JP4045524B2 - 合成樹脂製壜体の把手 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、予め成形した把手をインサート材としてポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、PETと記す)製の壜本体を2軸延伸ブロー成形して構成される把手付き合成樹脂製壜体のための把手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
予め一定形状に射出成形された把手をインサート材として、PET製壜本体を2軸延伸ブロー成形して構成される把手付き合成樹脂製壜体が、取扱いの便利な大型壜体として知られているが、廃棄時の分別回収の取扱いを容易なものとするために、把手をポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂とするのではなく、壜本体と同じPET製とすることが望まれている。
【0003】
この要望に答えた従来技術として、特開平6−298253号公報に示された技術のように、把手の壜本体に対する係合組付き機能部分を、結晶化度10%以上に結晶化させる等の手段を用いて、把手と壜本体とを同じPET製とすることによる、相互間の滑りの悪さを軽減させ、もって延伸変形中の壜本体の破裂発生を防止して、把手を壜本体と同じPET製とすることを可能としている。
【0004】
また、この種の把手付き合成樹脂製壜体に使用される把手としては、特許第2998820号公報に示された把手が、壜本体との安定して強固な組付きが確実に得られること、インサート材としての取扱いが容易であること等の理由によって、多数利用されている。
【0005】
この特許第2998820号公報に示された把手は、(以下、図1ないし図5参照)縦長板状の把手板2’の前方に、前面に嵌合突片6’を突設すると共に、相互に対向した側面に縦条状の係合突条7’を設けることにより、壜本体8との係合組付き機能部を形成した縦棒状の一対の組付き梁片5’を平行に配置し、把手板2’の上下端間に、両組付き梁片5’を、湾曲棒状の連結脚片3’により、それぞれ架設状に連結した構成となっている。
【0006】
この図示した把手1’は、一対の組付き梁片5’が、壜本体8の凹部10に形成された縦突部12を挟持し、把手1’に負荷が作用すると、把手1’の縦突部12に対する挟持力が強化すると云う作用から、壜本体8に対する把手1’の組付きが、安定して強固にそして確実に達成されることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許第2998820号公報に示された把手をPET製とすると共に、壜本体との滑りの悪さを軽減させる処理を施し、この把手をインサート材として把手付き壜体を成形したところ、破裂のない壜本体の2軸延伸ブロー成形を安定して得ることができると共に、安定して強固な組付きを確実に得ることができるのであるが、壜本体と把手との組付き部分にキシミ音が発生する、と云う問題がある。
【0008】
このキシミ音は、係合組付き機能部を形成して壜本体8に対して不動となる組付き梁片5’に隣接して位置し、負荷が作用した際に、壜本体8の撓み変形により壜本体8に対して変位する連結脚片3’の壜本体8に対する変位が原因と考えられる。
【0009】
すなわち、図1中、B−B線に沿って切断矢視した、図8および図9に示した要部断面図に示すように、断面略四角棒状となっている両連結脚片3’は、図8の無変位状態から図9図示状態に変位する際に、その対向した対向側面4’を、連結脚片3’が嵌合している壜本体8の嵌合溝13の縦突部12側の溝側面に圧接させた状態で摺動し、この際の、滑りの決して良くない壜本体8と把手1’との面接触状態での擦れによりキシミ音が発生するものと思われる。
【0010】
そこで、本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく創案されたもので、同じPET製の壜本体と把手との間の擦れによるキシミ音の発生を低減させることを技術的課題とし、把手を持っての壜体の取扱い時に、キシミ音により不快感が生じるのを防止することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決する本発明の手段は、予め所望形状に射出成形され、ブロー成形されたポリエチレンテレフタレート樹脂製の壜本体(8)に、インサート成形手段により強固に組付け固定されるポリエチレンテレフタレート樹脂製の把手であって、縦長板状の把手板(2)の前方に、前記壜本体(8)との係合組付き機能部を有する縦棒状の一対の組付き梁片(5)を平行に配置し、前記把手板(2)の上下端間に、前記両組付き梁片(5)を、湾曲棒状の連結脚片(3)により、それぞれ架設状に連結して構成され、当該連結脚片(3)において、これが嵌合している壜本体(8)の嵌合溝(13)の縦突部(12)側の先端縁取りの傾斜付形を長くして該嵌合溝(13)の縦突部(12)側の溝側面との面接触を低減させることとしたこと、にある。
【0012】
各組付き梁片の上下に隣接する各連結脚片は、両組付き梁片と同様に、壜本体の嵌合溝に嵌合して、壜本体の縦突部を挟み付ける状態となっているものの、係合組付き機能部を有していないので、壜本体の撓み変形に従って、嵌合溝から離脱する方向に変位する。
【0013】
嵌合溝内で、連結脚片が浮き上がり方向に変位すると、横方向に対向した連結脚片の対向側面が、大巾に嵌合溝13の縦突部12側の溝側面に対して面接触が低減していて、壜本体に対して線接触状態で変位する程度の傾斜面となっているので、連結脚片は、その前端縁を線接触状に壜本体(嵌合溝の縦突部側の溝側面)と接触した状態で摺動変位する。
【0014】
このように、相対変位する壜本体と把手との接触面積がきわめて小さいので、例え壜本体と把手とが圧接状態で擦れたとしても、この擦れにより大きなキシミ音が発生することはない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を、図面を参照しながら説明する。
本発明によるPET製射出成形品である把手1は、大型(1.0〜5.0リットル)なPET製2軸延伸ブロー成形品である壜本体8の有底円筒形状をした胴部9の上半部分の後部に陥没形成された凹部10に、インサート成形手段により組付け固定される。
【0016】
壜本体8の凹部10は、その上下両端部を除く中央部を直立した平坦面とした凹部底面11の中央に、上下方向に沿って比較的幅広な突条状の縦突部12を、ほぼ一定した高さで、凹部10の全高さ範囲にわたって膨出状に突設して構成されている。
【0017】
縦突部12の両側縁には、嵌合縁部16により縦突部12に沿って嵌合溝13が形成され、また縦突部12の両側面突出端側には、縦突条状の膨出側部14が突条設されており、この膨出側部14の突条設により、膨出側部14に隣接して係合溝が形成され、さらに嵌合溝13の高さ方向に沿った中央部側近の底面部分には、メクラ穴状の嵌合穴部15を形成し、縦突部12と嵌合溝13と膨出側部14と嵌合穴部15とそして嵌合縁部16とにより、壜本体8の把手1に対する係合組付き機能部を構成している。
【0018】
把手1は、縦板状の把手板2の上下両端間に、上下両端を湾曲棒状の連結脚片3に連結して、直線棒状をした一対の組付き梁片5を平行に架設状に設け、この組付き梁片5の対向面に、直線状に係合突条7を突条設し、組付き梁片5の先端面中央に嵌合突片6を突設して構成されている。
【0019】
各連結脚片3は、相互に対向した対向側面4の傾斜付形を長く設定しており、この対向側面4の傾斜程度は、壜本体8に対して線接触状態で変位する程度、すなわち図6に示した不動状態から、図7に示すように、連結脚片3が嵌合溝13から抜け出す方向に変位した際、対向側面4の後端縁(図6および7において、上端縁)だけが、嵌合溝13の縦突部12側の溝側面に圧接し、嵌合溝13の縦突部12側の溝側面に、対向側面4に向かう撓み変形が発生したとしても、この嵌合溝13の縦突部12側の溝側面が対向側面4の他の部分に接触することがない、程度の傾斜となっている。
【0020】
このように、壜本体8の撓み変形により相対変位する嵌合溝13の溝側面と連結脚片3の対向側面4とが、その相対変位中、接触面積のきわめて小さい線接触状態を維持するので、嵌合溝13の溝側面と連結脚片3の対向側面4との擦れにより発生するキシミ音は小さなものとなる。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
壜本体に対して、この壜本体の撓み変形に従って相対変位する把手の連結脚片の、壜本体に対する相対変位中の接触状態を線接触状態に特定したので、相対変位中の相互接触面積を充分に小さなものとすることができ、これにより壜本体と把手との擦れにより発生するキシミ音を充分に小さくすることができ、もって把手を持っての壜体の取扱いが、キシミ音により不快となることがない。
【0022】
連結脚片の対向側面を、所望する傾斜面とするだけであるので、その実施が簡単にかつ安価に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を組付けた壜体の、全体側面図。
【図2】図1中、A−A線に沿って切断矢視した、平断面図。
【図3】図1に示した本発明の実施例の、背面図。
【図4】図3に示した実施例の、正面図。
【図5】図3に示した実施例の、縦断側面図。
【図6】図1中、B−B線に沿って切断矢視した、要部断面図。
【図7】図6に示した部分の、変位した状態を示す要部断面図。
【図8】図1中、B−B線に沿って切断矢視した、従来例の要部断面図。
【図9】図8に示した部分の、変位した状態を示す要部断面図。
【符号の説明】
1 ; 把手
1’; 把手
2 ; 把手板
2’; 把手板
3 ; 連結脚部
3’; 連結脚部
4 ; 対向側面
4’; 対向側面
5 ; 組付き梁片
5’; 組付き梁片
6 ; 嵌合突片
6’; 嵌合突片
7 ; 係合突条
7’; 係合突条
8 ; 壜本体
9 ; 胴部
10; 凹部
11; 凹部底面
12; 縦突部
13; 嵌合溝
14; 膨出側部
15; 嵌合穴部
16; 嵌合縁部
Claims (1)
- 予め所望形状に射出成形され、ブロー成形されたポリエチレンテレフタレート樹脂製の壜本体(8)に、インサート成形手段により強固に組付け固定されるポリエチレンテレフタレート樹脂製の把手であって、縦長板状の把手板(2)の前方に、前記壜本体(8)との係合組付き機能部を有する縦棒状の一対の組付き梁片(5)を平行に配置し、前記把手板(2)の上下端間に、前記両組付き梁片(5)を、湾曲棒状の連結脚片(3)により、それぞれ架設状に連結して構成され、当該連結脚片(3)において、これが嵌合している壜本体(8)の嵌合溝(13)の縦突部(12)側の先端縁取りの傾斜付形を長くして該嵌合溝(13)の縦突部(12)側の溝側面との面接触を低減させることとした合成樹脂製壜体の把手。
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