紙された記録紙Pは中間給紙部6Bを経て転写位置へと送られる。転写位置において転写手段5Aにより前記トナー像が記録紙P上に転写される。その後に、記録紙Pは除電手段5Bにより裏面の電荷が消去され、分離爪5Cにより像担持体1から分離され、搬送手段7Aにより搬送され、引き続き定着手段8により加熱定着され、排紙ローラ7Cにより排出される。
【0013】
一方、像担持体1の表面は転写後に分離爪5Cの下流においてクリーニング手段5Dによりクリーニングされ、次の画像形成に備える。
【0014】
記録紙Pの両面に画像形成を行う場合には、定着手段8により加熱定着された記録紙Pを、搬送路切換板7Bにより通常の排紙通路から分岐し、反転搬送手段7Dにおいてスイッチバックして表裏反転した後、トナー面(画像面)を下として排紙ローラ7Cにより装置外に排出される。排紙ローラ7Cから排出された記録紙Pは、用紙後処理装置Bの入口部10に送り込まれる。
【0015】
画像形成装置Aの上部には、画像形成モード、用紙後処理モードを選択して設定する選択手段としての操作部9が配置されている。
【0016】
用紙後処理装置Bには、後段において詳述する第1の折り処理部100、第2の折り処理部200および第3の折り処理部300が設けられる。また、用紙後処理装置Bの第1の折り処理部100、第2の折り処理部200および第3の折り処理部300には、第1の搬送パス106、バイパスパス107、第2の搬送パス206、バイパスパス207、第3の搬送パス306、バイパスパス307等からなる用紙搬送路が設けられる。
【0017】
画像形成装置Aから用紙後処理装置Bの入口部10に搬入された記録紙Pは、切り替え部材FPaの切り替えにより、通常搬送経路HLaを搬送される。搬送経路HLaを搬送された記録紙Pは、本発明の各折り処理を行う第1の折り処理部100、第2の折り処理部200或いは第3の折り処理部300に設けられる用紙搬送路に搬送されて、後述する各折り処理を施され、折り処理を終えた記録紙Pは用紙後処理装置Bの排紙口40を経て排紙トレイ50上に排出される。用紙後処理装置Bにて折り処理を行わない場合、用紙後処理装置Bに搬入された記録紙Pは、切り替え部材FPaの切り替えにより、搬送経路HLbを通過し、用紙後処理装置Bの排紙口40を経て排紙トレイ50上に排出される。
【0018】
用紙後処理装置B内の用紙搬送路、搬送経路HLa、搬送経路HLbには、それぞれに記録紙Pを搬送するローラ部材(符号なし)が設けられる。
【0019】
(2)画像記録装置に設けられる用紙後処理装置について、図2または図3に基づき説明する。なお図2は、用紙後処理装置Bの要部断面図および記録紙搬送路を示す断面図であり、図3は、図2の用紙後処理装置Bの第1ないし第3の折り処理部に設けられる各ローラ部材とガイド部材とを示す図である。
【0020】
[用紙後処理装置]
図2に示すように、用紙後処理装置Bには、第1の折り処理部100、第2の折り処理部200および第3の折り処理部300が設けられ、前述した画像形成装置Aから搬入された記録紙Pは、第1の折り処理部100、第2の折り処理部200および第3の折り処理部300により、後述するZ折り、外三折り、内三折り、ダブルパラレル、観音折り、外中折り、内中折り等の少なくとも1処理を施さる。用紙後処理装置Bには、用紙後処理装置B内の第1の折り処理部100、第2の折り処理部200および第3の折り処理部300で、それぞれ記録紙Pを搬送する用紙搬送路が設けられる。用紙搬送路としては、後に述べる第1の搬送パス106、バイパスパス107、第2の搬送パス206、バイパスパス207、第3の搬送パス306、バイパスパス307等が設けられる。なお、図に示すように、進入される記録紙Pの搬送方向に対して第1の折り処理部100と第2の折り処理部200において記録紙Pを折る方向は、第3の折り処理部300において記録紙Pを折る方向と逆方向に設けられる。
【0021】
用紙後処理装置BにおいてZ折り、外三折り、内三折り、ダブルパラレル、観音折り、外中折り、内中折り等の折り処理がされた記録紙Pは、用紙後処理装置Bから排紙トレイ50へ排出される。また、第1の折り処理部100、第2の折り処理部200および第3の折り処理部300の近傍には、搬入される記録紙Pの先端部の通過を検知する用紙検知センサとしてのアクチュエータACa、ACb、ACcが設置されている。
【0022】
・第1の折り処理部
図2に示すように、第1の折り処理部100は、それぞれ用紙搬送手段としての上流側折りローラ101、下流側折りローラ102、下流側折り搬送ローラ103および上流側折り搬送ローラ104と、第1のガイド手段としてのガイド部材150とにより構成される。上流側折りローラ101、下流側折りローラ102、下流側折り搬送ローラ103および上流側折り搬送ローラ104は同一の駆動源により回転される。
【0023】
また第1の折り処理部100に対して、折り処理を終えた記録紙Pを搬送する(後述する中折りの場合は折らないで搬送する)点P11から点P12を結ぶ第1の搬送パス106と、折り処理がなされないまま記録紙Pが搬送される点P13から点P14を結ぶバイパスパス107とが設けられる。
【0024】
また図3(A)に示すように、ガイド面GP1を有するガイド部材150は、上流側折り搬送ローラ104の回転軸104aを回転中心として回転可能に設けられる。また、第1の折り処理部100での折り処理時には、上流側折りローラ101と、下流側折りローラ102(実線で示す)とが当接状態とされ、上流側折りローラ101と下流側折りローラ102との間にニップ点Naが形成される。この際、上流側折り搬送ローラ104の回転軸104aを回転中心としてガイド部材150が実線で示すガイド位置に回転される。また、第1の折り処理部100での通紙時には、上流側折りローラ101から下流側折りローラ102が点線で示す離間状態(退避状態)とされ、さらに上流側折り搬送ローラ104の回転軸104aを回転中心としてガイド部材150が点線で示す退避位置に回転される。
【0025】
第1の折り処理部100での折り処理時には、先ず離間状態とされる下流側折りローラ102(点線で示す)と上流側折りローラ101とが、不図示の駆動源の駆動により点線矢印で示すように、ニップ点Naに対して逆方向に回転され、実線で示す記録紙Pが、点線で示す退避位置とされるガイド部材150のガイド面GP1を通過して、記録紙Pの先端がアクチュエータACa(図2参照、図3(A)には不図示)をonとして、記録紙Pのサイズにもよって異なるが、記録紙Pの先端がアクチュエータACaの検知する所定の距離まで到達した(アクチュエータACaがonされてから記録紙Pが数ステップ進んだ)ところで、下流側折りローラ102が上流側折りローラ101へ当接状態とされる。同時にガイド部材150が回転軸104aを回転中心として実線で示すガイド位置に回転される。
【0026】
続いて、当接状態とされる下流側折りローラ102と、上流側折りローラ101とが、不図示の駆動源の駆動により、実線矢印で示すようにニップ点Naに対して同方向に回転され、実線矢印で示す第1の折り処理部100へ搬入される記録紙Pが、実線で示すガイド部材150のガイド面GP1とニップ点Naとを通過して、点線矢印で示すように第1の搬送パス106へと搬送される。
【0027】
また第1の折り処理部100で、折り処理がなされないでの通紙時には、離間状態とされる下流側折りローラ102(点線で示す)と上流側折りローラ101とが、不図示の駆動源の駆動により点線矢印で示すように、ニップ点Naに対して逆方向に回転され、実線矢印で示す第1の折り処理部100へ搬入される記録紙Pが、点線で示すガイド部材150のガイド面GP1を通過して、1点鎖線矢印で示すようにバイパスパス107へと搬送される。
【0028】
・第2の折り処理部
図2に示すように、第2の折り処理部200は、それぞれ用紙搬送手段としての上流側折りローラ201、下流側折りローラ202、下流側折り搬送ローラ203および上流側折り搬送ローラ204と、第2のガイド手段としてのガイド部材250とにより構成される。上流側折りローラ201、下流側折りローラ202、下流側折り搬送ローラ203および上流側折り搬送ローラ204は同一の駆動源により回転される。
【0029】
また第2の折り処理部200に対して、折り処理を終えた記録紙Pを搬送する点P21から点P22を結ぶ第2の搬送パス206と、折り処理がなされないまま記録紙Pが搬送される点P23から点P24を結ぶバイパスパス207とが設けられる。
【0030】
また図3(B)に示すように、ガイド面GP2を有するガイド部材250は、下流側折り搬送ローラ203の回転軸203aを回転中心として回転可能に設けられる。また、第2の折り処理部200での折り処理時には、上流側折りローラ201(実線で示す)と、下流側折りローラ202とが当接状態とされ、上流側折りローラ201と下流側折りローラ202との間にニップ点Nbが形成される。この際、下流側折り搬送ローラ203の回転軸203aを回転中心としてガイド部材250が実線で示すガイド位置に回転される。また、第2の折り処理部200での通紙時には、下流側折りローラ202から上流側折りローラ201が点線で示す離間状態(退避状態)とされ、さらに下流側折り搬送ローラ203の回転軸203aを回転中心としてガイド部材250が点線で示す退避位置に回転される。
【0031】
第2の折り処理部200での折り処理時には、先ず離間状態とされる上流側折りローラ201(点線で示す)と下流側折りローラ202とが、不図示の駆動源の駆動により点線矢印で示すように、ニップ点Nbに対して逆方向に回転され、実線で示す記録紙Pが、点線で示す退避位置とされるガイド部材250のガイド面GP2を通過して、記録紙Pの先端がアクチュエータACb(図2参照、図3(B)には不図示)をonとして、記録紙Pのサイズにもよって異なるが、記録紙Pの先端がアクチュエータACbの検知する所定の距離まで到達した(アクチュエータACbがonされてから記録紙Pが数ステップ進んだ)ところで、上流側折りローラ201が下流側折りローラ102へ当接状態とされる。同時にガイド部材250が実線で示すガイド位置とされる。
【0032】
続いて、当接状態とされる上流側折りローラ201と、下流側折りローラ202とが、不図示の駆動源の駆動により、実線矢印で示すようにニップ点Nbに対して同方向に回転され、実線矢印で示す第2の折り処理部200へ搬入される記録紙Pが、実線で示すガイド部材250のガイド面GP2とニップ点Nbとを通過して、点線矢印で示すように第2の搬送パス206へと搬送される。
【0033】
また第2の折り処理部200で、折り処理がなされないでの通紙時には、離間状態とされる上流側折りローラ201(点線で示す)と下流側折りローラ202とが、不図示の駆動源の駆動により点線矢印で示すように、ニップ点Nbに対して逆方向に回転され、実線矢印で示す第2の折り処理部200へ搬入される記録紙Pが、点線で示すガイド部材250のガイド面GP2を通過して、1点鎖線矢印で示すようにバイパスパス207へと搬送される。
【0034】
・第3の折り処理部
図2に示すように、第3の折り処理部300は、それぞれ用紙搬送手段としての上流側折りローラ301、下流側折りローラ302、下流側折り搬送ローラ303および上流側折り搬送ローラ304と、第3のガイド手段としてのガイド部材350とにより構成される。上流側折りローラ301、下流側折りローラ302、下流側折り搬送ローラ303および上流側折り搬送ローラ304は同一の駆動源により回転される。
【0035】
また第3の折り処理部300に対して、折り処理を終えた記録紙Pを搬送する点P31から点P32を結ぶ第3の搬送パス306と、折り処理がなされないまま記録紙Pが搬送される点P33から点P34を結ぶバイパスパス307とが設けられる。
【0036】
また図3(C)に実線で示すように、上流側のガイド面GPaと下流側のガイド面GPbとを有するガイド部材350は、例えば長孔とピンとからなるスライド部材(不図示)を案内として、ガイド部材350が第3の折り処理部300のニップ点Ncの近傍において用紙Pの搬送方向に垂直な方向で往復移動可能(図3(C)の上下に移動可能)に設けられる。また、第3の折り処理部300での折り処理時には、上流側折りローラ301と、下流側折りローラ302(実線で示す)とが当接状態とされ、上流側折りローラ301と下流側折りローラ302との間にニップ点Ncが形成される。この際、不図示のスライド部材を案内としてガイド部材350が実線で示すガイド位置(図3(C)の下側)に移動される。また、第3の折り処理部300での通紙時には、上流側折りローラ301から下流側折りローラ302が点線で示す離間状態(退避状態)とされ、さらに不図示のスライド部材を案内としてとしてガイド部材350が点線で示す退避位置(図3(C)の上側)に移動される。
【0037】
第3の折り処理部300で、折り処理がなされないでの折り処理時には、先ず離間状態とされる下流側折りローラ302(点線で示す)と上流側折りローラ301とが、不図示の駆動源の駆動により点線矢印で示すように、ニップ点Naに対して逆方向に回転され、実線で示す記録紙Pが、点線で示す退避位置とされるガイド部材350の先端上面を通過して、記録紙Pの先端がアクチュエータACc(図2参照、図3(C)には不図示)をonとして、記録紙Pのサイズにもよって異なるが、記録紙Pの先端がアクチュエータACcの検知する所定の距離まで到達した(アクチュエータACcがonされてから記録紙Pが数ステップ進んだ)ところで、下流側折りローラ302が上流側折りローラ301へ当接状態とされる。同時にガイド部材350が不図示のスライド部材を案内として実線で示すガイド位置に回転される。
【0038】
続いて、当接状態とされる下流側折りローラ302と、上流側折りローラ301とが、不図示の駆動源の駆動により、実線矢印で示すようにニップ点Ncに対して同方向に回転され、実線矢印で示す第3の折り処理部300へ搬入される記録紙Pが、実線で示すガイド部材350の先端で記録紙Pを案内する両面のガイド面GPa、GPbと、ニップ点Ncとを通過して、点線矢印で示すように第3の搬送パス306へと搬送される。
【0039】
また第3の折り処理部300での通紙時には、離間状態とされる下流側折りローラ302(点線で示す)と上流側折りローラ301とが、不図示の駆動源の駆動により点線矢印で示すように、ニップ点Ncに対して逆方向に回転され、実線矢印で示す第3の折り処理部300へ搬入される記録紙Pが、点線で示すガイド部材350の先端上面を通過して、1点鎖線矢印で示すようにバイパスパス307へと搬送される。
【0040】
(3)上記の第1の折り処理部、第2の折り処理部、第3の折り処理部の構成について、さらに詳しく説明する。
【0041】
各折り処理部は用紙の搬送方向に直列に3つ設けられており、用紙搬送路を挟んで、第1の折り処理部および第2の折り処理部と第3の折り処理部との各折りローラ(上流側折りローラと下流側折りローラ)の位置が対向するように構成される。
【0042】
また各折り処理部には、折り処理を行わずに次の処理に向かうバイパスパスが設けられる。また、各折り処理部は2つの折りローラ(上流側折りローラと下流側折りローラ)を有し、それぞれに折り搬送ローラ(上流側折り搬送ローラと下流側折り搬送ローラ)が所定の荷重で押圧され、接触している。上流側折りローラ、下流側折りローラ、および、上流側折り搬送ローラ、下流側折り搬送ローラはそれぞれ不図示の歯車で駆動伝達されている。
【0043】
上流側折りローラと下流側折りローラとの2つの折りローラは、不図示の押圧部材により所定の荷重で押圧されるよう設置され、搬送駆動手段(不図示)により駆動される。下流側折りローラは上流側折りローラに対して、不図示の解除カムとカム駆動手段により、接離可能に構成されている。上流側折りローラと下流側折りローラとが所定の荷重で接触している状態(折り込み状態)のときは、上流側折りローラと下流側折りローラとの各ローラ背面側の歯車(不図示)で駆動伝達される。上流側折りローラと下流側折りローラとが不図示のカムによって離間状態(搬送状態)になっているときは、不図示のカム駆動手段によって駆動切り替えカム(不図示)を駆動し、上流側折りローラと下流側折りローラとの各ローラ背面側の歯車(不図示)の間にアイドラー歯車を入れ、上流側折りローラと下流側折りローラとが同方向に回転するように駆動伝達される。
【0044】
第1の折り処理部の上流側折り搬送ローラには、用紙端部を上流側折りローラと下流側折りローラとのニップ点に向けてガイドするガイド部材が取り付けられており、上流側折り搬送ローラの回転軸を回転中心として、回動可能に構成され、用紙搬送路から退避(離間)した位置とガイド位置に移動する。また、第2の折り処理部の下流側折り搬送ローラには、用紙端部を上流側折りローラと下流側折りローラとのニップ点に向けてガイドするガイド部材が取り付けられており、下流側折り搬送ローラの回転軸を回転中心として、回動可能に構成され、用紙搬送路から退避(離間)した位置とガイド位置に移動する。
【0045】
また第3の折り処理部の上流側折り搬送ローラと下流側折り搬送ローラの間には、用紙端部を上流側折りローラと下流側折りローラとのニップ点に向けてガイドするガイド部材が、並進運動可能(往復移動可能)に構成され、用紙搬送路から退避(離間)した位置とガイド位置に移動する。
【0046】
(4)次に、第1の折り処理部、第2の折り処理部および第3の折り処理部の各折り処理部での基本動作について、以下に説明する。
【0047】
▲1▼ 不図示のカム駆動手段により上流側折りローラと下流側折りローラとを離間し、アイドラー歯車(不図示)を、上流側折りローラと下流側折りローラとにそれぞれ設けられる折りローラ歯車(不図示)の間に入れ、ガイド手段を退避させ、待機する。
【0048】
▲2▼ 本体(或いは、不図示のカバーシートインサータ)から用紙が排出される。
【0049】
▲3▼ 用紙搬送手段により用紙が搬送され、用紙先端が用紙検知センサ(アクチュエータ)に到達する。
【0050】
▲4▼ 用紙が上流側折りローラおよび上流側折り搬送ローラ折りローラと、下流側折りローラと下流側折り搬送ローラとでそれぞれニップされて通過する。
【0051】
▲5▼ 用紙検知センサ(アクチュエータ)から所定の位置で用紙搬送を停止する。
【0052】
▲6▼ カム駆動手段により上流側折りローラと下流側折りローラとを圧接し、アイドラー歯車を待避させ、ガイド手段をガイド位置に移動させる。
【0053】
▲7▼ 用紙搬送手段が、上流側折りローラと下流側折りローラとの折りローラ対、および、上流側折り搬送ローラと下流側折り搬送ローラとの折り搬送ローラ対を駆動し、所定の位置で折込まれる。
【0054】
▲8▼ 用紙が折り畳まれ、搬送される。
▲9▼ カム駆動手段により上流側折りローラと下流側折りローラとを離間し、アイドラー歯車を、上流側折りローラと下流側折りローラとにそれぞれ設けられる折りローラ歯車の間に入れ、ガイド手段を退避させ、待機する。
【0055】
(5)図9のブロック図に示す制御と、用紙後処理装置でのZ折り、外三折り、内三折り、ダブルパラレル、観音折り、外中折り、内中折り等の用紙後処理について、図4ないし図9によって説明する。なお図4は、用紙後処理装置でのZ折りの折り処理を示す図であり、図5は、用紙後処理装置での外三折りの折り処理を示す図であり、図6は、用紙後処理装置での内三折りおよびダブルパラレルの折り処理を示す図であり、図7は、用紙後処理装置での観音折りの折り処理を示す図であり、図8は、用紙後処理装置での外中折りおよび内中折りの折り処理を示す図であり、図9は、各折り処理の制御ブロック図である。
【0056】
[Z折り]
図4または図9によりZ折りについて以下に説明する。
【0057】
図9において、例えば図1にて前述した用紙後処理モードを選択して設定する選択手段としての操作部9により、Z折りのモードが選択されると、制御部は記憶部のROM内に記憶されるZ折りプログラムP1を出力し、用紙搬送手段として用いられる上流側折りローラ101、下流側折りローラ102、下流側折り搬送ローラ103および上流側折り搬送ローラ104と、第1のガイド手段としてのガイド部材150とを(第1の折り処理部100)、(4)にて前述したように駆動させ、また、用紙搬送手段として用いられる上流側折りローラ301、下流側折りローラ302、下流側折り搬送ローラ303および上流側折り搬送ローラ304と、第3のガイド手段としてのガイド部材350とを(第3の折り処理部300)、(4)にて前述したように駆動させ、Z折りを行う。
【0058】
具体的には、第1の折り処理部100の2つの折りローラ(上流側折りローラ101と下流側折りローラ102)側を画像面とし、記録紙Pの画像の後端を先端側(図4(B)の先端部Pa)として、図4(A)に太線矢印で示すように、記録紙Pが進入される。
【0059】
図4(A)の第1の折り処理部100でニップ点Naの下面を、図4(B)の▲1▼に示すように記録紙Pの先端部Paが略1/4程度進んだところで、図3(A)にて述べたように、第1の折り処理部100の上流側折りローラ101と下流側折りローラ102とにより、画像面を外側として折り曲げを行う。折り曲げられた状態で記録紙Pが第1の搬送パス106を通して第3の折り処理部300へと搬送され、図4(A)の第3の折り処理部300でニップ点Ncの上面を、図4(B)の▲2▼に示すように折り曲げられた記録紙Pの先端部Paが略1/3程度進んだところで、図3(C)にて述べたように、第3の折り処理部300の上流側折りローラ301と下流側折りローラ302とにより、画像面を内側として折り曲げを行い、図4(B)に示すZ折りがなされる。Z折りがなされた記録紙Pは図4(A)に示す第3の搬送パス306を通過して装置外へ排出される。
【0060】
[外三折り]
図5または図9により外三折りについて以下に説明する。
【0061】
図9において、例えば図1にて前述した用紙後処理モードを選択して設定する選択手段としての操作部9により、外三折りのモードが選択されると、制御部は記憶部のROM内に記憶される外三折りプログラムP2を出力し、用紙搬送手段として用いられる上流側折りローラ101、下流側折りローラ102、下流側折り搬送ローラ103および上流側折り搬送ローラ104と、第1のガイド手段としてのガイド部材150とを(第1の折り処理部100)、(4)にて前述したように駆動させ、また、用紙搬送手段として用いられる上流側折りローラ201、下流側折りローラ202、下流側折り搬送ローラ203および上流側折り搬送ローラ204と、第2のガイド手段としてのガイド部材250とを(第2の折り処理部200)、(4)にて前述したように駆動させ、外三折りを行う。
【0062】
具体的には、第1の折り処理部100の2つの折りローラ(上流側折りローラ101と下流側折りローラ102)側を画像面とし、記録紙Pの画像の後端を先端側(図5(B)の先端部Pa)として、図5(A)に太線矢印で示すように、記録紙Pが進入される。
【0063】
図5(A)の第1の折り処理部100でニップ点Naの下面を、図5(B)の▲1▼に示すように記録紙Pの先端部Paが略2/3程度進んだところで、図3(A)にて述べたように、第1の折り処理部100の上流側折りローラ101と下流側折りローラ102とにより、画像面を外側として折り曲げを行う。折り曲げられた状態で記録紙Pが第1の搬送パス106を通して第2の折り処理部200へと搬送され、図5(A)の第2の折り処理部200でニップ点Nbの下面を、図5(B)の▲2▼に示すように折り曲げられた記録紙Pの先端部Paが略1/2程度進んだところで、図3(B)にて述べたように、第2の折り処理部200の上流側折りローラ201と下流側折りローラ202とにより、画像面を内側として折り曲げを行い、図5(B)に示す外三折りがなされる。外三折りがなされた記録紙Pは図5(A)に示す第3の折り処理部300とバイパスパス307とを通過して装置外へ排出される。
【0064】
[内三折り]
図6または図9により内三折りについて以下に説明する。
【0065】
図9において、例えば図1にて前述した用紙後処理モードを選択して設定する選択手段としての操作部9により、内三折りのモードが選択されると、制御部は記憶部のROM内に記憶される内三折りプログラムP3を出力し、用紙搬送手段として用いられる上流側折りローラ101、下流側折りローラ102、下流側折り搬送ローラ103および上流側折り搬送ローラ104と、第1のガイド手段としてのガイド部材150とを(第1の折り処理部100)、(4)にて前述したように駆動させ、また、用紙搬送手段として用いられる上流側折りローラ201、下流側折りローラ202、下流側折り搬送ローラ203および上流側折り搬送ローラ204と、第2のガイド手段としてのガイド部材250とを(第2の折り処理部200)、(4)にて前述したように駆動させ、内三折りを行う。
【0066】
具体的には、第1の折り処理部100の2つの折りローラ(上流側折りローラ101と下流側折りローラ102)側を画像面とし、記録紙Pの画像の後端を先端側(図6(B)の先端部Pa)として、図6(A)に太線矢印で示すように、記録紙Pが進入される。
【0067】
図6(A)の第1の折り処理部100でニップ点Naの下面を、図6(B)の▲1▼に示すように記録紙Pの先端部Paが略2/3強進んだところで、図3(A)にて述べたように、第1の折り処理部100の上流側折りローラ101と下流側折りローラ102とにより、画像面を内側として折り曲げを行う。折り曲げられた状態で記録紙Pが第1の搬送パス106を通して第2の折り処理部200へと搬送され、図6(A)の第2の折り処理部200でニップ点Nbの下面を、図6(B)の▲2▼に示すように折り曲げられた記録紙Pの先端部Paが略1/2弱進んだところで、図3(B)にて述べたように、第2の折り処理部200の上流側折りローラ201と下流側折りローラ202とにより、画像面を外側として折り曲げを行い、図6(B)に示す外三折りがなされる。外三折りがなされた記録紙Pは図6(A)に示す第3の折り処理部300とバイパスパス307とを通過して装置外へ排出される。
【0068】
[ダブルパラレル]
図6または図9によりダブルパラレルの折り処理について以下に説明する。
【0069】
図9において、例えば図1にて前述した用紙後処理モードを選択して設定する選択手段としての操作部9により、ダブルパラレルのモードが選択されると、制御部は記憶部のROM内に記憶されるダブルパラレルプログラムP4を出力し、用紙搬送手段として用いられる上流側折りローラ101、下流側折りローラ102、下流側折り搬送ローラ103および上流側折り搬送ローラ104と、第1のガイド手段としてのガイド部材150とを(第1の折り処理部100)、(4)にて前述したように駆動させ、また、用紙搬送手段として用いられる上流側折りローラ201、下流側折りローラ202、下流側折り搬送ローラ203および上流側折り搬送ローラ204と、第2のガイド手段としてのガイド部材250とを(第2の折り処理部200)、(4)にて前述したように駆動させ、ダブルパラレルの折り処理を行う。
【0070】
具体的には、第1の折り処理部100の2つの折りローラ(上流側折りローラ101と下流側折りローラ102)側を画像面とし、記録紙Pの画像の後端を先端側(図6(C)の先端部Pa)として、図6(A)に太線矢印で示すように、記録紙Pが進入される。
【0071】
図6(A)の第1の折り処理部100でニップ点Naの下面を、図6(C)の▲1▼に示すように記録紙Pの先端部Paが略1/2弱進んだところで、図3(A)にて述べたように、第1の折り処理部100の上流側折りローラ101と下流側折りローラ102とにより、画像面を外側として折り曲げを行う。折り曲げられた状態で記録紙Pが第1の搬送パス106を通して第2の折り処理部200へと搬送され、図6(A)の第2の折り処理部200でニップ点Nbの下面を、図6(C)の▲2▼に示すように折り曲げられた記録紙Pの先端部Paが略1/2程度進んだところで、図3(B)にて述べたように、第2の折り処理部200の上流側折りローラ201と下流側折りローラ202とにより、画像面を内側として折り曲げを行い、図6(C)に示すダブルパラレルの折り処理がなされる。ダブルパラレルの折り処理がなされた記録紙Pは図6(A)に示す第3の折り処理部300とバイパスパス307とを通過して装置外へ排出される。
【0072】
[観音折り]
図7または図9により観音折りについて以下に説明する。
【0073】
図9において、例えば図1にて前述した用紙後処理モードを選択して設定する選択手段としての操作部9により、観音折りのモードが選択されると、制御部は記憶部のROM内に記憶される観音折りプログラムP5を出力し、用紙搬送手段として用いられる上流側折りローラ101、下流側折りローラ102、下流側折り搬送ローラ103および上流側折り搬送ローラ104と、第1のガイド手段としてのガイド部材150とを(第1の折り処理部100)、(4)にて前述したように駆動させ、また、用紙搬送手段として用いられる上流側折りローラ201、下流側折りローラ202、下流側折り搬送ローラ203および上流側折り搬送ローラ204と、第2のガイド手段としてのガイド部材250とを(第2の折り処理部200)、(4)にて前述したように駆動させ、さらに、用紙搬送手段として用いられる上流側折りローラ301、下流側折りローラ302、下流側折り搬送ローラ303および上流側折り搬送ローラ304と、第3のガイド手段としてのガイド部材350とを(第3の折り処理部300)、(4)にて前述したように駆動させ、観音折りを行う。
【0074】
具体的には、第1の折り処理部100の2つの折りローラ(上流側折りローラ101と下流側折りローラ102)側を画像面とし、記録紙Pの画像の後端を先端側(図7(B)の先端部Pa)として、図7(A)に太線矢印で示すように、記録紙Pが進入される。
【0075】
図7(A)の第1の折り処理部100でニップ点Naの下面を、図7(B)の▲1▼に示すように記録紙Pの先端部Paが略1/4程度進んだところで、図3(A)にて述べたように、第1の折り処理部100の上流側折りローラ101と下流側折りローラ102とにより、画像面を外側として折り曲げを行う。折り曲げられた状態で記録紙Pが第1の搬送パス106を通して第2の折り処理部200へと搬送され、図7(A)の第2の折り処理部200でニップ点Nbの下面を、図7(B)の▲2▼に示すように折り曲げられた記録紙Pの先端部Paが略2/3程度進んだところで、図3(B)にて述べたように、第2の折り処理部200の上流側折りローラ201と下流側折りローラ202とにより、画像面を外側として折り曲げを行う。折り曲げられた状態で記録紙Pが第2の搬送パス206を通して第3の折り処理部300へと搬送され、図7(A)の第3の折り処理部300でニップ点Ncの上面を、図7(B)の▲3▼に示すように折り曲げられた記録紙Pの先端部Paが略1/2程度進んだところで、図3(C)にて述べたように、第3の折り処理部300の上流側折りローラ301と下流側折りローラ302と、ガイド部材350の先端の両面のガイド面GPa、GPbとにより、画像面を外側として折り曲げを行い、図7(B)に示す観音折りがなされる。観音折りがなされた記録紙Pは図7(A)に示すバイパスパス307を通過して装置外へ排出される。
【0076】
[外中折り]
図8または図9により外中折りについて以下に説明する。
【0077】
図9において、例えば図1にて前述した用紙後処理モードを選択して設定する選択手段としての操作部9により、外中折りのモードが選択されると、制御部は記憶部のROM内に記憶される外中折りプログラムP6を出力し、用紙搬送手段として用いられる上流側折りローラ101、下流側折りローラ102、下流側折り搬送ローラ103および上流側折り搬送ローラ104と、第1のガイド手段としてのガイド部材150とを(第1の折り処理部100)、(4)にて前述したように駆動させ、外中折りを行う。
【0078】
具体的には、第1の折り処理部100の2つの折りローラ(上流側折りローラ101と下流側折りローラ102)側を画像面とし、記録紙Pの画像の後端を先端側(図8(B)の先端部Pa)として、図8(A)に太線矢印で示すように、記録紙Pが進入される。
【0079】
図8(A)の第1の折り処理部100でニップ点Naの下面を、図8(B)の▲1▼に示すように記録紙Pの先端部Paが1/2程度進んだところで、図3(A)にて述べたように、第1の折り処理部100の上流側折りローラ101と下流側折りローラ102とにより、画像面を外側として折り曲げを行い、図8(B)に示す外中折りがなされる。外中折りがなされた記録紙Pは図8(A)に示す第2の折り処理部200と、バイパスパス207と、バイパスパス107とを通過して装置外へ排出される。
【0080】
[内中折り]
図8または図9により内中折りについて以下に説明する。
【0081】
図9において、例えば図1にて前述した用紙後処理モードを選択して設定する選択手段としての操作部9により、内中折りのモードが選択されると、制御部は記憶部のROM内に記憶される内中折りプログラムP7を出力し、用紙搬送手段として用いられる上流側折りローラ301、下流側折りローラ302、下流側折り搬送ローラ303および上流側折り搬送ローラ304と、第3のガイド手段としてのガイド部材350とを(第3の折り処理部300)、(4)にて前述したように駆動させ、内中折りを行う。
【0082】
具体的には、第1の折り処理部100の2つの折りローラ(上流側折りローラ101と下流側折りローラ102)側を画像面とし、記録紙Pの画像の後端を先端側(図8(B)の先端部Pa)として、図8(A)に太線矢印で示すように、記録紙Pが進入される。
【0083】
図8(A)の第1の折り処理部100で記録紙Pの折り処理を行わず、記録紙Pを、第1の折り処理部100のガイド部材150と、上流側折りローラ101と下流側折りローラ102との間とを通過させ、第3の折り処理部300へと搬送させる。第3の折り処理部300でニップ点Ncの上面を、図8(C)の▲1▼に示すように記録紙Pの先端部Paが1/2程度進んだところで、図3(A)にて述べたように、第3の折り処理部300の上流側折りローラ301と下流側折りローラ302とにより、画像面を内側として折り曲げを行い、図8(C)に示す内中折りがなされる。内中折りがなされた記録紙Pは図8(A)に示すバイパスパス307を通過して装置外へ排出される。
【0084】
上記の如く、本発明の如き構成をとることにより、省スペースで、且つ内中折り、外中折り、Z折り、内三折り、外三折り、ダブルパラレル、観音折り等の7種の折りが可能で、一度折った用紙を再び開いて搬送する必要のない用紙後処理装置を備える画像記録装置が得られる。
【0085】
なお、以上説明した用紙後処理装置に加えて、穿孔処理、綴じ処理、穿孔処理、折り畳み処理等の後処理装置を用紙後処理装置Bの排紙口40に結合して用いることも可能である。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、搬送パスを挟んで3つの折り処理部を搬送パス(用紙搬送方向)に直列に配置し、第1の折り処理部と第2の折り処理部の折りローラ対のある方向を同一とし、第3の折り処理部を逆向きに配設し、更に、それぞれの折り処理部には折り処理を行わないで通過するだけのバイパスパスを設けたことにより、省スペースで、且つZ折り、外三折り、内三折り、ダブルパラレル、観音折り、外中折り、内中折り等の7種の折りが可能で、一度折った用紙を再び開いて搬送する必要のない用紙後処理装置を備える画像記録装置の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる画像記録装置の一実施の形態の要部断面構成図である。
【図2】用紙後処理装置Bの要部断面図および記録紙搬送路を示す断面図である。
【図3】図2の用紙後処理装置Bの第1ないし第3の折り処理部に設けられる各ローラ部材とガイド部材とを示す図である。
【図4】用紙後処理装置でのZ折りの折り処理を示す図である。
【図5】用紙後処理装置での外三折りの折り処理を示す図である。
【図6】用紙後処理装置での内三折りおよびダブルパラレルの折り処理を示す図である。
【図7】用紙後処理装置での観音折りの折り処理を示す図である。
【図8】用紙後処理装置での外中折りおよび内中折りの折り処理を示す図である。
【図9】各折り処理の制御ブロック図である。
【符号の説明】
40 排紙口
100 第1の折り処理部
101,201,301 上流側折りローラ
102,202,302 下流側折りローラ
103,203,303 下流側折り搬送ローラ
104,204,304 上流側折り搬送ローラ
106 第1の搬送パス
107,207,307 バイパスパス
150,250,350 ガイド部材
200 第2の折り処理部
206 第2の搬送パス
300 第3の折り処理部
A 画像形成装置
B 用紙後処理装置
FPa 切り替え部材
HLa,HLb 搬送経路
Na,Nb,Nc ニップ点
P 記録紙(用紙)

Claims (7)

  1. 搬入される用紙を1枚毎または複数枚重ねて搬送し、折りローラ対が用紙を撓ませる方向に駆動する折り処理部を設けることにより折り処理を可能とした用紙後処理装置を備える画像記録装置において、
    前記用紙後処理装置には、用紙搬送路に折り処理動作を選択的に実施する第1の折り処理部と第2の折り処理部と第3の折り処理部との3つの折り処理部とが設けられていて、
    該第1の折り処理部において折られた用紙は第1の搬送パスを経由して、第2の折り処理部または第3の折り処理部に向かうことを可能とし、
    前記第2の折り処理部において折られた用紙は第2の搬送パスを経由して第3の折り処理部に向かう構成とし、
    前記第1、第2、第3の折り処理部においては折り処理を行わずに搬送される用紙は、バイパスパスを経由して排紙口へ搬送される構成とし、
    進入する用紙の搬送方向に対して第1の折り処理部と第2の折り処理部において用紙を折る方向は、第3の折り処理部において用紙を折る方向と逆方向とすることを特徴とする用紙後処理装置を備える画像記録装置。
  2. 前記第1、第2、第3の折り処理部は、用紙端部をそれぞれの折りローラ対のニップ点に向けてガイドするガイド位置と、該ガイド位置から退避した退避位置とに移動可能なガイド手段を有し、該ガイド手段は前記第1の折り処理部では上流側の上流側折り搬送ローラを回転中心として回動可能に構成し、前記第2の折り処理部では下流側の下流側折り搬送ローラを回転中心として回動可能に構成し、前記第3の折り処理部では用紙の搬送方向に垂直な方向で折りローラ対のニップ点近傍で往復移動可能に構成することを特徴とする請求項1に記載の用紙後処理装置を備える画像記録装置。
  3. 前記第1の折り処理部の折りローラ側を画像面、用紙先端部画像後端として進入する用紙に対して第1、第3の折り処理部で折り処理を行い、用紙のZ折りの折り処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の用紙後処理装置を備える画像記録装置。
  4. 前記第1の折り処理部の折りローラ側を画像面、用紙先端部画像後端として進入する用紙に対して第1、第2の折り処理部で折り処理を行い、用紙の外三折り、内三折り、ダブルパラレルの折り処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の用紙後処理装置を備える画像記録装置。
  5. 前記第1の折り処理部の折りローラ側を画像面、用紙先端部画像後端として進入する用紙に対して第1、第2、第3の折り処理部で折り処理を行い、用紙の観音折りの折り処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の用紙後処理装置を備える画像記録装置。
  6. 前記第1の折り処理部の折りローラ側を画像面、用紙先端部画像後端として進入する用紙に対して第1の折り処理部で折り処理を行い、用紙の外中折りの折り処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の用紙後処理装置を備える画像記録装置。
  7. 前記第1の折り処理部の折りローラ側を画像面、用紙先端部画像後端として進入する用紙に対して第3の折り処理部で折り処理を行い、用紙の内中折りの折り処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の用紙後処理装置を備える画像記録装置。
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