JP4044804B2 - 制御弁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、作動流体の流れを制御する制御弁に関し、特に、流路を開放することによって作動流体をタンクに戻すアンローダ型の制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
図13は一般的な油圧回路の主要部を示し、図14はこの油圧回路に用いられた従来の制御弁の断面図である。
図13において、符号100で示すものは制御弁であって、入力ポート101が主管路102からT字状に分岐した分岐管路103に接続されており、出力ポート104がタンク105に連通した管路106に接続されている。107はタンク105から作動油を主管路102に供給する油圧ポンプ、108は主管路102を介して油圧ポンプ107に入力側を向けて接続されたチェック弁であって、出力側が図示を省略した主回路に接続されている。
【0003】
図14に示すように、制御弁100は、本体110と、この本体110のスプール穴111内を図中左右方向に摺動するスプール113とによって構成されている。スプール113の両端部には、スプール穴111の径よりもわずかに小さい径に形成されたスプールランド部114,115が設けられ、中央部には径が小さいスプールロッド部116が設けられている。
【0004】
このような構成において、同図(a)に示すように、スプール113が図中左方向に移動すると、入力ポート101と出力ポート104とが連通し、制御弁110が通過側に切り換えられた状態になる。この状態では、油圧ポンプ107によって主管路102に供給された作動油は、分岐管路103、制御弁100および管路106を通過してタンク105に戻る。このように制御弁100が通過側に切り換えられた状態では、主管路102以降はアンロード流路を形成する。
【0005】
一方、同図(b)に示すように、スプール113が図中右方向に移動すると、入力ポート101がスプールランド部114によって閉塞され、制御弁100が阻止側に切り換えられた状態になる。この状態では、油圧ポンプ107によって主管路102に供給された作動油は、制御弁100内を通過するのを阻止されるため主管路102内で圧力が上昇するので、作動油はチェック弁108を通過し主回路へ供給される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の制御弁100においては、入力ポート101から制御弁100内に流入した作動油が、スプール穴111とスプールロッド部116との屈曲した流路を通って出力ポート104から流出するために、制御弁100内での流路抵抗が大きくなり、流路損失が発生していた。また、主管路102から制御弁100内に作動油を導くのに、主管路102からT字状に分岐させた分岐管路103を通過させる構造となるので、これによっても流路損失が発生する。流路損失を低減させるためには、分岐管路103の断面積を主管路102の断面積と同じか、またはそれよりも大きくする必要があるので装置が大型化してしまう。
【0007】
さらに、分岐管路103と制御弁100とを連通させるために、制御弁100に入力ポート101を設けることにより制御弁100自体が大きくなる。また、制御弁100内に流入した作動油を、スプール穴111とスプールロッド部116との流路を通すため、この流路を確保するためには制御弁100を大きくする必要があった。
【0008】
また、制御弁は応答性がよいことが臨ましい。特に、パルス状に電流を流し、制御弁を高速でかつ繰り返し開閉することが要求されることがある。この要求に応えるためには、スプールが小型で移動距離が短いことが必要になる。上述したように、従来の制御弁100では、作動油をスプール穴111とスプールロッド部116の屈曲した通路で充分な量の作動油の流路を確保するには、大きくする必要があり、その結果、スプール113が大型化し、スプール113の移動距離も長くなるので、応答性が悪くなるといった問題もあった。
【0009】
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、第1の目的は制御弁内に供給される作動流体の圧力損失を低減することにある。また、第2の目的は弁の開閉動作を高速化することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、作動流体を供給する第1のポートと、この第1のポートに選択的に接続され作動流体を流出する第2のポートとを備えた制御弁において、外周部の一部に穴が設けられ直線状に形成された管体と、この管体の外周部に密接した状態で管体の表面を移動自在に支持されたスリーブとからなり、前記管体の一端を前記第1のポートとし、他端を前記第2のポートとし、これら第1のポートから第2のポートまでの作動流体の流路経路の断面積を同じに形成し、前記スリーブを移動させることによりこのスリーブによって前記穴を選択的に開閉自在としたものである。
したがって、第1のポートから第2のポートまでの作動流体の流路がほぼ直線状でかつ流路の断面積が流路の軸線方向において同じに形成されているとともに、流路内に作動流体の流れを妨げるものがない。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記スリーブを前記管体の軸線方向に移動自在としたものである。
したがって、スリーブを移動させることにより、第1のポートからの作動流体の流れが第2のポートとタンクポートへと切り替わる。
【0012】
また、請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記スリーブの外周部の一部に穴を設けるとともに、このスリーブを前記管体の円周方向に移動自在とし、このスリーブを移動させることにより、スリーブの穴を前記管体の穴に選択的に一致させるようにしたものである。
したがって、スリーブを移動させることにより、第1のポートからの作動流体の流れが第2のポートとタンクポートへと切り替わる。
【0013】
また、請求項4に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記スリーブをリンク機構によって移動させるようにしたものである。
したがって、リンク機構によってスリーブを移動させることにより、第1のポートからの作動流体の流れが第2のポートとタンクポートへと切り替わる。
【0014】
また、請求項5に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記管体に固定されて所定方向の磁界を発生するステータと、前記磁界に交差する巻線を有しこの巻線の軸線方向に進退自在に支持されたムービングコイルとを備え、前記ムービングコイルに前記スリーブを連結し、ムービングコイルの巻線に電流を供給することにより、ムービングコイルとスリーブを移動させるようにしたものである。
したがって、巻線に電源を供給すると、ムービングコイルとスリーブが一体的に移動し、第1のポートからの作動流体の流れが第2のポートとタンクポートへと切り替わる。
【0015】
また、請求項6に係る発明は、請求項1ないし5記載の発明において、前記管体の他方の開口に直接インライン型の弁を連結したものである。
したがって、管体とインライン型の弁とが一直線上に位置付けられるとともに、インライン型の弁を取り付けるのに取付手段を必要としない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明に係る制御弁の断面図であって、管体の穴を閉塞した状態を示し、図2は同じく管体の穴が開放された状態を示す。図3は図2におけるIII-III 線断面図、図4(a)は同じく管体の要部を拡大して示す側面図、同図(b)は同図(a)におけるIV(b)-IV(b) 線断面図である。
【0017】
図1において、全体を符号1で示す制御弁は、両端が開口し直線状に形成された管体2と、この管体2の外周部に密接した状態で管体2の表面を管体2の軸線方向(矢印A−B方向)に移動自在なスリーブ3と、このスリーブ3を矢印A−B方向に移動させるリンク機構4と、これら管体2、スリーブ3、リンク機構4を密閉する弁箱5とから概ね構成されている。
【0018】
管体2は軸線方向に断面積が同じなるように円筒状に形成され、両端部が弁箱5の支持孔9,9に支持され、一方の開口10は第1のポートを構成しており、図示を省略したポンプから作動流体がこの第1のポート10を介して管体2内に供給される。管体2の他方の開口11は第2のポートを構成しており、この第2のポート11から図示を省略したアクチュエータ等のポートに作動流体が供給される。この管体2の外周部には、図4に示すように、4個の長方形に形成された穴12が管体2の円周方向に互いに等間隔をおいて穿設されている。後述するように、穴12から吐出された作動流体は、弁箱5の底部に設けられた排出口13から管路14を介してタンクに戻るように構成されている。なお、作動流体として空気を使用する場合は、この排出口13を大気に開放してもよい。
【0019】
スリーブ3は略円筒状に形成されており、両端部にフランジ15,15が設けられている。
【0020】
リンク機構4は、図3に示すように、ベアリング17を介して弁箱5に回転自在に支持された回動軸18と、この回動軸18に基部が軸着されたアーム19と、このアーム19の一対のアーム部19a,19aに植設された一対のピン20,20と、これらピン20,20のそれぞれに枢支された一対のスライダー21,21とによって構成されている。回動軸18の一端部は弁箱5から突出しており、この突出端部18aに図示を省略した駆動源の駆動が伝達されて回動軸18が軸線周りを往復回動される。アーム19は一対のアーム部19a,19aが互いに対向するように断面がコ字状に形成されており、これらアーム部19a,19aに一対のピン20,20が互いに向き合うように植設されている。一対のスライダー21,21は直方体に形成されており、図1に示すように、前記フランジ15,15間に嵌合するようにしてピン20に枢支されている。
【0021】
次に、このように構成された制御弁の切換動作について説明する。
回動軸18の突出端部18aが駆動源によって回動され、図1に示すように、回動軸18が時計方向に回動すると、アーム19のアーム部19aも時計方向に回動することにより、スリーブ3がスライダー21を介して図中矢印A方向に移動するので、スリーブ3によって管体2の穴12が閉塞される。したがって、図示を省略したポンプから管体2の第1のポート10へ供給された作動流体は、管体2内を通って第2のポート11から図示を省略したアクチュエータ等のポートに供給される。
【0022】
このように、管体2が直線状に形成され、第1のポート10から第2のポート11までの作動流体の流路経路の断面積が同じに形成されており、かつスリーブ3が管体2の外周面を移動することにより管体2の内部には作動流体の流れを遮るものが内包されていない。したがって、第1のポート10から管体2内に供給された作動流体は流路抵抗となるようなものがないから、作動流体は管体2内を円滑に流れて第2のポート11へ移動するので、作動流体の管体2内での圧力損失を低減することができる。また、従来の管路内を移動させるスプールに比べると、スリーブ3を軽量かつ小型にすることができるから、このスリーブ3によって管体2の穴12を開閉するようにしたことにより、制御弁1の開閉の応答特性を向上させることができる。
【0023】
次に、回動軸18の突出端部18aが駆動源によって、図2に示すように、回動軸18を反時計方向に回動すると、アーム19のアーム部19aも反時計方向に回動することにより、スリーブ3がスライダー21を介して図中矢印B方向に移動するので、スリーブ3によって閉塞されていた管体2の穴12が開放される。
【0024】
ここで、流路損失を低減させるために管体2の穴12は、アンロード用の穴であるため、穴12の総表面積S1が管体2の断面積S2と同じであるか、S2より大きい方がよい。
【0025】
図5は本発明の第2の実施の形態における制御弁を示す断面図である。
同図において、30は従来から広く知られているインライン型の逆止弁であって、略円筒状に形成された本体31に内蔵された圧縮コイルばね33によってポペット(弁体)32がシート部34に圧接されており、入口ポート35と出口ポート36とが一直線上に位置付けられるように形成されている。この逆止弁30は、入口ポート35に設定圧力以上の作動流体が供給されると、圧縮コイルばね33の弾発力に抗してポペット32が開く。この逆止弁30は、本体31と制御弁1の管体2とが一直線上に位置付けられ、かつ管体2の第2のポート11と逆止弁30の入口ポート35とが突き合わされるようにして、弁箱5の支持孔9の端縁に取り付けられている。
【0026】
このような構成において、同図に示すように、回動軸18を図中反時計方向に回動させると、スリーブ3が矢印B方向に移動するので、スリーブ3によって閉塞されていた管体2の穴12が開放される。管体2の第2のポート11側は逆止弁30のポペット32により流路を閉じられているので、管体2の第1のポート10から供給された作動流体は、穴12から吐出されて排出口13からドレン管路14を介してタンク(図示せず)へ戻る。
【0027】
一方、回動軸18を図中時計方向に回動させると、スリーブ3が矢印A方向に移動するので、スリーブ3によって管体2の穴12が閉塞される。したがって、図示を省略したポンプから第1のポート10を介して管体2内へ供給された所定の圧力以上の作動流体が、管体2内を通って第2のポート11から逆止弁30の入口ポート35に供給されることにより、ポペット32が圧縮コイルばね33の弾発力に抗して矢印A方向に移動する。ポペット32が移動することにより、ポペット32とシート部34との間が開放されるので、入口ポート35に供給された作動流体は、出口ポート36から図示を省略したアクチュエータのポートに供給される。
【0028】
このように、制御弁1が、一端に第2のポート11を備えた直線状に形成された管体2によって形成されていることにより、管体2の第2のポート11側に直接インライン型の逆止弁30を付設することができるので、装置を小型化および簡素化することができる。また、管体2と逆止弁30の本体31とが一直線上になるので、第1のポート10から供給され管体2と本体31内を通る作動流体が直進するので、作動流体の流路損失を低減することができる。
【0029】
図6(a)は本発明の第3の実施の形態における制御弁の断面図、同図(b)は同図(a)におけるVI(b)−VI(b)線断面図、図7(a)は同じくスリーブ組立体の側面図、同図(b)は同図(a)における VII(b)-VII(b)線断面図である。図8は同じくムービングコイルを示し、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図である。図9は同じくステータを分解して示す側面図、図10は同じく切換えの動作を説明するための制御弁の断面図である。
【0030】
図6において、全体を符号40で示す制御弁は、両端が開口し直線状に形成された管体2と、この管体2の外周面を管体2の軸線方向(矢印A−B方向)に移動自在なスリーブ組立体42と、このスリーブ組立体42を矢印A−B方向に移動させるムービングコイル43およびステータ44と、これら管体2、スリーブ組立体42、ムービングコイル43およびステータ44を密閉する弁箱45とから概ね構成されている。
【0031】
管体2の第2のポート11側の端部には、リング状に形成されたストッパ49が嵌合固定されている。後述するように、管体2の穴12から吐出された作動流体は、弁箱45の円環部52の底部に設けられた排出口53から排出されて、管路を介してタンク(いずれも図示せず)に戻るように構成されている。
【0032】
次に、図7を用いてスリーブ組立体42について説明する。
スリーブ組立体42は、円筒状に形成されたスリーブ55と、このスリーブ55よりも大径の円環状に形成された駆動環体56とによって構成され、スリーブ55が、駆動環体56と同心円上に位置付けられるようにして、駆動環体56の一端部の内周面にスペーサ57を介して固定されている。スリーブ55の内径R2は、前記管体2の外径R1よりもわずかに大きく形成されている。
【0033】
次に、図8を用いてムービングコイル43について説明する。
ムービングコイル43は、前記駆動環体56に巻かれる巻線部60と、この巻線部60の始端と終端をそれぞれ導出した一対の導出部61,61とがコイルによって一連に形成されており、一対の導出部61,61は側面視略U字状に折り返されるようにして形成されている。
【0034】
次に、図9を用いてステータ44について説明する。
ステータ44は、リング状に形成されたマグネット65と、磁性材によって略円筒状に形成されたセンターヨーク66と、磁性材によって略リング状に形成されたアウターヨーク67とによって構成されている。マグネット65は厚み方向にS極とN極とが形成されるように着磁されている。
【0035】
センターヨーク66の一端には小径のフランジ68が設けられ、他端には大径のフランジ69が設けられており、これらセンターヨーク66および両フランジ68,69には、中心を貫通する嵌合孔70が設けられている。小径のフランジ68の外径R4は、前記スリーブ組立体42の駆動環体56の内径R3よりもわずかに小さく形成されている。アウターヨーク67の中央に形成された大径の貫通孔71の一端には、貫通孔71の中心に向かって突設された内フランジ72が設けられている。
【0036】
このような構成において、マグネット65のS極側に、センターヨーク66のフランジ69の端面を固着し、かつマグネット65のN極側に、アウターヨーク67の端面を固着することによりステータ44が形成される。このように形成されたステータ44においては、図6に示すように、センターヨーク66のフランジ68の外周面と、アウターヨーク67の内フランジ72の内周面とが対向する。また、センターヨーク66はマグネット65によってS極が励磁され、アウターヨーク67はN極が励磁されるので、互いに対向したフランジ68の外周面と、フランジ72の内周面との間に磁界が形成される。さらに、このステータ44は、嵌合孔70が管体2の外周部に嵌合され、管体2の所定位置に軸着されている。
【0037】
弁箱45は、上記管体2、スリーブ組立体42、ムービングコイル43およびステータ44を密閉するものであって、前部75と後部76と、これら前部75と後部76との間に介在する円環部52とによって形成されている。前部75と後部76との互いに対向する部位には、それぞれ支持孔77,78が設けられており、これら支持孔77,78に、管体2が両端部を弁箱45から突出するようにして固定されている。
【0038】
上記スリーブ組立体42のスリーブ55は、スリーブ55の内径R2が管体2の外径R1よりもわずかに大きく形成されていることにより、管体2の外周部に嵌合することにより、管体2の外周部に密接した状態で、管体2の軸線方向(図中矢印A−B方向)に移動自在に支持されている。
【0039】
スリーブ組立体42の駆動環体56には、ムービングコイル43の巻線部60が嵌合固定されており、一対の導出部61,61の他端部は、ねじ80に絶縁グロメット81および平座がね82を介してナット83を螺合させることによって、弁箱45の円環部52の上部の内側に固定されている。
【0040】
センターヨーク66のフランジ68の外径R4が、スリーブ組立体42の駆動環体56の内径R3よりもわずかに小さく形成されている。ムービングコイル43の導出部61の一面は、保護シート85で被覆されており、管体2の穴12からの流出する作動流体による導出部61の変形を防止する。
【0041】
次に、このように構成された制御弁の切換動作について説明する。
図6に示すように、ムービングコイル43の導出部61,61の他端部を弁箱45に固定しているねじ80に電源を接続し、正方向の駆動電流を流すと、この駆動電流と直交する、フランジ68の外周面と、フランジ72の内周面との間に形成されている磁界との相互作用によってローレンツ力が発生する。このローレンツ力によって、スリーブ組立体42がムービングコイル43とともに図中矢印A方向に移動し、スリーブ55がストッパ49に係止されることにより、スリーブ55によって管体2の穴12が閉塞される。したがって、図示を省略したポンプから管体2の第1のポート10へ供給された作動流体は、管体2内を通って第2のポート11から図示を省略したアクチュエータ等のポートに供給される。
【0042】
次に、図10に示すように、ムービングコイル43の巻線部60へ逆方向の駆動電流を流すと、スリーブ組立体42がムービングコイル43とともに図中矢印B方向に移動するので、スリーブ55によって閉塞されていた管体2の穴12が開放される。
【0043】
図11は本発明の第4の実施の形態を示す断面図である。
この第4の実施の形態では、上述した逆止弁30が、本体31を制御弁40の管体2と一直線上に位置付け、かつ管体2の第2のポート11と逆止弁30の入口ポート35とを突き合わすようにして、弁箱45の支持孔77の端縁に取り付けられている。
【0044】
このような構成において、同図に示すように、ムービングコイル43の巻線部60へ正方向の駆動電流を流すと、スリーブ組立体42のスリーブ55が矢印A方向に移動するので、スリーブ3によって管体2の穴12が閉塞される。したがって、図示を省略したポンプから第1のポート10を介して管体2内へ供給された所定の圧力以上の作動流体が、管体2内を通って第2のポート11から逆止弁30の入口ポート35に供給されることにより、ポペット32が圧縮コイルばね33の弾発力に抗して矢印A方向に移動する。ポペット32が移動することにより、ポペット32とシート部34との間が開放されるので、入口ポート35に供給された作動流体は、出口ポート36から図示を省略したアクチュエータのポートに供給される。
【0045】
一方、ムービングコイル43の導出部61,61の他端部を弁箱45に固定しているねじ80へ逆方向の駆動電流を流すと、スリーブ組立体42のスリーブ55が矢印B方向に移動するので、スリーブ55によって閉塞されていた管体2の穴12が開放される。管体2の第2のポート11側は逆止弁30のポペット32により流路を閉じられているので、管体2の第1のポート10から供給された作動流体は、穴12から吐出されて排出口53から管路を介してタンク(いずれも図示せず)へ戻る。
【0046】
図12(a)は本発明の第5の実施の形態の要部を示す側面図、同図(b)および同図(c)は同図(a)における XII-XII線断面図であって、同図(b)は管体の穴を閉塞した状態を示し、同図(c)は管体の穴を開放した状態を示す。この第5の実施の形態が上述した第1ないし第4の実施の形態と異なる点は、スリーブの移動方向を管体の円周方向とし、スリーブの外周部に穴を設けた点にある。
【0047】
すなわち、符号90で示すスリーブの外周部には、4個の穴91が円周方向に等間隔に形成されており、この穴91は前記管体2の穴12と同じ大きさに形成されている。また、スリーブ90は、図示を省略した駆動手段によって4個の穴91が管体2の4個の穴12と対応するように、管体2の外周部に密接した状態で管体2の円周方向に移動自在に支持されている。
【0048】
したがって、同図(b)に示すように、管体2の穴12にスリーブ90の穴91が対向していないときには、管体2の穴12はスリーブ90によって閉塞される。したがって、図示を省略したタンクから管体2の第1のポート10へ供給された作動流体は、管体2内を通って第2のポート11から図示を省略したアクチュエータ等のポートに供給される。
【0049】
一方、同図(c)に示すように、図示を省略した駆動手段によって、スリーブ90が回動して管体2の穴12にスリーブ90の穴91が対向すると、第1のポート11から管体2内に供給された作動流体は、穴12から吐出されて弁箱の底部に設けられた排出口からドレン管路を介してタンクに導かれる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように発明によれば、作動流体の経路となる管体内に、従来の制御弁のように作動流体の経路内に作動流体の流れを遮るようなものが存在しないため、流路抵抗となるようなものがないから、作動流体が管体内を円滑に流れるので、作動流体の圧力損失が低減される。また、従来の管路内を移動させるスプールに比べて、管体の外を移動させる軽量かつ小型のスリーブによって管体の穴を開閉するようにしたことにより、弁の開閉の応答特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る制御弁の断面図であって、管体の穴を閉塞した状態を示す。
【図2】 本発明に係る制御弁において、管体の穴が開放された状態を示す断面図である。
【図3】 図2におけるIII-III 線断面図である。
【図4】 同図(a)は本発明に係る制御弁における管体の要部を拡大して示す側面図、同図(b)は同図(a)におけるIV(b)-IV(b) 線断面図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態における制御弁の断面図である。
【図6】 同図(a)は本発明の第3の実施の形態における制御弁の断面図、同図(b)は同図(a)におけるVI(b)−VI(b)線断面図である。
【図7】 同図(a)は本発明の第3の実施の形態における制御弁におけるスリーブ組立体の側面図、同図(b)は同図(a)における VII(b)-VII(b)線断面図である。
【図8】 本発明の第3の実施の形態におけるムービングコイルを示し、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図である。
【図9】 本発明の第3の実施の形態における制御弁のステータを分解して示す側面図である。
【図10】 本発明の第3の実施の形態における制御弁において、切換えの動作を説明するための断面図である。
【図11】 本発明の第4の実施の形態を示す断面図である。
【図12】 同図(a)は本発明の第5の実施の形態の要部を示す側面図、同図(b)および同図(c)は同図(a)における XII-XII線断面図であって、同図(b)は管体の穴を閉塞した状態を示し、同図(c)は管体の穴を開放した状態を示す。
【図13】 一般的な油圧回路の要部を示す図である。
【図14】 従来の制御弁の断面図であって、同図(a)は制御弁を通過側に切り換えた状態を示し、同図(b)は制御弁を阻止側に切り換えた状態を示す。
【符号の説明】
1,40…制御弁、2…管体、3,55,90…スリーブ、4…クランク機構、5,45…弁箱、10…第1のポート、11…第2のポート、12…穴、30…逆止弁、31…本体、32…ポペット、35…入口ポート、36…出口ポート、42…スリーブ組立体、43…ムービングコイル、44…ステータ、60…巻線部、65…マグネット、91…穴。
Claims (6)
- 作動流体を供給する第1のポートと、この第1のポートに選択的に接続され作動流体を流出する第2のポートとを備えた制御弁において、外周部の一部に穴が設けられ直線状に形成された管体と、この管体の外周部に密接した状態で管体の表面を移動自在に支持されたスリーブとからなり、前記管体の一端を前記第1のポートとし、他端を前記第2のポートとし、これら第1のポートから第2のポートまでの作動流体の流路経路の断面積を同じに形成し、前記スリーブを移動させることによりこのスリーブによって前記穴を選択的に開閉自在としたことを特徴とする制御弁。
- 請求項1記載の制御弁において、前記スリーブを前記管体の軸線方向に移動自在としたことを特徴とする制御弁。
- 請求項1記載の制御弁において、前記スリーブの外周部の一部に穴を設けるとともに、このスリーブを前記管体の円周方向に移動自在とし、このスリーブを移動させることにより、スリーブの穴を前記管体の穴に選択的に一致させることを特徴とする制御弁。
- 請求項2記載の制御弁において、前記スリーブをリンク機構によって移動させることを特徴とする制御弁。
- 請求項2記載の制御弁において、前記管体に固定されて所定方向の磁界を発生するステータと、前記磁界に交差する巻線を有しこの巻線の軸線方向に進退自在に支持されたムービングコイルとを備え、前記ムービングコイルに前記スリーブを連結し、ムービングコイルの巻線に電流を供給することにより、ムービングコイルとスリーブを移動させることを特徴とする制御弁。
- 請求項1ないし5記載の制御弁において、前記管体の他方の開口に直接インライン型の弁を連結したことを特徴とする制御弁。
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