JP4044258B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本願発明は、光ディスク装置に関する。なお、本明細書において光ディスク装置の意味中には、光ディスクの読み取り専用の装置のみならず、磁界変調方式や光パルス変調方式によって光磁気ディスクに読み書き可能な光磁気ディスク装置をも含む。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク装置はコンピュータ用の大容量外部記憶装置等として幅広く用いられており、今後のマルチメディア時代の本格到来に向け、さらに記録密度の高密度化が求められている。
【0003】
図7に、この種の光ディスク装置の光学ヘッド部分の要部を模式的に示す。直進ボイスコイルモータなどの直進駆動機構からなる粗シーク機構22によってディスクの半径方向に移動可能となったキャリッジ20には、アクチュエータ30が搭載され、このアクチュエータ30には、1つの対物レンズ4が保持されている。光源から入射された光ビームBは、キャリッジ上の立ち上げミラー24で反射させられて対物レンズ4に入射され、対物レンズ4は、この光ビームを絞ってディスクの記録面上にビームスポットを形成する。アクチュエータ30は、ディスクの回転時に生じる光軸方向の面振れやディスクの半径方向の偏心に対して、ビームスポットがディスク上の所定の記録トラックに高精度に追従するように対物レンズ4を移動させる役割をもっている。アクチュエータ30が光軸方向に動いてビームスポットを光軸方向に移動させてビームスポットを記録面に合わせることをフォーカシング、アクチュエータがディスクの半径方向に動いてビームスポットをディスクの半径方向に移動させて記録トラックに合わせることをトラッキングという。アクチュエータ30の制御は、ディスクDからの反射光から得られるフォーカスエラー信号およびトラックエラー信号に基づいて行なわれる。粗シーク機構22は、キャリッジ全体をディスクの半径方向に動かして対物レンズ4をディスク上の所望の記録エリア近傍まで移動させる。
【0004】
近年、光ディスクの記録密度を上げるための方策として、光学ヘッドの高NA化が検討されている。一般に、ビームスポットの径は、光源波長に比例し、NAに反比例する。したがって、対物レンズの適正な高NA化を図ることができれば、光源波長を短くしなくとも、ビームスポットの小径化を図り、記録密度を高めることができる。ちなみに、現在市販されているコンパクト・ディスク(CD)のNAは0.45、3.5インチ光磁気ディスク(MO)のNAは0.55、ディジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)のNAは0.6であるが、光ディスクにおいて2時間超の動画データを記録可能な10GB以上の容量を達成するためには、NAは、0.8以上とする必要がある。しかしながら、このような高いNAを採用する場合、対物レンズそのものの製作が困難となること、ディスクの厚みむらに起因する球面収差(NAの4乗に比例)やディスクのチルトに起因するコマ収差(NAの3乗に比例)の影響が大きくなること、などの問題から、図7に示すような1つの対物レンズをアクチュエータに保持する構成では、実現が非常に困難となる。
【0005】
そこで、本願の出願人はすでに、上記のような問題を解消した光学ヘッドを提案している(特願平10−185283号)。この光学ヘッドは、本願の図1および図2に示すように、対物レンズを光軸方向に並ぶ2つのレンズに分け、第1のレンズ41を従来と同様にキャリッジ20に搭載したアクチュエータ30に保持させるとともに、第2のレンズ42をディスク表面に倣うスライダ50に保持させた構成の光学ヘッドである。スライダ50は、サスペンション部材70を介して支持されている。サスペンション部材70は、一端がキャリッジ20に連結され、他端にスライダ50が連結される。サスペンション部材70とスライダ50との連結には、ジンバルバネ80が採用され、スライダ50は、サスペンション部材70の先端において、所定のピボット85を中心として揺動可能である。
【0006】
作動時、スライダ50は、回転するディスクDの表面に対してサスペンション部材70の弾性による所定の圧力で押し付けられる。そして、このスライダ50は通常、ディスクDの表面に対してエアベアリングの作用によってわずかなすきまを介して浮上するが、ディスクの厚みむら(面ぶれ)に対してはサスペンション部材70が撓むことによって追従し、ディスクのチルトに対してはジンバルバネ80が変形することによって追従する。
【0007】
このような構成の光学ヘッドによれば、2つのレンズ41,42を組み合わせることによって対物レンズ全体としてのNAを高く設定することができるので、基本的に、記録密度をさらに高めることができる。各レンズのNAは比較的小さく設定でき、あるいは、レンズの形状誤差に対するマージンを確保することができるので、各レンズの製作も容易である。さらに、スライダ50がディスク表面に倣ってディスク表面の直近で姿勢変位するため、ディスクDのチルトに起因するコマ収差は抑制される。加えて、ディスクDの厚みむらに起因して発生する球面収差は、アクチュエータ30を光軸方向に動かしてレンズ間間隔を調整することにより抑制することができる。このようにして、図7に示した構成を有する光学ヘッドのもつ問題は解消される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成の光学ヘッドにおいて、スライダ50がディスク表面に対して浮上しつつディスクDのチルトに対して適正に追従するためには、特にサスペンション部材70の先端のジンバルバネ80に高い性能が求められる。すなわち、ジンバルバネ80の弾性限界内において、ディスクのチルトに倣ってスライダ50を円滑に揺動させる性能が求められる。ジンバルバネ80の剛性が高めであると、適正な浮上状態を維持しつつスライダ50を円滑に揺動させることができないし、剛性が低過ぎると、サスペンション部材70に対するスライダ50の支持剛性が低くなって不要共振などが発生し、スライダ50の姿勢が不安定となる。一般には、このジンバルバネ80は、厚み100μm以下の金属薄板によって形成され、上記の特性を得るためにその撓み自由長は比較的短くならざるをえない。
【0009】
一方、光ディスク装置に対する外部からの衝撃やアクチュエータ30の暴走等によってアクチュエータ30とスライダ50とが互いに近付く方向に変位した場合、両者が衝突してしまう可能性がある。光学ヘッドの仕様により、第1レンズ41と第2レンズ42との間隔が小さく設定されている場合には、このような衝突の可能性がより大きくなる。そうすると、何らの手当ても施さなければ、アクチュエータ30とスライダ50の衝突時にスライダ50に不用意な偶力が作用し、ジンバルバネ80がこのような偶力に耐えきれずに塑性変形を起こしてしまい、光学ヘッドが動作不能に陥ってしまう可能性がある。
【0010】
本願発明は、このような事情のもとで考え出されたものであり、サスペンション部材に対してスライダを揺動可能に支持するジンバルバネの性能を高度に維持しつつ、ジンバルバネの不慮の破損を回避することをその課題とする。
【0011】
【発明の開示】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0012】
本願発明によって提供される光ディスク装置は、シーク機構によってディスクの半径方向に移動可能なキャリッジと、このキャリッジに搭載され、少なくともフォーカス方向に変位可能なアクチュエータと、このアクチュエータに保持された第1レンズと、上記キャリッジにサスペンション部材を介して、このサスペンション部材に対して揺動可能となるように支持されたスライダと、このスライダに保持された第2レンズとを備える光ディスク装置において、アクチュエータとスライダとがフォーカス方向に相互に変位して両者が接触する場合、スライダがサスペンション部材に対して所定以上の角度をもって傾斜することを防止するスライダ傾斜防止手段を設けたことを特徴とする。ここで、第1レンズおよび第2レンズは、それぞれ1個のレンズによって構成されていてもよいし、複数個のレンズによって構成されていてもよい。
【0013】
好ましい実施の形態においては、スライダは、サスペンション部材の先端部に対してジンバルバネを介して所定のピボットを中心として弾性復帰力をもって揺動可能に支持されている。
【0014】
アクチュエータの上面は、機能部品や第1レンズによって不定形な突部が形成される場合が多い。また、同様に、スライダの下面は、レンズが露出することによる突部が形成される場合がある。このような場合、アクチュエータの暴走や外部からの衝撃に起因して、アクチュエータとスライダとが衝突する場合、スライダに不用意な偶力が作用してしまい、ジンバルバネが永久変形して破損する不具合が生じる。しかし、本願発明の場合、スライダ傾斜防止手段により、アクチュエータとスライダとが衝突する場合にスライダがサスペンション部材に対して所定以上の角度をもって傾斜することを防止するので、上記のようなジンバルバネの破損は回避される。
【0015】
好ましい実施の形態においてはまた、スライダ傾斜防止手段は、スライダにおけるアクチュエータ対向面にアクチュエータに向けて突起を形成することによって構成されている。
【0016】
好ましい実施の形態においてはさらに、スライダ傾斜防止手段は、アクチュエータにおけるスライダ対向面に、スライダに向けて突起を形成することによって構成されている。
【0017】
好ましい実施の形態においてはまた、スライダ傾斜防止手段は、スライダにおけるアクチュエータ対向面と、アクチュエータにおけるスライダ対向面の双方に、互いに対向して延びる突起を形成することによって構成されている。
【0018】
好ましい実施の形態におてはさらに、突起は、平面視においてジンバルバネのピボットを取り囲むように複数形成されている。
【0019】
このように、スライダ傾斜防止手段として、アクチュエータのスライダ対向面および/またはスライダのアクチュエータ対向面に突起を形成することによって構成することにより、アクチュエータおよび/またはスライダの質量を最小限に抑制しつつ、ジンバルバネの破損を防止することができる。すなわち、ディスクのチルトに対するスライダの倣い応答性を向上させるには、スライダの外形および質量をできる限り抑制し、かつ、ジンバルバネのバネ剛性をできるかぎり小さくするのがよい。このようなことから、上記構成によれば、最高のスライダの倣い特性を達成しつつ、ジンバルバネの破損による不具合を都合よく回避することができるのである。
【0020】
好ましい実施の形態においてはまた、突起は、その一部または全部が、衝撃緩衝部材によって形成されている。
【0021】
このように構成すれば、アクチュエータとスライダとの衝突時の衝撃を緩和し、衝撃によるアクチュエータまたはスライダの破損を都合よく回避することができる。
【0022】
本願発明のその他の特徴および利点は、図面を参照して以下に行なう詳細な説明から、より明らかとなろう。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0024】
図1および図2に示されるように、ディスクDは、その記録面(光ビームを受ける面)を下向きにして、垂直のスピンドル10に装着された状態で回転する。ディスクDの下側において、キャリッジ20が、粗シーク機構22によってディスクDの半径方向に移動可能に設けられている。すなわち、このキャリッジ20は、直線状のガイドロッド21に対して摺動可能に支持されているとともに、直進ボイスコイルモータ23によってガイドロッド21に沿って駆動可能とされている。直進ボイスコイルモータ23は、ガイドロッド21に沿って延びるヨーク26に保持された永久磁石25と、ヨーク26を非接触に取り囲むようにしてキャリッジ20に保持させたコイル27とによって構成されている。
【0025】
キャリッジ20には、少なくともフォーカス方向、すなわち、ディスクの厚み方向に変位可能なアクチュエータ30が搭載されている。図に示す実施形態では、フォーカス方向とトラッキング方向(ディスクの半径方向)とに変位可能な二次元アクチュエータ30が採用されている。このような二次元アクチュエータ30は通常、アクチュエータ本体31キャリッジ20から延びる4本の弾性ロッド32で支持することにより、フォーカス方向とトラッキング方向とに略平行移動可能とする一方、アクチュエータ本体31側にフォーカッシング用コイルおよびトラッキング用コイル(図示略)33を保持させるとともに、これらのコイル33に近接させて永久磁石(図示略)をキャリッジ20に固定配置することによって構成される。
【0026】
アクチュエータ20には、レンズ軸L1が垂直方向を向く第1レンズ41が保持されている。この第1レンズ41は、後記するスライダ50に保持される第2レンズ42と協働して、ディスクDの記録面にビームスポットを形成する対物レンズを構成する。
【0027】
キャリッジ20にはまた、外部に配置した光源からキャリッジ20の軌道の方向に照射された光ビームBの進行方向を直角に変更して第1レンズ41に入射させるために立ち上げミラー24が設けられている。
【0028】
キャリッジ20の上面には、サスペンション部材70を介してスライダ50が支持され、かつ、このスライダ50には、レンズ軸L2が第1レンズ41のレンズ軸L1と同一またはほぼ同一方向を向く第2レンズ42が保持されている。
【0029】
サスペンション部材70は、図1、図3および図4に良く表れているように、基端部71がキャリッジ20の上面に連結され、先端部72に向かうほとディスクに近付くように傾斜して延びる薄板バネ状を呈している。そして、この実施形態では、平面視においてこのサスペンション部材70の延びる方向は、ほぼ、ディスクの半径方向であり、かつ、ディスクの半径方向外方側に基端部71が位置し、内方側に先端部72が位置する。
【0030】
そして、このサスペンション部材70の先端部72には、ジンバルバネ80が設けられ、このジンバルバネ80を介してスライダ50が支持されている。ジンバルバネ80は、この実施形態では、図4に良く表れているように、サスペンション部材側取付け部81と、スライダ側取付け部82と、これらをつなぐ平行ビーム83とを備えており、たとえば、厚さ100μm以下のばね性をもった金属薄板によって形成されている。また、スライダ側取付け部82は、平行ビーム83の間を延びる舌片状をしており、その中間部には、エンボス状に膨出させた突起85が形成されている。平行ビーム83ないしサスペンション側取付け部81は、スライダ側取付け部82に対し、上記したサスペンション部材70の傾斜と対応する角度で傾斜させられている。
【0031】
スライダ50は、平面視において長矩形を呈するとともに所定厚みを有しており、できるだけその軽量化を図るため、樹脂、アルミ合金あるいはチタン合金等によって形成される。そして、第2レンズ42は、このスライダ50のディスク回転方向後流側に偏位した位置に保持されている。第2レンズ42の位置をディスク回転方向後流側に偏位させるのは、スライダ50の浮上状態において動的に安定する側に第2レンズ42を配置させるためである。
【0032】
図1ないし図3に示されるように、サスペンション部材70の先端部72は、アクチュエータ30とスライダ50との間に延入させられ、ジンバルバネ80を介してスライダ50のアクチュエータ対向面50aに連結される。より具体的には、サスペンション部材70の先端部72にジンバルバネ80のサスペンション部材側取付け部81が重合接続さるとともに、スライダ側取付け部82が、その膨出突起85がスライダ50の平面重心Pに位置するようにして、スライダ50のアクチュエータ対向面50aに重合接続される。装置の作動状態において、スライダ50は、サスペンション部材70のばね性によって所定の圧力でディスクDに向けて押圧される。このとき、ジンバルバネ80のスライダ側取付け部82に形成した膨出突起85がサスペンション部材70の先端部71に点接触してこれがピボットを形成し、スライダ50は、このピボット85を中心として、ディスクのチルトに追従して傾斜揺動する。
【0033】
さて、本願発明においては、アクチュエータ30とスライダ50が衝突した場合に、スライダ50が所定以上の角度をもって傾斜することを防止するスライダ傾斜防止手段60が設けられる。図に示す実施形態では、このスライダ傾斜防止手段60は、次のようにして構成されている。
【0034】
まず、スライダ50のアクチュエータ対向面50aに、複数の突起50bを設ける。実施形態では、アクチュエータ対向面50aの4隅部に、4箇所の突起50bが形成されている。この突起50bの突出高さは、図2および図6に表れているように、アクチュエータ対向面50aにおける第2レンズ42の膨出高さよりも高い適当な寸法に設定されるのが望ましい。また、この突起50aは、スライダ50を樹脂成形する際に一体的に形成してもよいし、別体のものを取付けてもよい。前述したように、スライダ50の平面重心Pに対応してジンバルバネ80のピボット85が配置されることから、平面重心Pからの各突起50bのスライダ短辺方向の変位量aおよび長辺方向の変位量bは、等しくなる。また、この突起50bは、その一部または全部をゴムなどの衝撃緩衝部材によって形成してもよい。
【0035】
次に、アクチュエータ30のスライダ対向面30aに、スライダ50に設けた4箇所の突起50bと対向する4箇所の突起30bを設ける。この突起30bの高さは、アクチュエータ30のスライダ対向面30aにおけるその他の機能部品等からなる突部高さよりも高い適当な寸法に設定されるのが望ましい。また、この突起30bは、たとえば、アクチュエータ30の本体部を樹脂成形する際に一体的に形成してもよいし、別体のものを取付けてもよい。そして、スライダ50に設けた突起50bの場合と同様に、この突起50bは、その一部または全部をゴムなどの衝撃緩衝部材によって形成してもよい。
【0036】
次に、上記構成を有する光ディスク装置の作動について説明する。
【0037】
図2に表れているように、ディスクDの回転状態において、スライダ50は、サスペンション部材70のもつ弾性によって、所定の圧力でディスクDの表面に圧し付けられる。スライダ50は、ディスクの回転に伴ってディスクDとの間に流入する空気によるエアベアリング効果によって、ディスクDに対してわずかなすきまを介して浮上させられる。
【0038】
アクチュエータ30に保持される第1レンズ41とスライダ50に保持される第2レンズ42とが対物レンズとして機能し、光源から照射させられ、かつ立ち上げミラー24によって進行方向を転換された光ビームBは、この第1レンズ41と第2レンズ42とによってディスクDの記録層にビームスポットを形成する。上記のように対物レンズが第1レンズ41と第2レンズ42とに分離されているので、対物レンズの総合的なNAが高められ、したがって、小さなビームスポットを形成することができる。このビームスポットは、光パルス変調方式または磁界変調方式によってディスクに記録マークを形成する際に用いられるほか、記録マークからの信号を再生する際に用いられる。
【0039】
ディスクDからの反射光は、おなじ経路をたどって図外の検出系に導入される。検出系では、フォーカスエラー信号およびトラックエラー信号が生成され、これらに基づいてフォーカッシング制御およびトラッキング制御が行なわれる。フォーカッシング制御は、二次元アクチュエータ30をフォーカス方向に駆動することにより行なわれる。トラッキング制御は、粗シーク機構22の駆動および/または二次元アクチュエータ30のトラッキング方向への駆動によって行なわれる。検出系ではまた、再生信号の検出が行なわれる。
【0040】
スライダ50は、サスペンション部材70の先端部に対して、ジンバルバネ80のピボット85を中心として揺動可能となっているから、ディスクのチルトに追従して傾斜揺動する。したがって、第2レンズ42がディスクの直近においてディスクにならって姿勢変位するため、コマ収差が軽減される。スライダ50はまた、ディスクの厚みむら(面ぶれ)に応じてフォーカス方向に変位する。しかし、フォーカスエラー信号によってアクチュエータ30が駆動され、第1レンズ41と第2レンズ42との間隔が適正に保たれるので、波面収差が抑制される。
【0041】
ところで、光ディスクの作動中に外部から衝撃が与えられたような場合、あるいは、ディスク上の読み取りエリアあるいは読み取りトラックを見失った場合にそれを回復できずにアクチュエータ30がフォーカス方向に大きな往復変位を繰り返す、いわゆるアクチュエータ30の暴走が生じたような場合、アクチュエータ30とスライダ50とが接触してしまう場合がある。
【0042】
上記構成においては、アクチュエータ30のスライダ対向面30aとスライダ50のアクチュエータ対向面50aに互いに対向する突起30b,50bを設けてあるので、上記のようにアクチュエータ30とスライダ50とを互いに接触させようとする力が働いたとしても、図6に示すように、両者30,50の突起30b,50bどうしが接触するので、スライダ50が無理に傾斜してジンバルバネ80が塑性変形してしまうといった事態が回避される。しかも、図に示す実施形態においては、ジンバルバネ80のピボット85が配置されるスライダ50の平面重心Pからの各突起50bのスライダ短辺方向の変位量aおよび長辺方向の変位量bを等しくしているので、突起30b,50bどうしが接触した状態において、スライダ50にさらに偶力が作用するということもない。
【0043】
ディスクDのチルトに対するスライダ50の倣い応答性を向上させるには、スライダ50の外形および質量をできる限り抑制し、かつ、ジンバルバネ80のバネ剛性をできるかぎり小さくするのがよいが、上記構成によれば、このような要求を満たし、最高のスライダ50の倣い特性を達成しつつ、ジンバルバネ80の破損による不具合を都合よく回避することができるのである。
【0044】
前述したように、アクチュエータ30に設ける突起30bあるいはスライダ50に設ける突起50bは、アクチュエータ30またはスライダ50に対して一体形成してもよいが、別体のものを取付けてもよい。この場合において、突起30b,50bの一部または全部をゴム等の衝撃緩衝部材によって形成しておけば、アクチュエータ30とスライダ50との衝突時の衝撃を緩和し、アクチュエータ30またはスライダ50の破損を回避することもできる。
【0045】
もちろん、この発明の範囲は上述した実施形態に限定されるものではない。実施形態では、アクチュエータ30とスライダ50の双方に突起30b,50bを設けたが、いずれか一方のみに突起を形成するだけでもよい。要は、アクチュエータ30とスライダ50とが衝突した場合、スライダ50に不要な傾斜が発生しないように構成すればよいのである。
【0046】
【発明の効果】
以上のように本願発明によれば、アクチュエータに第1レンズを保持させる一方、キャリッジから延出するサスペンション部材の先端部にジンバルバネを介して支持させたスライダに第2レンズを保持させ、これら第1レンズと第2レンズとでディスクにビームスポットを形成するようになされた光ディスク装置において、アクチュエータとスライダとの衝突時にスライダに不要な偶力が作用してジンバルバネが破損するといった事態を有効に回避しつつ、スライダのディスクに対する高い倣い特性を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態の全体構成を示す模式的斜視図。
【図2】図1のII−II線に沿う拡大断面図。
【図3】要部拡大斜視図。
【図4】サスペンション部材に対するスライダの取付け構造の説明図。
【図5】スライダの裏面方向斜視図。
【図6】作用説明図。
【図7】従来例を示す斜視図。
【符号の説明】
10 スピンドル
20 キャリッジ
21 ガイドロッド
22 シーク機構
23 直進ボイスコイルモータ
24 立ち上げミラー
30 アクチュエータ
30a スライダ対向面
30b 突起
41 第1レンズ
42 第2レンズ
50 スライダ
50a アクチュエータ対向面
50b 突起
60 スライダ傾斜防止手段
70 サスペンション部材
80 ジンバルバネ
81 サスペンション部材側取付け部
82 スライダ側取付け部
83 平行ビーム
D ディスク

Claims (7)

  1. シーク機構によってディスクの半径方向に移動可能なキャリッジと、このキャリッジに搭載され、少なくともフォーカス方向に変位可能なアクチュエータと、このアクチュエータに保持された第1レンズと、上記キャリッジにサスペンション部材を介して、このサスペンション部材に対して揺動可能となるように支持されたスライダと、このスライダに保持された第2レンズとを備える光ディスク装置において、
    アクチュエータとスライダとがフォーカス方向に相互に変位して両者が接触する場合、スライダがサスペンション部材に対して所定以上の角度をもって傾斜することを防止するスライダ傾斜防止手段を設けたことを特徴とする、光ディスク装置。
  2. スライダは、サスペンション部材の先端部に対してジンバルバネを介して所定のピボットを中心として弾性復帰力をもって揺動可能に支持されている、請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. スライダ傾斜防止手段は、スライダにおけるアクチュエータ対向面にアクチュエータに向けて突起を形成することによって構成されている、請求項2に記載の光ディスク装置。
  4. スライダ傾斜防止手段は、アクチュエータにおけるスライダ対向面に、スライダに向けて突起を形成することによって構成されている、請求項2に記載の光ディスク装置。
  5. スライダ傾斜防止手段は、スライダにおけるアクチュエータ対向面と、アクチュエータにおけるスライダ対向面の双方に、互いに対向して延びる突起を形成することによって構成されている、請求項2に記載の光ディスク装置。
  6. 突起は、平面視においてジンバルバネのピボットを取り囲むように複数形成されている、請求項3ないし4のいずれかに記載の光ディスク装置。
  7. 突起は、その一部または全部が、衝撃緩衝部材によって形成されている、請求項6に記載の光ディスク装置。
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