JP4045413B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、あるいはそれらの複合機などの画像形成装置に関し、詳細には感光体上のトナーを被記録媒体に転写させる転写ローラに印加する順バイアスを発生するための回路を確実に起動させるために、順バイアスに逆バイアスを重畳して転写ローラに印加して、感光体からの漏れ電流をうち消すことのできる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置、例えばレーザプリンタやコピー機などでは、基材層上に電荷発生層や電荷輸送層などが積層された感光体にコロナ放電を行って帯電させ、その感光体上にレーザやLEDなどの光による露光を行って静電潜像を形成し、トナー等の現像剤を現像ローラで顕像化させた像を転写ローラで紙等の被記録媒体上に転写させ、定着器によって加熱定着させることで画像の形成が行われている。また、感光体上に転写されずに残った残存トナーをクリーニングローラで一時的に回収し、非転写時に現像ローラに戻す、いわゆるクリーナレス方式によって、感光体の清掃およびトナーの再利用が行われている。
【0003】
このクリーナレス方式を利用する画像形成装置では、転写時には、感光体上のトナーを感光体と転写ローラとの間を通過する被記録媒体上に転写するため、トナーと逆極性の順バイアスを転写ローラに印加し、クリーニング時には転写ローラ上に付着したトナーを感光体上に戻してクリーニングローラに清掃させるため、トナーと同極性の逆バイアスを転写ローラに印加するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の画像形成装置では、転写ローラと接触する感光体からの漏れ電流が転写ローラの制御回路に流れ込み、制御回路が自励式の発振回路であった場合、この漏れ電流の影響で順バイアスを発生するための回路を起動することができないという状況が発生し、確実に起動させるためには他励式の発振回路を利用しなければならないという問題があった。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、順バイアスに逆バイアスを重畳して転写ローラに印加することで、感光体からの漏れ電流が制御回路に流れ込まないようにして、順バイアスを発生するための回路を確実に起動することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明の画像形成装置は、静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体の静電潜像が現像剤によって現像された現像剤像を被記録媒体に転写する転写ローラと、前記現像剤と逆極性のバイアスである順バイアスを前記転写ローラに印加する定電流方式かつ自励式の発振回路を含む順バイアス印加手段と、前記現像剤と同極性のバイアスである逆バイアスを前記転写ローラに印加する逆バイアス印加手段とを備え、前記順バイアス印加手段が前記転写ローラに順バイアスを印加する場合に、前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに、順バイアスに重畳して逆バイアスを印加することを特徴とする構成となっている。
【0007】
この構成の画像形成装置では、順バイアス印加手段が転写ローラに順バイアスを印加する場合に、逆バイアス印加手段が転写ローラに、順バイアスに重畳して逆バイアスを印加することができる。
【0008】
【0009】
また、この構成の画像形成装置では、順バイアス印加手段は自励式の発振回路を備えているので、発振器を利用せずとも起動でき、装置構成を簡易にすることができる。
【0010】
また、請求項2に係る発明の画像形成装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記逆バイアス印加手段は定電圧方式であることを特徴とする構成となっている。
【0011】
この構成の画像形成装置では、請求項1に係る発明の作用に加え、逆バイアス印加手段は定電圧方式であるので、順バイアス印加手段とは異なる電圧印加方式にすることができる。
【0012】
また、請求項3に係る発明の画像形成装置は、請求項2に記載の発明の構成に加え、前記定電圧方式の逆バイアス印加手段が前記転写ローラに印加する逆バイアスの電位の絶対値は、前記定電流方式の順バイアス印加手段が前記転写ローラに印加する順バイアスの電位の絶対値よりも小さいことを特徴とする構成となっている。
【0013】
この構成の画像形成装置では、請求項2に係る発明の作用に加え、定電圧方式の逆バイアス印加手段が転写ローラに印加する逆バイアスの電位の絶対値を、定電流方式の順バイアス印加手段が転写ローラに印加する順バイアスの電位の絶対値よりも小さくすることができる。
【0014】
また、請求項4に係る発明の画像形成装置は、請求項2又は3に記載の発明の構成に加え、前記順バイアス印加手段が前記転写ローラに順バイアスを印加する場合において、少なくとも前記順バイアス印加手段が前記転写ローラに印加する順バイアスの電位が所定の電位となるまでの期間、前記逆バイアス印加手段による前記転写ローラへの前記逆バイアスの印加が行われることを特徴とする構成となっている。
【0015】
この構成の画像形成装置では、請求項2又は3に係る発明の作用に加え、逆バイアス印加手段は、少なくとも順バイアス印加手段が転写ローラに印加する順バイアスの電位が所定の電位となるまでの期間、転写ローラへの逆バイアスの印加を行うことができる。
【0016】
また、請求項5に係る発明の画像形成装置は、請求項2乃至4の何れかに記載の発明の構成に加え、前記像担持体から前記転写ローラを介して前記順バイアス印加手段に流入する電流値を検知する検知手段を備え、前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに前記検知手段が検出した電流値の大きさに応じた逆バイアスを印加することを特徴とする構成となっている。
【0017】
この構成の画像形成装置では、請求項2乃至4の何れかに係る発明の作用に加え、逆バイアス印加手段は、転写ローラに検知手段が検出した電流値の大きさに応じた逆バイアスを印加することができる。
【0018】
また、請求項6に係る発明の画像形成装置は、請求項5に記載の発明の構成に加え、前記検知手段が検出した電流値に基づいて、前記順バイアス印加手段の動作に必要な所定の電流が得られるように、前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに印加するための電圧値を演算する演算手段を備えている。
【0019】
この構成の画像形成装置では、請求項5に係る発明の作用に加え、順バイアス印加手段の動作に必要な所定の電流が得られるように、逆バイアス印加手段が転写ローラに印加するための電圧値を、検知手段が検出した電流値に基づいて、演算手段が演算することができる。
【0020】
また、請求項7に係る発明の画像形成装置は、請求項1乃至6の何れかに記載の発明の構成に加え、前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに印加する逆バイアスの電位を検出する電位検出手段を備え、前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに印加する逆バイアスの電位が所定の電位に達したと前記電位検出手段が判断した場合に、前記順バイアス印加手段が前記転写ローラに順バイアスを印加することを特徴とする構成となっている。
【0021】
この構成の画像形成装置では、請求項1乃至6の何れかに係る発明の作用に加え、逆バイアス印加手段が転写ローラに印加する逆バイアスの電位が所定の電位に達したと電位検出手段が判断した場合に、順バイアス印加手段が転写ローラに順バイアスを印加することができる。
【0022】
また、請求項8に係る発明の画像形成装置は、請求項1乃至7の何れかに記載の発明の構成に加え、前記逆バイアス印加手段は、前記転写ローラに所定の電位を常時印加することを特徴とする構成となっている。
【0023】
この構成の画像形成装置では、請求項1乃至7の何れかに係る発明の作用に加え、逆バイアス印加手段は、転写ローラに所定の電位を常時印加することができる。
【0024】
また、請求項9に係る発明の画像形成装置は、請求項1乃至7の何れかに記載の発明の構成に加え、前記順バイアス印加手段が前記転写ローラに順バイアスを印加していない場合に、前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに逆バイアスを印加することで、前記像担持体と前記転写ローラとの電位差を利用して、前記転写ローラに付着した前記現像剤を前記像担持体に転写させることを特徴とする構成となっている。
【0025】
この構成の画像形成装置では、請求項1乃至7の何れかに係る発明の作用に加え、順バイアス印加手段が転写ローラに順バイアスを印加していない場合に、逆バイアス印加手段が転写ローラに逆バイアスを印加することで、像担持体と転写ローラとの電位差を利用して、転写ローラに付着した現像剤を像担持体に転写することができる。
【0026】
また、請求項10に係る発明の画像形成装置は、請求項9に記載の発明の構成に加え、前記転写ローラに付着した前記現像剤を前記像担持体に転写させる場合に前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに印加する逆バイアスの電位は、前記順バイアス印加手段が前記転写ローラに順バイアスを印加する場合に前記逆バイアス印加手段が順バイアスに重畳して印加する逆バイアスの電位よりも大きいことを特徴とする構成となっている。
【0027】
この構成の画像形成装置では、請求項9に係る発明の作用に加え、逆バイアス印加手段は、転写ローラに付着した現像剤を像担持体に転写させる場合に転写ローラに印加する逆バイアスの電位を、順バイアス印加手段が転写ローラに順バイアスを印加する場合に逆バイアス印加手段が順バイアスに重畳して印加する逆バイアスの電位よりも大きくすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した画像形成装置の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、レーザプリンタ1の全体の構成について説明する。図1は、本実施の形態のレーザプリンタ1の中央断面図である。図1に示すように、レーザプリンタ1は、側方断面視、本体ケース2内に、被記録媒体としての用紙3を給紙するためのフィーダ部4や、給紙された用紙3に所定の画像を形成するための画像形成部5を備えている。尚、レーザプリンタ1において、図中左手方向が前面となる。
【0029】
排紙トレイ46は、本体ケース2の上部後端側に、印刷された用紙3を積層保持できるように、本体ケース2の上面の後寄り部位に凹部形成されている。また、本体ケース2の上面の前寄り部位には、プロセスカートリッジ17の挿入のための上面開放状の空間があり、排紙トレイ46の前端側に設けられた支軸54aを中心に、上下に回動する上面カバー54によって、プロセスカートリッジ17の挿入用の空間である、後述のカートリッジ収納部57を覆うように構成されている。尚、上面カバー54の開放時の位置を図中2点鎖線で示す。
【0030】
本体ケース2内の後部(図中右手側)には、本体ケース内の下部後端側に設けられた画像形成部5の定着器18から排出された用紙3が上部後端側に設けられた排紙トレイ46に導かれるように、本体ケース2の背面に沿って上下方向に半弧を描くように排紙パス44が設けられ、この排紙パス44上に、用紙3の搬送を行う排紙ローラ45が設けられている。尚、このレーザプリンタ1では、このように半弧状に排紙パス44が構成されることで、上面に印刷された用紙3が下面を向いて排紙トレイ46上に排出される、いわゆるフェースダウン式の排紙を行うことができ、複数枚印刷時には、印刷面を下向きに用紙3が排紙順に重ねられるので、印刷された用紙3を印刷順に整列することができる。
【0031】
フィーダ部4は、本体ケース2内の底部に設けられた給紙ローラ8と、着脱可能に装着される給紙トレイ6と、給紙トレイ6内に設けられ、用紙3を積層保持して用紙3を給紙ローラ8に圧接する用紙押圧板7と、給紙トレイ6の一端側端部の上方に設けられ、給紙ローラ8に向かって押圧され、給紙時に給紙ローラ8とで用紙3を挟んで搬送させるとともに用紙3の重送を防止する分離パッド9と、給紙ローラ8に対して用紙3の搬送方向の下流側2カ所に設けられ、用紙3の搬送を行う搬送ローラ11と、その搬送ローラ11のそれぞれに用紙3を介して接触して紙粉を除去するとともに搬送ローラ11と協働して用紙3の搬送を行う紙粉取りローラ10と、搬送ローラ11に対し用紙3の搬送方向の下流側に設けられ、印刷の際の用紙3の送り出しのタイミングを調整するレジストローラ12とを備えている。
【0032】
用紙押圧板7は、用紙3を積層状にスタックすることができ、給紙ローラ8に対して遠い方の端部に設けられた支軸7aが給紙トレイ6の底面に支持されることによって、この支軸7aを回動中心として、近い方の端部が上下方向に移動可能とされており、また、その裏側から図示外のバネによって給紙ローラ8の方向に付勢されている。そのため、用紙押圧板7は、用紙3の積層量が増えるにともない、支軸7aを支点として、バネの付勢力に抗して下向きに揺動される。給紙ローラ8および分離パッド9は、互いに対向するように配設され、分離パッド9の裏側に配設されるバネ13によって、分離パッド9が給紙ローラ8に向かって押圧されている。
【0033】
また、このフィーダ部4には、本体ケース2の前面部(図中左手側)に設けられ、支軸14aを支点に前後方向(図中左右方向)に開閉し、その開放時に用紙3を積層することができるトレイ部14bと、トレイ部14bに対してスライド移動し、トレイ部14bの閉鎖時に本体ケース2の一部なるように構成されたカバー部14cとからなる手差しトレイ14と、手差しトレイ14のトレイ部14b上に積層される用紙3を給紙するための手差しローラ15と、用紙3の重送を防止する分離パッド25とを備えている。
【0034】
手差しローラ15および分離パッド25は、互いに対向するように配設され、分離パッド25の裏側に配設されるバネ(図示外)によって、分離パッド25が手差しローラ15に向かって押圧されている。印刷時には、手差しトレイ14上に積層される用紙3が、回転する手差しローラ15の摩擦力によって送られ、分離パッド25によって重送を防止されることで一枚毎にレジストローラ12に搬送される。
【0035】
次に、図2を参照して、画像形成部5の構成について説明する。図2は、画像形成部5を側方より見た断面図である。図2に示すように、画像形成部5は、フィーダ部4によって搬送された用紙3上に画像を形成するように、スキャナユニット16、プロセスカートリッジ17、定着器18、ダクト100などで構成されている。
【0036】
スキャナユニット16は、本体ケース2内の上部のうち、排紙トレイ46の下方側に配置され、レーザ光を出射するレーザ発光部(図示外)、回転駆動され、レーザ発光部より出射されたレーザ光を主走査方向に走査するポリゴンミラー19、走査速度を一定にするfθレンズ20、走査されたレーザ光を反射する反射ミラー21、反射ミラー21で反射されたレーザ光を感光体ドラム27上で結像するために焦点位置を調整するリレーレンズ22等で構成されている。スキャナユニット16は所定の画像データに基づいて、レーザ発光部から出射されるレーザ光を、2点鎖線Aで示すように、ポリゴンミラー19、fθレンズ20、反射ミラー21、リレーレンズ22の順に通過あるいは反射させて、プロセスカートリッジ17の感光体ドラム27の表面上を露光走査するものである。
【0037】
プロセスカートリッジ17は、感光体ドラム27、スコロトロン型帯電器29、現像ローラ31、供給ローラ33、トナーボックス34、転写ローラ30、クリーニングローラ51および2次ローラ52等を備えている。
【0038】
感光体ドラム27は、現像ローラ31の側方に、その回転軸が現像ローラ31の回転軸と平行に配置され、その現像ローラ31と接触する状態で矢印方向(図中反時計方向)に回転可能に配設されている。この感光体ドラム27は、導電性基材の上に、バインダ樹脂中にアゾ顔料やフタロシアニン顔料などの有機光電導体を電荷発生材料として分散した電荷発生層、ポリカーボネイト等の樹脂中にヒドラゾン系やアリールアミン系等の化合物が混合された電荷輸送層などが積層されたドラムである。感光体ドラム27はレーザ光等の照射を受けると、光吸収によって電荷発生層で電荷が発生され、電荷輸送層で感光体ドラム27の表面にその電荷が輸送されて、スコロトロン型帯電器29に帯電されたその表面電位をうち消すことで、照射を受けた部分の電位と、受けていない部分の電位との間に電位差を設けることができるようになっている。画像データに基づいてレーザ光を露光走査することにより、感光体ドラム27には静電潜像が形成されるのである。尚、感光体ドラム27が、本発明における「像担持体」である。
【0039】
帯電手段としてのスコロトロン型帯電器29は、感光体ドラム27の上方に、感光体ドラム27に接触しないように、所定の間隔を隔てて配設されている。スコロトロン型帯電器29は、タングステンなどの放電用のワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、感光体ドラム27の表面を一様に正極性に帯電させるように構成されている。また、このスコロトロン型帯電器29は、帯電回路部202(図3参照)によりオン・オフされる。そして、帯電の際に発生されるオゾン等の生成物をプロセスカートリッジ17の外方に排出できるように開口171が設けられている。この開口171は、スコロトロン型帯電器29の設けられた部位のプロセスカートリッジ17の筐体の上面に開口されており、外気連通している。
【0040】
また、現像ローラ31は、感光体ドラム27の回転方向(図中反時計方向)のスコロトロン型帯電器29の配置位置より下流に配設されており、矢印方向(図中時計方向)に回転可能に配設されている。この現像ローラ31は、金属製のローラ軸に導電性のゴム材料からなるローラが被覆されており、現像回路部203(図3参照)から現像バイアスが印加される。
【0041】
次に、供給ローラ33は、現像ローラ31の側方位置で、現像ローラ31を挟んで感光体ドラム27の反対側の位置に回転可能に配設されており、現像ローラ31に対して圧縮するような状態で当接されている。この供給ローラ33は、金属製のローラ軸に、導電性の発泡材料からなるローラが被覆されており、現像ローラ31に供給するトナーを摩擦帯電するようになっている。
【0042】
また、トナーボックス34は、供給ローラ33の側方位置に設けられており、その内部に供給ローラ33を介して現像ローラ31に供給されるトナーを充填している。本実施の形態では、現像剤として正帯電性の非磁性1成分のトナーが使用されており、このトナーは、重合性単量体、例えばスチレンなどのスチレン系単量体やアクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などの公知の重合方法によって共重合させることにより得られる重合トナーである。このような重合トナーには、カーボンブラックなどの着色剤やワックスなどが配合されるとともに、流動性を向上させるために、シリカなど外添剤が添加されている。その粒子径は、約6〜10μm程度である。
【0043】
そして、トナーボックス34内のトナーは、トナーボックス34の中心に設けられた回転軸35に支持されたアジテータ36の矢印方向(図中反時計方向)への回転により攪拌される。また、トナーボックス34の側壁には、トナーの残量検知用の窓38が設けられており、回転軸35に支持されたクリーナ39によって清掃されるようになっている。
【0044】
また、感光体ドラム27の回転方向の現像ローラ31の下流で、感光体ドラム27の下方位置には、転写ローラ30が配設されており、矢印方向(図中時計方向)に回転可能に支持されている。この転写ローラ30は、金属製のローラ軸に、イオン導電性のゴム材料からなるローラが被覆されており、転写時には、高電圧発生回路200から順バイアスが印加されるように構成されている。
【0045】
次に、クリーニングローラ51は、感光体ドラム27の側方位置に配置されている。この配置位置は、感光体ドラム27の回転方向の転写ローラ30の下流位置、かつスコロトロン型帯電器29の上流位置になる。このクリーニングローラ51に接触するように、クリーニングローラ51を挟んで感光体ドラム27の反対側となる位置に2次ローラ52が設けられ、さらに、2次ローラ52には掻き取り部材53が当接されている。
【0046】
このレーザプリンタ1では、クリーナレス方式によって感光体ドラム27のクリーニングが行われる。転写ローラ30によって感光体ドラム27から用紙3にトナーが転写された後に、感光体ドラム27の表面上に残存する残存トナーや紙粉が、クリーニング回路部201(図3参照)からクリーニングバイアスを印加されたクリーニングローラ51によって電気的に吸引される。そして、クリーニングローラ51は2次ローラ52によって電気的に紙粉のみが吸引され、2次ローラ52に吸引された紙粉が掻き取り部材53にからめ取られるようになっている。
【0047】
また、感光体ドラム27の上部には、スキャナユニット16からのレーザ光が感光体ドラム27に直接照射されるように、露光窓69が設けられている。この露光窓69は、プロセスカートリッジ17の筐体の上面の、スコロトロン型帯電器29の開口171の部分よりもトナーボックス34寄りの部位に、感光体ドラム27がプロセスカートリッジ17の外部と連通するように開口されている。
【0048】
定着器18はプロセスカートリッジ17の側方下流側に配設され、加熱ローラ41、この加熱ローラ41を押圧する押圧ローラ42、およびこれら加熱ローラ41および押圧ローラ42の下流側に設けられる一対の搬送ローラ43を備えている。加熱ローラ41は、金属製で、筒状のローラの内部に加熱のためのハロゲンランプを備えており、プロセスカートリッジ17において用紙3上に転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ41と押圧ローラ42との間を通過する間に加圧加熱定着させ、その後、その用紙3を搬送ローラ43によって、排紙パス44に搬送するようにしている。
【0049】
また、図示外のファンで吸引され、本体ケース外に雰囲気を排出するダクト100は、プロセスカートリッジ17の幅方向(挿入方向の直交方向)の長さの分、その幅方向に伸張された筒形状の排気通路であり、側方視、V字形の形状を有している。その内部は、前記幅方向を縦割りに2分する隔壁によって2室に分けられて、主にスコロトロン型帯電器29から発生されるオゾン等の生成物を排気するためのダクト100aと、主に定着器18から発生される熱雰囲気を排出するためのダクト100bとが構成されている。
【0050】
さらに、本体ケース2内にプロセスカートリッジ17が装着された場合に、そのプロセスカートリッジ17の筐体の上面のうちスコロトロン型帯電器29の近傍に設けられた開口171の近傍を、シャッター103と、ダクト100aの下面と、ゴム等の弾性部材からなる仕切部材104と、図示外のカートリッジ収納部57の左右の側板とで覆うように排気室101が構成されている。そして、スコロトロン型帯電器29から発生されたオゾンはこの排気室101に充満し、このオゾン雰囲気がダクト100aに吸引排気されるように、そのダクト100aの下面のうちスコロトロン型帯電器29に対向する部分に開口部105が形成されている。
【0051】
尚、仕切部材104は、ダクト100aの下面の、プロセスカートリッジ17の装着時にその挿入方向の先端部分が当接する部分に、ダクト100の長さの分、プロセスカートリッジ17の幅方向(挿入方向の直交方向)に延びるように設けられている。また、プロセスカートリッジ17の挿入時のショックの緩衝材としての役割も担う。シャッター103は、プロセスカートリッジ17の幅方向に延設された長板状の部材で、その短手方向の一方の縁端に設けられた支軸103aが、ダクト101aの下部壁面に支持されている。その支持部は、プロセスカートリッジ17の挿入方向の下流側にあり、シャッター103の自由端側が上下方向に移動可能となるように支持している。
【0052】
また、ダクト100bの下面にも開口部106が設けられ、装着されたプロセスカートリッジ17の挿入方向の先端部の壁面と、ダクト100bの下面と、定着器18と、除電板107となどで構成された排気室102の雰囲気を排気するようになっている。尚、除電板107は、印刷時にプロセスカートリッジ17内を通過することで帯電される用紙3の除電を行うように、用紙3の搬送路上の、プロセスカートリッジ17と定着器18との間に設けられており、用紙3の搬送方向に複数の溝が列設された形状を有し、用紙ガイドとして機能する。
【0053】
次に、図3,図4を参照して、本実施の形態のレーザプリンタ1の感光体ドラム27まわりの電気的構成について説明する。図3は、第1の実施の形態の感光体ドラム27まわりの電気的構成を示すブロック図である。図4は、第2の実施の形態の感光体ドラム27まわりの電気的構成を示すブロック図である。
【0054】
図3に示すように、第1の実施の形態のレーザプリンタ1において、接地された感光体ドラム27のまわりに配置されたクリーニングローラ51,2次ローラ52、スコロトロン型帯電器29、現像ローラ31および転写ローラ30は、それぞれ高電圧発生回路200のクリーニング回路部201、帯電回路部202、現像回路部203および転写回路部300に接続され、それぞれに制御用のバイアスが印加されている。転写回路部300は、正帯電性のトナーと逆極性の順バイアスと、トナーと同極性の逆バイアスとを転写ローラ30に印加するように、CPU400によって制御されている。尚、CPU400が、本発明における「演算手段」である。
【0055】
転写回路部300は、転写時に、感光体ドラム27上に静電吸着されたトナーを用紙3に転写するため、転写ローラ30に印加する順バイアスを発生する順バイアス回路部301と、クリーニング時に、転写ローラ30上に付着したトナーを感光体ドラム27に戻すため、転写ローラ30に印加する逆バイアスを発生する逆バイアス回路部302とで構成されている。
【0056】
順バイアス回路部301は、いわゆる定電流回路であり、インピーダンスに影響されない一定の電流を転写ローラ30に対して出力する。順バイアス回路部301は、CPU400からの制御信号(TRCCON信号)に基づいて、転写ローラ30に順バイアスを印加するかしないかを切り換える順バイアスON/OFF回路部314と、印加する順バイアスの出力を制御するためのICを有する順バイアス制御回路部313と、この順バイアス制御回路部313のICからの出力を増幅して順バイアス昇圧部311が動作するための電圧負荷を制御するための順バイアス昇圧部ドライブ回路部312と、転写ローラ30に印加する順バイアスを発生するための順バイアス昇圧部311とで構成され、転写時には約−8000Vの順バイアスを転写ローラ30に印加するようになっている。また、この順バイアス回路部301は、回路の起動方式に自励発振方式を利用しており、自励発振のための公知の回路を備えている。尚、順バイアス回路部301が、本発明における「順バイアス印加手段」である。
【0057】
逆バイアス回路部302は、いわゆる定電圧回路であり、インピーダンスに影響されない一定の電圧を転写ローラ30に印加する。逆バイアス回路部302は、CPU400からの制御信号(TRCVON信号)に基づいて、転写ローラ30に逆バイアスを印加するかしないかを切り換える逆バイアスON/OFF回路部325とCPU400からの制御信号(TRCVCHON信号)に基づいて、転写ローラ30に印加する2つの電位の逆バイアスを切り換えるための出力電圧可変回路部324と、印加する逆バイアスの出力を制御するためのICを有する逆バイアス制御回路部323と、この逆バイアス制御回路部323のICからの出力を増幅して逆バイアス昇圧部321をドライブする逆バイアス昇圧部ドライブ回路部322と、転写ローラ30に印加する逆バイアスを発生するための逆バイアス昇圧部321とで構成され、クリーニング時には約1700Vの逆バイアスを転写ローラに印加するようになっている。また、逆バイアス昇圧部321は順バイアス昇圧部311を介して転写ローラ30に接続され、さらに、抵抗器R1,R2が接続され、抵抗器R1を介して接地されると同時に、抵抗器R1,R2間の接点が順バイアス制御回路部313に接続されている。また、抵抗器R1は、順バイアスが出力されているかどうかを検出する順バイアス出力電流検出部331として構成されている。尚、逆バイアス回路部302が、本発明における「逆バイアス印加手段」である。
【0058】
次に、図4に示すように、第2の実施の形態のレーザプリンタ1の高電圧発生回路200の逆バイアス回路部302には、第1の実施の形態における順バイアス出力電流検出部331が順バイアス出力電流流入電流検出部332として設けられている。また、順バイアス制御回路部313は、高電圧発生回路200の外部で信号のバッファリングを行うオペアンプ350を介し、CPU400の流入電流検出部401に接続されている。その他の構成は、前記第1の実施の形態と同様である。尚、順バイアス出力電流流入電流検出部332が、本発明における「検知手段」である。
【0059】
次に、図1,図2を参照して、レーザプリンタ1の印刷時の動作について説明する。給紙トレイ6の用紙押圧板7上に積層されたうちの最上位にある用紙3は、用紙押圧板7の裏側から図示外のバネによって給紙ローラ8に向かって押圧されている。印刷が開始されると、用紙3は、回転する給紙ローラ8との間の摩擦力によって送られ、まず、給紙ローラ8と分離パッド9との間に挟まれる。このとき用紙3は、その相互の摩擦力の影響で複数枚が重送される場合がある。そこで、複数枚が重送されたまま搬送されることを防止するために分離パッド9が設けられており、重送された用紙3の搬送方向の先端面がこの分離パッド9との間の摩擦力による抵抗を受け、重送された用紙3が単葉に分離される。単葉に分離された用紙3は、紙粉取りローラ10を通過の際に表面上に付着している紙粉が取り払われ、対向する搬送ローラ11によってレジストローラ12に送られる。
【0060】
一方、スキャナユニット16では、エンジンコントローラ(図示外)で生成されたレーザ駆動信号に基づいてレーザ発光部(図示外)で発生されたレーザ光が、ポリゴンミラー19に対して出射される。ポリゴンミラー19は入射したレーザ光を主走査方向(用紙3の搬送方向と直交する方向)に走査し、fθレンズ20に対して出射する。fθレンズ20は、ポリゴンミラー19で等角速度に走査されたレーザ光を等速度走査に変換する。そして、レーザ光は、反射ミラー21で進行方向を変化され、リレーレンズ22によって収束されて感光体ドラム27の表面上で結像する。
【0061】
また、感光体ドラム27は、スコロトロン型帯電器29によって、その表面電位が、例えば約1000Vに帯電される。矢印方向(図中反時計方向)に回転する感光体ドラム27は、次に、レーザ光の照射を受ける。レーザ光は用紙3の主走査線上において、現像を行う部分は照射、行わない部分は非照射となるように出射されており、レーザ光の照射を受けた部分(明部)は、その表面電位が、例えば約100Vに下がる。そして、感光体ドラム27の回転によって、レーザ光は副走査方向(用紙3の搬送方向)にも照射され、レーザ光が照射されなかった部分(暗部)と明部とで、感光体ドラム27表面上には電気的な不可視画像、すなわち静電潜像が形成される。
【0062】
また、トナーボックス34内のトナーは、供給ローラ33の回転により、現像ローラ31に供給される。このとき、供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦帯電され、さらに、一定厚さの薄層となるように調整されて現像ローラ31上に担持される。この現像ローラ31には、現像バイアスとして、例えば約550Vの正の電圧が印加されている。現像ローラ31の回転により、現像ローラ31上に担持され、かつ正帯電されているトナーが、感光体ドラム27に対向して接触するときに、感光体ドラム27の表面上に形成されている静電潜像に転写する。すなわち、現像ローラ31の電位(+550V)は、暗部の電位(+1000V)より低く、明部の電位(+100V)より高いので、トナーは、電位の低い明部に対して選択的に転写される。こうして、感光体ドラム27の表面上にトナーによる可視像が形成され、現像が行われる。
【0063】
レジストローラ12は用紙3をレジストし、回転する感光体ドラム27の表面上に形成された可視像の先端と用紙3の先端とが一致するタイミングで用紙3を送り出す。そして、感光体ドラム27と転写ローラ30との間を用紙3が通過する際に、明部の電位(+100V)よりさらに低い、例えば約−8000Vの転写バイアスが印加された転写ローラ30に対して、感光体ドラム27表面上に静電吸着したトナーが転写しようとする。しかし、トナーは、用紙3に遮られて転写ローラ30には転写できず、結果として用紙3上に転写されることになる。すなわち、感光体ドラム27表面上に形成された可視像が用紙3上に転写されることになる。
【0064】
そして、トナーが転写された用紙3は、定着器18に搬送される。その際に接地された除電板107上を通過し、この除電板107によってトナーや用紙3の残留電荷は除去される。そして、定着器18は、トナーの載った用紙3に、加熱ローラ41による約200度の熱と押圧ローラ42による圧力とを加え、トナーを用紙3上に溶着させて永久画像を形成する。尚、加熱ローラ41と押圧ローラ42とはそれぞれダイオードを介して接地されており、加熱ローラ41の表面電位より押圧ローラ42の表面電位が低くなるように構成されている。そのため、用紙3の加熱ローラ41側に載置されている正帯電性のトナーは、用紙3を介して押圧ローラ42に電気的に吸引されるので、定着時に加熱ローラ41にトナーが引き寄せられることによる画像の乱れが防止されている。
【0065】
トナーが加圧加熱定着された用紙3は、排紙ローラ45によって排紙パス44上を搬送され、印刷面を下向きにして排紙トレイ46に排出される。次に印刷される用紙3も同様に、先に排出された用紙3の上に印刷面を下にして排紙トレイ46に積層される。こうして、利用者は、印刷順に整列された用紙3を得ることができる。
【0066】
次に、図3を参照して、第1の実施の形態のレーザプリンタ1の高電圧発生回路200の動作について説明する。図3に示すように、高電圧発生回路200は、感光体ドラム27まわりに配置されたスコロトロン型帯電器29と、クリーニングローラ51,2次ローラ52と、現像ローラ31と、転写ローラ30とにそれぞれ高電圧を印加して、画像形成を行っている。転写ローラ30に印加する高電圧を発生する転写回路部300は、COPU400から出力される信号に基づいて動作され、レーザプリンタ1の画像形成における各状態毎に異なる電圧を発生している。
【0067】
転写回路部300は、印刷時には、トナーと逆極性の順バイアスを発生し、クリーニング時には、トナーと同極性の逆バイアスを発生する。順バイアスは、定電流回路である順バイアス回路部301から発生される。CPU400が順バイアスON/OFF回路部314にTRCCON信号を出力すると、順バイアスON/OFF回路部314は、各回路に電流が流れるようにトランジスタスイッチを「ON」にする。そして、順バイアス制御回路部313が動作して順バイアス昇圧部ドライブ回路部312を制御し、順バイアス昇圧部311に順バイアスの発生を行わせる。そして、発生された順バイアスは転写ローラ30に印加され、印刷時におけるトナーの吸引を行わせる。
【0068】
一方、逆バイアスは、定電圧回路である逆バイアス回路部302から発生される。CPU400が逆バイアスON/OFF回路部325にTRCVON信号を出力すると、逆バイアスON/OFF回路部325は、各回路に電流が流れるようにトランジスタスイッチを「ON」にする。このとき、CPU400が出力電圧可変回路部324に対してTRCVCHON信号を出力していれば、TRCVCHON信号を出力していない場合より低い電位の逆バイアスが発生される。そして、逆バイアス制御回路部323が動作して逆バイアス昇圧部ドライブ回路部322を制御し、逆バイアス昇圧部321に逆バイアスの発生を行わせる。そして、発生された逆バイアスは転写ローラ30に印加され、クリーニング時におけるトナーの吐出を行わせる。尚、TRCVCHON信号によって低い電位の逆バイアスが発生されるのは、順バイアス回路部301の起動時において転写ローラ30に印加するためである。
【0069】
この第1の実施の形態のレーザプリンタ1では、感光体ドラム27の表面上に形成された静電潜像がトナーによって現像されたトナー像を用紙3に転写する場合に、転写ローラ30に約−8000Vの順バイアスが印加される。しかし、感光体ドラム27は、スコロトロン型帯電器29や現像ローラ31によって、約550〜1000Vに帯電される。この帯電電位の影響で、接触する転写ローラ30を介して順バイアス回路部301に、いわゆる漏れ電流が流れ込む。
【0070】
一方、CPU400から伝達される信号に基づいて、順バイアスON/OFF回路部314は、順バイアスを発生するために順バイアス回路部301の起動を行う。しかし、既に回路内に漏れ電流が流れており、順バイアス出力電流検出部331の抵抗器R1に電流が流れると、自励発振式の順バイアス回路部301の起動が行われたものとして、起動のための回路部分に電流が流れない状態となる。すなわち、順バイアス回路部301が起動することができない状態となる。
【0071】
このため、第1の実施の形態のレーザプリンタ1では、順バイアス回路部301の起動に先駆けて、逆バイアス回路部302が転写ローラ30に、低い電位の逆バイアスを印加する。そして、転写ローラ30の電位が感光体ドラム27の表面電位より高くなることで、転写ローラ30を介して順バイアス回路部301に漏れ電流が流れ込むことを防止することができる。また、自励発振発信式の順バイアス回路部301は、一度起動されると、起動のための回路に電流が流れる必要がなくなるため、逆バイアスを印加する必要がなくなり、逆バイアス回路部302は、逆バイアスの印加を停止する。
【0072】
以下、図5〜図8のタイミングチャートを参照して、それぞれ異なる条件下における逆バイアスの印加のタイミングについて説明する。図5は、TRCVCHON信号が出力されて、クリーニング時の逆バイアスの電位より低い電位の逆バイアスが、順バイアス回路部301を起動するための起動用逆バイアスとして出力される場合のタイミングチャートである。図6は、起動用逆バイアスが順バイアスの出力時に常時出力される場合のタイミングチャートである。図7は、逆バイアスの電位の遷移時間が順バイアスの電位の遷移時間よりも長い場合のタイミングチャートである。図8は、逆バイアスの電位の遷移時間が順バイアスの電位の遷移時間よりも短い場合のタイミングチャートである。
【0073】
尚、図5〜図8のタイミングチャートにおいて、逆バイアスの電位と最大電位となるまでにかかる時間(遷移時間)との関係を、それぞれT0〜T3タイミングに示す。例として、図5のT0〜T4タイミングについて説明する。図5に示すように、T0タイミングにおいて、CPU400出力するTRCVON信号が「ON」となった場合、逆バイアスON/OFF回路部325は、逆バイアスを発生させるために逆バイアス回路部302のトランジスタスイッチが「ON」となり、回路に電流が流れる。このとき、出力電圧可変回路部324は、TRCVCHON信号がOFFの状態であるので、逆バイアスの電位はクリーニング時の電位に設定される。よって、T0タイミングで出力が開始された逆バイアスの電位は、T1タイミングにおいてクリーニング時の電位まで遷移され、転写ローラ30の電位も同様となる。そして、T3タイミングにTRCVON信号が「OFF」となると、逆バイアスの電位および転写ローラ30の電位は徐々に小さくなり、T0〜T1タイミングと同じ期間後のT3タイミングにおいて0Vに遷移される。
【0074】
そして、T4タイミング以降、順バイアスを出力するための処理が行われる。まず、T4タイミングで、TRCVON信号が「ON」となると、そのタイミングにおいてTRCVCHON信号も「ON」であるので、逆バイアスの電位の最大値はクリーニング時の電位より低い値となる。このときの遷移速度、すなわちT4〜T5タイミング間の電位の上昇率は、T0〜T1タイミング間と同じであり、逆バイアスの電位はT5タイミングにおいて、T1〜T2タイミング間の電位より低い値で最大電位となる。
【0075】
このT5タイミングにおいて、CPU400は、この起動用の逆バイアスも電位が最大値になると判断し、TRCCON信号を出力する。すなわち、この逆バイアスの電位が最大値になるということは、感光体ドラム27からの漏れ電流をうち消すのに十分な電位の逆バイアスが出力されたとみなすことができる。このT4〜T5タイミングにかかる期間、すなわち遷移期間は、あらかじめ所定の期間として定められている。この期間の転写ローラ30の電位は上昇し、T5タイミングにおいて転写時より低い電位、かつ感光体ドラム27の表面電位より高い電位、例えば現像ローラ31によって感光体ドラム27の表面電位が約550Vとなるので、起動用逆バイアスの電位は約600Vとなる。
【0076】
そして、T6タイミングで、順バイアスの電位の遷移が完了する。このとき、転写ローラ30の電位は、転写時の電位となる。そして、CPU400は、T7タイミングにおいて、この順バイアスの電位の遷移が完了するのに十分な期間が経過したと判断してTRCVON信号を「OFF」にする。そして、T7〜T8タイミングの間、逆バイアスの電位が0Vに遷移されるが、定電流である順バイアスは、その電圧の遷移にかかる時間逆バイアスと比べて短い。これは、逆バイアスが、例えば0Vから約550Vに遷移されるのにT4〜T5タイミングの期間かかっているが、期間がこれとほぼ同じT5〜T6タイミングの間に、順バイアスは、例えば0Vから約−8000Vに遷移されるので、逆バイアスより遷移時間が短いといえる。そして、逆バイアスの電位の遷移に同調して順バイアスの電位が遷移されるので、その合成出力となる転写ローラ30の電位は、重畳されて出力されている逆バイアスがなくなっても一定電位を維持することができる。
【0077】
次に、図6に示すように、起動用逆バイアスが順バイアスの出力時に常時出力される場合、T0〜T6タイミングの各信号や出力される各バイアスの電位の遷移に関しては、図5の場合と同様である。そして、T6タイミング以降、逆バイアスは「OFF」にされない。従って、T6タイミングでの状態が維持されることになる。
【0078】
次に、図7を参照して、逆バイアスの電位の遷移時間が順バイアスの電位の遷移時間よりも長い場合について説明する。尚、T0〜T3タイミングについては、図5の場合と同様である。そして、T4タイミングで、図5の場合と異なり、TRCVCHON信号が「OFF」のまま、TRCVON信号が「ON」となる。この場合、逆バイアスの電位が約1700Vまで遷移されることになる。遷移速度は図5の場合と同じであるので、T4〜T5タイミングに示す逆バイアスの電位の遷移時間はさらにかかることになる。そして、T5タイミングにおいて、転写ローラ30の電位は、約1700Vとなる。
【0079】
また、T5〜T6タイミングに遷移される順バイアスの電位の遷移速度が、図5の場合と同様、逆バイアスの電位の遷移速度より早いので、T7タイミングでTRCVON信号が「OFF」となり、T7〜T8タイミング間に0Vに遷移される逆バイアスの遷移速度に同調して順バイアスの電位も遷移される。その合成出力となる転写ローラ30の電位は、T5〜T6タイミングに順バイアスの電位の遷移に合わせて転写時の電位に遷移された後は、順逆両転写バイアスの遷移中および遷移後にわたって一定電位が維持される。
【0080】
次に、図8を参照して、逆バイアスの電位の遷移時間が順バイアスの電位の遷移時間よりも短い場合について説明する。尚、T0〜T3タイミングについて、動作については図5の場合と同様であるが、逆バイアスの電位の遷移時間が短くなっている。この場合において、T4〜T5タイミングにおいて電位の遷移される逆バイアスに対して、順バイアスの電位の遷移はT4〜T6タイミング間かかる。順バイアスの電位の遷移速度と比べ、逆バイアスの電位の遷移速度は速いので、T4タイミングにおいてTRCVON信号と同時にTRCCON信号が「ON」とされ、すなわち転写ローラ30に逆バイアスが印加され始めるのと同時に順バイアス回路部301が起動されたとしても、その起動が可能となる。
【0081】
従って、T4〜T5タイミングにおいて逆バイアスと順バイアスとが同時に転写ローラ30に印加され、転写ローラ30の電位は増加し、T5〜T6タイミングにおいては増加した転写ローラ30の電位が、順バイアスの電位の遷移にともなって減少する。そして、T6タイミングにおいて順バイアスの電位の安定後、T7タイミングにおいてTRCVON信号が「OFF」となると、T7〜T8タイミングにおいて逆バイアスが0Vに遷移される。そのとき、順バイアスも同調して遷移されるが、逆バイアスの遷移速度より遅いため、順逆両転写バイアスの合成電圧が印加される転写ローラ30の電位は一定とならない。すなわち、一定時間に減少する逆バイアスの電位に対して同じ時間内に増加する順バイアスの電位との差分が転写ローラ30の電位に加わるので、転写ローラ30の電位はさらに低くなる。そして、T8タイミングに逆バイアスの電位の遷移が終了した時点では順バイアスの電位がまだ遷移中であるので、T8〜T9タイミングにおいて転写ローラ30の電位が増加する。そして、T7〜T9タイミングにかけて、T7〜T8タイミング間の逆バイアスの減少分と同じ電位が順バイアスの増加分の電位として転写ローラ30に印加され、T9タイミングにその遷移が終了すると、転写ローラ30の電位はT7タイミングにおける電位に戻り、安定する。
【0082】
次に、図4,図9を参照して、第2の実施の形態のレーザプリンタ1の高電圧発生回路200の動作について説明する。図9は、第2の実施の形態のレーザプリンタ1の高電圧発生回路200が感光体ドラム27に印加するバイアスの電位を決定するための処理のフローチャートである。以下、フローチャートの各ステップを「S」と略記する。
【0083】
図4に示すように、第2の実施の形態のレーザプリンタ1では、感光体ドラム27から高電圧発生回路200の転写回路部300に流入する漏れ電流を、順バイアス出力電流流入電流検出部332において検出することができ、その出力をオペアンプ350を介してCPU400の流入電流検出部401に伝達することができる。そして、CPU400は、図9に示すフローチャートの処理手順に従って、流入電流検出部401で検出した電流値より、転写ローラ30に印加するバイアスの電位を決定する。尚、このフローチャートのプログラムは、図示外のROMの所定の記憶エリアに記憶されている。以下、流入電流検出部401で検出した電流値を「Ii」、感光体ドラム27の電位を「Vi」、転写ローラ30に印加する逆バイアス出力電圧およびその電位を「V0」とする。
【0084】
図9に示すように、感光体ドラム27からの漏れ電流を転写回路部300の順バイアス出力電流流入電流検出部332で検出した検出値が、オペアンプ350を介してCPU400の流入電流検出部401に入力される。そして、CPU400は、この検出値より、「流入電流Ii検出」を行う(S1)。次に、CPU400は、検出したIiより、「感光体電位Vi推定」を行う(S2)。すなわち、以下の式の計算が行われる。
Vi=(1+(R2/R1))×R1・Ii+α ・・・ (1)
抵抗器R1,R2は固定抵抗器であり、その抵抗値はあらかじめ決まっているので、これより感光体ドラム27の表面電位が推定される。尚、αは任意の値である。
【0085】
次に、CPU400は、「逆バイアス出力電圧V0の設定」を行う(S3)。すなわち、逆バイアス出力電圧として転写ローラ30に印加するV0が、V0>Viを満たすように、S2で算出された感光体ドラム27の表面電位Viより大きな値をとるV0を決定する。
【0086】
そして、V0に基づいて、「逆バイアス出力」を行う(S4)。CPU400は、逆バイアスとして転写ローラ30に印加する電圧がV0となるように、出力電圧可変回路部324に制御信号を出力する。尚、第1の実施の形態では、出力電圧可変回路部324に伝達される制御信号によって固定された2つの出力電圧を切り換えていたが、第2の実施の形態では、例えば、出力電圧可変回路部324にNPN型のトランジスタ等を設け、CPU400がそのベース電流を制御することによってコレクタ−エミッタ間を流れる電流の大きさを制御し、この電流値によって出力する逆バイアスの電位を制御することができる。
【0087】
さらに、CPU400は、例えば図示外のROMの所定の記憶エリアにあらかじめ記憶されている逆バイアスの電位の遷移速度に基づいて、逆バイアスが0(V)からV0(V)に遷移する時間を求め、この時間の経過後に、「順バイアス出力」を行う(S5)。この時点で逆バイアスの電位がV0になっており、感光体ドラム27からの漏れ電流が流入しないので、順バイアス回路部301は起動することができる。
【0088】
以上説明したように、第1の実施の形態のレーザプリンタ1では、感光体ドラム27からの漏れ電流が転写ローラ30を介して転写回路部300に流入することによって、転写を行うための順バイアスを発生する自励発振方式の順バイアス回路部301が起動できなくなることを防止するために、順バイアス回路部301の起動より前のタイミングに、転写ローラ30のクリーニング動作を行うための逆バイアスを利用して、逆バイアスを転写ローラ30に印加することで、漏れ電流をうち消して、順バイアス回路部301を起動できるようにする。また、第2の実施の形態のレーザプリンタ1では、感光体ドラム27から流入した漏れ電流を検出し、その検出結果をもとに感光体ドラム27の電位を推定する。そして、推定結果に基づいて、印加する逆バイアスの電位を決定し、転写ローラ30に印加するので、転写ローラ30に必要以上の電位を印加しないで済み、順バイアス回路部301の起動のタイミングを早めることができる。
【0089】
尚、本発明は各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、第1の実施の形態において、タイミングチャートでは逆バイアスの印加後、所定の遷移期間の経過後に順バイアスを出力したが、転写ローラ30の電位を検出する電位検出手段を設け、その検出結果をCPU400に出力し、感光体ドラム27からの漏れ電流をうち消すのに十分な電位の逆バイアスが出力されたとCPU400が判断した場合にTRCCON信号を「ON」にしてもよい。また、第2の実施の形態では、演算によって感光体ドラム27の電位を推定したが、例えば図示外のROMの所定の記憶エリアに電流値と推定電位とを対応させたテーブル等を記憶させ、そのテーブルを参照することによって感光体ドラム27の電位を推定してもよい。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明の画像形成装置では、順バイアス印加手段が転写ローラに順バイアスを印加する場合に、逆バイアス印加手段が転写ローラに、順バイアスに重畳して逆バイアスを印加することができる。従って、転写ローラを介して像担持体から順バイアス印加手段に流入する漏れ電流を逆バイアスでうち消すことができる。
【0091】
また、順バイアス印加手段は自励式の発振回路を備えているので、発振器を利用せずとも起動でき、装置構成を簡易にすることができる。従って、生産コストの低減及び生産工程の簡易化を図ることができる。
【0092】
また、請求項2に係る発明の画像形成装置では、請求項1に係る発明の効果に加え、逆バイアス印加手段は定電圧方式であるので、順バイアス印加手段とは異なる電圧印加方式にすることができる。従って、転写ローラに、順バイアス印加手段が印加する定電流と逆バイアス印加手段が印加する定電圧とを重畳して出力するための制御を容易に行うことができる。
【0093】
また、請求項3に係る発明の画像形成装置では、請求項2に係る発明の効果に加え、定電圧方式の逆バイアス印加手段が転写ローラに印加する逆バイアスの電位の絶対値を、定電流方式の順バイアス印加手段が転写ローラに印加する順バイアスの電位の絶対値よりも小さくすることができる。従って、逆バイアス印加手段は、必要なだけの電位の逆バイアスを出力することができる。
【0094】
また、請求項4に係る発明の画像形成装置では、請求項2又は3に係る発明の効果に加え、逆バイアス印加手段は、少なくとも順バイアス印加手段が転写ローラに印加する順バイアスの電位が所定の電位となるまでの期間、転写ローラへの逆バイアスの印加を行うことができる。従って、順バイアス印加手段を確実に起動することができる。
【0095】
また、請求項5に係る発明の画像形成装置では、請求項2乃至4の何れかに係る発明の効果に加え、逆バイアス印加手段は、転写ローラに検知手段が検出した電流値の大きさに応じた逆バイアスを印加することができる。従って、逆バイアス印加手段は、必要なだけの電位の逆バイアスを転写ローラに印加することができる。
【0096】
また、請求項6に係る発明の画像形成装置では、請求項5に係る発明の効果に加え、順バイアス印加手段の動作に必要な所定の電流が得られるように、逆バイアス印加手段が転写ローラに印加するための電圧値を、検知手段が検出した電流値に基づいて、演算手段が演算することができる。従って、逆バイアス印加手段は、必要なだけの電位の逆バイアスを転写ローラに印加することができる。
【0097】
また、請求項7に係る発明の画像形成装置では、請求項1乃至6の何れかに係る発明の効果に加え、逆バイアス印加手段が転写ローラに印加する逆バイアスの電位が所定の電位に達したと電位検出手段が判断した場合に、順バイアス印加手段が転写ローラに順バイアスを印加することができる。従って、順バイアス印加手段を確実に起動することができる。
【0098】
また、請求項8に係る発明の画像形成装置では、請求項1乃至7の何れかに係る発明の効果に加え、逆バイアス印加手段は、転写ローラに所定の電位を常時印加することができる。従って、像担持体から転写ローラを介して順バイアス印加手段に流入する漏れ電流を逆バイアスでうち消すことができる。
【0099】
また、請求項9に係る発明の画像形成装置では、請求項1乃至7の何れかに係る発明の効果に加え、順バイアス印加手段が転写ローラに順バイアスを印加していない場合に、逆バイアス印加手段が転写ローラに逆バイアスを印加することで、像担持体と転写ローラとの電位差を利用して、転写ローラに付着した現像剤を像担持体に転写することができる。従って、逆バイアス印加手段が転写ローラに逆バイアスを印加することで、転写ローラのクリーニングを行うことができる。
【0100】
また、請求項10に係る発明の画像形成装置では、請求項9に係る発明の効果に加え、逆バイアス印加手段は、転写ローラに付着した現像剤を像担持体に転写させる場合に転写ローラに印加する逆バイアスの電位を、順バイアス印加手段が転写ローラに順バイアスを印加する場合に逆バイアス印加手段が順バイアスに重畳して印加する逆バイアスの電位よりも大きくすることができる。従って、クリーニング用の逆バイアスよりも電位の小さい逆バイアスを出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施の形態のレーザプリンタ1の中央断面図である。
【図2】図2は、画像形成部5を側方より見た断面図である。
【図3】図3は、第1の実施の形態の感光体ドラム27まわりの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、第2の実施の形態の感光体ドラム27まわりの電気的構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、TRCVCHON信号が出力されて、クリーニング時の逆バイアスの電位より低い電位のバイアスが、順バイアス回路部301を起動するための起動用逆バイアスとして出力される場合のタイミングチャートである。
【図6】図6は、起動用逆バイアスが順バイアスの出力時に常時出力される場合のタイミングチャートである。
【図7】図7は、逆バイアスの電位の遷移時間が順バイアスの電位の遷移時間よりも長い場合のタイミングチャートである。
【図8】図8は、逆バイアスの電位の遷移時間が順バイアスの電位の遷移時間よりも短い場合のタイミングチャートである。
【図9】図9は、第2の実施の形態のレーザプリンタ1の高電圧発生回路200が感光体ドラム27に印加するバイアスの電位を決定するための処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 レーザプリンタ
27 感光体ドラム
30 転写ローラ
301 順バイアス回路部
302 逆バイアス回路部
332 順バイアス出力電流流入電流検出部
400 CPU
Claims (10)
- 静電潜像が形成される像担持体と、
前記像担持体の静電潜像が現像剤によって現像された現像剤像を被記録媒体に転写する転写ローラと、
前記現像剤と逆極性のバイアスである順バイアスを前記転写ローラに印加する定電流方式かつ自励式の発振回路を含む順バイアス印加手段と、
前記現像剤と同極性のバイアスである逆バイアスを前記転写ローラに印加する逆バイアス印加手段と
を備え、
前記順バイアス印加手段が前記転写ローラに順バイアスを印加する場合に、前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに、順バイアスに重畳して逆バイアスを印加することを特徴とする画像形成装置。 - 前記逆バイアス印加手段は定電圧方式であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記定電圧方式の逆バイアス印加手段が前記転写ローラに印加する逆バイアスの電位の絶対値は、前記定電流方式の順バイアス印加手段が前記転写ローラに印加する順バイアスの電位の絶対値よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記順バイアス印加手段が前記転写ローラに順バイアスを印加する場合において、少なくとも前記順バイアス印加手段が前記転写ローラに印加する順バイアスの電位が所定の電位となるまでの期間、前記逆バイアス印加手段による前記転写ローラへの前記逆バイアスの印加が行われることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体から前記転写ローラを介して前記順バイアス印加手段に流入する電流値を検知する検知手段を備え、
前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに前記検知手段が検出した電流値の大きさに応じた逆バイアスを印加することを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の画像形成装置。 - 前記検知手段が検出した電流値に基づいて、前記順バイアス印加手段の動作に必要な所定の電流が得られるように、前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに印加するための電圧値を演算する演算手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに印加する逆バイアスの電位を検出する電位検出手段を備え、
前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに印加する逆バイアスの電位が所定の電位に達したと前記電位検出手段が判断した場合に、前記順バイアス印加手段が前記転写ローラに順バイアスを印加することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の画像形成装置。 - 前記逆バイアス印加手段は、前記転写ローラに所定の電位を常時印加することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の画像形成装置。
- 前記順バイアス印加手段が前記転写ローラに順バイアスを印加していない場合に、前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに逆バイアスを印加することで、前記像担持体と前記転写ローラとの電位差を利用して、前記転写ローラに付着した前記現像剤を前記像担持体に転写させることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の画像形成装置。
- 前記転写ローラに付着した前記現像剤を前記像担持体に転写させる場合に前記逆バイアス印加手段が前記転写ローラに印加する逆バイアスの電位は、前記順バイアス印加手段が前記転写ローラに順バイアスを印加する場合に前記逆バイアス印加手段が順バイアスに重畳して印加する逆バイアスの電位よりも大きいことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
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